説明

壁掛け式衛生器具取付装置および壁掛け式衛生器具の取付方法

【課題】 壁掛け式衛生器具の施工を効率的におこなうことができ、壁部内配管や隠蔽部材の点検や保守が容易で、かつ、経済的負担を減らすことができる壁掛け式衛生器具のユニット工法および壁掛け式衛生器具の取付装置を提供する。
【解決手段】 壁掛け式衛生器具の取付装置10は、自立型ユニットフレーム11を有し、この自立型ユニットフレーム11を用いることで、壁掛け式衛生器具12を壁部13から独立させて壁部13から張り出すように支持するものである。自立型ユニットフレーム11は、衛生器具12の支持部材である架台15、仕上げパネル16,17の取付面となるパネルフレーム18、および壁部13の周辺壁下地13aと仕切るための見切り枠19が一体に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁部から張り出した状態に取付ける壁掛け式衛生器具の取付装置および壁掛け式衛生器具の取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ここで、衛生器具とは、英語の゛sanitary wear゛の和訳であり、空気調和、衛生工学会規格HASS 206-1991では、次のように定義している。
水を供給するために、液体もしくは洗浄されるべき、汚物を受け入れるために、または、それを供給するために設けられた給水器具・水受け容器・排水容器および付属品をいう。
衛生器具は、これが複数組み合わされて使用される場合に、衛生器具設備と称し、衛生的な生活環境を創造、維持するために必要な設備である。
従来の壁掛け式衛生器具の施工法は、先ず、壁下地の施工時に壁内配管や各種隠蔽部材を設置しておき、壁部の仕上げが完了した後、壁部に、衛生器具本体を取付ける。
壁部の下地工法には、大きく分けて乾式工法と湿式工法とがある。乾式工法は、軽量形鋼を使用するもので、湿式工法はブロック等を使用するものである。
近年は、軽量形鋼を使用する乾式工法の採用が多い。
【0003】
ところで、壁掛け式衛生器具は、壁部内の配管が多く、また、壁掛け式衛生器具を壁部で支持するため、壁部内に支持補強材を設置する必要がある。
例えば、壁掛け式衛生器具の一例として、大便器を壁部に取付ける際には、便器洗浄水管、排水管、ウオッシュレット用給水管などの各種配管や、大便器を支持する補強材を壁部内に設置するとともに、洗浄弁やセンサー類などの隠蔽部材、電気配線なども壁部内に設置する。
このように、大便器を壁部に取付ける際には、壁部内に多くの部材が設置される。
【0004】
また、最近ではトイレユニット工法として、トイレ全体をユニット化された部材で組み立てる方式も知られている。
このトイレユニット工法は、同じパターンのトイレを多数備える必要のある建物などで採用されることが多い。
【0005】
従来の壁掛け式便器の施工方法としては、「トイレの床面より所定高さの壁面に固設されたボルトを介し前記壁面に背面を当接させて取付けられる壁掛け式便器において、該便器を輸送等する際に用いられる梱包材のうち該便器の上面に被せられる上部梱包材の高さを予め前記ボルトの床面からの高さに対応させた寸法に設定しておくとともに、該便器の下面に当接される下部梱包材を前記上部梱包材上に立設可能な形状に設定しておき、現場において、前記ボルトに前記便器を取付ける際に、前記上部梱包材上に該便器を載せ、かつ前記下部梱包材で便器を支持させた状態で取付作業を行なう。」が知られている。(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】特開平08−41954号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来工法では、壁部内の配管や隠蔽部材が多い壁掛け式衛生器具の場合、壁下地工事や電線工事などの他業種との取り合いが多くなり、相番作業が増加する。このため、次のような問題点が発生する。
・壁掛け式衛生器具の配管施工などの作業効率が低下する。
・壁下地工事など他業種の施工工程の影響を大きく受ける。
・壁掛け式衛生器具の配管性能を確認する水圧試験の実施期間や実施場所が限られ、水圧試験の回数が多くなる。
具体的には、縦主配管施工後、壁内巻き出配管施工後や、洗浄弁取付け後などに水圧試験をそれぞれおこなう必要がある。
・壁掛け式衛生器具を取付けた後、壁部内配管や隠蔽部材の点検や保守が難しくなる。
