説明

売上精算システム

【課題】到着地の拠点で手間をかけることなく、出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力し、正確な売上金を算出すること。
【解決手段】釣銭準備金の出金処理を行う第一現金処理機1aと、第一現金処理機1aに対して遠隔地に配置され、入金処理を行う第二現金処理機1bと、第一現金処理機1aで釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶する記憶部60iと、を備えている。第二現金処理機1bは、記憶部60iに記憶された出金者特定情報に基づいて、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣銭準備金の出金処理を行う第一現金処理機と、売上金の入金処理を行う第二現金処理機とを備えた売上精算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線など特急電車の車内販売や飛行機の機内販売などでは、予め釣銭準備金を準備する必要があるため、出発地の拠点で、釣銭準備装置(例えば、特許文献1参照)から釣銭準備金を出金するとともに、出金した金額をレシートなどの紙媒体に記載していた。そして、到着地の拠点で、売上金入金装置(例えば、特許文献1参照)に釣銭準備金と運航中に発生した売上金をまとめて入金し、まとめて入金した金額から紙媒体に記載された出金した金額を差し引いて売上金を確定する処理を行っていた。
【特許文献1】特許第3496902号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の方法では、作業者が売上金入金装置で釣銭金額を手入力する手間が必要になっており、余分な作業が発生してしまっている。また、作業者が、売上金入金装置で釣銭金額を手入力するときに入力ミスが発生し、正確な売上金を算出することができないおそれもある。
【0004】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、到着地の拠点で手間をかけることなく、出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力し、正確な売上金を算出することができる売上精算システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による売上精算システムは、
釣銭準備金の出金処理を行う第一現金処理機と、
前記第一現金処理機に対して遠隔地に配置され、入金処理を行う第二現金処理機と、
前記第一現金処理機で釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶する記憶部と、を備え、
前記第二現金処理機が、前記記憶部に記憶された前記出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行う。
【0006】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記記憶部は、ICカードのICチップに設けられ
前記第一現金処理機は、前記ICチップに、前記出金者特定情報と前記金額情報を書き込む書込部を有し、
前記第二現金処理機は、前記ICチップから、前記出金者特定情報と前記金額情報を読み出す読出部を有することが好ましい。
【0007】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記第一現金処理機から前記出金者特定情報と前記金額情報を受信するとともに、前記第二現金処理機に該第一現金処理機から受信した該出金者特定情報と該金額情報を送信するサーバをさらに備え、
前記記憶部は、前記サーバに設けられていることが好ましい。
【0008】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記第一現金処理機は、前記出金者特定情報と前記金額情報を示すバーコード情報を紙媒体に印刷するバーコード印刷部を有し、
前記第二現金処理機は、前記紙媒体に印刷されたバーコード情報から、前記出金者特定情報と前記金額情報を読み出すバーコード読取部を有し、
バーコード情報の印字された紙媒体が、前記記憶部を構成することが好ましい。
【0009】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記第二現金処理機は、入金された貨幣の合計金額から前記第一現金処理機から出金された釣銭準備金の金額を引くことによって仮売上金の金額を算出する算出部を有することが好ましい。
【0010】
このような売上精算システムにおいて、
販売商品を登録するとともに、該販売商品に対応する価格を特定する携帯端末をさらに備え、
前記第二現金処理機は、前記携帯端末から販売商品の価格に関する情報を受け取って売上金の合計金額を特定する売上金特定部と、該売上金特定部で特定された売上金の合計金額と前記算出部で算出された仮売上金の金額とを照合する照合部と、を有することが好ましい。
【0011】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記第一現金処理機は、出金者特定情報毎に該第一現金処理機から出金された釣銭準備金と同額以上の金額が前記第二現金処理機に入金されたかを確認する入金確認部を有し、該入金確認部で釣銭準備金と同額以上の金額が前記第二現金処理機に入金されたことが確認されたときにだけ、当該出金者特定情報に対応する出金者に対して釣銭準備金が出金可能になることが好ましい。
【0012】
本発明による売上精算システムにおいて、
前記第二現金処理機は、釣銭準備金の出金処理を行い、
前記記憶部は、前記第二現金処理機で釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶し、
