説明

基板からの表面ドーパントの除去

【課題】ドープ基板から余分なドーパントを除去するための方法および装置を提供する。
【解決手段】基板がエネルギーによるドーパントの打込みによってドープされる。反応性ガス混合物が、任意選択でプラズマを用いてプロセスチャンバに供給されて、表面上に吸着した余分なドーパントおよび表面付近の高濃度ドーパントと反応することによってそのドーパントを除去し、それによって揮発性化合物を形成する。反応性ガス混合物は、熱処理中に供給することができ、または前後に熱処理温度とは異なる温度で供給することができる。揮発性化合物は除去される。そのように処理された基板は、保管されているとき、またはプロセス装置の外に移送されるときに、毒性化合物を形成しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、半導体デバイスを製造する方法に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、基板の表面付近の高濃度ドーパントを除去する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスでは、ドーピングエージェントの使用がしばしば望ましい。ドーピングとは、普通ならほぼ純粋な材料に不純物を打ち込むための、いくつかのプロセスのいずれかを指す。不純物が望ましいのは、それがドープ後の組成に付与する何らかの特性、またはそれが組成の特性にもたらす何らかの変化のためである。一部の用途では、ドーパントが、界面で2種の材料が互いの中に拡散するのを防ぐための界面バリアを形成することができる。例えば、フィルムコンデンサ内の導電層とインターフェースする誘電体材料の表面に対して、導電性元素が誘電体層内に拡散するのを防ぐためにドープを行うことができる。他の用途では、ドーパントが材料の熱特性を変更することができる。例えば、熱処理したい材料に、処理が容易になるように材料の熱特性または光学的性質を変更するために、ドーパントを打ち込むことができる。一般的な用途では、トランジスタデバイス用のソースとドレインの接合部を形成するために、ドーパントが基板の領域全体にわたって分散される。例えば、ドーパントをシリコン結晶に注入することができる。このドーパントは、シリコンとは異なる電子配置を有し、それにより、結晶を電流の流れが通る可能性が生み出される。
【0003】
ドーパントを材料に注入するプロセスは一般に、2通りの方法の一方に従う。ドーパントを、ドープしたい材料の表面上に堆積させ、次いで、材料を加熱することにより「ドライブイン」して、ドーパントが材料内に拡散するように仕向けることができる。このプロセスでは通常、堆積したドーパントが熱処理中に昇華するのを防ぐために、ドーパント層の上に熱伝導性であるが堅牢なキャッピング層を形成する必要がある。ドーパントは、熱処理中に基板材料内に拡散し、その結果、一般に材料の表面付近の方が大きく、さらに深く材料内に向かうとより小さくなる濃度勾配が生じる。熱処理がより長くより強力なほど、より多く拡散し、濃度勾配がより平坦になる。ドーパントのシリコン結晶への打込みが関与するプロセスでは、この熱処理プロセスが、ドーパント原子を結晶格子内の位置を占有するように仕向けることによって「活性化させる」役割も果たし、また概して結晶格子全体にわたって秩序を高め、それにより、結晶転位による抵抗率が減少する。
【0004】
これに代わる方法は、ドーパントイオンを基板にエネルギーにより打ち込むものである。このプロセスでは、遠隔またはその場でドーパントが電離してプラズマになり、また電磁界を使用してイオンが基板に向かって加速される。イオンは、基板の表面にぶつかって、結晶構造に潜り込む。各イオンが結晶に潜り込む深さは、主としてイオンの運動エネルギーに依存する。上記の「ドライブイン」実施形態と同様に、濃度分布は一般に、深さとともに単調に減少し、ドーパントを拡散および活性化させるために、アニールが同様に行われる。
【0005】
各プロセスでは、ドーパントを打ち込みたい領域を、打込み前または打込み中に「非晶質化する」ことができる。領域を非晶質化すると、基板の結晶構造が乱れ、それにより、ドーパント原子またはイオンが基板に浸透するルートが形成する。非晶質化すると一般に、ドーパントが表面付近で、非晶質化せずに打ち込まれる場合ほど衝突に遭遇しないので、より深い打込みが生じる。これは、深い打込みが望ましい場合に有利となり得る。
【0006】
どちらのプロセスも、最高濃度のドーパントが基板の表面付近に残る。前者のプロセスではしばしば、かなりの量のドーパントが基板の表面上に残る。どちらの場合にも、アニール後、基板がプロセスチャンバから取り除かれて、しばらくの間保管ボックス内に配置されることがある。その間、基板はしばしば脱ガスされる。特に、基板の表面付近の高濃度ドーパントが、空気中の水分と反応して、揮発性化合物を形成する。その一部は極めて有毒でもある。例えば、2種の広く使われているドーパントであるヒ素(As)およびリン(P)は、空気中の水分と反応して、アルシン(AsH)およびホスフィン(PH)を形成し、そのどちらも極めて毒性である。例えば、アルシンのOSHA許容暴露量は最近、その毒性のため、50ppbから5ppbに下げられている。したがって、ドープ基板の表面付近の領域から高濃度のドーパントを除去する方法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は一般に、ドーパントを含有した基板を処理する方法であって、1つまたは複数のチャンバ内に基板を配設すること、1つまたは複数のチャンバにドーパント除去混合物を供給すること、そのチャンバのうち少なくとも1つのチャンバ内で、ドーパント除去混合物を基板に施与することによって1種または複数種の揮発性化合物を生成すること、および1つまたは複数のチャンバから1種または複数種の揮発性化合物を除去することを含む方法を提供する。
