説明

変形玩具

【課題】 平板状の形状からキャラクタの形状に瞬時に変化するとともにルーレットを回転させて攻撃又は防御のポイントを争うようにして遊ぶ変形玩具を提供する。
【解決手段】 略平板状態に折りたたむことを可能とし、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記キャラクタ構成部材のいずれかに取り付けられたルーレットと、該ルーレットに回転を与える回転付与機構と、前記キャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持及び解除する係止手段と、を備え、前記キャラクタ構成部材は前記弾性部材の弾性力に抗して折りたたまれ、係止部材が操作されたとき、前記キャラクタ構成部材が回動して飛び出すことでキャラクタの外形が飛び出すように現れると同時に前記ルーレットを回転させるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関し、詳しくは玩具の変形を楽しむとともに、複数の変形玩具を用いてゲームを行える変形玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、玩具の形状を変化させて楽しむ種々の変形玩具が提供されており、例えば平坦な水平面上を転がすように投げ出して遊ぶ球体形状の玩具があり、この球体形状の玩具を平面上の所要箇所に配置された磁性体部分に到達させると球形状からキャラクタの形状に変形して回転を停止させることのできる変形玩具が提供されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−215898号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の変形玩具では、目標地点に向かって玩具を転がし、目標に達するか否かのシューティングゲームを行えるも、遊び方に変化が少なく、より楽しく遊べる変形玩具が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本件出願に係る発明は、折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタの姿が現れる第2の形状に変形する玩具であって、前記玩具は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記キャラクタ構成部材のいずれかにルーレット盤が着脱可能に取り付けられたルーレットと、前記ルーレット盤に回転を与える回転付与機構と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、前記複数のキャラクタ構成部材は、折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、動前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材それぞれの圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、前記回転付与機構は、前記折りたたみ手順のいずれかの段階で圧縮される弾性部材と、該弾性部材が圧縮状態から開放されときの弾性力によって駆動される回転運動を前記ルーレット盤に伝達する手段と、を備え、前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材が一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出すように現れ、前記キャラクタの姿が飛び出すように現れるタイミングに対応して圧縮から開放された前記弾性部材の弾性力によって前記ルーレット盤を回転駆動し、前記ルーレット盤が静止したときのルーレット表示を他の変形玩具のルーレット表示と比較することで勝敗を争うように構成されてなる変形玩具である。
【0006】
前記玩具は、前記折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき、前記複数のキャラクタ構成部材及び前記回転付与機構が、前記弾性部材のそれぞれが圧縮された状態で略平板状の形状に折りたたまれ、該折りたたまれた略平板状の形状が前記係止手段によって維持されるように構成することができる。
【0007】
そして、この本件出願に係る発明は、前記第2の形状のキャラクタとしては4足立ちの動物を模した形状とするものであり、前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部前方に回動可能に取り付けられた前脚と、前記胴部後方に回動可能に取り付けられた後脚と、前記胴部前方に胴部前方側に回動可能に取り付けられた頭部とを含み、前記頭部は該頭部に対応して配置された弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の上面及び下面側に折りたたみ可能とするように、前記前脚及び後脚は該前後脚のそれぞれに対応して配置された弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の側方に折りたたみ可能とするように、それぞれが折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、前記ルーレットは前記胴部の上面後部に配置され、前記回転付与機構は前記胴部内に配置されており、前記解除操作部が操作されたとき、前記前脚、前記後脚及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記前脚及び後脚を下にして前記4足立ちの動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレット盤が回転する変形玩具とするものである。
【0008】
又、本件出願に係る発明は、前記第2の形状のキャラクタとして、鳥などの羽根を有する動物を模した形状とすることがあるものであり、前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部の下方位置に回動可能に取り付けられた一対の足部と、前記胴部の側部に回動可能に取り付けられた一対の羽根部と、前記胴部の上部に回動可能に取り付けられた頭部とを含み、前記頭部は係合する弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の延長上に折りたたみ可能とするように、前記胴部は前記一対の足部のそれぞれとの間に配置された弾性部材の弾性力に抗して前記一対の足部の間に折りたたみ可能とするように、前記一対の羽根部は該羽根部のそれぞれに対応して配置された弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の対応する側部に折りたたみ可能とするように、それぞれが折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、前記回転付与機構は前記胴部内に配置され、前記胴部には上下方向に移動可能に配置され一端が胴部から露出して羽根部を支持する棒状体が配置され、前記胴部の腹部には前記ルーレットが配置されており、前記棒状体を上方から下方に押し込むことによって前記ルーレット盤を回転駆動する前記弾性部材を圧縮するように構成されており、前記解除操作部が操作されたとき、前記一対の足部から前記胴部が起き上がるように上方に回動し、前記羽根部及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記羽根を有する動物の姿が飛び出すように現れるとともに前記ルーレットのルーレット盤が回転する変形玩具とすることもある。
【0009】
そして、本件出願に係る発明は、前記第2の形状のキャラクタとして、二足立ちの動物を模した形状とすることもあるものであり、前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部前方に回動可能に取り付けられた腕部と、前記胴部後方に回動可能に取り付けられて前記弾性部材の弾性力に抗して折りたたまれている脚部と、この脚部の先端に回動可能に取り付けられて前記弾性部材の弾性力に抗して脚部に重ねられた足部と、前記胴部前方に胴部先端から接近離脱可能にして回動可能に取り付けられた頭部とを含み、前記頭部は係止解除用の弾性部材の弾性力に抗して前記胴部に近接した位置に係止されて頭部両側の耳部と足部とにより腕部を挟むようにそれぞれ折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、前記ルーレットは前記頭部に配置され、前記回転付与機構は前記頭部内に配置されており、前記解除操作部が操作されたとき、前記腕部、前記脚部及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記折りたたまれていた脚部を伸ばして足部により立ち上がることによって前記二足立ちの動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレットのルーレット盤が回転する変形玩具とすることもある。
