地図提供サーバ、地図提供方法及びプログラム
【課題】地図の情報性を高め、ユーザの使い勝手の良い地図を提供する。
【解決手段】地図提供サーバは、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶し、ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、ユーザ端末に表示させ(ステップS1)、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に記憶手段に保存し(ステップS5)、ファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し(ステップS6)、計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げる(ステップS7)。
【解決手段】地図提供サーバは、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶し、ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、ユーザ端末に表示させ(ステップS1)、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に記憶手段に保存し(ステップS5)、ファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し(ステップS6)、計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げる(ステップS7)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図提供サーバ、地図提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して地図を提供するサービスが広く利用され、普及している。地図は拡大又は縮小することができ、広域地図から詳細地図まで提供することが可能である。地図の拡大表示又は縮小表示は、単に1つの地図画像が拡大、縮小されるのではなく、段階的に縮尺が異なる階層単位で準備された複数の地図画像が切り替えられて実現される。例えば、拡大表示の場合は、建物の形状や細い道路まで詳細に描かれた地図画像が表示される。これに対し、縮小表示の際は、主要道路やランドマークとなる施設等の重要性の高い構造物のみ描かれた地図画像が表示される。このように、地図の縮尺によって必要と想定される情報のみ表示されるよう、地図の製作段階から地図画像の最適化が行われている。
【0003】
ユーザの利用状況によって、地図上に表示する情報のカスタマイズが可能な地図提供サービスもある。例えば、ユーザ端末からのアクセス回数が多い施設データを地図データに合わせてウェブページを作成し、提供するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−165749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記システムはユーザ端末からアクセスされて表示された回数が多い施設の表示順位を更新しているので、表示頻度が高い施設が重要視される。しかし、近年の地図提供サービスによって提供される地図はスクロール操作が可能であり、ユーザ端末によってユーザが自由に地図の表示範囲を変更することができる。よって、アクセス回数が多いからといって必ずしもユーザにとって重要な施設ということはできない。単にアクセス回数の多さのみによって地図上に表示する施設が決定されると、重要性の低い施設が地図上に表示され、かえって使いにくい地図となる場合が考えられる。
【0006】
本発明の課題は、地図の情報性を高め、ユーザの使い勝手の良い地図を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図作成サーバにおいて、
縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存するファイル化手段と、
ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数するファイル化数計数手段と、
前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する縮尺変更手段と、
を備える地図提供サーバが提供される。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、
前記縮尺変更手段は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1に記載の地図提供サーバが提供される。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、
前記記憶手段は、前記抽出された施設が配置された地図を検索する際に用いられたキーワードを、当該施設と、その施設を表示した縮尺とに対応付けて前記テーブルに記憶し、
前記ファイル化数計数手段は、前記地図のファイル化に際して、当該地図の表示領域内の施設と、前記検索に用いられたキーワードとに対応付けられた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、
前記縮尺変更手段は、前記ファイル化の回数が所定回数に達すると、前記ユーザ端末からの指示によって前記キーワードに基づいて検索した地図上に表示する施設の表示縮尺を上げる請求項1又は2に記載の地図提供サーバが提供される。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、
ユーザ端末からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成するマーク付加手段を備え、
前記縮尺変更手段は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、マークが付加された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜3の何れか一項に記載の地図提供サーバが提供される。
【0011】
請求項5に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの経路探索の指示に応じて経路探索を行い、探索された経路を付加した地図を表示するウェブページを作成する経路探索手段を備え、
前記縮尺変更手段は、探索された経路が付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、探索された経路付近に位置する施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜4の何れか一項に記載の地図提供サーバが提供される。
【0012】
請求項6に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図提供方法において、
記憶手段が、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する工程と、
ファイル化手段が、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存する工程と、
ファイル化数計数手段が、ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する工程と、
縮尺変更手段が、前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する工程と、
を含む地図提供方法が提供される。
【0013】
請求項7に記載の発明によれば、
コンピュータを、
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図提供サーバとして機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各ユーザ端末で表示された地図の中でもファイル化された地図上の施設の表示縮尺を増やすことができる。ユーザによりファイル化が指示された地図は、ユーザにとって重要性が高いといえる。よって、ファイル化された地図上の施設の表示縮尺を追加することにより、縮尺が異なる各階層の地図に重要性が高い施設を表示することができ、地図の情報性を高めてユーザの使い勝手の良い地図を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る地図提供サーバと、ユーザ端末とを備えた地図提供システムの構成図を示す。
【図2】地図提供サーバの機能ブロック図を示す。
【図3】縮尺が異なる階層毎の地図データを示す。
【図4】施設毎に施設を表示する地図の縮尺が定められたテーブルの例を示す。
【図5】地図提供サーバにより実行される地図提供処理のフローチャートである。
【図6】地図提供サーバにより提供されるウェブページのトップページを示す。
【図7】地図提供サーバにより提供される地図のウェブページを示す。
【図8】地図提供サーバにより提供される地図のファイルの一覧を示すウェブページを示す。
【図9】表示縮尺が追加されたテーブルの例を示す。
【図10】施設に対する表示縮尺の追加が有る場合と無い場合の地図を縮尺毎に示す。
【図11】地図上の施設のうち、地図の中心に近い施設を示す。
【図12】キーワードと追加された表示縮尺とが対応付けられたテーブルの例を示す。
【図13】マークが付加された地図の例を示す。
【図14】探索された経路が付加された地図の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、地図提供システム10を示す。地図提供システム10は、本発明の実施の形態に係る地図提供サーバ1と、ユーザ端末2とを含む。地図提供サーバ1とユーザ端末2は、インターネットを介して接続され、ユーザ端末2からの地図検索の指示に応じて、地図提供サーバ1が検索条件に応じた地図を表示するウェブページを提供する。
図1において1台の地図提供サーバ1、2台のユーザ端末2が示されているが、これは例示であり、台数は限定されない。
【0018】