【0008】
他の実施形態は、1つまたは複数のチャンバ内でドープ基板をアニールする方法であって、そのチャンバのうち少なくとも1つのチャンバに、1種または複数種のドーパント除去混合物を供給すること、ドーパント除去混合物の1または複数のプラズマを形成すること、ドープ基板を1または複数のプラズマに暴露すること、1つまたは複数のチャンバ内で、1または複数のプラズマを基板に施与することによって1種または複数種の揮発性化合物を生成すること、および1つまたは複数のチャンバから1種または複数種の揮発性化合物を除去することを含む方法を提供する。
【0009】
別の実施形態は、1つまたは複数のプロセスチャンバ内でシリコン含有基板を処理するためのプロセスであって、基板の表面の少なくとも一部分上にドーパントの層を堆積させること、ドーパント層の少なくとも一部分の上にキャッピング層を形成すること、基板を熱処理して、ドーパントを基板内に拡散させ、それを活性化させること、そのプロセスチャンバのうち少なくとも1つのチャンバに反応性エッチャントを供給すること、ドーパント層からキャッピング層を除去すること、エッチャントをドーパントと反応させることによって、1種または複数種の揮発性化合物を形成すること、および1つまたは複数のプロセスチャンバから1種または複数種の揮発性化合物を除去することを含むプロセスを提供する。
【0010】
他の実施形態は、基板の表面領域から高濃度ドーパントを除去する方法であって、表面領域を反応性ガス混合物に暴露すること、ガス混合物を表面領域内または表面領域上のドーパントと反応させることによって、1種または複数種の揮発性化合物を形成すること、および基板から1種または複数種の揮発性化合物を除去することを含む方法を提供する。
【0011】
本発明の上で列挙した特徴を詳細に理解することができるように、上で簡潔に要約した本発明のより特定の説明を、そのいくつかが添付の図面に示してある実施形態を参照して行うことができる。しかし、添付の図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本発明が他の同様に効果的な実施形態を含み得るため、本発明の範囲を限定するものと見なすべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の一実施形態による装置の概略断面図である。
【図1B】図1Aに関するプラズマ源の斜視図である。
【図2】Aは、本発明の一実施形態によるプロセス流れ図である。B〜Iは、基板が図2Aのプロセス流れ図によって変更される一連の様子を示す図である。
【図3】Aは、本発明の別の実施形態によるプロセス流れ図である。B〜Gは、基板が図3Aのプロセス流れ図によって変更される一連の様子を示す図である。
【図4】Aは、本発明の別の実施形態によるプロセス流れ図である。B〜Hは、基板が図4Aのプロセス流れ図によって変更される一連の様子を示す図である。
【図5】Aは、本発明の別の実施形態によるプロセス流れ図である。B〜Hは、基板が図5Aのプロセス流れ図によって変更される一連の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態は、一般に、ドープ基板の表面付近の領域からドーパントを除去するための方法および装置を提供する。ドーパントは、1つまたは複数のプロセスチャンバ内で、ドーパントから揮発性化合物を形成する材料に基板を暴露することによって、容易に除去できることが分かっている。次いで、1つまたは複数のプロセスチャンバからその揮発性化合物を除去することができる。ドーパントストリッピングは、プラズマを用いて、または用いずに、ドーパントの堆積もしくは打込み後、またはアニール後の任意の時点で実施することができる。「ドライブイン」打込みプロセス中に基板の表面上に堆積したドーパントが、まずキャッピング層をエッチング除去し、次いで残りのドーパントを、任意選択で容量結合または誘電結合により発生する遠隔プラズマまたはその場プラズマを組み込んで、水素(H)、窒素(N)、酸素(O)、アンモニア(NH)、三フッ化窒素(NF)、四フッ化ケイ素(SiF)、湿り空気、またはそれらの組合せなどのドーパント除去混合物と反応させることによってプロセスチャンバから除去される実施形態について説明する。
【0014】
アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)、ボラン(B3x)、およびボラジン(B)などの揮発性化合物が形成され、プロセスチャンバから除去される。ドーパント除去が熱処理前、熱処理中、および熱処理後に達成される他の実施形態について説明する。プラズマイオン打込みとその後に続くドーパント除去を特徴とする、さらに他の実施形態について説明する。最後に、複数のチャンバ内でドーパント除去が達成される実施形態について説明する。
【0015】
