説明

地理情報表示システム及び方法

一実施例では、地理情報システムは、情報データベースと、ウェブサーバに接続されるクライアント計算システムとを有する。ウェブベースアプリケーションは、特定の地理的位置を含む地図を表示し、メタデータデータベースから複数のデータレコードの少なくとも1つを抽出し、ユーザのため地図の特定の地理的位置に少なくとも1つのデータレコードを表示するよう動作可能である。ウェブベースアプリケーションは、従来のウェブブラウザを用いてクライアント計算システム又はウェブサーバ上で実行可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に情報システムに関し、より詳細には地理情報表示システム及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地理情報システム(GIS)は、地理空間に関する基準に基づくデータの相関及び解析を可能にするコンピュータ実行可能システムの一種である。現在使用されている典型的な地理情報システムは、地図を表示するよう構成されたウィンドウ部分を有するかもしれない。他の形式のデータが、地図上の相対位置に基づき当該データの効率的な解析を提供するため、地図上の各自の地理的位置に重乗されるかもしれない。
【発明の概要】
【0003】
一実施例では、地理情報システムは、情報データベースと、ウェブサーバに接続されるクライアント計算システムとを有する。ウェブベースアプリケーションは、特定の地理的位置を含む地図を表示し、メタデータデータベースから複数のデータレコードの少なくとも1つを抽出し、ユーザのため地図の特定の地理的位置に少なくとも1つのデータレコードを表示するよう動作可能である。ウェブベースアプリケーションは、従来のウェブブラウザを用いてクライアント計算システム又はウェブサーバ上で実行可能である。
【0004】
他の実施例では、コンピュータにより実現される方法は、従来のウェブブラウザを用いてクライアント計算システム又はウェブサーバ上でウェブベースアプリケーションを実行することを含む。ウェブベースアプリケーションは、クライアント計算システムのディスプレイ上に地図を表示し、情報データベースからデータレコードを送信し、ユーザのため特定の地理的位置にデータレコードを表示する各処理を実行する。
【0005】
実現される特定の機能に応じて、本発明の実施例は以下の技術的効果の一部又はすべてを示すか、又は何れも示さないかもしれない。本発明の各種実施例は、従来のウェブブラウザを用いて実行可能な地理情報システムを提供可能であるかもしれない。ウェブブラウザの既存の機能を使用することは、いくつかの顕著な効果を提供する。例えば、ウェブブラウザは、地理情報システムのコアの機能がウェブサーバに維持されるようなシンクライアントとして機能するかもしれない。このため、システムにより使用されるクライアント装置に対する比較的小さな効果によって、本発明の地理情報システムに対する定期的なアップグレードが可能となる。さらに、本発明の地理情報システムの実現は、従来のウェブブラウザなどのCOTS(Commercial Off The Shelf)システムの利用を可能にする。他の技術的効果は、以下の図面、説明及び請求項から当業者に容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施例のより完全な理解が、添付した図面に関してなされる詳細な説明から明らかになるであろう。
【図1】図1は、本発明の教示による地理情報表示システムの一実施例の複数のコンポーネントを示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の教示による地理情報表示システムの他の実施例の複数のコンポーネントを示すブロック図である。
【図3】図3は、図1又は2の実施例を実現するためなされうるアクション系列を示すフローチャートである。
【図4】図4は、図1又は2の実施例により使用されうる一例となるメインウィンドウを示す。
【図5】図5は、地図表示部分に表示されるAOR(Area Of Responsibility)の一実施例による図4の一例となるウィンドウを示す。
【図6】図6は、“コンフィギュレーション”ボタンが選択された図4のメインウィンドウの部分図を示す。
【図7】図7は、“コンフィギュレーション”ボタンが選択された図4のメインウィンドウの他の部分図を示す。
【図8】図8は、“ツール”ボタンが選択された図4のメインウィンドウの部分図を示す。
【図9】図9は、“地理空間”タブが選択された図1又は2のシステムにより表示されるAOR生成ウィンドウを示す。
【図10】図10は、“コンテクスト”タブが選択された図9のAOR生成ウィンドウを示す。
【図11】図11は、図4のメインウィンドウにより使用されるクエリウィンドウを示す。
【図12】図12は、3次元地図が地図表示ウィンドウに表示される図4のメインウィンドウを示す。
【図13】図13は、“エージェント”ボタンが選択された図4のメインウィンドウの部分図を示す。
【図14】図14は、循環的形状の地理空間フィルタリング領域がユーザにより選択された地図表示部分の部分図を示す。
【図15】図15は、図4のメインウィンドウにより使用される生成エージェントウィンドウを示す。
【図16】図16は、ポリゴン形状の地理空間フィルタリング領域がユーザにより選択された地図表示部分の部分図を示す。
【図17】図17は、図4のメインウィンドウにより使用されるグローバルエージェントマネージャウィンドウの一実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の各種実施例は、図1〜17を参照することにより最も良く理解されるかもしれない。同一の参照番号は各図の同一及び対応する部分に使用される。
【0008】
