説明

変化したエフェクター機能を有するポリペプチド変異体

【課題】変化したエフェクター機能を有する、変異体Fc領域を含むポリペプチドの提供。
【解決手段】Fc領域を含む親ポリペプチドの変異体であって、当該変異体が、ヒトエフェクター細胞の存在下において、より効果的には抗体依存性細胞傷害(ADCC)を媒介し、もしくはFcガンマ受容体(FcγR)に対して親ポリペプチドより良好な親和性で結合し、かつFc領域に少なくとも一のアミノ酸修飾を含む変異体。抗体を構成する、変異体。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Fc領域を含む親ポリペプチドの変異体であって、当該変異体が、ヒトエフェクター細胞の存在下において、より効果的には抗体依存性細胞傷害(ADCC)を媒介し、もしくはFcガンマ受容体(FcγR)に対して親ポリペプチドより良好な親和性で結合し、かつFc領域に少なくとも一のアミノ酸修飾を含む変異体。
【請求項2】
抗体を構成する請求項1に記載の変異体。
【請求項3】
親ポリペプチドのFc領域がヒトIgGのFc領域を含む請求項1に記載の変異体。
【請求項4】
ヒトIgGのFc領域が、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4のFc領域を含む請求項3に記載の変異体。
【請求項5】
親ポリペプチドに比較して1.5倍から100倍効果的にADCCを媒介する請求項1に記載の変異体。
【請求項6】
親ポリペプチドより良好な親和性でFcγRIIIと結合する請求項1に記載の変異体。
【請求項7】
親ポリペプチドより悪い親和性でFcRIIにさらに結合する請求項6に記載の変異体。
【請求項8】
Fc領域中に少なくとも一のアミノ酸置換を含む請求項1に記載の変異体。
【請求項9】
Fc領域のCH2ドメイン中に少なくとも一のアミノ酸修飾を含む請求項1に記載の変異体。
【請求項10】
その低ヒンジ領域以外のFc領域中に、少なくとも一のアミノ酸修飾を含む請求項1に記載の変異体。
【請求項11】
Fc領域のアミノ酸位置256、290、298、312、326、330、333、334、360、378、もしくは430における一またはそれ以上のアミノ酸置換を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項1に記載の変異体。
【請求項12】
そこに挙げられた2又はそれ以上のアミノ酸置換を含む請求項11に記載の変異体。
【請求項13】
そこに挙げられた3又はそれ以上のアミノ酸置換を含む請求項11に記載の変異体。
【請求項14】
変化したFcガンマ受容体(FcγR)結合親和性を有する変異体Fc領域を含むポリペプチドであって、そのFc領域のアミノ酸位置238、239、248、249、252、254、255、256、258、265、267、268、269、270、272、276、278、280、283、285、286、289、290、292、293、294、295、296、298、301、303、305、307、309、312、315、320、322、324、326、327、329、330、331、333、334、335、337、338、340、360、373、376、378、382、388、389、398、414、416、419、430、434、435、437、438、もしくは439における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものであるポリペプチド。
【請求項15】
その変異体Fc領域がヒトIgGのFc領域の変異体を含む請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項16】
FcγRに対する結合能の減少を示し、そのFc領域のアミノ酸位置238、239、248、249、252、254、265、268、269、270、272、278、289、292、293、294、295、296、298、301、303、322、324、327、329、333、335、338、340、373、376、382、388、389、414、416、419、434、435、437、438、もしくは439における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項17】
FcγRIに対し減少した結合能を示す請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項18】
FcγRIに対し減少した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置238、265、269、270、327、もしくは329における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項17に記載のポリペプチド。
【請求項19】
FcγRIIに対し減少した結合能を示す請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項20】
FcγRIIに対し減少した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置238、265、269、270、292、294、295、298、303、324、327、329、333、335、338、373、376、382、414、416、419、435、438、もしくは439における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項19に記載のポリペプチド。
【請求項21】
FcγRIIIに対し減少した結合能を示す請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項22】
FcγRIIIに対し減少した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置238、239、248、249、252、254、265、268、269、270、272、278、289、293、294、295、296、301、303、322、327、329、338、340、373、376、382、388、389、416、434、435、もしくは437における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである、請求項21に記載のポリペプチド。
【請求項23】