前記第一現金処理機は、前記記憶部に記憶された前記出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第二現金処理機が、釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うので、出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力し、正確な売上金を算出することができる。
【0014】
また、記憶部に記憶された出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うので、出金者毎の売り上げを確実に管理することができ、かつ、不正を抑止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
第1の実施の形態
以下、本発明に係る売上精算システムの第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態を示す図である。なお、本願において、貨幣とは、硬貨または紙幣を意味している。
【0016】
図1に示すように、売上精算システムは、釣銭準備金の出金処理を行う第一現金処理機1aと、第一現金処理機1aに対して遠隔地に配置され、入金処理を行う第二現金処理機1bと、を備えている。なお、本実施の形態では、第一現金処理機1aは、釣銭準備金の出金処理だけでなく入金処理も行うことができるように構成され、他方、第二現金処理機1bは、入金処理だけでなく釣銭準備金の出金処理も行うことができるように構成されている。
【0017】
ここで、第二現金処理機1bが、第一現金処理機1aに対して遠隔地に配置されているとは、例えば、第一現金処理機1aが東京に配置され第二現金処理機1bが大阪に配置されているような場合を意味し、第一現金処理機1aと第二現金処理機1bとの間を移動するには、新幹線90、飛行機、特急電車などの交通手段を用いて移動する必要がある場合のことを意味している。なお、本実施の形態では、交通手段として新幹線90を用いた態様で説明するが、これに限られることはない。
【0018】
また、図1に示すように、第一現金処理機1aは、硬貨の入出金処理を行う第一硬貨処理装置10aと、紙幣の入出金処理を行う第一紙幣処理装置20aと、これら第一硬貨処理装置10aおよび第一紙幣処理装置20aを制御する第一ターミナル30aと、を有している。他方、第二現金処理機1bは、硬貨の入出金処理を行う第二硬貨処理装置10bと、紙幣の入出金処理を行う第二紙幣処理装置20bと、これら第二硬貨処理装置10bおよび第二紙幣処理装置20bを制御する第二ターミナル30bと、を有している。
【0019】
また、図1に示すように、売上精算システムは、ICチップ60iを有する(社員証などの)ICカード60と、販売商品を登録するとともに、販売商品に対応する価格を特定する(ハンディ端末などの)携帯端末55とをさらに備えている。そして、ICカード60のICチップ60iが、第一現金処理機1a(または第二現金処理機1b)で釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、この出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶する記憶部を構成している。
【0020】
また、図1に示すように、第一現金処理機1aは、ICチップ60iに、出金者特定情報と金額情報を書き込むことができ、かつ、ICチップ60iから、出金者特定情報と金額情報を読み出すことができる第一書込読出部(書込部および読出部)31aを有している。また、第二現金処理機1bも、同様に、ICチップ60iに、出金者特定情報と金額情報を書き込むことができ、かつ、ICチップ60iから、出金者特定情報と金額情報を読み出すことができる第二書込読出部(書込部および読出部)31bを有している。
【0021】
なお、第一書込読出部31aと第二書込読出部31bの各々は、上述のような出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報の他に、出発拠点に関する出発拠点情報(例えば、東京、大阪、名古屋など)や、釣銭準備金が出金された現金処理機識別情報(例えば、1号機、2号機など)や、釣銭準備金が出金された日時情報(例えば、2008年12月1日、9:30など)や、乗車予定の列車名(例えば、のぞみ177号など、航空機の場合にはフライトナンバー)を識別する乗車予定情報をICチップ60iに記憶させてもよい。
【0022】
また、図2に示すように、第二現金処理機1bは、第一書込読出部31aによってICチップ(記憶部)60iに記憶された出金者特定情報と当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定する第二出金者釣銭準備金特定部40bを有している。また、第一現金処理機1aも、同様に、第二書込読出部31bによってICチップ(記憶部)60iに記憶された出金者特定情報と当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定する第一出金者釣銭準備金特定部40aを有している。なお、図2中の2点鎖線はターミナル30a,30bを示している。
【0023】
また、図2に示すように、第二現金処理機1bの第二ターミナル30bは、入金された貨幣の合計金額から第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金の金額を引くことによって仮売上金の金額を算出する第二算出部41bと、第二携帯端末情報受信部(図示せず)を介して携帯端末55から販売商品の価格に関する情報(例えば、販売商品の合計金額)を受け取って売上金の合計金額を特定する第二売上金特定部45bと、この第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額と第二算出部41bで算出された仮売上金の金額とを照合する第二照合部49bと、を有している。
【0024】