地理情報システムの機能及び利用は知られている。これらのシステムの設計は、地球の表面の各地理的領域の選択的な閲覧を提供してきた。にもかかわらず、これらのシステムの設計は、Firefox、Internet Explorer又はOperaタイプウェブブラウザなどの従来のウェブブラウザ内の各種タイプの地理空間に関連するデータの重畳を可能としていなかった。さらに、閲覧可能な地図に重乗される各種タイプの地理空間関連データの範囲は、上記従来のシステムによっては検討されてこなかった。従って、本発明の一特徴では、従来のウェブブラウザを利用して地球の地理的領域の地図への各種タイプの地理空間関連データの表示を可能にする地理情報表示システムが提供される。
【0009】
図1において、従来のウェブブラウザの利用を可能にする地理情報表示システム10の一実施例が示される。地理情報表示システム10は、一般に情報データベース18と、ユーザストアデータベース20と、クライアント計算システム26とを有し、これらがウェブサーバ14に接続される。情報データベース18は、地理情報表示システム10によりアクセス可能な何れかのタイプのデータベースであるかもしれない。情報データベース18は、地理空間関連情報を有する複数のデータレコード12を格納するかもしれない。
【0010】
以下でより詳細に説明されるように、地理情報表示システム10は、クライアント計算システム26に表示するための地理空間、時間又はコンテクストフィルタ基準に基づき、情報データベース18から特定のデータレコード12を選択的に取得するかもしれない。地理情報表示システム10は、情報データベース18からクライアント計算システム26に地理空間関連データを提供するよう動作可能である。クライアント計算システム26は、データレコード12に含まれる地図イメージや他の地理空間関連情報などのグラフィカルイメージを表示可能な何れか適切なコンピュータシステムであるかもしれない。適切なクライアント計算システム26の具体例として、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ワークステーションなどがあげられる。
【0011】
一実施例では、クライアント計算システム26は、軍用機や戦車などの輸送手段のコンソールに設けられ、ナビゲーション又は偵察目的に使用されるよう構成されるたコンピュータシステムであるかもしれない。クライアント計算システム26は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)又は他の適切な通信ネットワークなどの何れか適切なネットワーク24を利用して、ウェブサーバ14に接続されるかもしれない。
【0012】
一実施例では、クライアント計算システム26は、クライアント/サーバタイプモデルを利用してウェブサーバ14と通信するかもしれない。すなわち、データに対するリクエストがクライアント計算システム26から発行され、これに応答して、ウェブサーバ14がクライアント計算システム26によりリクエストされたデータレコード14の少なくとも一部を提供することによって応答するかもしれない。このため、クライアント計算システム26は、クライアント計算システム26上で実行可能であり、リクエストを発行し、これらのリクエストに応答してデータを受信するよう動作可能なウェブブラウザ28を有するかもしれない。一実施例では、ウェブブラウザ28は、Firefox、Internet Explorer又はOperaベースのウェブブラウザなどの何れか適切なウェブブラウザであるかもしれない。
【0013】
情報データベース18に格納されているデータレコード12は、ウェブサーバ14によってウェブブラウザ28に提供されるかもしれない。ウェブサーバ14は、ウェブブラウザ28からデータレコードに対するリクエストを受信し、リクエストされたデータレコードの少なくとも一部をウェブブラウザ28に返信することによって応答するよう動作可能である。ウェブブラウザ28に送信されるデータレコード12のタイプ及び大きさは、複数の方法によりフィルタリング又は調整されるかもしれない。
【0014】
一実施例では、ユーザストアデータベース20は、1以上のユーザログインレコード22を格納するかもしれない。各ユーザログインレコード22は、地理情報表示システム10の特定のユーザに対応するかもしれない。ユーザログインレコード22は、それの対応するユーザのアクセス権限に従って、データレコードをフィルタリングするためのユーザアクセス権限を含むかもしれない。地理情報表示システム10の各ユーザに関する情報は、各ユーザが自らのログインアカウントにより規定される特定タイプのデータしかアクセスできないように、ユーザログインレコード22に格納されるかもしれない。他の実施例では、ユーザログインレコード22はまた、1以上のユーザ嗜好に基づき、ウェブブラウザ28に送信されるデータレコードをフィルタリングするための情報を含むかもしれない。すなわち、特定のユーザが、特定タイプのデータを受信することが許可されるが、当該データを受信することを所望していないかもしれない。例えば、ある戦場で戦闘している軍事スタッフは、当該戦闘地域に関するデータレコード12にしか興味はないかもしれない。このケースでは、ユーザログインレコード22に格納されているユーザ嗜好は、関心のある戦場に関係しないすべてのデータレコード12をフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。
【0015】
上述されるように、地理情報表示システム10は、地理空間、コンテクスト又は時間フィルタ基準に基づき、ウェブブラウザ28に送信されるデータレコード12をフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。一実施例では、地理情報表示システム10は、シンクライアントとしてウェブブラウザ28上で実現されるかもしれない。本発明の特定の実施例は、実行可能なソフトウェアコードへの定期的な改訂がクライアント計算システム26の処理の過度な負担なく可能である点で効果的であるかもしれない。さらに、地理情報表示システム10のシンクライアントとしての実現は、あるタイプの計算システムから他のタイプへの容易な移植性と共に、異なるタイプのウェブブラウザ28上の利用を可能にするかもしれない。従って、ウェブブラウザ28に送信されるデータレコード12の適切なフィルタリングのため、ウェブサーバ14は、ウェブサーバ28にデータレコード12を動的に提供するかもしれない。クライアント/サーバモデルに関して動的に提供されたデータは、各種基準に基づきウェブブラウザ28に送信されるコンテンツの調整又は変更を意味するかもしれない。
