説明

埋め込み可能なインターフェロン含有デバイス

埋め込み可能な装置は、投与期間の実質的な期間をとおして治療的血液又は血漿値のインターフェロンを維持する及び達成するために1ng/日〜600μg/日の治療的に有効な速度でインターフェロンの連続的なデリバリーを提供するのに十分な量でインターフェロンの懸濁物を含むリザーヴァーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は長期にわたる制御された速度でのインターフェロンのデリバリーに関する。
【背景技術】
【0002】
インターフェロンは、ウイルス、細菌、寄生生物又は他の抗原への暴露の如きさまざまな刺激に応答して細胞により生成される糖タンパク質サイトカインの一群である。インターフェロンは抗ウイルス、免疫調節、及び抗増殖活性を有する。インターフェロンはI型又はII型として分類される。I型として分類されるインターフェロンはインターフェロンI型又はα−β受容体と呼ばれる通常の受容体に結合し、及びウイルス又はインターフェロン誘発因子に応答して白血球、線維芽細胞又はリンパ芽球により生成される。インターフェロンI型はインターフェロンアルファ(IFN−α)、インターフェロンベータ(IFN−β)、及びインターフェロンオメガ(IFN−ω)を含むが、IFN−ωはヒトIFN−α(約60%)及びヒトIFN−β(約29%)に対して限られたホモロジーを有する。II型として分類されるインターフェロンはT−リンパ球により生成される。インターフェロンII型はインターフェロンガンマ(IFN−γ)を含む。インターフェロンはウイルス性肝炎、多発性硬化症、及びいくつかの癌の治療のために使用される。IFN−ωは特にB型及びC型肝炎集団の治療のために指示されてきた。注入可能な形態のIFN−ωは現在C型肝炎のフェーズII臨床試験にある。この注入可能な形態は溶液ベースであり、及び維持されたデリバリーのために調合されていない。
【0003】
介入なしに長期にわたり制御された様式で患者にインターフェロンをデリバリーすることに対する興味がある。例えば、IFN−ωの維持されたデリバリーは多数のボーラス注入のピーク血漿値関連効果の減少又は消去によりIFN−ωの治療効果を改善することができ、それにより疲労及びインフルエンザ様の症状の如き体系的な副作用を最小限にする可能性がある。介入なしの有益な剤の維持されたデリバリーは埋め込み可能な薬物デリバリー装置、例えば、浸透性の、機械の又は電気機械のポンプインプラント、及び貯蔵物注入により提供されうる。埋め込み可能な薬物デリバリー装置はいくつかの理由のために魅力的である。例えば、埋め込み可能な薬物デリバリー装置は何週間か、何ヶ月間か又は1年間の期間にわたり治療的用量の薬物を提供するよう設計されうる。貯蔵物注入は典型的に何週間かの期間にわたり治療的用量を提供する。一旦患者に挿入された埋め込み可能な薬物デリバリー装置は患者により容易にいじられない。したがって、患者コンプライアンスは一般的に確約される。
【0004】
インターフェロンの維持されたデリバリーはインターフェロンが上記埋め込み可能なデリバリー薬物装置の使用寿命にわたり、高温、例えば、37℃又はそれ以上で実質的に安定である調合物内に含まれることを必要とする。インターフェロンは生体分子物質、特にタンパク質である。一般的に述べると、長期間、例えば、何週間か、何ヶ月間か又は1年間高温で安定であるタンパク質調合物は設計することが困難である。タンパク質は水性環境において本来活性である。それゆえ、タンパク質を水溶液として調合することは便利であろう。残念ながら、タンパク質は典型的に長期間水性調合物中でわずかにのみ安定である。このことについての1の理由は、タンパク質が(通常加水分解による)脱アミド化、酸化、ヂスルフィド交換、及びラセミ化の如きいくつかの機構を介して分解しうること、及び水は多くのこれらの分解経路において反応体であることである。水はまた可塑剤としてもはたらき、及びタンパク質分子の変性及び/又は凝集を促進する。
【0005】
水性タンパク質調合物は凍結−乾燥又は凍結乾燥、スプレイ乾燥、及び脱水の如き技術を用いて粒子に減少されうる。そのような粒子タンパク質調合物は環境温度及び高温でさえも時間にわたり増大した安定性を示しうる。しかしながら、制御された流速で埋め込み可能な薬物デリバリー装置から粒子調合物をデリバリーすることの挑戦がある。埋め込み可能な薬物デリバリー装置からの粒子タンパク質調合物のデリバリーを許容するために、非水性流動可能媒体中に粒子タンパク質調合物を懸濁させることが示唆されている。好適な媒体は典型的に高い粘性、例えば、1kP又はそれ以上を有するので、上記粒子は所望の期間上記懸濁物中に均一に分散されうる。
【0006】
上記から、所望の期間貯蔵及びデリバリー条件で安定である及び埋め込み可能な薬物デリバリー装置を介してデリバリー可能であるインターフェロンの調合物についての要求が存在し続けている。
【発明の開示】
【0007】
発明の要約
1の局面において、本発明は少なくとも1の重合体及び少なくとも1の溶媒を含む非水性、単相媒体を含むインターフェロンの懸濁調合物に関し、上記媒体は粘性流体特性を示し、及び粒子調合物中に含まれるインターフェロンが上記媒体中に分散される。上記粒子調合物は炭水化物、抗酸化剤、及びアミノ酸から成る群から選ばれる1以上の安定化剤を含む安定化成分を含む。上記懸濁調合物は、上記インターフェロンの10%未満しか加速貯蔵条件下で3ヶ月間にわたり分解しない点で特徴付けられる。
他の局面において、本発明は上記に示される懸濁調合物を患者に投与することを含むインターフェロン応答障害の治療方法に関する。
本発明の他の特徴及び利点は以下の記載から明らかであろう。
【0008】
発明の詳細な説明
本発明はここで、付属の図面において例示されるように、いくつかの好ましい態様について詳細に示されるであろう。以下の記載において、多くの特定の詳細は本発明の完全な理解を提供するために示される。しかしながら、本発明はいくつかの又は全てのこれらの特定の詳細なしに実施されうることが当業者に明らかであろう。他の場合において、周知の特徴及び/又はプロセス段階は本発明を不必要に不明確にしないために詳細に示されていない。本発明の特徴及び利点は以下の図面及び議論に関してよりよく理解されうる。
【0009】
本発明は、維持されるデリバリーシステム、例えば、埋め込み可能な薬物デリバリー装置及び貯蔵物注入を介してデリバリー可能なインターフェロンの懸濁調合物を調製するために使用されうるインターフェロンの粒子調合物を提供する。本発明に係る粒子調合物中に含まれうるインターフェロンはインターフェロンI型受容体(α−β受容体)又はインターフェロンII型受容体を活性化しうる組換え分子でありうる。これらの組換え分子は天然ヒトI型又はII型インターフェロンに対する配列ホモロジーを含みうる又は含まない。本発明の態様にしたがうインターフェロンは組換えヒトインターフェロンの生理活性を有するタンパク質、インターフェロンアナログ、インターフェロンイソ型、インターフェロンミメティックス、インターフェロン断片、ハイブリッドインターフェロンタンパク質、上記の融合タンパク質オリゴマー及びマルチマー、上記のホモログ、上記のグリコシル化パターン変形、上記の突然変異タンパク質、及び上記に列挙されるマイナー改変を含むインターフェロン分子から成る群から選ばれうる。本発明にしたがうインターフェロンは合成又は製造の方法により限定されない、及び(cDNA又はゲノムDNAから生成されるかに関わらず)組換え、合成、トランスジェニック、及び遺伝子活性化法により合成される又は製造されるものを含む。インターフェロンの特定の例は、非限定的に、IFN−α、IFN−β、IFN−ω、及びIFN−γを含む。
