説明

地図表示装置、地図表示制御装置及び地図表示制御方法

【課題】全体地図と詳細地図との間の連続性を失うことなく全体地図における詳細地図の位置関係を分かり易く表示可能な地図表示装置を提供する。
【解決手段】全体地図の任意の位置を指示可能な位置指示手段(タッチパネル300)と、位置指示手段によって指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズの設定が可能な表示サイズ設定部400と、全体地図の指示位置に詳細地図を投写するプロジェクターPJと、全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から指示位置と表示サイズ設定部で設定された設定表示サイズとに基づいて設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得してプロジェクターPJに出力する表示制御部及びプロジェクターPJから投写される詳細地図が設定表示サイズとなるようにプロジェクターPJのズーム制御を行うズーム制御部を有する地図表示制御装置500とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図表示装置、地図表示制御装置及び地図表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公共の場などに設置されている案内地図は、樹脂、金属又は木材などの板に周辺の地図が印刷されているものが多い。このような案内地図は、目的とする場所を素早く見つけられることが重要であるために、全体の把握がし易いように、ある程度簡略化されている。そのため狭い道路や小さい建物などは省略されている場合が多く、この種の案内地図から詳細な情報を得ることは困難であった。
【0003】
一方、最近では、表示画面上に表示されている全体的な地図(全体地図という)の中からユーザーが所定の位置を指示すると、ユーザーによって指示された位置を中心とした所定範囲の詳細な地図(詳細地図という)を表示可能とする地図表示装置が種々知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に開示された地図表示装置は、表示画面上に表示されている全体地図上でユーザーが所定の位置を指示すると、詳細地図を全体地図上に表示させるものである。このように、詳細地図を全体地図上に表示させることにより、全体地図を見ながら部分的な詳細地図を見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−3255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された地図表示装置は、全体地図と詳細地図との縮尺が異なるために、表示画面に表示された全体地図と詳細地図との間には表示されない地図上の場所が生じてしまい、全体地図と詳細地図との連続性が失われてしまうという課題があった。また、全体地図と詳細地図とで縮尺が異なると、全体地図と詳細地図との間で距離感がつかみにくくなったり、ユーザーが指示した位置以外の場所の表示位置が変わってしまうために見たい場所を見失ってしまったりするといった課題があった。
【0007】
そこで本発明は、全体地図と詳細地図との連続性を失うことなく、全体地図における詳細地図の位置関係を分かり易く表示することができる地図表示装置、地図表示制御装置及び地図表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]本発明の地図表示装置は、全体地図の任意の位置を指示可能な位置指示手段と、前記位置指示手段によって指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズの設定が可能な表示サイズ設定部と、前記表示サイズ設定部で設定された設定表示サイズの前記詳細地図を前記指示位置に投写するプロジェクターと、前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得して、取得した詳細地図データを前記プロジェクターに出力する表示制御部及び前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うズーム制御部を有する地図表示制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の地図表示装置によれば、全体地図の一部として表示される詳細地図は、全体地図に比べてより詳細な地図であることは勿論のこと、設定表示サイズとなるようにプロジェクターのズーム制御を行うことによって全体地図と同じ縮尺で表示することができる。このため、全体地図と詳細地図との連続性を失うことなく、全体地図における詳細地図の位置関係を分かり易く表示することができる。
【0010】
[2]本発明の地図表示装置は、前記複数段階の縮尺の詳細地図データは、前記全体地図に対する縮尺が等比的に小さくなるように設定されている地図データであることが好ましい。
【0011】
