説明

地震速報配信装置、地震速報配信プログラムおよび地震速報配信装置の地震速報配信方法

【課題】任意に指定されたエリアに対して適切な地震速報を配信できるようにすることを目的とする。
【解決手段】エリア指定データ入力部210はエリア指定データ291aを入力し、地盤増幅度検索部211が指定エリア内の単位エリア毎に地盤増幅度を検索し、震度予測エリア特定部212が最大の地盤増幅度291cの単位エリア(震度予測エリア291b)を特定する。地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信する。震源地距離算出部230は震源地293aと震度予測エリア291bとの距離(震源地距離201)を算出し、予測震度算出部231は震源地距離201とマグニチュード293bと地盤増幅度291cとに基づいて予測震度209aを算出する。そして、地震速報送信部240は地震速報データ209を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急地震速報を配信する地震速報配信装置、地震速報配信プログラムおよび地震速報配信装置の地震速報配信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまで、緊急地震速報は如何にピンポイントで震度やS波到達時刻を精度良く予測するかに重点が置かれてきた。
現状、高度(有料)利用者向けの緊急地震速報用に、500メートル〜1キロメートル四方の単位(メッシュ)で震度および猶予時間の予測が行われている。一方、一般利用者向けの緊急地震速報は、全国の約200の地域のうち震度4以上が予測される地域を知らせる情報であり、猶予時間の情報が含まれていない。
【0003】
高度利用者向けの緊急地震速報が大規模施設向けの情報である場合、便宜上、大規模施設の代表地点(例えば、中心地点)の震度および猶予時間が予測されている。
しかし、大規模施設が数平方キロメートルに及ぶ巨大な施設である場合、大規模施設の代表地点の猶予時間と震源に近い地点の猶予時間とで数秒程度の時間差が生じるため、震源に近い地点にいる人々が適切な避難行動を取れない可能性がある。
また、代表地点の地盤増幅度が他の地点の地盤増幅度よりも小さい場合、他の地点では速報された震度より大きな揺れが発生し、適切な避難行動を取れない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−250775号公報
【特許文献2】特開2009−80595号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】司宏俊、翠川三郎、「断層タイプ及び地盤条件を考慮した最大加速度・最大速度の距離減衰式」、日本建築学会構造系論文報告集、[523]63−70(1999)
【非特許文献2】翠川三郎、藤本一雄、村松郁栄、「計測震度と旧気象庁震度および地震動強さの指標との関係」、地域安全学会論文集、51−56(1999)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、例えば、任意に指定されたエリアに対して適切な地震速報を配信できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の地震速報配信装置は、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索部と、
前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信部と、
前記地震通知データ受信部により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出部と、
前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出する予測震度算出部と、
前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部とを備える。
【0008】
本発明の地震速報配信装置は、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索部と、
前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信部と、
前記地震通知データ受信部により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定部により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出部と、
前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する予測震度算出部と、
前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部とを備える。
【0009】
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定部を備え、
前記震源地距離算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索部により単位エリア毎に検索された地盤増幅度と前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された震源地距離と前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータとに基づいて単位エリア毎に当該単位エリアの予測震度を算出し、算出した予測震度のうち最も大きい予測震度を前記指定エリアの予測震度として特定し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する。
【0010】
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定部を備え、
前記震源地距離算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて前記指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出し、算出した前記指定エリアの地盤増幅度の平均値と前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータとに基づいて前記指定エリアの予測震度を算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する。
【0011】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記震源地距離算出部により算出された猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部とを備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0012】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部を備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0013】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部を備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0014】
本発明の地震速報配信装置は、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出部により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部とを備える。
【0015】
本発明の地震速報配信装置は、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部とを備える。
【0016】
本発明の地震速報配信装置は、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部とを備える。
【0017】
本発明の地震速報配信プログラムは、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索処理と、
前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出処理と、
前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出する予測震度算出処理と、
前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0018】
本発明の地震速報配信プログラムは、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索処理と、
前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定処理により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出処理と、
前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する予測震度算出処理と、
前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0019】
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定処理を備え、
前記震源地距離算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索処理により単位エリア毎に検索された地盤増幅度と前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された震源地距離と前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータとに基づいて単位エリア毎に当該単位エリアの予測震度を算出し、算出した予測震度のうち最も大きい予測震度を前記指定エリアの予測震度として特定し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する。
【0020】
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定処理を備え、
前記震源地距離算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて前記指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出し、算出した前記指定エリアの地盤増幅度の平均値と前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータとに基づいて前記指定エリアの予測震度を算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する。
【0021】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出処理は、前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出処理により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理とを備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0022】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出処理は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理とを備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0023】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理を備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0024】
本発明の地震速報配信プログラムは、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出処理により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0025】
本発明の地震速報配信プログラムは、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記猶予距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0026】
本発明の地震速報配信プログラムは、
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記猶予距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理とをコンピュータに実行させる。
【0027】
本発明の地震速報配信装置の地震速報配信方法は、
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地盤増幅度検索部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索し、
震度予測エリア特定部が、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信し、
震源地距離算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
予測震度算出部が、前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出し、
地震速報送信部が、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0028】
本発明の地震速報配信装置の地震速報配信方法は、
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地盤増幅度検索部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索し、
震度予測エリア特定部が、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信し、
震源地距離算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定部により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
予測震度算出部が、前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出し、
地震速報送信部が、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0029】
本発明の地震速報配信装置の地震速報配信方法は、
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出し、
猶予時間算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出部により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0030】
本発明の地震速報配信装置の地震速報配信方法は、
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
到達時刻算出部が、前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【0031】
本発明の地震速報配信装置の地震速報配信方法は、
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
到達時刻算出部が、前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、例えば、任意に指定されたエリアに対して適切な地震速報を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態1における緊急地震速報配信システム100の概要図。
【図2】実施の形態1における緊急地震速報配信装置200の機能構成図。
【図3】実施の形態1における緊急地震速報配信装置200の緊急地震速報配信方法を示すフローチャート。
【図4】実施の形態1におけるエリア指定データ291aの入力方法を示す図。
【図5】実施の形態1における指定エリアデータ291を示す図。
【図6】実施の形態1における地盤増幅度データ292の概要図。
【図7】実施の形態1における指定エリア283に含まれる単位エリアA〜Tを示す図。
【図8】実施の形態1における予測震度算出処理(S230)の概要図。
【図9】実施の形態1における緊急地震速報配信装置200のハードウェア資源の一例を示す図。
【図10】実施の形態2における緊急地震速報配信装置200の機能構成図。
【図11】実施の形態2における指定エリアデータ生成処理を示すフローチャート。
【図12】実施の形態2における指定エリアデータ291を示す図。
【図13】実施の形態2における緊急地震速報データ送信処理を示すフローチャート。
【図14】実施の形態3における指定エリアデータ生成処理を示すフローチャート。
【図15】実施の形態3における緊急地震速報データ送信処理を示すフローチャート。
【図16】実施の形態4における緊急地震速報配信装置200の機能構成図。
【図17】実施の形態4における緊急地震速報配信方法を示すフローチャート。
【図18】実施の形態5における緊急地震速報配信方法を示すフローチャート。
【図19】実施の形態6における緊急地震速報配信方法を示すフローチャート。
【図20】実施の形態7における緊急地震速報配信方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0034】
実施の形態1.