【0010】
本発明に係る粒子調合物は好ましくはデリバリー温度で少なくとも1ヶ月間、より好ましくは少なくとも3ヶ月間、最も好ましくは少なくとも6ヶ月間化学的に及び物理的に安定である。上記デリバリー温度は正常な体温、例えば、37℃又は正常な体温よりわずかに高温、例えば、40℃でありうる。本発明に係る粒子調合物は好ましくは貯蔵温度で少なくとも3ヶ月間、より好ましくは少なくとも6ヶ月間、最も好ましくは少なくとも12ヶ月間化学的に及び物理的に安定である。上記貯蔵温度は冷蔵温度、例えば、約5℃又は室温、例えば、約25℃でありうる。上記用語「化学的に安定」は、(通常加水分解による)脱アミド化又は酸化の如き化学経路により生成される許容される割合の分解生成物が形成されることを意味する。例えば、35%未満の、好ましくは約20%又はそれ以下の分解生成物しかデリバリー温度で3ヵ月後、好ましくは6ヵ月後及び貯蔵温度で6ヶ月後、好ましくは12ヵ月後に形成されない場合、調合物は化学的に安定であると考えられうる。上記用語「物理的に安定」は、許容される割合の凝集物(例えば、二量体及び他のより高度な分子量生成物)が形成されることを意味する。例えば、10%未満の、好ましくは3%又はそれ以下の、より好ましくは1%未満の凝集物しかデリバリー温度で3ヵ月後、好ましくは6ヵ月後、及び貯蔵温度で6ヵ月後、好ましくは12ヵ月後に形成されない場合、調合物は物理的に安定であると考えられうる。
【0011】
好ましくは、本発明に係る粒子調合物はスプレイ乾燥、凍結乾燥、脱水、凍結−乾燥、製粉、粒状化、超音波滴創造、結晶化、及び沈殿の如きプロセスを用いて粒子に形成されることができる。好ましくは、上記粒子はデリバリー装置からの一定の及び均一な速度の放出を確実にするために形及び大きさにおいて均一である。好ましくは、上記粒子はそれらが埋め込み可能な薬物デリバリー装置を介してデリバリーされうるような大きさに作られる。例えば、デリバリー開口部を有する典型的な浸透ポンプインプラントにおいて、上記粒子のサイズは上記デリバリー開口部の直径の30%又はそれ以下、好ましくは20%又はそれ以下、より好ましくは10%又はそれ以下であるべきである。懸濁媒体中に組み込まれるとき上記粒子がデリバリー温度で3ヶ月以内に沈殿しないこともまた所望される。一般的に述べると、より小さな粒子はより大きな粒子より粘性懸濁媒体中でより低い沈殿速度を有する傾向がある。それゆえ、ミクロン−〜ナノ−サイズの粒子は典型的に好ましい。例えば、0.1〜0.5mmの範囲のデリバリー開口部直径を有する浸透ポンプインプラントについて、粒子サイズは好ましくは50μm未満、より好ましくは10μm未満、最も好ましくは3〜7μmの範囲内である。
【0012】
本発明は上記に示される多くの又は全ての特性を有するインターフェロンの粒子調合物を提供する。例えば、本発明の態様にしたがう粒子調合物は40℃で少なくとも6ヶ月間及び5℃及び25℃で少なくとも12ヶ月間化学的に及び物理的に安定である。私たちは、本発明の態様にしたがう粒子調合物は高い収率で、例えば、50%超で、典型的に50μm未満の平均粒子サイズ及び典型的に5重量%未満の水分含有量で、スプレイ乾燥により調製されうることを発見した。本発明の態様にしたがう粒子調合物はまた、凍結乾燥、凍結−乾燥、製粉、粒状化、超音波滴創造、結晶化、沈殿、及び脱水の如き、成分の混合物から粒子を形成するための本分野において使用可能な他の好適なプロセスにより調製されうる。本発明の態様にしたがう粒子調合物は好ましくは、典型的に5重量%未満の低い水分含有量を有する。
【0013】
1の態様において、粒子調合物は上記に示されるインターフェロン、1以上の安定化剤、及び場合により緩衝液を含む。上記安定化剤は炭水化物、抗酸化剤及び/又はアミノ酸でありうる。上記粒子調合物中の安定化剤及び緩衝液の量は上記安定化剤及び緩衝液の活性及び上記調合物の所望される特性に実験的に基づいて決定されうる。炭水化物、抗酸化剤、アミノ酸、及び緩衝液の値は一般的に本発明にしたがう粒子調合物を作出することにおける全ての関心事である。典型的に、上記調合物中の炭水化物の量は凝集の関係により決定される。一般的に、上記炭水化物の値は、インターフェロンに結合されない過剰の炭水化物のために水の存在下で結晶成長を促進することを避けるために高すぎないべきである。典型的に、上記調合物中の抗酸化剤の量は酸化の関係により決定される一方で、上記調合物中のアミノ酸の量は酸化の関係及び/又はスプレイ乾燥中の粒子の形成能力により決定される。典型的に、上記調合物中の緩衝液の量は前−プロセッシングの関係、安定性の関係、及びスプレイ乾燥中の粒子の形成能力により決定される。全ての賦形剤が可溶化されるとき、緩衝液はプロセッシング、例えば、溶液調製及びスプレイ乾燥中にインターフェロンを安定化させるために必要とされうる。しかしながら、緩衝液の量を決定することにおいて注意が払われるべきである。多すぎる緩衝液は水の存在下で、結晶化を引き起こしうる緩衝系を生成しうる。
【0014】
上記粒子調合物中に含まれうる炭水化物の例は、非限定的に、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D−マンノース、及びソルボースの如き単糖類、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースの如き二糖類、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、及びデンプンの如き多糖類、及びマンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、ソルビトール、ピラノシルソルビトール、及びミオイノシトールの如きアルヂトール(非環式ポリオール)を含む。好ましい炭水化物はスクロース、トレハロース、マンニトール、及びデキストランの如き非還元糖を含む。
【0015】
上記粒子調合物中に含まれうる抗酸化剤の例は、非限定的に、メチオニン、アスコルビン酸、チオ硫酸ナトリウム、カタラーゼ、プラチナ、エチレンヂアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、システイン、チオグリセロール、チオグリコール酸、チオソルビトール、ブチル化ヒドロキサニソール、ブチル化ヒドロキシルトルエン、及びプロピル没食子酸塩を含む。
【0016】
上記粒子調合物中に含まれうるアミノ酸の例は、非限定的に、アルギニン、メチオニン、グリシン、ヒスチヂン、アラニン、L−ロイシン、グルタミン酸、イソ−ロイシン、L−トレオニン、2−フェニルアラニン、ヴァリン、ノルヴァリン、プラリン、フェニルアラニン、トリプトファン、セリン、アスパラギン、システイン、チロシン、リジン、及びノルロイシンを含む。好ましいアミノ酸は容易に酸化するもの、例えば、システイン、メチオニン、及びトリプトファンを含む。
【0017】
上記粒子調合物中に含まれうる緩衝液の例は、非限定的に、クエン酸塩、ヒスチヂン、琥珀酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩、トリス、酢酸塩、炭水化物、及びgly−glyを含む。好ましい緩衝液はクエン酸塩、ヒスチヂン、琥珀酸塩、及びトリスを含む。
【0018】
上記粒子調合物は界面活性剤、嵩高剤、及び塩の如き他の賦形剤を含みうる。界面活性剤の例は、非限定的に、ポリソルベート20、ポリソルベート80、PLURONIC(商標)F68、及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む。嵩高剤の例は、非限定的に、マンニトール及びグリシンを含む。塩の例は、非限定的に、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムを含む。