【0010】
そして、本件出願に係る発明は、前記第2の形状のキャラクタとして、多足動物を模した形状とすることもあるものであり、前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部に回動可能に取り付けられた複数の脚部と、前記胴部前方に胴部前方側に位置する頭部とを含み、前記複数の脚部は前記頭部との間に配置された弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の下面側にそれぞれ折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、前記ルーレットは前記頭部又は胴部の上面に配置されており、前記回転付与機構は前記ルーレットが配置される頭部又は胴部内に配置され、前記折りたたまれた状態において前記回転付与機構の前記弾性部材は圧縮されるように構成されてなり、前記解除操作部が操作されたとき、前記複数の脚部が前記胴部に対しそれぞれ回動して前記多足動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレットのルーレット盤が回転する変形玩具とすることもある。
【0011】
前記回転付与機構の弾性部材に対する圧縮は、前記複数のキャラクタ構成部材のいずれかを折りたたむ操作と連動して行われるように構成することができる。
【0012】
また、前記回転付与機構は、前記ルーレット盤に回転運動を伝達するピニオンと、ピニオンと噛合するラックと、ラックを直線移動させる摺動部材と、をさらに備え、前記折りたたみ手順のいずれかの段階における前記摺動部材の移動と連動して直線移動するラックによって前記回転付与機構の弾性部材が圧縮される構成とすることができる。そして、前記摺動部材の直線運動は、前記複数のキャラクタ構成部材のいずれかを折りたたむ操作と連動して行われる構成とすることができる。
【0013】
さらに、前記摺動部材を前記折りたたみ操作から独立して摺動操作可能に配置された操作部材をさらに備えることで、前記キャラクタの姿が現れた状態の前記第2の形状において前記操作部材を操作して前記回転付与機構の弾性部材を圧縮させた後、開放操作を行うことで前記ルーレットのルーレット盤に回転を与える構成としてもよい。
【0014】
前記回転付与機構は、前記キャラクタの姿が現れた状態において前記ルーレット盤の回転操作を行う操作部材をさらに備える構成としてもよい。
【0015】
さらに、本発明の他の態様として、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記キャラクタ構成部材のいずれかに設けられルーレット盤が着脱可能に構成されたルーレットと、前記ルーレット盤に回転を与える回転付与機構と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、前記複数のキャラクタ構成部材は、折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材のそれぞれが圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材のそれぞれが一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出して現れるように構成されており、前記回転付与機構を操作して前記ルーレット盤を回転駆動し、前記ルーレット盤が静止したときのルーレット表示を他の変形玩具のルーレット表示と比較することで勝敗を争う構成とすることができる。
【0016】
尚、前記ルーレットとしては、複数のルーレット盤が用意され、各ルーレット盤を回転付与機構に着脱可能に装着されるものとした変形玩具とすることが好ましい。
【0017】
又、複数の回動軸によりキャラクタ構成部材を弾性部材の力に抗して折りたたむ操作の方向を、前後方向、左右方向、上下方向のうちの少なくとも2方向の折りたたみ操作の組合せとし、ルーレット盤や回転付与機構を有しない変形玩具とすることもできる。
【0018】
そして、複数の回動軸によりキャラクタ構成部材を弾性部材の力に抗して折りたたむ操作の方向を、前後方向、左右方向、上下方向のうちの少なくとも1方向の折りたたみ操作と押し込み操作との組合せとし、ルーレット盤や回転付与機構を有しない変形玩具とすることもできる。
【0019】
尚、左右方向の折りたたみ操作は、左右対称の操作とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、第1の形状から、瞬時にキャラクタの姿が現れる形状に変形するとともに、ルーレット盤を回転させるため、変形による面白さに加え、複数の変形玩具の間でルーレット表示に基づく勝敗や得点などを争って遊ぶことができる。
【0021】
そして、各弾性部材が圧縮された状態として複数のキャラクタ部材を折りたたんだ状態を係止手段で維持するものとすれば、係止手段を外すと弾性部材の弾性力によってキャラクタ部材を展開させるようにして変形玩具の形態を容易且つ瞬時に変形させるとともにルーレットを作動させることができる。
【0022】
また、第2の形状を四足立ちの動物に似せることにより、変形の面白さと共に、変形玩具を安定した立ち方の第2の形状とすることができる。
【0023】
さらに、第2の形状として羽根を有する動物に似せることにより、羽根を広げた大きな変化を与えることができる。
【0024】
また、第2の形状として二足立ちの動物に似せることにより、多くの異なる動物の形状の変形玩具として種々の形状の変形玩具によるバトルを行わせることができる。
【0025】
さらに又、第2の形状として多足動物に似せることにより、種々の動物の形状の変形玩具として種々の形状の変形玩具によるバトルを行わせることができる。
【0026】
そして、回転付与機構の弾性部材の圧縮をキャラクタ構成部材の折りたたみ操作と連動させると、変形玩具を第2の形状から第1の形状に折りたたむときに確実に回転付与機構の弾性部材を圧縮することができ、変形玩具を第1の形状から第2の形状に変形させるとき、常にルーレット盤を回転させることができる。
【0027】
また、ラックとピニオンを用いた回転付与機構は、容易にキャラクタ構成部材に組み込むことができる。
【0028】
そして、回転付与機構の摺動部材を摺動させる操作部材、又はルーレット盤の回転操作を可能とする操作部材をさらに備える変形玩具は、第2の形状において、ルーレット盤を回転させて遊ぶことができる。
【0029】
さらに、ルーレットとして複数のルーレット盤を用意し、回転付与機構に着脱交換可能とした変形玩具とすれば、ルーレット盤を交換することにより、一層変化のある遊びを行うことができる。
【0030】
また、折りたたみ操作の方向を前後方向、左右方向、上下方向の内の少なくとも2方向の組み合わせとすれば、折りたたみ操作が複雑となり、折りたたみ操作の時間を競うなどの遊びを行うことができる。
【0031】
尚、折りたたみ操作の方向を前後方向、左右方向、上下方向の内の少なくとも1方向の操作と押し込み操作との組み合わせとしても、同様に折りたたみ操作が複雑となり、折りたたみ操作の時間を競うなどの遊びを行うことができる。
【0032】
そして、左右の折りたたみ操作を左右対称とすれば、単純な操作であっても美しく大きな左右への変形を生じさせることのできる玩具とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る変形玩具の第1例の第1の形状を示す斜視図。
【図2】本発明に係る変形玩具の第2例の第1の形状を示す斜視図。
【図3】本発明に係る変形玩具の第3例の第1の形状を示す斜視図。
【図4】本発明に係る変形玩具の第3例の部材形状を変更した第1の形状を示す斜視図。
【図5】本発明に係る変形玩具の第1例の第2の形状を示す斜視図。
【図6】本発明に係る変形玩具の第2例の第2の形状を示す斜視図。
【図7】本発明に係る変形玩具の第3例の第2の形状を示す斜視図。
【図8】本発明に係る変形玩具の第3例の部材形状を変更した第2の形状を示す斜視図。
【図9】本発明に係る変形玩具の第1例の第1の形状を示す上面図。
【図10】本発明に係る変形玩具の第1例の第1の形状を示す底面図。
【図11】本発明に係る変形玩具の第1例の胴部内部を示す上面図。
【図12】本発明に係る変形玩具の第1例の胴部内部に収納する摺動部材を示す下面図。
【図13】本発明に係る変形玩具の第1例の胴部内部を示す下面図。
【図14】本発明に係る変形玩具の第1例の第2の形状を示す側面図。
【図15】本発明に係る変形玩具の第1例の第2の形状を示す後面図。
【図16】本発明に係る変形玩具の第2例の第1の形状を示す上面図。
【図17】本発明に係る変形玩具の第2例の第1の形状のロック解除の初期の状態を示す裏面図。
【図18】本発明に係る変形玩具の第2例の第2の形状を示す側面図。
【図19】本発明に係る変形玩具の第2例の胴部内部を示す正面図。