地震が発生した場合に予め任意に指定された各エリアの震度を予測し、予測した震度を含んだ緊急地震速報を各エリアに配信する緊急地震速報配信システムについて説明する。
【0035】
図1は、実施の形態1における緊急地震速報配信システム100の概要図である。
実施の形態1における緊急地震速報配信システム100の概要について、図1に基づいて説明する。
【0036】
緊急地震速報配信システム100は、発生した地震のS波(第二波)が到達する前に各地に緊急地震速報を配信することにより、人々に避難行動を促して安全を確保するためのシステムである。
【0037】
緊急地震速報配信システム100は、気象業務支援センターサーバ110、緊急地震速報配信装置200および複数の緊急地震速報受信装置120を有する。
【0038】
気象業務支援センターサーバ110は、気象業務支援センターのサーバ装置である。
緊急地震速報配信装置200は、緊急地震速報サービスを提供するサービス提供者のサーバ装置である。
緊急地震速報受信装置120は、サービス提供者から緊急地震速報サービスを受けるサービス利用者の端末装置である。
気象業務支援センターサーバ110と緊急地震速報配信装置200とは専用線で接続され、緊急地震速報配信装置200と各緊急地震速報受信装置120とはインターネットで接続される。但し、電話回線やLAN(ローカルエリアネットワーク)など、その他の通信網で接続されても構わない。
【0039】
地震が発生した場合、各地に設置された地震センサ(図示省略)により地震のP波(第一波)が検出され、地震センサから気象業務支援センターサーバ110へ地震の検出データが通知される。
【0040】
気象業務支援センターサーバ110は、地震センサから地震の検出データを受信し、受信した地震の検出データに基づいて地震の震源地を示す震源地データと、地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを含んだ地震通知データ111を緊急地震速報配信装置200へ送信する。
緊急地震速報配信装置200は、気象業務支援センターサーバ110から地震通知データ111を受信し、受信した地震通知データ111に基づいて緊急地震速報受信装置120が設置されたエリア毎に予測震度や地震波が到達する到達時刻を算出し、算出した予測震度や到達時刻を含んだ緊急地震速報データ209を各緊急地震速報受信装置120へ配信する。
緊急地震速報受信装置120は、緊急地震速報データ209を受信し、受信した緊急地震速報データ209に示される予測震度や到達時刻を表示または音声出力(警告音を含む)する。緊急地震速報受信装置120は、現在時刻から到達時刻までの時間を地震波が到達するまでの猶予時間として算出する。また、緊急地震速報受信装置120は、エリア内の各地点に設置されたスピーカーやディスプレイ装置を用いてエリア内の人々に地震の発生、予測震度および猶予時間を連絡し、エリア内の人々に適切な避難行動を促す。
【0041】
図2は、実施の形態1における緊急地震速報配信装置200の機能構成図である。
実施の形態1における緊急地震速報配信装置200の機能構成について、図2に基づいて説明する。
【0042】
緊急地震速報配信装置200は、配信装置記憶部290を備える。
配信装置記憶部290は、緊急地震速報配信装置200で使用する各種データを記憶装置を用いて記憶する。
後述する指定エリアデータ291、地盤増幅度データ292および地震通知データ293は、配信装置記憶部290に記憶されるデータの一例である。
【0043】
緊急地震速報配信装置200は、さらに、エリア指定データ入力部210、地盤増幅度検索部211および震度予測エリア特定部212を備える。
【0044】
エリア指定データ入力部210は、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データ291aを入力する。
地盤増幅度検索部211は、エリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データ291aに基づいて、地盤増幅度データ292を記憶する記憶装置(例えば、配信装置記憶部290)から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する。地盤増幅度データ292は、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を示す。
震度予測エリア特定部212は、地盤増幅度検索部211により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリア291bとして特定する。
【0045】
緊急地震速報配信装置200は、さらに、地震通知データ受信部220、震源地距離算出部230、予測震度算出部231および緊急地震速報送信部240を備える。
【0046】
地震通知データ受信部220は、気象業務支援センターサーバ110から地震通知データ293を受信する。地震通知データ293は、発生した地震の震源地293aを示す震源地データと、前記地震のマグニチュード(マグニチュード293b)を示すマグニチュードデータとを含んだデータである。
震源地距離算出部230は、地震通知データ受信部220により受信された震源地データに基づいて、震度予測エリア特定部212により特定された震度予測エリア291bと前記地震の震源地293aとの距離を震源地距離201として算出する。
予測震度算出部231は、震源地距離算出部230により算出された震源地距離201と、地震通知データ受信部220により受信されたマグニチュードデータと、地盤増幅度検索部211により検索された震度予測エリア291bの地盤増幅度291cとに基づいて、震度予測エリア291bの予測震度を前記指定エリアの予測震度209aとして算出する。
緊急地震速報送信部240は、予測震度算出部231により算出された前記指定エリアの予測震度209aを前記指定エリアに設置された緊急地震速報受信装置120へ送信する。
【0047】
図3は、実施の形態1における緊急地震速報配信装置200の緊急地震速報配信方法を示すフローチャートである。
緊急地震速報配信装置200が実行する緊急地震速報配信方法の処理の流れについて、図3に基づいて説明する。
【0048】
まず、緊急地震速報配信装置200の緊急地震速報配信方法の概要について説明する。
エリア指定データ入力部210はエリア指定データ291aを入力し(S110)、地盤増幅度検索部211が指定エリア内の単位エリア毎に地盤増幅度を検索し(S120)、震度予測エリア特定部212が最大の地盤増幅度291cの単位エリア(震度予測エリア291b)を特定する(S130)。
地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信する(S210)。
震源地距離算出部230は震源地293aと震度予測エリア291bとの距離(震源地距離201)を算出し(S220)、予測震度算出部231は震源地距離201とマグニチュード293bと地盤増幅度291cとに基づいて予測震度209aを算出する(S230)。
そして、緊急地震速報送信部240は緊急地震速報データ209を送信する(S240)。
【0049】
以下、エリア指定データ291aが入力されたときの処理(S110〜S130)を「指定エリアデータ生成処理」といい、地震が発生したときの処理(S210〜S240)を「緊急地震速報データ送信処理」という。
【0050】
次に、緊急地震速報配信装置200の緊急地震速報配信方法の詳細について説明する。
まず、エリア指定データ291aが入力された場合に実行する指定エリアデータ生成処理について説明する。指定エリアデータ生成処理はエリア指定データ291aが入力される度に実行する。
【0051】
S110において、緊急地震速報サービスの提供者は利用者から指定されたエリアを示すエリア指定データ291aをキーボードやマウスなどの入力装置を用いて緊急地震速報配信装置200に入力する。但し、利用者が自分の端末装置からインターネットなどの通信網を介して緊急地震速報配信装置200にアクセスしてエリア指定データ291aを入力しても構わない。
【0052】
図4は、実施の形態1におけるエリア指定データ291aの入力方法を示す図である。
エリア指定データ291aの入力方法の一例について、図4に基づいて説明する。
【0053】
エリア指定データ入力部210は、エリア指定画面280として地図をディスプレイ装置901に表示する。地図データは配信装置記憶部290に予め記憶してあるものとする。
サービス提供者(またはサービス利用者)は、マウスを操作してマウスカーソル281を移動し、指定したいエリアの端点282でマウスをクリックすることにより、複数の端点282を指定する。
指定された複数の端点282それぞれの座標値(例えば、緯度、経度)を示すデータが「エリア指定データ291a」である。
また、指定された複数の端点282を線で結んで形成される内側の領域が「指定エリア283」である。
【0054】