【0019】
以下の表1は本発明に係る粒子調合物構成成分範囲の例を示す。
【0020】
【表1】

【0021】
粒子インターフェロン調合物の1の特に有用な例は1:2:1:1.5−2.5 インターフェロン:炭水化物:抗酸化剤及び/又はアミノ酸:緩衝液を含む。上記用語「抗酸化剤及び/又はアミノ酸」は抗酸化剤単独又はアミノ酸単独又は抗酸化剤及びアミノ酸の組み合わせをいう。他の例においては、インターフェロンの粒子調合物 1:2:1:1.5−2.5 IFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩が調製された。
【0022】
以前に示されるように、本発明に係る粒子調合物はスプレイ乾燥、凍結乾燥、脱水の如き既知の技術又は成分の混合物から粒子を形成するための本分野において使用可能な他の技術により調製されうる。典型的なスプレイ乾燥プロセスは冷蔵〜室温で維持されうるサンプルチャンバー中にタンパク質及び安定化賦形剤を含むスプレイ溶液をロードすることを含む。冷蔵は一般的にタンパク質の安定化を促進する。フィードポンプはその後上記スプレイ溶液をノズル霧吹き器中にスプレイする。同時に、噴霧された気体(典型的に、空気、窒素又は不活性気体)は上記ノズル霧吹き器の出口に向けられ、上記スプレイ溶液からの滴の霧を形成する。滴の霧は即座に乾燥チャンバー中で乾燥気体と接触される。上記乾燥気体は上記滴から溶媒を除去し、及び上記粒子を回収チャンバーへ運ぶ。スプレイ乾燥において、収率に影響しうる因子は、非限定的に、スプレイドライヤーへの粒子の接着を促進しうる粒子上の局在化チャージ、及び粒子を回収することを困難にしうる粒子の空気力学を含む。一般的に、スプレイ乾燥プロセスの収率は一部には粒子調合物に因る。以下に示されるであろうように、本発明に係る粒子調合物は有効にスプレイ乾燥されうる。
【0023】
1の態様において、スプレイ乾燥された粒子はIFN−ω、スクロース(炭水化物)、メチオニン(アミノ酸)、及びクエン酸塩(緩衝液)を含むスプレイ溶液から形成された。好ましい態様において、IFN−ω、スクロース、メチオニン、及びクエン酸塩は1:2:1:1.5−2.5(IFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)の割合で溶液中に存在する。図1は1:2:1:2.15の割合でIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩を有するスプレイ溶液から形成されるスプレイ乾燥された粒子についてのSEM像を示す。平均粒子サイズは4−5μmである。上記粒子は曲がった又はレーズン様の形態を有する。図2は1:2:1:2.15の割合でIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩を有するスプレイ溶液についての4の異なるスプレイ乾燥ランの粒子サイズ分布を示す。図2は、本発明に係るIFN−ω調合物は狭い粒子サイズ分布プロファイルで再現可能にスプレイ乾燥されうることを示す。
【0024】
表2は本発明に係るさまざまなスプレイ乾燥調合物についての収率データを示す。結果は60%超の収率が本発明に係るIFN−ω粒子調合物で達成可能であることを示す。表2において、「バッチサイズ」はスプレイ乾燥溶液中の出発固体材料(g)であり、及び「収率」はスプレイ乾燥後に捕えられたパーセント固体材料である。
【0025】
【表2】

【0026】
以下の例は本発明をさらに例示する。これらの例は本明細書中に別段のように示されるように本発明を限定するとは意図されない。
【0027】
以下の例において、安定性サンプルを逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を用いてスプレイ乾燥前及び後に評価した。RP−HPLCはIFN−ωの化学的安定性をモニターするために使用される。主要なIFN−ω化学分解生成物(酸化された及び脱アミド化された形態)を55℃に維持された逆相Zorbax 300SB−C8カラムを用いて天然形から分離した。タンパク質ピークを220nmでUVによりモニターした。移動相は溶媒A:水中の0.1%トリフルオロ酢酸、及び溶媒B:アセトニトリル中の0.08%トリフルオロ酢酸での勾配溶離を含み、及び1.2mL/分の流速でポンプ注入される。比較の目的のために、安定性サンプルをまたSize Exclusive Chromatography(サイズ除外クロマトグラフィー)(SEC)を用いて単量体について評価した。
【0028】
上記安定性サンプルを長期貯蔵及び加速貯蔵条件下で評価した。International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ヒト使用用医薬の登録のための技術的必要条件の協調に関する国際会議) Q1A(R2)ガイドラインにしたがって、長期安定性条件は一般的な場合については12ヶ月間25℃±2℃/60% RH±5% RH、及び冷蔵庫内での貯蔵が意図される薬物物質については12ヶ月間5℃±3℃である。加速貯蔵条件は一般的な場合については40℃±2℃/75% RH±5% RH、及び冷蔵庫内での貯蔵が意図される薬物物質については6ヶ月間25℃±2℃/60% RH±5% RHである。
【0029】
本発明の態様にしたがう粒子IFN−ω調合物は加速貯蔵条件(例えば、40℃±2℃/75% RH±5% RH)で3ヶ月後又は長期貯蔵条件(例えば、25℃±2℃/60% RH±5% RH)で6ヶ月後、7%未満の酸化値、7%未満の脱アミド化値、及び3%未満の二量体値しか有しないことが所望される。これらの好ましい酸化及び脱アミド化上限はフェーズI及び/又はII臨床試験中に注入されたIFN−ωの最も高い投与量に関連した不純物値に基づく。所望の二量体上限は他のタンパク質に関連した許容可能な二量体値に基づく。加速貯蔵の6ヶ月後の総凝集は好ましくは10%未満、より好ましくは8%未満、最も好ましくは5%未満である。
【実施例】
【0030】
実施例1
IFN−ωの大量の溶液を約5mg/mlの濃度を有する冷凍溶液として得た。上記IFN−ω溶液を25mMクエン酸溶液(pH6.0)に対して透析した。クエン酸溶液中のスクロース及びメチオニンを透析されたIFN−ωに添加し、1:2:1:1.77の割合の最終IFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩を作出した。上記溶液を上記に示されるようにスプレイ乾燥した。平均粒子サイズは4−5μmであった。上記スプレイ溶液及びスプレイ乾燥粒子をRP−HPLCを用いて分析した。図3のはじめの2の棒はこの実施例のスプレイ溶液及びスプレイ乾燥粒子についての主要なパーセントピークを示す。主要なパーセントピークは単量体形であり及びどんな形態にも化学的に分解されていないように見える、検出されたIFN−ωのフラクションをいう。
【0031】
実施例2
IFN−ωの大量の溶液を約5mg/mlの濃度を有する冷凍溶液として得た。上記IFN−ω溶液を25mMクエン酸溶液(pH6.0)に対して透析した。クエン酸溶液中のスクロース及びメチオニンを透析されたIFN−ωに添加し、1:2:1:2.15の割合の最終IFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩を作出した。上記溶液を上記に示されるようにスプレイ乾燥した。平均粒子サイズは4−5μmであった。上記スプレイ溶液及びスプレイ乾燥粒子をRP−HPLCを用いて分析した。図3の2番目の2の棒はこの実施例のスプレイ溶液及びスプレイ乾燥粒子についての主要なパーセントピークを示す。