【図20】本発明に係る変形玩具の第2例の胴部内部を示す断面図。
【図21】本発明に係る変形玩具の第3例の第1の形状を示す上面図。
【図22】本発明に係る変形玩具の第3例の第1の形状を示す底面図。
【図23】本発明に係る変形玩具の第3例の第1の形状のロック解除の初期の状態を示す上面図。
【図24】本発明に係る変形玩具の第3例の第2の形状を示す側面図。
【図25】本発明に係る変形玩具の第3例の頭部の内部を示す図。
【図26】本発明に係る変形玩具の第2例の変形例を示す裏面図。
【図27】本発明に係る変形玩具の第5例の第1の形状を示す斜視図。
【図28】本発明に係る変形玩具の第5例の第2の形状を示す前方斜視図。
【図29】本発明に係る変形玩具の第5例の第2の形状を示す側面図。
【図30】本発明に係る変形玩具の第5例の第1の形状を示す底面図。
【図31】本発明に係る変形玩具の第5例の第2の形状を示す後方斜視図。
【図32】本発明に係る変形玩具の第5例の胴部内部を示す斜視図。
【図33】本発明に係る変形玩具の第5例の頭部及び背部の内部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明に係る変形玩具の最良の形態は、折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタが現れる第2の形状に変形する変形玩具100であって、前記キャラクタは4足立ちの動物を模した形状である。
【0035】
そして、前記変形玩具100は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材として胴部111、頭部を形成する上顎部122や下顎部125、前脚とする前脚部131、後脚とする後脚部141、尻尾部151などを有し、該キャラクタ構成部材問のそれぞれに配置された回動用の弾性部材と、前記キャラクタ構成部材の一つである胴部111に回転可能に取り付けられた着脱可能なルーレット盤189と、該ルーレット盤189に回転を与える回転付与機構と、前記複数の部材が折りたたまれた状態を維持及び解除する係止手段と、を備える。
【0036】
又、前記回転付与機構は、ルーレット軸187を回転させるピニオン185と、ピニオン185と加速車183を介して係合するラック181と、ラック181を直線移動させる摺動部材161と、この摺動部材161の直線運動に連動して圧縮伸張される係止解除用の弾性部材165と、によって構成されて前記胴部111に内蔵される。
【0037】
さらに、前記各キャラクタ構成部材は、前記前脚部131が側胴部115を介して前記胴部111の前方に回動可能に取り付けられ、前記後脚部141が側胴部115を介して前記胴部111の後方に回動可能に取り付けられ、前記胴部111には上顎部122及び頭髪部123が前記胴部111前方の上側に取り付けられ、且つ、下顎部125が前記胴部111の前方下側に回動可能に取り付けられ、前記頭部を形成する上顎部122や下顎部125等はキャラクタ構成部材間に配置された回動用の弾性部材の弾性力に抗して前記胴部111の上面及び下面側に折りたたみ可能とするように、前記前脚部131及び後脚部141もキャラクタ構成部材間に配置された回動用の弾性部材の弾性力に抗して前記胴部111の側方に折りたたみ可能とするように、それぞれが折りたたみ可能とされ、前記キャラクタ構成部材の折りたたみは前記回動用の弾性部材の弾性力に抗して行われ、折りたたみ状態の第1の形状は略平板状態とされるものである。
【0038】
そして、この第1の形状では、前記回動用の弾性部材及び係止解除用の弾性部材165の圧縮された状態が前記係止手段によって維持され、前記折りたたみ操作のときに前記回転付与機構のラック181は、前記キャラクタ構成部材の折りたたみ操作に合せた摺動部材161を押し込む操作を行うとき、前記係止解除用の弾性部材165の弾性力に抗して移動し、前記回転付与機構は、前記折りたたまれた状態において前記係止解除用の弾性部材165が圧縮された状態を維持するように係止される構成とされており、前記変形玩具100が折りたたまれた状態にあるとき、前記係止手段とする係止部材155の解除操作部157が胴部111の後方において外部に出ており、外部に出ている前記解除操作部157であるロック解除ボタンが操作されたとき、前記係止手段による係止が解除されるものである。
【0039】
さらに、この前記係止手段による係止が解除されることにより開放された各キャラクタ構成部材は、前記回動用の弾性部材の弾性力によって回動するようにして飛び出すことで前記前脚部131、前記後脚部141及び前記頭部が前記胴部111に対しそれぞれ回動し、前記前脚部131及び後脚部141を下にして前記四足立ちの動物の外形が飛び出すように現れることにより前記第2の形状に変形し、前記キャラクタの外形が飛び出すように現れると同時に圧縮から開放された前記係止解除用の弾性部材165の弾性力によって駆動される前記ラック181が急激に移動し、該急激なラック181の移動運動で前記ルーレット軸187に固定されたピニオンが回転し、この回転によって前記ルーレット盤189を回転させるように構成する変形玩具100である。
【0040】
そして、尻尾部151における胴部111の内部側となる端部にカム突起を設け、キャラクタ形状が現れた状態である第2の形状において、尻尾部151を下げる操作に応じて摺動部材161を前方に押し出すように摺動部材161を摺動させて弾性部材165を圧縮し、尻尾部151を下げる操作を開放したときルーレット盤189が回転する構成とするものである。
【実施例】
【0041】
本発明に係る変形玩具の実施例は、図1乃至図4に示すように、複数のキャラクタ構成部材が結合されることにより、厚肉平板状にして複数の凹凸を有する矩形状とされる第1の形状から、図5乃至図8に示すように四足立ちの四脚動物に似せた形状や、鳥に似せた形状、二足立ちの動物などに似せた形状などの第2の形状に変形するとともに、変形玩具の一部部材に着脱可能とされるルーレット盤によるルーレットを備えるものである。
【0042】
この図1に示した四足立ちの形状となる変形玩具100は、図1及び図9に示すように、厚肉四角形に近似した形状の胴部111の上面における後方(図面上の右側)にルーレットとしての平板にして六角形状のルーレット盤189をルーレット軸187へ着脱可能に有し、このルーレット盤189の後方には、係止手段として胴部111に収納している係止部材155(図11及び図12参照)の解除操作部157であるロック解除ボタンを胴部111の上面に突出させているものである。
【0043】
さらに、このキャラクタ構成部材である胴部111の前方(図面上の左側)には、図5に示したように頭部を形成するキャラクタ構成部材としての上顎部122及び下顎部125と頭髪部123を有するものであって、回動用弾性部材を備えた回動軸を介して胴部111の前方上方に取り付けられた略矩形の上顎部122と、この上顎部122を囲むように形成された頭髪部123とが、図1に示す折りたたみ状態においては回動用弾性部材の力に抗して胴部111の前方上方に重ねられ、頭髪部123の左右(図面上の上下)には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して耳部124がこの頭髪部123に取り付けられているものである。
【0044】
即ち、この上顎部122は、図1及び図9に示したように、胴部111の前方上端近傍に回動軸により取り付けられるとともに、回動用弾性部材により上顎部122を胴部111の前方に回動させるように付勢されており、頭髪部123も胴部111の前方上端近傍に回動軸により取り付けられるとともに、この回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により上顎部122を胴部111の前方に回動させるように付勢されており、耳部124は、耳部124を頭髪部123に取り付ける回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により、頭髪部123の後方向 (図面での胴部111方向)に回動するように付勢されているものである。
【0045】
また、この両側の耳部124の下方には、キャラクタ構成部材である側胴部115や前脚部131及び後脚部141が胴部111の左右に各々設けられているものであり、この側胴部115は、図10の底面図に示すように、胴部111の両側中央に設けられた胴側支持部113に対し、回動用弾性部材を備えた回動軸を介して取り付けられ、さらに、側胴部115の後端(図面上の右側)近傍には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して後脚部141が取り付けられて側胴部115の外側に折り込まれ、この後脚部141の外側に折り込まれる前脚部131が回動用弾性部材を備えた回動軸を介して側胴部115の前端近傍に取り付けられるように側胴部115を介して前足を形成する前脚部131及び後脚を形成する後脚部141を胴部111に取り付けているものである。
【0046】
