説明

地盤の液状化抑止工法

【課題】 地震発生によりドレーン部材が撓み変形したり、分断されたりすることを回避でき、またドレーン部材の目詰まりを抑えて、地盤の液状化層中の地下水をこのドレーン部材を通して地上にスムースに排出可能にする。
【解決手段】 地盤13に削孔14を掘削し、周壁に多数の貫通孔20が、先端部に分岐片19がそれぞれ設けられた中空管杭17、17Aを削孔14に挿入して地盤13に打ち込み、中空管杭17A下端の分岐片19を支持層16で拡開させ、その中空管杭17、17A内にドレーン部材25を挿入し、地盤13の液状化層15中の地下水を貫通孔20およびドレーン部材25を通して、中空管杭17の上端から地上に排出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震発生時に地盤の液状化現象が発生するのを抑止する地盤の液状化抑止工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、震度5以上の地震が発生すると、地下の砂及びシルト等から構成される軟らかい地層において、その地層内に侵入している地下水の圧力が高くなり、地質自体が液状化して流動し、支持力を失うため、泥水が地盤の弱いところを突き抜けて地上に噴出する。
【0003】
このような液状化現象を抑制するため、従来から地震時に上昇する間隙水圧を消散させる液状化防止方法が提案されている。この従来の液状化防止方法は、削孔マシンにケーシング管を装着し、このケーシング管を水平にした状態でその先端のビットを開き、ケーシング管内部にドレーン部材を挿入する。その後、前記ビットを閉じ、ケーシング管を垂直にし、削孔マシンによりこのケーシング管を回転させて、地中にねじ込む。そして、ケーシング管が所定の深度に到達した後、その先端ビットを開き、ドレーン部材を地中に残存させ、ケーシング管を逆回転させて地中から引き抜く。そして、ドレーン部材の頂部付近に透水性の良好な砕石を敷いて作業を完了している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−204864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる従来の地盤の液状化防止方法にあっては、ケーシング管に挿入された複数のドレーン部材を地中に残存させるように、ケーシング管を地中から引き抜くため、地震による地盤変動によってドレーン部材が地中で撓み変形しまたは分断されることによって、地盤の柔らかい地層(液状化層)中の地下水を、ドレーン部材を介して地上に排出することができなくなり、地盤内に広く拡散してしまう。つまり前記水圧の消散が不可能となり、地震時における地盤全体の液状化現象の発生を避けることができなくなる。
【0006】
また、地表面より低い(浅い)位置にドレーン部材の頂部を配置し、この頂部付近に透水性の砕石を敷くことによって、長期的には土砂が砕石間に滞留し、さらにドレーン部材の間隙にも入り込んで地下水の流れを悪くする。このため、液状化層から地上への地下水の排水がスムースに行なえず、前記水圧の消散が不十分となり、地震時における地盤全体の液状化現象の発生を避けることができなくなる。また、前記砕石の交換を定期的に実施する必要があり、その作業が面倒である。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドレーン部材が中空管杭内に収納されることで、地震発生によりドレーン部材が撓み変形、分断されることなく、またドレーン部材の目詰まりを生じさせることなく、地盤の液状化層中の地下水を、このドレーン部材を通して地上にスムースに排出することができる地盤の液状化抑止工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係る地盤の液状化抑止工法は、地盤にこの地盤の支持層に届かない深さの削孔を掘削する掘削工程と、周壁に多数の貫通孔が穿設され、先端部に分岐片が設けられた中空管杭を前記掘削孔内に挿入する杭挿入工程と、前記掘削孔に挿入された中空管杭を打ち込んでまたは押し込んで、該中空管杭の下端を前記支持層内に到達させて、支持層内で前記分岐片を拡開させる杭打込み工程と、下端が前記支持層内に到達した中空管杭内にドレーン部材を挿入するドレーン部材挿入工程と、を備え、地盤の液状化層中の地下水を前記貫通孔を通して中空管杭内および中空管杭内の前記ドレーン部材を通して、中空管杭の上端から地上に排出させることを特徴とする。
【0009】
この地盤の液状化抑止工法によれば、支持層に届かない地盤の先行掘削によって、続く掘削孔内への中空管杭の挿入および打込みを容易にして、その中空管杭先端の前記支持層への直進および到達容易化、迅速化を実現し、さらにこの支持層内で中空管杭体先端の分岐片を拡開させることで、この中空管杭の支持層からの抜き方向および押し方向の移動を規制することができる。これにより、中空管杭は地盤中において脱抜不可能に安定的に支持され、地震時には液状化層中の地下水の、地上への排出を何時でも可能に待機することができる。