これは、全体地図に対して例えば1/2ずつ縮尺が小さくなるような設定となっているというものであり、具体的には、仮に全体地図の縮尺が「4000:1」であるとすれば、複数段階の縮尺の詳細地図データは、「4000:1」の縮尺に対して1/2の「2000:1」の縮尺、「4000:1」の縮尺に対して1/4の「1000:1」の縮尺、「4000:1」の縮尺に対して1/8の「500:1」の縮尺というような設定となっている。なお、1/2ずつの縮尺であることに限られるものではないことは勿論である。
【0012】
[3]本発明の地図表示装置は、前記地図表示制御装置は、前記設定表示サイズを表す数値と、前記取得した詳細地図データの前記全体地図に対する縮尺を表す数値とが対応しない場合には、前記設定表示サイズに前記取得した詳細地図データのサイズを合わせるために前記取得した詳細地図データをスケーリング処理する機能を有する信号処理部をさらに有することが好ましい。
【0013】
このようなスケーリング処理を行うことにより、設定表示サイズとして任意の値の設定が可能となる。すなわち、全体地図に対する設定表示サイズを表す数値と、取得した詳細地図データの前記全体地図に対する縮尺を表す数値とが対応しない場合であっても、詳細地図データをスケーリング処理することにより、プロジェクターの投写レンズで設定する詳細地図の表示サイズ(設定表示サイズ)に詳細地図データを合わせることができる。
【0014】
[4]本発明の地図表示装置は、前記地図表示制御装置は、前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記全体地図の任意の位置となるように前記プロジェクターの投写位置を制御する投写位置制御部をさらに有することが好ましい。
【0015】
これにより、詳細地図を全体地図の任意の位置にプロジェクターによって投写することができる。なお、プロジェクターの投写位置を変える手段は種々存在するが、例えば、プロジェクターを水平方向及び垂直方向に移動させることができるようなプロジェクター移動機構を例示することができる。
【0016】
[5]本発明の地図表示装置は、前記全体地図は、前記プロジェクターが前記詳細地図を投写するためのスクリーンに表示されていることが好ましい。
【0017】
これは、例えば、スクリーン上に全体画像を予め印刷などにより表示させておくものである。これにより、プロジェクターによってスクリーン上の所定位置に詳細画像を投写することにより、全体画像に詳細画像が重畳された状態で表示されることとなるので、全体画像と詳細画像との位置関係の把握がし易くなる。なお、スクリーンはリア投写型のスクリーンとし、プロジェクターをリア投写型とすれば、プロジェクターの投写画像(詳細地図)がユーザーによって遮られることながく、ユーザーにとって見やすい地図表示装置とすることができる。
【0018】
[6]本発明の地図表示装置は、前記位置指定手段は、タッチパネルであって、前記タッチパネルは、前記全体地図を覆うように設けられていることが好ましい。
【0019】
これにより、ユーザーは全体地図上において詳細に見たい場所を適切かつ容易に指示することができる。
【0020】
[7]本発明の地図表示制御装置は、全体地図の中の任意の位置が指示されるとともに前記指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズが設定されることにより、前記設定された設定表示サイズに対応する前記詳細地図を前記指示位置に表示する地図表示制御装置であって、前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得して、取得した詳細地図データを前記プロジェクターに出力する表示制御部と、前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うズーム制御部とを有することを特徴とする。
【0021】
本発明の地図表示制御装置を地図表示装置に搭載することによって、前記本発明の地図表示装置を実現することができる。なお、本発明の地図表示制御装置においても、前記本発明の地図表示装置が有する各特徴を有することが好ましい。
【0022】
[8]本発明の地図表示制御方法は、全体地図の中の任意の位置が指示されるとともに前記指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズが設定されることにより、前記設定された設定表示サイズに対応する前記詳細地図を前記指示位置に表示する地図表示制御方法であって、前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得するステップと、取得した前記詳細地図データを前記プロジェクターに出力するステップと、前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うステップとを有することを特徴とする。
【0023】
本発明の地図表示制御方法によれば、前記本発明の地図表示装置と同様の効果が得られる。なお、本発明の地図表示方法においても、前記本発明の地図表示装置が有する各特徴を有することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施形態に係る地図表示装置10の構成を示す外観斜視図。
【図2】図1の内部構成を示す側面図。