図2は、地図提供サーバ1の機能ブロック図である。
図2に示すように、地図提供サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13を備える。この構成に操作部や表示部を備えることとしてもよい。
【0019】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部11は、記憶部12に記憶されている各種処理プログラムとの協働によって各種演算を行い、地図提供サーバ1の各部を集中制御する。
【0020】
例えば、制御部11は地図提供プログラムを読み込んで地図提供処理を実行し、ファイル化手段、ファイル化数計数手段、縮尺変更手段として機能する。すなわち、地図提供処理時、制御部11はユーザ端末2から地図の検索が指示されると、縮尺が異なる階層毎の地図データ、施設データ、施設を表示する地図の縮尺を施設毎に定めたテーブルを記憶する記憶部12から、検索指示に応じた縮尺の地図データと、テーブルにより当該縮尺での表示が定められた施設の施設データとを取得する。
【0021】
制御部11は取得した地図データ及び施設データを用いて地図上に施設を配置したウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる。また、制御部11は、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末2に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に記憶部12に保存する。制御部11はファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する。計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げ、テーブルに追加する更新を行う。
【0022】
地図の提供時、制御部11はマーク付加手段として機能し、四角、丸等の図形や、手書き文字の画像をマークとして地図上に付加することができる。制御部11は、ユーザ端末2により指示された地図上の位置に、指示された種類のマークを重ねて、マークが付加された地図を表示するウェブページを作成してユーザ端末2に表示させる。
【0023】
また、制御部11は経路探索手段として機能し、地図データを用いて経路の探索を行うことができる。制御部11は、ユーザ端末2により指示された発着点に対応する2つのポイントを特定し、特定したポイント間を結ぶリンクを地図データから抽出する。ポイントは道路の交差点、リンクは交差点間を結ぶ道路をいう。抽出したリンクのうち、制御部11は発着点間が最小距離となるリンクを検索し、検索されたリンクからなる経路を探索結果として出力する。
【0024】
記憶部12は、地図提供処理プログラム等の制御部11によって用いられる各種プログラムや、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。
例えば、記憶部12は地図提供サービスを利用できるユーザの認証に用いられるユーザID、パスワードを記憶する。
【0025】
また、記憶部12は、縮尺が異なる階層毎の地図データを記憶する。
地図データはベクトルデータである。地図データは座標データの集合として構成され、道路や建物等の地図画像は線や点等の図形によって描かれる。地図データは道路のポイント、リンクのデータを含む。
【0026】
図3は、地図データと階層の関係を示す図である。
図3に示すように、階層1が最も広域な地図であり、階層の数字が上がる毎に縮尺が下がって詳細な地図が展開される。ここでは、縮尺を上げるとは地図が広域になることをいい、縮尺を下げるとは地図が詳細になることをいう。例えば、階層1の地図データg1の縮尺は1/10000であり、階層2の地図データg2の縮尺は1/7400、階層3の地図データg3の縮尺は1/3000である。図3には3階層分の地図データのみ示したが、異なる縮尺毎に階層化された地図データが準備され、記憶部12に保存される。
【0027】
記憶部12は、地図上に表示する施設の施設データを記憶する。施設データは、例えば施設を表すアイコン、施設の名称、位置情報(例えば緯度経度)、住所、電話番号等のデータである。各施設は施設の重要度によってどの縮尺の地図に表示するか予め定められている。記憶部12は記憶手段として、施設を表示する地図の縮尺が施設毎に定められたテーブルを記憶する。
【0028】
図4は一例としてのテーブルTを示す。
テーブルTには、図4に示すように、例えば施設;コンビニA新宿西口店に対し、施設;コンビニA新宿西口店を表示する地図の縮尺が1/3000と定められている。
1つの施設に対し1又は複数の表示縮尺を定めることができ、施設の重要度が高いほど表示縮尺として定められる縮尺の数は多くなる。また、施設の重要度が高いほど表示する縮尺が上げられる。例えば、図4において、B銀行は施設としての重要度が高いので、縮尺1/3000の地図と縮尺1/7400の地図の2つの表示縮尺が定められる。これに対し、Dカフェは重要度が低く、縮尺1/3000の地図のみの表示が定められる。
【0029】
また、テーブルTには施設が表示された地図のファイル化数が施設毎に書き込まれる。ファイル化数は地図の縮尺毎に計数される。
【0030】
記憶部12は、地図のファイル化によって作成されたファイルを記憶する。各ファイルは、ファイル化の指示を行ったユーザ端末2から送信されるユーザIDに対応付けて保存され、ユーザ毎に管理される。
【0031】
通信部13は通信用のインターフェイスを備え、インターネットを介してユーザ端末2と通信する。例えば、通信部13はユーザ端末2から地図の検索指示を受信し、制御部11に転送する。また、通信部13は制御部11からの送信指示に従って地図を表示するウェブページをユーザ端末2に送信する。
【0032】
ユーザ端末2は、例えば携帯通信端末、パーソナルコンピュータであり、タッチパネルを備えたタブレット端末であってもよい。基本的な構成として、ユーザ端末2は表示や通信の制御、各種処理を行う制御部、表示部、操作部、通信部を備える。
【0033】
ユーザ端末2にはウェブブラウザがインストールされ、地図提供サーバ1から送信される地図提供サービスのウェブページを表示する。また、ユーザ端末2はウェブページにおけるユーザの操作に従って、地図の検索指示や地図のファイル化の指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0034】
次に、地図の提供にあたり、上記地図提供サーバ1により実行される処理を説明する。
図5は、地図提供サーバ1において制御部11により実行される地図提供処理のフローチャートである。この地図提供処理は、ユーザ端末2によりアクセスされ、地図提供サービスのトップページを要求されると開始される。要求に応じて、地図提供サーバ1の制御部11は地図提供サービスのトップページを通信部13によりユーザ端末2に送信する。地図提供サーバ1へのアクセス時、ユーザ端末2から送信されるユーザID、パスワードにより、制御部11はユーザ認証を行う。認証に用いられるユーザIDやパスワードは地図提供サービスの利用登録によって予め記憶部12に保存されている。制御部11はユーザが認証された場合にトップページをユーザ端末2に送信する。
【0035】
図6は地図提供サービスのトップページを示す。トップページには、地図のファイルを新たに作成する指示ボタンd1が設けられる。また、トップページには、地図帖一覧として、今までに作成された地図のファイルのサムネイルが表示される。サムネイルは、記憶部12に保存されている地図のファイルのうち、ユーザ認証時に用いられたユーザIDに対応するファイルが、制御部11によって縮小されて作成される。
ユーザ端末2において指示ボタンd1が操作され、地図の新規作成の指示が地図提供サーバ1に送信されると、地図提供サーバ1の制御部11は地図の検索条件を入力できるウェブページを作成して、通信部13によりユーザ端末2に送信し、表示させる。
【0036】
ユーザ端末2において地図の検索条件が入力され、地図提供サーバ1に地図の検索指示が送信されると、図5に示すように、地図提供サーバ1の制御部11は検索条件に応じた縮尺の地図データを記憶部12から取得する。また、制御部11は、テーブルTにおいて取得した地図データの縮尺での表示が定められている施設の施設データを記憶部12から取得する。制御部11は取得した地図データ及び施設データを用いて地図上に施設を配置したウェブページを作成し、ユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS1)。
【0037】
例えば、検索条件としてキーワード;新宿駅が用いられた場合、制御部11は記憶部12に保存されている施設データを用いてキーワード;新宿駅に対応する施設を検索し、その位置を特定する。次いで、制御部11はテーブルTにおいて施設;新宿駅の表示が定められている縮尺の地図データを記憶部12から取得する。表示縮尺が複数ある場合は、そのうちの任意の縮尺を採用すればよい。1/3000の縮尺の地図を表示する場合、制御部11は階層2の地図データを取得する。
【0038】
制御部11は、取得した地図データを用いて、新宿駅を中心とする地図を作成する。また、制御部11は、縮尺に基づいて表示範囲を特定し、その表示範囲内に含まれる施設の施設データを取得する。具体的には、テーブルTにおいて1/3000の縮尺での表示が定められている施設;コンビニA新宿西口店、B銀行の施設データを取得する。制御部11は取得した施設データを用いて、作成した地図上の施設;コンビニA新宿西口店、B銀行の位置に、施設;コンビニA新宿西口店、B銀行のアイコン又は名称の文字をそれぞれ配置した地図のウェブページを作成する。
【0039】
図7は地図上に施設を表示するウェブページを示す。図7に示すように、地図上にはコンビニA新宿西口店の施設を示すアイコンd5と、B銀行の施設を示す文字d6が表示されている。
地図上にはスクロールバーd7が表示され、このスクロールバーd7を操作することにより縮尺の変更が可能である。このウェブページに表示された地図は、ベクトルデータから作成されているため、表示範囲も自由に変更できる地図である。地図上でドラッグ&ドロップ操作を行うことにより、地図をスクロールし、表示範囲を変更することができる。
