説明

壁用建築材料に使用されるブロック型建築石材及び製造方法

【課題】優れた遮音性と吸音性を有し、かつ高い断熱性を備えた積層容易なブロック型建築石材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】外層20と、内層26と、比重が軽く伝熱性の極めて低い中間層24の3層から構成される。中間層は、少なくとも体積率70パーセントの、再生した、粒子状のポリウレタンと、結合材としてのセメントからなる。上面において凸部34が、底面において凸部34と合致する溝40が形成される。製造に際し、まず外層20もしくは内層26となる下層を形成し、その上に中間層24を形成する。次に上層を中間層24の収縮が観測される待機時間の後に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は防音壁や建築壁のような壁に用いられる建築材料に使用されるブロック型建築石材に関する。建築石材は外面と内面とを有する。
【背景技術】
【0002】
目的は、最良の手法によって、いかなる種類の音も吸収し、透過音が出来る限り少ない建築石材を提供することである。該建築石材は、少なくともその内面において、ほとんど音を反射しないものでなければならない。該建築石材は、住宅街のような環境から隔離すべきあらゆる種類の音源、例えば工場、スポーツセンター等の音源と結び付けて使用する。防音は建物の中で行なっても良いが、一般に該建築石材は、自立壁や建築物の外壁のように屋外で使用することを目的としている。
【0003】
ブロック型建築石材は広く知られているが、例えばポリスチレンのような気泡の中間層を持つ軽量コンクリート建築石材のように層状に形成された建築石材もある。内装建築用には、ポリスチレンで石膏プラスターボードを覆ったものが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、壁を素早くかつ単純な方法で構築でき、また最小の音の透過性と最高の吸音性を備えたブロック型建築石材と、その製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を持つブロック型建築石材と請求項14の特徴を持つ製造方法によって解決される。
【0006】
建築石材は異なる3層から構成されている。内層もしくは外層は連続層か、レンガ、通常の石、野面石、石版(大理石、御影石)のような個々の大きめの部材で構成された層である。この場合、大きめの部材は中間層に押し付けられ、中間層のセメントで好適に接合している。使用にあたって、これらの層は実質上、垂直に配置されているために、ほぼ地表面と並行に伝動する音は、層を次々と通過しなければならない。各層は雑音を最小化する役割を有している。外層は特に音を遮断する役割を持つので、三層の中で比重を最も重くするのが好ましい。中間層は3層の中で最も比重が軽く、また音を減衰させる役割を担っている。内層は、外層の比重と中間層の比重との間の比重が望ましく、吸音の役割を担っている。音の伝搬特性は各接合面において変化するため、各層の接合面もまた、実用面で有用である。
【0007】
さらに建築石材は顕著な断熱特性を有している。これは、具体的には0.05W/m0Kという極めて低い伝熱性を持つ中間層による。これは建築石材に有用な二つの機能をもたらしている。それは軽量である事と、取扱いの容易さである。それはまた、日曜大工にも適している。
【0008】
内層は、微小物質のない鉱物粒から構成されている。その結果、それは孔を有している。不規則な粒状構造により、その表面からの音の反射は減少する。その孔の体積は、好適には氷害や雑草の成長を防止するため、内層構造内で水が溜まらないように形成されている。
【0009】
中間層は厚くすることが望ましい。いずれにしても、それは建築石材の総重量にはほとんど寄与しないため、該建築石材は妥当な総重量を持ちながらもかなり大きく形成できる。中間層の厚さは、内層もしくは外層の厚さの少なくとも2倍はあることが望ましい。外層に関して、建築石材の総重量が過大になり過ぎない範囲で音の遮断に有効な厚さを選択する。層の厚さの範囲は4〜14cmが好適であることが分かった。内層は少なくとも外層と同じ厚さであることが望ましく、また外層より僅かに厚いことが望ましい。内層に関しては、燧石のように粒子の大きさの範囲が1〜4mmであることが好適であることが分かった。
【0010】
好適な実施の形態では、中間層は、寸断して混合粉を形成し、粒径が好適には8mm以下の体積率90〜94パーセントの、再生した、硬質のポリウレタンと体積率6〜10パーセントのセメントとからなり、より具体的には体積率92パーセントの、再生した、硬質のポリウレタンと体積率8パーセントのセメントとからなる。いずれの場合も中間層(24)の体積に関連する。
【0011】
ブロック型建築石材は、好ましくは上面と底面を構成し、少なくともひとつの突起を上面に備え、底面には、少なくとも上面の凸部と同一の大きさでその形状に合致する少なくとも一つの凹部を備えている。それにより積層の際に建築石材の接合が容易になり、連結部材は不要となる。
【0012】