但し、端点282の座標値をキーボードで入力しても構わない。
また、画像解析処理により指定エリア283を検出しても構わない。例えば、ゴルフ場を指定エリア283として指定したい場合、サービス提供者(またはサービス利用者)はゴルフ場内の一点をマウスカーソル281で指定する。そして、エリア指定データ入力部210は、指定された点を含んだエリアであって指定された点の色(緑色)に近い画素値を有するエリアを指定エリア283(ゴルフ場)として特定する。
【0055】
図3に戻り、S110の説明を続ける。
【0056】
さらに、サービス提供者(またはサービス利用者)は、緊急地震速報受信装置120のIP(InternetProtocol)アドレスを緊急地震速報配信装置200に入力する。
【0057】
エリア指定データ入力部210は、サービス提供者(またはサービス利用者)から指定されたエリア指定データ291aおよび緊急地震速報受信装置120のIPアドレスを入力する。
エリア指定データ入力部210は、指定エリアを識別する識別コード(例えば、番号)を決定し、エリア指定データ291aと識別コードと緊急地震速報受信装置120のIPアドレスとを指定エリアデータ291に設定する。
【0058】
図5は、実施の形態1における指定エリアデータ291を示す図である。
実施の形態1における指定エリアデータ291について、図5に基づいて説明する。
【0059】
指定エリアデータ291は、配信装置記憶部290に記憶されるデータである。
指定エリアデータ291には、指定エリア毎に「エリア番号」「指定エリア」「地震予測エリア」「地盤増幅度」「送信先アドレス」が設定される。
「エリア番号」は、指定エリアを識別する識別コードを示す。「エリア番号」はエリア指定データ入力部210により設定される。
「指定エリア」は、エリア指定データ291aを示す。「指定エリア」はエリア指定データ入力部210により設定される。
「震度予測エリア」は、指定エリアを代表する単位エリア(震度予測エリア)の座標値を示す。「震度予測エリア」は震度予測エリア特定部212により設定される。
「地盤増幅度」は、震度予測エリアの地盤の揺れやすさを示す。「地盤増幅度」は震度予測エリア特定部212により設定される。
「送信先アドレス」は、緊急地震速報受信装置120のIPアドレスを示す。「送信先アドレス」はエリア指定データ入力部210により設定される。
【0060】
図3に戻り、S120から説明を続ける。
【0061】
S120において、地盤増幅度検索部211は、エリア指定データ291aに基づいて、指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を地盤増幅度データ292から検索する。地盤増幅度データ292は配信装置記憶部290に予め記憶されている。但し、地盤増幅度データ292が所定の検索サーバに記憶され、地盤増幅度検索部211がインターネットなどの通信網を介して検索サーバにアクセスしても構わない。
【0062】
図6は、実施の形態1における地盤増幅度データ292の概要図である。
実施の形態1における地盤増幅度データ292の概要について、図6に基づいて説明する。
【0063】
地盤増幅度データ292は、対象地域(例えば、日本)を特定単位の大きさでメッシュ状に区切り、メッシュ状に区切られた特定単位の大きさの地域毎に地盤増幅度を示すデータである。地盤増幅度が大きい地盤ほど揺れが大きく、地盤増幅度が小さい地盤ほど揺れが小さい。実施の形態1において、メッシュ状に区切られた特定単位の大きさの地域を「単位エリア284」と呼ぶ。
例えば、地盤増幅度データ292は、単位エリア毎に単位エリアを識別する識別コード、単位エリアが位置する範囲を特定する座標値および単位エリアの地盤増幅度を含む。
地盤増幅度データ292に相当するデータは、独立行政法人防災科学技術研究所などの機関から提供されている。現在提供されているデータの単位エリアの大きさはおおよそ250メートルから1キロメートル四方であり、今後、単位エリア284をさらに小さくした詳細なデータが提供されるものと考えられる。
【0064】
図7は、実施の形態1における指定エリア283に含まれる単位エリアA〜Tを示す図である。
例えば、地盤増幅度検索部211は、エリア指定データ291aに示される指定エリア283の座標値と地盤増幅度データ292に示される各単位エリアの座標値とを比較する。そして、地盤増幅度検索部211は、指定エリア283に少なくとも一部が含まれる複数の単位エリアA〜Tを特定する。
【0065】
図3に戻り、S130から説明を続ける。
【0066】
S130において、震度予測エリア特定部212は、S120で検索(特定)された指定エリア内の単位エリアの地盤増幅度を比較し、地盤増幅度が最も大きい単位エリアを特定する。特定された単位エリアは、指定エリアの予測震度を算出するために、指定エリアを代表する単位エリアとして扱われる。
以下、S130で特定された単位エリアを「震度予測エリア291b」という。
【0067】
震度予測エリア特定部212は、S120の検索結果に基づいて震度予測エリア291bの座標値(例えば、中心点の座標値または端点の座標値)を算出または特定し、震度予測エリア291bの座標値と震度予測エリア291bの地盤増幅度とを指定エリアデータ291(図5参照)に設定する。
S130により、指定エリアデータ生成処理は終了する。
【0068】
次に、地震が発生した場合に実行する緊急地震速報データ送信処理について説明する。
以下に説明する緊急地震速報送信処理は、指定エリア毎に実行する。但し、重複する処理は指定エリア毎に実行しなくて構わない。
【0069】
S210において、地震通知データ受信部220は、気象業務支援センターサーバ110から地震通知データ293を受信し、受信した地震通知データ293を配信装置記憶部290に記憶する。
地震通知データ293には、震源地293aの座標値を示す震源地データと、マグニチュード293bの数値を示すマグニチュードデータと、地震の発生時刻293cを示す発生時刻データとが含まれる。
S210の後、S220に進む。
【0070】
S220において、震源地距離算出部230は、配信装置記憶部290に記憶された指定エリアデータ291から震度予測エリア291bの座標値を入力する。
震源地距離算出部230は、配信装置記憶部290に記憶された地震通知データ293から震源地293aの座標値を入力する。
そして、震源地距離算出部230は、震度予測エリア291bの座標値と震源地293aの座標値とに基づいて、震度予測エリア291bと震源地293aとの距離を算出する。
以下、S220で算出した距離を「震源地距離201」という。
S220の後、S230に進む。
【0071】
S230において、予測震度算出部231は、S220で算出された震源地距離201を入力する。
予測震度算出部231は、配信装置記憶部290に記憶された指定エリアデータ291から地盤増幅度291cを入力する。
予測震度算出部231は、配信装置記憶部290に記憶された地震通知データ293からマグニチュード293bの数値を入力する。
そして、予測震度算出部231は、震源地距離201と地盤増幅度291cとマグニチュード293bの数値とを用いて所定の震度予測アルゴリズムを処理し、予測震度209aを算出する。震度予測アルゴリズムを示したプログラムは予め配信装置記憶部290に記憶されているものとする。緊急地震速報の処理手法については気象庁から提示される。例えば、予測震度209aを予測するために「最大速度距離減衰式」(非特許文献1参照)や「地表における最大速度と計測震度との関係式」(非特許文献2参照)などが使用される。
【0072】
図8は、実施の形態1における予測震度算出処理(S230)の概要図である。
図8において、予測震度算出部231は、指定エリア283内の震度予測エリア291bと震源地293aとの距離(震源地距離201)と、震源地293aで観測されたマグニチュードMと、震度予測エリア291bの地盤増幅度aとに基づいて、指定エリア283の予測震度209aを算出する。
【0073】
図3に戻り、S240から説明を続ける。
【0074】
S240において、緊急地震速報送信部240は、S230で算出された予測震度209aを入力し、入力した予測震度209aを含んだ緊急地震速報データ209を生成する。
そして、緊急地震速報送信部240は、配信装置記憶部290に記憶された指定エリアデータ291から緊急地震速報受信装置120のIPアドレスを入力し、入力したIPアドレスを送信先アドレスにして緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、一つの指定エリアに対する緊急地震速報データ送信処理が終了する。
【0075】
図9は、実施の形態1における緊急地震速報配信装置200のハードウェア資源の一例を示す図である。