この側胴部115は、胴部111と略等しい長さとした略棒状の形状とされ、胴部111の側方中央に設けた胴側支持部113に対して回動軸を中心に前脚部131や後脚部141を下方に回転させるように回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により付勢され、図5に示したように4足立ちとなる第2の形状において側胴部115の上面には、前脚部131及び後脚部141を左右側方に向けた第1の形状を維持するための係合凹部116を有しているものである。
【0047】
また、前脚部131は、その基部側で側胴部115の前端近傍に回動軸により回転可能に取り付けられて回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により前脚部131の先端を側胴部115の外側に回動させるように付勢され、さらに前脚部131の先端には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して前爪部135を有し、後脚部141もその基部で側胴部115の後端近傍に回動軸により回転可能に取り付けられて回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により後脚部141の先端を外側に回動させるように付勢されているものである。
【0048】
さらに、図10に示すように、この胴部111の下面には、胴部111の後端中央に対して回動用弾性部材を備えた回動軸を介して取り付けられたキャラクタ構成部材としての尻尾部151が重ねられ、胴部111の前端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して取り付けられた下顎部125が、その先端(図面上の右側)を尻尾部151の先端に重ねるようにして胴部111の下面に折り込まれているものである。
【0049】
この尻尾部151は略円柱棒状形状にしてその基部が回動軸により胴部111の後端下方に回転可能に取り付けられてこの回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により尻尾部151を胴部111の後方に回転させるように付勢されており、尻尾部151の先端を下顎部125の下に挿入して胴部111の下方に折り込まれているものであり、下顎部125は、その基部を回動軸により胴部111前方下方に回転可能に取り付けられてこの回動軸に巻き付けた回動用弾性部材により先端を前方に回動させるように付勢されて下顎窪みに収納されるように折り込まれているものである。
【0050】
そして、胴部111内に設けられる可動係合部材171(図11及び図13参照)の前方下方に設けられた下顎固定突起172の先端が下顎窪みに突出することにより、下顎窪みに収納されている下顎部125の先端両側部が係止されて胴部111の下面に下顎部125が折り込まれた状態が維持されるものである。
【0051】
尚、図10に示したように、胴部111の後方両側には、開口部117に沿って前後に摺動可能とされる係止操作突起163が僅かに突出しており、この係止操作突起163は後述する摺動部材161(図11及び図12参照)に形成されているものであって、前方(図面上の左側)に位置させるとき、各キャラクタ構成部材を各回動用弾性部材の弾性力に抗して第1の形状の形に係止させることができるものである。
【0052】
そして、胴部111の内部には、図11に示すように、可動係合部材171及び摺動部材161が胴部111の前後方向へ移動可能に内蔵されているものである。
この摺動部材161は、後述する第1係止解除用弾性部材165及びラック181やピニオン185と共に回転付与機構を構成するものであって、図11及び図12に示すように、後方に解除操作部157であるロック解除ボタンを備えた係止手段としての係止部材155を挟み込んで前後方向に延びる厚肉板状の側壁部162を左右に平行に有し、この両側壁部162の前端を接続する厚肉板状の連結壁部を有するものである。
【0053】
さらに、この摺動部材161の両側壁部162の後端下方には係止操作突起163を有し、この係止操作突起163の先端を、図10に示したように、胴部111の下面に設けた開口部117から各々胴部111の下面よりも僅かに外方下方へ突出させるものである。
【0054】
また、両側壁部162の外側には各々側壁部162から突出するバネ受け突起164を有して図11に示したように第1係止解除用弾性部材165により胴部111に対して後方に付勢されるものである。
【0055】
さらに、この摺動部材161の後方には、係止手段とする矩形板状の係止部材155が配置され、この係止部材155は、その上面に突出させる解除操作部157としてのロック解除ボタンを有するものであり、図11に示した摺動部材161が後方に位置した状態では、図12(A)に示すように、係止部材155は、その本体部分が両側壁部162の後方下面に形成された係止部材支持溝に挿入され、解除操作部157であるロック解除ボタンを摺動部材161における両側壁部162の間に位置させて係止部材155自体を係止用弾性部材159により胴部111の下側から上方へ押し上げられているものである。
【0056】
そして、この係止部材155はその後端面を胴部111における内腔の後方壁に当接し、図12(B)に示すように、摺動部材161が前方に移動したときは係止部材支持溝から外れて上昇し、摺動部材161の後方と胴部111における内腔の後方壁との間に挟まれ、係止部材155の上面に設けた解除操作部157の上端を胴部111の上面に僅かに突出させるものである。
【0057】
従って、胴部111の下面に突出する係止操作突起163を用いて摺動部材161を前方の位置に移動させる操作が行われたときは、係止部材155が上昇して摺動部材161の後方に位置し、摺動部材161における側壁部162の後端が係止部材155の前方面に接触して第1係止解除用弾性部材165を圧縮状態とし、係止部材155は係止部材155の下に配置した係止用弾性部材159によりその上面を胴部111の内腔上面に接触させて摺動部材161と胴部111の内腔後方壁との問に挟まれた状態となるものである。
【0058】
又、この摺動部材161は一方の側壁部162の内側にラック181を有し、さらに、この摺動部材161の両側壁部162の間には、図11に示したように、摺動部材161の内側に配置されるように胴部111に取り付けられた加速車183を有し、図11に示した摺動部材161が後方に位置しているときはラック181が加速車183の後方に位置して加速車183の小歯車と離れているも、図13の内部構造を示す下面図に示すように、摺動部材161を前方に位置させたときは、この小歯車とラック181とが噛合し、加速車183の大歯車が胴部111に取り付けたルーレット軸187に固定されているピニオン185と噛合しているものである。
【0059】
尚、加速車183を介してラック181とピニオン185を噛合させる場合に限ることなく、加速車183を省略してラック181とルーレット軸187のピニオン185とを直接に噛合わせるようにして摺動部材161が後方に移動したときはラック181とピニオン185との噛合が外れるようにする場合や、大径部と小径部とを有する加速車183ではなく、通常の平歯車の1枚又は2枚などを中間歯車として用いることによりラック181とピニオン185との位置を調整しつつラック181とピニオン185を噛合させることもある。
【0060】
そして、摺動部材161の前方に配置される可動係合部材171は、胴部111の内腔の略全幅にわたる矩形の厚肉板状とされ、その下方前方に配置した第2係止解除用弾性部材175により後方に付勢され、且つ、摺動部材161の前端と接触する摺動部材接触部を備えているものである。
【0061】
従って、この可動係合部材171は、摺動部材161が前方に位置するときは、可動係合部材171の下面に設けた摺動部材接触部が摺動部材161の連結壁の前端に押されて前方に移動し、摺動部材161が後方に位置するときは、第2係止解除用弾性部材175によって後方へ移動させられるものである。
【0062】
又、この可動係合部材171は、図13の下面図に示したように、前方左右の下面に下顎固定突起172を有し、この下顎固定突起172の先端に前方へ突出する突出部を有し、可動係合部材171が前方に位置したときは図10に示したように胴部111の下面の下顎窪みに突出部の前方を突出させて下顎部125の先端を係止可能としているものである。
【0063】
さらに、この可動係合部材171の内部には、先端を胴部111の側方に突出可能とする側胴部固定部材179を左右位置に各々収納するように有し、この側胴部固定部材179は胴部111に対して左右方向に各々摺動可能とされており、可動係合部材171の前後移動に合せて傾斜溝などにより移動方向を左右に変更して胴部111の左右方向に摺動し、摺動部材161の前方移動により胴部111の左右に各々側胴部固定部材179の先端を突出させて側胴部115に形成した係合凹部116と係合可能とし、摺動部材161の後退に合せて側胴部固定部材179は可動係合部材171の内側方向に移動して胴部111からその先端を突出させない位置に収納されるものである。