その他の特徴は、添付の請求項や、例示により図面を参照して与えられる発明の実施例の説明を精査することで明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1の建築石材は自己充てんコンクリートから出来た外層20を有する。比重は概して2400kg/mである。最低でも200kg、好ましくは300kgセメントを1立方メートル当たり使用する。該外層は厚さ約5cmの平坦な直方体である。外層20は建築石材の外面22を形成する。使用に当たっては、この外面は騒音源から遠ざける。
【0014】
この外層20は中間層24と接合する。中間層24は米国特許番号5904763において述べられている材料から出来ている。この材料は比重が極めて低く、特にきわめて低い熱伝導性を有している。この米国発明開示書類は引用文献として全面的に本件に組み込み、本件出願の開示に関係する。
【0015】
中間層24はその内面において、内層26と接合する。この層もまた平坦で、直方体の形をしている。この内層26は建築石材の内面28を構成している。内層26は、約1950kg/mから2050kg/mの範囲の比重を持っている。最低でも1立方メートル当たり100kgのセメントを使用する。200kgから250kgの割合のセメントが望ましい。内層ではその割合はゼロではない。更に、建築石材は前端面30と後端面32を有している。この二つの端面は同様に形成され、その前後の区別は図面との関係においてのみのものである。
【0016】
図1に示す実施例において、外層20と内層26は同じ厚さを有している。中層24の厚さは約15cmであり、外層20若しくは内層26の三倍の厚さがある。建築石材の厚さWは約25cmであって、長さLは30〜250cmにわたり、高さHは約30cmである。
【0017】
すべての3層20、24、26はセメントで接合している。同一種類の接合材で種々の層間の結合を促進し、建築石材の環境安定性も、実質上セメント接合材によって決定される。最終的には、セメント接合材により建築石材の製造費を安く保つことが出来る。
【0018】
図1の建築石材は厳密ではないがほぼ直方体の形状をしている。その上面には、一定の断面を有し、かつ建築石材の全長Lに渡って延設する凸部(突起)34がある。凸部の断面は台形をしている。凸部34は中間層24の領域にのみ形成されており、ほぼその全幅にわたって延びている。一方、凸部34は両側において、それぞれ上部に30度の角度で傾斜している短傾斜面36によって、上部に向かって範囲を定められている。該短傾斜面36は中間層24とそれぞれの隣接層20、26との境界面より始まる。他方、凸部34は、外層20と内層26の終端面より0.5cm〜8cmの間、一般に2cm〜5cmの距離だけ上にある主面38によって、実質的に制限されている。
【0019】
建築石材の底部面には、凸部34と対応して、実質上、凸部34と合致する溝(凹部)40が形成されている。また、溝40は中間層24のみに位置し、そのほぼ全幅を占めている。それはまた、全長Lにわたって延びている。溝40は好ましくは、凸部34よりも僅かに大きな寸法を有し、積層した建築石材の溝40と凸部34の間に接着剤やモルタル42(図3参照)、介在層44(図4参照)を配置する空間がもたらされる。例えば、溝40と凸部34の間のすべての側面に約3mmの空間がある。
【0020】
凸部34と溝40により公知の積層建築石材の結合形状を達成できる。建築石材を積層した際、外層20と内層26のそれぞれの水平な終端面46が表面接触し、積層した建築石材の外面22と内面28は整列する。
【0021】
建築石材は、他の手段によって接合あるいは結合せずに互いの建築石材の上に積み重ねることが出来る。しかし、接着その他の結合剤を介在させても良い。この手段は凸部34と溝40間に与えることができるが、積層したそれぞれの外層20と内層26の終端面46間に与えられても良い。しかし積層した建築石材の外層20と内層26の終端面間で直接接触させるのが好ましい。結合剤は凸部34の主表面38にのみ塗布するのが好ましい。
【0022】
原則として、凸部34のような突起や溝40のような対応した凹部は必要としない。もしそれらが設けられているならば、図示するような具体的な形状の必要はなく、それらは底面にある凹部と組み合わさる一つの円筒形の凸部等を設けても良い。ここで従来技術の凸部組み合わせと凹部組み合わせを利用してもよい。
【0023】
もし凸部と凹部が中間層24の領域だけに位置することが有利であるとしても、これは限定ではなく、凸部は層20や層26だけ、もしくはそれらの層に設ける事が出来る。
【0024】
凸部と受側の凹部は、積層建築石材間の直接的な直線結合を避けることが出来る。それにより通常、防音効果の改善ができる。
【0025】
図2は全幅Wが約12.5cmのかなり小さな建築石材を示している。CEM I 52.5のようなコンクリートの外層20は約2.5cmの厚さである。例えばB25/35のような他のコンクリート質であっても可能である。2〜5mmの粒状の鉱物粒からなる内層26は同様の厚さを持つ。中間層24は約7.5cmの厚さを持つ。該建築石材は高さH20cm、また全長L60cmを有している。そのような建築石材は手で持ち上げる事が出来、昇降機を必要としない。底面の溝40は2cmの深さで、上面の凸部34は上部に1.7cm突き出ている。凸部34の斜面36は45°の角度である。
