説明

基板検査装置

【課題】 製造コストが安く、検査対象基板の電気的な導通状態を判定する判定部と検査プローブとの接続、切断の各作業を単純にすることができる基板検査装置を提供すること。
【解決手段】 中継基板21およびワイヤーケーブル19等を介して、判定部7aに接続された検査プローブ17をプリント基板3の電気的接点3aに当接させてプリント基板3の導通の状態を判定部7aで判定する。中継基板21は、ワイヤーケーブル19に対応するプローブ側端子31と、電気接触子45に対応する判定部側端子33とを備える。電気接触子45の先端部と中継基板21の各判定部側端子33とを接離自在に当接させて検査プローブ17と判定部7aとを電気的に接続する。中継基板21を、貫通孔11aを備えた枠状のベースプレート11の上面に固定して、プローブ側端子31を貫通孔11aの内部側に位置させ、判定部側端子33を貫通孔11aの外部側に位置させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の検査プローブを検査対象基板の複数の電気的接点に当接させて検査対象基板の電気的な導通の状態を判定するようにした基板検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されている従来の基板検査装置においては、検査対象基板の電気的な導通の状態を判定する制御部(判定部)に、複数の検査プローブのそれぞれの一端部が多極コネクタやスキャナーを介して電気的に接続されている。そして、複数の検査プローブのそれぞれの他端部を検査対象基板の複数の電気的接点に当接させて検査対象基板の電気的な導通の状態を判定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−131359号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、従来の基板検査装置では、複数の検査プローブと制御部とが多極コネクタを介して接続されており、回路パターンや電気的接点の配置が異なる検査対象基板を検査するたびに、構造の異なる多極コネクタを製作する必要が生じていた。このため、製造コストが高くなるという問題があった。また、多極コネクタを接続する際に、その接続作業が煩雑であるという問題もあった。
【0005】
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、製造コストが安く、しかも、検査対象基板の電気的な導通の状態を判定する判定部と検査プローブとの電気的な接続または切断の各作業を単純にすることができる基板検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
この目的を達成するために、本発明に係る基板検査装置は、検査対象基板の電気的な導通の状態を判定する判定部に接続配線を介して接続された複数の検査プローブのそれぞれの先端部を検査対象基板の複数の電気的接点に当接させて前記検査対象基板の電気的な導通の状態を判定するようにした基板検査装置において、接続配線を、先端部が検査プローブに接続されたプローブ側配線と後端部が判定部に接続された判定部側配線とで構成し、プローブ側配線の後端部を、複数のプローブ側端子と複数の判定部側端子とを電気的に接続した基板回路を備えた中継基板のプローブ側端子に接続するとともに、判定部側配線の先端部を中継基板の判定部側端子に対して接離自在に当接する電気接触子に接続して複数の検査プローブと判定部とを電気的に接続するようにし、中継基板のプローブ側端子を中継基板の基板本体の中央部に配置してプローブ側端子群を構成する一方、中継基板の判定部側端子をプローブ側端子群を挟んで基板本体の両側部にそれぞれ配置して判定部側端子群を構成し、貫通孔を備えた枠状のベースプレートの上面に、貫通孔の内側にプローブ側端子群が位置し、貫通孔の外側に判定部側端子群が位置するようにして中継基板を固定し、プローブ側配線を貫通孔を通してプローブ側端子に接続するようにしたものである。
【0007】
本発明では、判定部と検査プローブとを接続するための接続配線を、先端部が検査プローブに接続されたプローブ側配線と後端部が判定部に接続された判定部側配線とで構成している。そして、プローブ側配線の後端部を中継基板のプローブ側端子に接続するとともに、判定部側配線の先端部を電気接触子を介して中継基板の判定部側端子に対して接離自在に当接するようにしている。このため、検査対象基板を、電気的接点の配置が異なるものに変更した場合であっても、判定部に接続される判定部側配線と電気接触子とは同じものを用いることができ、かつ中継基板を同一形状のもので構成することができる。
【0008】
すなわち、検査プローブの配置を検査対象基板の電気的接点の配置に対応させ、その状態の検査プローブと中継基板のプローブ側端子との間をプローブ側配線で接続することにより、検査対象基板を電気的接点の配置が異なるものに代えた場合に、取り換えが必要になる部品の点数を最小限に抑えることができる。また、検査プローブと中継基板とは近くに配置することができ、これによってプローブ側配線の長さを短くすることができる。この結果、コストの低減を実現できるとともに、プローブ側配線を誤接続した場合でも容易に修正することができる。
【0009】