【0064】
また、この可動係合部材171の上面には、図11及び図14に示すように胴部111の上面に突出する上顎固定部材173を有するものであり、この上顎固定部材173は、下端を回動軸として上端を後方に揺動可能に可動係合部材171に固定され、係止用弾性部材により前方に付勢されて略垂直を維持するように可動係合部材171に取り付けられるものである。
【0065】
尚、この上顎固定部材173は、図14に示したように、その先端に前方への突出部174を有して先端の前方上面を傾斜面としているものであり、傾斜面を上方から押圧されると先端を後方に回動させることができ、又、係止用弾性部材に付勢されて垂直状態とされると、前方に突出する突出部174を上顎部122に重ねるようにして上顎部122を係止可能としているものである。
【0066】
そして、図1などに示した第1の形状の状態では、摺動部材161及び可動係合部材171が胴部111の内部で前方に位置して係止部材155により前方位置を維持させられ、可動係合部材171の下顎固定突起172が胴部111の下面に突出して下顎部125の回動を阻止するとともに下顎部125が尻尾部151の先端を押えて尻尾部151の回動を阻止し、胴部111の両側から突出する側胴部固定部材179の先端が側胴部115の係合凹部116に挿入されて側胴部115の回動を阻止するものである。
【0067】
又、可動係合部材171の上面に設けた上顎固定部材173も前方に位置して上顎部122と係合することにより上顎部122の回動を阻止し、この上顎部122の両側部で頭髪部123を押えて頭髪部123の回動を阻止し、後述する耳部124の下面に設けた脚固定突起129が耳部124の下方に位置する前脚部131の係合窪み133に係合して前脚部131が開くように回動することを阻止し、前脚部131の内側に折り込まれた後脚部141が開くように回動することを前脚部131が阻止しているものである。
【0068】
このように、胴部111の前方に頭部を形成するようにした上顎部122や下顎部125及び頭髪部123など、さらに、尻尾部151や前脚部131及び後脚部141などのキャラクタ構成部材を折りたたんだ状態で、胴部111の上面に設けたルーレット盤189を上方としてこの変形玩具100を台座や机などの平面上に載置し、ロック解除ボタンを指先などで押し下げると、係止部材155が降下して係止部材155が摺動部材161の係止部材支持溝に挿入され、摺動部材161の側壁部162の後方が係止部材155と胴部111の内腔上面との問に挿入されるようにして摺動部材161が第1係止解除用弾性部材165の伸長により後退し、図11に示したように摺動部材161の後端を胴部111の内腔後端に当接するものである。
【0069】
そして、この摺動部材161の後退により、摺動部材161に設けられたラック181によって加速車183を介してピニオン185が取り付けられたルーレット軸187を回転させてルーレット盤189を回転させることができる。
【0070】
さらに、第1係止解除用弾性部材165により摺動部材161が胴部111の後方に位置したとき、ラック181と加速車183との噛合が外れてルーレット盤189は回転を持続し、ルーレット軸187などの回転摩擦により回転速度を減速してルーレット盤189は不定位置で回転を停止する。
【0071】
また、摺動部材161が後退することにより可動係合部材171が第2係止解除用弾性部材175により後退させられ、下顎固定突起172と下顎部125との係合が外れ、又、可動係合部材171の上面に取り付けられた上顎固定部材173も胴部111の後方に移動して上顎部122との係合が外れ、側胴部固定部材179も胴部111の内側に収納されるように後退して側胴部115との係合が外れる。
【0072】
そして、上顎部122は胴部111の前端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して取り付けられているため、上顎部122が上顎固定部材173から開放されると回動用弾性部材により上顎部122を前方に回動させて胴部111の前方に位置させることになる。又、上顎部122が回動することにより上顎部122により押えられていた頭髪部123も図14及び図15に示すように後端を上昇させるように回動して立ち上がり、頭髪部123の左右に設けた耳部124を頭髪部123に対して僅かに後方へ回動させることになる。
【0073】
さらに、この耳部124の裏側には、図15に示すように脚固定突起129が設けられており、頭髪部123が立ち上がることによりこの脚固定突起129が図14に示す前脚部131の係合窪み133から外れ、前脚部131が側胴部115の前端を回動中心として外側に回動し、前脚部131が回動することにより前脚部131に押えられていた後脚部141も側胴部115の後端を中心に外側に回動することとなる。
【0074】
そして、上顎部122と頭髪部123や前脚部131及び後脚部141が回動を開始するとき、側胴部固定部材179との係合が外された側胴部115は、胴側支持部113を中心に前脚部131や後脚部141を下方に向けるように側胴部115が回動し、開放された前脚部131及び後脚部141の動きと合せて胴部111を持ち上げることなり、係合が外れた下顎部125が胴部111の前方に回動し、下顎部125に先端を押えられていた尻尾部151も胴部111の後方へ回動することとなり、図5などに示した第2の形状に変形することになる。
【0075】
また、第2の形状から第1の形状に戻すには、この変形玩具100を裏返して右の前後脚部131、141を右側に広げるように右側の側胴部115を回動させるとともに、左の前後脚部131、141は左側に広げるように左側の側胴部115を回動させて四脚を水平に広げ、水平に広げた状態で尻尾部151を胴部111に重ねるように前方に折りたたみ操作を行った後、下顎部125も胴部111に重ねるように後方に折りたたんで下顎部125の先端で尻尾部151の先端を押さえ、係止操作突起163を前方に移動させ、第1係止解除用弾性部材165及び第2係止解除用弾性部材175を圧縮しつつ摺動部材161及び可動係合部材171を前方に押し込み、側胴部115及び下顎部125を係止するものである。
【0076】
その後、この変形玩具100を表返し、左右両側の後脚部141を側胴部115の外側に折り込み、この後脚部141の外側に左右の前脚部131を折り込んで前脚部131により後脚部141を押さえ込むように後脚部141及び前脚部131を左右から折りたたむ操作を行い、頭髪部123を胴部111の上面に押し付けるようにして頭髪部123の左右に設けた耳部124の裏面に形成した脚固定突起129を前脚部131の係合窪み133に係合させて前脚部131を係止し、上顎部122を胴部111の上面に重ねるように回動させて胴部111の上面に押し付けると、上顎部122の先端が上顎固定部材173の上端を後方に揺動させるようにして上顎固定部材173の突出部174の下方に係合され、図1などに示した第1の形状とすることができるものである。
【0077】
このように、この四足立ちの変形玩具100は、裏返し状態で左右の前後脚部131、141を夫々左右に広げ、尻尾部151を前方に回動させ、下顎部125を後方に回動させて尻尾部151及び下顎部125を折りたたんだ状態として係止操作突起163を前方に移動させ、変形玩具100を表向けにして左右に開いた後脚部141を前方に回動させて左右から胴部111の側方に折りたたんだ後、左右に開いた前脚部131を後方に回動させて左右から胴部111の側方に折りたたみ、頭髪部123を後方に、続けて上顎部122を後方に回動させるように頭髪部123及び上顎部122を折りたたむ操作手順により第1の形状とすることができる。
【0078】
そして、この折りたたみ操作は、折りたたむ各キャラクタ構成部材を損傷させることなく、且つ、回動用弾性部材の弾性力に抗して所定の位置まで確実に回動させて各キャラクタ構成部材を相互に係止するため、素早く折りたたむには熟練が必要となる。
【0079】
尚、この変形玩具を四足立ちの動物の形状とする場合、図面に示すような現存する動物を連想させる形状とする場合に限ることなく、既に絶滅した四本足動物や空想の世界の仮想動物とすることもあり、また、前脚部131と後脚部141の問に補助的な足を回動用弾性部材を備えた回動軸により側胴部115に回動可能に取り付けて6足動物又は8足動物などの多足動物として左右の最前方及び最後方の4足で立たせるようにすることもできる。
【0080】
又、図2に示した変形玩具200は、羽根を有する動物を模した第2の形状とすることができるものであって、図16に示すように、略長方形の胴部211の中央の胸の部分にルーレットとしての六角形状をしたルーレット盤289をルーレット軸287へ着脱可能に有し、この胴部211の下端が回動用弾性部材を備えた回動軸を介して尻部251に取り付けられ、この尻部251の中央に係止手段とする係止部材255(図20参照)の解除操作部257であるロック解除ボタンを有するものである。
【0081】