図9において、緊急地震速報配信装置200は、CPU911(Central Processing Unit)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、ディスプレイ装置901、キーボード902、マウス903、ドライブ装置904、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。ドライブ装置904は、FD(Flexible・Disk・Drive)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital・Versatile・Disc)などの記憶媒体を読み書きする装置である。
【0076】
通信ボード915は、有線または無線で、LAN(Local Area Network)、インターネット、電話回線などの通信網に接続している。
【0077】
磁気ディスク装置920には、OS921(オペレーティングシステム)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
【0078】
プログラム群923には、実施の形態において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが含まれる。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。すなわち、地震速報配信プログラムは、「〜部」としてコンピュータを機能させるものであり、また「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0079】
ファイル群924には、実施の形態において説明する「〜部」で使用される各種データ(入力、出力、判定結果、計算結果、処理結果など)が含まれる。
【0080】
実施の形態において構成図およびフローチャートに含まれている矢印は主としてデータや信号の入出力を示す。
【0081】
実施の形態において「〜部」として説明するものは「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの組み合わせのいずれで実装されても構わない。
【0082】
実施の形態1で説明した緊急地震速報配信装置200は、地盤増幅度291cが大きいために他の単位エリアより大きく揺れる震度予測エリア291bの震度を予測し、予測した震度を指定エリアの予測震度209aとして配信する。
これにより、指定エリアで小さな予測震度がアナウンスされ、指定エリア内の人々の避難行動を妨げてしまう、ということを回避することができる。
また、指定エリア内の単位エリア毎に震度を予測するのではなく、震度予測エリア291bの震度のみを予測することにより、指定エリアの震度予測に必要な計算量(計算時間)を減らすことができる。そして、予測震度209aをより早く配信し、指定エリア内の人々が避難行動を取るための時間をより長く確保することができる。
【0083】
例えば、予測震度209aを含んだ緊急地震速報データ209は、以下のような指定エリア(1)〜(7)で活用することができる。
【0084】
(1)路線バスの運行エリア
主に市区町村程度のエリアを複数のバスが運行する。緊急地震速報データ209の配信時に、管制室オペレータ(または緊急地震速報受信装置120)から全バスに向けて一斉の無線連絡等を行う。
(2)市区町村
市区町村や地域組織では、防災行政無線や有線放送等により行われる防災関連情報の放送。
(3)大規模集客施設
テーマパーク、ゴルフ場、スキー場、大規模ショッピングセンターなどの大規模集客施設でお客様に対して緊急地震速報を発報する。
(4)交通機関の敷地
大規模ターミナル(駅、バスが乗り入れる場所など)、空港、港湾施設などの交通機関の敷地で利用客や作業員向けに放送を流す。現状、地震の発生時に電車を停止させるため、鉄道各社で緊急地震速報が導入されている。
(5)高速道路
ハイウェイラジオは、特定のエリアに対して渋滞や故障車等の情報を提供するものであるが、将来的には緊急地震速報のお知らせも情報の一つになることが予想される。
(6)工事現場や工場
トンネル工事、ダム工事、大規模工場などが想定される。
(7)自衛隊演習場
危険物や危険作業などにより危険にさらされることが多いので効果的である。
【0085】
実施の形態2.
指定エリアが広い場合、指定エリア内の複数の単位エリアには震源地との距離に大きな差が生じる。この場合、地盤増幅度が指定エリア内で最も大きい単位エリアであっても震源地との距離が遠ければ、その単位エリアの震度が単位エリア内の最大震度であるとは限らない。
そこで、指定エリアが広い場合に指定エリア内の最大震度を予測し、予測した最大震度を速報する形態について説明する。
【0086】
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1と同様である。
【0087】
図10は、実施の形態2における緊急地震速報配信装置200の機能構成図である。
実施の形態2における緊急地震速報配信装置200の機能構成について、図10に基づいて説明する。
【0088】
緊急地震速報配信装置200は、実施の形態1で説明した構成(図2参照)に加えて、エリアサイズ判定部213を備える。
【0089】
エリアサイズ判定部213は、エリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データ291aに基づいて、指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定する。
【0090】
震源地距離算出部230は、エリアサイズ判定部213により指定エリアが判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、エリア指定データ291aと震源地データとに基づいて指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと地震の震源地293aとの距離を震源地距離201として算出する。
震源地距離算出部230は、エリアサイズ判定部213により指定エリアが判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、震度予測エリア291bと地震の震源地293aとの距離を震源地距離201として算出する。
【0091】
予測震度算出部231は、エリアサイズ判定部213により指定エリアが判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、以下のように指定エリアの予測震度を特定する。予測震度算出部231は、地盤増幅度検索部211により単位エリア毎に検索された地盤増幅度と震源地距離算出部230により単位エリア毎に算出された震源地距離201と地震通知データ受信部220により受信されたマグニチュードデータとに基づいて単位エリア毎に当該単位エリアの予測震度を算出する。そして、予測震度算出部231は、算出した予測震度のうち最も大きい予測震度を指定エリアの予測震度として特定する。
予測震度算出部231は、エリアサイズ判定部213により指定エリアが判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、震度予測エリア291bの予測震度を指定エリアの予測震度として算出する。
【0092】
図11は、実施の形態2における指定エリアデータ生成処理を示すフローチャートである。
実施の形態2における指定エリアデータ生成処理の流れについて、図11に基づいて説明する。
【0093】
S110は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
エリア指定データ入力部210は、指定エリアデータ291aと緊急地震速報受信装置120のIPアドレスとを入力し、入力した指定エリアデータ291aと緊急地震速報受信装置120のIPアドレスとを指定エリアデータ291に設定する。
S110の後、S111に進む。
【0094】
S111において、エリアサイズ判定部213は、エリア指定データ291aに基づいて指定エリアが所定の判定サイズより大きいか否かを判定し、判定結果を指定エリアデータ291に設定する。
例えば、判定サイズは、エリアの面積または緯度方向(または経度方向)の長さを示す。
指定エリアが判定サイズより大きい場合(YES)、指定エリアデータ生成処理は終了する。
指定エリアが判定サイズ以下の場合(NO)、S120〜S130に進む。
【0095】
S120〜S130は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
S120において、地盤増幅度検索部211は、指定エリア内の単位エリア毎に地盤増幅度を検索する。
S130において、震度予測エリア特定部212は、地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリア291bとして特定し、震度予測エリア291bの座標値と震度予測エリア291bの地盤増幅度とを指定エリアデータ291に設定する。
S130により、指定エリアデータ生成処理は終了する。