【0040】
ウェブページに表示される広範囲の地図を、表示範囲内で所望の縮尺や位置となるように定めてファイル化することが可能であり、ウェブページ上にファイル化の指示ボタンd2が設けられる。地図のファイル化によって、過去に検索、表示した地図を、再度検索することなく容易に呼び出すことが可能となる。
【0041】
また、このウェブページでは地図にマークを付加する操作が可能である。ウェブページ上にはマークの付加の指示ボタンd3が設けられる。付加できるマークとしては、四角や丸等の図形の他、ユーザが手書き入力した文字や図形が挙げられる。指示ボタンd3の操作によりウェブページ上にポインタが表示されるので、このポインタを操作することによって手書きの文字や図形の位置を決定して、入力することができる。また、予め用意されている四角や丸の図形の種類を指定して入力することも可能である。例えば、右クリック操作に応じて表示される図形のプルダウンメニューにより、図形の種類を選択できるので、種類を選択後、ポインタを操作して図形をマークとして付加する位置を指定操作すればよい。指示ボタンd3の操作によりマークが入力されると、ユーザ端末2は入力されたマークの位置の情報とともに、マークを付加する指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0042】
さらに、ウェブページ上において経路を探索し、その探索された経路を地図上に付加する操作が可能である。ウェブページ上には経路探索の指示ボタンd4が設けられる。経路を探索する発着点の指定操作がされた後、指示ボタンd4が操作されると、ユーザ端末2は指定された発着点の位置情報とともに、経路探索の指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0043】
地図提供サーバ1では、ユーザ端末2から縮尺、表示範囲の変更指示が送信されると、図5に示すように制御部11が変更指示に応じた地図を表示するウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS2)。縮尺が変更されれば、制御部11は変更指示に応じた縮尺の地図データと、テーブルTによりその縮尺での表示が定められている施設の施設データとを記憶部12から取得する。制御部11は取得した地図データと施設データを用いて変更指示された縮尺の地図上にその縮尺に応じた施設を配置したウェブページを作成する。一方、表示範囲の変更指示に対しては、制御部11は変更指示された表示範囲に対応する地図を切り出し、切り出された地図を表示するウェブページを作成する。
【0044】
ユーザは所望する地図が表示されるまで、地図の検索や縮尺、表示範囲の変更を繰り返し操作することができる。地図提供サーバ1ではステップS2の処理が繰り返され、作成された地図のウェブページがユーザ端末2に提供される。
【0045】
一方、地図のウェブページにおいて、マークを付加する指示ボタンd3が操作され、ユーザ端末2からマークを付加する指示が送信されると、制御部11は地図上の指示された位置にマークを付加したウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS3)。
【0046】
また、地図のウェブページにおいて、経路探索の指示ボタンd4が操作され、ユーザ端末2から経路探索の指示が送信されると、制御部11はユーザ端末2から送信された発着点を結ぶ最短の経路を探索する。制御部11は、探索された経路を付加した地図のウェブページを作成し、ユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS4)。
【0047】
そして、地図のウェブページにおいて、ファイル化の指示ボタンd2が操作され、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化の指示が送信されると、制御部11はウェブページに表示された地図をファイル化し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS5)。地図にマークや探索された経路が付加されている場合、制御部11は付加されたマークや探索された経路も含めてファイル化する。また、制御部11は地図のファイルを、ユーザIDに対応付けて記憶部12に保存する。ユーザIDはユーザ認証時にユーザ端末2から送信されたユーザIDを用いればよい。
【0048】
ファイル化とは、ウェブページ上の広範囲の地図の中から、ユーザ端末2により画面表示している領域内の地図を切り出して、ファイル形式で保存することをいう。このファイル化の際には、地図特有のデータ形式を汎用性の高いファイル形式に変換することとしてもよく、例えば地図のベクトルデータからラスタデータに変換してもよい。
また、ファイルの形式はPDFの他、JPEG、PING等、地図を画像として閲覧可能な形式であれば、何れの形式であってもよい。
ファイルを作成後、作成されたファイルをそのままユーザ端末2に送信してもよいし、作成された地図のファイルの一覧を表示する図8に示すようなウェブページをまずユーザ端末2に送信し、一覧の中から選択されたファイルをユーザ端末2がダウンロードできるようにしてもよい。
【0049】
次に、制御部11はファイル化された地図上に表示している施設を抽出し、抽出された施設に対しファイル化数を計数する(ステップS6)。計数は、テーブルTにおいて表示が定められた縮尺毎に行われる。制御部11はテーブルTにおいて、抽出された施設のファイル化数を+1インクリメントして書き込む。
ウェブページに表示された地図は、地図データ、施設データ、付加されたマークや探索経路のデータ等が階層的に重ねられて構成されている。よって、ファイル化の際に、この階層的に重ねられた施設データによって地図上に表示された施設を判断し、抽出すればよい。また、ファイル形式にもよるがファイル化された地図もこのような階層的なデータ構造を持つ場合がある。その場合はファイル化後のファイルから施設データを抽出し、地図上に表示された施設を判断するようにしてもよい。
【0050】
制御部11は、テーブルTにおいてファイル化数が所定回数に達した施設があれば、当該施設を重要度が高い施設であると判定し、その施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する書き込みを行う(ステップS7)。例えば、図4に示すテーブルTにおいて、施設;コンビニA新宿西口店のファイル化数は149である。表示縮尺を上げるファイル化数の所定回数が150という条件の下、施設;コンビニA新宿西口店を含む地図がファイル化されると、ファイル化によって施設;コンビニA新宿西口店のファイル化数が150に達する。制御部11は表示縮尺が1/3000のみであった施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺を1階層上げ、上げた縮尺1/7400を、施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺としてテーブルTに追加して書き込む。図9は表示縮尺が追加されたテーブルTを示す。
【0051】
このようにファイル化された地図上の施設の表示縮尺が追加されると、その後の地図の検索指示によってユーザ端末2に提供される地図上にその施設が表示される頻度が多くなる。つまり、上述したステップS1、S2の処理時、提供する地図の縮尺が、地図上に施設を表示する縮尺としてテーブルTに定められている縮尺であれば、その施設が地図上に表示されるので、縮尺が1階層上げる変更が行われても変更後の地図上にその施設が表示される。
【0052】
上述した施設;コンビニA新宿西口店の例でいえば、当初テーブルTにおいて定められた表示縮尺は1/3000のみであるので、図10に示すように1/3000の縮尺の地図上にのみ施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5が表示される。通常であれば、表示する地図の縮尺が1/7400又は1/10000である場合、地図から施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5は削除される。しかし、地図のファイル化によって1/7400の縮尺も表示縮尺として追加されると、図10に示すように、縮尺1/3000のときも縮尺1/7400のときも施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5が、地図上に表示されることとなる。
【0053】
地図の縮尺(階層)には限りがあるし、一般的な地図の使用状況からすれば施設を表示することが適当でない場合もあるので、追加する表示縮尺には上限を設けてもよい。例えば、1都市全体を表示するような広域な地図の縮尺1/10000に対し、小規模な店舗施設;コンビニA新宿西口店を表示することは適当ではない。よって、施設;コンビニA新宿西口店のような小規模な施設に対しては追加できる表示縮尺を1/7400までに制限する。
【0054】
なお、縮尺が大きいほど、施設を表示する地図上のスペースが限られてくるので、縮尺が大きい地図ほど、表示を制限する施設を増やすことが好ましい。すなわち、施設を表示する縮尺を1階層上げる基準となる閾値(上述したファイル化数の所定回数)を固定値とするのではなく、例えば1/3000から1/7400に上げる閾値の方を大きく設定するといったように、縮尺の階層が高いほどその閾値を大きく設定する。これにより、広域の地図で表示される施設が必要以上に増えてしまうことを抑止できる。
【0055】
なお、地図から抽出された施設全てについてファイル化数を計数し、ファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を追加することとしてもよいし、抽出された施設の中でも地図の中心に近い施設のみ表示縮尺を追加することとしてもよい。
【0056】
図11はファイル化された地図例を示す。制御部11は地図上にある複数の施設f1〜f9のうち、地図の中心cから一定距離内、例えば0.5km内にある施設f1〜f5を、施設の中心に近い施設と判定し、抽出する。制御部11は抽出された施設f1〜f5についてファイル化数を計数し、ファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を1階層上げてテーブルTに追加する。