尚、胴部211は、尻部251に対して上端を起こすことができるように回動軸により尻部251へ回転可能に取り付けられ、この回動軸に巻きつけられた回動用弾性部材は、尻部251及びこの尻部251の左右に設けられた足部に対して胴部211を起こすように付勢しているものである。
【0082】
そして、この変形玩具200は、キャラクタ構成部材として胴部211や尻部251、足部を構成する足本体部241や足先部243、羽根部を構成する幹羽根部231及び先羽根部237、さらに、頭部221や嘴部227を有するものであって、胴部211の上端には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して頭部221が胴部211の延長上に取り付けられ、この頭部221の上端に対して回動用弾性部材を備えた回動軸を介して嘴部227が頭部221に重ねるように設けられているものである。
【0083】
この頭部221は、回動軸を中心に回転可能とされてこの回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材により頭部221の上端を起こすように付勢されているものであり、嘴部227は頭部221上端の回動軸を中心に回転可能とされてこの回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材により嘴部227の先端を頭部221から離すように付勢されているものである。
【0084】
又、尻部251の左右には足部を形成する足本体部241及び足先部243を有し、足先部243の先端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して足爪部245が取り付けられ、足爪部245はその先端を足本体部241から僅かに突出可能とされたアーム固定部材291に係合させるようにして足先部243に収納され、回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材により回動軸を中心に先端を回転させて足爪部245を足先部243の前方に回転させるように付勢されている。
【0085】
さらに、頭部221の左右には羽根部を構成する幹羽根部231が設けられ、この幹羽根部231はその下端近傍が回動用弾性部材を備えた回動軸を介して後述する棒状体の羽根支持アーム266に取り付けられるものであって、図19に示すように、羽根支持アーム266は胴部211の内部に収納される摺動部材261と一体に形成されるとともに、羽根支持アーム266の先端には足本体部241に向けて突出する胴部固定突起267を有するものである。
【0086】
又、この幹羽根部231は、その上端近傍に設けた回動用弾性部材を備えた回動軸を介して左右に各々2枚の先羽根部237を有し(図17及び図18参照)、この2枚の先羽根部237を各々幹羽根部231の内部に収納しているものであって、先羽根部237を幹羽根部231に取り付ける回動軸に巻きつけた回動用弾性部材により先羽根部237を幹羽根部231から外側に露出させるように付勢しつつ幹羽根部231の先端の回動軸により先羽根部237の基部を回転可能に固定しているものであり、この幹羽根部231も羽根支持アーム266に取り付ける回動軸に巻きつけた回動用弾性部材により先端を左右に聞くように付勢されているものである。
【0087】
さらに、図17に示すように、胴部211の左右に位置する足部とした足本体部241から各々後方に尾羽根部253を有し、幹羽根部231の裏面には、図1や図16に示した第1の形状とされたときに尾羽根部253の内側に接触するようにして幹羽根部231が開くことを係止する開放阻止突起235を有し、頭部221の左右に位置する幹羽根部231の内側には嘴部227の上端と係合する頭部固定突起233を有しているものである。
【0088】
そして、この変形玩具200を台座や机などの平面上にルーレット盤289を上方として載置し、係止手段の解除操作部257であるロック解除ボタンを指先などで押し込むと、後述するように、羽根支持アーム266が摺動部材261と共に胴部211に対して頭部221の方向に上昇することにより、左右の幹羽根部231が上方に移動することとなる。
【0089】
この幹羽根部231の上昇により、幹羽根部231の内側に設けた頭部固定突起233と嘴部227の上端との係合が外れ、嘴部227は回動用弾性部材の弾性力によって頭部221に対して上端を回動中心として嘴部227の先端を前方に回動させるとともに、頭部221も回動用弾性部材の弾性力によってその下端を回動中心として胴部211に対して前方へその上端が回動することとなる。
【0090】
又、足本体部241の後端面には、羽根先固定突起247及び胴部固定突起267と係合するアーム固定部材291が設けられており、幹羽根部231の上昇により羽根先固定突起247と先羽根部237の先端との係合が外れ、先羽根部237が幹羽根部231の上端を中心に回動して幹羽根部231から露出するように回動し、アーム固定部材291と羽根支持アーム266の胴部固定突起267との係合が外れることにより、羽根支持アーム266が足本体部241から開放されて胴部211がその下端を回動中心として起き上がるように前方に回動することとなる。
【0091】
このアーム固定部材291は、足本体部241に収納されて一端が足本体部241の後端面から突出して胴部固定突起267と係合するとともに、他端を足先部243の側に足本体部241から突出可能として軸方向に摺動可能とされる棒状体であって、足本体部241に収納している補助係止解除用弾性部材により足本体部241の後端面の方向に付勢され、胴部固定突起267とアーム固定部材291の一端とが係合しているときは他端を足先部243の側に僅かに突出させて足爪部245の先端を係止し、胴部固定突起267との係合が外れると、足先部243の側に突出させていた先端を補助係止解除用弾性部材の伸長力により収納して足爪部245の係止を解除するものである。
【0092】
そして、羽根支持アーム266及び幹羽根部231が頭部221の方向へ移動するように胴部211に対して上昇したとき、幹羽根部231の上昇により幹羽根部231の裏面に設けられた開放阻止突起235が尾羽根部253から開放され、幹羽根部231は羽根支持アーム266の先端との接続点である下端を中心に回動して左右に上端を開くことになる。
【0093】
そして、足爪部245は、胴部固定突起267とアーム固定部材291との係合が外れてアーム固定部材291が補助係止解除用弾性部材により足先部243に僅かに突出させていた先端を後退させるため、足爪部245の先端がアーム固定部材291との係合が外れることにより、爪先を前方に回動させるように足先部243から前方に突出することとなる。
【0094】
従って、足部分である足先部243や足本体部241の問に位置する胴部211の延長上に頭部221及び嘴部227を位置させ、頭部221の左右に先羽根部237を収納した幹羽根部231を位置させるように各部材を平面的に配置していた第1の形状から、図6や図18に示す立体的な第2の形状に変形することとなる。
【0095】
そして、胴部211の内部には、図19に示すように、胴部211の上下方向に移動可能な回転付与機構を構成する摺動部材261を有するものである。
【0096】
この摺動部材261は、ラック281やピニオン285及び係止解除用弾性部材265と共に回転付与機構を構成し、矩形の枠形状とされ、上方両側から外方に羽根支持アーム266を有してこの羽根支持アーム266を胴部211の外側に延設し、この羽根支持アーム266の先端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して幹羽根部231の基部を支持し、さらに羽根支持アーム266の先端から下方に突出する胴部固定突起267を有しているものである。
【0097】
又、この摺動部材261は、枠形状の一方の上下方向辺の内側にはラック281を有し、摺動部材261の両外側には圧縮状態とした係止解除用弾性部材265を配置して摺動部材261を上方に付勢しているものであり、図20に示すように、下方辺には背面側に突出する係合片269を有し、折りたたみ状態のときに尻部251の内部に組み込まれた係止手段としての係止部材255と係合可能とされているものである。
【0098】
さらに、摺動部材261の内側には、胴部211に取り付けられた加速車283とルーレット軸287に固定されるピニオン285を有し、摺動部材261のラック281と加速車283の小歯車が噛合可能とされ、加速車283の大歯車はルーレット軸287に固定されているピニオン285と噛合するものであり、摺動部材261に設けるラック281は、摺動部材261が降下しているときは加速車283の小歯車と噛合するも、図19に示したように摺動部材261が上昇したときは加速車283の小歯車との噛合を開放する長さとされるものである。
【0099】
又、尻部251に組み込まれる係止部材255は、解除操作部257としてのロック解除ボタンと一体に形成されて係止用弾性部材259により解除操作部257であるロック解除用ボタンを尻部251の表面と一致させるように上方へ付勢されており、ロック解除ボタンが押されたときは、係止部材255を解除操作部257と共に降下させることにより、胴部211側に設けた係合部分を降下させて摺動部材261の係合片269との係合を開放するものである。