【0032】
実施例3
IFN−ωの大量の溶液を約5mg/mlの濃度を有する冷凍溶液として得た。上記IFN−ω溶液を25mMクエン酸溶液(pH6.0)に対して透析した。クエン酸溶液中のスクロース及びメチオニンを透析されたIFN−ωに添加し、3.3mg/mLのIFN−ω濃度で1:2:1:2.2の割合の最終IFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩を作出した。上記溶液を上記に示されるようにスプレイ乾燥した。上記スプレイ乾燥粒子を貯蔵中のさまざまな時点でRP−HPLC及びSECを用いて評価した。結果は以下の表3及び4中に示される。
【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
表3は、単量体及び主要なピークが試験された安定性温度及び時間にわたりそれぞれ、99.8%及び86.5%超であったことを示す。表3は、タンパク質含有量が時間にわたり比較的安定であることを示す。表4は、二量体、酸化、及び脱アミド化値が試験された安定性温度及び時間にわたりそれぞれ、0.2%、2.9%、及び2%未満であったことを示す。比較の目的のために、バルクIFN−ωははじめに約1.5%酸化値、1.5%脱アミド化値、及び0%二量体値を有した。表4はまた、加速貯蔵の6ヶ月後(調合物E)の総凝集は5%未満であることを示す。
【0036】
実施例4
凍結乾燥IFN−ω粒子調合物(1:2:1:0の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩、20mMクエン酸塩、pH6.0)を長期及び加速貯蔵条件下でさまざまな時点でRP−HPLCを用いて分析した。結果は表5中に示される。結果は、IFN−ωは長期及び加速貯蔵条件で24週間後でさえも安定なままであったことを示す。
【0037】
【表5】

【0038】
本発明はまた維持される放出システム、例えば、埋め込み可能な薬物デリバリー装置及び貯蔵物注入を介してデリバリー可能であるインターフェロンの懸濁調合物をも提供する。上記懸濁調合物は媒体中に懸濁された上記に示されるインターフェロンの粒子調合物を含む。本発明の態様にしたがう媒体は、生物適合性及び非水性である単相物質を提供するよう共に混合された、少なくとも1の重合体及び1の溶媒を含む。本発明に係る懸濁調合物は高温で安定であり、及び長期にわたり維持される放出システムを介してデリバリー可能である。
【0039】
本発明の態様にしたがう媒体中で使用される重合体及び溶媒は、例えば、ディファレンシャルスキャニングカロリメトリー(DSC)により決定されるように、全体をとおして物理的に及び化学的に均質である均一な系を提供するよう選択される。生物適合性媒体を達成するために、本発明にしたがう媒体中で使用される重合体及び溶媒は、生ずる媒体が生物環境に応答して時間にわたり分解する又は崩壊するように、選択され及び混合される。生物環境内での媒体の崩壊は酵素活性、酸化、還元、加水分解(例えば、タンパク質分解)、置換又は可溶化による溶解、エマルジョン又はミセル形成の如き、1以上の物理的又は化学的プロセスにより起こりうる。本発明に係る媒体が生物環境内で崩壊された後、上記媒体の成分はその後体及び周りの組織により吸収される又はそうでなければ消散される。
【0040】
1の態様において、上記媒体は、単相であり、生物適合性であり、有益な剤の懸濁物を作出する及び維持するために好適であり、及び有益な剤の安定な調合物を提供することができる媒体を提供するよう医薬として許容される溶媒と混合されうる医薬として許容される重合体を含む。上記重合体は生分解性又は非生分解性でありうる。好ましくは、上記重合体はいくらかは水中に可溶性である。上記媒体の形成において有用な重合体の例は、非限定的に、ピロリドン、例えば、2,000〜1,000,000の分子量を有するポリヴィニルピロリドン(PVP)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド−共−グリコリド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、PLURONIC(商標)105の如き(高温、例えば、37℃で高い粘性を示す)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、及び酢酸ヴィニルの如き不飽和アルコールのエステル又はエーテルを含む。所望の場合、1超の異なる重合体又は単一の重合体のグレードが本発明にしたがう媒体を達成するために使用されうる。
【0041】
1の態様において、上記媒体は、単相であり、生物適合性であり、有益な剤の懸濁物を作出する及び維持するために好適であり、及び有益な剤の安定な調合物を提供することができる媒体を提供するよう医薬として許容される重合体と混合されうる医薬として許容される溶媒を含む。上記溶媒は水溶性でありうる又は水溶性でない。本発明にしたがう媒体を提供するために使用されうる溶媒の例は、非限定的に、安息香酸ベンジル(BB)、ベンジルアルコール(BA)、乳酸ラウリル(LL)、CERAPHYL(商標)31(C31)、ラウリルアルコール(LA)、ポリエチレングリコール(PEGs)、グリコフラール(GF)、ヴィタミンE、及びDMSOを含む。所望の場合、2以上の溶媒は本発明にしたがう媒体を提供するために使用されうる。特に、2以上の溶媒は選択された有益な剤の安定な調合物の生成を促進する媒体を提供するために必要とされうる。
【0042】
本発明にしたがう媒体中に含まれる重合体(単数又は複数)及び溶媒(単数又は複数)の量は所望のパフォーマンス特性を有する媒体を提供するよう変化されうる。一般的に述べると、本発明にしたがう媒体は約40%〜80%(w/w)の重合体(単数又は複数)及び約20%〜60%(w/w)の溶媒(単数又は複数)を含むであろう。本発明にしたがう媒体の現在好ましい態様は以下の割合:約25%溶媒及び約75%重合体;約30%溶媒及び約70%重合体;約35%溶媒及び約65%重合体;約40%溶媒及び約60%重合体;約45%溶媒及び約55%重合体;及び約50%溶媒及び約50%重合体(全ての割合はw/wの割合で与えられる)で混合される重合体(単数又は複数)及び溶媒(単数又は複数)から形成される媒体を含む。
【0043】
上記媒体はまた1以上の界面活性剤をも含みうる。例えば、界面活性剤は、一旦上記懸濁調合物が使用環境にデリバリーされたら、上記媒体中に懸濁される有益な剤の放出を促進するよう上記媒体中に含まれうる。あるいは、界面活性剤は上記媒体中に懸濁される有益な剤の安定性を維持することを助けるために上記媒体中に含まれうる。上記媒体中で使用されうる界面活性剤の例は、非限定的に、モノラウリン酸グリセロールの如き多水酸基アルコールのエステル、エトキシル化キャスター油、ポリソルベート、乳酸ミリスチルの如き飽和アルコールのエステル又はエーテル、CERAPHYL(商標)50、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、TWEENs、SPANs、カプリル酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、PEG−8カプリル酸カプリン酸グリセリド、オレイン酸ポリグリセリル−6、ヂオクチルナトリウム、スルフォ琥珀酸塩、及びヴィタミンE TPGSを含む。含まれる場合、界面活性剤(単数又は複数)は典型的に上記媒体の約20%(w/w)未満、好ましくは10%(w/w)未満、より好ましくは5%(w/w)未満しか占めないであろう。