また、判定部側配線の先端部を電気接触子に接続して、この電気接触子と中継基板の判定部側端子とを接離自在に当接させるという単純な動作で両者を電気的に接続するようにしたので、電気的な接続または切断の各作業を単純にすることができる。なお、プローブ側配線は可撓性の電線等で構成することが好ましく、これによると、検査プローブと中継基板のプローブ側端子との接続が容易になる。また、中継基板におけるプローブ側配線に接続される面と電気接触子に接触する面とは、同一面にしてもよいし、異なる面にしてもよい。
【0010】
中継基板の異なる面に、プローブ側配線と判定部側の電気接触子とを配置する場合には、中継基板の一方の面にプローブ側端子を形成するとともに、他方の面に判定部側端子を形成し、中継基板の内部に設けた配線で所定のプローブ側端子と判定部側端子とを接続することができる。
【0011】
また、本発明によれば、中継基板のプローブ側端子と複数の検査プローブとをプローブ側配線を介してはんだ等によって接続する場合に、プローブ側端子がはんだ等によって隆起したとしても、プローブ側端子から離間した判定部側端子と電気接触子とを接離自在に当接させるようにしたので、中継基板の判定部側端子と電気接触子との接触に支障が生じなくなる。また、判定部側端子とプローブ側端子とを群で構成したため、中継基板の製造時に、絶縁レジストを塗布するときのマスキングがし易くなる。
【0012】
請求項2に記載した発明に係る基板検査装置は、請求項1に記載の基板検査装置において、基板本体における判定部側端子群の外側近傍の部位を、ベースプレートに固定するようにしたことを特徴とするものである。請求項3記載の発明によれば、中継基板における判定部側端子群の外側近傍の部位を、検査プローブを取り付けるために基板検査装置に設けられているプローブ取付部材のベースプレートに固定するようにしている。このため、中継基板の判定部側端子と判定部側の電気接触子とを当接させる際に電気接触子から押圧力が加わる中継基板の部位は、プローブ取付部材に固定された中継基板の部位の近傍となり、電気接触子からの押圧力が大きくても中継基板が撓むことがない。この結果、中継基板の基板本体の板厚をあまり厚くしなくても中継基板の判定部側端子と電気接触子との良好な当接を阻害するような中継基板の変形を防止することができる。
【0013】
また、請求項3に記載した発明に係る基板検査装置は、請求項1または2に記載の基板検査装置において、検査プローブ、プローブ側配線、中継基板およびベースプレートと検査プローブが取り付けられるプレートとで構成されるプローブ取付部材で、検査対象基板に沿って移動する検査プローブ治具を構成し、検査プローブ治具を検査対象基板に応じて交換できるようにしたことを特徴とするものである。この場合、検査対象基板に応じて交換される検査プローブ治具の中継基板を同一形状のもので構成することが好ましい。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、検査プローブを取り付けるためのプローブ取付部材のベースプレートに中継基板を固定するようにしている。このため、回路パターンや電気的接点の配置が異なる他の検査対象基板を検査するために検査プローブを他の検査対象基板用のものに交換する際に、中継基板を検査プローブとともにプローブ取付部材ごと交換することができる。このように、互いに接続された検査プローブと中継基板とをプローブ取付部材とともに交換できるので、その交換作業を効率的に行うことができる。また、中継基板の判定部側端子を、プローブ側端子群を挟んで基板本体の両側部にそれぞれ配置したので、中継基板の判定部側端子と電気接触子とを当接させる際に電気接触子から中継基板に加わる押圧力を両側に分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態に係る基板検査装置の要部を示す概略構成図である。
【図2】基板検査装置の検査プローブ治具を示す断面図である。
【図3】検査プローブ治具の検査プローブが組み付けられた状態を拡大して示す断面図である。
【図4】検査プローブ治具の中継基板を示しており、(a)は中継基板の平面図、(b)は中継基板に設けられたプローブ側端子の断面図、(c)は中継基板に設けられた判定部側端子の断面図である。
【図5】(a)は検査プローブ治具の電気接触子が組み付けられた状態を拡大して示す断面図であり、(b)は前記電気接触子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は同実施の形態に係る基板検査装置1の要部を示している。この基板検査装置1は、プリント基板3(本発明でいう検査対象基板を構成する。)に設けられた電極パターン(図示せず)の導通状態が適正であるか否かを検査するための検査装置である。基板検査装置1は、プリント基板3を設置するための設置装置(図示せず)と、移動装置(図示せず)に取り付けられ移動装置の駆動によってプリント基板3の表面に沿って移動する検査プローブ治具5と、基板検査装置1が備える各装置を制御するための制御装置や後述する判定部7aを有する検査装置本体7と、この検査装置本体7と検査プローブ治具5とを接続する接続構造9とで構成されている。
【0017】