【0100】
従って、回動用弾性部材により胴部211を起こすように付勢されている胴部211の上端を足本体部241や尾羽根部253と平行な状態に胴部211を寝かせて幹羽根部231を尻部251の方向に降下させると、羽根支持アーム266と一体の摺動部材261が尻部251側に移動して摺動部材261の係合片269と係止部材の先端とを係合させることができ、この係合により摺動部材261を尻部251に近接した位置に維持することができるものである。
【0101】
このため、図6などに示した第2の形状から、胴部211を足部分と平行に寝かせるように後方下方に折りたたみ、嘴部227を頭部221に重ねるように前方に折りたたむ操作を行って嘴部227や頭部221を胴部211の延長位置とするように足本体部241や尾羽根部253と平行とし、先羽根部237を左右から幹羽根部231に収納するように折りたたむとともに左右の幹羽根部231により頭部221を挟むように左右の幹羽根部231を左右から平行に閉じるように折りたたむ操作を行い、幹羽根部231を足本体部241の方向に移動させ、羽根支持アーム266を介して摺動部材261を下方である尻部251の方向に押し込んで係止解除用弾性部材265を強く圧縮させて係合片269と係止部材の先端とを係合させると、幹羽根部231の内側に設けた頭部固定突起233を嘴部227の上端に係合させて嘴部227が頭部221から開くことを阻止するとともに頭部221が胴部211に対して前方に回動することを阻止するようにすることができる。
【0102】
そしてこのとき、羽根支持アーム266の先端に設けた胴部固定突起267が足本体部241に設けたアーム固定部材291と係合して胴部211が足部分から起き上がることが阻止され、且つ、足本体部241の羽根先固定突起247により先羽根部237が幹羽根部231に収納された状態が維持されることとなり、さらに、幹羽根部231の開放阻止突起235が尾羽根部253の内側に位置して幹羽根部231が開くことを阻止した状態として、摺動部材261の係合片269を係止部材255と係合させることによりキャラクタ構成部材を折りたたんだ状態の第1の形状を維持することができるものである。
【0103】
又、足爪部245を足先部243に収納するように回動させて足爪部245の先端を足本体部241から足先部243に突出しているアーム固定部材291に係合させることにより、図2などに示す第1の形状に戻すことができるものである。
【0104】
このように、左右に羽を広げるように有した形状の変形玩具200は、胴部211を後方下方に回動させ、頭部221を後方に回動させた後、嘴部227を前方に回動させるように嘴部227を折りたたみ、左右の先羽根部237を左右から各々左右の幹羽根部231に収納するように折りたたみ、先羽根部237を収納した左右の幹羽根部231を後方へ回動させるようにして左右から頭部221の側方に折りたたみ、幹羽根部231を足本体部241の方向に押し込む操作を行うものであって、この幹羽根部231の押し込み操作の前後において足爪部245を後方に回動させる折りたたみ操作によって第1の形状とすることができるものである。
【0105】
そして、この折りたたみ操作は、折りたたむ各キャラクタ構成部材を損傷させることなく、且つ、回動用弾性部材の弾性力に抗して所定の位置まで確実に回動させて各キャラクタ構成部材を相互に係止するため、素早く折りたたむには熟練が必要となる。
【0106】
また、この第1の形状からロック解除ボタンを指先などで押し下げて第2の形状に変形させるとき、摺動部材261の上昇によるラック281の移動により加速車283を介してピニオン285が回転し、ルーレット軸287に取り付けるルーレット盤289を回転させ、ラック281と加速車283との噛合が外れてルーレット盤289の回転が持続した後、不定の位置でルーレット盤289が停止するものである。
【0107】
さらに、左右対称に折りたたまれた幹羽根部231や先羽根部237を左右に大きく広げて大きな変化による驚きを与えることもできる。
【0108】
尚、加速車283を介してラック281とピニオン285を噛合させる場合に限ることなく、加速車283を省略してラック281とピニオン285とを直接に噛合可能とする場合や、平歯車を中間歯車としてラック281とピニオン285を固定するルーレット軸287との位置を調整しつつラック281とピニオン285を噛合させることもある。
【0109】
そして、この幹羽根部231や先羽根部237による羽根部分の部材を有する変形玩具としては、現存している鳥の形状に似せる場合のみでなく、翼手竜などの絶滅した生物や空想による仮想の鳥類又は翼を有する動物など、種々の形状とすることができるものである。
【0110】
そして、図3に示した変形玩具300は、図7に示すように、2足立ちの動物を模した第2の形状とすることができるものであって、図3及び図21に示すように、略矩形の胴部311の前方にホームベース型の5角形に近い形状とした頭部321を有し、この頭部321にルーレットとしての六角形状をしたルーレット盤389をルーレット軸387へ着脱可能に備えるとともに、頭部321の左右に張り出した耳部324を有し、この耳部324の下方に腕部を形成する上腕部331及び腕先部333を有するものであり、頭部321は係止手段の頭部係止片376に係止されて胴部311の先端に略密接した状態とされるものである。
【0111】
この変形玩具300の係止手段は、胴部311の後端から解除操作部357であるロック解除レバーを突出させており、このロック解除レバーの後端及び頭部係止片376の突出した先端を上下に揺動可能に胴部311の内部で各々軸支し、中間リンクバーを介して解除操作部357としたロック解除レバーの前端の上下動を頭部係止片376に伝達するものであり、係止用弾性部材が組み込まれたリンク機構であって、係止用弾性部材によりロック解除レバーの後端を上方に、且つ、頭部係止片376の先端を下方に付勢しているものである。
【0112】
また、この2足立ちの動物とする変形玩具300は、キャラクタ構成部材として胴部311や頭部321と共に腕部とする上腕部331及び腕先部333や脚部とする上脚部341と下脚部343、さらに下脚部343の先端に設ける足部345、そして尻尾部351などを有し、胴部311の左右に設けられる腕部は上腕部331と腕先部333とを伸ばすようにして、また、脚部を形成する上脚部341と下脚部343とは折りたたんだ状態とされ、さらに胴部311の上面に尻尾部351を折り重ねているものである。
【0113】
この尻尾部351は、その基部側(図面上の右側)を胴部311の後端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して固定されるものであり、尻尾部351の先端側(図面上の左側)には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して尾先部353が取り付けられ、この尾先部353を尻尾部351の内側に折り込んで胴部311に重ねられているものであり、尻尾部351の先端を頭部321の基部側の下方に僅かに食い込ませているものである。
【0114】
尚、尻尾部351の基部側の回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材は、尻尾部351を胴部311から離すように回動させる方向に尻尾部351を付勢しており、尻尾部351の先端側の回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材は、尾先部353を尻尾部351から離すように尾先部353を回動させる方向に尾先部353を付勢しているものである。
【0115】
又、この頭部321の下面には、図22に示すように、下顎部325を有するものであり、この下顎部325は、その基部側(図面上の右側)を回動軸によって頭部321に回動可能として取り付けられるものである。
【0116】
さらに、胴部311の左右(図面上の上下)には、上脚部341及び下脚部343による脚部分の先端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して固定される足部345を有し、この足部345の内側には胴部311の下方に突出する係合突出片346を有し、この係合突出片346の前方部分を胴部311の下面に露出する足固定片378が係止することにより、足部345が胴部311から離れることを阻止されているものであり、胴部311の後端には胴部311に収納している係止手段の解除操作部357である板状のロック解除レバーを突出させているものである。
【0117】
そして、上述の上脚部341は図24に示すように、その基部側の端部近傍が回動用弾性部材を備えた回動軸を介して胴部311の後端近傍の側方に取り付けられ、上脚部341の前端近傍が回動用弾性部材を備えた回動軸を介して下脚部343の上端に取り付けられるものであり、この下脚部343が上脚部341の内側に折りたたまれて下脚部343の先端が足部345の略中央に回動用弾性部材を備えた回動軸により固定されるものである。