【0057】
また、ファイル化された地図がキーワードによって検索された地図であれば、このキーワードに対する施設の重要度を高めてもよい。
この場合、制御部11は、ステップS1においてユーザ端末2から地図の検索が指示された際に検索条件として送信されたキーワードを取得する。そして、ステップS5において、制御部11はファイル化された地図上の施設に対し追加した表示縮尺をテーブルTに書き込む際、この追加した縮尺にキーワードを対応付けて書き込む。
【0058】
例えば、キーワード;新宿駅で地図の検索が指示され、その後の地図のファイル化によって地図上の施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺として1/7400の縮尺が追加されると、図12に示すように、制御部11は施設;コンビニA新宿西口店の追加した縮尺1/7400に対応付けてキーワード;新宿駅をテーブルTに書き込む。
【0059】
その後、ユーザ端末2からキーワード;新宿駅によって地図の検索が指示され、キーワードに応じた地図として、テーブルTにおいてキーワードに対応付けられた縮尺1/7400の地図の表示を行う場合、制御部11は施設;コンビニA新宿西口店を地図上に表示する。
本来、施設;コンビニA新宿西口店は縮尺1/3000の地図にのみ表示されるが、キーワード;新宿駅によって検索された場合は、縮尺1/3000だけでなく1階層上の縮尺1/7400の地図上にも表示されることになる。一方、他のキーワード、例えばB銀行新宿店というキーワードによって検索された新宿駅周辺の地図が表示される場合、縮尺1/3000の地図であれば施設;コンビニA新宿西口店は表示されるが、縮尺1/7400の地図では表示されない。つまり、一律に表示縮尺が追加されたわけではなく、キーワード;新宿駅で検索された場合のみ表示縮尺が追加されるという、条件付きの追加になる。
【0060】
また、ユーザ端末2の指示に応じて地図上にマークが付加された場合は、マークが付加された施設の重要度を高いと判定し、当該施設の表示縮尺を上げて追加してもよい。
例えば、図13に示すように、施設f2上に四角と矢印の図形、手書き文字からなるマークMが付加された地図がファイル化された場合、制御部11は地図上の施設f1〜f9のうち、マークMが付加された施設f2のファイル化数を計数する。制御部11は計数によってファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する。
【0061】
また、ユーザ端末2により経路の探索が指示された場合、探索された経路付近に位置する施設の重要度が高いと判定し、当該施設の表示縮尺を上げて追加することとしてもよい。
例えば、図14に示すように、探索された経路Rが付加された地図がファイル化されると、地図上の施設f1〜f9のうち、探索された経路R付近に位置する施設f5、f1、f2のファイル化数を計数する。制御部11は計数によってファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、地図提供サーバ1は、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルTを記憶する記憶部12と、ユーザ端末2からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、ユーザ端末2に表示させ、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末2に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶部12に保存し、ファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルTにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げ、追加する制御部11と、を備える。
【0063】
これにより、各ユーザ端末2で表示された地図の中でもファイル化された地図上の施設の表示縮尺を増やすことができる。ユーザによりファイル化が指示された地図は、ユーザにとって重要性が高いといえる。よって、ファイル化された地図上の施設の表示縮尺を追加することにより、縮尺が異なる各階層の地図に重要性が高い施設を表示することができ、地図の情報性を高めてユーザの使い勝手の良い地図を提供することができる。
【0064】
また、制御部11は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、テーブルTに定められた縮尺を上げ、追加することができる。
一般に、ユーザにとって重要性が高い施設が地図の中心に位置するよう地図の表示範囲が調整される。よって、地図の中心に近い施設ほどユーザにとって重要性が高いといえる。地図の中心に近い施設の表示縮尺を追加することにより、ユーザにとって重要性の高い施設の表示頻度を増加させることができ、地図の情報性をより高めることができる。
【0065】
制御部11は、地図の検索指示に用いられたキーワードを、上げた縮尺に対応付けてテーブルTに記憶する。その後、ユーザ端末2から当該キーワードにより地図の検索指示がされ、テーブルTにおいてキーワードに対応付けられた縮尺の地図を表示する場合のみ、制御部11は当該縮尺の地図上に、当該縮尺での表示が定められた施設を表示するウェブページを作成し、ユーザ端末2に表示させることができる。
【0066】
キーワードによって検索された地図上の施設は、そのキーワードに対する重要性が高いといえる。追加する表示縮尺をキーワードに対応付けることにより、キーワードに対する施設の重要性を高めることができ、キーワード検索された地図の情報性をより高めることができる。
【0067】
制御部11は、ユーザ端末2からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成し、ユーザ端末2に表示させる。制御部11は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末2により指示されると、ファイル化された地図上の施設のうち、マークが付加された施設に対し、テーブルTに定められた縮尺を上げ、追加することができる。
【0068】
ユーザによりマークの付加が指示された施設は、ユーザにとって重要性が高い。このような重要性の高い施設の表示縮尺を追加し、当該施設の表示頻度を多くすることにより、地図の情報性をより高めることができる。
【0069】
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一例であり、これに限定されない。
例えば、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【符号の説明】
【0070】
10 地図提供システム
1 地図提供サーバ
11 制御部
12 記憶部
T テーブル
13 通信部
2 ユーザ端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図提供サーバ、地図提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して地図を提供するサービスが広く利用され、普及している。地図は拡大又は縮小することができ、広域地図から詳細地図まで提供することが可能である。地図の拡大表示又は縮小表示は、単に1つの地図画像が拡大、縮小されるのではなく、段階的に縮尺が異なる階層単位で準備された複数の地図画像が切り替えられて実現される。例えば、拡大表示の場合は、建物の形状や細い道路まで詳細に描かれた地図画像が表示される。これに対し、縮小表示の際は、主要道路やランドマークとなる施設等の重要性の高い構造物のみ描かれた地図画像が表示される。このように、地図の縮尺によって必要と想定される情報のみ表示されるよう、地図の製作段階から地図画像の最適化が行われている。
【0003】
ユーザの利用状況によって、地図上に表示する情報のカスタマイズが可能な地図提供サービスもある。例えば、ユーザ端末からのアクセス回数が多い施設データを地図データに合わせてウェブページを作成し、提供するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−165749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記システムはユーザ端末からアクセスされて表示された回数が多い施設の表示順位を更新しているので、表示頻度が高い施設が重要視される。しかし、近年の地図提供サービスによって提供される地図はスクロール操作が可能であり、ユーザ端末によってユーザが自由に地図の表示範囲を変更することができる。よって、アクセス回数が多いからといって必ずしもユーザにとって重要な施設ということはできない。単にアクセス回数の多さのみによって地図上に表示する施設が決定されると、重要性の低い施設が地図上に表示され、かえって使いにくい地図となる場合が考えられる。
【0006】
本発明の課題は、地図の情報性を高め、ユーザの使い勝手の良い地図を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図作成サーバにおいて、
縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存するファイル化手段と、
ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数するファイル化数計数手段と、
前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する縮尺変更手段と、
を備える地図提供サーバが提供される。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、
前記縮尺変更手段は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1に記載の地図提供サーバが提供される。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、