また、図2に示すように、第一現金処理機1aの第一ターミナル30aも、同様に、入金された貨幣の合計金額から第二現金処理機1bから出金された釣銭準備金の金額を引くことによって仮売上金の金額を算出する第一算出部41aと、第一携帯端末情報受信部(図示せず)を介して携帯端末55から販売商品の価格に関する情報(例えば、販売商品の合計金額)を受け取って売上金の合計金額を特定する第一売上金特定部45aと、この第一売上金特定部45aで特定された売上金の合計金額と第一算出部41aで算出された仮売上金の金額とを照合する第一照合部49aと、を有している。
【0025】
また、図2に示すように、第一出金者釣銭準備金特定部40aは、第一書込読出部31a、第一硬貨処理装置10a、第一紙幣処理装置20aおよび第一算出部41aに電気的に接続されている。また、第一算出部41aは、第一硬貨処理装置10a、第一紙幣処理装置20aおよび第一照合部49aに電気的に接続されている。また、第一照合部49aは、第一売上金特定部45aおよび第一表示部36aに電気的に接続されている。
【0026】
また、同様に、第二出金者釣銭準備金特定部40bは、第二書込読出部31b、第二硬貨処理装置10b、第二紙幣処理装置20bおよび第二算出部41bに電気的に接続されている。また、第二算出部41bは、第二硬貨処理装置10b、第二紙幣処理装置20bおよび第二照合部49bに電気的に接続されている。また、第二照合部49bは、第二売上金特定部45bおよび第二表示部36bに電気的に接続されている。
【0027】
ところで、図2は、本実施の形態による売上精算システムのターミナル30a,30bの構成を示す概略図示しているが、図面を簡略化するため、外部装置(硬貨処理装置10a,10b、紙幣処理装置20a,20bなど)と送受信をする際に用いられるインターフェース部などは図示していない。
【0028】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0029】
まず、販売員が、ICチップ60iを有するICカード60を第一書込読出部31aに読み取らせる。このことのよって、出金者が特定されるとともに、第一硬貨処理装置10aおよび第一紙幣処理装置20aで釣銭準備金を出金することができる状態となる(図1参照)。
【0030】
次に、販売員が、第一硬貨処理装置10aから金種別に所定の枚数の硬貨を出金するとともに、第一紙幣処理装置20aから金種別に所定の枚数の紙幣を出金することで、釣銭準備金を準備する(図1参照)。このとき、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一硬貨処理装置10aに出金される硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一紙幣処理装置20aに出金される紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される。そして、第一硬貨処理装置10aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に硬貨が出金された旨が送信され、同様に、第一紙幣処理装置20aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に紙幣が出金された旨が送信される(図3の(1)a1参照)。なお、出金される貨幣の枚数は、販売員が指定してもよいし、出発拠点、出発日時、乗車予定の列車名(航空機の場合にはフライトナンバー)などに基づいて、第一出金者釣銭準備金特定部40aが自動的に決定してもよい。この場合には、第一硬貨処理装置10aと第一紙幣処理装置20aから第一出金者釣銭準備金特定部40aへ情報が送られるのではなく、逆に、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一硬貨処理装置10aと第一紙幣処理装置20aへ情報が送られることとなる。
【0031】
次に、第一書込読出部31aは、ICカード60のICチップ60iに、出金者特定情報(販売員の社員番号、氏名など)に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を書き込んで記憶させる(図1参照)。ここで、釣銭準備金の金額情報としては、出金された釣銭準備金の合計金額が含まれることが必要であるが、その他、金種別の枚数なども含まれてよい。なお、第一書込読出部31aでICチップ60iに書き込まれる釣銭準備金の金額情報は、第一出金者釣銭準備金特定部40aから送られる(図3の(2)a2参照)。
【0032】
次に、販売員は、乗車予定の新幹線90に(例えば、東京で)乗り込み、当該新幹線90内で商品を販売する(図1参照)。そして、販売員は、商品が売れるごとに、携帯端末55を用いて、売れた販売商品を登録するとともに、販売商品に対応する価格を特定する。このようにして携帯端末55で登録された販売商品の価格は、携帯端末55によって記憶される。
【0033】
降車予定地(例えば、大阪)に到着すると、販売員は新幹線90から降車し、第二現金処理機1bの下へ向かう。そして、販売員は、ICカード60を第二書込読出部31bに読み取られせた後で(このようにICカード60を読み取らせることによって始めて第二現金処理機1bへの入金処理が可能となる)、第二現金処理機1b内に、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金する(図1参照)。なお、このように第二現金処理機1bへの入金処理が可能となると、第二出金者釣銭準備金特定部40bから第二硬貨処理装置10bと第二紙幣処理装置20bに入金処理を行う旨の指示が送られる。
【0034】
このとき、第二書込読出部31bは、ICチップ60iから、出金者特定情報と第一書込読出部31aで書き込まれた金額情報を読み出して、第二出金者釣銭準備金特定部40bに送信する(図4の(1)b1参照)。そして、第二出金者釣銭準備金特定部40bは、出金者特定情報と、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定し、第二算出部41bへ送信する(図4の(2)b2参照)。