FcγRに対し増強した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置255、256、258、267、268、272、276、280、283、285、286、290、298、301、305、307、309、312、315、320、322、326、330、331、333、334、337、340、360、378、398、もしくは430における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項24】
FcγRIIIに対し増強した結合能を示す請求項23に記載のポリペプチド。
【請求項25】
さらに、FcγRIIに対し増強した結合能を示す請求項24に記載のポリペプチド。
【請求項26】
FcγRIIIに対し増強した結合能を示し、さらにFcγRIIに対し減少した結合能を示すポリペプチドで、そのFc領域のアミノ酸位置298、および/または333、に修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項25に記載のポリペプチド。
【請求項27】
FcγRIIに対し増強した結合能を示す請求項23に記載のポリペプチド。
【請求項28】
FcγRIIに対し増強した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置255、256、258、267、268、272、276、280、283、285、286、290、301、305、307、309、312、315、320、322、326、330、331、337、340、378、398、もしくは430における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項27に記載のポリペプチド。
【請求項29】
さらに、FcγRIIIに対し減少した結合能を示す請求項27に記載のポリペプチド。
【請求項30】
FcγRIIに対し増強した結合能を示し、さらにFcγRIIIに対し減少した結合能を示すポリペプチドで、そのFc領域のアミノ酸位置268、272、298、301、322、もしくは340における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項29に記載のポリペプチド。。
【請求項31】
変更された新生児性のFc受容体(FcγRn)に対する結合親和性を変化させるようなFc領域の変異体を含み、そのFc領域のアミノ酸位置238、252、253、254、255、256、265、272、286、288、303、305、307、309、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、386、388、400、413、415、424、433、434、435、436、439、389、もしくは447における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものであるポリペプチド。
【請求項32】
FcγRnに対し減少した結合能を示す請求項31に記載のポリペプチド。
【請求項33】
FcγRnに対し減少した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置252、253、254、255、288、309、386、388、400、415、433、435、436、439、もしくは447における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求32に記載のポリペプチド。
【請求項34】
FcγRnに対し増強した結合能を示す請求項31に記載のポリペプチド。
【請求項35】
FcγRnに対し増強した結合能を示し、そのFc領域のアミノ酸位置238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424、もしくは434における一またはそれ以上のアミノ酸修飾を含み、Fc領域における番号付けがKabatにおけるのと同じEUインデックスのものである請求項34に記載のポリペプチド。
【請求項36】
請求項1に記載の変異体及び生理学的に許容される担体を含んでなる組成物。
【請求項37】
無菌である請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
請求項1に記載の変異体をコードする単離された核酸。
【請求項39】
請求項38に記載の核酸を含むベクター。
【請求項40】
請求項39に記載のベクターを有する宿主細胞。
【請求項41】
請求項40に記載の宿主細胞を、核酸が発現されるように培養すること包んでなるポリペプチド変異体の製造方法。
【請求項42】
宿主細胞培地からポリペプチド変異体を回収することを更に含む請求項41に記載の方法。
【請求項43】
請求項1に記載のポリペプチド変異体の治療的有効量を哺乳動物に投与することを包んでなる疾患に罹患した哺乳動物の治療方法。
【請求項44】
改変されたFc受容体(FcR)結合性を有する、もしくは改変された抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を有する、Fc領域の変異体を作製する方法において、
(a)変異体Fc領域を製造するために親ポリペプチドのFc領域に一もしくはそれ以上のアミノ酸修飾を導入し;
(b)FcRに対するFc領域の変異体の結合性を測定し、もしくはFc領域の変異体のADCC活性を測定することを含んでなる方法。
【請求項45】
(b)の過程が、インビトロでFcRに対するFc領域の変異体の結合性を測定することを含む請求項44に記載の方法。
【請求項46】
(b)の過程が、改善されたFcR結合親和性を有するFc領域の変異体を同定することを含む請求項44に記載の方法。
【請求項47】
FcRがヒトFcガンマ受容体III(FcγRIII)である請求項44に記載の方法。
【請求項48】
(b)の過程において、少なくとも2つの異なるFcRsに対するFc領域の変異体の結合能を測定することを含む請求項44に記載の方法。
【請求項49】
Fc受容体が、ヒトFcガンマ受容体II(FcγRII)およびヒトFcガンマ受容体III(FcγRIII)を含む請求項48に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−227116(P2010−227116A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−131026(P2010−131026)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【分割の表示】特願2000−593638(P2000−593638)の分割
【原出願日】平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】