【0007】
また、トイレユニット工法では、トイレ全体をユニット化することが多いので、部品の種類が多くなる。
このため、例えばトイレ数が少ない建物や、病院などで多い分散型便所などでは経済的負担が大きい。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、壁掛け式衛生器具の施工を効率的におこなうことができ、壁部内配管や隠蔽部材の点検や保守が容易で、かつ、経済的負担を減らすことができる壁掛け式衛生器具のユニット工法および衛生器具の取付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る掛け式衛生器具の取付装置は、壁から張り出すように取付けをおこなう壁掛け式衛生器具の取付装置であって、前記壁掛け式衛生器具の支持部材となる架台に対して、仕上げパネルの取付面となるパネルフレーム及び当該パネルフレームと周囲壁とを仕切るための見切り枠とを一体に構成した自立型ユニットフレームを備えることを特徴とする。(請求項1)
【0010】
自立型ユニットフレームを、架台、パネルフレームおよび見切り枠で一体に構成可能とした。架台を壁掛け式衛生器具の支持材とし、パネルフレームを、仕上げパネルの取付面とし、見切り枠を、周辺壁とを仕切る枠とした。
この自立型ユニットフレームを用いることで、衛生器具を壁部から独立させて支持するようにした。
【0011】
よって、壁下地工事に合わせて、衛生器具用の配管を壁部内に施工する必要がなく、さらに、壁下地工事に合わせて、隠蔽部材を壁部に施工する必要もない。
これにより、建築や電気などの他業種との相番作業が減少し、他業種の施工工程の影響を受けないで衛生器具を据付けることが可能になり、作業効率の向上が図れる。
【0012】
また、自立型ユニットフレームを用いることで、自立型ユニットフレームの配管と主配管とを接続した後に、配管の水圧試験をおこなうだけで、自立型ユニットフレームの配管と主配管との配管性能を確認できる。
【0013】
よって、配管性能を確認するための水圧試験の実施期間や実施場所を、壁下地工事に影響されずに自由に選択できる。
これにより、水圧試験を効率よく実施することが可能になり、水圧試験の回数を減らすことができる。
【0014】
さらに、壁掛け式衛生器具の配管を壁部内に設置する必要がなく、適当な数に分割され常時着脱可能な仕上げパネルにより工事後においても、配管や隠蔽部材の点検や保守を容易におこなうことができる。
【0015】
加えて、自立型ユニットフレームを、架台、パネルフレームおよび見切り枠の3部材で構成したので、部品の種類を少なく抑えることができる。
よって、例えばトイレ数が少ない建物や、病院などで多い分散型便所などに採用した際に経済的負担の軽減が図れる。
【0016】
また、本発明に係る壁掛け式衛生器具の取付け方法は、架台、パネルフレーム及び見切り枠とを一体に構成した自立型ユニットフレームの架台を床部に固定する工程と、前記自立型ユニットフレームの給水管及び排水管を連結する工程と、前記自立型ユニットフレームに対して、壁掛け式衛生器具を取付ける工程とを含むことを特徴とする。(請求項3)
【0017】
また、前記自立型ユニットフレームに対して、壁掛け式衛生器具を取付ける前に仕上げパネルを取付けると共に、該仕上げパネルの少なくとも一部が前記壁掛け式衛生器具を取付けた状態で取り外しが可能に構成されていることを特徴とする。(請求項4)
【0018】
また、周辺壁下地工事終了後に前記パネルフレームの位置調整をする工程を含むことを特徴とする。(請求項5)
また、前記自立型ユニットフレームの給水管及び排水管を連結する工程の後に、水圧試験を実行する工程を含むことを特徴とする。(請求項6)
【0019】
上記の取付け方法により、壁下地施工前に、自立型ユニットフレームの据付けをおこなうことで、壁下地工事や電線工事などの他業種との取り合い、すなわち他業種との相番作業が減少する。これにより、自立型ユニットフレームの据付け作業を効率よくおこなうことができる。