【0016】
ウェブサーバ14は、ウェブサーバ14上で実行可能なウェブベースアプリケーションを含むかもしれない。このようにして、地理情報表示システム10は、シンクライアントなどのクライアント計算システム26上で実現されるかもしれない。一実施例では、ウェブベースアプリケーションは、各種フィルタリング基準に基づき、ウェブブラウザ28の地理空間コンテンツを動的に生成するよう動作可能なスクリプトインタプリタ16であるかもしれない。当該実施例では、ウェブサーバ14は、ユーザストアデータベース20に格納されるスクリプトファイルにアクセスすることによって、データレコード12に対するリクエストに応答するよう動作可能であるかもしれない。スクリプトファイルは、例えば、Javaサーバページ(JSP)やアクティブサーバページ(ASP)などのサーバページであるかもしれない。従って、スクリプトインタプリタ16は、ウェブブラウザ28により閲覧可能なブラウザ互換ファイルを生成するため、スクリプトファイルを何れか指定されたフィルタリング基準と組み合わせるかもしれない。
【0017】
情報データベース18とユーザストアデータベース20は、何れか適切な通信プロトコルを利用して、地理情報表示システム10に接続されるかもしれない。一実施例では、データベース18及び20は、上述された何れかのネットワークを利用して、地理情報表示システム10に通信接続されるかもしれない。他の実施例では、データベース18及び20は、データベース18及び20とウェブサーバ14が単一の計算システムの内部で実行可能となるように、ウェブサーバ14の統合部分を形成するかもしれない。
【0018】
図2において、地理情報システムの地理情報表示システム40の他の実施例が示される。図2の地理情報表示システム40の情報データベース18と、ユーザストアデータベース20と、クライアント計算システム26と、ウェブブラウザ28とは、図1のものと同じである。しかしながら、図2の地理情報表示システム40は、ウェブサーバ42がウェブブラウザ28内で実行可能なウェブベースアプリケーションを搭載する点で異なっている。一実施例では、このウェブベースアプリケーションはアプレット44である。アプレット44は、ユーザによる各セッションの開始によって、ウェブブラウザ28にダウンロードされるかもしれない。アプレット44は、後述されるようなユーザにより指定されたフィルタリング基準に従う選択的なフィルタリングを提供する実行可能コードを含むかもしれない。一実施例では、アプレット44はJavaアプレットであるかもしれない。
【0019】
本発明の特定の実施例では、ウェブブラウザ28がシンクライアントとして動作することを可能にするウェブベースアプリケーションを提供するかもしれない。すなわち、スクリプトインタプリタ16又はアプレット44は、地理情報表示システム10が従来のウェブブラウザ28の内部で機能することを可能にするため、実現されるかもしれない。“シンクライアント”という用語は、各処理動作についてサーバに主として依存するクライアント/サーバアーキテクチャ内の特定タイプのクライアントとして呼ばれるかもしれない。すなわち、本発明の特定の実施例は、地理情報表示システム10のサーバ部分におけるソフトウェアアルゴリズムのメンテナンス及び定期的なアップグレードが容易に行うことができるという効果を提供するかもしれない。さらに、地理情報表示システム10の信頼性は、共通的に利用可能なウェブブラウザなどのCOTS(Commercial Off The Shelf)ソフトウェアコンポーネントの利用を可能にすることにより向上するかもしれない。
【0020】
図3は、本発明の各種実施例を実現するため、地理情報表示システム10又は40により行われるアクション系列を示すフローチャートを示す。処理60において、地理情報表示システム10又は40が、ウェブベースアプリケーション16又は44を起動することによって開始される。ウェブベースアプリケーションは、スクリプトインタプリタ16又はアプレット44であるかもしれず、クライアント計算システム26からユーザにより起動されるかもしれない。処理62において、地図がウェブブラウザ28上で表示されるかもしれない。地図は、ユーザリクエストに応答して表示されるかもしれない。地図は、ユーザの関心のある何れかの地理的領域を表すかもしれない。例えば、ユーザは、戦場又は戦域を構成する領域であるかもしれない特定の地理的領域に関心のある1以上の軍事スタッフであるかもしれない。
【0021】
処理64において、クライアント計算システム26は、情報データベース18からのいくつかのデータレコード12に対するリクエストを発行するかもしれない。このリクエストは、1以上のタイプのフィルタ基準を含むかもしれない。これらのデータレコード12のそれぞれは、各データレコード12に含まれる具体的位置に関する地理情報と共に、他のタイプの情報を含むかもしれない。例えば、データレコード12は、特定の地理的位置における現在の天候状態に関する情報を含むかもしれない。他の例として、データレコード12は、特定の軍事作戦中の敵の動きに関する情報を含むかもしれない。従って、データレコード12は、地図に係る特定領域に関する任意のタイプの情報を含むかもしれない。
【0022】
処理66において、ウェブベースアプリケーション16又は44は、既存のユーザアカウント権限に対してデータレコードをフィルタリングするかもしれない。ユーザアカウント権限は、ウェブブラウザ28に送信されるデータレコード12のタイプを規定するため、ユーザログインレコード22から取得されるかもしれない。ネットワーク24がインターネットなどの公衆にアクセス可能なネットワークである実施例では、これらのユーザアカウント権限は、有効なユーザしか情報データベース18からデータレコード12を受信しないことを確実にするため利用されるかもしれない。ユーザストアデータベース20は、地理情報表示システム10又は40からのデータレコードへのアクセスを規定する何れかの組織的なエンティティにより管理されてもよい。一実施例では、地理情報表示システム10又は40は、政府の軍事部門により管理されてもよく、軍事スタッフのみが、地理情報表示システム10又は40からのデータレコードにアクセスするのに十分なユーザ権限を付与されるようにしてもよい。さらに、ユーザアカウント権限はまた、各軍事スタッフの状態又は決済に基づき、特定タイプのデータレコード12へのアクセスを規定してもよい。