この検査プローブ治具5は、検査対象であるプリント基板3に応じて交換されるものであり、図2に示すように、平行に並んだベースプレート11と第一プレート13と第二プレート15との3つの矩形プレートの組立体で構成されたプローブ取付部材6を備えている。そして、このプローブ取付部材6の第一プレート13と第二プレート15との互いに対向する位置にそれぞれ複数の貫通孔13a,15a(図3を参照)が穿設され、その複数の貫通孔13a,15a(図3を参照)に、複数の検査プローブ17の両端部がそれぞれ挿入されている。
【0018】
第一プレート13の複数の貫通孔13aと、第二プレート15の複数の貫通孔15aとの配置は、それぞれプリント基板3に形成された電気的接点3aの配置と同じになっており、このため複数の検査プローブ17の配置も電気的接点3aの配置と同じになる。また、これらの複数の検査プローブ17に、可撓性のニクロム線からなる本発明のプローブ側配線としてのワイヤーケーブル19の先端部(図2および図3では下端部)が電気的に接続され、そのワイヤーケーブル19の後端部(上端部)が中継基板21に接続されている。
【0019】
ベースプレート11は、その中央部に略矩形の貫通孔11aが穿設された枠状に形成され、第一プレート13は、ベースプレート11より薄くて小さいプレートに形成されている。そして、第一プレート13は、4本の第一支柱23を介してベースプレート11の下方に位置するプレート取付面11bに4隅が固定されている。第二プレート15は、第一プレート13より薄くて小さいプレートに形成され、前記4本の第一支柱23を介してベースプレート11に固定された上面とは反対側の第一プレート13の下面に4本の第二支柱25を介して4隅が固定されている。中継基板21は、前記ベースプレート11のプレート取付面11bとは反対側の上方に位置する基板取付面11cにネジ部材26により固定されている。
【0020】
なお、4本の第一支柱23は、それらの上端部に形成された雄ネジ部(図示せず)がベースプレート11に形成された雌ネジ部(図示せず)に螺合されてそれぞれ螺着されており、第一プレート13は、4本の第一支柱23の下端部に形成された雌ネジ部(図示せず)にボルト(図示せず)によって螺着されている。また、4本の第二支柱25は、それらの上端部に形成された雄ネジ部(図示せず)が第一プレート13に形成された雌ネジ部(図示せず)に螺合されてそれぞれ螺着されており、第二プレート15は、4本の第二支柱25の下端部に形成された雌ネジ部(図示せず)にボルト(図示せず)によって螺着されている。
【0021】
また、複数の検査プローブ17は、細い丸棒状のタングステン材からなるプローブ部17aとそのプローブ部17aの長手方向中央部を被覆保護する絶縁管17bとからなっている。そして、プローブ部17aの上端部は、第一プレート13の貫通孔13aを貫通して第一プレート13からベースプレート11に向かって突出し、プローブ部17aの下端部は、第二プレート15の貫通孔15aを貫通して第二プレート15から下方に向って突出している。絶縁管17bは、第一プレート13と第二プレート15との間に挟まれるように配置されている。
【0022】
また、第一プレート13の上面から上方に突出しているプローブ部17aの上端部の突出長さの方が、第二プレート15の下面から下方に突出しているプローブ部17aの下端部の突出長さよりもかなり長くなっている。そして、このプローブ部17aの下端部の突出端が、検査プローブ治具5の移動によって、プリント基板3の電気的接点3aに当接する。なお、第一プレート13と第二プレート15とのそれぞれの貫通孔13a,15aの内径は、互いに同一の寸法に形成されており、検査プローブ17のプローブ部17aの直径より少し大きく、かつ、絶縁管17bの外径より小さい寸法に設定されている。
【0023】
また、図3に示すように、第一プレート13と第二プレート15との間の寸法L1は、絶縁管17bの長さL2より少し大きく設定されているので、その分、第一プレート13と第二プレート15との間で検査プローブ17は軸方向に移動することができる。しかし、検査プローブ17の絶縁管17bは、プローブ部17aの外周部を緊締してプローブ部17aと一体化されているので、絶縁管17bが検査プローブ17の抜け止め部材として機能し、第一プレート13と第二プレート15との貫通孔13a,15aから検査プローブ17が脱落することはない。
【0024】
また、プリント基板3に向かって第二プレート15から突出した各検査プローブ17のプローブ部17aの突出長さが検査プローブ17等の製造上のばらつきにより均一になっていなかったとしても、第一プレート13と第二プレート15との間で検査プローブ17が軸方向に移動したり座屈したりすることで全てのプローブ部17aがプリント基板3の電気的接点3aに確実に当接することができる。また、第一プレート13の上面から突出したプローブ部17aの上端部には、ワイヤーケーブル19の下端部が結着され、該ワイヤーケーブル19の上端部は中継基板21に設けられたプローブ側端子31(図4(a)を参照)にはんだ付けにより結着されている。
【0025】