【0026】
図3における実施例に、約25cmの全幅W、約20cmの高さH、約40cmの長さLの建築石材を例示する。この実施例においても、外層20と内層26は同じ厚さを有している。厚さは約5cmである。残りの厚さは全て中間層24となっている。これは体積率80パーセントの、加工、粉砕した、硬質のポリウレタンと結合材としてのセメントで出来ている。図3に示すように、モルタル42の厚さ約3mmの層が主表面34に塗布し、該モルタル層は図示の建築石材の上に配置する建築石材と結合させる。
【0027】
図4の建築石材は約50cmの全幅Wと40cmの高さHを有している。これには3種類の異なる長さL、即ち0.6m、1.2m、1.8mがある。外層20と内層26はここでも約10cmの厚さがあり、約30cmの残りの厚さは中間層24で満たされている。この層は、中間層に関して体積率85パーセントの割合の、再生、粉砕した、硬質のポリウレタレンとセメントからなる。またここでも、底面に溝40を有し、該溝は4cmの深さを有しており、上面の凸部34は3.7cm突出している。該凸部34上、即ちその主表面38には、約3mmの厚さのゴムの細片の形で介在層44が配置されている。それにより二つの積層した建築石材の凸部34と凹部40の間の溝を埋めることが出来る。防音、断熱性は、最終的には介在層44によって固定される建築石材によって同時に改善する。介在層44に使用するゴムが発泡ゴムの場合は、その厚さは3mmよりわずかに厚いものとすることができる。介在層44が圧縮可能なものならば、その弾性を利用できる。
【0028】
図5の実施例では、建築石材は60cmの幅を有し、その高さは約48cmである。全長は0.6m、1.2m、1.8m、2.4mに改変することが出来る。約12cmの外層20の厚さは、内層26の厚さよりも僅かに薄い。中間層は約36cmの厚さであり、これは体積率90〜94パーセントの、再生、粉砕した、硬質のポリウレタンからなり、残りはセメントによって出来ている。これはより具体的には、体積率92パーセントの粒径が10mm以下、好ましくは8mm以下の、再生、粉砕した、硬質のポリウレタンと、体積率8パーセントのセメントで出来ている。
【0029】
図5における実施例において、凸部34は高く突き出しており、凸部34の主表面38は外層20と内層26の終端面46から5.7cm上に位置している。溝40はそれに従って構成されており、約6cmの深さを持つ。
【0030】
図6の実施例は、全幅Wが約75cmで高さHが約60cmの幅広な建築石材を示している。また、この場合においても、可能な全長Lは0.6m、1.2m、1.8m及び2.4mである。同じ厚さである外層20と内層26の厚さは約15cmであり、従って中間層の厚さは約45cmである。溝40の内部の隙間は8cmであり、凸部34の高さは約7.7cmである。この建築石材は、他の支持手段無しに十分高く積み上げられる自立防音壁に適している。積み上げた建築石材との間の結合手段は設ける必要がない。それにより防音壁の組立て、解体が簡便になる。
【0031】
図7は、建築石材製造用の鋳型48を示している。製造中、層は後の使用で使用される方向とは相違した方向で形成される。各層は水平であり、それは、建築石材が出来上がれば、鋳型の中で、互いに重なり合っていることを意味する。一般に、製造は外層20の形成から始まるが、また工程を逆にし、内層26から作り始めても良い。
【0032】
図7に示すように、既に凸部34と溝40の形状をもたらす好適な鋳型48がある。言い換えると、鋳型48は完成した建築石材の中空空間寸法を有する。鋳型48は上部に向かってのみ開き、好適にはそこに内層28若しくは外層22が位置する。この各上面は例えば、鋳型48の上端で平坦にならす等、それに従って製作する。後に、完成した建築石材取り出すために鋳型を適した場所(不図示)で開き、例えば、鋳型の端部壁を取り除く。
【0033】
建築石材を製造するには、鋳型は、まず溝40と凸部34の傾斜を達成するのに必要な範囲まで満たされる。対応する層は平坦化される。図7は鋳型によって形成される完成した建築石材(図7においては不図示)におけるいくつかの面を示しており、即ち例えば32、34、36、38があり、これにより理解が容易になる。必要であれば、外層20を縮小できる。
【0034】
次に、下層が硬化する前に中間層を導入する。この層の厚さは当然、鋳型により制限され、それは凸部34と溝40のテーパー状の傾斜から明らかである。中間層24の材料はこのレベルまで満たす。最終的には、中間層24が硬化しないうちに、望ましくは内層26である最上部の層を供給する。それにより有益な層間結合を達成できる。
【0035】