【図3】地図表示制御装置500の構成を示す図。
【図4】CPU560による処理手順を示すフローチャート。
【図5】等比的に用意されている縮尺について説明する図。
【図6】表示サイズ指標値kと詳細地図の縮尺S(n)との関係を示す図。
【図7】表示サイズ設定部400によって設定された表示サイズが複数の領域に跨る場合における地図データの選択の仕方について説明する図。
【図8】実施形態に係る地図表示装置10の具体的な表示動作例について説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る地図表示装置10の構成を示す外観斜視図である。なお、図1は内部構成が分かり易くるために筐体100を透視した状態が示されている。
図2は、図1の内部構成を示す側面図である。なお、図2においては、筐体100は省略されている。
【0026】
図1及び図2を参照して実施形態に係る地図表示装置10の構成を説明する。実施形態に係る地図表示装置10は、図1及び図2に示すように、垂直方向に立設された地図表示装置の筐体100と、筐体100の前面側に設けられた透過性拡散材でなるリア投写型のスクリーンSCRと、スクリーンSCRの表面に設けられたタッチパネル300と、投写方向が垂線に沿った上方向となるように筐体100内に設けられ、ズーム機能を有するプロジェクターPJと、プロジェクターPJの投写方向がスクリーンSCR側に向くように投写方向を90度折り返す反射ミラーHMと、プロジェクターPJを水平方向(矢印x−x’方向)及び垂直方向(矢印y−y’方向)に移動させるためのプロジェクター移動機構部200と、筐体100前面側に設けられた表示サイズ設定部400と、プロジェクターPJによる詳細地図の表示制御を行う地図表示制御装置500とを有している。
【0027】
なお、スクリーンSCR及びプロジェクターPJは、ともに同じアスペクト比(例えば4(水平方向):3(垂直方向))を有しているものとする。また、プロジェクターPJの設置の仕方は図1に示すような設置の仕方に限られるものではなく、例えば、プロジェクターPJの投写方向が水平方向となるように、プロジェクターPJをプロジェクター取り付け板210に取り付けるようにしてもよい。
【0028】
また、スクリーンSCRは案内板としての機能を果たすものであり、その表面には、案内可能な範囲内の簡略化された全体地図(図示せず)が印刷などによって予め表示されている。また、タッチパネル300は、全体地図の全面を覆うように設けられており、ユーザーが指などでタッチすることにより、タッチした位置(指示位置という)に対応する位置情報を出力する。また、表示サイズ設定部400は、プロジェクターPJで投写すべき画像の表示サイズの設定を可能とするものであり、これについては後述する。なお、表示サイズ設定部400で設定された表示サイズを「設定表示サイズ」と表記する場合もある。
【0029】
プロジェクター移動機構部200は、プロジェクターPJを取り付けるためのプロジェクター取り付け板210と、垂直レール220に沿って垂直方向(矢印y−y’方向)に往復動可能な垂直スライダー230と、垂直レール220の上端側に取りつけられて、上端側の水平レール240に沿って水平方向(図1に示す矢印x−x’方向)に往復動可能な上端側水平スライダー250と、垂直レール220の下端部に取り付けられて、下端側の水平レール260に沿って水平方向(図1に示す矢印x−x’方向)に往復動可能な下端側水平スライダー270とを有している。
【0030】
プロジェクター取り付け板210は、垂直スライダー230に固定されている。このため、プロジェクター取り付け板210は、垂直スライダー230の垂直方向の移動とともに移動する。また、垂直スライダー230は垂直レール220に取り付けられているため、垂直レール220が上端側水平スライダー250及び下端側水平スライダー270によって水平方向に往復動することにより、垂直スライダー230も水平方向に往復動する。このような構成であるため、プロジェクターPJは水平方向及び垂直方向に自在に移動可能となっている。
【0031】
なお、垂直スライダー230の垂直レール220に沿った垂直方向の往復動と、上端側水平スライダー250及び下端側水平スライダー270の水平方向の往復動は、例えば、モータ(図示せず)などの駆動手段によって行うことが可能である。
【0032】
図3は、地図表示制御装置500の構成を示す図である。地図表示制御装置500は、図3に示すように、全体地図の中の所定領域(後述する)ごとの詳細地図データが記憶されている地図データメモリ510と、地図データメモリ510から読み出された所定領域の詳細地図データを保持するフレームメモリ520と、フレームメモリ520に保持された詳細地図データに対してスケーリング処理など種々の信号処理を行う信号処理部530と、プロジェクター移動機構部200(図1及び図2参照)を制御することによってプロジェクターPJの投写位置を制御する投写位置制御部540と、プロジェクターPJの投写レンズのズーム制御を行うズーム制御部550と、表示制御部としてのCPU(Central Processing Unit)560と、動作プログラムなどが記憶されているROM(Read Only Memory)570、タッチパネル300から出力された位置情報、表示サイズ設定部400により設定された表示サイズ及び地図データメモリから読み出された詳細地図データなどを保持するRAM(Random Access Memory)580、CPU560と入力装置(タッチパネル300及び表示サイズ設定部400)との間に介在されるインターフェース部590とを有している。