【0044】
上記媒体はまた1以上の保存剤をも含みうる。上記媒体中で使用されうる保存剤は、例えば、抗酸化剤及び抗菌剤を含む。可能性として有用な抗酸化剤の例は、非限定的に、トコフェロール(ヴィタミンE)、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、及び没食子酸プロピルを含む。1以上の保存剤が上記媒体中に組み込まれる場合、使用される量は適用、使用される保存剤、及び所望の結果に因り変化するであろう。一般的に、保存剤は所望の保存効果を達成するために十分な量でのみ含まれる。
【0045】
本発明にしたがう媒体はニュートン又は非ニュートン物質でありうる、及び上記媒体の粘性は変化するであろう。それぞれの態様において、しかしながら、本発明にしたがう媒体は事前に決定された期間にわたりインターフェロンの選択された粒子調合物の所望の懸濁物を維持することができ、それにより所望の速度でインターフェロンの制御されたデリバリーを提供するよう調整された懸濁調合物の作出を促進する粘性を提供するよう調合される。それゆえ、本発明にしたがう媒体の粘性は、他の因子の中で特に、所望の適用、上記媒体中に含まれる予定の乾燥粒子調合物の大きさ及び型、及び必要とされる媒体ローディングに因り変化するであろう。本発明にしたがう媒体の粘性は、所望のように、上記媒体中に含まれる溶媒及び重合体材料の型又は相対量を変えることにより変化されうる。1の態様において、本発明に係る媒体は粘性媒体として調合され、上記媒体は約1kP〜10,000kPの範囲内の粘性を有する。本発明に係る媒体が粘性媒体として調合される場合、上記媒体の粘性は好ましくは約10kP〜250kPに及ぶ。
【0046】
本発明にしたがう媒体は好ましくは水の添加なしに所望の成分を混合することにより製造される。一般的に、本発明にしたがう媒体は乾燥箱中で又は他の乾燥条件下で乾燥(例えば、粉末化又は低水分含有量)成分を混合し、及びそれらを高温、好ましくは約40℃〜70℃で配合してそれらを液化させ、及び単相を形成させることにより調製されうる。上記媒体が界面活性剤を含む場合、上記媒体の溶媒部分は好ましくは所望の重合体材料が配合のために添加される前に高温で界面活性剤と混合される。上記成分の配合はデュアルヘリックスブレードミキサーの如き好適な設備を用いて達成されうる、及び配合は好ましくは上記乾燥成分から生成される閉じ込められた気泡を除去するために真空下で完了される。一旦上記媒体成分の液体溶液が達成されたら、上記液体媒体は室温まで冷却されうる。所望の場合、上記液体媒体は冷却させるために配合装置から除去されうる。ディファレンシャルスキャニングカロリメトリーは、上記媒体中に含まれる構成成分が単相物質が形成されるよう混合されていることを実証するために使用されうる。上記媒体の最終水分含有量は好ましくは5wt%未満である。
【0047】
媒体は時間にわたるインターフェロンの投与を許容するさまざまな量のインターフェロンをロードされうる。懸濁調合物中に含まれるインターフェロンの量は、他の因子の中で特に、インターフェロンの強さ、所望の治療期間、及び所望のインターフェロン放出速度に因る。典型的に、インターフェロンの粒子調合物は本発明にしたがう懸濁調合物の約0.1%〜50%(w/w)を占め、上記媒体は約50%〜99.9%(w/w)を占める。好ましい態様において、本発明にしたがう懸濁調合物は約0.1%〜30%(w/w)の粒子調合物を含む。より好ましい態様においては、本発明にしたがう懸濁調合物は1%〜20%(w/w)の粒子調合物を含む。
【0048】
上記に示される粒子調合物は混合、配合又は粒子調合物の所望の分布を有する懸濁調合物を提供する他の分散技術を用いて上記に示される媒体中に分散されうる。好ましくは、上記粒子調合物は水の添加を必要としないプロセスを用いて上記媒体中に分散される。例えば、上記粒子調合物は、媒体を乾燥条件下で上記粒子調合物と混合し、及び上記媒体中の粒子調合物の所望の分散が達成されるまで高温、好ましくは約40℃〜70℃で真空下で上記材料を配合することにより本発明にしたがう媒体中に分散されうる。上記粒子調合物及び上記媒体は上記媒体を配合するために使用されるのと同じ装置及び技術を用いて配合されうる。特に、デュアルヘリックスブレード又は同様のミキサーの如きミキサーは本発明にしたがう懸濁調合物を達成するよう上記粒子調合物及び媒体を配合するために使用されうる。高温での配合後、生ずる懸濁調合物は室温まで冷却される。調製後、上記懸濁調合物は所望されない水分の組み込みを避けるために乾燥容器内に密閉されうる。
【0049】
本発明に係る懸濁調合物は高温で維持されるとき安定であり、及び上記調合物がデリバリーされるデリバリー装置のデリバリー通路の部分的な又は完全な閉塞の可能性を最小限にするようはたらく。好ましい態様においては、本発明に係る懸濁調合物はそれがデリバリー温度で少なくとも3ヶ月間及び貯蔵温度で少なくとも6ヶ月間化学的に及び物理的に安定なままであるように調合される。上記デリバリー温度は正常な体温、例えば、37℃又は正常な体温よりわずかに高い温度、例えば、40℃でありうる。上記貯蔵温度は冷蔵温度、例えば、約5℃又は室温、例えば、約25℃でありうる。上記用語「化学的に安定」は、(通常加水分解による)脱アミド化又は酸化の如き化学経路により生成される許容される割合の分解生成物が形成されることを意味する。例えば、懸濁調合物は、35%未満、好ましくは約20%又はそれ以下、及び最も好ましくは10%未満の崩壊生成物しかデリバリー温度で3ヵ月後、及び貯蔵温度で6ヶ月後に形成されない場合、化学的に安定であると考えられうる。上記用語「物理的に安定」は、許容される割合の凝集物(例えば、二量体及び他のより高度な分子量生成物)が形成されることを意味する。例えば、懸濁調合物は、15%未満、好ましくは10%又はそれ以下、より好ましくは3%未満の凝集物しかデリバリー温度で3ヵ月後、及び貯蔵温度で6ヶ月後に形成されない場合、物理的に安定であると考えられうる。
【0050】
好ましい態様において、インターフェロンは本発明に係る媒体中への懸濁後40℃で少なくとも3ヶ月間化学的に安定で及び生理活性である。上記用語「生理活性」は、インターフェロンが臨床的有効性又は活性を示すin vitro技術により定義される生物学的活性を有することを意味する。細胞に基づいた分析は、インターフェロンが生理活性である、すなわち、特定の型のウイルスを殺す能力を有することを示すために使用されうる。好ましい態様においては、可溶性インターフェロンは標的レベルでデリバリー装置を出る調合物から放出される。ポンプインプラントについて、ポンピングの失敗は操作中にほとんど起こらない、及びインプラントは上記懸濁調合物中の最小限の気泡を伴って無菌状態で製造されうる。好ましい態様においては、悪い毒性反応は上記懸濁調合物から検出されない。
【0051】
