説明

地盤改良薬液の注入方法

【課題】薬剤注入による地盤強化効果が高く、しかも、使用する薬液の使用量を減らすことができ、薬液注入作業の格段の効率化を達成することができるようにした推進工法のための地盤改良薬液の注入方法を提供する。
【解決手段】既設の埋設管20の始端位置、終端位置に、該埋設管を撤去しながら新しい埋設管を推進するための立坑である発進坑22、到達坑24を設け、埋設管の改築工法に用いる推進機40を発進坑22に設置し、方向修正ヘッド51を先端に有するパイロット管51を推進機40に取り付け、推進機40によってパイロット管50を継ぎ足しながらパイロット管50を埋設管20に沿って到達坑24に到達するまで推進し、到達坑24に到達した方向修正ヘッド51を取り外し、替わりに薬液注入用ノズル55を取り付け、パイロット管50を通して薬液注入用ノズル55に薬液を供給する配管を形成し、パイロット管50を発進坑22側に引き戻しながら、埋設管20の周囲に薬液注入用ノズル55から薬液を注入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤改良薬液の注入方法に係り、特に、下水管等の既設の埋設管を撤去しながら新しい管を推進する埋設管の改築に先だって、地盤強化や、帯水層においては土砂流入、崩壊防止のために地盤改良薬液の注入する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上下水道、ガス等のライフラインとして地中に埋設されている埋設管は、経年により老朽化が進むので、耐用年水を越えた埋設管は、適時に新たな管に交換する必要がある。
このような既設埋設管を更新するため、古くは、埋設箇所を開削することで埋設管を掘り出し、新たな管を埋設し直していた。近時は、開削することなく、既設埋設管を破砕しながら、同時に新たな管を推進する改築推進工法が開発されている。
【0003】
そこで、図5を参照して、従来の改築推進工法について説明する。
図5は、改築の対象となる既設の下水道を示す。図5において、参照番号10はマンホールを示し、12は下水道管として用いられている埋設管を示す。
【0004】
構築されて50年以上を経過し、老朽化した埋設管12を新たに更新するには、図5に示すように、更新管13を推進するための発進抗14を掘削し、この発進抗14に推進機15を設置する。
【0005】
推進機15には、非開削方式による埋設管推進工法に使用される推進機が使用される。この推進機15では、スクリー16の先端に、埋設管12を破砕するためのカッタヘッド17が取り付けられており、カッタヘッド17のカッタで埋設管12を破砕し、その破片および土砂はスクリュー16で発進抗14に移送される。
【0006】
そして、埋設管12の破砕と同時に、推進機15は、新たな更新管13に推進力を与え、破砕された埋設管12の長さ分だけ更新管13を押し込んでいく。このようにして推進していくことで、埋設管12を更新管13に入れ替えることができる。
【0007】
このような改築推進工事を円滑に実施するためには、地盤が強固なことが必要条件になる。もし、工事区間に帯水層が存在したり、軟弱な地盤であるなど、条件の悪い場合には、改築推進工事に先立つ準備として、地盤を安定させるために地盤改良工事が行われる。
【0008】
そこで、図6、図7に、地盤改良のための薬液を注入する従来の方法を示す。 図6、図7において、参照番号20が既設の埋設管である。21はマンホール、22は改築推進工法のために推進機を設置する発進抗である。
【0009】
従来は、ボーリングマシン23を地上に設置し、このボーリングマシン23で小口径の注入ロッド33を鉛直に立て込んでいる。この注入ロッド33には、スイベル34を介して薬液注入管35が接続されている。この注入ロッド33を埋設管20の周辺に挿入してから、注入ロッド33の先端のノズルから薬液を周囲の地盤に注入している。波線で示す領域が薬液の注入領域である。
【0010】