【0033】
なお、地図表示制御装置500の各構成要素の具体的な機能などについては後述する。また、詳細地図データは、複数段階ごとの縮尺の地図データであり、これについても後述する。
【0034】
タッチパネル300から出力される位置情報及び表示サイズ設定部400で設定された表示サイズは、それぞれインターフェース部590及びCPU560を介してRAM580に保持される。CPU560では、位置情報及び設定表示サイズに対応した詳細地図データを地図データメモリ510から取得して、フレームメモリ520に転送する。
【0035】
図4は、CPU560による処理手順を示すフローチャートである。まず、表示サイズ設定部400で設定された表示サイズから得られる値kを初期値としてk=1とする(ステップS1)。ここで、「表示サイズから得られる値k」というのは、表示サイズ設定部400で設定された表示サイズを逆数で表したものであり、これは、プロジェクターPJによって詳細地図が全体地図に投写されたときの全体地図に対する詳細地図の表示サイズを表す値とも言えるため、以下では「表示サイズ指標値」と呼ぶことにする。
【0036】
なお、全体地図に対する詳細地図の表示サイズは、この場合、スクリーンSCRのアスペクト比とプロジェクターPJのアスペクト比がともに同じ(この場合、4:3)であるとしているので、水平方向又は垂直方向の長さの比で表すことができる。一例として、全体地図に対する詳細地図の表示サイズが1/2であるというのは、詳細地図が全体地図に対して水平方向及び垂直方向においてそれぞれ1/2のサイズで表示することを意味している。この場合、例えば水平方向の長さの1/2の逆数を取って、k=2とする。なお、初期値は不定とならないよう、k=1としておく。
【0037】
次に、表示サイズ設定部400が操作されたか否かを判定し(ステップS2)、表示サイズ設定部400が操作された場合、表示サイズ指標値kを再設定する(ステップS3)。なお、表示サイズ設定部400は、予め用意された複数の表示サイズ候補の中からの所望とする表示サイズを選択するものであってよいし、増加・減少ボタンを増減させることによって所望とする表示サイズを設定するものであってもよいし、また回転ダイヤルを回すことによって所望とする表示サイズを設定するようなものであってもよい。
【0038】
次に、タッチパネル300が操作されたか否かを判定する(ステップS4)。ここで、スクリーンSCRに印刷されている全体地図の中から詳細を見たい場所がタッチパネル300によりタッチされたとすると、まず、タッチパネル300における指示位置を表示中心位置として設定し(ステップS5)、ステップS3で再設定された表示サイズ指標値kの値に基づいて矩形状の詳細地図表示領域を、ステップS5で設定された表示中心位置を中心として設定する(ステップS6)。
【0039】
そして、設定した詳細地図表示領域の4つの辺のうち全体地図の外枠からはみ出す辺が存在するか否か判定し(ステップS7)、はみ出す辺が存在する場合には、はみ出す辺を全体地図の外枠の位置として、詳細地図表示領域及び表示中心位置を再設定する(ステップS8)。
【0040】
このようにして、詳細地図表示領域及び表示中心位置が再設定されると、再設定された表示中心位置にプロジェクターPJの投写画面の中心が位置するように、投写位置制御部540にプロジェクターPJを移動させるための移動制御信号を出力する(ステップS9)。これにより、投写位置制御部540では、プロジェクター移動機構部200を制御してプロジェクターPJを移動させる。なお、ステップS7において、はみ出す辺が存在しなければ、詳細地図表示領域及び表示中心位置の再設定を行う必要はなく、そのままステップS9に移行する。次に縮尺設定を行う(ステップS10)。以下に縮尺設定について説明する。
【0041】
図5は、等比的に用意されている縮尺について説明する図である。図5に示すように、一般的に、地図データは縮尺が等比的に設定されている場合が多い。図5(A)は等比的に設定された各縮尺に対応する表示領域を示すもので、図5(B)はプロジェクターPJによって投写される詳細地図の表示サイズ、すなわち、表示サイズ設定部400で設定される表示サイズを概念的に示している。
【0042】
図5(A)において、太線で囲まれる領域L1,L2,L3,L4,L5は、縮尺S(1),S(2),S(3),S(4),S(5)に対応する領域であるとする。ここで、全体地図の縮尺をS(1)としたとき、縮尺S(2)は、S(1)に対して1/2の縮尺であり、縮尺S(3)は、S(1)に対して1/4の縮尺であり、縮尺S(4)は、S(1)に対して1/8の縮尺であり、縮尺S(5)は、S(1)に対して1/16の縮尺である。
【0043】