【0023】
一実施例では、ウェブベースアプリケーション16又は44は、処理68において、既存のユーザ嗜好に対してデータレコード12をフィルタリングするかもしれない。例えば、ユーザ嗜好は、イメージの外観がユーザの嗜好に適合するよう変更可能となるように、スキナブル(skinnable)グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を有してもよい。スキナブルGUIは、クライアント計算システム26のディスプレイ上の共通に利用されるファンクションのユーザ選択を可能にするコンフィギュラブルカラースキーム又はユーザにより指定された選択可能なボタンなどのカスタムグラフィカルインタフェースを提供するウェブベースアプリケーション16又は44のファンクションと呼ばれるかもしれない。
【0024】
ウェブベースアプリケーション16又は44は、処理70において地理空間基準に従って各データレコード12をフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。これを実現するため、1以上のAOR(Area Of Responsibility)が、ユーザによって地図上に生成されるかもしれない。一実施例では、AORは、地図上の特定領域であるかもしれない。従って、特定のデータレコード12がAOR内で地理空間特性を有する場合、このデータレコード12は地理空間フィルタ基準に適合し、ウェブブラウザ28に送信されるかもしれない。他方、特定のデータレコード12がAOR内にない位置情報を有する場合、データレコード12は地理空間フィルタ基準に適合しない。
【0025】
処理72において、ウェブベースアプリケーション16又は44は、コンテクストフィルタ基準に基づきデータレコード12をフィルタリングする。コンテクストフィルタ基準は、データレコード12に含まれる情報のタイプに関する何れかのタイプのフィルタ基準であるかもしれない。例えば、コンテクスト基準に基づきフィルタリングは、キーワード検索を利用したデータレコード12に含まれるコンテクストデータのフィルタリングを含むかもしれない。従って、特定のキーワードに適合するデータを有するデータレコード12は、コンテクストフィルタ基準に適合し、ユーザによる閲覧のためクライアント計算システム26に送信されるかもしれない。さらに、キーワード検索はまた、クライアント計算システム26に送信されるデータレコード12のタイプをさらにカスタマイズするため、AND、OR、NOT及び同様のタイプのブール演算子などのブール演算子を含むかもしれない。
【0026】
処理74において、ウェブベースアプリケーション16又は44はまた、時間フィルタ基準に基づき、各データレコード12をフィルタリングするかもしれない。すなわち、時間ベース情報を有するデータレコード12は、時間フィルタ基準に指定される時間範囲内である。データレコード12はそれぞれ、特定イベントが発生した時期に関する情報を含むかもしれない。ウェブベースアプリケーション16又は44は、特定の時間範囲に従って各データレコード12をフィルタリングし、当該時間範囲内のデータレコード12のみを送信するよう動作可能であるかもしれない。
【0027】
各データレコード12がクライアント計算システム26に送信されると、処理76において、それはユーザによる閲覧のためクライアント計算システム26のディスプレイに表示されるかもしれない。一実施例では、データレコード12は、それの地理的位置の近傍で地図に重乗するアイコンとして表示されるかもしれない。このようにして、ユーザは特定の地理的位置に関する情報を各データレコード12から確認することが可能であるかもしれない。以下に詳細に説明されるように、ウェブベースアプリケーション16又は44は、各データレコード12の詳細を明らかにするため、各アイコンの選択を可能にするかもしれない。
【0028】
上述されたアクションは、ユーザによる閲覧のため地理空間関連情報を表示するため、複数回実行されるかもしれない。地理情報表示システム10又は40の上述された方法は、ウェブベースアプリケーションが処理78においてユーザにより停止されるまで継続される。このため、シンクライアントアーキテクチャを利用した地理空間関連情報の提示を可能にする地理情報表示システム10又は40が提供されるかもしれない。本発明の特定の実施例は、ウェブブラウザなどの従来のクライアントアプリケーションが利用可能であり、これにより、シッククライアントアーキテクチャを利用して実現された従来の地理情報システムに固有の欠点が軽減されるという効果を提供するかもしれない。例えば、地理情報表示システム10又は40に対する定期的なアップグレード又はエンハンスメントは、ウェブブラウザ28への変更を比較的ほとんど要求することなく、ウェブベースアプリケーション16又は44の改良によって実行されるかもしれない。従って、実質的に任意の従来のウェブブラウザ28が、地理情報表示システム10又は40の提供可能なライフスパンを通じて本発明の各種実施例を実現するのに利用可能である。
【0029】
図4は、クライアント計算システム26上に表示される地理情報表示システム10又は40の一実施例の一例となるメインウィンドウ100を示す。メインウィンドウ100は、ウェブベースアプリケーション16又は44がウェブブラウザ28のユーザにより始めて起動されたときに表示されるかもしれない。メインウィンドウ100は、閲覧可能な地図に地理空間関係によりデータレコード12の重畳を可能にする任意数及び任意タイプのウィンドウ部分を含むかもしれない。図示された実施例では、メインウィンドウ100は、地図表示部分102と、メタフレームウィンドウ部分104と、データレコード12の詳細部分106と、メニューバー108と、ショートカットボタン領域110とを含むかもしれない。