さらに、広い空間で自立型ユニットフレームを据付けることができ、自立型ユニットフレームの据付け作業の容易化が図れる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、壁掛け式衛生器具を壁部から独立させて支持することで、壁掛け式衛生器具の施工を効率的におこなうことができ、壁部内配管や隠蔽部材の点検や保守が容易で、かつ、経済的負担を減らすことができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図2に示すように、壁掛け式衛生器具の取付装置10は、自立型ユニットフレーム11を有し、この自立型ユニットフレーム11を用いることで、壁掛け式衛生器具(以下、衛生器具と称す)12を壁部(壁)13から独立させて壁部13から張り出すように支持するものである。
【0022】
自立型ユニットフレーム11は、衛生器具12の支持部材である架台15、仕上げパネル16,17の取付面となるパネルフレーム18、および壁部13の周辺壁仕上材13bと仕切るための見切り枠19が一体に構成されている。
【0023】
衛生器具12は、一例として、壁掛け式の大便器を例示するが、器具の種類は、小便器や、洗面器であってもかまわない。
【0024】
図3〜図4に示すように、架台15は、側面視で略L字形のベース21にビス22を設け、このビス22でベース21にパネルフレーム18を取付け、このベース21に主排水管24を支える支え部材26を水平に設けるとともに、支え部材26の上方に排水管連結部27を設けたものである。
【0025】
排水管連結部27は、主排水管24と、衛生器具12側の排水管(図示せず)とを連結するものである。
この架台15は、一例として、軽量形綱で製作されるが、その材質、形状や大きさは、据付け条件により適宜決められる。
【0026】
パネルフレーム18は、ベース21にビス22を介して取付けられ、仕上げパネル16,17の取付面となる枠体で、この枠体の左側略中央に支え部31を設け、支え部31の右側上方に給水管連結部32を設け、枠体の下端部に巾木下地33などが設けられている。
支え部31は、衛生器具12側の器具部品(洗浄管)48を支える部材である。給水管連結部32は、主給水管35と、衛生器具12側の給水管34とを連結するものである。
【0027】
このパネルフレーム18は、一例として、軽量形綱で製作されるが、その材質、形状や大きさは、据付け条件により適宜決められる。
【0028】
仕上げパネル16,17は、衛生器具12の取付面となるパネルで、適当な数に分割されている。
仕上げパネル16,17を、一例として、2分割することで、仕上げパネル16,17の着脱が容易になる。
この仕上げパネル16,17は、一例として、塩化ビニル樹脂化粧鋼板で製作されるが、その材質、形状や大きさは、据付け条件により適宜決められる。
【0029】
見切り枠19は、一例として、ステンレス綱板で製作されるが、その材質、形状や大きさは、据付け条件により適宜決められる。
【0030】
自立型ユニットフレーム11を、架台15、パネルフレーム18および見切り枠19で一体に構成可能とした。架台15を壁掛け式衛生器具12の支持材とし、パネルフレーム18を、仕上げパネル16,17の取付面とし、見切り枠19を、周辺壁仕上材13bとを仕切る枠とした。
この自立型ユニットフレーム11を用いることで、衛生器具12を壁部13から独立させて支持するようにした。
【0031】
よって、壁下地工事に合わせて、衛生器具12用の配管を壁部13内に施工する必要がなく、さらに、壁下地工事に合わせて、仕上げパネルを壁部13に施工する必要もない。
【0032】
これにより、建築や電気などの他業種との相番作業が減少し、他業種の施工工程の影響を受けないで衛生器具12を据付けることが可能になり、作業効率の向上が図れる。
具体的には、例えば、40〜70%の作業工数の低減が期待できる。
特に、病院などで多用されている分散型便所で効果が大きい。また、壁内部材が多い多機能型の大便器などで有効である。
【0033】
さらに、衛生器具12の配管を壁部13内に設置する必要がなく、適当な数に分割され常時着脱可能な仕上げパネルにより工事後においても、配管や隠蔽部材の点検や保守を容
易におこなうことができる。
【0034】
加えて、自立型ユニットフレーム11を、架台15、パネルフレーム18および見切り枠19の3部材で構成したので、部品の種類を少なく抑えることができる。
よって、例えばトイレ数が少ない建物や、病院などで多い分散型便所などに採用した際に経済的負担の軽減が図れる。
【0035】
次に、壁掛け式衛生器具のユニット工法を図5〜図6に基づいて説明する。
先ず、図5で壁下地工事前に自立型ユニットフレーム11を据付ける手順を説明する。