【0096】
図12は、実施の形態2における指定エリアデータ291を示す図である。
実施の形態2における指定エリアデータ291について、図12に基づいて説明する。
【0097】
指定エリアデータ291には、実施の形態1で説明した項目(図5参照)の他に、「エリアサイズ」が設定される。
「エリアサイズ」は、指定エリアが判定サイズより大きいか否かを示す。「エリアサイズ」はエリアサイズ判定部213により設定される。
【0098】
図13は、実施の形態2における緊急地震速報データ送信処理を示すフローチャートである。
実施の形態2における緊急地震速報データ送信処理について、図13に基づいて説明する。
【0099】
S210は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信する。
S210の後、S211に進む。
【0100】
S211において、震源地距離算出部230は、指定エリアデータ291に設定された指定エリアの「エリアサイズ」を参照する。
「エリアサイズ」が「大(指定エリア>判定サイズ)」である場合(YES)、S212に進む。
「エリアサイズ」が「小(指定サイズ≦判定サイズ)」である場合(NO)、S220に進む。
【0101】
S212において、震源地距離算出部230は、指定エリア内の単位エリア毎に当該単位エリアと震源地293aとの距離(震源地距離201)を算出する。
震源地距離201の算出方法はS220(図3参照)と同様である。
S212の後、S213に進む。
【0102】
S213において、地盤増幅度検索部211は、指定エリア内の単位エリア毎に地盤増幅度291cを検索する。
地盤増幅度291cの検索方法はS120(図3参照)と同様である。
S213の後、S214に進む。
【0103】
S214において、予測震度算出部231は、単位エリア毎に、震源地距離201とマグニチュード293bと地盤増幅度291cとに基づいて予測震度を算出する。
予測震度の算出方法はS230(図3参照)と同様である。
S214の後、S215に進む。
【0104】
S215において、予測震度算出部231は、S214で単位エリア毎に算出した予測震度を比較し、最大の予測震度を指定エリアの予測震度209aとして特定する。
S215の後、S240に進む。
【0105】
S240は、実施の形態1(図3参照)と同様である。
緊急地震速報送信部240は、S215で特定された予測震度209aを含んだ緊急地震速報データ209を生成し、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報データ送信処理は終了する。
【0106】
エリアサイズ判定部213は、地震発生前の指定エリアデータ生成処理(図11のS111)で指定エリアの大きさを判定する代わりに、地震発生後の緊急地震速報データ処理(図13のS211)で指定エリアの大きさを判定しても構わない。
例えば、エリアサイズ判定部213は、エリア指定データ291aに基づいて、指定エリア内で震源地293aから最も近い地点(最近地点)と震源地293aから最も遠い地点(最遠地点)とを特定する。エリアサイズ判定部213は、震源地293aと最近地点との距離(最近距離)を算出し、震源地293aと最遠地点との距離(最遠距離)を算出する。エリアサイズ判定部213は、最近距離と最遠距離との差(震源地距離差)と判定サイズ(所定の距離)とを比較し、指定エリアの震源地距離差が判定サイズより長いか否かを判定する。
【0107】
実施の形態2により、指定エリアが大きくても適切な予測震度(最大の予測震度)を速報し、適切な避難行動を促すことができる。
【0108】
実施の形態3.
指定エリアの最大震度以外の予測震度を速報する形態について説明する。
以下、実施の形態1、2と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1、2と同様である。
【0109】
緊急地震速報配信装置200の機能構成は、実施の形態2(図10参照)と同じである。
【0110】
但し、予測震度算出部231は、エリアサイズ判定部213により指定エリアが判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、以下のように指定エリアの予測震度209aを算出する。
予測震度算出部231は、地盤増幅度検索部211により検索された指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出する。予測震度算出部231は、算出した指定エリアの地盤増幅度の平均値と、震源地距離算出部230により算出された震源地距離201と、地震通知データ受信部220により受信されたマグニチュードデータとに基づいて、指定エリアの予測震度209aを算出する。
【0111】
図14は、実施の形態3における指定エリアデータ生成処理を示すフローチャートである。
実施の形態3における指定エリアデータ生成処理について、図14に基づいて説明する。
【0112】
S110およびS120は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
S120の後、S121に進む。
【0113】
S121は、実施の形態2のS111(図11参照)と同じである。
エリアサイズ判定部213は、指定エリアが判定サイズより大きいか否かを判定し、判定結果を指定エリアデータ291に設定する。
指定エリアが判定サイズより大きい場合(YES)、S131に進む。
指定エリアが判定サイズ以下の場合(NO)、S130に進む。
【0114】
S130は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
震度予測エリア特定部212は、地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリア291bとして特定し、震度予測エリア291bの座標値と震度予測エリア291bの地盤増幅度とを指定エリアデータ291に設定する。
S130により、指定エリアデータ生成処理は終了する。
【0115】
S131において、予測震度算出部231は、S120で指定エリア内の単位エリア毎に検索された地盤増幅度に基づいて、指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出する。
そして、予測震度算出部231は、算出した地盤増幅度の平均値(地盤増幅度291c)を指定エリアデータ291に設定する。
S131により、指定エリアデータ生成処理は終了する。
【0116】
図15は、実施の形態3における緊急地震速報データ送信処理を示すフローチャートである。
実施の形態3における緊急地震速報データ送信処理について、図15に基づいて説明する。
【0117】
S210は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信する。
S210の後、S211に進む。
【0118】
S211において、震源地距離算出部230は、指定エリアデータ291に設定された指定エリアの「エリアサイズ」を参照する。
「エリアサイズ」が「大(指定エリア>判定サイズ)」である場合(YES)、S216に進む。
「エリアサイズ」が「小(指定サイズ≦判定サイズ)」である場合(NO)、S220に進む。
【0119】
S220は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
震源地距離算出部230は、震源地293aと震度予測エリア291bとの距離(震源地距離201)を算出する。
S220の後、S230〜S240に進む。
【0120】
S216において、震源地距離算出部230は、地震通知データ293に含まれる震源地293aの座標値と指定エリアデータ291に含まれるエリア指定データ291aとに基づいて、震源地293aと指定エリアとの距離(震源地距離201)を算出する。
例えば、震源地距離算出部230は、震源地293aと指定エリアとの最短距離(最近距離)、または、震源地293aからの最近距離と最遠距離(実施の形態2参照)との中間の距離を震源地距離201として算出する。
S216の後、S230〜S240に進む。
【0121】
S230〜S240は、実施の形態1(図3参照)と同じである。
S230において、予測震度算出部231は震源地距離201とマグニチュード293bと地盤増幅度291cとに基づいて予測震度209aを算出する。
S240において、緊急地震速報送信部240は、予測震度209aを含んだ緊急地震速報データ209を生成し、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報データ送信処理は終了する。
【0122】
実施の形態3により、指定エリアが大きい場合に単位エリア毎に震度を予測しなくても適切な震度(平均的な震度)を予測することができる。そして、適切な予測震度を速報し、適切な避難行動を促すことができる。
【0123】
実施の形態4.