【0030】
地図表示部分102は、ユーザに関心のある地図を表示するかもしれない。メタフレームウィンドウ部分104は、隣接して表示される地図に固有の各種フィルタリング選択及び他のテキスト情報を表示するため含まれるかもしれない。メニューバー108は、例えば、関心のある特定の地理的領域、ズームイン/アウト、各種ユーザ嗜好の指定、AORの指定及び以下で詳細に説明される他の機能などである各種機能を提供するため含まれるかもしれない。ショートカットボタン領域110は、メニューバー108に設けられる各種機能を提供するため含まれるかもしれない。ショートカットボタン領域110の各種機能を利用して、地理情報表示システム10又は40の特定の機能が、メニューバー108を介したナビゲーションを必要とすることなく取得されるかもしれない。
【0031】
地図表示部分102は、データレコード12の1以上の対応するインスタンスを表す1以上のアイコン112を有するかもしれない。各データレコード12は、地図表示部分102の特定位置の情報特性を有するかもしれない。各アイコン112はまた、データレコード12のサマリ情報部分を示すテキスト部分114を含むかもしれない。一実施例では、各データレコード12の詳細情報は、データレコード詳細部分106により提供されるかもしれない。データレコード詳細部分106は、それぞれが地図表示部分102に示される1つのデータレコード12を表すいくつかの行116を有するかもしれない。各行116は、例えば、地図表示部分に使用されるシンボルのタイプ、各データレコード12のテキスト表現、各データレコード12の緯度/経度、並びに選択可能な詳細カラムなどであるかもしれない各データレコード12の各種特性を示す1以上のカラムを有するかもしれない。データレコード12の詳細情報部分へのアクセスは、詳細カラムにより提供されるかもしれない。本実施例では、詳細カラムの選択は、地理情報表示システム10又は40にユーザによる閲覧のための詳細情報部分をメタフレームウィンドウ部分104に表示させるかもしれない。
【0032】
メタフレームウィンドウ部分104が、地図表示部分102に示される地理的領域に関する各種情報を表示するため設けられてもよい。図4に示される実施例では、メタフレームウィンドウ部分104は、“データ”タブ118a、“フィルタ”タブ118b、“地図”タブ118c及び“AOR”タブ118dなどのいくつかの選択可能なタブを含むかもしれない。この図では、“データ”タブ118aが選択され、いくつかのエントリが示されている、各エントリは、情報データベース18のデータレコードの各種カテゴリのテキスト表現であるかもしれない。他の実施例では、情報データベース18は、各エントリが情報データベース18の1つを表すような複数の情報データベース18であるかもしれない。従って、ユーザは、地図表示部分102に表示される地理的領域に固有のデータレコード12を抽出するため、1以上の情報データベース18からインタラクティブに選択することが可能であるかもしれない。“フィルタ”タブ118bは、ユーザが以下で詳細に説明されるフィルタリング基準を選択することを可能にするかもしれない。“地図”タブ108cは、地理情報表示システム10又は40により利用可能な各種地図の選択を可能にするかもしれない。
【0033】
ユーザが“AOR”タブ118dを選択すると、メインウィンドウ110が図5に示されるようなクライアント計算システム26に表示されてもよい。メタフレームウィンドウ部分104は、何れか特定のAORに関する情報を含むかもしれない。AORは、ユーザに特に関心のあるユーザにより指定された地理的領域であるかもしれない。図5に示されるように、特定のAORが、図4の地図表示部分に示される地理的領域の一部であるかもしれない地図表示部分102に示される。一実施例では、ユーザが現在表示される地図の拡大ビューを閲覧することを可能にするオーバビューアイコン114が設けられてもよい。拡大ビューは、地図表示部分102に示される地図を含み、より大きな面積エリアをカバーする地図のラスタ処理されたバージョンを含むかもしれない。マウスやユーザキーボードなどのユーザ入力装置により選択されると、拡大領域が地図表示部分102に表示され、地図がアイコン114として表示されるような切り替え機能が設けられてもよい。アイコン114は、ユーザによる以降の選択が地図表示部分102に再び地図を表示し、拡大地図をアイコン114に再び表示させる点で、切り替え(トグル)として機能するかもしれない。
【0034】
図6は、“コンフィギュレーション”ボタン120を選択した結果として示される一例となるドロップ・ダウンメニューを示す。メニューバー108の“コンフィギュレーション”ボタン120は、地理情報表示システム10又は40により使用される各種ユーザ嗜好及び他のグローバルパラメータの選択を提供するかもしれない。図示されるように、“コンフィギュレーション”ボタン120は、“嗜好”ボタン122aと、“外観”ボタン122bと、“座標系”ボタン122cとを含むかもしれない。“外見”ボタン122bが選択されると、地理情報表示システム10又は40のユーザについて予め指定されたユーザ嗜好の設定を可能にする他の選択可能なボタン124が示される。図7は、“座標系”ボタン122cの選択により表示される各種座標系ボタン126が選択されることを示す。選択可能なボタン122は、ユーザにより所望される各種ユーザ嗜好の設定を提供するかもしれない。一実施例では、これらの設定は、地理情報表示システム10又は40の起動がこれらユーザ嗜好の自動的なインポートを可能にするように、ユーザストアデータベース20に永久保存されてもよい。開示の簡単化のため、いくつかの異なるタイプのユーザ嗜好しか説明されないが、他の多数のタイプのユーザ嗜好がユーザのログインアカウントに基づき特定ユーザについて永久的に維持されることが理解されるべきである。
【0035】