前記記憶手段は、前記抽出された施設が配置された地図を検索する際に用いられたキーワードを、当該施設と、その施設を表示した縮尺とに対応付けて前記テーブルに記憶し、
前記ファイル化数計数手段は、前記地図のファイル化に際して、当該地図の表示領域内の施設と、前記検索に用いられたキーワードとに対応付けられた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、
前記縮尺変更手段は、前記ファイル化の回数が所定回数に達すると、前記ユーザ端末からの指示によって前記キーワードに基づいて検索した地図上に表示する施設の表示縮尺を上げる請求項1又は2に記載の地図提供サーバが提供される。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、
ユーザ端末からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成するマーク付加手段を備え、
前記縮尺変更手段は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、マークが付加された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜3の何れか一項に記載の地図提供サーバが提供される。
【0011】
請求項5に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの経路探索の指示に応じて経路探索を行い、探索された経路を付加した地図を表示するウェブページを作成する経路探索手段を備え、
前記縮尺変更手段は、探索された経路が付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、探索された経路付近に位置する施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜4の何れか一項に記載の地図提供サーバが提供される。
【0012】
請求項6に記載の発明によれば、
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図提供方法において、
記憶手段が、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する工程と、
ファイル化手段が、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存する工程と、
ファイル化数計数手段が、ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する工程と、
縮尺変更手段が、前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する工程と、
を含む地図提供方法が提供される。
【0013】
請求項7に記載の発明によれば、
コンピュータを、
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図提供サーバとして機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各ユーザ端末で表示された地図の中でもファイル化された地図上の施設の表示縮尺を増やすことができる。ユーザによりファイル化が指示された地図は、ユーザにとって重要性が高いといえる。よって、ファイル化された地図上の施設の表示縮尺を追加することにより、縮尺が異なる各階層の地図に重要性が高い施設を表示することができ、地図の情報性を高めてユーザの使い勝手の良い地図を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る地図提供サーバと、ユーザ端末とを備えた地図提供システムの構成図を示す。
【図2】地図提供サーバの機能ブロック図を示す。
【図3】縮尺が異なる階層毎の地図データを示す。
【図4】施設毎に施設を表示する地図の縮尺が定められたテーブルの例を示す。
【図5】地図提供サーバにより実行される地図提供処理のフローチャートである。
【図6】地図提供サーバにより提供されるウェブページのトップページを示す。
【図7】地図提供サーバにより提供される地図のウェブページを示す。
【図8】地図提供サーバにより提供される地図のファイルの一覧を示すウェブページを示す。
【図9】表示縮尺が追加されたテーブルの例を示す。
【図10】施設に対する表示縮尺の追加が有る場合と無い場合の地図を縮尺毎に示す。
【図11】地図上の施設のうち、地図の中心に近い施設を示す。
【図12】キーワードと追加された表示縮尺とが対応付けられたテーブルの例を示す。
【図13】マークが付加された地図の例を示す。
【図14】探索された経路が付加された地図の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、地図提供システム10を示す。地図提供システム10は、本発明の実施の形態に係る地図提供サーバ1と、ユーザ端末2とを含む。地図提供サーバ1とユーザ端末2は、インターネットを介して接続され、ユーザ端末2からの地図検索の指示に応じて、地図提供サーバ1が検索条件に応じた地図を表示するウェブページを提供する。
図1において1台の地図提供サーバ1、2台のユーザ端末2が示されているが、これは例示であり、台数は限定されない。
【0018】
図2は、地図提供サーバ1の機能ブロック図である。
図2に示すように、地図提供サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13を備える。この構成に操作部や表示部を備えることとしてもよい。
【0019】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部11は、記憶部12に記憶されている各種処理プログラムとの協働によって各種演算を行い、地図提供サーバ1の各部を集中制御する。
【0020】
例えば、制御部11は地図提供プログラムを読み込んで地図提供処理を実行し、ファイル化手段、ファイル化数計数手段、縮尺変更手段として機能する。すなわち、地図提供処理時、制御部11はユーザ端末2から地図の検索が指示されると、縮尺が異なる階層毎の地図データ、施設データ、施設を表示する地図の縮尺を施設毎に定めたテーブルを記憶する記憶部12から、検索指示に応じた縮尺の地図データと、テーブルにより当該縮尺での表示が定められた施設の施設データとを取得する。
【0021】
制御部11は取得した地図データ及び施設データを用いて地図上に施設を配置したウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる。また、制御部11は、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末2に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に記憶部12に保存する。制御部11はファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する。計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げ、テーブルに追加する更新を行う。
【0022】
地図の提供時、制御部11はマーク付加手段として機能し、四角、丸等の図形や、手書き文字の画像をマークとして地図上に付加することができる。制御部11は、ユーザ端末2により指示された地図上の位置に、指示された種類のマークを重ねて、マークが付加された地図を表示するウェブページを作成してユーザ端末2に表示させる。
【0023】
また、制御部11は経路探索手段として機能し、地図データを用いて経路の探索を行うことができる。制御部11は、ユーザ端末2により指示された発着点に対応する2つのポイントを特定し、特定したポイント間を結ぶリンクを地図データから抽出する。ポイントは道路の交差点、リンクは交差点間を結ぶ道路をいう。抽出したリンクのうち、制御部11は発着点間が最小距離となるリンクを検索し、検索されたリンクからなる経路を探索結果として出力する。
【0024】
記憶部12は、地図提供処理プログラム等の制御部11によって用いられる各種プログラムや、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。
例えば、記憶部12は地図提供サービスを利用できるユーザの認証に用いられるユーザID、パスワードを記憶する。
【0025】
また、記憶部12は、縮尺が異なる階層毎の地図データを記憶する。
地図データはベクトルデータである。地図データは座標データの集合として構成され、道路や建物等の地図画像は線や点等の図形によって描かれる。地図データは道路のポイント、リンクのデータを含む。
【0026】
図3は、地図データと階層の関係を示す図である。
図3に示すように、階層1が最も広域な地図であり、階層の数字が上がる毎に縮尺が下がって詳細な地図が展開される。ここでは、縮尺を上げるとは地図が広域になることをいい、縮尺を下げるとは地図が詳細になることをいう。例えば、階層1の地図データg1の縮尺は1/10000であり、階層2の地図データg2の縮尺は1/7400、階層3の地図データg3の縮尺は1/3000である。図3には3階層分の地図データのみ示したが、異なる縮尺毎に階層化された地図データが準備され、記憶部12に保存される。
【0027】
記憶部12は、地図上に表示する施設の施設データを記憶する。施設データは、例えば施設を表すアイコン、施設の名称、位置情報(例えば緯度経度)、住所、電話番号等のデータである。各施設は施設の重要度によってどの縮尺の地図に表示するか予め定められている。記憶部12は記憶手段として、施設を表示する地図の縮尺が施設毎に定められたテーブルを記憶する。
【0028】
図4は一例としてのテーブルTを示す。
テーブルTには、図4に示すように、例えば施設;コンビニA新宿西口店に対し、施設;コンビニA新宿西口店を表示する地図の縮尺が1/3000と定められている。
