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基板に銀あるいは銀合金層を堆積するためのシアン化物を使用しない電解質組成および方法
説明

基板に銀あるいは銀合金層を堆積するためのシアン化物を使用しない電解質組成および方法

【課題】本発明は基板に銀あるいは銀合金層を堆積するためのシアン化物を使用しない電解質組成と前記シアン化物を使用しない電解質組成の助けでこのような層を堆積する方法に関する。本発明に従う電解質組成は少なくとも1つの銀イオン源、スルホン酸および/あるいはスルホン酸の誘導体、湿潤剤およびヒダントインからなる。このような電解質組成から本発明に従う方法の手段によって堆積される銀あるいは銀合金層は曇っていてそして延性がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板に銀あるいは銀合金層を堆積するためのシアン化物を使用しない電解質組成に関する。本発明はまた本発明に従うシアン化合物を使用しない組成を使用してこのような層の分離のための方法に関する。
【0002】
銀あるいは銀合金層の堆積ためのガルヴァーニ電解質組成は装飾的表面の分野そして技術分野の両方での使用は周知である。主にカリウム銀シアン化物のような形あるいはアンモニウム錯体と同様な亜硫酸塩、チオ硫酸塩あるいはチオシアン酸塩のような硫黄を含む形で溶解性銀化合物を使用することは従来技術で通常の行為である。
【0003】
先行技術で公知であるこのような電解質組成はさらなる錯体化剤あるいは安定化剤の添加なしに通常不安定であるので、錯体化剤の過剰な量を使用することは通常の行為であり、このような電解質組成はしばしばシアン化物、硫黄を含む錯体化剤あるいはアンモニウムの高い濃度を含んでいる。
【0004】
このように形成される電解質組成は広い範囲の応用で顕著である。シアン化物は安定であるけれども、しかしこれらは毒性でありそしてそれ故環境的に有害である。残留物の潜在的危険性は低いけれどもしかし同じものは不安定の傾向がある。これらの潜在的危険性はシアン化合物の危険性と比較して明らかに低い事実に関わらず、このような電解質組成に含まれる潜在的危険性はこれらの電解質組成で作業する人に対する危険なアレルギー性の潜在力の観点で無視できない環境の関連問題を示す。
【0005】
潜在的生態的危険のある状況で、このような電解質組成の使用は使用済み電解質組成の再調整あるいは除去に対して大変高い費用が掛かる。これは従来技術で公知であるこれらの電解質組成のかなりの障害である。
【0006】
上記の観点から、本発明はシアン化物を含む電解質組成のような良好な応用性質そして被覆の結果を示す電解質組成を提供するために永い時間を要したが、しかしこの電解質組成は環境的に有害な化合物では全くないかあるいは少なくとも殆どない。
【0007】
例えば、文献DE 199 28 47 A1は貴金属および貴金属合金のガルヴァーニ堆積に対する水溶性電解質組成を開示しており、これは環境的に調和しそして害のない物質の範囲であり、そして蛋白質アミノ酸あるいはその塩の水溶性化物の形あるいはスルホン酸化合物の形で採用される堆積貴金属および可能な合金を含んでいる。DE 199 28、47 A1に従う安定化および錯体化のために、同じものは水溶性ニトロ化合物を含んでいる。同じものは、例えば、3−ニトロフタル酸、4−ニトロフタル酸あるいはm−ニトロベンゼンスルホン酸である。電解質組成のさらなる安定化のために、同じものはニコチン酸あるいはコハク酸のような有機酸を含んでいる。
【0008】
文献US 4,126,524から銀あるいは銀合金層の堆積に対するシアン化合物を使用しない電解質組成は有機ジカルボニック酸のイミドの形で銀を含むことが知られている。例えば、水溶性銀塩とピロリドイオンとの反応生成物は相応する電解質組成に銀源として供給する。さらに、銀はスクシンイミドあるいはマレイミドの形で使用される。
【0009】
また、US特許 4,246,077は銀あるいは銀合金層層の堆積のための相応する電解質組成の銀源としてピロリジンジイオンの形で銀の使用を開示している。