【0035】
他方、第二硬貨処理装置10bから第二算出部41bへ入金された硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第二紙幣処理装置20bから第二算出部41bへ入金された紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される(図4の(3)b3参照)。
【0036】
次に、第二算出部41bが、入金された貨幣の合計金額(売上金と余った釣銭準備金の合計金額)Xから、第二出金者釣銭準備金特定部40bで特定された第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金の金額Yを引くことによって仮売上金の金額(X−Y)を算出する。他方、第二売上金特定部45bが、携帯端末55から販売商品の価格に関する情報(例えば、販売商品の合計金額)を受け取り(図4の(4)b4参照)、売上金の合計金額Zを特定する。その後、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bから売上金の合計金額Zを受け取るとともに(図4の(5)b5参照)、第二算出部41bから仮売上金の金額(X−Y)を受け取り(図4の(6)b6参照)、売上金の合計金額Zと仮売上金の金額(X−Y)とを照合する(X−Y=Zとなっているかを照合する)。
【0037】
ここで、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっている(X−Y=Zとなっている)場合には、第二現金処理機1bでの処理が終了する。他方、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっていない(X−Y≠Zとなっている)場合には、その旨が第二表示部36bに送られ(図4の(7)b7参照)、当該第二表示部36bでその旨が表示される。このため、販売員などの作業員は、不具合があることを容易に認識することができる。
【0038】
上述のように、本実施の形態によれば、出金者特定情報に関連付けて釣銭準備金の金額情報を特定することができるので、出金者毎の売り上げを確実に管理することができ、かつ、不正を抑止することができる。
【0039】
すなわち、釣銭準備金を出金した出金者は、自己の出金者特定情報に基づいて第二現金処理機1bでの入金処理をしなければ自己の売り上げを確定することができないので(例えば、他人のICカード60を盗んで当該ICカード60で入金処理を行っても、盗まれた者の売り上げとなってしまい、自己の売り上げにはならないので)、出金者毎の売り上げを確実に管理することができるし、他人のICカード60を盗むといった不正を抑止することもできる。
【0040】
また、ICカード60を第二書込読取部で読み取らせるだけで、釣銭準備金の金額情報が特定されるので、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金するだけで、到着地の拠点で手間をかけることなく出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力させることができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)とを照合するので、正確な売上金を第二現金処理機1bに入金させることができ、販売員のミスや不正によって、実際の売上金の金額と、売上金として入金される金額とが相違することを防止することができる。
【0042】
さらに、本実施の形態によれば、社員証などのICカード60のICチップ60iに、出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報が記憶されるので、出金した金額を記載したレシートなどの紙媒体を携帯して管理する必要がなく、便利である。この点、新たにICカード60を携帯する必要があるように思えるが、本実施の形態に用いられるICカード60は社員証などであり、従来から販売員が携帯しているものである。このため、新たなICカード60を携帯するというような問題は生じない。
【0043】
なお、本実施の形態では、第二現金処理機1bが、上述した第一現金処理機1aと同じ機能を果たし、かつ、第一現金処理機1aが、上述した第二現金処理機1bと同じ機能を果たすことができる。このため、例えば大阪から東京へ向かう際に、販売員は、大阪にある第二現金処理機1bで釣銭準備金の出金処理を行い、東京にある第一現金処理機1aで、ICチップ60iに記憶された出金者特定情報と、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うこともできる。
【0044】
第2の実施の形態
次に、図5により、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5に示す第2の実施の形態は、ICカード60のICチップ60iが記憶部を構成する代わりに、バーコード情報が印字された紙媒体61が記憶部を構成するものである。本実施の形態では、第一現金処理機1aが、出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報を示すバーコード情報を紙媒体61に印刷する第一バーコード印刷部33aと、紙媒体61のバーコード情報から、出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報を読み出す第一バーコード読取部32aとを有している。また、同様に、第二現金処理機1bが、出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報を示すバーコード情報を紙媒体61に印刷する第二バーコード印刷部33bと、紙媒体61のバーコード情報から、出金者特定情報と釣銭準備金の金額情報を読み出す第二バーコード読取部32bとを有している。その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0045】