発生した地震の地震波(S波)が指定エリアに到達する到達時刻を予測し、予測した到達時刻を速報する形態について説明する。
以下、実施の形態1〜3と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1〜3と同様である。
【0124】
図16は、実施の形態4における緊急地震速報配信装置200の機能構成図である。
実施の形態4における緊急地震速報配信装置200の機能構成について、図16に基づいて説明する。
【0125】
緊急地震速報配信装置200は、実施の形態1で説明した構成(図2参照)に加えて、到達時刻算出部232を備える。
【0126】
震源地距離算出部230(猶予距離算出部の一例)は、エリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データと、地震通知データ受信部220により受信された震源地データとに基づいて、指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと地震の震源地293aとの距離を猶予距離として算出する。
【0127】
到達時刻算出部232は、震源地距離算出部230により単位エリア毎に算出された猶予距離202に基づいて、単位エリア毎に地震波(S波)が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出する。
到達時刻算出部232は、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を指定エリアの猶予時間として特定する。
到達時刻算出部232は、特定した猶予時間と地震通知データ受信部220により受信された発生時刻データとに基づいて、地震波が指定エリアに到達する到達時刻209bを算出する。
【0128】
緊急地震速報送信部240は、予測震度算出部231により算出された指定エリアの予測震度209aと到達時刻算出部232により算出された到達時刻とを指定エリアの緊急地震速報受信装置120へ送信する。
【0129】
図17は、実施の形態4における緊急地震速報配信方法を示すフローチャートである。
実施の形態4における緊急地震速報配信方法について、図17に基づいて説明する。
【0130】
緊急地震速報配信方法において、実施の形態1で説明した処理(図3参照)に加えて、S231〜S233を実行する。
以下、S231〜S233について主に説明する。
【0131】
地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信し(S210)、予測震度算出部231は予測震度209aを算出する(S230)。
S230の後、S231に進む。
【0132】
S231において、震源地距離算出部230は、指定エリアデータ291に設定されたエリア指定データ291aに基づいて、指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの座標値を地盤増幅度データ292から検索する。
そして、震源地距離算出部230は、指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアの座標値と地震通知データ293に含まれる震源地293aの座標値とに基づいて、当該単位エリアと震源地293aとの距離を算出する。
以下、S231で単位エリア毎に算出した距離を「猶予距離202」という。
S231の後、S232に進む。
【0133】
S232において、到達時刻算出部232は、S231で単位エリア毎に算出された猶予距離202に基づいて所定の猶予時間算出アルゴリズムを実行する。猶予時間算出アルゴリズムを実行することにより、地震が発生してから地震波(S波)が指定エリアに到達するまでの猶予時間が単位エリア毎に算出される。猶予時間算出アルゴリズムを示したプログラムは配信装置記憶部290に予め記憶されているものとする。
到達時刻算出部232は、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を指定エリアの猶予時間として特定する。
S232の後、S233に進む。
【0134】
S233において、到達時刻算出部232は、S232で特定した指定エリアの猶予時間と地震通知データ293に含まれる地震の発生時刻293cとに基づいて、地震の発生時刻293cから猶予時間が経過したときの時刻を到達時刻209bとして算出する。到達時刻209bは、地震波が指定エリアに到達する時刻を示す。
S233の後、S240に進む。
【0135】
S240において、緊急地震速報送信部240は、S230で算出された予測震度209aと、S233で算出された到達時刻209bとを含んだ緊急地震速報データ209を生成する。但し、緊急地震速報送信部240は、S232で特定された指定エリアの猶予時間を緊急地震速報データ209に含めても構わない。
緊急地震速報送信部240は、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報配信方法は終了する。
【0136】
上記の緊急地震速報配信方法において、予測震度209aを算出する処理(S220、S230)と到達時刻209bを特定する処理(S231〜S233)とは逆の順番で実行しても構わない。
【0137】
また、予測震度209aを算出せず、到達時刻209b(または猶予時間)だけを特定しても構わない。
【0138】
予測震度209aを算出する場合、実施の形態2、3のように指定エリアが大きい場合に最大の予測震度209aや平均的な予測震度209aを算出しても構わない。
【0139】
適切な到達時刻209b(または猶予時間)を速報することにより、適切な避難行動を促すことができる。
【0140】
実施の形態5.
より少ない計算量(計算時間)で到達時刻を算出する形態について説明する。
以下、実施の形態1〜4と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1〜4と同様である。
【0141】
緊急地震速報配信装置200の機能構成は、実施の形態4(図16参照)と同じである。
【0142】
但し、震源地距離算出部230(猶予距離算出部の一例)は、エリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データ291aと、地震通知データ受信部220により受信された震源地データとに基づいて、指定エリアと地震の震源地293aとの最短距離を猶予距離202として算出する。
【0143】
到達時刻算出部232は、地震通知データ受信部220により受信された発生時刻データと震源地距離算出部230により算出された猶予距離202とに基づいて、地震波(S波)が指定エリアに到達する到達時刻209bを算出する。
【0144】
図18は、実施の形態5における緊急地震速報配信方法を示すフローチャートである。
実施の形態5における緊急地震速報配信方法について、図18に基づいて説明する。
【0145】
緊急地震速報配信方法において、実施の形態1で説明した処理(図3参照)に加えて、S234〜S236を実行する。
以下、S234〜S236について主に説明する。
【0146】
地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信し(S210)、予測震度算出部231は予測震度209aを算出する(S230)。
S230の後、S234に進む。
【0147】
S234において、震源地距離算出部230は、指定エリアデータ291に設定されたエリア指定データ291aと地震通知データ293に含まれる震源地293aの座標値とに基づいて、指定エリアと震源地293aとの最短距離を算出する。
以下、S234で算出した最短距離を「猶予距離202」という。
S234の後、S235に進む。
【0148】
S235において、到達時刻算出部232は、S234で算出された猶予距離202に基づいて所定の猶予時間算出アルゴリズムを実行し、地震波(S波)が指定エリアに到達するまでの最短時間を指定エリアの猶予時間として算出する。猶予時間算出アルゴリズムを示したプログラムは配信装置記憶部290に予め記憶されているものとする。
S235の後、S236に進む。
【0149】
S236において、到達時刻算出部232は、S235で算出した指定エリアの猶予時間と地震通知データ293に含まれる地震の発生時刻293cとに基づいて、地震の発生時刻293cから指定エリアの猶予時間が経過したときの時刻を地震波の到達時刻209bとして算出する。
S236の後、S240に進む。
【0150】
S240において、緊急地震速報送信部240は、S230で算出された予測震度209aと、S236で算出された到達時刻209bとを含んだ緊急地震速報データ209を生成する。但し、緊急地震速報送信部240は、S235で算出された指定エリアの猶予時間を緊急地震速報データ209に含めても構わない。
緊急地震速報送信部240は、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報配信方法は終了する。
【0151】
上記の緊急地震速報配信方法において、予測震度209aを算出する処理(S220、S230)と到達時刻209bを算出する処理(S234〜S236)とは逆の順番で実行しても構わない。
【0152】
また、予測震度209aを算出せず、到達時刻209b(または猶予時間)だけを算出しても構わない。
【0153】
予測震度209aを算出する場合、実施の形態2、3のように指定エリアが大きい場合に最大の予測震度209aや平均的な予測震度209aを算出しても構わない。
【0154】
適切な到達時刻209b(または猶予時間)を速報することにより、適切な避難行動を促すことができる。
【0155】
さらに、指定エリア内の単位エリア毎に到達時刻を予測するのではなく、指定エリアと震源地293aとの最短距離に基づいて一つの到達時刻209bを算出することにより、指定エリアの到達時刻209bの予測に必要な計算量(計算時間)を減らすことができる。そして、到達時刻209bをより早く配信し、指定エリア内の人々が避難行動を取るための時間をより長く確保することができる。
【0156】
実施の形態6.