図1Aは、本発明の一実施形態による装置の概略断面図である。図示の装置は、基板へのドーパントのプラズマ打込みなどのプラズマ支援プロセスを実施するように構成されている。このプラズマ反応器100は、チャンバ本体102を含み、チャンバ本体102は、底部124、上部126、および側壁122を有し、それらがプロセス領域104を取り囲む。基板支持組立体128が、チャンバ本体102の底部124から支持され、基板106を処理するために受け取るように適合される。ガス分配プレート130が、チャンバ本体102の上部126に、基板支持組立体128に面して結合される。チャンバ本体102内に排気ポート132が画定されており、真空ポンプ134に結合される。真空ポンプ134は、絞り弁136を介して排気ポート132に結合される。ガス源152がガス分配プレート130に結合されて、基板106に対して実施されるプロセス用にガス状前駆体化合物を供給する。
【0016】
図1Aに示す反応器100はさらに、図1Bの斜視図に最もよく示されているプラズマ源190を含む。プラズマ源190は、互いに横切って(または、図1Bに示す例示的実施形態において示すように互いに直交して)配設された状態でチャンバ本体102の上部126の外側に取り付けられた、1対の別々の外部再入型管路140、140’を含む。第1の外部管路140は、上部126内に形成された開口198を通じてチャンバ本体102内のプロセス領域104の第1の側内に結合された、第1の端部140aを有する。第2の端部140bには、プロセス領域104の第2の側内に結合された開口196がある。第2の外部再入型管路140bは、プロセス領域104の第3の側内に結合された開口194がある第1の端部140a’、およびプロセス領域104の第4の側内に至る開口192がある第2の端部140b’を有する。一実施形態では、第1および第2の外部再入型管路140、140’が、互いに直交し、それにより、各外部再入型管路140、140’の2つの端部140a、140a’、140b、140b’が、チャンバ本体102の上部126の周縁部に約90度の間隔で配設されるように構成される。外部再入型管路140、140’を直交構成にすると、プロセス領域104全体にわたって均一に分配されたプラズマ源が可能になる。第1および第2の外部再入型管路140、140’は、プロセス領域104内に均一なプラズマ分布をもたらすのに利用される他の分配配置として構成できることが企図される。
【0017】
透磁性環状コア142、142’が、外部再入型管路140、140’のうち対応する一方の一部分を取り囲む。導電コイル144、144’が、それぞれに対応するRFプラズマ源電力発生器146、146’に、それぞれに対応するインピーダンス整合回路または素子148、148’を介して結合される。各外部再入型管路140、140’は、それぞれ絶縁性環状リング150、150’によって中断された中空の導電性管であり、これらの絶縁性環状リングは、それぞれに対応する外部再入型管路140、140’の2つの端部140a、140b(および140a’、140b’)間の、そうでないなら連続するはずの電気経路を中断する。基板表面でのイオンエネルギーが、基板支持組立体128にインピーダンス整合回路または素子156を介して結合されたRFプラズマバイアス電力発生器154によって制御される。
【0018】
図1Aを再度参照すると、プロセスガス源152から供給される、ガス状化合物を含有するプロセスガスが、オーバーヘッドのガス分配プレート130を通じてプロセス領域104に導入される。RF源プラズマ電力146が、管路140内に供給されたガスに導電コイル144および環状コア142によって結合されて、外部再入型管路140およびプロセス領域104を含む第1の閉じた環状経路内に循環プラズマ電流を形成する。また、RF源電力146’を、第2の管路140’内のガスに導電コイル144’および環状コア142’によって結合し、第1の環状経路を横切る(例えば直交する)第2の閉じた環状経路内に循環プラズマ電流を形成することができる。第2の環状経路は、第2の外部再入型管路140’およびプロセス領域104を含む。各経路内のプラズマ電流は、それぞれに対応するRF源電力発生器146、146’の周波数で(例えば逆方向に)発振し、この周波数は、同じでも、互いにわずかにオフセットしてもよい。
【0019】
一実施形態では、プロセスガス源152がさまざまなプロセスガスを供給し、それを利用して、基板106に対して打ち込まれるイオンを形成することができる。プロセスガスの適切な例には、とりわけB、BF、SiH、SiF、PH、P、PO、PF、PF、およびCFがある。各プラズマ源電力発生器146、146’の電力は、それらの合わさった効果により、プロセスガス源152から供給されたプロセスガスが効率良く解離して、基板106の表面に所望のイオン束がもたらされるように作動される。RFプラズマバイアス電力発生器154の電力は、プロセスガスから解離されたイオンエネルギーを基板表面に向かって加速して、基板106の上面下の所望の深さに所望のイオン濃度で打ち込むことのできる、または基板106の表面上に堆積させることのできる、選択されたレベルで制御される。例えば、約50eV未満などの比較的低いRF電力がバイアス発生器154に印加される場合、比較的低いプラズマイオンエネルギーを得ることができる。低イオンエネルギーを有する解離イオンは、基板表面から約0Å〜約100Åの浅い深さに打ち込む、または基板106の表面上に単に堆積させることができる。あるいは、約50eVを上回るような高RF電力から与えられ、発生する高イオンエネルギーを有する解離イオンは、基板表面から100Åの深さを実質的に上回る深さを有して基板に打ち込むことができる。