図5に示す第2の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0046】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。このため、第1の実施の形態と重複する部分は省略しつつ、本実施の形態による作用効果を簡単に説明する。
【0047】
まず、販売員が、第一硬貨処理装置10aから金種別に所定の枚数の硬貨を出金するとともに、第一紙幣処理装置20aから金種別に所定の枚数の紙幣を出金することで、釣銭準備金を準備する(図5参照)。このように硬貨と紙幣を出金するときには、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一硬貨処理装置10aに出金される硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一紙幣処理装置20aに出金される紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される。そして、第一硬貨処理装置10aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に硬貨が出金された旨が送信され、同様に、第一紙幣処理装置20aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に紙幣が出金された旨が送信される(図3の(1)a1参照)。また、販売員は、第一入力部39aで、第一現金処理機1aで自己を識別する出金者特定情報を入力する(カードリーダなどに社員証をかざすことで出金者特定情報を入力する態様でもよい)。なお、図5の符号39bは、第二入力部を示している。
【0048】
次に、第一出金者釣銭準備金特定部40aが、入力された出金者特定情報と出金された釣銭準備金の金額情報とを、第一バーコード印刷部33aへ送る(図5および図3の書込読出部31aをバーコード印刷部33aに置き換えて、図3の(2)a2参照)。そして、第一バーコード印刷部33aが、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、この出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを特定するバーコード情報を紙媒体61に書き込んで印刷する。
【0049】
次に、販売員は、乗車予定の新幹線90に乗り込み、当該新幹線90内で商品を販売する(図5参照)。そして、販売員は、商品が売れるごとに、携帯端末55を用いて、売れた販売商品を登録するとともに、販売商品に対応する価格を特定する。
【0050】
そして、降車予定地に到着すると、販売員は新幹線90から降車し、第二現金処理機1bの下へ向かう。そして、販売員は、第二現金処理機1b内に、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金する(図5参照)。
【0051】
このとき、第二バーコード読取部32bによって、紙媒体61に書き込まれて記憶された出金者特定情報と金額情報が読み出されて、第二出金者釣銭準備金特定部40bに送信される(図5および図4の書込読出部31bをバーコード読取部32bに置き換えて、図4の(1)b1参照)。そして、第二出金者釣銭準備金特定部40bは、出金者特定情報と、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定し、第二算出部41bへ送信する(図4の(2)b2参照)。
【0052】
また、第二硬貨処理装置10bから第二算出部41bへ入金された硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第二紙幣処理装置20bから第二算出部41bへ入金された紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される(図4の(3)b3参照)。
【0053】
次に、第二算出部41bが、入金された貨幣の合計金額Xから、第二出金者釣銭準備金特定部40bで特定された第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金の金額Yを引くことによって仮売上金の金額(X−Y)を算出する。他方、第二売上金特定部45bが、携帯端末55から販売商品の価格に関する情報を受け取り(図4の(4)b4参照)、売上金の合計金額Zを特定する。その後、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bから売上金の合計金額Zを受け取るとともに(図4の(5)b5参照)、第二算出部41bから仮売上金の金額(X−Y)を受け取り(図4の(6)b6参照)、売上金の合計金額Zと仮売上金の金額(X−Y)とを照合する。
【0054】
ここで、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっている(X−Y=Zとなっている)場合には、第二現金処理機1bでの処理が終了する。他方、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっていない(X−Y≠Zとなっている)場合には、その旨が第二表示部36bに送られ(図4の(7)b7参照)、当該第二表示部36bでその旨が表示される。
【0055】
本実施の形態によっても、出金者特定情報に関連付けて釣銭準備金の金額情報を特定することができるので、出金者毎の売り上げを確実に管理することができ、かつ、不正を抑止することができる。
【0056】