図6に示すように、注入ロッド33は、埋設管20の両側に一定のピッチで多数箇所に挿入される。薬液注入による効果を高めるためには、できるだけ埋設管20の側面に近い位置に立て込むことが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の薬液注入方法では、小口径の注入ロッド33によりロータリ式のボーリングマシン23で掘削しているので、掘削方向の修正ができない。このため、埋設管20の側面にできる近い位置を狙ったところが、実際は埋設管20から離れたところに注入ロッドを打ち込んでしまうことが多い。このため、薬注箇所の間隔にばらつきが生じ、薬液を注入しても地盤に所期の強度が得られず、強度不足になりやすい。
【0012】
また、これとは反対に、注入ロッド33が埋設管20に当たり、埋設管20を割ってしまうことがある。地盤が帯水層を含む場合、水が管内に流入することがある。
【0013】
さらに、弱い地盤の範囲が広がっている場合、埋設管20にそって多数箇所に注入ロッド33を立て込むことになり、施工工事に多くの時間と、多量の薬液を要する。しかし、上述のように多量の薬液を使用した割りには、強度不足になりがちである。しかも、多くの場合、上下水道管等は、道路にそって埋設されているので、地上に設置したボールマシンで作業をすると、交通の障害となる。
【0014】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、方向修正をしながら、埋設管に沿って地盤改良に効果的な位置に注入ロッドを精度良く打ち込めるため、薬剤注入による地盤強化効果が高く、しかも、使用する薬液の使用量を減らすことができ、薬液注入作業の格段の効率化を達成することができるようにした推進工法のための地盤改良薬液の注入方法を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、既設埋設管の改修に使用する推進機を用いて、薬液注入作業を行えるようにして、地盤完了後に続く改修工程に無駄なく工程を連続できるようにした推進工法のための地盤改良薬液の注入方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記の目的を達成するために、本発明は、地中に埋設された既設の埋設管の周囲に薬液を注入して、前記埋設管を改築する前に地盤改良を行う薬液の注入方法であって、既設の埋設管の始端位置、終端位置に、該埋設管を撤去しながら新しい埋設管を推進するための立坑である発進坑、到達坑を設け、埋設管の改築工法に用いる推進機を前記発進坑に設置する工程と、方向修正ヘッドを先端に有するパイロット管を前記推進機に取り付け、前記推進機によってパイロット管を継ぎ足しながら前記パイロット管を埋設管に沿って前記到達坑に到達するまで推進する工程と、前記到達坑に到達した前記方向修正ヘッドを取り外し、替わりに薬液注入用ノズルを取り付け、前記パイロット管を通して前記薬液注入用ノズルに薬液を供給する配管を構成する工程と、前記パイロット管を前記発進坑側に引き戻しながら、前記埋設管の周囲に前記薬液注入用ノズルから薬液を注入する工程と、からなり、埋設管の周方向にパイロット管の推進位置を変えながら、前記パイロット管の推進工程、薬液注入用ノズルの接続工程、薬液の注入工程を繰り返して行い、新しい埋設管を推進する改築工法の準備として、当該埋設管の周囲の地盤全体に薬液を注入することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明は、地中に埋設された新設の埋設管の周囲に薬液を注入して地盤改良を地盤改良を行う薬液の注入方法であって、新設した埋設管の推進工法で用いた発進抗、到達坑および推進機を利用し、方向修正ヘッドを先端に有するパイロット管を前記推進機に取り付ける工程と、前記推進機によってパイロット管を継ぎ足しながら前記パイロット管を埋設管に沿って前記到達坑に到達するまで推進する工程と、前記到達坑に到達した前記方向修正ヘッドを取り外し、替わりに薬液注入用ノズルを取り付け、前記パイロット管を通して前記薬液注入用ノズルに薬液を供給する配管を構成する工程と、前記小径ロッドを前記発進坑側に引き戻しながら、前記埋設管の周囲に前記薬液注入用ノズルから薬液を注入する工程と、からなり、埋設管の周方向にパイロット管の推進位置を変えながら、前記パイロット管の推進工程、薬液注入用ノズルの接続工程、薬液の注入工程を繰り返して行い、当該埋設管の周囲の地盤全体に薬液を注入することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、既設埋設管の改修等に使用する推進機を用いて、パイロット管を埋設管にそって水平に推進してから引き戻しながら薬液注入作業を行うので、薬注箇所を正確にして地盤強度のばらつきをなくすことができる。