【0020】
バイアス電力発生器154は、図では、シャワーヘッド130が接地された状態で、整合回路網156を介して基板支持体128に結合されている。バイアス電力発生器154は、単極のRF駆動の電気バイアスを、管140および140’によって発生したプラズマに印加する。諸代替実施形態では、バイアス電力発生器154をシャワーヘッド130に結合することができ、または別々のバイアス回路を、シャワーヘッド130と基板支持体128の両方に独立に結合することができる。
【0021】
制御されたRFプラズマ源電力とRFプラズマバイアス電力とが相まって、ガス混合物中のイオンが解離して、十分な運動量とプラズマ反応器100内での所望のイオン分布が得られる。イオンは、バイアスがかけられて基板表面に向かって駆動され、それにより、十分にエネルギーが与えられていれば、所望のイオン濃度、分布、および基板表面からの深さで基板に打ち込まれる。より低エネルギーのプラズマバイアス電力の場合には、ほとんど侵入することなく、基板の表面上への堆積を生じさせることができる。さらに、制御されたイオンエネルギーと、供給されるプロセスガスからのさまざまなタイプのイオン種により、基板106に打ち込んだイオンで、基板106上のゲート構造およびソースドレイン領域など、所望のデバイス構造を形成することが容易になる。
【0022】
プラズマ反応器100はさらに、チャンバライナ(図示せず)を備えることができる。チャンバライナは一般に、処理中にチャンバ壁部を反応性成分から保護するために設けられる。そのようなライナは、セラミック、シリコン、または他の保護材料で形成することができ、定期的に交換するように設計することができる。諸代替実施形態では、処理前にチャンバの内面上にシリコンまたは酸化物の層を堆積させることによって、チャンバに化学的に裏張りすることができる。この類のその場チャンバライナも同じ機能を果たし、エッチングプロセスまたは洗浄プロセスによって除去および交換することができる。
【0023】
図2Aは、本発明の一実施形態によるプロセスを示す。図2B〜2Iは、図2Aのプロセスによって変更される基板を示す。一実施形態は、ステップ250のように、シリコン含有基板の表面上にドーパント原子の層を堆積させることから開始する。トランジスタのソースドレイン領域を形成する際に一般に使用されるドーパント原子には、ホウ素(B)、リン(P)、ヒ素(As)、ゲルマニウム(Ge)、およびシリコン(Si)があるが、それらに限定する必要はない。他の必要に合わせて、窒素(N)、炭素(C)、酸素(O)、ヘリウム(He)、キセノン(Xe)、アルゴン(Ar)、フッ素(Fl)、および塩素(Cl)もしばしば基板に打ち込まれる。本明細書で本発明の諸実施形態として説明するプロセスを使用して、任意の適切なドーパントを、最小限の変更で除去することができる。堆積先行プロセスでは、ドーパント層202の深さを約100オングストロームまで、好ましくは約50オングストロームまでとすることができる。図2Bは、基板200と、その上に堆積したドーパント層202を示す。
【0024】
堆積先行プロセスでは、ステップ254のようにドーパント層を熱処理して、基板200内への拡散を促進させる。熱処理中のドーパント層202の昇華を回避するために、ステップ252および図2Cに示すように、ドーパント層202の上にキャッピング層204を形成することができる。キャッピング層204は、全ての実施形態に求められるわけではないが、使用する場合には、キャッピング層204をシリコン、酸素、炭素、窒素、水素、金属、またはそれらの任意の適切な組合せで形成することができる。キャッピング層204は、熱伝導性であり、かつシリコンの融点(約1410℃)に近いアニール温度まで安定してさえいればよい。一般に使用されるキャッピング層の例が、窒化シリコン(Si)、炭化シリコン(Si)、酸窒化シリコン(Si)、酸化シリコン(Si)、および窒化金属(M)であり、この場合、金属は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、またはタングステン(W)などの、一般に使用される任意のバリア金属またはキャッピング金属とすることができる。そのような層は、プラズマを用いた、または用いない、物理気相成長または化学気相成長によって堆積させることができ、一般には、化学量論的な元素の組合せではない。例えば、上記の化合物では、a=1の場合、bは約0.3〜約1.5の範囲でよく、cは約0.3〜約1.2の範囲でよく、dは約0.5〜約2.5の範囲でよい。また、e=1の場合、fは約0.8〜約1.2の範囲でよい。
【0025】
ステップ254での熱処理により、ドーパント原子が層202から基板200にドライブインされる。図2Dは、ドーパント原子が基板200全体にわたって分散されてドープ層206を形成する様子と、キャッピング層204を概して示し、表面ドーパント層202は消滅している。ドープ層206内のドーパントは、基板200の表面付近の方が濃度がより高くなる。多くの場合、ドーパント層202は、ドライブインプロセス中に消費されるのではなく、基板200のドープ層206とキャッピング層204の間に残る、ドーパント原子からなる10〜100オングストロームの層として存続し得ることに留意されたい。ステップ254では、熱処理が、基板上に堆積したドーパントを拡散および活性化させるのに適した任意の温度履歴を含んでよい。加熱アニール、冷却アニール、急速アニール、スパイクアニール、インパルスアニール、レーザアニール、またはフラッシュアニールの任意の組合せが、所望の拡散を引き起こすのに十分となり得る。レーザアニールの場合、アニールプロセスを支援するために、キャッピング層を反射防止層または吸収層とすることができる。