中間層を製造するために、再生した、粒状のポリウレタンとセメントと水を直接共に混ぜるが、水は混合物が注入可能になるまで加える。一般に、水は硬化に必要な分以上に加えられる。中間層を形成するために、調合混合物を満たすと、中間層の表面が安定化し、水が鋳型から流れ出す。そして以下、待機時間と称するしばらくの時間、寝かせる。中間層のセメントが硬化するほど、待機時間を長くするべきではない。待機時間中、水は流れ出し、セメントは結晶化を開始する。層の厚さは減少する。一般に1〜2時間後、広くは30分〜5時間の間、中間層の収縮が観測される。層の厚さは一般には2〜2.5%減少する。鋳型から流れ出た水は綺麗で、事実上セメントは水流によって流れ出ることはない。
【0036】
中間層24の収縮は本発明の典型的な過程である。当初は、中間層24はそれ自体によって平坦にし、調製出来る十分な水を含んでいる。そこで特に注目すべきことは、実質上セメントは全く水流によって鋳型から流れ出ないと言うことである。鋳型は、セメントが水流により流出するのを防ぐため、特に細かいメッシュは必要としない。透水性鋳型はポリウレタンのどのような破片も孔から流れ出ないような十分に小さい開口部を有しているだけでよい。
【0037】
中間層は一般に以下の方法で製造する。業務用ミキサー若しくはスクリード器のような所定のミキサーに、100リットルのポリウレタンと20リットルのセメント(通常は高炉スラグセメント)を50リットルの水と共に満たす。内容物は注意深く混ぜられる。そして、100リットルのポリウレタレンと20リットルのセメントと50リットルの水をもう一度加え、十分に混ぜる。得られた混合物は注入可能となる。それはこの発明を特徴付ける凝固もしくは収縮を生じる。
【0038】
他の可能性は、まずポリウレタンとセメントを乾燥混合し、その後に水を加える。例えば、水を加える前に、100リットルのポリウレタンと20〜25リットルのセメントをスクリード器において乾燥混合する。一般に、水はポリウレタンの体積率の約50パーセントの割合で加える。
【0039】
また、下層が鋳型に導入された後、しばらくの間、待つことが好ましい。下層がコンクリートからなるならば、多少の時間の後、減縮が観測される。中間層24に関して述べた段階で既に述べたように、収縮が起こるまでの時間は、どのような種類のセメントを使用したかによる。速乾セメントにより、収縮時間は短縮される。これは、まだ下層が新しいが、セメントは既に硬化し始めている、つまり結晶化が既に始まっている間に、中間層24を下層の上に注ぐ上での利点がある。
【0040】
一般に下層と中間層は連続し、つまりそれらには隙間がない。上層も同様の方法で構成できるが、隙間を生じるように形成しても良い。これは図8及び図9との関連と共に説明される。
【0041】
図8において、レンガ50若しくは、タイルは中間層24に一定間隔で押し込まれ、外層20を形成している。中間層24にそれらを押し込むことにより中間層24の材料は個々のレンガ50の間の隙間で僅かに上昇するが、レンガ50の正面には到達しない。レンガ50は中間層24のセメント結合材によって保持されているので、追加の結合材は必要としない。それでも追加の結合材を追加することもでき、たとえば、薄いモルタルや接着剤硬化層を中間層24に塗布し、レンガ50を塗布層に押し付けることができる。
【0042】
図9及び10に示す実施例では、大きな玉石52を、まだ新しいが既に硬化している中間層24に押し込んでいる。それらは外層20とその端面において外面22を形成している。この場合においても同じく、中間層24の材料は、石材52の隙間の間で上昇する。これは図10において確かめることができる。
【0043】
コンクリート、有孔コンクリート、レンガ50、スタッコ、赤石膏(ドイツ語ではKrapputz)、露出骨材コンクリート、舗装材、石膏、ラメラ、及び大理石の石版、コンクリート、敷石、崗岩のブロック、野面石52等のどのような天然及び既成の石材をも外層20として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のブロック型建築石材の斜視図である。
【図2】第2実施例のブロック型建築石材の正面図である。
【図3】第3実施例の、縦方向を横切る断面線で示した一部断面図を持つブロック型建築石材の斜視図である。
【図4】第4実施例のブロック型建築石材の正面図である。
【図5】第5実施例のブロック型建築石材の正面図である。
【図6】第6実施例のブロック型建築部材の正面図である。
【図7】ブロック型建築石材の製造用の鋳型の斜視図である。
【図8】レンガよりなる上層の上面図である。
【図9】玉石でできた上層の上面図である。
【図10】図9におけるX−X断面線に沿った部分断面図である。
【符号の説明】
【0045】
20 外層
22 外面
24 中間層
26 内層
28 内面
30 前端面
32 後端面
34 凸部(突起)
40 溝(凹部)
44 介在層(細片状の材料)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防音壁や建築壁等に使用される建築材料としての建築石材であって、外面(22)と内面(28)を有するブロック型建築石材において、
前記外面(22)を形成する外層(20)と、
少なくとも体積率70パーセントの、再生した、粒状のポリウレタンと、結合材としてのセメントを具備した、高い断熱効果を有する防音モルタルから構成された中間層(24)と、