このように、全体地図の縮尺S(1)に対して縮尺を1/2ずつ小さくした各領域を図5(B)に示す同じ表示サイズで表示した場合、各領域L2,L3,L4,L5は、S(1)に対して、「1/2」、「1/4」、「1/8」、「1/16」の縮尺の地図として表示される。例えば、領域L1の縮尺S(1)が「4000:1」であるとした場合、領域L2は縮尺S(2)すなわち「2000:1」の地図として表示され、領域L3は縮尺S(3)すなわち「1000:1」の地図として表示され、領域L4は縮尺S(4)すなわち「500:1」の地図として表示され、領域L5は縮尺S(5)すなわち「250:1」の地図として表示される。
【0044】
なお、一般的な地図に表示される内容は、縮尺が大きい場合には粗い地図情報しか表示できないが、縮尺が小さくなるにつれて詳細な地図情報を表示することができる。例えば、縮尺S(1)の場合は、主要道路しか表示できない場合であっても、縮尺S(5)では一軒ごとの家屋まで表示することができる。
【0045】
ここで、プロジェクターPJで詳細地図を表示する場合に、表示のための画素数が一定であるために、表示サイズ設定部400で設定された表示サイズから得られる表示サイズ指標値kに対応した縮尺の詳細地図を取得できるとよい。
【0046】
そこで、全体地図の縮尺をS(1)として、プロジェクターPJで表示する詳細地図の縮尺を1/2ずつ小さくして行く場合、表示サイズ指標値kに対して、予め用意されている縮尺の地図データの中から、
k≦n ・・・(1)
を満たす、最小のnの値に対応する縮尺の詳細地図を取得するようにする。
【0047】
なお、(1)式において、nは縮尺指数を表すものであり、縮尺指数nは、この場合、S(1)に対するS(2),S(3),S(4),S(5),・・・の縮尺の逆数、すなわち、1/2(m=1,2,3,4,・・・)の逆数を取って、n=2,4,8,16,・・・とする。
【0048】
一例として、表示サイズ設定部400で設定される表示サイズを全体地図に対して1/3とした場合(プロジェクターPJが投写する詳細地図の表示サイズを全体地図に対して1/3とした場合)、表示サイズ指標値kは、k=3と表わされるため、(1)式において、「3≦n」を満たす最小のnの値を設定すると、(1)式により、n=4となる。
【0049】
ここで、地図データメモリ510に用意されている詳細地図データが、縮尺S(2)の詳細地図データ(2000:1)、縮尺S(3)の詳細地図データ(1000:1)、縮尺S(4)の詳細地図データ(500:1)、縮尺S(5)の詳細地図データ(250:1)である場合において、縮尺S(2)の詳細地図データ(2000:1)をn=2に対応させ、縮尺S(3)の詳細地図データ(1000:1)をn=4に対応させ、縮尺S(4)の詳細地図データ(500:1)n=8に対応させ、縮尺S(5)の詳細地図データ(250:1)をn=16に対応させると、(1)式によりn=4が求められた場合には、S(3)の詳細地図データすなわち「1000:1」の縮尺の地図データを取得することとなる。
【0050】
図6は、表示サイズ指標値kと詳細地図の縮尺S(n)との関係を示す図である。図6において、例えば、全体地図に対して表示サイズが1/3の詳細地図をプロジェクターPJで表示する場合、表示サイズ指標値kは、k=3と表すことができる。このため、縮尺指数nは、n=4であり、これは縮尺S(3)に対応するので、「1000:1」の縮尺の地図データが取得される。
【0051】
同様に、全体地図に対して表示サイズが1/8の詳細地図をプロジェクターPJで表示する場合、表示サイズ指標値kは、k=8と表すことができる。このため、縮尺指数nは、n=8であり、これは縮尺S(4)に対応するので、「500:1」の縮尺の地図データが取得される。
【0052】
ところで、タッチパネル300による指示位置において、表示サイズ設定部400によって設定された表示サイズが複数の領域に跨る場合には、跨る複数の領域の地図データをすべて取得する。
【0053】
図7は、表示サイズ設定部400によって設定された表示サイズが複数の領域に跨る場合における地図データの選択の仕方について説明する図である。図7(A)に示すように、タッチパネル300における指示位置P1を中心として表示サイズh2が設定されたとする。また、この表示サイズh2に対して選択される詳細地図データは、縮尺S(3)の詳細地図データであるとする。この場合、表示サイズh2は4つの領域(灰色で示した領域)にそれぞれ跨っているため、縮尺S(3)の4つの領域に対応する詳細地図データを地図データメモリ510から取得する。
【0054】
図7(B)及び図7(C)の場合も同様に考えることができる。すなわち、図7(B)に示すように、タッチパネル300において指示された指示位置P2を中心として表示サイズh3が設定されたとする。また、この表示サイズh3に対して選択される詳細地図データは、縮尺S(4)の詳細地図データであるとする。この場合、表示サイズh3は4つの領域(図7(B)の灰色で示した領域)にそれぞれ跨っているため、縮尺S(4)の4つの領域に対応する詳細地図データを地図データメモリ510から取得する。
【0055】