なお、検査プローブ17およびワイヤーケーブル19の本数は、中継基板21のプローブ側端子31の個数と同数またはそれ以下であるが、図1および図2においては作図の都合上、それよりかなり少ない本数で描いている。中継基板21は、ベースプレート11の基板取付面11cにおける所定の位置に、ベースプレート11との間にスペーサ28を介在させてネジ部材26により固定される。このとき、ネジ部材26は、中継基板21の基板本体21aに穿設された取付孔21b(図4(a)を参照)内に挿入され、ネジ部材26の頭部は、中継基板21の上面より上方に突出しないように取付孔21b内に没入している。なお、前記スペーサ28を省略してベースプレート11の基板取付面11cに直接、中継基板21を当接させてネジ部材26により固定してもよい。
【0026】
図4(a)に示すように、中継基板21の基板本体21aには、その中央部に小径の円筒状のプローブ側端子31が互いに間隔を保って複数配置されており、これらのプローブ側端子31と各検査プローブ17のプローブ部17aとがワイヤーケーブル19を介してそれぞれ個別に接続される。プローブ側端子31は、図4(a)に示す矢印Yの方向に直線状に16個並べて形成された端子の列を一列ずつ交互に千鳥足状にずらして矢印Yの方向に直交する矢印Xの方向に48列配置されて合計768個の端子群で1つのグループG1を形成している。そして、このグループG1を一定の間隔を隔てて矢印Yの方向に平行させて2グループが並ぶように配置されている。このようにして、基板本体21aの中央部にプローブ側端子群が形成されている。
【0027】
ベースプレート11の貫通孔11aは、中継基板21の2つのグループG1からなるプローブ側端子群全体の外周を囲む大きさの略矩形に形成されており、中継基板21のプローブ側端子群が貫通孔11aから臨むように中継基板21がベースプレート11の基板取付面11cに固定される。このように、中継基板21の中央部の1箇所に集中してプローブ側端子群が形成されているので、各プローブ側端子31に結着する各ワイヤーケーブル19も1箇所に集中して配線することができる。この結果、各ワイヤーケーブル19を挿通するためにベースプレート11に形成する貫通孔11aは1つだけで足りる。
【0028】
一方、2つのグループG1からなるプローブ側端子群が設けられた中央部を挟むように中継基板21の基板本体21aの両側部には、プローブ側端子31より小径の円筒状の判定部側端子33が互いに間隔を保ってそれぞれ複数配置されている。なお、プローブ側端子31の直径は、ワイヤーケーブル19の直径に応じて決められ、判定部側端子33の直径は、後述する電気接触子45の直径に応じて決められる。これらの判定部側端子33はプローブ側端子31と同数設けられている。判定部側端子33は、矢印Yの方向に直線状に16個並べて形成された端子の列を一列ずつ交互に千鳥足状にずらして、平行する4列の端子の列で合計64個からなる1つの小グループを形成している。
【0029】
そして、この小グループを一定の間隔を隔てて矢印Xの方向に平行させて12グループ並べてグループG2を形成し、さらにそのグループG2の列を、プローブ側端子群を一定の間隔を隔てて挟むようにその両側に2列配置して、合計24の小グループからなる判定部側端子群が形成されている。これによって、複数のプローブ側端子31からなるプローブ側端子群と複数の判定部側端子33からなる判定部側端子群とは、互いに離間して配置される。
【0030】
これらの円筒状の各プローブ側端子31と各判定部側端子33とは、図4(b)および図4(c)に示したように、それらの軸芯が共に中継基板21の基板本体21aの板厚と同じ方向に沿うように位置付けられており、基板本体21aに設けた貫通孔に金メッキが施された銅筒が埋設されることにより形成されている。また、プローブ側端子31と判定部側端子33との軸芯に沿う方向の長さは共に基板本体21aの板厚と略同じ寸法に形成され、かつ、各プローブ側端子31と各判定部側端子33とのそれぞれの両端面は基板本体21aの表裏面とそれぞれ略面一とされ、各接続する面側が外部に露出している。また、使用しない面側は、レジストRでコーティングされて絶縁されている。そして、各プローブ側端子31と各判定部側端子33とは、隣り合うグループG1とグループG2同士でそれぞれ対応付けられて基板本体21aの内部の基板回路(図示せず)を介して互いに電気的に接続されている。
【0031】
この基板回路と、該基板回路を介して接続され互いに対となったプローブ側端子31と判定部側端子33とで1組の端子27が構成される。中継基板21の基板本体21aの外周部には、前述した取付孔21bがプローブ側端子群および判定部側端子群の外周近傍にそれらの端子群全体を囲むように穿設されている。これらの取付孔21bにネジ部材26を取り付けることにより、中継基板21における判定部側端子群の外側近傍の部位を含む基板本体21aの外周部がプローブ取付部材6のベースプレート11に固定される。
【0032】
なお、プローブ側端子31または判定部側端子33のうち少なくとも何れか一方の端子で基板本体21aの外周側に位置する端子の近傍の基板本体21aの表面には、端子群の中で特定したい端子を容易に識別することができるように適当な識別番号(図示せず)が複数印字されている。そのため、例えば、一部のプローブ側端子31とワイヤーケーブル19とを誤接続したことが後で判明したため接続し直す場合等に、識別番号を参照して特定のプローブ側端子31をプローブ側端子群の中から容易に識別することができる。
【0033】