【0010】
また、ドレーン部材は地盤に固定的に設置された前記中空管杭内に収納されているため、地震時の地盤変動によって変形したり分断されたりすることがない。このため、液状化層の地層間に介在している地下水の圧力変動によって、その地下水が、中空管杭の周壁に設けられた貫通孔を通じて中空管杭内に逃げこみ、前記貫通孔および中空管杭内のドレーン部材によって所定粒度以上の土砂や小石などが除かれ、中空管杭の上方開放端から地上に噴出するように排出される。これにより地盤の前記液状化現象を抑制でき、その地盤の揺れや沈下、隆起などに基づく構造物の損壊等の災害を防ぐことができる。
【0011】
さらに、地震発生時にはドレーン部材が撓み変形、分断されるのを、これを収納する中空管杭が防止するとともに、中空管杭の貫通孔が土砂の浸入を阻止する。このため、ドレーン部材の目詰まりを抑えることができ、このドレーン部材を通して地盤の液状化層中の地下水を地上にスムースに排出することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、地震発生によりドレーン部材が撓み変形、分断されることなく、またドレーン部材の目詰まりを生じさせることなく、液状化層中の地下水を、このドレーン部材を通して地上にスムースに排出することができる。
【0013】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかる地盤の液状化抑止工法を工程順(a)(b)(c)(d)(e)(f)に示す説明図である。
【図2】本発明にかかる地盤の液状化抑止工法の実施に用いる中空管杭を示す斜視図である。
【図3】本発明にかかる地盤の液状化抑止工法の実施手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態にかかる地盤の液状化抑止工法を、図1乃至図3を参照して説明する。
【0016】
図1に示す本実施形態の地盤の液状化抑止工法において、図1(a)および図1(b)は掘削工程を示す。この掘削工程では、掘削機11を用いて地盤13に対し垂直方向の先行掘削(削孔)を行なう。この先行掘削に使用する掘削機11には、ダウンザホールドリルまたはインパクトモールと呼ばれる掘削機を使用する。この掘削機11はビット部と、先端部がそのビット部に接続された連結部材と、ビットと連結部材との間のケーシング内に設けられたハンマー(ピストン)とから構成されている。
【0017】
この掘削機11は、圧縮空気をドリルロッドに連結された連結部材の軸心中空部から、チェックバルブ等を経てハンマーを収納したハウジング内に導入し、このハンマーを圧縮空気によって前後に駆動させることによりビットを打撃し、このビット部に作用する打撃力によって地盤13を掘削(削孔)するものである。
【0018】
まず、この掘削機11は、エアーコンプレッサ(図示しない)からエアーホース12、前記連結部材の軸心中空部を介して前記ハウジング内に供給し、ハンマーを前後に駆動させるハウジングの先端側(給進方向)に向かって打撃し、この打撃力をビット部に伝達し給進して掘削(削孔)する。これは遠隔操作でハンマー(ピストン)の打撃方向を逆方向とすることで逆進(掘削機11の引き抜き)もできる。このため、掘削機11は地盤13に対して図1(a)に示すように、垂直方向に給進され(ステップS1)、前記ビット部による掘削機11の略長さ相当深度の地盤掘削によって、図1(b)に示すような削孔14を地盤13に形成する(ステップS2)。
【0019】
この削孔14は、前記掘削機11の略長さ相当分であるが、その先端が地盤13の液状化層15に達しても支持層16に到達しない長さとする。このような削孔(先行削孔)14の形成により、次の中空管杭17、17Aの打込みを容易化する。こうして削孔14の掘削を終了すると、この削孔14から掘削機11を図1(b)に示すように矢印P方向に抜き取る。なお、この掘削機11による削孔14の掘削は、無水無排水式の圧密掘削であるため、土砂(掘削土)を排出することがなく、削孔14周辺の土は踏み固められた状態となり、周辺を汚すこともない。
なお、前記掘削機11の掘削(削孔)時には、ドリルロッドに地上に設置された掘削装置で回転力および給進力を付与するようにしてもよい。この場合は、掘削効率(削孔効率)が向上するが、掘削機11の他に地上に掘削装置を設置する不利が生ずる。従って、可能な限り掘削機11だけでの掘削(削孔)が好ましい。
【0020】
次に、用意した中空管杭17、17Aのうち最初に中空管杭17Aを、続いて中空管杭17を削孔14内に順次挿入する(ステップS3)。これらのうち中空管杭17Aは、図2に示すように、一端部(下端または先端)に、この中空管杭17Aの長手方向に複数本の略V字状のスリット18が形成され、これらのスリット18によって複数枚に分岐された分岐片19に分岐されている。なお、図1では、2個のスリット18によって2枚の円弧状の分岐片19を形成したものを示したが、3個以上のスリット18の形成によって3枚以上の分岐片19とすることもできる。