【0026】
ステップ256では、プロセスチャンバに反応性混合物を供給することができる。反応性混合物は、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、アンモニア(NH)、三フッ化窒素(NF)、四フッ化ケイ素(SiF)、または硫化二水素(HS)などの物質を含むことができる。図2Eは、反応性混合物210がまずキャッピング層204に当たる一実施形態を示す。反応性混合物210は、この実施形態では、まずキャッピング層204と反応してそれを除去し、次いで、基板200のドープ層206内のドーパントと反応するものが選択される。したがって、反応性混合物210は、必ずしも上で列挙した物質に限定されるわけではない。
【0027】
オプションのステップ258に示すように、反応性混合物210のプラズマを形成することが有利となる場合がある。図2Fは、反応性混合物210が電離してプラズマ212になった様子を示す。いくつかの実施形態では、プラズマを使用してキャッピング層204とドープ層206の表面付近のドーパントをどちらも除去することが有用となる場合がある。プラズマは、遠隔またはその場で容量結合または誘導結合により発生させることができる。この目的のために、フッ化水素(HF)などのエッチャントを使用することができる。ステップ260では、基板200からキャッピング層204がプラズマ212によってエッチング除去される。
【0028】
ステップ262では、キャッピング層をエッチング除去するのに使用されたエッチャントが、基板200のドープ層206の表面またはその直下にあるドーパント原子と反応して、揮発性化合物を形成する。そのような化合物には、アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)、ボラン(BH)、ジボラン(B)、ボラジン(B)、およびハロゲン化ホウ素(BXまたはB)があり得る。ドーパントのタイプに応じて、エッチャントは、ドーパントと反応して1種または複数種の揮発性化合物を形成するものを選択すべきである。揮発性化合物214は、図2Hにおいて基板200から発達し、図2Iにおいて真空によって除去される。ドーパントは、好ましくは、基板の表面下約10オングストロームまで除去されるが、反応性混合物により長く暴露させると、ドーパントを、基板の表面下約30オングストロームまでなど、基板内のより深くまで除去することができる。この実施形態では、単一の反応性混合物が示されている。しかし、キャッピング層を除去するのに使用される混合物が、ドーパントを除去するのに使用される混合物とは異なってよいことに留意されたい。
【0029】
ドーパント除去にかけられている基板に熱制御を加えることが、一般に有利である。幾分高い温度が、揮発性化合物が基板から去るように仕向けるのに有用となり得る。この目的のために、いくつかの実施形態では、約50℃を上回る制御された基板温度が望ましい。
【0030】
処理の終わりに、基板の上に保護酸化物層を形成することができる。この保護層は、その層の下の基板の組成に対するそれ以上の変化を最小限に抑える。いくつかの実施形態では、酸化物層は、基板を空気に暴露することによって生成する自然酸化物層とすることができる。他の実施形態では、プラズマ状態の、またはプラズマ状態でない酸化剤をプロセスチャンバに供給して、約40オングストロームまでの厚さの酸化物層を生成することができる。酸化物層は、それ以上ドーパントが基板の表面に移動して空気または水分と反応するのを防ぎ、また表面上への汚染物質のどんな望ましくない吸着も防ぐ。
【0031】
この実施形態によれば、プロセスチャンバ内に、約300ミリメートル(mm)など、約200mm〜約450mmの寸法をもつ基板を配設することができる。基板は、シリコン含有基板、例えばポリシリコン基板とすることができる。基板は、非晶質シリコン基板とすることもできる。基板の表面上にホウ素ドーパントを、プラズマ支援を用いた、または用いない、化学気相成長または物理気相成長によって堆積させることができる。例えば、堆積チャンバに、ジボランとキャリヤガスを含むガス混合物を供給することができる。ガス混合物の組成は、重量で約5%〜約10%のジボランとし、残部が水素ガス(H)、ヘリウム(He)、またはそれらの組合せを含んでよい。ガス混合物は、約20標準立方センチメートル毎分(sccm)〜約300sccmの流量で供給することができる。水素ガス(H)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、またはそれらの組合せを含む追加の希釈ガスを、約10sccm〜約200sccmの流量で供給することもできる。チャンバ温度は一般に、約5℃〜約70℃に維持される。約6キロワット(kW)までの電力を上述した誘導源142および142’に供給することによって、プラズマを発生させることができ、約100ワット(W)〜約5kWのRF電力を、上述したバイアス電源154および結合を用いて基板支持体128に印加することによって、そのプラズマにバイアスをかけることができる。約3秒〜約200秒間処理することにより、一般に、基板の表面上に約300オングストロームまでの厚さのホウ素ドーパント層が得られる。