1つの施設に対し1又は複数の表示縮尺を定めることができ、施設の重要度が高いほど表示縮尺として定められる縮尺の数は多くなる。また、施設の重要度が高いほど表示する縮尺が上げられる。例えば、図4において、B銀行は施設としての重要度が高いので、縮尺1/3000の地図と縮尺1/7400の地図の2つの表示縮尺が定められる。これに対し、Dカフェは重要度が低く、縮尺1/3000の地図のみの表示が定められる。
【0029】
また、テーブルTには施設が表示された地図のファイル化数が施設毎に書き込まれる。ファイル化数は地図の縮尺毎に計数される。
【0030】
記憶部12は、地図のファイル化によって作成されたファイルを記憶する。各ファイルは、ファイル化の指示を行ったユーザ端末2から送信されるユーザIDに対応付けて保存され、ユーザ毎に管理される。
【0031】
通信部13は通信用のインターフェイスを備え、インターネットを介してユーザ端末2と通信する。例えば、通信部13はユーザ端末2から地図の検索指示を受信し、制御部11に転送する。また、通信部13は制御部11からの送信指示に従って地図を表示するウェブページをユーザ端末2に送信する。
【0032】
ユーザ端末2は、例えば携帯通信端末、パーソナルコンピュータであり、タッチパネルを備えたタブレット端末であってもよい。基本的な構成として、ユーザ端末2は表示や通信の制御、各種処理を行う制御部、表示部、操作部、通信部を備える。
【0033】
ユーザ端末2にはウェブブラウザがインストールされ、地図提供サーバ1から送信される地図提供サービスのウェブページを表示する。また、ユーザ端末2はウェブページにおけるユーザの操作に従って、地図の検索指示や地図のファイル化の指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0034】
次に、地図の提供にあたり、上記地図提供サーバ1により実行される処理を説明する。
図5は、地図提供サーバ1において制御部11により実行される地図提供処理のフローチャートである。この地図提供処理は、ユーザ端末2によりアクセスされ、地図提供サービスのトップページを要求されると開始される。要求に応じて、地図提供サーバ1の制御部11は地図提供サービスのトップページを通信部13によりユーザ端末2に送信する。地図提供サーバ1へのアクセス時、ユーザ端末2から送信されるユーザID、パスワードにより、制御部11はユーザ認証を行う。認証に用いられるユーザIDやパスワードは地図提供サービスの利用登録によって予め記憶部12に保存されている。制御部11はユーザが認証された場合にトップページをユーザ端末2に送信する。
【0035】
図6は地図提供サービスのトップページを示す。トップページには、地図のファイルを新たに作成する指示ボタンd1が設けられる。また、トップページには、地図帖一覧として、今までに作成された地図のファイルのサムネイルが表示される。サムネイルは、記憶部12に保存されている地図のファイルのうち、ユーザ認証時に用いられたユーザIDに対応するファイルが、制御部11によって縮小されて作成される。
ユーザ端末2において指示ボタンd1が操作され、地図の新規作成の指示が地図提供サーバ1に送信されると、地図提供サーバ1の制御部11は地図の検索条件を入力できるウェブページを作成して、通信部13によりユーザ端末2に送信し、表示させる。
【0036】
ユーザ端末2において地図の検索条件が入力され、地図提供サーバ1に地図の検索指示が送信されると、図5に示すように、地図提供サーバ1の制御部11は検索条件に応じた縮尺の地図データを記憶部12から取得する。また、制御部11は、テーブルTにおいて取得した地図データの縮尺での表示が定められている施設の施設データを記憶部12から取得する。制御部11は取得した地図データ及び施設データを用いて地図上に施設を配置したウェブページを作成し、ユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS1)。
【0037】
例えば、検索条件としてキーワード;新宿駅が用いられた場合、制御部11は記憶部12に保存されている施設データを用いてキーワード;新宿駅に対応する施設を検索し、その位置を特定する。次いで、制御部11はテーブルTにおいて施設;新宿駅の表示が定められている縮尺の地図データを記憶部12から取得する。表示縮尺が複数ある場合は、そのうちの任意の縮尺を採用すればよい。1/3000の縮尺の地図を表示する場合、制御部11は階層2の地図データを取得する。
【0038】
制御部11は、取得した地図データを用いて、新宿駅を中心とする地図を作成する。また、制御部11は、縮尺に基づいて表示範囲を特定し、その表示範囲内に含まれる施設の施設データを取得する。具体的には、テーブルTにおいて1/3000の縮尺での表示が定められている施設;コンビニA新宿西口店、B銀行の施設データを取得する。制御部11は取得した施設データを用いて、作成した地図上の施設;コンビニA新宿西口店、B銀行の位置に、施設;コンビニA新宿西口店、B銀行のアイコン又は名称の文字をそれぞれ配置した地図のウェブページを作成する。
【0039】
図7は地図上に施設を表示するウェブページを示す。図7に示すように、地図上にはコンビニA新宿西口店の施設を示すアイコンd5と、B銀行の施設を示す文字d6が表示されている。
地図上にはスクロールバーd7が表示され、このスクロールバーd7を操作することにより縮尺の変更が可能である。このウェブページに表示された地図は、ベクトルデータから作成されているため、表示範囲も自由に変更できる地図である。地図上でドラッグ&ドロップ操作を行うことにより、地図をスクロールし、表示範囲を変更することができる。
【0040】
ウェブページに表示される広範囲の地図を、表示範囲内で所望の縮尺や位置となるように定めてファイル化することが可能であり、ウェブページ上にファイル化の指示ボタンd2が設けられる。地図のファイル化によって、過去に検索、表示した地図を、再度検索することなく容易に呼び出すことが可能となる。
【0041】
また、このウェブページでは地図にマークを付加する操作が可能である。ウェブページ上にはマークの付加の指示ボタンd3が設けられる。付加できるマークとしては、四角や丸等の図形の他、ユーザが手書き入力した文字や図形が挙げられる。指示ボタンd3の操作によりウェブページ上にポインタが表示されるので、このポインタを操作することによって手書きの文字や図形の位置を決定して、入力することができる。また、予め用意されている四角や丸の図形の種類を指定して入力することも可能である。例えば、右クリック操作に応じて表示される図形のプルダウンメニューにより、図形の種類を選択できるので、種類を選択後、ポインタを操作して図形をマークとして付加する位置を指定操作すればよい。指示ボタンd3の操作によりマークが入力されると、ユーザ端末2は入力されたマークの位置の情報とともに、マークを付加する指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0042】
さらに、ウェブページ上において経路を探索し、その探索された経路を地図上に付加する操作が可能である。ウェブページ上には経路探索の指示ボタンd4が設けられる。経路を探索する発着点の指定操作がされた後、指示ボタンd4が操作されると、ユーザ端末2は指定された発着点の位置情報とともに、経路探索の指示を地図提供サーバ1に送信する。
【0043】
地図提供サーバ1では、ユーザ端末2から縮尺、表示範囲の変更指示が送信されると、図5に示すように制御部11が変更指示に応じた地図を表示するウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信する(ステップS2)。縮尺が変更されれば、制御部11は変更指示に応じた縮尺の地図データと、テーブルTによりその縮尺での表示が定められている施設の施設データとを記憶部12から取得する。制御部11は取得した地図データと施設データを用いて変更指示された縮尺の地図上にその縮尺に応じた施設を配置したウェブページを作成する。一方、表示範囲の変更指示に対しては、制御部11は変更指示された表示範囲に対応する地図を切り出し、切り出された地図を表示するウェブページを作成する。
【0044】
ユーザは所望する地図が表示されるまで、地図の検索や縮尺、表示範囲の変更を繰り返し操作することができる。地図提供サーバ1ではステップS2の処理が繰り返され、作成された地図のウェブページがユーザ端末2に提供される。
【0045】
一方、地図のウェブページにおいて、マークを付加する指示ボタンd3が操作され、ユーザ端末2からマークを付加する指示が送信されると、制御部11は地図上の指示された位置にマークを付加したウェブページを作成し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS3)。
【0046】
また、地図のウェブページにおいて、経路探索の指示ボタンd4が操作され、ユーザ端末2から経路探索の指示が送信されると、制御部11はユーザ端末2から送信された発着点を結ぶ最短の経路を探索する。制御部11は、探索された経路を付加した地図のウェブページを作成し、ユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS4)。
【0047】
そして、地図のウェブページにおいて、ファイル化の指示ボタンd2が操作され、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化の指示が送信されると、制御部11はウェブページに表示された地図をファイル化し、通信部13によりユーザ端末2に送信して表示させる(ステップS5)。地図にマークや探索された経路が付加されている場合、制御部11は付加されたマークや探索された経路も含めてファイル化する。また、制御部11は地図のファイルを、ユーザIDに対応付けて記憶部12に保存する。ユーザIDはユーザ認証時にユーザ端末2から送信されたユーザIDを用いればよい。
【0048】
ファイル化とは、ウェブページ上の広範囲の地図の中から、ユーザ端末2により画面表示している領域内の地図を切り出して、ファイル形式で保存することをいう。このファイル化の際には、地図特有のデータ形式を汎用性の高いファイル形式に変換することとしてもよく、例えば地図のベクトルデータからラスタデータに変換してもよい。
また、ファイルの形式はPDFの他、JPEG、PING等、地図を画像として閲覧可能な形式であれば、何れの形式であってもよい。