また、パイロット管を打ち込む箇所を格段に少なくできるので、薬液注入工事を格段に効率化し、薬液を節約して効果的な改修することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明による推進工法のための地盤改良薬液の注入方法の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る地盤改良薬液の注入方法を実施するための推進機を示す。参照番号40が推進機で、この推進機40には、非開削で埋設管を地中に推進する工法で広く用いられる公知の推進機が使用される。参照番号20は、改築される老朽化した既設の埋設管を示す。この埋設管20は、この実施形態では、下水道管に用いられるヒュームである。埋設管20の始端位置には立坑22(以下、発進坑という)が掘削され、推進機40は発進坑22に運び込まれる。埋設管20の終端位置には立坑24(以下、到達坑という)が掘削される。
【0020】
推進機40においては、ベースとなるガイドフレーム41の上に推進機本体42が移動可能に設置されている。この推進機本体42の左右両側には、管を押し出す推力を発生する推進シリンダ43が配設されている。この推進シリンダ43のピストンロッドの先端部は、反力受44に固定されている。推進機本体42は、トルクを発生する油圧モータ45を備えている。
【0021】
既設の埋設管20を破砕撤去しながら新しい埋設管を推進して改築工事をする場合には、推進機本体42には、図5に示すようなスクリュー16や、このスクリュー16の先端に取り付けられるカッターヘッド17、更新管13などからなるアタッチメントが用いられるが、図1では、これらに替えて、パイロット管50が接続されている。
【0022】
地盤の強度が弱いような場合には、改築工事の準備として、推進機40でパイロット管50を埋設管20にそって推進し、パイロット管50を引き戻しながら地盤改良薬液を注入する工事を実施する。
以下、図1乃至図4を参照しながら、本実施形態による地盤改良薬液の注入方法について、その工程を順を追って説明する。
【0023】
図1に示すように、発進坑22に設置してある推進機40には、パイロット管50を次々に継ぎ足しながら、埋設管20に沿って推進させる。パイロット管50の先頭には方向修正ヘッド51が接続されている。この方向修正ヘッド51の内部には、推進方向を検出するためにターゲット52が配置されている。このターゲット52に向けて、推進機20側に配置したレーザセオドライト54からレーザが照射され、ターゲット52の偏位からパイロット管50の推進方向のずれを検出できるようになっている。また、先頭のパイロット管52の先端は、軸方向に対して斜めに傾斜した受圧面53が形成されている。この受圧面53で地盤からの反力を受け、この反力を利用してパイロット管50の推進方向を制御するようになっている。
【0024】
推進シリンダ43のピストンロッド43aが伸びると、推進機本体42が前進し、それとともにパイロット管50が推進することになる。推進シリンダ43の一ストローク分を推進すると、パイロット管50を継ぎ足し、次々と推進させていくことができる。この推進をする過程では、適宜、レーザセオドライト54にて推進方向のずれを監視する。ずれがあった場合には、推進機本体42でパイロット管50を回して、地盤からの反力がずれが修正される方向に方向修正ヘッド51の受圧面53に作用するようにする。
こうして、パイロット管50を継ぎ足しなから、先頭のパイロット50が到達坑24に突き抜けるまで推進していく。
【0025】