自立型ユニットフレーム11の架台15を据付け部分の壁仕上げ墨に合わせた後、架台15をアンカーボルト41で床部42に固定する。
【0036】
ここで、架台15をアンカーボルト41で床部42に固定する際に、アンカーボルト41が、床部42のコンクリート内の鉄筋などに干渉することが考えられる。干渉したときの対策として、架台15にアンカーボルト41を差し込み可能な予備孔を設けておくことが望ましい。
【0037】
次に、自立型ユニットフレーム11のビス22を緩め、パネルフレーム18を、正規のレベルに対して、例えば、10mm〜20mm程度高くなるように調整する。
これは周辺壁下地13aの工事終了後において、最終的なパネルフレーム18の位置調整(高さ,前出寸法)を可能にするためである。
パネルフレーム18を僅かに高めに調整した後、ビス22を締め付けて、パネルフレーム18を固定する。
なお、パネルフレーム18には、見切り枠19がビス(図示せず)で予め取付けられている。
【0038】
次いで、自立型ユニットフレーム11の排水管連結部27を介して、主排水管24と自立型ユニットフレーム11側の排水管(図示せず)とを連結する。
同様に、自立型ユニットフレーム11の給水管連結部32を介して、主給水管35と自立型ユニットフレーム11側の給水管34(図2参照)とを連結する。
連結完了後、排水管や給水管の水圧試験をおこなう。
【0039】
このように、自立型ユニットフレーム11を用いることで、自立型ユニットフレーム11の配管と主配管とを接続した後に、配管の水圧試験をおこなうだけで、自立型ユニットフレーム11の配管と主配管との配管性能を確認できる。
【0040】
よって、配管性能を確認するための水圧試験の実施期間や実施場所を、壁下地工事に影響されずに自由に選択できる。
これにより、水圧試験を効率よく実施することが可能になり、水圧試験の回数を減らすことができる。
【0041】
水圧試験の結果に問題がない場合には、排水管および給水管に保温などの処理を施す。
これにより、自立型ユニットフレーム11の据付けが完了する。
【0042】
次に、図6で自立型ユニットフレーム11に衛生器具12を取付ける手順を説明する。
自立型ユニットフレーム11の据付け完了後、壁部13の下地工事をおこない自立型ユニットフレーム11の周辺壁下地13aを施工する。
周辺壁下地13aの施工後、自立型ユニットフレーム11のビス22を緩め、パネルフレーム18を正規のレベルに調整する。
【0043】
パネルフレーム18を正規のレベルに調整した後、ビス22を締め付けて、パネルフレーム18を架台15に固定する。
この際に、前出調整ビス44で、パネルフレーム18の前出寸法の調整も同時におこなう。
これにより、パネルフレーム18の垂直面を周辺壁下地13aと完全に合わせることが可能となる。
【0044】
次に、パネルフレーム18の壁下地折込部45を、壁下地にビス止めする。
周辺壁13aに仕上げ材13bを貼り付ける。仕上げ材13bを貼り付けた後、見切り枠19に仕上げパネル16,17を化粧ビス46で取付ける。
最後に、衛生器具12を取付ボルト47(図1参照)で架台15に固定し、衛生器具付属金具類47,48やセンサー49を取付けて、工事が完了する。
【0045】
本発明に係る壁掛け式衛生器具のユニット工法によれば、壁下地施工前に、自立型ユニットフレーム11の据付けをおこなうことで、壁下地工事や電線工事などの他業種との取り合い、すなわち他業種との相番作業が減少する。
【0046】
これにより、自立型ユニットフレーム11の据付け作業を効率よくおこなうことができる。
さらに、広い空間で自立型ユニットフレーム11を据付けることができ、自立型ユニットフレーム11の据付け作業の容易化が図れる。
【0047】
なお、前記実施形態では、壁下地として、軽量形鋼を使用する乾式工法を例示したが、ブロックを使用する湿式工法などを採用することも可能である。
【0048】
また、前記実施の形態で例示した架台15、仕上げパネル16,17および見切り枠19などの各部材の材質は、構造計算により必要な強度を維持できるものであれば特定する必要はない。
さらに、各部材の種類や寸法は、必要に応じて設定できる。
【0049】