また、バーコード情報が印刷された紙媒体61を第二バーコード読取部32bで読み取らせるだけで、釣銭準備金の金額情報が特定されるので、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金するだけで、到着地の拠点で手間をかけることなく出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力させることができる。
【0057】
さらに、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)とを照合するので、正確な売上金を第二現金処理機1bに入金させることができ、販売員のミスや不正によって、実際の売上金の金額と、売上金として入金される金額とが相違することを防止することができる。
【0058】
なお、本実施の形態でも、第二現金処理機1bが、上述した第一現金処理機1aと同じ機能を果たし、かつ、第一現金処理機1aが、上述した第二現金処理機1bと同じ機能を果たすことができる。
【0059】
第3の実施の形態
次に、図6乃至図8により、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6乃至図8に示す第3の実施の形態は、第一現金処理機1aから出金者特定情報と金額情報を受信するとともに、第二現金処理機1bに第一現金処理機1aから受信した出金者特定情報と金額情報を送信するサーバ50をさらに備えたものである。そして、ICカード60のICチップ60iが記憶部を構成する代わりに、サーバ50が記憶部を構成するものである。なお、第一現金処理機1aは、サーバ50へ情報を送信したり、サーバ50から情報を受信したりする第一送受信部35aを有している。また、第二現金処理機1bは、サーバ50から情報を受信したり、サーバ50へ情報を送信したりする第二送受信部35bを有している。
【0060】
また、第一現金処理機1aは、出金者特定情報毎に第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金と同額以上の金額が第二現金処理機1bに入金されたかを確認する第一入金確認部42aを有している。そして、当該第一入金確認部42aが釣銭準備金と同額以上の金額が第二現金処理機1bに入金されたことを確認したときにだけ、第一現金処理機1aは当該出金者特定情報に対応する出金者に対して釣銭準備金が出金可能とするように構成されている。
【0061】
他方、第二現金処理機1bも、同様に、出金者特定情報毎に第二現金処理機1bから出金された釣銭準備金と同額以上の金額が第一現金処理機1aに入金されたかを確認する第二入金確認部42bを有している。そして、当該第二入金確認部42bが釣銭準備金と同額以上の金額が第一現金処理機1aに入金されたことを確認したときにだけ、第二現金処理機1bが当該出金者特定情報に対応する出金者に対して釣銭準備金が出金可能とするように構成されている。
【0062】
その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。図6乃至図8に示す第3の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。このため、第1の実施の形態と重複する部分は省略しつつ、本実施の形態による作用効果を簡単に説明する。
【0064】
まず、販売員が、第一入力部39aで、第一現金処理機1aで自己を識別する出金者特定情報を入力する(カードリーダなどに社員証をかざすことで出金者特定情報を入力する態様でもよい)。
【0065】
ここで、第一現金処理機1aの第一入金確認部42aは、第一送受信部35aを介してサーバ50に問い合わせて、前回、第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金が、第二現金処理機1bに入金されたか(より具体的には、前回出金された釣銭準備金と同額以上の金額が第二現金処理機1bに入金されたか)を確認する(図7の(1)c1および(2)c2参照)。そして、第一入金確認部42aが第一現金処理機1aから前回出金された釣銭準備金が第二現金処理機1bに入金されたことを確認したときにだけ、第一現金処理機1aおよび第二現金処理機1bは当該出金者特定情報に対応する出金者に対して釣銭準備金を出金できるようにする。
【0066】
このため、前回出金された釣銭準備金が第二現金処理機1bに未だ入金されていない状態で、第一現金処理機1aから再度、釣銭準備金が出金されることを防止することができる。また、第二現金処理機1bから不正に釣銭準備金が出金されることを防止することができる。
【0067】
上記において第一入金確認部42aによって第一現金処理機1aから前回出金された釣銭準備金が第二現金処理機1bに入金されたことが確認されると、第一硬貨処理装置10aから金種別に所定の枚数の硬貨が出金されるとともに、第一紙幣処理装置20aから金種別に所定の枚数の紙幣が出金される(図6参照)。
【0068】
次に、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一硬貨処理装置10aに出金される硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第一出金者釣銭準備金特定部40aから第一紙幣処理装置20aに出金される紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される。そして、第一硬貨処理装置10aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に硬貨が出金された旨が送信され、同様に、第一紙幣処理装置20aから第一出金者釣銭準備金特定部40aに実際に紙幣が出金された旨が送信される(図7の(3)c3参照)。
【0069】