また、図7(C)に示すように、タッチパネル300において指示された指示位置P3を中心として表示サイズh4が設定されたとする。また、この表示サイズh4に対して選択される詳細地図データは、縮尺S(5)の詳細地図データであるとする。この場合、表示サイズh4は4つの領域(図7(C)の灰色で示した領域)にそれぞれ跨っているため、縮尺S(5)の4つの領域に対応する詳細地図データを地図データメモリ510から取得する。
【0056】
ところで、表示サイズを表す値としての表示サイズ指標値kが、詳細地図データとして用意されている複数の詳細地図データの縮尺を表す値としての縮尺指数n=2,4,8,16にそれぞれ1:1で対応する場合、すなわち、表示サイズが「1/2」,「1/4」,「1/8」,「1/16」のみを設定可能としておく場合には、表示サイズ指標値kは、k=2,k=4,k=2,k=8,k=16となり、縮尺指数n=2,4,8,16と1:1で対応するため、表示サイズ指標値kに対応した縮尺の地図データを取得してプロジェクターに出力すればよい。
【0057】
しかし、表示サイズとして任意の値を設定可能とした場合には、プロジェクターPJの投写レンズで設定する詳細地図の表示サイズに詳細地図データの絶対縮尺を合わせるために、詳細地図データを信号処理部(図3参照)で縮小処理(スケーリング処理)する。この場合のスケーリング処理の倍率(スケーリング倍率)をαとすると、
α=k/n ・・・(2)
となる。
【0058】
以上のようにして図4におけるステップS10の縮尺設定がなされると、次に図4におけるフローチャートのステップS11を行う。すなわち、表示サイズ指標値kに対応する詳細地図データを取得する(ステップS11)。
【0059】
そして、取得した詳細地図データをフレームメモリ520に転送し(ステップS12)、当該詳細地図データを信号処理部530に与えてプロジェクターPJで表示する。このとき、スクリーンSCR上に表示される詳細地図の表示サイズが表示サイズ設定部400で設定された表示サイズとなるように、プロジェクターPJの投写レンズのズーム制御を行い(ステップS13)、詳細地図をプロジェクターPJによって投写させる(ステップS14)。
【0060】
このようにして、スクリーンSCRに予め印刷されている全体地図上においてタッチパネルで指示された指示位置と表示サイズ設定部400で設定された表示サイズで最適な縮尺の詳細地図を表示することができる。
【0061】
図8は、実施形態に係る地図表示装置10の具体的な表示動作例について説明する図である。図8(A)はスクリーンSCRに印刷された全体地図と、プロジェクターPJで表示される詳細地図との位置関係の一例を示している。全体地図の縮尺はS(1)であって、これは、4000:1であり、地図上の1cmが実際の40mに相当する。「4000:1」の縮尺の地図では、図8(A)に示すように、主要道路など全体の概要が把握し易く表示されたものとなっている。
【0062】
ここで、ユーザーが全体地図上の位置P1(指示位置P1)をタッチし、表示サイズとして図8(A)の破線枠で示す表示サイズh2を設定したとする。なお、この表示サイズh2から得られる表示サイズ指標値kはk=3.2であるとする。したがって、この場合、(1)式から求められるnは、n=4であり、縮尺S(3)の詳細地図データ(「1000:1」の詳細地図データ)を取得する(図6参照)。
【0063】
一方、指示位置P1に対応する位置情報に基づいてプロジェクター移動機構部200が動作し、プロジェクターPJの投写画像の中心が指示位置P1に一致するようにプロジェクターPJを移動させる。
【0064】
この状態で、取得した詳細地図データに基づいてプロジェクターPJが投写を行うと、図8(B)に示すような詳細地図がスクリーンSCR上の全体地図における表示サイズh2の部分(図8(A)参照)に、全体地図に重畳された状態で表示される。なお、このときの表示範囲(プロジェクターPJによる投写範囲)は、取得した詳細地図データのうちの図8(B)における破線で示す枠内である。このようにして表示された詳細地図には、全体地図上に表示されている主要道路に加えて、やや細い道路までが表示される。
【0065】
なお、図8(B)に示す詳細地図は、「1000:1」の詳細地図データによる詳細地図であるが、プロジェクターPJの投写レンズをズーム動作させて、表示サイズh2と同じサイズとなるまでに縮小する。これにより、スクリーンSCR上での縮尺は、全体地図と同じ「4000:1」となるが、解像度は高くなるため、表示される地図情報は詳細なものとなる。
【0066】
また、ユーザーが同じ位置P1(指示位置P1)をタッチして表示サイズh3を設定したとする(図8(A)参照)。なお、この表示サイズh3から得られる表示サイズ指標値kはk=5.7であるとする。したがって、この場合、(1)式から求められるnは、n=8であり、縮尺S(4)の詳細地図データ(「500:1」の詳細地図データ)を取得する(図6参照)。
【0067】
一方、指示位置P1に対応する位置情報に基づいてプロジェクター移動機構部200が動作し、プロジェクターPJの投写画像の中心が指示位置P1に一致するようにプロジェクターPJを移動させる。
【0068】