また、前記実施の形態では、壁掛け式衛生器具のユニット工法において、自立型ユニットフレーム11を据付けた後、自立型ユニットフレーム11の周辺壁13aを施工し、その後に、自立型ユニットフレーム11に衛生器具12や仕上げパネル16,17を取付ける工法について説明したが、これに限らないで、周辺壁13aを施工する前に、自立型ユニットフレーム11に衛生器具12や仕上げパネル16,17を取付けることも可能である。
【0050】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、壁部から張り出した状態に取付ける壁掛け式衛生器具のユニット工法および衛生器具の取付装置への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る衛生器具の取付装置を用いて壁掛け式衛生器具を取付けた状態を示す側面図である。
【図2】本発明に係る衛生器具の取付装置を用いて壁掛け式衛生器具を取付けた状態を示す正面図である。
【図3】本発明に係る衛生器具の取付装置の自立型ユニットフレームを示す側面図である。
【図4】本発明に係る衛生器具の取付装置の自立型ユニットフレームを分解した状態を示す側面図である。
【図5】本発明に係る壁掛け式衛生器具のユニット工法で自立型ユニットフレームを施工する手順を説明する図である。
【図6】本発明に係る壁掛け式衛生器具のユニット工法で自立型ユニットフレームに壁掛け式衛生器具を取付ける手順を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
10 壁掛け式衛生器具の取付装置
11 自立型ユニットフレーム
12 衛生器具(壁掛け式衛生器具)
13 壁部(壁)
13a 周辺壁下地
15 架台
16,17 仕上げパネル
18 パネルフレーム
19 見切り枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁掛け式衛生器具を取付ける壁掛け式衛生器具の取付け装置であって、
前記壁掛け式衛生器具の支持部材となる架台に対して、仕上げパネルの取付面となるパネルフレーム及び当該パネルフレームと周囲壁とを仕切るための見切り枠とを一体に構成した自立型ユニットフレームを備えることを特徴とする壁掛け式衛生器具の取付け装置。
【請求項2】
前記架台の一方の面には前記壁掛け式衛生器具に連結される排水管連結部を備え、他方の面には排水管の支持部材が設けられ、前記パネルフレームの前記壁掛け式衛生器具が取付けられる面と異なる面には、給水管の固定金具及び給水管連結部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁掛け式衛生器具の取付け装置。
【請求項3】
架台、パネルフレーム及び見切り枠とを一体に構成した自立型ユニットフレームの架台を床部に固定する工程と、
前記自立型ユニットフレームの給水管及び排水管を連結する工程と、
前記自立型ユニットフレームに対して、壁掛け式衛生器具を取付ける工程と、
を含むことを特徴とする壁掛け式衛生器具の取付け方法。
【請求項4】
前記自立型ユニットフレームに対して、壁掛け式衛生器具を取付ける前に仕上げパネルを取付けると共に、該仕上げパネルの少なくとも一部が前記壁掛け式衛生器具を取付けた状態で取り外しが可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の壁掛け式衛生器具の取付け方法。
【請求項5】
周辺壁下地工事終了後に前記パネルフレームの位置調整をする工程を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の壁掛け式衛生器具の取付け方法。
【請求項6】
前記自立型ユニットフレームの給水管及び排水管を連結する工程の後に、水圧試験を実行する工程を含むことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の壁掛け式衛生器具の取付け方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−283520(P2006−283520A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108582(P2005−108582)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(391010448)須賀工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】