次に、第一出金者釣銭準備金特定部40aが、入力された出金者特定情報と出金された釣銭準備金の金額情報とを、第一送受信部35aへ送る(図7の(4)c4参照)。そして、第一送受信部35aが、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、この出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを、サーバ50に送信する(図7の(5)c5参照)。
【0070】
次に、販売員は、乗車予定の新幹線90に乗り込み、当該新幹線90内で商品を販売する(図6参照)。そして、販売員は、商品が売れるごとに、携帯端末55を用いて、売れた販売商品を登録するとともに、販売商品に対応する価格を特定する。
【0071】
そして、降車予定地に到着すると、販売員は新幹線90から降車し、第二現金処理機1bの下へ向かう。そして、販売員は、第二現金処理機1b内に、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金する(図6参照)。
【0072】
このとき、販売員は、第二入力部39bで、第二現金処理装置で自己を識別する出金者特定情報を入力する(カードリーダなどに社員証をかざすことで出金者特定情報を入力する態様でもよい)。このように出金者特定情報が入力されると、第二送受信部35bは、出金者特定情報に基づいて、サーバ50から、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を読み出して(図7の(1)d1参照)、第二出金者釣銭準備金特定部40bに送信する(図7の(2)d2参照)。そして、第二出金者釣銭準備金特定部40bは、釣銭準備金の金額情報を特定し、第二算出部41bへ送信する(図7の(3)d3参照)。
【0073】
また、第二硬貨処理装置10bから第二算出部41bへ入金された硬貨の金種別の枚数に関する情報が送信され、同様に、第二紙幣処理装置20bから第二算出部41bへ入金された紙幣の金種別の枚数に関する情報が送信される(図7の(4)d4参照)。
【0074】
次に、第二算出部41bが、入金された貨幣の合計金額Xから、第二出金者釣銭準備金特定部40bで特定された第一現金処理機1aから出金された釣銭準備金の金額Yを引くことによって仮売上金の金額(X−Y)を算出する。他方、第二売上金特定部45bが、携帯端末55から販売商品の価格に関する情報を受け取り(図7の(5)d5参照)、売上金の合計金額Zを特定する。その後、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bから売上金の合計金額Zを受け取るとともに(図7の(6)d6参照)、第二算出部41bから仮売上金の金額(X−Y)を受け取り(図7の(7)d7参照)、売上金の合計金額Zと仮売上金の金額(X−Y)とを照合する。
【0075】
ここで、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっている(X−Y=Zとなっている)場合には、第二現金処理機1bでの処理が終了する。他方、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)が等しくなっていない(X−Y≠Zとなっている)場合には、その旨が第二表示部36bに送られ(図7の(8)d8参照)、当該第二表示部36bでその旨が表示される。
【0076】
なお、このように、第二現金処理機1bに第一現金処理機1aで出金された釣銭準備金と同額以上の金額が入金されると、第二現金処理機1bの第二送受信部35bは、その旨をサーバ50に送る。この結果、次回、第一現金処理機1aから釣銭準備金を出金する際に、第一現金処理機1aの第一入金確認部42aで釣銭準備金と同額以上の金額が第二現金処理機1bに入金されたことが確認されることとなり、第二現金処理機1bに入金した販売員は、第一現金処理機1aから釣銭準備金を出金することができるようになる。この時、第二現金処理機1bの第二入金確認部42bでの確認では、第二現金処理機1bから釣銭準備金が出金されていないので、第二現金処理機1bからも釣銭準備金を出金することができる。また、第二現金処理機1bから釣銭準備金が出金されていた場合でも、第二現金処理機1bの第二入金確認部42bでは、第一現金処理機1aの第一入金確認部42aと同様に確認でき、第二現金処理機1bからも釣銭準備金を出金することができる。
【0077】
本実施の形態によっても、出金者特定情報に関連付けて釣銭準備金の金額情報を特定することができるので、出金者毎の売り上げを確実に管理することができ、かつ、不正を抑止することができる。
【0078】
また、第二入力部39bで出金者特定情報を入力するだけで、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報が特定されるので、売上金と釣銭準備金とからなる全ての貨幣を入金するだけで、到着地の拠点で手間をかけることなく出発地の拠点で出金された釣銭準備金を正確に入力させることができる。
【0079】
また、第二照合部49bが、第二売上金特定部45bで特定された売上金の合計金額Zと第二算出部41bで算出された仮売上金の金額(X−Y)とを照合するので、正確な売上金を第二現金処理機1bに入金させることができ、販売員のミスや不正によって、実際の売上金の金額と、売上金として入金される金額とが相違することを防止することができる。
【0080】
さらに、サーバ50に、出金者特定情報と、当該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報が記憶されるので、出金した金額を記載したレシートなどの紙媒体を携帯して管理する必要がなく、便利である。
【0081】
なお、本実施の形態でも、第二現金処理機1bが、上述した第一現金処理機1aと同じ機能を果たし、かつ、第一現金処理機1aが、上述した第二現金処理機1bと同じ機能を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の第1の実施の形態による売上精算システムの構成を示す概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による売上精算システムのターミナルの構成を示す概略図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による売上精算システムの第一現金処理機による精算方法を説明するための概略図。