この状態で、取得した詳細地図データに基づいてプロジェクターPJが投写を行うと、図8(C)に示すような詳細地図がスクリーンSCR上の全体地図における表示サイズh3の部分(図8(A)参照)に、全体地図に重畳された状態で表示される。なお、このときの表示範囲(プロジェクターPJによる投写範囲)は、取得した詳細地図データのうちの図8(C)における破線で示す枠内である。このようにして表示された詳細地図には、図8(B)に示す表示内容に加えて、主要な建物なども表示される。
【0069】
なお、図8(C)に示す詳細地図は、「500:1」の詳細地図データによる詳細地図であるが、プロジェクターPJの投写レンズをズーム動作させて、表示サイズh3と同じサイズとなるまでに縮小する。これにより、スクリーンSCR上での縮尺は、全体地図と同じ「4000:1」となるが、解像度は高くなるため、表示される地図情報は詳細なものとなる。
【0070】
また、ユーザーが同じ位置P1(指示位置P1)をタッチして表示サイズh4を設定したとする(図8(A)参照)。なお、この表示サイズh4から得られる表示サイズ指標値kはk=13.3であるとする。したがって、この場合、(1)式から求められるnは、n=16であり、縮尺S(5)の詳細地図データ(「250:1」の詳細地図データ)を取得する(図6参照)。
【0071】
一方、指示位置P1に対応する位置情報に基づいてプロジェクター移動機構部200が動作し、プロジェクターPJの投写画像の中心が指示位置P1に一致するようにプロジェクターPJを移動させる。
【0072】
この状態で、取得した詳細地図データに基づいてプロジェクターPJが投写を行うと、図8(D)に示すような詳細地図がスクリーンSCR上の全体地図における表示サイズh4の部分(図8(A)参照)に、全体地図に重畳された状態で表示される。なお、このときの表示範囲(プロジェクターPJによる投写範囲)は、取得した詳細地図データのうちの図8(D)における破線で示す枠内である。このようにして表示された詳細地図には、図8(C)に示す表示内容に加えて、小さい建物なども表示される。
【0073】
なお、図8(D)に示す詳細地図の縮尺は「250:1」の詳細地図データが取得されているが、プロジェクターPJの投写レンズをズーム動作させて、表示サイズh4と同じになるまでに縮小する。これにより、スクリーンSCR上での縮尺は、全体地図と同じ「4000:1」となるが、解像度は高くなるため、表示される地図情報は詳細なものとなる。
【0074】
以上説明したように、実施形態に係る地図表示装置10によれば、全体地図において詳細に見たい場所の詳細地図が、設定した表示サイズで、かつ、全体地図と縮尺が変わらずに全体地図に重畳表示される。これにより、全体地図と詳細地図との位置関係を把握しながら、目的とする場所の詳細な地図情報を得ることができる。
【0075】
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記(1)〜(7)に示すような変形実施も可能である。
【0076】
(1)上記実施形態では全体地図をスクリーンSCRに印刷した場合について説明したが、印刷ではなく、全体地図をプロジェクターによって投写して表示するようにしてもよい。この場合、上記した実施形態において用いたプロジェクターPJ(詳細地図を投写するためのプロジェクター)とは別に全体地図を投写するためのプロジェクター(第2プロジェクターとする)を設けることとなるので、部分地図を投写するためのプロジェクターPJの移動や投写などに支障をきたさない位置に第2プロジェクターを設置することが好ましい。
【0077】
(2)上記実施形態では、スクリーンSCRを垂直方向に立設する場合を例示したが、スクリーンSCRを水平に設置して、テーブルのような形態の地図表示装置とすることも可能である。この場合には、当該地図表示装置を見る人は、スクリーンSCRを取り囲むようになるので、表示サイズ設定部400を地図表示装置の周縁部に複数個所設けることが望ましい。
【0078】
(3)上記実施形態では、スクリーンSCRを使用した場合を例示したが、スクリーンSCRの代わりに壁面などに全体地図を印刷などによって表示しておき、当該壁面から離れた位置に設置されたプロジェクターPJによって詳細地図を投写するようにしてもよい。
【0079】
(4)上記実施形態では、詳細地図を表示するプロジェクターは1台としたが、1台に限られるものではなく複数のプロジェクターを用意して、全体地図上に複数の部分地図を同時に表示できるようにすることも可能である。
【0080】
(5)上記実施形態では、詳細地図を投写するためのプロジェクターPJの移動機構は、プロジェクターPJを水平及び垂直方向に移動させる機構としたが、これに限られるものではなく、例えば、プロジェクターPJを雲台に取り付けて、プロジェクターPJを首振りさせるような機構であってもよい。また、プロジェクターPJそのものを動かすものではなく、例えば、プロジェクターPJの光路上に反射ミラーを設けて反射ミラーの角度を変えるようにしてもよく、また、プロジェクターPJの投写レンズをレンズシフトさせるようにしてもよい。
【0081】
(6)上記実施形態では、地図データメモリ510は、地図表示制御装置500に設けられている例が示されているが、地図データメモリ510は必ずしも地図表示制御装置500に設ける必要はなく、例えば、ネットワーク上に存在する地図データメモリから地図データを取得できるようにしてもよい。
【0082】
