説明

型枠のセパレータ

【課題】2本の丸鋼材を簡単、且つ、確実に連結して抜けないようにする。
【解決手段】2本の丸鋼材を接触状態に遊挿できる貫通孔を有する筒体と、筒体に通した2本の丸鋼材の隙間に楔の打ち込みを可能にする同筒体に開けた穴とより構成し、かつ、前記筒体は、その中央部の内経を開口部のそれよりやや大きくした形状とした。また、前記楔は、多面体で陵部の頂角が鋭利となっている形状とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートの型枠を固定するためのセパレータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセパレータとしては、図3に示すように2本の丸鋼材を挿通する貫通孔11aを設けた筒状の連結金具11に2本の丸鋼材12と12をぞれぞれ並列に挿通し、その丸鋼材の隙間に鋭角状の食い込み緑が形成された楔13を圧入、押圧して連結固定するものがある。
【特許文献1】実公平7−5156号公報
【特許文献2】特開平11−223017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来例のセパレータにあっては、筒体の内経が全長にわたって同一となっているので、丸鋼材が湾曲するスペースを確保することができない。このため楔13は単に筒体内壁、丸鋼材の押圧に終わり連結強度が落ちるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明が提供する型枠のセパレータは、従来のこのような問題点を解決するためになされたもので、2本の丸鋼材を接触状態に遊挿できる貫通孔を有する筒体と、筒体に通した2本の丸鋼材の隙間に楔の打ち込みを可能にする同筒体に開けた穴とより構成し、かつ、
前記筒体は、その中央部の内経を
開口部のそれよりやや大きくした形状としたものである。また、前記楔は、多面体で陵部の頂角が鋭利となっている形状としたものである。
【発明の効果】
【0005】
上術したように、本発明の型枠のセパレータは、筒体の中央部の内経をやや大きくして膨らみをもたせた形状としたので、丸鋼材の側面と筒体の内壁との間に丸鋼材の湾曲が可能となるスペースを確保することができる。このため、楔を打ち込まれた丸鋼材は筒体に対して直交方向に押圧されて湾曲し、確実に固定されて抜けなくなる。また、前記楔は、多面体で陵部の頂角が鋭利な形状となっているので、頂部が丸鋼材に食い込み両丸鋼材の互いの反対方向への引張力は楔の回転運動となる。このため、筒体内壁への強力な押圧となって更に丸鋼材は抜けにくくなり、格段に連結強度が増す。
【0006】
また、楔への打撃という単純な作業で迅速、確実、且つ間単に連結することができるので、作業効率は格段に向上する。更に、構造、構成がシンプルであるためにいかなる連結金具より安価に製造できれば利用者側からも大いに期待がもてる。そして、構造物に取り付けながらの連結については、楔の打ち込み工具を開発すればよく、更に利用価値は拡大すると思われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、この発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
この型枠のセパレータは、筒体1、2本の丸鋼材2,2、楔3とから構成され、連結セパレータの作成を臨機に対応するために用いるものである。
図1は、筒体に丸鋼材2と2はそれぞれ反対方向から筒体1の開口部1aより挿通されて接触状態が保たれている。そして楔3は、2本の丸鋼材の隙間に打ち込む部品であって、隙部の頂角3aが鋭利となっている。1bは、楔の打ち込み穴で筒体の両面に開けられている。
【0008】
図2は、筒体1に挿通した2本の丸鋼材2と2の隙間に楔穴1bより楔3が打ち込まれた状態を表わしている。また、この楔は陵部の頂角が鋭利な突起3aが形成されているので、突起が丸鋼材に食い込んだ状態となっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明にかかる実施例の斜視図である。
【図2】本発明にかかる実施例の平面図である。
【図3】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
【0010】
1 連結金具
1a 丸鋼材貫通穴
1b 楔穴
2 丸鋼材
3 楔
3a 楔突起
11 連結金具
11a 丸鋼材貫通穴
12 丸鋼材
13 楔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本の丸鋼材を接触状態に遊挿できる貫通孔を有する筒体と、筒体に通した2本の丸鋼材の隙間に楔の打ち込みを可能にする同筒体に開けた穴とより構成し、かつ、前記筒体は、その中央部の内径を開口部のそれよりやや大きくした形状となっていることを特徴とする型枠のセパレータ。
【請求項2】
前記楔は、多面体で陵部の頂角が鋭利となっている形状としたことを特徴とする請求項1に記載の型枠のセパレータ。






























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−36161(P2013−36161A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92203(P2009−92203)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(512317397)
【出願人】(512317456)
【出願人】(512317504)
【出願人】(512317515)
【出願人】(512317548)
【Fターム(参考)】