なお、中継基板21に設けるプローブ側端子31および判定部側端子33の個数は、想定する最大個数としておき、検査するプリント基板3の電気的接点3aの個数に応じて適宜必要数を選択することが好ましい。そして、検査プローブ17がプリント基板3の電気的接点3aに当接したときに各検査プローブ17間が通電され、その電気抵抗値の大小によってプリント基板3が適正に導通しているか否かが判定される。この場合、検出信号が、検査プローブ17から接続構造9を経て、検査装置本体7内に設けられた判定部7aに送信され、この判定部7aによりプリント基板3の電気的な導通の状態が判定される。
【0034】
詳しくは、良品のプリント基板3の電気抵抗値をもとにして予め検査判定閾値が設定されており、検出した電気抵抗値の検査判定閾値に対する比率で、検査したプリント基板3の導通状態についての良否の判定が行われる。すなわち、検査が、導通が良好であるか否かの検査である場合は、検出した電気抵抗値が検査判定閾値に対して所定比率未満であれば良品と判定し、所定比率以上であれば不良品と判定する。また、検査が、導通しないで適正に絶縁しているか否かの検査である場合には、検出した電気抵抗値が検査判定閾値に対して所定の比率以上であれば良品と判定し、所定の比率未満であれば不良品と判定する。
【0035】
このように構成された検査プローブ治具5は、図1に示すヘッド部35に着脱可能な状態で取り付けられる。このヘッド部35は、接続構造9の一部を構成するもので、検査プローブ治具5が取り付けられる取付部37と、複数の電気接触子45が収納される接触子収納体39と、この接触子収納体39が取り付けられるブロック41とで構成されている。そして、取付部37は、間隔を保った状態で対向して配置された左右対称の側枠部37a,37bと、これらの側枠部37a,37bの後端部を連結する連結部(図示せず)とからなる前部が開放された枠体で構成されている。
【0036】
ブロック41には、2つの接触子収納体39をそれぞれ取り付けるための一対の凹部41aが互いに離間した位置に形成されている。そして、接触子収納体39は、図5(a)に示したように、凹部41aに収納され、凹部41aの底面(天井面)との間にスペーサ43を介在させた状態でネジ部材44によりブロック41に取り付けられる。また、接触子収納体39には、複数の電気接触子45を所定間隔を保った状態で保持するための複数の貫通孔39aが穿設されている。
【0037】
電気接触子45は、図5の(b)に示すように、両端部分に収容凹部47aが形成された棒状の本体47と、収容凹部47a内にそれぞれ設けられた一対の棒状の接触部49と、収容凹部47a内に配置され一端が本体47に固定され、他端が接触部49に固定されて、接触部49を収容凹部47aから進退可能な状態で弾発支持する一対のばね部材51とで構成されている。そして、接触子収納体39は、複数の電気接触子45を、その一方の接触部49を接触子収納体39の一端面から突出させるように付勢させ、他端面から他方の接触部49を突出させるように付勢させた状態で保持する。
【0038】
また、複数の電気接触子45とそれらの電気接触子45を収納する接触子収納体39の貫通孔39aとは、ベースプレート11に固定された中継基板21の各判定部側端子33に各電気接触子45が当接できるように、各判定部側端子33と同じ個数で、かつ、同じ配列に配置されている。一方、ブロック41には、図5の(a)に示すように複数のスリット55が一定の間隔を隔てて並設されている。これらのスリット55は、ブロック41の凹部41aの底面と、この底面とは反対側のブロック41の上面とに亘って貫通形成されている。これらのスリット55に、同一の構造からなる複数のフレキシブル基板57の一端部が挿通されてその一端部がブロック41の凹部41aの底面に固定されている。
【0039】
このフレキシブル基板57は、本発明の判定部側配線を構成するとともに、接続構造9の一部を構成するもので、ブロック41に取り付けられるパッド部57aと、帯状の配線部57bと、検査装置本体7の判定部7aに接続されるコネクタ部57cとで構成されている。そして、パッド部57aの表面には、中継基板21の判定部側端子33の1つのグループと同じ配列に配置された64個の電気的接点が形成されている。これらの電気的接点は、配線部57bに設けられた各配線の端子部分を構成する。
【0040】
また、パッド部57aは、ブロック41の凹部41aの底面に、図示しない位置決め構造により所定の位置に位置決めされ、ブロック41の凹部41aの底面と接触子収納体39との間に挟まれた状態でブロック41に固定される。この基板検査装置1では、24個のフレキシブル基板57が12個ずつに振り分けられてブロック41に配置されている。各フレキシブル基板57のパッド部57aは、ブロック41のスリット55から凹部41a内に挿入され、凹部41aの底面に沿うようにパッド部57aの近傍の配線部57bが直角に折り曲げられて、凹部41aの底面に固定されている。
【0041】
なお、説明の便宜上、中継基板21の各グループG2における判定部側端子33の配列方向(図4(a)に示す矢印Xの方向)を図1および図5(a)では左右方向とし、それに合わせて、各電気接触子45が収納された接触子収納体39、ブロック41の各スリット55、該スリット55に挿入された各フレキシブル基板57の配線部57bおよびパッド部57aについても図1および図5(a)では左右方向に展開して描いている。また、ブロック41の両側部分には、図1に示すように、ベースプレート11に固定された中継基板21の板面に垂直な方向に延びる軸部53a,53bが設けられており、前述した取付部37は、これらの軸部53a,53bの軸芯に沿う方向に移動可能な状態で取り付けられている。