ファイルを作成後、作成されたファイルをそのままユーザ端末2に送信してもよいし、作成された地図のファイルの一覧を表示する図8に示すようなウェブページをまずユーザ端末2に送信し、一覧の中から選択されたファイルをユーザ端末2がダウンロードできるようにしてもよい。
【0049】
次に、制御部11はファイル化された地図上に表示している施設を抽出し、抽出された施設に対しファイル化数を計数する(ステップS6)。計数は、テーブルTにおいて表示が定められた縮尺毎に行われる。制御部11はテーブルTにおいて、抽出された施設のファイル化数を+1インクリメントして書き込む。
ウェブページに表示された地図は、地図データ、施設データ、付加されたマークや探索経路のデータ等が階層的に重ねられて構成されている。よって、ファイル化の際に、この階層的に重ねられた施設データによって地図上に表示された施設を判断し、抽出すればよい。また、ファイル形式にもよるがファイル化された地図もこのような階層的なデータ構造を持つ場合がある。その場合はファイル化後のファイルから施設データを抽出し、地図上に表示された施設を判断するようにしてもよい。
【0050】
制御部11は、テーブルTにおいてファイル化数が所定回数に達した施設があれば、当該施設を重要度が高い施設であると判定し、その施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する書き込みを行う(ステップS7)。例えば、図4に示すテーブルTにおいて、施設;コンビニA新宿西口店のファイル化数は149である。表示縮尺を上げるファイル化数の所定回数が150という条件の下、施設;コンビニA新宿西口店を含む地図がファイル化されると、ファイル化によって施設;コンビニA新宿西口店のファイル化数が150に達する。制御部11は表示縮尺が1/3000のみであった施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺を1階層上げ、上げた縮尺1/7400を、施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺としてテーブルTに追加して書き込む。図9は表示縮尺が追加されたテーブルTを示す。
【0051】
このようにファイル化された地図上の施設の表示縮尺が追加されると、その後の地図の検索指示によってユーザ端末2に提供される地図上にその施設が表示される頻度が多くなる。つまり、上述したステップS1、S2の処理時、提供する地図の縮尺が、地図上に施設を表示する縮尺としてテーブルTに定められている縮尺であれば、その施設が地図上に表示されるので、縮尺が1階層上げる変更が行われても変更後の地図上にその施設が表示される。
【0052】
上述した施設;コンビニA新宿西口店の例でいえば、当初テーブルTにおいて定められた表示縮尺は1/3000のみであるので、図10に示すように1/3000の縮尺の地図上にのみ施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5が表示される。通常であれば、表示する地図の縮尺が1/7400又は1/10000である場合、地図から施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5は削除される。しかし、地図のファイル化によって1/7400の縮尺も表示縮尺として追加されると、図10に示すように、縮尺1/3000のときも縮尺1/7400のときも施設;コンビニA新宿西口店のアイコンd5が、地図上に表示されることとなる。
【0053】
地図の縮尺(階層)には限りがあるし、一般的な地図の使用状況からすれば施設を表示することが適当でない場合もあるので、追加する表示縮尺には上限を設けてもよい。例えば、1都市全体を表示するような広域な地図の縮尺1/10000に対し、小規模な店舗施設;コンビニA新宿西口店を表示することは適当ではない。よって、施設;コンビニA新宿西口店のような小規模な施設に対しては追加できる表示縮尺を1/7400までに制限する。
【0054】
なお、縮尺が大きいほど、施設を表示する地図上のスペースが限られてくるので、縮尺が大きい地図ほど、表示を制限する施設を増やすことが好ましい。すなわち、施設を表示する縮尺を1階層上げる基準となる閾値(上述したファイル化数の所定回数)を固定値とするのではなく、例えば1/3000から1/7400に上げる閾値の方を大きく設定するといったように、縮尺の階層が高いほどその閾値を大きく設定する。これにより、広域の地図で表示される施設が必要以上に増えてしまうことを抑止できる。
【0055】
なお、地図から抽出された施設全てについてファイル化数を計数し、ファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を追加することとしてもよいし、抽出された施設の中でも地図の中心に近い施設のみ表示縮尺を追加することとしてもよい。
【0056】
図11はファイル化された地図例を示す。制御部11は地図上にある複数の施設f1〜f9のうち、地図の中心cから一定距離内、例えば0.5km内にある施設f1〜f5を、施設の中心に近い施設と判定し、抽出する。制御部11は抽出された施設f1〜f5についてファイル化数を計数し、ファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を1階層上げてテーブルTに追加する。
【0057】
また、ファイル化された地図がキーワードによって検索された地図であれば、このキーワードに対する施設の重要度を高めてもよい。
この場合、制御部11は、ステップS1においてユーザ端末2から地図の検索が指示された際に検索条件として送信されたキーワードを取得する。そして、ステップS5において、制御部11はファイル化された地図上の施設に対し追加した表示縮尺をテーブルTに書き込む際、この追加した縮尺にキーワードを対応付けて書き込む。
【0058】
例えば、キーワード;新宿駅で地図の検索が指示され、その後の地図のファイル化によって地図上の施設;コンビニA新宿西口店の表示縮尺として1/7400の縮尺が追加されると、図12に示すように、制御部11は施設;コンビニA新宿西口店の追加した縮尺1/7400に対応付けてキーワード;新宿駅をテーブルTに書き込む。
【0059】
その後、ユーザ端末2からキーワード;新宿駅によって地図の検索が指示され、キーワードに応じた地図として、テーブルTにおいてキーワードに対応付けられた縮尺1/7400の地図の表示を行う場合、制御部11は施設;コンビニA新宿西口店を地図上に表示する。
本来、施設;コンビニA新宿西口店は縮尺1/3000の地図にのみ表示されるが、キーワード;新宿駅によって検索された場合は、縮尺1/3000だけでなく1階層上の縮尺1/7400の地図上にも表示されることになる。一方、他のキーワード、例えばB銀行新宿店というキーワードによって検索された新宿駅周辺の地図が表示される場合、縮尺1/3000の地図であれば施設;コンビニA新宿西口店は表示されるが、縮尺1/7400の地図では表示されない。つまり、一律に表示縮尺が追加されたわけではなく、キーワード;新宿駅で検索された場合のみ表示縮尺が追加されるという、条件付きの追加になる。
【0060】
また、ユーザ端末2の指示に応じて地図上にマークが付加された場合は、マークが付加された施設の重要度を高いと判定し、当該施設の表示縮尺を上げて追加してもよい。
例えば、図13に示すように、施設f2上に四角と矢印の図形、手書き文字からなるマークMが付加された地図がファイル化された場合、制御部11は地図上の施設f1〜f9のうち、マークMが付加された施設f2のファイル化数を計数する。制御部11は計数によってファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する。
【0061】
また、ユーザ端末2により経路の探索が指示された場合、探索された経路付近に位置する施設の重要度が高いと判定し、当該施設の表示縮尺を上げて追加することとしてもよい。
例えば、図14に示すように、探索された経路Rが付加された地図がファイル化されると、地図上の施設f1〜f9のうち、探索された経路R付近に位置する施設f5、f1、f2のファイル化数を計数する。制御部11は計数によってファイル化数が所定回数に達した施設の表示縮尺を上げてテーブルTに追加する。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、地図提供サーバ1は、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルTを記憶する記憶部12と、ユーザ端末2からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、ユーザ端末2に表示させ、ユーザ端末2からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、ユーザ端末2に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶部12に保存し、ファイル化された地図上に表示中の施設を抽出し、抽出された施設に対し、テーブルTにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、抽出された施設に対し、テーブルに定められた縮尺を上げ、追加する制御部11と、を備える。
【0063】
これにより、各ユーザ端末2で表示された地図の中でもファイル化された地図上の施設の表示縮尺を増やすことができる。ユーザによりファイル化が指示された地図は、ユーザにとって重要性が高いといえる。よって、ファイル化された地図上の施設の表示縮尺を追加することにより、縮尺が異なる各階層の地図に重要性が高い施設を表示することができ、地図の情報性を高めてユーザの使い勝手の良い地図を提供することができる。
【0064】
また、制御部11は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、テーブルTに定められた縮尺を上げ、追加することができる。
一般に、ユーザにとって重要性が高い施設が地図の中心に位置するよう地図の表示範囲が調整される。よって、地図の中心に近い施設ほどユーザにとって重要性が高いといえる。地図の中心に近い施設の表示縮尺を追加することにより、ユーザにとって重要性の高い施設の表示頻度を増加させることができ、地図の情報性をより高めることができる。