【0010】
US特許 5,601,696は基板への銀あるいは銀合金層の堆積のための電解質組成における錯体試薬としてヒダントインの使用を開示している。ここで、1−メチルヒダントイン、1,3−ジメチルヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メタノール−5,5−メチルヒダントインあるいはまた5,5−ジフェニールヒダントインが例えば錯体試薬として採用されている。このような電解質組成からの鏡の輝きの銀あるいは銀合金層の堆積はしかしながら不可能である。しかしこれは装飾用表面の被覆の分野において特に望まれる。
【0011】
WO 2005/083156は鏡の輝きの銀あるいは銀合金層の堆積に対してまたヒダントインを含む電解質組成を開示している。しかしこれらの電解質組成は例えば2,2’−ビピリジンのような他の環境に有害な化合物を含んでおり、2,2’−ビピリジンは小腸の蛋白質の消化をもたら働きをするカルボキシペプチダーゼの阻害をし、毒性のあるクラスの化合物源となりそしてこれらの化合物の取扱に大きな注意を要求する。
【0012】
この先行技術から、本発明は割れ目のなくそして延性のある銀あるいは銀合金層を堆積することが可能で、そしてまた害のある化合物のない改善されたシアン化物を使用しない電解質組成を提供する目標に基礎をおいている。
この発明はさらに本発明に従う電解質組成を使用してこのような層の堆積のための相応する方法を提供する目標に基礎をおいている。
【0013】
電解質組成に関して、この目標は基板への銀あるいは銀合金層の堆積のための少なくとも1つの銀イオン源、スルホン酸および/あるいはスルホン酸の誘導体、湿潤剤と次の一般式をもつヒダントインを含むシアン化物を使用しない電解質組成によって解決される。

ここで、RおよびRは独立してH、1から5の炭素原子をもつアルキルグループあるいは置換あるいは非置換アリールグループである。
【0014】
本発明に従う電解質組成はスルホン酸および/あるいはスルホン酸の誘導体を50g/Lと500g/Lの間、望ましくは100g/Lと300g/Lの間、さらに望ましくは130g/Lと200g/Lの間の濃度で含む。望ましくは本発明に従う電解質組成はメタンスルホン酸カリウムを含んでいる。
【0015】
メタンスルホン酸カリウムに加えて、例えばメタンスルホン酸ナトリウムのようなメタンスルホン酸塩が適しているが、しかしまた硫酸塩および他の化合物も本発明の電解質組成において使用するための導電性塩として適している。
【0016】
本発明に従う電解質組成は10g/Lと50g/Lの間、望ましくは20g/Lと40g/Lの間、さらに望ましくは25g/Lと35g/Lの間の銀濃度をもっている。
【0017】
銀イオン源として本発明に従う電解質組成は少なくとも1つのスルホン酸の銀塩を含んでいる。
【0018】
付け加えると、さらに銀イオン源として酸化銀、硝酸銀および硫酸銀からなるグループから選ばれる無機銀塩が電解質組成に含まれる。
【0019】
銀合金層堆積のために本発明に従う電解質組成は合金イオンのための相応する源を含む。望ましくは、相応する合金はこれらのスルホン酸塩、酸化物、硝酸塩あるいは硫酸塩の形で採用される。
【0020】
湿潤剤として本発明に従う電解質組成は、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物および/あるいはスルホプロピル化しポリアルコキシル化したナフトールを含む。さらに電解質組成は追加的な湿潤剤あるいは表面活性剤を含む。
【0021】
これに付け加えるに、アルカリ臭化物が堆積結果を改善するために電解質組成にまた添加される。臭化カリウムの添加が特に適していることが分かった。アルカリ臭化物、特に臭化カリウムの添加は基板表面への銀層の均一な堆積結果となる。特に曇った層の堆積で臭化カリウムの添加は堆積層の均一な曇り効果の結果となる。さらに色に関して、さらに均一な堆積効果が例えば臭化カリウムのようなアルカリ臭化物の添加によって得られる。本発明に従って、アルカリ臭化物の50から500mg/L、望ましくはアルカリ臭化物の100mg/Lから200mg/Lが上記の改善された堆積結果を得るために提供される。このような堆積層は全く内部応力がなくそして大変良いはんだ付け性質を示す。