到達時刻を算出する別の形態について説明する。
以下、実施の形態1〜5と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1〜5と同様である。
【0157】
緊急地震速報配信装置200の機能構成は、実施の形態4(図16参照)と同じである。
【0158】
但し、震源地距離算出部230(猶予距離算出部の一例)は、エリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データ291aと、地震通知データ受信部220により受信された震源地データとに基づいて、指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと地震の震源地293aとの距離を猶予距離として算出する。
【0159】
到達時刻算出部232は、震源地距離算出部230により単位エリア毎に算出された猶予距離202に基づいて、単位エリア毎に地震波(S波)が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出する。
到達時刻算出部232は、算出した猶予時間の平均時間を指定エリアの猶予時間として算出する。
到達時刻算出部232は、特定した猶予時間と地震通知データ受信部220により受信された発生時刻データとに基づいて、地震波が指定エリアに到達する到達時刻209bを算出する。
【0160】
図19は、実施の形態6における緊急地震速報配信方法を示すフローチャートである。
実施の形態6における緊急地震速報配信方法について、図19に基づいて説明する。
【0161】
緊急地震速報配信方法において、実施の形態1で説明した処理(図3参照)に加えて、S231、S237およびS238を実行する。
S231は、実施の形態4(図17参照)と同じである。
以下、S237とS238とについて主に説明する。
【0162】
地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信し(S210)、予測震度算出部231は予測震度209aを算出する(S230)。
震源地距離算出部230は単位エリア毎に猶予距離202を算出する(S231)。
S231の後、S237に進む。
【0163】
S237において、到達時刻算出部232は、S231で単位エリア毎に算出した猶予距離202に基づいて所定の猶予時間算出アルゴリズムを実行し、単位エリア毎に猶予時間を算出する。
到達時刻算出部232は、算出した猶予時間の平均値を指定エリアの猶予時間として算出する。
S237の後、S238に進む。
【0164】
S238において、到達時刻算出部232は、S237で算出した指定エリアの猶予時間と地震通知データ293に含まれる地震の発生時刻293cとに基づいて、地震の発生時刻293cから指定エリアの猶予時間が経過したときの時刻を地震波の到達時刻209bとして算出する。
S238の後、S240に進む。
【0165】
S240において、緊急地震速報送信部240は、S230で算出された予測震度209aと、S238で算出された到達時刻209bとを含んだ緊急地震速報データ209を生成する。但し、緊急地震速報送信部240は、S237で算出された指定エリアの猶予時間を緊急地震速報データ209に含めても構わない。
緊急地震速報送信部240は、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報配信方法は終了する。
【0166】
上記の緊急地震速報配信方法において、予測震度209aを算出する処理(S220、S230)と到達時刻209bを算出する処理(S234、S232)とは逆の順番で実行しても構わない。
【0167】
また、予測震度209aを算出せず、到達時刻209b(または猶予時間)だけを特定しても構わない。
【0168】
予測震度209aを算出する場合、実施の形態2、3のように指定エリアが大きい場合に最大の予測震度209aや平均的な予測震度209aを算出しても構わない。
【0169】
適切な到達時刻209b(または猶予時間)を速報することにより、適切な避難行動を促すことができる。
【0170】
実施の形態7.
指定エリア内の最大の地盤増幅度と最短の震源地距離とに基づいて指定エリア内の最大震度を予測する形態について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項は実施の形態1と同様である。
また、実施の形態4〜6と組み合わせて、地震波の到達時刻(または指定エリアの猶予時間)を緊急地震速報に含めても構わない。
【0171】
緊急地震速報配信装置200の機能構成は、実施の形態1(図2参照)と同じである。
【0172】
但し、震源地距離算出部230は、地震通知データ受信部220により受信された震源地データとエリア指定データ入力部210に入力されたエリア指定データ291aとに基づいて、指定エリアと震源地との距離を震源地距離201として算出する。
【0173】
図20は、実施の形態7における緊急地震速報配信方法を示すフローチャートである。
実施の形態7における緊急地震速報配信方法について、図20に基づいて説明する。
【0174】
緊急地震速報配信方法において、実施の形態1で説明したS220(図3参照)の代わりに、S221を実行する。
以下、S221について主に説明する。
【0175】
地震が発生した場合、地震通知データ受信部220は地震通知データ293を受信する(S210)。
S210の後、S221に進む。
【0176】
S221において、震源地距離算出部230は、地震通知データ293に含まれる震源地293aの座標値と指定エリアデータ291に含まれるエリア指定データ291aとに基づいて、震源地293aと指定エリアとの最短距離を算出する。但し、震源地距離算出部230は、最短距離以外の距離を算出しても構わない。例えば、震源地距離算出部230は、震源地293aからの最近距離(最短距離)と震源地293aからの最遠距離(実施の形態2参照)との中間の距離を算出しても構わない。
以下、S221で算出した距離を「震源地距離201」という。
S221の後、S230〜S240に進む。
【0177】
S230において、予測震度算出部231は、震源地距離201とマグニチュード293bと地盤増幅度291cとに基づいて予測震度209aを算出する。
S240において、緊急地震速報送信部240は、予測震度209aを含んだ緊急地震速報データ209を生成し、生成した緊急地震速報データ209を緊急地震速報受信装置120へ送信する。
S240により、緊急地震速報データ送信処理は終了する。
【0178】
実施の形態7により、指定エリア内の最大の地盤増幅度291cと最短の震源地距離201とに基づいて、指定エリア内で発生し得る最大の震度を予測することができる。そして、指定エリア内の最大震度を速報することにより、より安全な避難行動を促すことができる。
【符号の説明】
【0179】
100 緊急地震速報配信システム、110 気象業務支援センターサーバ、111 地震通知データ、120 緊急地震速報受信装置、200 緊急地震速報配信装置、201 震源地距離、202 猶予距離、209 緊急地震速報データ、209a 予測震度、209b 到達時刻、210 エリア指定データ入力部、211 地盤増幅度検索部、212 震度予測エリア特定部、213 エリアサイズ判定部、220 地震通知データ受信部、230 震源地距離算出部、231 予測震度算出部、232 到達時刻算出部、240 緊急地震速報送信部、280 エリア指定画面、281 マウスカーソル、282 端点、283 指定エリア、284 単位エリア、290 配信装置記憶部、291 指定エリアデータ、291a エリア指定データ、291b 震度予測エリア、291c 地盤増幅度、292 地盤増幅度データ、293 地震通知データ、293a 震源地、293b マグニチュード、293c 発生時刻、901 ディスプレイ装置、902 キーボード、903 マウス、904 ドライブ装置、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索部と、
前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信部と、
前記地震通知データ受信部により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出部と、
前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出する予測震度算出部と、
前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部と
を備えたことを特徴とする地震速報配信装置。
【請求項2】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索部と、
前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信部と、
前記地震通知データ受信部により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定部により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出部と、
前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する予測震度算出部と、
前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部と
を備えたことを特徴とする地震速報配信装置。
【請求項3】
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定部を備え、
前記震源地距離算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索部により単位エリア毎に検索された地盤増幅度と前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された震源地距離と前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータとに基づいて単位エリア毎に当該単位エリアの予測震度を算出し、算出した予測震度のうち最も大きい予測震度を前記指定エリアの予測震度として特定し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する
ことを特徴とする請求項2記載の地震速報配信装置。
【請求項4】
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定部を備え、
前記震源地距離算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出部は、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて前記指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出し、算出した前記指定エリアの地盤増幅度の平均値と前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータとに基づいて前記指定エリアの予測震度を算出し、前記エリアサイズ判定部により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する
ことを特徴とする請求項2記載の地震速報配信装置。
【請求項5】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記震源地距離算出部により算出された猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部を備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項4いずれかに記載の地震速報配信装置。
【請求項6】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部を備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項4いずれかに記載の地震速報配信装置。
【請求項7】
前記地震通知データ受信部は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信装置は、さらに、
前記震源地距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部を備え、
前記地震速報送信部は、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出部により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項4いずれかに記載の地震速報配信装置。
【請求項8】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出部により算出された猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部と
を備えたことを特徴とする地震速報配信装置。
【請求項9】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部と
を備えたことを特徴とする地震速報配信装置。
【請求項10】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力部と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信部と、
前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出部と、
前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出部と、