【0021】
また、中空管杭17Aの周壁には多数の貫通孔20が穿設されている。これらの貫通孔20は、地下水の流入流出を抵抗なく許容するものの、所定粒径以上の小石などの中空管杭17A内への流入を阻止するサイズ、形状を持つ。中空管杭17Aとして、地盤13中の土質に応じた長さや内外径の貫通孔20を持つものが選択して用いられる。一方、中空管杭17は地盤13への打ち込み深さに応じて複数本がバンブー継手(図示しない)などを介して中空管杭17A上に連結される。従って、最下端の中空管杭17A以外の中空管杭17は、それぞれ両端が同一の円筒形態を持つ。
【0022】
まず、前記削孔14内に中空管杭17Aを、分岐片19を真下にして挿入する。この場合において、削孔14の深さに応じて別の中空管杭17がこれの下端を中空管杭17Aの頂部に突き当てるようにして継ぎ足され、削孔14内に挿入(圧入)される。これらの中空管杭17、17Aの削孔14内への挿入方法は、これらの中空管杭17、17Aの上端面に係止ホルダ21を突き当てるように係止し、この係止ホルダ21に対し削孔14の掘削に用いた掘削機11の先端を突き当てる。
【0023】
この係止ホルダ21は掘削機11の先端を係止保持する所定形状をなす。この係止ホルダ21の周辺部に設けられたフランジ22と掘削機11の後端を支承する支圧プレート23との間にスプリング24が介在され、支圧プレート23が、掘削機11を設置する所定部位に固定される。図1(c)は、中空管杭17A上に継ぎ足された中空管杭17の上端に、前記係止ホルダ21を介して掘削機11の先端を突き当てるようにセットした状態を示す。
【0024】
次に、図1(c)に示すように、係止ホルダ21を介して中空管杭17上端面に掘削機11の先端部を突き当てた状態で、エアーホース12を通じてコンプレッサ(図示しない)から掘削機11へその圧縮空気を供給する。掘削機11では、この圧縮空気が前述のチェックバルブを介してケーシング内に導入され、ケーシング内でハンマーを前後方向に駆動させて、ビット部を打撃する。この打撃力は掘削機11の先端から係止ホルダ21を介して中空管杭17、17Aに伝えられる。このため、これらの中空管杭17、17Aは削孔14にガイドされて、さらに地盤13に深く打込まれていく。この中空管杭17、17Aの打込みは中空管杭17Aの先端部(下端部)が地盤13の支持層16内に達するまで実施する。
【0025】
この中空管杭17Aには、前述のように、先端部にスリット18とともに分岐片19が形成されており、この分岐片19は前記打込みよって下方に向けて地盤13に進入していく。この場合において、中空管杭17Aの地盤13内への進入によって、この中空管杭17Aの下端に徐々に土砂が進入して、スリット18によって分岐された分岐片19がその中空管杭17Aの外径方向へ拡開するように変形する。
【0026】
これにより、この中空管杭17Aが地盤13の所定深さに埋設されたとき、その分岐片19がその埋設位置で周辺からの土圧を受け、動きが規制される。この結果、中空管杭17Aの下端部は地盤13中では上下方向への移動が規制される。この結果、中空管杭17Aは地盤13に安定保持され、この安定保持状態にある中空管杭17Aを地盤13の水抜き通路として利用可能になる。なお、図1(c)、(d)は中空管杭17と中空管杭17Aとをバンブー継手(図示しない)などを介して繋いだ状態で地盤13に打込む場合を示している。
【0027】
続いて、図1(d)に示すように、中空管杭17Aに繋いだ中空管杭17を、その頂部が地表面以下の地盤13内に位置するように打ち込む。このために、中空管杭17と略同一径で所定長のヒューム管26をその中空管杭17の頂部に載置する。そしてこのヒューム管26の頂部に前記係止ホルダ21を当接し、掘削機11によってヒューム管26とともに、このヒューム管26を介して中空管杭17、17Aを打込む。そして、このヒューム管26の上部開口は、例えば地上に設置した集水枡などに接続される。
【0028】
続いて、地盤13に埋設された中空管杭17、17Aには棒条のドレーン部材25を、図1(e)に示すように、矢印Q方向に挿入する。このドレーン部材25は樹脂の線条材を絡み合わせて円筒状に成形したものからなり、内外部に無数の空隙を有する。図1(f)は中空管杭17、17A内にドレーン部材25が収納された状態を示す。
【0029】
このドレーン部材25は、これらの空隙を介して中空管杭17、17Aの内外に連通するとともに、中空管杭17、17A内および前記貫通孔20を通じて地上と地盤13の液状化層15とに連通する。このドレーン部材25は所定粒度以上の土砂を除いた地下水(泥水)のみを液状化層15から中空管杭17、17A内に導き、さらに中空管杭17、17A内を上昇させて地上にスムースに排出するように機能する。
【0030】
この地下水(泥水)の地上への排出は、地震発生時にその液状化層15に含まれる地下水をこの中空管杭17、17A内へ逃がすように集中的に取り込ませて、地上に噴出させることによりなされる。これにより地盤13の全体の強度を高め、前記地震発生時における液状化現象による広域の地盤沈下等の各種被害を最小限に抑制することができる。