本発明の態様にしたがう懸濁調合物は埋め込み可能な薬物デリバリー装置からのデリバリーのために調合されうる。上記埋め込み可能な薬物デリバリー装置は患者内への埋め込み後に維持される期間にわたり制御された速度で流動可能な調合物をデリバリーすることができるいかなる装置によっても実施されうる。好適な埋め込み可能な薬物デリバリー装置の1の例はALZAコーポレーションにより開発されたDUROS(商標)ポンプの如き浸透ポンプインプラントである。非浸透ポンプインプラントもまた使用されうる。上記懸濁調合物は、デリバリーされるべきインターフェロン及び上記懸濁調合物をデリバリーするために使用される埋め込み可能な薬物デリバリー装置に因り、5ml/日までの流速でのデリバリーのために調合されうる。インターフェロンが低い流速を提供するよう設計された浸透ポンプインプラントからデリバリーされる場合、上記調合物は好ましくは0.25〜5μL/日のデリバリーのために、より好ましくは0.5〜2.0μL/日のデリバリーのために、及び最も好ましくは1.0〜1.5μL/日のデリバリーのために調合される。1の態様において、本発明の態様にしたがう懸濁調合物は1ヶ月間にわたり、好ましくは3ヶ月間にわたり、より好ましくは6ヶ月間にわたり、さらにより好ましくは9ヶ月間にわたり、及び最も好ましくは1年にわたり1ng/日〜600μg/日の範囲内で埋め込まれた装置からインターフェロンをデリバリーするよう調合される。
【0052】
1の態様において、インターフェロンの懸濁調合物は上記に示される懸濁媒体中に上記に示されるインターフェロンの粒子調合物を分散させることにより形成される。以下の表6は埋め込み可能な薬物デリバリー装置を介した維持されるデリバリーのためのインターフェロンの懸濁調合物の投与量の例を示す。好ましい態様においては、埋め込み可能な薬物デリバリー装置は0.25〜5μL/日、より好ましくは0.5〜2.0μL/日、最も好ましくは1.0〜1.5μL/日の範囲内のデリバリー速度での維持されるデリバリーのために0.5〜2.5mgのIFN、例えば、IFN−ωを含む。
【0053】
【表6】

【0054】
以下の安定性の実施例は例示の目的のために示され、及び本明細書中に別段のように示されるように本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
研究は、生物適合性で、単相で、及び非水性である媒体中に懸濁されたIFN−ωの粒子調合物の安定性を評価するために行われた。上記サンプルをSize Exclusion Chromatography(サイズ除外クロマトグラフィー)(SEC)及び逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を用いて分析した。分析のために、IFN−ωを50:50(v/v)の塩化メチレン:アセトンを用いて懸濁物から抽出する。上記溶媒は上記懸濁物中の媒体を溶解し、及びタンパク質を沈殿する。同じ溶媒混合物での何回かの洗浄後、上記タンパク質沈殿物を乾燥し、及びその後分析のために水中に再構成する。IFN−ωの単量体及び凝集化形をTSK Super SW2000カラムを用いてSEC法により分離し、及び220nmでのUV検出で検出した。IFN−ωの純度及び同一性をZorbax 300SB−C8 RP−HPLCカラム上での、酸性pHでのRP−HPLCにより及び220nmでのUV検出で決定した。
【0055】
実施例5
IFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)を約10%(w/w)の標的粒子ローディングでLA/PVP媒体中に懸濁した。IFN−ω粒子調合物の平均粒子サイズは4〜5μmであった。ALZAコーポレーションにより開発されたDUROS(商標)ポンプの如きいくつかの浸透ポンプインプラントのリザーヴァーをそれぞれ約150〜μLの懸濁物で満たした。開口部(例えば、拡散調節器)を有する蓋をそれぞれのリザーヴァーの開いたほうの末端に付け、及び上記インプラントを40℃で24週間までの貯蔵のために栓をされ及び曲げられたガラスバイアル中に入れた。サンプルをRP−HPLCを用いて開始時、1、2、3及び6ヶ月で抽出し及び分析した。図4は時間の機能としての主要なパーセントピークを示す。主要なパーセントピークは単量体形であり及びいかなる形態にも化学的に分解されていないように見える、検出されたIFN−ωの画分をいう。結果は、LA/PVP媒体中に懸濁されたIFN−ωは40℃で4週間まで安定であることを示す。比較の目的のために、図4はまた媒体を伴わないIFN−ω粒子調合物についての主要なパーセントピークをも示す。
【0056】
実施例6
IFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)を約10%(w/w)の標的粒子ローディングでCERAPHYL(商標)31/PVP媒体中に懸濁した。ALZAコーポレーションにより開発されたDUROS(商標)ポンプの如きいくつかの浸透ポンプインプラントのリザーヴァーを約150μLの上記懸濁物で満たし、及び40℃で3ヶ月間貯蔵した。上記サンプルを開始時、1ヶ月、2ヶ月、及び3ヶ月で抽出し、及び分析した。図5はSECにより計測される単量体値及びRP−HPLCにより計測される純度値を示す。図5中に示されるように、上記懸濁物は40℃で3ヶ月間にわたり比較的安定であった。
【0057】
実施例7
DUROS(商標)ポンプの如き浸透ポンプインプラントのリザーヴァーに約150μLの実施例6中に示される懸濁物をロードし、及び5℃で6ヶ月間(貯蔵条件)貯蔵した。図6は安定性結果を示す。結果は、Ceraphyl(商標)31/PVP媒体中に懸濁されたIFN−ωは5℃で6ヶ月間貯蔵されるとき安定であることを示す。6ヶ月で、酸化からのパーセント崩壊生成物は2%未満であり、脱アミド化は約2%であり、他の関連するタンパク質は9%未満であり、及び二量体は0.5%未満であった。脱アミド化からのパーセント崩壊生成物及び二量体におけるわずかな増大が貯蔵条件下で観察された一方で、酸化からのパーセント崩壊生成物は実質的に変わらないままであった。酸化、脱アミド化、他の関連するタンパク質、及び二量体からのパーセント崩壊生成物は、上記懸濁物は貯蔵条件下で6ヶ月間比較的安定であったことを示す。
【0058】
実施例8
IFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)を約10%(w/w)の標的粒子ローディングでBB/PVP媒体中に懸濁した。DUROS(商標)ポンプの如きいくつかの浸透ポンプインプラントのリザーヴァーをそれぞれ約150μLの上記懸濁物で満たした。上記インプラントのいくつかを40℃で161日間貯蔵した一方で、その他を5℃で161日間貯蔵した。サンプルをRP−HPLCを用いて開始時、1及び6ヶ月の日に抽出し、及び分析した。安定性の結果は図7中に示される。6ヶ月までの相対的安定性は図7中に示される。
【0059】
実施例9
IFN−ωの粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)を約10%(w/w)の標的粒子ローディングでLL/PVP媒体中に懸濁した。DUROS(商標)ポンプの如きいくつかの浸透ポンプインプラントのリザーヴァーを約150μLの上記懸濁物で満たし、及び5℃、25℃又は40℃で180日間又は12ヶ月間貯蔵した。サンプルをSEC又はRP−HPLCを用いて開始時から180日又は12ヶ月の間のさまざまな時点で抽出し、及び分析した。図8Aは40℃で6ヶ月間の貯蔵後のLL/PVP媒体中のIFN−ω粒子調合物の安定性を示す。図8Bは40℃で6ヶ月間の上記懸濁調合物の貯蔵後の二量体、酸化、脱アミド化、及び他の関連するタンパク質からのパーセント崩壊生成物を示す。図8Cは40℃で6ヶ月間の貯蔵後のLL/PVP媒体中のタンパク質含有量安定性を示す。
【0060】
以下の放出速度実施例は例示の目的のために示され、及び本明細書中に別段のように示されるように本発明を限定するものとは解釈されるべきではない。