次いで、図2に示すように、先頭の方向修正ヘッド51をパイロット管50から取り外し、その替わりに、薬液注入用ノズル55を接続する。この薬液注入用ノズル55には、外周に複数の孔があいていて、孔から地盤改良用の薬液が噴き出されるようになっている。薬液を供給するタンクおよびポンプを有する薬液供給ユニット56は地上に設置されており、この薬液供給ユニット56から延びる供給管57は、継手58を介して推進機本体42に接続されている。薬液供給ユニット56から所定の圧力で供給される薬液は、供給管57、パイロット管50の管内を流れて薬液注入用ノズル55まで圧送される。
【0026】
次に、図3に示すように、パイロット管50を発進坑22側に引き戻しながら、薬液注入用ノズル55から薬液を噴出して、埋設管20の周囲の地盤に薬液を注入する。推進機20では、推進シリンダ43のピストンロッド43aが縮むと、推進機本体42が後退し、それとともにパイロット管50が引き抜かれることになる。推進シリンダ43の一ストローク分を引き抜くと、発進抗22側に引き抜いたパイロット管50を取り外し、これを繰り返しながら到達坑24から発進坑22までの区間全長に亘って薬剤を注入していくことになる。
【0027】
ここで、図3で、符号Aは、以上のように実施されるパイロット管50の引き戻しにより、薬液が注入される範囲を示す。埋設管20の周囲の地盤に満遍なく薬液を注入するためには、図4に示すように、パイロット管50の推進位置を変えながら、パイロット管50の推進し、薬液注入用ノズルの接続、パイロット管50を引き戻しながらの薬液の注入を繰り返して行う。
【0028】
この実施形態では、周方向に90°づつ4箇所位置を変えて薬剤の注入を繰り返している。A1〜A4が薬液注入領域になる。これらの薬液注入領域は重なり合って埋設管20の周囲の地盤に死角がなくなるので、一様に薬液を注入するためには、図5のように少なくとも4カ所で、薬液の注入を行えばよい。
【0029】
以上のようにして、埋設管20の周囲の地盤に薬液を注入する工事が完了したら、埋設管改修用のアタッチメントを推進機本体42に取り付け、直ちに、埋設管20を粉砕しながら新しい管を推進する改修工事に取りかかることができる。
【0030】
本実施形態による地盤改良薬液の注入方法によれば、以下のような効果が得られる。
【0031】
第1に、従来のように地上から鉛直方向にボーリングして注入するのとは異なり、推進坑22から水平に方向修正ヘッド51の付いたパイロット管50を推進してから、そのパイロット管50を引き戻しながら薬液を注入するようにしているので、埋設管20の側面にできる近いところを狙って、薬注領域の範囲を正確に設定することができる。その上で、埋設管20の周方向に位置を変えて正確な間隔の薬注箇所になるので、薬液を注入して地盤改良をした後、地盤の強度にバラツキが生ぜず、所期の強度を確保することができる。また、埋設管20に沿ってパイロット管50を推進するので、地表からボーリングする場合と違って、埋設管20を誤って割ってしまうこともない。
【0032】
第2に、従来のように地上から鉛直方向にボーリングするの場合とは異なり、埋設管20に沿って水平方向に引き戻しながら薬液を注入するので、薬注のためにパイロット管を推進する箇所が圧倒的に少なくなるので、弱い地盤の範囲が広い場合、従来の工法に較べて施工期間を大幅に短縮できる。しかも、使用する薬液の量を少なくしながら、上述のように薬注箇所を正確に制御できるので、薬液を無駄なく使え、薬液注入の工事を効率化を実現できる。
【0033】
第3に、地上にボーリングマシンを設置する従来工法とは異なり、発進抗22に設置した推進機40を利用して行うので、交通の障害になる程度が少ない。しかも、薬液を注入後、そのまま推進機40に改修工事用のアタッチメントを取り付け、埋設管20の改修工事を進めることができるので、薬液の注入から改修まで一連の工程を連続的に施工することができる。
【0034】
以上、本発明に係る地盤改良薬液の注入方法について、既設の埋設管を改築する準備として実施する実施形態を挙げて説明したが、本発明に係る地盤改良薬液の注入方法は、新設の埋設管を推進した後、その埋設管にそって地盤改良のために薬液を注入する工事にも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態による地盤改良薬液の注入方法の工程のうち、パイロット管を推進する工程の説明図。