図8は、メニューバー108から“ツール”ボタン130を選択した結果として表示されるドロップ・ダウンメニューの一実施例を示す。図示されるように、ドロップ・ダウンメニューは、“AOR生成”ボタン132aと、“クエリ”ボタン132bと、“イメージ・ツー・ファイル保存”ボタン132cと、“3D可視化”ボタン132dと、“地図オーバビュー”ボタン132eとを含む。各ボタン132は、本発明の各種機能により提供される機能を提供する。例えば、“イメージ・ツー・ファイル保存”ボタン132cの選択は、ウェブベースアプリケーション16又は44に以降の閲覧のため、現在表示されている地図をクライアント計算システム26のファイルに保存させるかもしれない。さらに、“地図オーバビュー”ボタン132eの選択は、ウェブベースアプリケーション16又は44に上述されるような地図とオーバビュー地図とを切り替えさせるかもしれない。
【0036】
AORは、地図上の選択可能な領域を表すかもしれない。生成されると、当該AORは、ウェブサーバ14から送信されるデータレコード12を地理空間的にフィルタリングする方法を提供するかもしれない。図9は、“AOR生成”ボタン132aの選択に応答して表示されるウィンドウ140の一実施例を示す。ウィンドウ140は、例えば、“ベーシック”タブ142a、“地理空間”タブ142b及び“コンテクスト”タブ142cなどの複数の選択可能なタブを有するかもしれない。“地理空間”タブ142bが選択されると、ユーザが緯度及び経度座標を利用して、AORの特定の隅を独立に選択することを可能にする複数のエントリボックス144が表示されるかもしれない。本実施例では、4つの座標点の数値が選択可能であり、結果として得られるAORは、各座標点における4つの頂点を有する四角形の形状に従うかもしれない。
【0037】
図10は、“コンテクスト”タブ142cの選択により表示されるウィンドウ150を示す。このウィンドウ150では、地理情報表示システム10又は40に利用可能な各種情報データベース18に対応するいくつかのデータベースラベル152が示される。これらデータラベル152のそれぞれは、特定の情報データベース18からのAORに関連するデータの収集を可能にするため独立に選択される関連するラジオボタン154を有するかもしれない。“全選択”ボタン154と“全クリア”ボタン156がまた、それぞれすべてのラジオボタン154を選択又は非選択するため含まれるかもしれない。何れかの情報データベース18からのデータレコード12のさらなるフィルタリングが、詳細基準ウィンドウにより提供されるかもしれない。特定のデータベースラベル152が選択されると、詳細基準ウィンドウ158は、各情報データベース18からフィルタリングされるデータのさらなる詳細を提供するかもしれない。
【0038】
“クエリ”ボタン132bが“ツール”ドロップ・ダウンメニューボタン130から選択された場合、図11に示されるように、クエリウィンドウ160がクライアント計算システム26に表示されるかもしれない。クエリウィンドウ160は、コンテクスト又は時間フィルタ基準に基づくデータのフィルタリングを可能にする複数の選択可能フィールドを含むかもしれない。クエリウィンドウ160は、ユーザによる英数字テキストの入力を提供するコンテクスト基準フィールド162を有するかもしれない。従って、ウェブベースアプリケーション16又は44は、ユーザにより指定されるキーワードに基づきデータをフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。さらに、ユーザがAND、OR、NOT及び同様のタイプの演算子などの複数のブール演算子に基づきキーワードフィルタリングを実行するのを可能にするブール演算子が設けられてもよい。クエリウィンドウ160はまた、データレコード12により表されるイベントが発生した日時に基づきデータをフィルタリングするよう処理可能な時間基準フィールド164を有するかもしれない。特定のデータレコード12は、過去にときどき出現したイベントの結果として生成されたものであるかもしれない。例えば、イベントは、特定の場所を飛行する未確認の飛行機のレーダの通知であるかもしれない。このデータレコード12の生成時が時間基準フィールド164のフィルタリング要求を満たす場合、当該データレコード12は時間フィルタ基準に合致し、これにより、メインウィンドウ100のメタフレームウィンドウ部分104又は地図表示部分102の何れかに表示するため、クライアント計算システム26に送信されるかもしれない。スコープフィールド166や“結果数表示”フィールド168などの他のフィールドが設けられてもよい。スコープフィールド166は、ある範囲の情報データベース18のユーザ選択がクエリに使用されることを可能にするため設けられるかもしれない。“結果数表示”フィールド168は、クエリにより返されるデータレコード12の数量を制限するため設けられるかもしれない。このため、クエリボタン132bが、コンテクスト及び/又は時間基準に基づき入力データをフィルタリングするのに利用可能であることが理解されるかもしれない。
【0039】
図12は、“3D可視化”ボタン132dの選択に応答して地図ウィンドウ102に表示される3次元地図170を示す。3次元地図170は、ユーザが例えば、飛行機のフロントガラスなどから取得されるビューと同様に、3次元地図170と係るデータレコード12を閲覧することを可能にする。
【0040】
上述されるように、ウェブベースアプリケーション16又は44は、時間基準に基づくデータのフィルタリングを提供する。一実施例では、ウェブベースアプリケーション16又は44は、過去に生成されたデータ又はイベントに基づきデータをフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。他の実施例では、ウェブベースアプリケーション16又は44は、以降に発生するデータ又はイベントに基づきデータをフィルタリングするよう動作可能であるかもしれない。メニューバー108の“エージェント”ボタン180は、この機能にアクセスする1つの方法を提供するかもしれない。“エージェント”ボタン180を選択すると、図13に示されるように、ドロップ・ダウンメニューが表示されるかもしれない。ドロップ・ダウンメニューは、“ポイント半径生成エージェント”ボタン182aと、“ポリゴン生成エージェント”ボタン182bと、“グローバルエージェント”ボタン182cとである複数の選択可能なボタンを含むかもしれない。