研究は埋め込み可能なデリバリー装置を用いて本発明の態様にしたがう懸濁調合物の放出速度を評価するために行われた。使用のために選択される埋め込み可能なデリバリー装置はAlzaコーポレーションにより開発されたDUROS(商標)ポンプの如き浸透ポンプである。上記浸透ポンプは開口末端を有する、チタンでできたシリンダーを含む。拡散調節器は上記シリンダーの第一の末端に取り付けられ、及び半浸透膜は上記シリンダーの第二の末端に取り付けられる。上記拡散調節器は上記シリンダーの内部から外部への流体のデリバリーを許容するデリバリー導管を有する。上記デリバリー導管は形が一直線又はらせん形でありうる。上記半浸透膜は上記シリンダーの外部及び内部の間の流体−浸透バリアを形成する。上記シリンダー内のピストンは浸透剤を含む第一の区画、及び薬物リザーヴァーとしてはたらく第二の区画を定義する。
【0061】
研究のために、DUROS(商標)ポンプの如きいくつかの浸透ポンプの薬物リザーヴァーを150−μLの懸濁調合物で満たした。上記浸透ポンプの膜末端を3mLのリン酸緩衝液(PBS)で満たした栓をされたガラスバイアルに入れ、及び上記浸透ポンプの拡散調節器末端を2.5〜3mLの放出速度媒体(0.14M NaCl及び0.2%ナトリウムアジドを伴うpH6.0のクエン酸緩衝液)で満たしたガラスバイアルに入れた。上記システムを、拡散調節器側を下にして、蓋をした試験管に入れ、及び37℃の水槽中に部分的に浸した。特定の時点で、上記ガラスバイアルを拡散調節器末端で、2.5〜3mLの放出速度媒体(0.14M NaCl及び0.2%ナトリウムアジドを伴うpH6.0のクエン酸緩衝液)で満たした新しいガラスバイアルに置き換えた。サンプルを上記浸透ポンプの拡散調節器末端から回収し、及びRP−HPLCを用いて分析した。
【0062】
実施例10
いくつかの浸透ポンプの薬物リザーヴァーを約150μLの実施例5中で調製される懸濁調合物、すなわち、LA/PVP中に懸濁されたIFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)で満たした。0.25mm及び0.38mmの直径及び1.5mmの長さを有する一直線のデリバリー導管を有する拡散調節器を使用した。図9は37℃で90日までの1日当たりの放出速度を示す。上記放出速度データは、上記システムは37℃で90日まで22μg/日の標的速度に近い速度でIFN−ωをデリバリーすることを示す。
【0063】
実施例11
いくつかの浸透ポンプの薬物リザーヴァーを約150μLの実施例6中で調製される懸濁調合物、すなわち、LL/PVP中に懸濁されたIFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)で満たした。らせん形デリバリー導管を有する拡散調節器を使用した。図10は37℃で110日までの1日当たりの放出速度を示す。上記放出速度データは、上記システムは37℃で少なくとも95日目をとおして22μg/日の標的速度に近い速度でIFN−ωをデリバリーすることを示す。
【0064】
実施例12
いくつかの浸透ポンプの薬物リザーヴァーを約150μLの実施例5中で調製される懸濁調合物、すなわち、BB/PVP中に懸濁されたIFN−ω粒子調合物(1:2:1:2.15の割合のIFN−ω:スクロース:メチオニン:クエン酸塩)で満たした。らせん形デリバリー導管を有する拡散調節器を使用した。この実施例における標的用量は25μg/日であった。図11は37℃で90日までの1日当たりの放出速度を示す。上記結果は、上記システムは90日目をとおして標的速度に近い速度でIFN−ωをデリバリーすることを示す。
【0065】
本発明は限られた数の態様について示されているが、この開示の利益を有する当業者は、本明細書中に開示される本発明の範囲から離れない他の態様が考案されうることを理解するであろう。したがって、本発明の範囲は付属の請求項によってのみ限定されるべきである。
【0066】
本発明の上記に再引用される特徴及び利点が詳細に理解されうるために、上記に簡単に要約される本発明のさらなる特定の記載は付属の図面中に示されるその態様に関して示されうる。しかしながら、付属の図面は本発明の典型的な態様を例示するのみであり、及びそれゆえ本発明が他の等しく有効な態様を許容しうるために、その範囲の限定と考えられるべきでないことが留意されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1はスプレイ乾燥された粒子のスキャニング電子顕微鏡(SEM)像を示す。
【図2】図2は粒子調合物のスプレイ溶液からの4の異なるスプレイ乾燥ランについての粒子サイズ分布を示す。
【図3】図3はスプレイ乾燥前及び後のIFN−ωの粒子調合物についての逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)により計測されるIFN−ωの主要なピークの割合を示す。
【図4】図4はLA/PVP媒体中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についてのRP−HPLCにより計測される主要なピークを示す。
【図5】図5はCERAPHYL(商標)31/PVP媒体中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についてのさまざまな時点での単量体及び純度値を示す。
【図6】図6はCERAPHYL(商標)31/PVP媒体中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についての安定性の結果を示す。
【図7】図7はBB/PVP媒体中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についての安定性の結果を示す。
【図8A】図8Aは40℃で6ヶ月貯蔵後のLL/PVP媒体中のIFN−ωの安定性を示す。
【図8B】図8Bは40℃で6ヶ月貯蔵後のLL/PVP媒体中での分解に対するIFN−ωの安定性を示す。
【図8C】図8Cは40℃で6ヶ月貯蔵後のLL/PVP媒体中でのタンパク質含有量安定性を示す。
【図9】図9は浸透ポンプからのLA/PVP中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についての放出速度を示す。
【図10】図10は浸透ポンプからのLL/PVP中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についての放出速度を示す。
【図11】図11は浸透ポンプからのBB/PVP中に懸濁されるIFN−ω粒子調合物についての放出速度を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投与期間の実質的な期間をとおして治療的な血液又は血漿値のインターフェロンを維持する及び達成するために、1ng/日〜600μg/日の治療的に有効な割合でインターフェロンの連続的なデリバリーを提供するために十分な量のインターフェロンの懸濁調合物を含むリザーヴァー:
を含む、埋め込み可能な装置。
【請求項2】
上記リザーヴァーは0.5〜2.5mgのインターフェロンを含む、請求項1に記載の埋め込み可能なデリバリー装置。
【請求項3】
1μg/日〜100μg/日の治療的に有効な速度でインターフェロンの連続的なデリバリーを提供する、請求項1に記載の埋め込み可能なデリバリー装置。
【請求項4】
10μg/日〜50μg/日の治療的に有効な速度でインターフェロンの連続的なデリバリーを提供する、請求項1に記載の埋め込み可能なデリバリー装置。
【請求項5】