【0022】
1つの実施態様において、本発明に従う電解質組成はチオ硫酸塩を含む。望ましくは、ある実施態様において、電解質組成はアルカリチオ硫酸塩、特に好ましくは、チオ硫酸ナトリウムを含んでいる。チオ硫酸塩は電解質組成に50mg/Lと500mg/Lの間、望ましくは100mg/Lと200mg/Lの間の濃度で含まれる。ここで、チオ硫酸塩は堆積される銀に対して錯体形成剤として役立たないがしかし▲皮▼化剤として役立つ。このような電解質組成から堆積する銀層は均一に曇っていてそして殆ど内部応力はない。これらはさらに優れたはんだ付け性質を示す。
【0023】
電解質組成のさらなる実施態様において、同じものがアルカリ臭化物そしてチオ硫酸塩の両方を含む。ここで、電解質組成のアルカリ臭化物およびチオ硫酸塩の合計濃度は50mg/Lから500mg/L、望ましくは100mg/Lから200mg/Lである。また、このような電解質組成からの堆積層は曇っていて、殆ど応力がなく、そして大変良いはんだ付け性質を示す。
【0024】
本発明に従う電解質組成のpH値はpH8とpH14の間、望ましくはpH9.0とpH12.5の間、さらに望ましくはpH9.5とpH12.0の間である。
【0025】
方法に関しては、問題は被覆される基板が0.1と2A/dmの間、望ましくは0.3と1.5A/dmの間の設定電流密度で、本発明に従う電解質組成で接触される基板への銀あるいは銀合金の堆積の方法によって解決される。
【0026】
本発明に従うシアン化物を使用しない電解質組成はシアン化物を使用しないい銀堆積組成を提案するために周知でなかった範囲の安定性を示し、その安定性はシアン浴の安定性に匹敵する。このように本発明に従う電解質組成は≧100Ah/Lの浴安定性を示す。結果として、本発明に従う電解質組成は1年以上の寿命をもつ対応する銀堆積浴に採用することができ、その事実は従来の技術から周知のシアン化物を使用しない電解質組成と比べて価格そして環境汚染に関して相当な優位となっている。
【0027】
本発明に従う電解質組成および方法で輝きのあり、延性のある銀あるいは銀合金層の堆積が広範囲の応用において可能である。層は宝石、電子あるいは自動車工業において本発明に従う電解質組成の助けで堆積される。
【0028】
本発明に従う方法および電解質組成は浴において金属の溶解の傾向を示さない金めっき、ニッケルめっきされたそしてさらに金属シートのような適当な基板に特に応用される。
【0029】
[実施例1]
金メッキされた真鍮シートが次の組成をもつ電解質組成で設定電流密度0.5A/dmで15分間接触された:
30g/L 銀 メタンスルホン酸銀(Ag−MSA)として
150g/L メタンスルホン酸カリウム
80g/L 5,5ジメチルヒダントイン
15g/L ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物
2.5g/L スルホプロピル化ポリアルコキシル化ナフトール カリウム塩として
5μmの均一の輝く銀層が堆積された。
【0030】
[実施例2]
金メッキされた真鍮シートが次の組成をもつ電解質組成で設定電流密度0.5A/dmで15分間接触された:
35g/L 銀 メタンスルホン酸銀(Ag−MSA)として
150g/L メタンスルホン酸カリウム
120g/L 5,5ジメチルヒダントイン
20g/L ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物
150mg/L 臭化カリウム
3μmの均一の曇った銀層が堆積された。層は応力がなくそして良好なはんだ付け性質を示した。
【0031】
[実施例3]
金メッキされた真鍮シートが次の組成をもつ電解質組成で設定電流密度0.5A/dmで15分間接触された:
35g/L 銀 銀メタンスルホン酸(Ag−MSA)として