一実施例では、ウェブベースアプリケーション16又は44は、全体的に循環的形状である地理空間フィルタリング領域を生成するよう動作可能であるかもしれない。従って、“ポイント半径生成エージェント”ボタン182aが選択された場合、図14に示されるように、地理空間フィルタリング領域184が選択されるかもしれない。本実施例では、本ケースでは全体的に循環的形状である地理空間フィルタリング領域184がユーザにより生成されている。地理空間フィルタリング領域184がユーザにより選択された後、図15に示されるように、エージェントウィンドウ188がクライアント計算システム26に表示されるかもしれない。エージェントウィンドウ188は、ユーザが選択された地理空間フィルタリング領域184に対する地理空間及び/又はコンテクストフィルタリングを提供することを可能にする複数の選択可能なフィールドを提供するかもしれない。ユーザからの選択的な入力を提供するため、エージェントウィンドウ188は、図15に示されるように、“基本”タブ190aと、“地理空間”タブ190bと、“コンテクスト”タブ190cとを有するかもしれない。本例では、“基本”タブ190aが編集用に選択された。このタブの内部には、名称、説明及びエージェントの処理に関連する他の情報などの複数のユーザフィールド192が設けられてもよい。
【0041】
図16は、ウェブベースアプリケーション16又は44により生成される他の地理空間フィルタリング領域200の一実施例を示す。“ポリゴン生成エージェント”ボタン182bが選択される場合、ユーザは、図16に示されるように、地図表示部分102上にマルチラインオブジェクトを生成するよう指示されるかもしれない。このマルチラインオブジェクトは、データレコード12の地理空間フィルタリングの境界として機能するかもしれない。この地理空間フィルタリング領域200は、任意数の辺を有するかもしれない。このようにして、特定の領域の複雑なフィルタリングが、データレコード12の選択的な地理空間フィルタリングについてユーザにより指定されるかもしれない。地理空間領域200の境界が選択されると、ユーザは、図15に関連して図示及び説明されたように、他の関連する基準を入力するよう指示されるかもしれない。
【0042】
一実施例では、図17に示されるように、グローバルエージェントマネージャウィンドウ210が設けられてもよい。グローバルエージェントマネージャウィンドウ210は、1以上のグローバルエージェント214のリストを含むグローバルエージェントウィンドウ部分212を有するかもしれない。各グローバルエージェント214は、ウェブベースアプリケーション16又は44により静的に規定された特定の地理空間領域であるかもしれない。例えば、“sms5:アラスカ”や“sms5:オーストラリア”など、アラスカ州とオーストラリアの地理的領域をそれぞれカバーするよう静的に規定されたグローバルエージェント214が示される。ボタン216を選択することによって、グローバルエージェント214の何れかが現在のエージェントウィンドウ部分218に追加されてもよい。これにより、特定のグローバルエージェント214が現在のエージェントウィンドウ218に格納されると、ウェブベースアプリケーション16又は44のユーザは、当該静的に規定された地理空間的にフィルタリングされた領域214の内部に発生するデータ又はイベントについて継続的に警告をうけるかもしれない。グローバルエージェントが現在のエージェントウィンドウ部分218から排除されることを可能にするボタン220がまた設けられる。従って、ボタン216と220が、現在のエージェントウィンドウ部分218に対して静的に規定されたグローバルエージェント214を互いに追加及び排除するのに利用されるかもしれない。
【0043】
従来のウェブブラウザを利用して動作可能な地理情報表示システム10又は40が提供された。この特徴は、ウェブブラウザがシンクライアントとして動作することを可能にするウェブベースアプリケーションを利用して可能とされる。ウェブベースアプリケーションは、各種フィルタ基準を用いて情報データベース18からデータレコード12に対するリクエストをフィルタリングするよう動作可能である。このフィルタリング基準は、以下に限定されるものでないが、ユーザログイン、ユーザ嗜好、コンテクスト、時間又は地理空間関連フィルタ基準を含むかもしれない。
【0044】
本発明がいくつかの実施例により説明されたが、当業者には多数の変更、変形、変換及び改良が示唆され、本発明はこのような変更、変形、変換及び改良を添付した請求項の趣旨及び範囲内に属するものして含むことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが特定の地理的位置に係る複数のデータレコードを格納する情報データベースと、
ユーザに係るユーザログインレコードとユーザ嗜好レコードとを格納するユーザストアデータベースと、
前記情報データベースとクライアント計算システムとに接続され、前記情報データベースから前記複数のデータレコードを抽出するよう構成されるウェブサーバと、
ウェブブラウザを用いて実行可能なスクリプトインタプリタ又はアプレットであるウェブベースアプリケーションと、
を有する地理情報システムであって、
前記ウェブベースアプリケーションは、
前記特定の地理的位置を含む地図をクライアント計算システム上に表示し、
地理空間、コンテクスト又は時間フィルタ基準に基づき、前記複数のデータレコードをフィルタリングし、
前記ユーザログインレコードとユーザ嗜好レコードとに基づき、前記複数のデータレコードをフィルタリングし、
前記複数のデータレコードを前記クライアント計算システムに送信し、
前記地図の特定の地理的位置に前記複数のデータレコードのそれぞれのサマリ部分を初期的に表示し、
前記ユーザによる手動でのリクエストに応じて、前記複数のデータレコードのそれぞれの詳細部分を表示する、
よう動作可能である地理情報システム。
【請求項2】
前記ウェブベースアプリケーションは、アプレットである、請求項1記載の地理情報システム。
【請求項3】
前記ウェブベースアプリケーションは、サーバページである、請求項1記載の地理情報システム。