【0032】
1300℃で最大約10秒間のアニールに続き、プロセスチャンバにアンモニア(NH)を約10〜約200sccmの流量で約3秒〜約200秒間供給することができる。アニール後、基板温度は一般に、約100℃未満の温度に下げられる。約13.56MHzの周波数のRF電力を印加して、アンモニアを電離させるための電界を発生させることにより、プラズマを発生させることができる。活性化されたアンモニアイオンが、基板の表面上、またその直下にあるホウ素ドーパントと反応する。一実施形態では、基板の表面上、およびそこから約10オングストローム以内にある余分なホウ素ドーパントが、揮発性化合物であるボラジン(B)に変換される。最後に、ガス混合物に酸素(O)を約30秒間添加して、ドーパント除去後の基板の上に約40オングストロームまでの厚さの保護酸化物層を形成することができる。保護酸化物層は、基板のストリップ後の表面からドーパントがさらに放出するのを防ぐことができる。
【0033】
一代替実施形態では、ドーパントを表面上に堆積させるのではなく、エネルギーにより打ち込むことができる。上記で論じたように、そのような打込みは、カリフォルニア州サンタクララのApplied Materialsから入手可能なCENTURA(商標)チャンバを用いて実施されるプラズマイオン浸漬打込み(P3I)法を使用して行われているように、ドーパント原子を電離させ、それを電磁界を用いて基板に向かって加速させる必要がある。一代替実施形態では、エネルギーによる打込みを、カリフォルニア州サンタクララのApplied Materialsから入手可能なQUANTUM X PLUS(商標)イオンビーム打込み装置を用いて達成することができる。デバイス幾何形状がより小さくなるにつれて、打込み領域がより薄くなり、一部の現在の用途では、100オングストロームに近づいている。打込み領域がより薄くなるにつれて、イオンが結晶に潜り込むのに必要なエネルギーが小さくなり、過度の打込みを回避するためにそのエネルギーを制限しなければならない。電離電界および加速電磁界のエネルギー密度の空間変動のため、ドーパントイオンはエネルギー分布を有する。より高エネルギーのイオンは深く打ち込まれ、低エネルギーのイオンは、基板の表面上に単に吸着し得る。図3Bはこの現象を示している。打込みステップ350では、イオン306が基板300に向かって加速されている。一部は深く打ち込まれて、基板300内にドープ層302を形成し、一部は表面304上に吸着する。
【0034】
打込みに続き、表面上に吸着した余分なドーパント、および表面直下の高濃度ドーパントを、アニール前に除去することができる。ステップ352のように、プロセスチャンバに反応性混合物または物質、すなわち図3Cの308を供給することができる。混合物は、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、アンモニア(NH)、三フッ化窒素(NF)、四フッ化ケイ素(SiF)、硫化二水素(HS)、およびドーパント原子と反応して揮発性化合物を形成するものが選択された他のガスを含むことができる。反応性混合物は、任意選択で電離してプラズマ、すなわちステップ354および図3Dのプラズマ310にすることができる。ステップ356において、反応性混合物がドーパント原子と結合して、1種または複数種の揮発性化合物、すなわち図3Eの312を形成し、それが基板から発達する。基板300の表面上に吸着したドーパントの層が除去され、基板300の表面付近の高濃度ドーパントも同様であり、ステップ358および図3Fにおいて、生成した揮発性化合物312がプロセスチャンバから真空314によって除去される。その後、基板300内に残っているドーパントを拡散により分散させ、活性化させなければならず、したがってそれを達成するために、ステップ360において基板300が熱処理される。
【0035】
この実施形態によれば、プロセスチャンバ内に、約300mmなど、約200mm〜約450mmの寸法をもつ基板を配設することができる。基板は、シリコン含有基板、例えばポリシリコン基板または非晶質シリコン基板とすることができる。基板にリンドーパントを、プラズマイオン浸漬打込みによって打ち込むことができる。例えば、重量で約5%〜約10%のホスフィン(PH)と、H、He、またはそれらの組合せを含む残部とを含んだガス混合物を、プロセスチャンバに約3sccm〜約200sccmの流量で供給することができる。約6kWまでの電力を上述した誘導結合源に供給することによって、プラズマを発生させることができる。プラズマ条件にさらされたリンイオンがホスフィンガスから解離し、それを、約100W〜約5kWのRF電力を用いて電気バイアスをシャワーヘッドに印加することによって、基板の方に誘導することができる。約3秒〜約200秒間処理することにより、基板の表面下約300オングストロームまでリンイオンが打ち込まれる。上述したように、いくつかの実施形態では、打ち込まれたリンイオンの濃度が、基板の表面、またはその付近で最も高くなる。プラズマに水素を約20sccm〜約300sccmの流量で約3秒〜約200秒間添加し、電離させて、基板の表面上、および表面下最大約20オングストロームの堆積したリンと反応させることができる。この反応により、ホスフィンガス(PH)が再度生成し、それがチャンバから除去される。処理中に水素を添加すると、基板の表面上へのドーパントの堆積が最小限に抑えられる。次いで、基板をアニールして、残りのドーパントを活性化させることができ、また少しの間、酸素(O)または水蒸気(HO)などの酸化ガスに暴露して、保護酸化物層を生成させることができる。