150g/L メタンスルホン酸カリウム
120g/L 5,5ジメチルヒダントイン
20g/L ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物
150mg/L チオ硫酸ナトリウム
3μmの均一の曇った銀層が堆積された。層は応力がなくそして良好なはんだ付け性質を示した。
【0032】
[実施例4]
金メッキされた真鍮シートが次の組成をもつ電解質組成で設定電流密度0.5A/dmで15分間接触された:
35g/L 銀 メタンスルホン酸銀(Ag−MSA)として
150g/L メタンスルホン酸カリウム
120g/L 5,5ジメチルヒダントイン
20g/L ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物
75mg/L 臭化カリウム
75mg/L チオ硫酸ナトリウム
3μmの均一の曇った銀層が堆積された。層は応力がなくそして良好なはんだ付け性質を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板への銀あるいは銀合金層の堆積のための少なくとも1つの銀イオン源、スルホン酸および/あるいはスルホン酸の誘導体、湿潤剤と次の一般式をもつヒダントインを含むシアン化物を使用しない電解質組成。

ここで、RおよびRは独立してH、1から5の炭素原子をもつアルキルグループあるいは置換あるいは非置換アリールグループである。
【請求項2】
10g/Lと50g/Lの間、望ましくは20g/Lと40g/Lの間、さらに望ましくは25g/Lと35g/Lの間の銀イオン濃度からなる請求項1に従う電解質組成。
【請求項3】
同じものが50g/Lと500g/Lの間、望ましくは100g/Lと300g/Lの間、さらに望ましくは130g/Lと200g/Lの間の濃度でスルホン酸および/あるいはスルホン酸の誘導体からなる請求項1あるいは請求項2の電解質組成。
【請求項4】
pH8とpH14の間、望ましくはpH9.0とpH12.5の間、さらに望ましくはpH9.5とpH12.0の間のpH値からなる請求項1から請求項3のいずれか1項に従う電解質組成。
【請求項5】
銀イオン源として少なくとも1つのスルホン酸の銀塩からなる請求項1から請求項4のいずれか1項に従う電解質組成。
【請求項6】
さらなる銀イオン源として酸化銀、硝酸銀および硫酸銀からなるグループから選ばれる銀塩からなる請求項5に従う電解質組成。
【請求項7】
アルカリ臭化物の50mg/Lから500mg/L、望ましくは100mg/Lから200mg/Lからなる請求項1から請求項6のいずれか1項に従う電解質組成。
【請求項8】
同じものがアルカリ臭化物として臭化カリウムからなる請求項7に従う電解質組成。
【請求項9】
チオ硫酸塩の50mg/Lから500mg/L、望ましくは100mg/Lから200mg/Lからなる請求項1から請求項6のいずれか1項に従う電解質組成。
【請求項10】
同じものがチオ硫酸塩としてアルカリ硫酸塩、望ましくはチオ硫酸ナトリウムからなる請求項9に従う電解質組成。
【請求項11】
≧100Ah/Lの安定性をもつ請求項1から請求項10のいずれか1項に従う電解質組成。
【請求項12】
被覆される基板が0.1と2A/dmの間、望ましくは0.3と1.5A/dmの間の設定電流密度で、請求項1から請求項6のいずれか1項に従う電解質組成で接触される基板に銀あるいは銀合金層の堆積ための方法。

【公表番号】特表2010−506048(P2010−506048A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531764(P2009−531764)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/008780
【国際公開番号】WO2008/043528
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(501407311)エントン インコーポレイテッド (36)
【Fターム(参考)】