【請求項4】
それぞれが特定の地理的位置に係る複数のデータレコードを格納する情報データベースと、
前記情報データベースとクライアント計算システムとに接続されるウェブサーバと、
ウェブブラウザを用いて前記ウェブサーバ又は前記クライアント計算システム上で実行可能なウェブベースアプリケーションと、
を有する地理情報システムであって、
前記ウェブベースアプリケーションは、
前記特定の地理的位置を含む地図を前記クライアント計算システム上に表示し、
前記複数のデータレコードの少なくとも1つを前記クライアント計算システムに送信し、
ユーザのため前記恥部の特定の地理的位置に前記少なくとも1つのデータレコードを表示する、
よう動作可能である地理情報システム。
【請求項5】
前記ウェブベースアプリケーションは、アプレットである、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項6】
前記ウェブベースアプリケーションは、サーバページである、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項7】
前記ウェブベースアプリケーションはさらに、地理空間、コンテクスト又は時間フィルタ基準に基づき、前記少なくとも1つのデータレコードをフィルタリングするよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項8】
前記複数のデータレコードの少なくとも1つは、サマリ部分と詳細部分とを有し、
前記サマリ部分は、前記詳細部分の短縮形であり、
前記ウェブベースアプリケーションはさらに、前記サマリ部分を初期的に表示し、前記ユーザによる手動のリクエストに応じて前記詳細部分を表示するよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項9】
前記ウェブサーバに接続されるユーザストアデータベースをさらに有し、
前記ウェブベースアプリケーションは、前記ユーザのユーザログインレコードを前記ユーザストアデータベースに格納し、前記ユーザログインレコードに基づき前記少なくとも1つのデータレコードをフィルタリングするよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項10】
前記ウェブサーバに接続されるユーザストアデータベースをさらに有し、
前記ウェブベースアプリケーションは、前記ユーザの少なくとも1つのユーザ嗜好レコードを前記ユーザストアデータベースに格納し、前記ユーザ嗜好レコードに基づき前記少なくとも1つのデータレコードをフィルタリングするよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項11】
前記ウェブベースアプリケーションはさらに、特定タイプのデータレコードが抽出されると、アラームを設定するよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項12】
前記ウェブベースアプリケーションは、アイコン形式により前記地図上の地理的位置に前記少なくも1つのデータレコードを表示するよう動作可能である、請求項4記載の地理情報システム。
【請求項13】
前記ウェブベースアプリケーションはさらに、前記ユーザからの手動の入力信号に応じて、前記少なくとも1つのデータレコードを表示するよう動作可能である、請求項12記載の地理情報システム。
【請求項14】
前記手動の入力信号は、マウスにより提供される、請求項13記載の地理情報システム。
【請求項15】
ウェブブラウザを用いてウェブベースアプリケーションを実行することを有するコンピュータにより実現される方法であって、
前記ウェブベースアプリケーションは、
クライアント計算システムのディスプレイ上に地図を表示する処理と、
特定の地理的位置に係るデータレコードを情報データベースから前記クライアント計算システムに送信する処理と、
ユーザのため前記地図上の特定の地理的位置に前記データレコードを表示する処理と、
を実行する方法。
【請求項16】
前記ウェブブラウザを用いたウェブベースアプリケーションの実行は、ウェブブラウザを用いてアプレットを実行することを有する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記ウェブブラウザを用いたウェブベースアプリケーションの実行は、ウェブブラウザを用いてウェブサーバ上でスクリプトインタプリタを実行することを有する、請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記データレコードを前記クライアント計算システムに送信する前、地理空間、コンテクスト又は時間フィルタ基準に基づき前記データレコードをフィルタリングすることをさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項19】
前記データレコードを前記クライアント計算システムに送信する前、前記ユーザのユーザアカウント権限に基づき前記データレコードをフィルタリングすることをさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザのため前記地図上の特定の地理的位置に前記データレコードを表示する処理はさらに、前記特定の地理的位置に前記データレコードのサマリ部分を初期的に表示し、前記ユーザによる手動のリクエストに応じて前記データレコードの詳細部分を表示する、請求項15記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2009−544074(P2009−544074A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519617(P2009−519617)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/073041
【国際公開番号】WO2008/008724
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】