【0036】
他の実施形態では、余分なドーパントを、基板の熱処理と同時に除去することができる。図4Aは、本発明の一実施形態によるプロセス流れ図であり、これは、ステップ452において熱処理を開始してからステップ462において熱処理を終了するまでの間に、プロセスチャンバに反応性物質408を供給すること、すなわちステップ454を特徴とするものである。除去したいドーパントに応じて、ステップ456においてプラズマ410を任意選択で使用することができる。反応性成分が、ステップ458においてドーパントと反応することによって揮発性化合物を形成し、ステップ460において真空によって除去される。この実施形態は、余分なステップおよび余分な処理時間が不要になるように、拡散および活性化が余分なドーパントの除去と同時に進むことを可能にする。
【0037】
この実施形態によれば、プロセスチャンバ内に、約300mmなど、約200mm〜約450mmの寸法をもつ基板を配設することができる。基板は、シリコン含有基板、例えばポリシリコン基板または非晶質シリコン基板とすることができる。基板にヒ素ドーパントを、プラズマイオン浸漬打込みによって打ち込むことができる。例えば、重量で約5%〜約10%のアルシン(AsH)と、H、He、またはそれらの組合せを含む残部とを含んだガス混合物を、プロセスチャンバに約3sccm〜約200sccmの流量で供給することができる。約6kWまでの電力を上述した誘導結合源に供給することによって、プラズマを発生させることができる。プラズマ条件にさらされたヒ素イオンがアルシンガスから解離し、それを、約100W〜約5kWのRF電力を用いて電気バイアスをシャワーヘッドに印加することによって、基板の方に誘導することができる。約3秒〜約200秒間処理することにより、基板の表面下約300オングストロームまでヒ素イオンが打ち込まれる。上述したように、いくつかの実施形態では、打ち込まれたイオンの濃度が、基板の表面、またはその付近で最も高くなる。
【0038】
次いで、基板を、約1300℃で最大約10秒間アニールすることができる。アニールプロセス中、チャンバに水素を約20sccm〜約300sccmの流量で約3秒〜約200秒間添加して、基板の表面上、および表面下最大約20オングストロームの堆積したヒ素と反応させることができる。この反応により、アルシンガス(PH)が再度生成し、それが、アニールが進行する間チャンバから除去される。次いで、基板を少しの間、酸素(O)または水蒸気(HO)などの酸化ガスに暴露して、保護酸化物層を生成することができる。
【0039】
さらに他の実施形態では、基板の熱処理後に余分なドーパントを除去することができる。図5Aは、この実施形態を示すプロセス流れ図である。この実施形態では、基板の熱処理がステップ552において実施される。図5Dは、熱処理552が吸着ドーパント層504に及ぼす圧縮効果を示す。熱処理が進むにつれて、当初基板500の表面上に吸着したドーパント層504が、基板500内に一部拡散することによって、また昇華して蒸気になることによって圧縮されて、ずっと薄い余分な層が残る。余分なドーパントの除去は、ステップ554によって示すように、熱処理とは異なる温度で実施することができる。例えば、ドーパント除去を、約200℃未満の温度など、熱処理温度未満の温度で実施することが有利となり得る。より低い温度の場合、基板内への拡散過程が停止し、したがって、実質的にドーパントのないシリコンからなる、非常に薄い表面層がもたらされる。
【0040】
前述の各プロセスは、他の様式で実施することができる。例えば、いくつかの実施形態では、上述した処理を複数のチャンバ内で実施することができる。ドーパントの堆積または打込み後にドーパント除去が実施される実施形態では、ドーパント除去プロセスを、打込みまたは堆積プロセスとは別のプロセスチャンバ内で実施することができる。基板を、打込みまたは堆積チャンバから、搬送チャンバ内に収容された搬送デバイスによって取り除き、熱処理チャンバまたはドーパント除去に適した他の装置など、別のチャンバに移送することができる。同様に、ドーパント除去プロセスを、複数のチャンバを用いて複数のステップで実施することができる。第1のプロセスチャンバが、ドーパントの一部分を除去することができ、後続の各チャンバが、ドーパントの更なる増分を除去することができる。1つのチャンバ、多数のチャンバ、またはかかる全てのチャンバ内で、プラズマおよび熱を使用することができる。さらに、ドーパント除去が達成される1つまたは複数のチャンバは、換気ボックスを含むことができる。ドーパントを含んだ基板を換気ボックスに移送し、湿り空気などのドーパント除去混合物に暴露して、揮発性ガスを生成することができる。
【0041】
本発明の実施形態について説明したが、本発明の他の実施形態および更なる実施形態を、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく考案することができ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