上記懸濁調合物は、少なくとも1の重合体及び少なくとも1の溶媒を含む非水性、単相媒体を含み、上記媒体は粘性流体特性を示す、請求項1に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項6】
上記溶媒は乳酸ラウリル、ラウリルアルコール、及び安息香酸ベンジルから成る群から選ばれる、請求項5に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項7】
上記重合体はピロリドンから成る群から選ばれる、請求項5に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項8】
上記インターフェロンは上記媒体中に分散される粒子調合物中に含まれ、上記粒子調合物は炭水化物、抗酸化剤、及びアミノ酸から成る群から選ばれる1以上の安定化剤を含む安定化成分を含む、請求項5に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項9】
上記粒子調合物は場合により緩衝液を含む、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項10】
存在するとき上記緩衝液の濃度は5mM〜50mMの範囲内である、請求項9に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項11】
存在するとき上記緩衝液のpHは5.0〜8.0の範囲内である、請求項9に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項12】
上記緩衝液対上記インターフェロンの重量比率は0〜3の範囲内である、請求項9に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項13】
上記インターフェロンはインターフェロンオメガである、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項14】
上記安定化剤はスクロース及びメチオニンであり、及び上記緩衝液はクエン酸塩である、請求項13に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項15】
上記重合体はピロリドンであり、及び上記溶媒は安息香酸ベンジルである、請求項14に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項16】
上記媒体は60重量%超の量で上記懸濁調合物中に存在する、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項17】
上記粒子調合物は0.01〜40重量%の範囲内で上記懸濁調合物中に存在する、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項18】
上記インターフェロンは0.1〜99.9重量%に及ぶ量で上記粒子調合物中に存在する、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項19】
それぞれの安定化剤対上記インターフェロンの重量比率は0.1〜99.9の範囲内である、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項20】
それぞれの安定化剤対上記インターフェロンの重量比率は0.5超である、請求項19に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項21】
上記粒子調合物及び媒体のうちの少なくとも1中に組み込まれる界面活性剤をさらに含む、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項22】
上記粒子調合物及び媒体のうちの少なくとも1中に組み込まれる保存剤をさらに含む、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項23】
上記インターフェロンはI型及びII型インターフェロンから成る群から選ばれる、請求項1に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項24】
上記懸濁調合物は1:2:1:1.5−2.5 インターフェロン:炭水化物:抗酸化剤及び/又はアミノ酸:緩衝液を含む、請求項9に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項25】
上記インターフェロンはインターフェロンオメガであり、上記炭水化物はスクロースであり、上記抗酸化剤及び/又はアミノ酸はメチオニンであり、及び上記緩衝液はクエン酸塩である、請求項24に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項26】
上記懸濁調合物は1:2:1:0 インターフェロン:炭水化物:抗酸化剤及び/又はアミノ酸:緩衝液を含む、請求項9に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項27】
上記粒子調合物はスプレイ乾燥される、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項28】
上記粒子調合物は凍結乾燥される、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項29】
デリバリー開口部を有する浸透ポンプである、請求項8に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項30】
上記粒子調合物の粒子は上記デリバリー開口部をとおるデリバリーのための大きさにされる、請求項29に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項31】
上記粒子調合物は50μm未満の平均粒子直径を有する、請求項30に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項32】
上記粒子調合物は10μm未満の平均粒子直径を有する、請求項30に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項33】
上記粒子調合物は7μm未満の平均粒子直径を有する、請求項30に記載の埋め込み可能な装置。
【請求項34】
請求項1に記載の装置を患者内に埋め込むことを含む、インターフェロン応答障害の治療方法。
【請求項35】
上記障害はC型肝炎ウイルス障害である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
請求項25に記載の装置を患者内に埋め込むことを含む、インターフェロン応答障害の治療方法。
【請求項37】
上記障害はC型肝炎ウイルス障害である、請求項36に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−528698(P2008−528698A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554243(P2007−554243)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/003857
【国際公開番号】WO2006/084139
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(503130459)インターシア セラピューティクス,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】