【0065】
制御部11は、地図の検索指示に用いられたキーワードを、上げた縮尺に対応付けてテーブルTに記憶する。その後、ユーザ端末2から当該キーワードにより地図の検索指示がされ、テーブルTにおいてキーワードに対応付けられた縮尺の地図を表示する場合のみ、制御部11は当該縮尺の地図上に、当該縮尺での表示が定められた施設を表示するウェブページを作成し、ユーザ端末2に表示させることができる。
【0066】
キーワードによって検索された地図上の施設は、そのキーワードに対する重要性が高いといえる。追加する表示縮尺をキーワードに対応付けることにより、キーワードに対する施設の重要性を高めることができ、キーワード検索された地図の情報性をより高めることができる。
【0067】
制御部11は、ユーザ端末2からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成し、ユーザ端末2に表示させる。制御部11は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末2により指示されると、ファイル化された地図上の施設のうち、マークが付加された施設に対し、テーブルTに定められた縮尺を上げ、追加することができる。
【0068】
ユーザによりマークの付加が指示された施設は、ユーザにとって重要性が高い。このような重要性の高い施設の表示縮尺を追加し、当該施設の表示頻度を多くすることにより、地図の情報性をより高めることができる。
【0069】
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一例であり、これに限定されない。
例えば、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【符号の説明】
【0070】
10 地図提供システム
1 地図提供サーバ
11 制御部
12 記憶部
T テーブル
13 通信部
2 ユーザ端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図作成サーバにおいて、
縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存するファイル化手段と、
ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数するファイル化数計数手段と、
前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する縮尺変更手段と、
を備える地図提供サーバ。
【請求項2】
前記縮尺変更手段は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1に記載の地図提供サーバ。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記抽出された施設が配置された地図を検索する際に用いられたキーワードを、当該施設と、その施設を表示した縮尺とに対応付けて前記テーブルに記憶し、
前記ファイル化数計数手段は、前記地図のファイル化に際して、当該地図の表示領域内の施設と、前記検索に用いられたキーワードとに対応付けられた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、
前記縮尺変更手段は、前記ファイル化の回数が所定回数に達すると、前記ユーザ端末からの指示によって前記キーワードに基づいて検索した地図上に表示する施設の表示縮尺を上げる請求項1又は2に記載の地図提供サーバ。
【請求項4】
ユーザ端末からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成するマーク付加手段を備え、
前記縮尺変更手段は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、マークが付加された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜3の何れか一項に記載の地図提供サーバ。
【請求項5】
ユーザ端末からの経路探索の指示に応じて経路探索を行い、探索された経路を付加した地図を表示するウェブページを作成する経路探索手段を備え、
前記縮尺変更手段は、探索された経路が付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、探索された経路付近に位置する施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜4の何れか一項に記載の地図提供サーバ。
【請求項6】
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図提供方法において、
記憶手段が、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する工程と、
ファイル化手段が、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存する工程と、
ファイル化数計数手段が、ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する工程と、
縮尺変更手段が、前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する工程と、
を含む地図提供方法。
【請求項7】
コンピュータを、
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図提供サーバとして機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図作成サーバにおいて、
縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する記憶手段と、
ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存するファイル化手段と、
ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数するファイル化数計数手段と、
前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する縮尺変更手段と、
を備える地図提供サーバ。
【請求項2】
前記縮尺変更手段は、ファイル化された地図上に表示中の施設のうち、地図の中心に近い施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1に記載の地図提供サーバ。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記抽出された施設が配置された地図を検索する際に用いられたキーワードを、当該施設と、その施設を表示した縮尺とに対応付けて前記テーブルに記憶し、
前記ファイル化数計数手段は、前記地図のファイル化に際して、当該地図の表示領域内の施設と、前記検索に用いられたキーワードとに対応付けられた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数し、
前記縮尺変更手段は、前記ファイル化の回数が所定回数に達すると、前記ユーザ端末からの指示によって前記キーワードに基づいて検索した地図上に表示する施設の表示縮尺を上げる請求項1又は2に記載の地図提供サーバ。
【請求項4】
ユーザ端末からのマークを付加する指示に応じて、地図上の指示された位置にマークを付加した地図を表示するウェブページを作成するマーク付加手段を備え、
前記縮尺変更手段は、マークが付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、マークが付加された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜3の何れか一項に記載の地図提供サーバ。
【請求項5】
ユーザ端末からの経路探索の指示に応じて経路探索を行い、探索された経路を付加した地図を表示するウェブページを作成する経路探索手段を備え、
前記縮尺変更手段は、探索された経路が付加された地図のファイル化がユーザ端末により指示されると、ファイル化される地図の表示領域内の施設のうち、探索された経路付近に位置する施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する請求項1〜4の何れか一項に記載の地図提供サーバ。
【請求項6】
ユーザ端末からの指示に応じた縮尺の地図上に施設を配置したウェブページを作成して、前記ユーザ端末に表示させる地図提供方法において、
記憶手段が、縮尺が異なる階層毎の地図上に表示する各施設に対し、施設を表示する縮尺を定めたテーブルを記憶する工程と、
ファイル化手段が、ユーザ端末からウェブページに表示された地図のファイル化が指示されると、前記ユーザ端末に表示中の地図をファイル化してユーザ毎に前記記憶手段に保存する工程と、
ファイル化数計数手段が、ファイル化される地図の表示領域内の施設を抽出し、抽出された施設に対し、前記テーブルにおいて表示が定められた縮尺毎に、ファイル化された回数を計数する工程と、
縮尺変更手段が、前記計数されたファイル化の回数が所定回数に達すると、前記抽出された施設に対し、前記テーブルに定められた縮尺を上げ、更新する工程と、
を含む地図提供方法。
【請求項7】
コンピュータを、
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図提供サーバとして機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−212057(P2012−212057A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78210(P2011−78210)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
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