前記内面(28)を形成し、好ましくは、結合材としてのセメントを有する内層(26)との、三層構造を特徴とするブロック型建築石材。
【請求項2】
前記中間層(24)の幅が前記外層(20)及び前記内層(26)の幅より大きく、好ましくは、前記中間層(24)が前記外層(20)もしくは前記内層(26)の厚さの少なくとも2倍、より具体的には3倍の厚さを有していることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項3】
前記外層(20)が前記内層(26)よりも薄いことを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項4】
前記外層(20)を構成するコンクリートが、CEM I 52.5、CEM I 42.5、CEM I 32.5のような規格化されたコンクリートであることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項5】
前記中間層(24)は、粒径が8mm以下に寸断されて混合紛を形成し、体積率90〜94パーセントの、再生した、硬質のポリウレタンと、体積率6〜10パーセントのセメントよりなり、より具体的にはそれぞれ前記中間層(24)の体積に関連して、体積率92パーセントの、再生した、硬質のポリウレタンと8パーセントのセメントよりなることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項6】
外層(20)の厚さが4cm〜15cmの範囲で、より具体的には8cm〜12cmであることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項7】
前記中間層(24)と前記内層(26)が有孔構造であることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項8】
上面と底面とを備え、少なくとも一つの突起(34)を該上面に設け、該底面は、少なくとも前記上面の該突起と同じ大きさで該突起の形状に合致する凹部(40)を備えることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項9】
共に平坦な前後端面(30、32)を備えることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項10】
前記外面(22)と前記内面(28)とが平坦面であることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項11】
0.4〜2.5mの範囲の長さを備えることを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項12】
細片状の材料(44)、より具体的にはゴム系材料を二つの積層したブロック型建築石材の間に挿入することを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項13】
前記外層(20)と前記内層(26)は隙間が無いことを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材。
【請求項14】
始めに前記外層(20)もしくは前記内層(26)を形成する底層を水透過型鋳型に注入し、
セメント、ポリウレタン、水を共に混合して前記中間層(24)を生成して、既に前記鋳型に形成された前記底層上に注入する注入可能な混合物を作成し、
セメントがまだ硬化せず、水が前記鋳型から流れ出て、前記中間層(24)の厚さが少なくとも0.5%、好適には2〜5%減少する待機時間を測定し、
次に上層、前記内層(26)もしくは、前記外層(20)を供給する
ことを特徴とする請求項1記載のブロック型建築石材の製造方法。
【請求項15】
前記底層がまだ新しい内に前記中間層(24)を該底層の上に供給し、あるいは該中間層(24)が新しい内に前記上層を該中間層(24)の上に供給すること
を特徴とする請求項14記載の製造方法。
【請求項16】
レンガや玉石のような部材をまだ新しい前記中間層に押し込むことにより前記上層を供給することを特徴とした請求項15記載の製造方法。
【請求項17】
通常硬化型セメントを使用し、待機時間が最低30分であり最高5時間であることを特徴とする請求項14記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−510829(P2007−510829A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530062(P2006−530062)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010954
【国際公開番号】WO2005/033039
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(506110852)リサイフォーム エス.エイ. (2)