【図2】本発明の一実施形態による地盤改良薬液の注入方法の工程のうち、パイロット管の先端に方向修正ヘッドに替えて薬液注入ノズルを接続する工程の説明図。
【図3】本発明の一実施形態による地盤改良薬液の注入方法の工程のうち、パイロット管を引き戻しながら、薬液を注入する工程の説明図。
【図4】埋設管回りの薬液注入領域の重なりを示す説明図。
【図5】従来の推進機による埋設管の改築工法の説明図。
【図6】従来の地盤改良薬液の注入方法を説明する平面図。
【図7】従来の地盤改良薬液の注入方法を説明する断面図。
【符号の説明】
【0036】
20 埋設管
22 発進坑
24 到達坑
40 推進機
41 ガイドフレーム
42 推進機本体
43 推進シリンダ
44 反力受
50 パイロット管
51 方向修正ヘッド
52 ターゲット
53 受圧面
54 レーザセオドライト
55 薬液注入用ノズル
56 薬液供給ユニット
57 供給管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設された既設の埋設管の周囲に薬液を注入して、前記埋設管を改築する前に地盤改良を行う薬液の注入方法であって、
既設の埋設管の始端位置、終端位置に、該埋設管を撤去しながら新しい埋設管を推進するための立坑である発進坑、到達坑を設け、埋設管の改築工法に用いる推進機を前記発進坑に設置する工程と、
方向修正ヘッドを先端に有するパイロット管を前記推進機に取り付け、前記推進機によってパイロット管を継ぎ足しながら前記パイロット管を埋設管に沿って前記到達坑に到達するまで推進する工程と、
前記到達坑に到達した前記方向修正ヘッドを取り外し、替わりに薬液注入用ノズルを取り付け、前記パイロット管を通して前記薬液注入用ノズルに薬液を供給する配管を構成する工程と、
前記パイロット管を前記発進坑側に引き戻しながら、前記埋設管の周囲に前記薬液注入用ノズルから薬液を注入する工程と、からなり、
埋設管の周方向にパイロット管の推進位置を変えながら、前記パイロット管の推進工程、薬液注入用ノズルの接続工程、薬液の注入工程を繰り返して行い、新しい埋設管を推進する改築工法の準備として、当該埋設管の周囲の地盤全体に薬液を注入する
ことを特徴とする改築工法のための地盤改良薬液の注入方法。
【請求項2】
地中に埋設された新設の埋設管の周囲に薬液を注入して地盤改良を地盤改良を行う薬液の注入方法であって、
新設した埋設管の推進工法で用いた発進抗、到達坑および推進機を利用し、方向修正ヘッドを先端に有するパイロット管を前記推進機に取り付ける工程と、
前記推進機によってパイロット管を継ぎ足しながら前記パイロット管を埋設管に沿って前記到達坑に到達するまで推進する工程と、
前記到達坑に到達した前記方向修正ヘッドを取り外し、替わりに薬液注入用ノズルを取り付け、前記パイロット管を通して前記薬液注入用ノズルに薬液を供給する配管を構成する工程と、
前記小径ロッドを前記発進坑側に引き戻しながら、前記埋設管の周囲に前記薬液注入用ノズルから薬液を注入する工程と、からなり、
埋設管の周方向にパイロット管の推進位置を変えながら、前記パイロット管の推進工程、薬液注入用ノズルの接続工程、薬液の注入工程を繰り返して行い、当該埋設管の周囲の地盤全体に薬液を注入する
ことを特徴とする新設埋設管のための地盤改良薬液の注入方法。
【請求項3】
前記方向修正ヘッドは、推進方向の偏位量を検出するためのターゲットを内蔵し、ヘッド先端は、軸方向に対して斜めに傾斜し、地盤からの反力を受ける受圧面が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の地盤改良薬液の注入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−214978(P2008−214978A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54635(P2007−54635)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【Fターム(参考)】