前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信部と
を備えたことを特徴とする地震速報配信装置。
【請求項11】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索処理と、
前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出処理と、
前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出する予測震度算出処理と、
前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理と
をコンピュータに実行させる地震速報配信プログラム。
【請求項12】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索する地盤増幅度検索処理と、
前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定する震度予測エリア特定処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定処理により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出する震源地距離算出処理と、
前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する予測震度算出処理と、
前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理と
をコンピュータに実行させる地震速報配信プログラム。
【請求項13】
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定処理を備え、
前記震源地距離算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索処理により単位エリア毎に検索された地盤増幅度と前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された震源地距離と前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータとに基づいて単位エリア毎に当該単位エリアの予測震度を算出し、算出した予測震度のうち最も大きい予測震度を前記指定エリアの予測震度として特定し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する
ことを特徴とする請求項12記載の地震速報配信プログラム。
【請求項14】
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データに基づいて、前記指定エリアが所定の判定サイズより大きいエリアであるか否かを判定するエリアサイズ判定処理を備え、
前記震源地距離算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記エリア指定データと前記震源地データとに基づいて前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
前記予測震度算出処理は、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズより大きいエリアであると判定された場合、前記地盤増幅度検索処理により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて前記指定エリアの地盤増幅度の平均値を算出し、算出した前記指定エリアの地盤増幅度の平均値と前記震源地距離算出処理により算出された震源地距離と前記地震通知データ受信処理により受信されたマグニチュードデータとに基づいて前記指定エリアの予測震度を算出し、前記エリアサイズ判定処理により前記指定エリアが前記判定サイズ以下のエリアであると判定した場合、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出する
ことを特徴とする請求項12記載の地震速報配信プログラム。
【請求項15】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出処理は、前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データと、前記震源地距離算出処理により算出された猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理を備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項11から請求項14いずれかに記載の地震速報配信プログラム。
【請求項16】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出処理は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理を備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項11から請求項14いずれかに記載の地震速報配信プログラム。
【請求項17】
前記地震通知データ受信処理は、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データを受信し、
前記震源地距離算出部は、前記エリア指定データと、前記震源地データとに基づいて、前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
前記地震速報配信プログラムは、さらに、
前記震源地距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理を備え、
前記地震速報送信処理は、前記予測震度算出処理により算出された前記指定エリアの予測震度と前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻とを前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする請求項11から請求項14いずれかに記載の地震速報配信プログラム。
【請求項18】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出処理により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理と
をコンピュータに実行させる地震速報配信プログラム。
【請求項19】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記猶予距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信処理により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理と
をコンピュータに実行させる地震速報配信プログラム。
【請求項20】
複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力するエリア指定データ入力処理と、
発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信する地震通知データ受信処理と、
前記エリア指定データ入力処理で入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信処理により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出する猶予距離算出処理と、
前記猶予距離算出処理により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出する到達時刻算出処理と、
前記到達時刻算出処理により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する地震速報送信処理と
をコンピュータに実行させる地震速報配信プログラム。
【請求項21】
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地盤増幅度検索部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索し、
震度予測エリア特定部が、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信し、
震源地距離算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データと前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
予測震度算出部が、前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記指定エリアの予測震度を算出し、
地震速報送信部が、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする地震速報配信装置の地震速報配信方法。
【請求項22】
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地盤増幅度検索部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データに基づいて、単位エリア毎に当該単位エリアの地盤の揺れやすさを表す地盤増幅度を記憶する記憶装置から前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度を検索し、
震度予測エリア特定部が、前記地盤増幅度検索部により検索された前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアそれぞれの地盤増幅度に基づいて、前記指定エリアに含まれる複数の単位エリアのうち地盤増幅度が最も大きい単位エリアを震度予測エリアとして特定し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震のマグニチュードを示すマグニチュードデータとを受信し、
震源地距離算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データに基づいて、前記震度予測エリア特定部により特定された震度予測エリアと前記地震の震源地との距離を震源地距離として算出し、
予測震度算出部が、前記震源地距離算出部により算出された震源地距離と、前記地震通知データ受信部により受信されたマグニチュードデータと、前記地盤増幅度検索部により検索された前記震度予測エリアの地盤増幅度とに基づいて、前記震度予測エリアの予測震度を前記指定エリアの予測震度として算出し、
地震速報送信部が、前記予測震度算出部により算出された前記指定エリアの予測震度を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする地震速報配信装置の地震速報配信方法。
【請求項23】
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと、前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて、前記指定エリアと前記地震の震源地との最短距離を前記指定エリアの猶予距離として算出し、
猶予時間算出部が、前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データと、前記猶予距離算出部により算出された前記指定エリアの猶予距離とに基づいて、前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする地震速報配信装置の地震速報配信方法。
【請求項24】
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
到達時刻算出部が、前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間のうち最も短い猶予時間を前記指定エリアの猶予時間として特定し、特定した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする地震速報配信装置の地震速報配信方法。
【請求項25】
エリア指定データ入力部が、複数の単位エリアを含んだエリアを指定エリアとして指定したエリア指定データを入力し、
地震通知データ受信部が、発生した地震の震源地を示す震源地データと、前記地震の発生時刻を示す発生時刻データとを受信し、
猶予距離算出部が、前記エリア指定データ入力部に入力されたエリア指定データと前記地震通知データ受信部により受信された震源地データとに基づいて前記指定エリアに含まれる単位エリア毎に当該単位エリアと前記地震の震源地との距離を猶予距離として算出し、
到達時刻算出部が、前記猶予距離算出部により単位エリア毎に算出された猶予距離に基づいて前記単位エリア毎に前記地震の地震波が当該単位エリアに到達するまでの猶予時間を算出し、算出した猶予時間の平均時間を前記指定エリアの猶予時間として算出し、算出した猶予時間と前記地震通知データ受信部により受信された発生時刻データとに基づいて前記地震の地震波が前記指定エリアに到達する到達時刻を算出し、
地震速報送信部が、前記到達時刻算出部により算出された到達時刻を前記指定エリアの地震速報受信装置へ送信する
ことを特徴とする地震速報配信装置の地震速報配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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