【0031】
このドレーン部材25は、所定長および所定サイズのものを前記中空管杭17、17Aの地盤13への前記挿入後にその中空管杭17、17A内に継ぎ足しながら挿入してもよい。なお、このドレーン部材25の外周面には必要に応じてさらに粒度の小さい土砂の移動を規制するフィルタ部材を設けることもできる。
【0032】
従って、地震が発生した際に地盤13の液状化層15に普遍的に存在する地下水の圧力が高まるので、地下水の流動が発生する。この地下水はドレーン部材25を収納した中空管杭17、17A内に集中的に集められ、その中空管杭17または17Aの上端から地上に吹き上げるようにして排出される。これにより、地盤13中の水抜きを、自然力を利用して実施でき、中空管杭17、17A周辺区域の地盤13の強化を図ることができる。
【0033】
このように、本実施形態では、地盤13の液状化層15に普遍的に分布する地下水のうち地震時に受ける圧力上昇によって流動する地下水を中空管杭17、17A内に集水する。この集水時には貫通孔20の開口径より大径の土砂、小石などが中空管杭17、17A内に流入することを規制しながら、地下水をスムースに取り込み、ドレーン部材25は集水される地下水中に混入した小粒の土砂などを除く。このため地下水はドレーン部材25の筒上部内を上方へ通過しながら、ヒューム管26側へ流出する。このヒューム管26に流出した地下水はさらに図示しない集水枡を経て、例えば下水路へ排出される。
【0034】
従って、地盤13の液状化層15に含まれる地下水は効率的に地上に排出され、液状化層15を含む地盤13の強度(地盤支持力)を高め、地震発生時における地盤13上の道路や家屋などの構造物損壊等の被害を最小限に抑えることができる。
【0035】
以上のように、本実施形態では、地盤13にこの地盤13の支持層16に届かない深さの削孔14を掘削し、周壁に多数の貫通孔20が穿設され、先端部に分岐片19が設けられた中空管杭17、17Aを削孔14に挿入し、この削孔14に挿入された中空管杭17、17Aを打ち込んで、または押し込んで、中空管杭17Aの下端を支持層16内に到達させて、支持層16内で分岐片19を拡開させ、下端が支持層16内に到達した中空管杭17Aおよび中空管杭17内にドレーン部材25を挿入し、地盤13の液状化層15中の地下水を、貫通孔20、中空管杭17、17A内およびドレーン部材25を通して、中空管杭17の上端から地上に排出させることとしている。
【0036】
これにより、ドレーン部材25が中空管杭17、17A内に収納されることで、地震発生により撓み変形したり、分断されたりすることを回避でき、またドレーン部材25の目詰まりを生じさせることなく、地盤13の液状化層15中の地下水を、中空管杭17、17Aおよびドレーン部材25を通して地上にスムースに排出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明にかかる地盤の液状化抑止工法は、地震発生によりドレーン部材が撓み変形したり、分断されたりすることを回避でき、またドレーン部材の目詰まりを抑えて、地盤の液状化層中の地下水をこのドレーン部材を通して地上にスムースに排出できるという効果を有し、地震発生時の液状化現象を抑止する地盤の液状化抑止工法等に有用である。
【符号の説明】
【0038】
11 掘削機
12 エアーホース
13 地盤
14 削孔
15 液状化層
16 支持層
17、17A 中空管杭
18 スリット
19 分岐片
20 貫通孔
21 係止ホルダ
22 フランジ
23 支圧プレート
24 スプリング
25 ドレーン部材
26 ヒューム管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤にこの地盤の支持層に届かない深さの削孔を掘削する掘削工程と、
周壁に多数の貫通孔が穿設され、先端部に分岐片が設けられた中空管杭を前記掘削孔内に挿入する杭挿入工程と、
前記掘削孔に挿入された中空管杭を打ち込んでまたは押し込んで、該中空管杭の下端を前記支持層内に到達させて、支持層内で前記分岐片を拡開させる杭打込み工程と、
下端が前記支持層内に到達した中空管杭内にドレーン部材を挿入するドレーン部材挿入工程と、を備え、
地盤の液状化層中の地下水を、前記貫通孔を通して中空管杭内および中空管杭内の前記ドレーン部材を通して、中空管杭の上端から地上に排出させることを特徴とする地盤の液状化抑止工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−23971(P2013−23971A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161761(P2011−161761)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(507360106)株式会社SUNQUEST (4)
【Fターム(参考)】