【0042】
なお、取付部37にはエアシリンダ(図示せず)が設けられており、エアシリンダの駆動によって、取付部37はブロック41に対して進退する。取付部37がブロック41から最も離間した位置に移動した場合には、図1に二点鎖線で示した状態になり、取付部37がブロック41に最も接近した位置に移動した場合には、図1に実線で示した状態になる。そして、取付部37がブロック41に最も接近した位置に移動したときに、ベースプレート11に固定された中継基板21の各判定部側端子33は、ブロック41に固定された接触子収納体39内の各電気接触子45に押圧された状態で当接する。
【0043】
また、基板検査装置1は、検査プローブ17から送られてくる検出信号を計測する回路からなる計測部や、制御装置等の各装置を備えている。計測部は、フレキシブル基板57等からなる接続構造9を介して検査プローブ17に検査信号を出力すると共に、検査プローブ17を介してプリント基板3の電気的接点3aを通過したのちに戻ってくる検出信号を入力する。制御装置は、CPU,ROMおよびRAMを備えており、ROMには、設置装置や移動装置を作動させるためのプログラム等の各種のプログラムが記憶されている。
【0044】
また、RAMには、前述した検出信号等、導通検査を行うために必要な各種のデータが書き換え可能に記憶されている。CPUは、ROMおよびRAMが記憶する各種のプログラムやデータに基づいて、基板検査装置1を制御すると共に、計測部が計測した計測結果から電気的な導通の状態の判定を行う。CPUおよび計測部で、検査装置本体7の判定部7aが構成される。また、この基板検査装置1は、操作者が各操作を行うための操作パネルや、検査結果を表示するための表示パネルも備えている。
【0045】
このような構成において、基板検査装置1を用いてプリント基板3の電気的な導通の状態を検査する場合には、まず、所定のフレキシブル基板57のパッド部57aをブロック41のスリット55から凹部41a内に挿入して凹部41aの底面に沿うように配線部57bを直角に折り曲げ、ブロック41の凹部41aの底面と電気接触子45が収納された接触子収納体39との間に挟んだ状態でパッド部57aをブロック41の所定の位置に固定する。ついで、フレキシブル基板57のコネクタ部57cを検査装置本体7に接続する。これによって、複数の電気接触子45のそれぞれの上端部と検査装置本体7の判定部7aとが電気的に接続される
【0046】
次に、検査プローブ17、ワイヤーケーブル19および中継基板21をプローブ取付部材6に組み付けて検査プローブ治具5を形成する。この場合、まず、プリント基板3の電気的接点3aと同じ配置に複数の貫通孔13aが形成された第一プレート13と、同配置に複数の貫通孔15aが形成された第二プレート15とを準備する。つぎに、ワイヤーケーブル19が接続された複数の検査プローブ17を、それぞれ第一プレート13と第二プレート15との間に配置して、検査プローブ17のワイヤーケーブル19側部分を貫通孔13aから上方に突出させ、検査プローブ17の下端側部分を貫通孔15aから下方に突出させた状態で、第一プレート13と第二プレート15とを第二支柱25で螺着固定する。
【0047】
そして、ワイヤーケーブル19の上端部をそれぞれ中継基板21の所定のプローブ側端子31にはんだにより接続する。つぎに、中継基板21の長手方向を垂直方向に向けるとともに、中継基板21の短い方の方向をベースプレート11の貫通孔11aに対して対角線方向に向けた状態で、中継基板21を貫通孔11aの下方から上方に向けて通過させる。そして、中継基板21をベースプレート11の上方で水平方向に向けてスペーサ28上に置き、ネジ部材26でベースプレート11の基板取付面11c側に固定するとともに、第一プレート13を第一支柱23とボルトとでベースプレート11のプレート取付面11b側に固定する。これによって、検査プローブ治具5が組み付けられる。
【0048】
つぎに、取付部37の一対の側枠部37a,37b内に検査プローブ治具5のベースプレート11を挿し込んだのちエアシリンダを駆動させて、取付部37の一対の側枠部37a,37bをブロック41に対して最も接近するように移動させ、ベースプレート11をブロック41と取付部37とで挟持する。これによって、ベースプレート11に固定された中継基板21の各判定部側端子33は、ブロック41に固定された接触子収納体39内の各電気接触子45に押圧された状態で当接する。
【0049】
この結果、複数の電気接触子45のそれぞれの下端部と中継基板21の判定部側端子33とが接離自在に当接して、複数の検査プローブ17と判定部7aとが電気的に接続される。ついで、プリント基板3を設置装置に設置したのち、移動装置を駆動させることによりヘッド部35を移動させて、検査プローブ治具5をプリント基板3の所定の電気的接点3aの上方に移動させる。次に、検査プローブ治具5をヘッド部35と共にプリント基板3の方に向かって移動させ、プリント基板3の電気的接点3aに検査プローブ17を当接させる。この状態でプリント基板3の導通状態の検査が行われる。
【0050】