(7)スクリーンSCRとして液晶パネルを使用して、バックライトの代わりに部分地図を表示するためのプロジェクターを使うことも考えられる。
【符号の説明】
【0083】
10・・・地図表示装置、100・・・筐体、200・・・プロジェクター移動機構部、300・・・タッチパネル、400・・・表示サイズ設定部、500・・・地図表示制御装置、510・・・地図データメモリ、520・・・フレームメモリ、530・・・信号処理部、540・・・位置制御部、550・・・ズーム制御部、560・・・CPU、HM・・・ハーフミラー、PJ・・・プロジェクター、SCR・・・スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体地図の任意の位置を指示可能な位置指示手段と、
前記位置指示手段によって指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズの設定が可能な表示サイズ設定部と、
前記表示サイズ設定部で設定された設定表示サイズの前記詳細地図を前記指示位置に投写するプロジェクターと、
前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得して、取得した詳細地図データを前記プロジェクターに出力する表示制御部及び前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うズーム制御部を有する地図表示制御装置と、
を備えたことを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記複数段階の縮尺の詳細地図データは、前記全体地図に対する縮尺が等比的に小さくなるように設定されている地図データであることを特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の地図表示装置において、
前記地図表示制御装置は、
前記設定表示サイズを表す数値と、前記取得した詳細地図データの前記全体地図に対する縮尺を表す数値とが対応しない場合には、前記設定表示サイズに前記取得した詳細地図データのサイズを合わせるために前記取得した詳細地図データをスケーリング処理する機能を有する信号処理部をさらに有することを特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の地図表示装置において、
前記地図表示制御装置は、
前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記全体地図の任意の位置となるように前記プロジェクターの投写位置を制御する投写位置制御部をさらに有することを特徴とする地図表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の地図表示装置において、
前記全体地図は、前記プロジェクターが前記詳細地図を投写するためのスクリーンに表示されていることを特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の地図表示装置において、
前記位置指定手段は、タッチパネルであって、前記タッチパネルは、前記全体地図を覆うように設けられていることを特徴とする地図表示装置。
【請求項7】
全体地図の中の任意の位置が指示されるとともに前記指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズが設定されることにより、前記設定された設定表示サイズに対応する前記詳細地図を前記指示位置に表示する地図表示制御装置であって、
前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得して、取得した詳細地図データを前記プロジェクターに出力する表示制御部と、
前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うズーム制御部と、
を有することを特徴とする地図表示制御装置。
【請求項8】
全体地図の中の任意の位置が指示されるとともに前記指示された指示位置を含む詳細地図の表示サイズが設定されることにより、前記設定された設定表示サイズに対応する前記詳細地図を前記指示位置に表示する地図表示制御方法であって、
前記全体地図の各領域に対応して用意された複数段階の縮尺の詳細地図データの中から、前記指示位置と前記設定表示サイズとに基づいて当該設定表示サイズに対応する縮尺の詳細地図データを取得するステップと、
取得した前記詳細地図データを前記プロジェクターに出力するステップと、
前記プロジェクターから投写される詳細地図が前記設定表示サイズとなるように前記プロジェクターのズーム制御を行うステップと、
を有することを特徴とする地図表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−215532(P2011−215532A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−85859(P2010−85859)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】