【図4】本発明の第1の実施の形態による売上精算システムの第二現金処理機による精算方法を説明するための概略図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による売上精算システムの構成を示す概略図。
【図6】本発明の第3の実施の形態による売上精算システムの構成を示す概略図。
【図7】本発明の第3の実施の形態による売上精算システムの第一現金処理機による精算方法を説明するための概略図。
【図8】本発明の第3の実施の形態による売上精算システムの第二現金処理機による精算方法を説明するための概略図。
【符号の説明】
【0083】
1a 第一現金処理機
1b 第二現金処理機
10a 第一硬貨処理装置
10b 第二硬貨処理装置
20a 第一紙幣処理装置
20b 第二紙幣処理装置
31a 第一書込読出部(書込部および読出部)
31b 第二書込読出部(書込部および読出部)
33a 第一バーコード印刷部
33b 第二バーコード印刷部
32a 第一バーコード読取部
32b 第二バーコード読取部
36a 第一表示部
36b 第二表示部
41a 第一算出部
41b 第二算出部
42a 第一入金確認部
42b 第二入金確認部
45a 第一売上金特定部
45b 第二売上金特定部
49a 第一照合部
49b 第二照合部
50 サーバ(記憶部)
55 携帯端末
60 ICカード
60i ICチップ(記憶部)
61 紙媒体(記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣銭準備金の出金処理を行う第一現金処理機と、
前記第一現金処理機に対して遠隔地に配置され、入金処理を行う第二現金処理機と、
前記第一現金処理機で釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶する記憶部と、を備え、
前記第二現金処理機は、前記記憶部に記憶された前記出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うことを特徴とする売上精算システム。
【請求項2】
前記記憶部は、ICカードのICチップに設けられ
前記第一現金処理機は、前記ICチップに、前記出金者特定情報と前記金額情報を書き込む書込部を有し、
前記第二現金処理機は、前記ICチップから、前記出金者特定情報と前記金額情報を読み出す読出部を有することを特徴とする請求項1に記載の売上精算システム。
【請求項3】
前記第一現金処理機から前記出金者特定情報と前記金額情報を受信するとともに、前記第二現金処理機に該第一現金処理機から受信した該出金者特定情報と該金額情報を送信するサーバをさらに備え、
前記記憶部は、前記サーバに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の売上精算システム。
【請求項4】
前記第一現金処理機は、前記出金者特定情報と前記金額情報を示すバーコード情報を紙媒体に印刷するバーコード印刷部を有し、
前記第二現金処理機は、前記紙媒体に印刷されたバーコード情報から、前記出金者特定情報と前記金額情報を読み出すバーコード読取部を有し、
バーコード情報の印字された紙媒体が、前記記憶部を構成することを特徴とする請求項1に記載の売上精算システム。
【請求項5】
前記第二現金処理機は、入金された貨幣の合計金額から前記第一現金処理機から出金された釣銭準備金の金額を引くことによって仮売上金の金額を算出する算出部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の売上精算システム。
【請求項6】
販売商品を登録するとともに、該販売商品に対応する価格を特定する携帯端末をさらに備え、
前記第二現金処理機は、前記携帯端末から販売商品の価格に関する情報を受け取って売上金の合計金額を特定する売上金特定部と、該売上金特定部で特定された売上金の合計金額と前記算出部で算出された仮売上金の金額とを照合する照合部と、を有することを特徴とする請求項5に記載の売上精算システム。
【請求項7】
前記第一現金処理機は、出金者特定情報毎に該第一現金処理機から出金された釣銭準備金と同額以上の金額が前記第二現金処理機に入金されたかを確認する入金確認部を有し、該入金確認部で釣銭準備金と同額以上の金額が前記第二現金処理機に入金されたことが確認されたときにだけ、当該出金者特定情報に対応する出金者に対して釣銭準備金が出金可能になることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の売上精算システム。
【請求項8】
前記第二現金処理機は、釣銭準備金の出金処理を行い、
前記記憶部は、前記第二現金処理機で釣銭準備金の出金処理を行う際に、出金処理を行った者を特定する出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報とを記憶し、
前記第一現金処理機は、前記記憶部に記憶された前記出金者特定情報と、該出金者特定情報に関連付けられた釣銭準備金の金額情報を特定して入金処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の売上精算システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−160625(P2010−160625A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1680(P2009−1680)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】