また、プリント基板3における次の検査部分の導通状態の検査を行う場合には、再度、各移動装置を駆動させることにより、ヘッド部35をプリント基板3から離間させると共にプリント基板3における次の検査位置の上方に移動させる。そして、検査プローブ治具5をプリント基板3の方に向かって移動させて所定の検査位置の導通状態の検査を行う。そして、前述した操作を順次繰り返して行うことにより、プリント基板3における全ての電気的接点3aの導通状態の検査を行う。
【0051】
次に、回路パターンや電気的接点3aの配置が異なる他のプリント基板3を検査する場合は、エアシリンダを駆動させてブロック41に対して取付部37を離間させたのち、取付部37から検査プローブ治具5を離脱させる。ついで、回路パターン等の相違に対応して検査プローブ17の配置が変更された別の検査プローブ治具5を取付部37に挿し込んだのちエアシリンダを再び駆動させて該検査プローブ治具5をブロック41と取付部37とで挟持する。これによって、別の検査プローブ治具への交換作業が終了する。この場合の検査プローブ治具5の組立も前述した方法で行われる。そして、前述した操作を順次繰り返して行うことにより、他のプリント基板3の電気的接点3aの導通状態の検査を行う。
【0052】
前述したように、本実施形態に係る基板検査装置1では、判定部7aと検査プローブ17とを接続する接続配線を、下端部が検査プローブ17に接続されたワイヤーケーブル19と後端部が判定部7aに接続されたフレキシブル基板57とで構成している。そして、ワイヤーケーブル19の上端部を中継基板21のプローブ側端子31に接続するとともに、フレキシブル基板57の先端部を電気接触子45に接続して電気接触子45を中継基板21の判定部側端子33に対して接離自在に当接させるようにしている。このため、プリント基板3の電気的接点3aの配置にかかわらず、判定部7aに接続されるフレキシブル基板57と電気接触子45とは同じものを共通して用いることができる。
【0053】
また、検査プローブ治具5は、検査プローブ17を第一プレート13と第二プレート15とに組み付け、その検査プローブ17と中継基板21のプローブ側端子31との間をワイヤーケーブル19で接続する。中継基板21は、必要十分なプローブ端子を備えているので、同一形状のものを用いることができる。これによって、検査するプリント基板3が代わったときに、取り換えが必要になる部品が検査プローブ治具5だけの最小限のものになり、かつ検査プローブ治具5に含まれる中継基板21を同一構造のもので構成することができる。また、フレキシブル基板57としては長いものが必要であるが、ワイヤーケーブル19の長さは短くすることができる。このため、コストの大幅な低減を実現できる。
【0054】
さらに、複数の検査プローブ17と中継基板21のプローブ側端子31とを長さの短いワイヤーケーブル19を介してそれぞれ接続するとともに、中継基板21に識別番号を印字しているので、一部の検査プローブ17とワイヤーケーブル19または一部のプローブ側端子31とワイヤーケーブル19とを誤接続したことが後で判明したとしても、その接続を取り外して容易に接続し直すことができる。また、フレキシブル基板57の先端部を電気接触子45に接続して、この電気接触子45と中継基板21の判定部側端子33とを接離自在に当接させるという単純な動作で両者を電気的に接続するようにしたので、電気的な接続または切断の各作業を単純にすることができる。
【0055】
また、複数の検査プローブ17と中継基板21のプローブ側端子31とを接続するワイヤーケーブル19が可撓性を備えているので、検査プローブ17の配置に影響されることなく中継基板21の各プローブ側端子31を基板本体21aの任意の位置に位置付けることができる。この結果、検査対象のプリント基板3を代えた場合でも、ベースプレート11、4本の第一支柱23および中継基板21等を全く同一の構造のものを使用でき、これによっても、製造コストを安くすることができる。
【0056】
また、この実施の形態による基板検査装置1では、プローブ側端子31から離間した判定部側端子33と電気接触子45とを接離自在に当接させるようにしている。このため、中継基板21のプローブ側端子31と複数の検査プローブ17とをワイヤーケーブル19を介してはんだ等によって接続する場合に、プローブ側端子31がはんだ等によって隆起したとしても、判定部側端子33と電気接触子45との当接を支障なく行うことができる。また、この実施の形態による基板検査装置1では、互いに接続された検査プローブ17と中継基板21とを検査プローブ治具5に含ませたため、検査プローブ17を他のプリント基板3用のものに交換する際、検査プローブ17と中継基板21とを検査プローブ治具5ごと同時に交換することができるようになり、その交換作業を効率的に行うことができる。
【0057】
また、中継基板の判定部側端子33を、プローブ側端子群を挟んで基板本体21aの両側部にそれぞれ配置したので、中継基板21の判定部側端子33と電気接触子45とを当接させる際に電気接触子45から中継基板21に加わる押圧力を分散させることができる。加えて、中継基板21における判定部側端子群の外側近傍の部位を含む基板本体21aの外周部をプローブ取付部材6のベースプレート11に固定するようにしている。
【0058】
このため、中継基板21の判定部側端子33と電気接触子45とを当接させる際に電気接触子45から押圧力が加わる中継基板21の部位は、ベースプレート11に固定された部位の近傍となり、電気接触子45からの押圧力が大きくても中継基板21が撓むことがなくなる。この結果、中継基板21の基板本体21aの板厚をあまり厚くしなくても中継基板21の判定部側端子33と電気接触子45との良好な当接を阻害するような中継基板21の変形を防止することができる。
【0059】
なお、前述した実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と明細書との全体から読み取れる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更後の基板検査装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。例えば、前述した実施の形態においては、中継基板21をベースプレート11の基板取付面11cに固定した例を示したが、本発明は、このような構成に囚われることなく、中継基板21をベースプレート11のプレート取付面11bに固定すると共にそれに対応してベースプレート11等の構造を変更するようにしてもよい。
【0060】
また、前述した実施の形態では、中継基板21の基板本体21aの中央部に2つのグループG1からなるプローブ側端子31を間隔を保って配置し、2つのグループG1からなるプローブ側端子31を挟むようにして基板本体21aの両側部にそれぞれグループG2からなる判定部側端子33を配置しているが、このプローブ側端子31と判定部側端子33との配置は適宜変更することができる。
【0061】
さらに、前述した実施形態では、判定部側配線として、フレキシブル基板57を用いているが、この判定部側配線としてもワイヤーケーブルを用いることができる。
【符号の説明】
【0062】
1…基板検査装置、3…プリント基板、3a…電気的接点、5…検査プローブ治具、6…プローブ取付部材、7a…判定部、11…ベースプレート、11a…貫通孔、13…第一プレート、15…第二プレート、17…検査プローブ、19…ワイヤーケーブル、21…中継基板、31…プローブ側端子、33…判定部側端子、45…電気接触子、57…フレキシブル基板、57b…配線部、G1,G2…グループ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象基板の電気的な導通の状態を判定する判定部に接続配線を介して接続された複数の検査プローブのそれぞれの先端部を検査対象基板の複数の電気的接点に当接させて前記検査対象基板の電気的な導通の状態を判定するようにした基板検査装置において、
前記接続配線を、先端部が前記検査プローブに接続されたプローブ側配線と後端部が前記判定部に接続された判定部側配線とで構成し、前記プローブ側配線の後端部を、複数のプローブ側端子と複数の判定部側端子とを電気的に接続した基板回路を備えた中継基板の前記プローブ側端子に接続するとともに、前記判定部側配線の先端部を前記中継基板の判定部側端子に対して接離自在に当接する電気接触子に接続して前記複数の検査プローブと前記判定部とを電気的に接続するようにし、
前記中継基板のプローブ側端子を前記中継基板の基板本体の中央部に配置してプローブ側端子群を構成する一方、前記中継基板の判定部側端子を前記プローブ側端子群を挟んで前記基板本体の両側部にそれぞれ配置して判定部側端子群を構成し、
貫通孔を備えた枠状のベースプレートの上面に、前記貫通孔の内側に前記プローブ側端子群が位置し、前記貫通孔の外側に判定部側端子群が位置するようにして前記中継基板を固定し、前記プローブ側配線を前記貫通孔を通して前記プローブ側端子に接続したことを特徴とする基板検査装置。
【請求項2】
前記基板本体における前記判定部側端子群の外側近傍の部位を、前記ベースプレートに固定するようにした請求項1に記載の基板検査装置。
【請求項3】
前記検査プローブ、前記プローブ側配線、前記中継基板および前記ベースプレートと前記検査プローブが取り付けられるプレートとで構成されるプローブ取付部材で、前記検査対象基板に沿って移動する検査プローブ治具を構成し、前記検査プローブ治具を前記検査対象基板に応じて交換できるようにした請求項1または2に記載の基板検査装置。
【請求項4】
前記検査対象基板に応じて交換される前記検査プローブ治具の前記中継基板を同一形状のもので構成した請求項3に記載の基板検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−101133(P2013−101133A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−287624(P2012−287624)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2007−308339(P2007−308339)の分割
【原出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成19年5月30日〜6月1日 社団法人 日本電子回路工業会主催の「JPCA Show 2007(第37回国際電子回路産業展)」に出品
【出願人】(594123387)ヤマハファインテック株式会社 (37)
【Fターム(参考)】