基板を処理チャンバ内に配置するステップと、
前記基板の表面上にドーパントの層を堆積させるステップと、
ドーパントを、前記ドーパントの層から前記基板内に拡散させるステップと、
ドーパントを前記基板内に拡散させた後、前記基板をドーパント除去混合物に暴露するステップと、
前記ドーパント除去混合物を前記基板表面に施与することによって、前記基板表面上にドーパントから揮発性化合物を形成するステップと、
前記処理チャンバから前記揮発性化合物を除去するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ドーパントが、ホウ素(B)、ヒ素(As)、リン(P)、またはそれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ドーパント除去混合物が、水素(H)、窒素(N)、酸素(O)、アンモニア(NH)、三フッ化窒素(NF)、四フッ化ケイ素(SiF)、または空気を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記揮発性化合物が、アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)、ボラン(BH)、ジボラン(B)、ボラジン(B)、またはそれらの誘導体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基板が、前記揮発性化合物の前記基板からの蒸発を促進するように選択された温度に熱制御される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記温度が少なくとも約50℃である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
基板を処理する方法であって、
基板を処理チャンバ内に配置するステップと、
プラズマ浸漬処理を用いて前記基板の表面内にドーパントイオンを打ち込んでドープ基板を形成するステップと、
前記チャンバに1つまたは複数のドーパント除去混合物を供給するステップと、
前記ドーパント除去混合物からプラズマを形成するステップと、
前記ドープ基板を前記プラズマに暴露するステップと、
前記プラズマを前記基板に施与することによって、前記打ち込まれたドーパントから揮発性化合物を生成するステップと、
前記チャンバから前記揮発性化合物を除去するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
前記基板に打ち込まれたドーパントイオンが、ホウ素(B)、ヒ素(As)、リン(P)、またはそれらの組合せを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プラズマが誘導結合プラズマである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記基板内でのドーパントの拡散および活性化を引き起こすように選択された1種または複数種の温度で熱処理するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記プラズマが、1つまたは複数のチャンバの外側で発生される、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記温度が、1つまたは複数の揮発性化合物を生成するための第1の温度と、前記基板を熱処理するための第2の温度とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の温度が少なくとも約50℃である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
基板を処理する方法であって、
基板をプラズマ浸漬チャンバ内に配置するステップと、
前記プラズマ浸漬チャンバでプラズマ浸漬処理を用いて前記基板の表面内にドーパントを打ち込むステップと、
前記表面領域をガス混合物に暴露するステップと、
前記ガス混合物を前記表面領域に打ち込まれたドーパントと反応させることによって、揮発性化合物を形成するステップと、
前記基板から前記揮発性化合物を除去するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記ドーパントが、ホウ素(B)、ヒ素(As)、またはリン(P)を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基板が、前記1つまたは複数の揮発性化合物が前記基板の表面領域から蒸発することを促進するように選択された温度に熱制御される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記反応性ガス混合物からプラズマを形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−104841(P2012−104841A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−275325(P2011−275325)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2010−539805(P2010−539805)の分割
【原出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED