説明

塩含有粉体の処理方法及び処理システム

【課題】炭酸カルシウムのスケールの成長を抑制しつつ、目詰まりが発生するのを防止し、塩含有粉体を効率良く水洗脱塩する。
【解決手段】焼却飛灰等の塩含有粉体を水と混合してスラリー化するとともに、該スラリーSに、セメントキルン排ガス等の炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させる溶解槽2と、溶解槽2からのスラリーSを固液分離する縦型フィルタープレス3とを備える塩含有粉体の処理システム1等。塩含有粉体の処理における最初の工程で、塩含有粉体に水を混合したスラリーに炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させ、炭酸カルシウムを析出させるため、その後の工程で、設備内でカルシウムのスケールが発生して成長するのを抑制することができる。縦型フィルタープレス3で分離された脱水ケーキC1を浮上コンベア4で搬送することができ、縦型フィルタープレス3で分離された濾液L1を薬液処理し、傾斜板沈降分離装置6で沈降物を回収することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩含有粉体の処理方法及び処理システムに関し、特に、塩含有粉体を脱塩処理してセメント原料として利用する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、廃棄物のセメント原料化又は燃料化によるリサイクルが推進され、廃棄物の処理量が増加するに従い、セメントキルンに持ち込まれる塩素、硫黄、アルカリ等の揮発成分の量も増加している。それらは、セメント製造設備におけるプレヒータの閉塞等の問題を引き起こす要因になるため、焼却飛灰等から予め塩素成分等を除去した後に、セメント原料として利用するようにしている。
【0003】
図4は、従来の焼却飛灰の処理システムの一例を概略的に示したものであり、この処理システム30では、溶解槽31において、焼却飛灰を温水と混合して水洗した後に、ベルトフィルタ32において、溶解槽31からのスラリーに水を添加して塩素を溶出して濾過する。得られた脱塩ケーキCは、セメントキルン等に搬送し、セメント原料として利用する。一方、塩素分、重金属類を含む1次濾液F1は、CO2反応槽33に搬送し、CO2反応槽33において、炭酸ガスを含むキルン排ガスと混合して炭酸カルシウムを析出させる。次に、凝集剤添加槽34、沈降槽35において、炭酸カルシウムを凝集、沈降させ、スラリー状にして回収し、フィルタープレス36によって固液分離した後に、セメントキルン等に戻してセメント原料として利用する。
【0004】
沈降槽35からの2次濾液F2は、薬液反応槽37に搬送し、薬液反応槽37において、塩化第二鉄等の還元剤と反応させ、重金属類を析出させる。次に、沈降槽38の沈降物を回収し、フィルタープレス36によって固液分離した後にセメント原料として利用する。3次濾液F3は、塩酸を加えてpH調整した後に、砂濾過器39、キレート樹脂塔40によって、残留重金属、縣濁物質を除去し、放流する。
【0005】
上記の焼却飛灰の処理システム30によれば、飛灰中の塩素分を除去すると同時に、その処理過程で発生する排水を浄化することができ、自然環境に与える影響を最小限に抑えながら、焼却飛灰を原料化することが可能となる。しかし、焼却飛灰にはカルシウムが多量に含まれていることがあり、これらのカルシウムは、焼却飛灰の処理過程で溶解し、設備内に付着してスケールを発生させることがある。スケールが成長すると、ベルトフィルタ32で目詰まりが生じ易くなり、脱塩効率の低下を招くという問題がある。
【0006】
そこで、特許文献1に記載のカルシウム含有粉体の処理方法では、焼却飛灰を水に溶解させる際に、二水石膏等を混合し、焼却飛灰中のカルシウムを析出させ、その後に、ベルトフィルタに搬送して濾過することで、ベルトフィルタでカルシウムのスケールが成長するのを抑制し、脱塩効率が低下するのを防止するようにしている。
【特許文献1】国際公開第WO2004/030839号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のカルシウム含有粉体の処理方法によれば、カルシウムのスケールが成長するのを抑制することができるものの、析出させた炭酸カルシウムの塊がベルトフィルタの濾布に付着するため、濾布の孔を塞いで目詰まりを生じさせる虞があり、依然として脱塩効率の低下が避けられないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、カルシウムのスケールが成長するのを抑制しつつ、目詰まりが発生するのを防止し、塩含有粉体を効率良く水洗脱塩することなどを可能とする塩含有粉体の処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、塩含有粉体の処理方法であって、塩含有粉体を水と混合してスラリー化するとともに、該スラリーに炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させ、その後、縦型フィルタープレスで固液分離することを特徴とする。
【0010】
そして、本発明によれば、塩含有粉体の処理における最初の工程で、塩含有粉体をスラリー化し、炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させて炭酸カルシウムを析出させるため、その後の工程で、設備内でカルシウムのスケールが発生して成長するのを抑制することができる。また、炭酸カルシウムを析出させた後は、炭酸カルシウムを含むスラリーを縦型フィルタープレスを用いて固液分離するため、目詰まりが発生するのを防止することが可能となり、塩含有粉体の処理を安定して行うことができる。さらに、従来設置されていたCO2反応槽、沈降槽等が不要となるとともに、縦型フィルタープレスは、所要敷地面積が小さくて済むため、建設コストを含む設備コストも低減することができる。
【0011】
上記塩含有粉体の処理方法において、前記縦型フィルタープレスで前記スラリーを水洗処理することができる。縦型フィルタープレスでは、濾布が水平配置されるため、濾布上のスラリーの全体に満遍なく水を供給することができる。このため、スラリー中の塩素分を効率良く溶出させることができ、脱塩効率を向上させることが可能となる。
【0012】
上記塩含有粉体の処理方法において、前記縦型フィルタープレスで分離された脱水ケーキを浮上コンベアで搬送することができる。浮上コンベアは、コンベアベルトが他の構成部品に非接触の状態で被搬送物を搬送することができるため、故障が少なく、保守コストを削減することが可能となる。
【0013】
上記塩含有粉体の処理方法において、前記縦型フィルタープレスで分離された濾液を薬液処理し、該薬液処理した濾液を傾斜板沈降分離装置に導入し、沈降物を回収することができる。傾斜板沈降分離装置を用いることにより、沈降装置の所要敷地面積を低減することができるとともに、保守・運転コストを低く抑えることができる。
【0014】
上記塩含有粉体の処理方法において、前記塩含有粉体に焼却飛灰を用いることができ、前記燃焼排ガスにキルン排ガスを用いることができる。
【0015】
また、本発明は、塩含有粉体の処理システムであって、塩含有粉体を水と混合してスラリー化するとともに、該スラリーに炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させる溶解槽と、該溶解槽からのスラリーを固液分離する縦型フィルタープレスとを備えたことを特徴とする。本発明によれば、前記発明と同様に、設備内でカルシウムのスケールが発生して成長するのを抑制することができるとともに、目詰まりが発生するのを防止することが可能となり、塩含有粉体の処理を安定して行うことができ、建設コストを含む設備コストも低減することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、カルシウムのスケールが成長するのを抑制しつつ、目詰まりが発生するのを防止し、塩含有粉体を効率良く水洗脱塩することなどが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明においては、塩含有粉体としての焼却飛灰をセメントキルン排ガスを用いて処理する場合を例にとって説明する。
【0018】
図1は、本発明にかかる焼却飛灰の処理システムの一実施の形態を示し、この処理システム1は、大別して、溶解槽2と、縦型フィルタープレス3と、浮上コンベア4と、薬液反応槽5と、沈降分離器6と、マイクロフィルタ7と、フィルタープレス8等を備える。
【0019】
溶解槽2は、焼却飛灰に含まれる水溶性塩素分を温水に溶解させるとともに、焼却飛灰と温水とを混合したスラリーに炭酸ガスを含むキルン排ガスを添加して炭酸カルシウムを析出させるために備えられる。溶解槽2のキルン排ガス導入口には、焼却飛灰中のカルシウム分と、キルン排ガス中の炭酸ガスとの反応性を高めるため、ゴム製の散気盤が付設される。溶解槽2の前段には、焼却飛灰を一時的に貯蔵するための焼却飛灰タンク20と、キルン排ガスを溶解槽2に圧送するためのルーツブロア9とが設けられ、後段には、カルシウムが析出したスラリーを縦型フィルタープレス3に導入するためのポンプ10が設けられる。
【0020】
縦型フィルタープレス3は、溶解槽2からのスラリーSを濾過して固液分離するために備えられる。該縦型フィルタープレス3は、水平配置され、縦方向に段積み配置された複数の濾板3aと、各濾板3aを昇降させるジャッキ(不図示)と、側方に配置された複数の案内ローラ3bと、該複数の案内ローラ3bに掛け回された無端状の濾布3cとを備え、各濾板3aの上面上を濾布3cが走行するように構成される。図2に示すように、第2段及び第3段の濾板3aの上面には、濾液を回収するための濾床3dが設けられ、各濾板3aの下面には、凹部3eと、凹部3eの両端を架橋するように張設されたダイアフラム3fとが設けられる。
【0021】
スラリーSを濾過するにあたっては、まず、各濾板3aを上昇させて隣接する濾板3aの間を離間させ、その状態で、溶解槽2からのスラリーSを濾布3c上に供給する(図2(a))。その後、各濾板3aを下降させて濾板3a間を閉鎖し(図2(b))、濾布3c上のスラリーSに水を供給してスラリーS中の塩素分を溶出させる。次に、凹部3eの底面とダイアフラム3fとの空間に圧縮空気を導入してダイアフラム3fを下方に押し下げ、それによって、スラリーSを押圧して圧搾濾過する(図2(c))。濾過処理後は、各濾板3aを上昇させて濾板3a間を離間させ、濾布3cを走行させて濾布3c上の脱水ケーキ(1次ケーキ)C1を搬送する(図2(d))。このように、縦型フィルタープレス3では、水平配置された濾布3c上にスラリーSを載置するため、スラリーSの全体に満遍なく水を供給することができ、スラリーS中の塩素分を効率良く溶出させることができる。また、圧搾濾過によってスラリーSを脱水するため、スラリーS中の水分を高効率で取り除くことができ、含水率の低いケーキを得ることが可能である。
【0022】
また、この縦型フィルタープレス3では、最下段の案内ローラ3bにおいて、濾布3cを酸を用いて洗浄する。縦型フィルタープレス3には、スラリーSに同伴して、溶解槽2で析出された炭酸カルシウムが搬送され、この炭酸カルシウムは、スラリーSの濾過過程で濾布3cの表面に付着するが、濾布3cを酸洗浄することで、残留ケーキとともに、濾布3cに付着した炭酸カルシウムを洗い流すことができる。このため、縦型フィルタープレス3の前段で、焼却飛灰中の炭酸カルシウムを析出させても、濾布3cが目詰まりするのを防止することができる。
【0023】
縦型フィルタープレス3の下流には、スラリーSの濾過過程で発生する母濾液L1を回収するための母濾液タンク11と、母濾液L1を薬液反応槽5に搬送するためのポンプ12と、スラリーSを洗浄した後に得られる洗濾液L2を回収するための洗濾液タンク13と、洗濾液L2を溶解槽2に搬送するポンプ14と、酸洗浄後の洗浄液を回収するための洗浄液タンク15と、洗浄液を縦型フィルタープレス3のケーク洗浄水L3として利用するためのポンプ16が付設される。
【0024】
浮上コンベア4は、縦型フィルタープレス3で分離された1次ケーキC1をセメントキルン等に搬送するために備えられる。この浮上コンベア4は、空気式の浮上コンベアであって、図3に示すように、円管状のカバーパイプ4aと、カバーパイプ4aの内部に設けられ、断面視半円状の凹曲面部を有するトラフ4bと、トラフ4b上に配置されるコンベアベルト4cと、トラフ4bの下方から空気を供給する空気ダクト4dとを備える。尚、図3は、浮上コンベア4の横断面を示し、カバーパイプ4a等の各構成部材は、紙面に垂直な方向に延設されている。
【0025】
この浮上コンベア4では、空気ダクト4dからの空気によって、コンベアベルト4cを浮上させるため、コンベアベルト4cを他の部材に接触させることなく、1次ケーキC1を搬送することができる。そのため、コンベアベルト4cに摩耗等が生じず、メンテナンス費を削減することができる。また、故障が少ないことから、カバーパイプ4aを密閉することができ、1次ケーキC1中に人体に有害なダイオキシン等が含まれていたとしても、問題なく搬送することができる。
【0026】
尚、図4の従来の焼却飛灰の処理システム30では、ベルトフィルタ36で分離された1次ケーキの含水率が高いため、浮上コンベアを用いることができず、ポンプ(不図示)によって1次ケーキを搬送していたが、本実施の形態では、縦型フィルタープレス3を用いるため、1次ケーキC1の含水率を低くすることができ、1次ケーキC1の搬送に浮上コンベア4を用いることが可能となっている。
【0027】
図1に示した薬液反応槽5は、縦型フィルタープレス3からの母濾液L1に、pH調整剤として塩酸(HCl)、還元剤としての水硫化ソーダ(NaSH)、塩化第二鉄(Fe2Cl3)等を添加して、鉛、タリウム等の重金属類を析出させるために備えられる。
【0028】
沈降分離器6は、重金属類等を沈降させて回収するために備えられる。該沈降分離器6は、所定の角度に傾斜した複数の分離プレートを有する傾斜板沈降分離装置であり、図4の従来の沈降槽35に比べて、所要敷地面積を低減することができるとともに、保守・運転コストを低く抑えることができる。沈降分離器6の前段には、重金属類等の凝集性を高めて沈降し易くする目的で高分子凝集剤を添加するための凝集剤添加槽17が付設され、後段には、沈降したスラッジを回収するためのスラッジピット18が付設される。
【0029】
マイクロフィルタ7は、沈降分離器6からの2次濾液F2を濾過し、残留重金属類、縣濁物質を除去するために備えられる。該マイクロフィルタ7は、図4の従来の砂濾過器39よりも小型の濾過装置であるため、2次濾液F1の濾過にマイクロフィルタ7を用いることによって、濾過設備を小規模化することができる。マイクロフィルタ7で回収された重金属類等を含むスラッジは、上記のスラッジピット18に搬送される。
【0030】
フィルタープレス8は、スラッジピット18に貯蔵されたスラッジを固液分離するために備えられ、フィルタープレス8で分離された脱水ケーキ(2次ケーキ)C2も、浮上コンベア4でセメントキルン等に搬送されてセメント原料として利用され、3次濾液F3は、薬液反応槽5の上流側に戻されて、縦型フィルタープレス3からの母濾液L1と混合される。
【0031】
次に、上記構成を有する焼却飛灰の処理システム1の動作について、図1を参照して説明する。
【0032】
まず、焼却施設から受け入れた都市ごみ焼却灰等の焼却飛灰と、温水とを溶解槽2に供給し、溶解槽2において、焼却飛灰に含まれる水溶性塩素分を55℃以下の温水に溶出させ、スラリーSのpHを11.5以下に調整する。これと併行して、炭酸ガスを含むキルン排ガスを溶解槽2に供給し、焼却飛灰中のカルシウム分を炭酸カルシウムとしてスラリーS中に析出させる。このとき、必要に応じて30ppm以下の高分子凝集剤を添加し、炭酸カルシウムの凝集性を高めるようにしてもよい。
【0033】
次に、スラリーSを縦型フィルタープレス3に搬送し、脱水・水洗処理する。このとき、スラリーSに同伴される炭酸カルシウムは、1次ケーキC1中に取り込まれるか、又は濾布3cの表面に付着し、母濾液L1からは分離される。取得された1次ケーキC1は、浮上コンベア4によってセメントキルン等に搬送する。母濾液L1は、pHを9以下に調整した後に、薬液反応槽5に搬送する。
【0034】
次に、薬液反応槽5において、母濾液L1に水硫化ソーダ(NaSH)等の還元剤を添加して重金属類を析出させ、その後、沈降分離器6において、析出させた重金属類(スラッジ)を回収する。回収したスラッジは、フィルタープレス8によって固液分離し、分離した2次ケーキC2は、浮上コンベア4でセメントキルン等に搬送してセメント原料として利用する。一方、沈降分離器6からの2次濾液F2は、マイクロフィルタ7で濾過するとともに、キレート樹脂塔19で水銀等を除去した後放流する。
【0035】
以上説明したように、本実施の形態によれば、焼却飛灰の処理における最初の工程で、焼却飛灰に温水を混合させたスラリーに、炭酸ガスを含むキルン排ガスを接触させ、炭酸カルシウムを析出させるため、その後の工程で、設備内でカルシウムのスケールが発生して成長するのを抑制することができる。また、炭酸カルシウムを析出させた後は、炭酸カルシウムを含むスラリーSを縦型フィルタープレス3を用いて固液分離するため、濾布3cを酸洗浄して付着した炭酸カルシウムを洗い流すことができ、目詰まりが発生するのを防止することが可能となり、塩含有粉体の処理を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明にかかる焼却飛灰の処理システムの一実施の形態を示す概略図である。
【図2】図1の縦型フィルタープレスの動作説明図である。
【図3】図1の浮上コンベアを示す横断面図である。
【図4】従来の焼却飛灰の処理システムの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0037】
1 焼却飛灰の処理システム
2 溶解槽
3 縦型フィルタープレス
3a 濾板
3b 案内ローラ
3c 濾布
3d 濾床
3e 凹部
3f ダイアフラム
4 浮上コンベア
4a カバーパイプ
4b トラフ
4c コンベアベルト
4d 空気ダクト
5 薬液反応槽
6 沈降分離器
7 マイクロフィルタ
8 フィルタープレス
9 ルーツブロア
10 ポンプ
11 母濾液タンク
12 ポンプ
13 洗濾液タンク
14 ポンプ
15 洗浄液タンク
16 ポンプ
17 凝集剤添加槽
18 スラッジピット
19 キレート樹脂塔
20 焼却飛灰タンク
S スラリー
C1 1次ケーキ
C2 2次ケーキ
L1 母濾液
L2 洗濾液
L3 ケーク洗浄水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩含有粉体を水と混合してスラリー化するとともに、該スラリーに炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させ、その後、縦型フィルタープレスで固液分離することを特徴とする塩含有粉体の処理方法。
【請求項2】
前記縦型フィルタープレスで前記スラリーを水洗処理することを特徴とする請求項1に記載の塩含有粉体の処理方法。
【請求項3】
前記縦型フィルタープレスで分離された脱水ケーキを浮上コンベアで搬送することを特徴とする請求項1又は2に記載の塩含有粉体の処理方法。
【請求項4】
前記縦型フィルタープレスで分離された濾液を薬液処理し、該薬液処理した濾液を傾斜板沈降分離装置に導入し、沈降物を回収することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の塩含有粉体の処理方法。
【請求項5】
前記塩含有粉体が焼却飛灰であり、前記燃焼排ガスがセメントキルン排ガスであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塩含有粉体の処理方法。
【請求項6】
塩含有粉体を水と混合してスラリー化するとともに、該スラリーに、炭酸ガスを含む燃焼排ガスを接触させる溶解槽と、
該溶解槽からのスラリーを固液分離する縦型フィルタープレスとを備えることを特徴とする塩含有粉体の処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−229429(P2008−229429A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69783(P2007−69783)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000000240)太平洋セメント株式会社 (1,449)
【Fターム(参考)】