【0118】
この上脚部341の基部側の回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材は、胴部311に対して上脚部341の先端を下げる方向に上脚部341を回動させる方向に上脚部341を付勢しているものであり、上脚部341の先端側の回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材は、下脚部343の先端即ち足部345を上脚部341の基部から離すように下方へ移動させるように下脚部343を回動させる方向に付勢しているものである。
【0119】
又、上腕部331は、その基部側端部近傍が回動軸により胴部311の先端側の側方に取り付けられ、上腕部331の先端側端部には回動用弾性部材を備えた回動軸を介して腕先部333が取り付けられ、上腕部331と腕先部333とを伸ばすようにして足部345と耳部324とにより腕部分を挟んでいるものであり、上腕部331の先端部分に設けた回動軸に巻き付けられた回動用弾性部材は、腕先部333を上腕部331に対して腕先部333の先端を持ち上げる方向に付勢しているものである。
【0120】
従って、この変形玩具300を台座や机などの平面上に載置し、係止手段の解除操作部357であるロック解除レバーを指先などで押し下げると、胴部311に組み込んだ係止手段としてのリンク機構を介して胴部311の前端に設けた頭部係止片376が揺動することにより胴部311と頭部321の係合が外れ、図23に示すように、頭部321と胴部311とが離れ、頭部321は首部材377により胴部311と連結された状態となる。
【0121】
この首部材377は、胴部311の内部において図示されない係止解除用弾性部材により前方に付勢されており、又、首部材377の後端両側が足固定片378として胴部311の下面に露出可能としているものであり、頭部321が胴部311から開放されることにより、首部材377が前方に移動して胴部311の先端から露出するとともに足固定片378は前方に移動して胴部311の内部に収納されて足部345が胴部311から開放されるものである。
【0122】
さらに、頭部321は後述するように回転付与機構を構成する摺動部材361を内蔵し、この摺動部材361の後端が回動軸を介して首部材377に連結されて頭部321が首部材377に取り付けられているものであり、この頭部321が摺動部材361に対して前方へ移動し、頭部321の後端から摺動部材361の後端が僅かに露出状態となるものである。
【0123】
このように、頭部321と胴部311との係合が開放され、頭部321と首部材377とが胴部311に対して前進して足固定片378を胴部311に収納することにより、足部345が胴部311から開放されることとなり、足部345に対して下脚部343が回動用弾性部材により立ち上がるとともに上脚部341も回動用弾性部材により下脚部343を伸ばすように立ち上がり、胴部311も上脚部341を回動用弾性部材により伸ばすこととなって図24に示すように脚部による2足立ちの立ち上がった姿勢に変化させることができる。
【0124】
そしてこのとき、頭部321が胴部311から離れることにより頭部321により先端が係止されていた尻尾部351も開放されて尻尾部351が回動用弾性部材により胴部311から開くとともに、この尻尾部351の開放により尾先部353も開放されて回動用弾性部材により尻尾部351の延長位置に回動することとなる。
【0125】
さらに、胴部311が立ち上がることにより、足部345と耳部324とに挟まれていた上腕部331や腕先部333も開放され、上腕部331は自重によりその先端を下げ、腕先部333は回動用弾性部材により上腕部331の延長位置よりも腕先部333の先端を持ち上げるように回動する。
【0126】
又、頭部321は、摺動部材361に対して前方に移動し、摺動部材361の後端である首部材377との連結部分を頭部321の後方に露出させるため、首部材377と摺動部材361の後端との連結部分が自由となって首部材377が自重により僅かに下がり、頭部321が摺動部材361に対して前進することにより下顎部325の後端が摺動部材361の下面から外れ、下顎部325の後端を上昇させるようにして下顎部325も自重により先端を降下させることにより口を開いた状態となる。
【0127】
そして、この頭部321は回転付与機構としての摺動部材361やラック381及びピニオン385、係止解除用弾性部材365を内蔵するものであって、図25に示すように、首部材377に後端が回動軸により連結された略∪字形状の摺動部材361を有し、摺動部材361の両外側には係止解除用弾性部材365を備えて摺動部材361に対して頭部321を前方に付勢するとともに、係止解除用弾性部材365の外側にガイド壁を有して摺動部材361が頭部321に対して前後方向の一方向にのみ移動可能としているものである。
【0128】
さらに、摺動部材361における一方の前後方向辺の内側にはラック381を備え、摺動部材361の内側には加速車383とルーレット軸387に固定されるピニオン385を頭部321に回転可能に備えるものであり、図23及び図25に示したように頭部321が前方に位置するときは加速車383の小歯車とラック381とは離れているも、頭部321を後退させて胴部311に頭部321を係合した状態ではラック381と小歯車とが噛合うように配置しているものである。
【0129】
また、この加速車383の大歯車をルーレット軸387に固定したピニオン385と噛合わせ、頭部321が胴部311との係合状態を開放されて係止解除用弾性部材365により頭部321が摺動部材361に対して前進するとラック381により加速車383を介してピニオン385を回転させ、ルーレット軸387に取り付けたルーレット盤389を回転させるものである。
【0130】
そして、頭部321の先端を持ち上げるようにして頭部321を胴部311の延長線上に位置さて摺動部材361に対して頭部321を後退させるように胴部311の方向に押し込むと、係止解除用弾性部材365を収縮させるようにして頭部321が摺動部材361に対して後退し、摺動部材361と首部材377との接続部分が頭部321に収納される位置まで頭部321が後退したとき、摺動部材361の先端が頭部321の内腔の前方壁に接して頭部321と共に摺動部材361や首部材377を後退させ、頭部321の後端が胴部311の前端に近接したときに頭部係止片376が頭部321の後端と係合して頭部321を係止するものであり、このとき、首部材377の後退により首部材377の後方に形成した足固定片378が胴部311の下面に露出するものである。
【0131】
従って、図24に示すような平面上に2足立ちとした第2の形状から、胴部311を下方に押さえ込んで下脚部343及び上脚部341を足部345の上に折りたたみ、胴部311を前方に折りたたむようにして水平として平面上に押し付けて足部345の係合突出片を胴部311の下側に位置させ、且つ、下顎部325も平面上で閉じるようにして頭部321を胴部311の延長位置とし、さらに尾先部353を尻尾部351の内側に巻き込むように前方に折りたたむ操作を行って尻尾部351を胴部311の上面に重ね、図23に示した形として頭部321を胴部311の方向に押し込むことにより、係止解除用弾性部材365を圧縮しつつ摺動部材361や首部材377を胴部311の方向に押し込んで頭部321を胴部311に係合させると、図3などに示した第1の形状とすることができるものである。
【0132】
このように、この2足立ちの変形玩具300は、胴部311を下方に押し下げて下脚部343を前方下方に回動させるとともに上脚部341を後方下方に回動させて下脚部343の上に重ねるように下脚部343や上脚部341を下方へ折りたたみ、胴部311を前方に回動させて上脚部341の間に寝かせ、後尾先部353を前方に回動させ、さらに尻尾部351も前方に回動させて後尾先部353及び尻尾部351を折りたたみ、頭部321を胴部311に押し込む操作を行うことにより第1の形状とすることができるものである。
【0133】
そして、この折りたたみ操作は、折りたたむ各キャラクタ構成部材を損傷させることなく、且つ、回動用弾性部材の弾性力に抗して所定の位置まで確実に回動させて各キャラクタ構成部材を相互に係止するため、素早く折りたたむには熟練を要し、慣れると一つの折りたたみ操作で複数のキャラクタ部材を回動させる素早い折りたたみ操作を行うこともできる。
【0134】
又、この2足立ちの動物の形態は、図面に示す恐竜のような過去の動物の形態に限るものでなく、現存する動物や空想による仮想の動物、普段は4足立ちの動物が後足で立った2足立ちの姿勢を模した形状とする場合、さらに、手(腕)を左右の2本とする場合のみでなく手を4本や6本の現実の多足動物や仮想の動物を模した形状とするようにキャラクタ構成部材を組み合わせ、最も尻部に近い足(脚)や最も尻部に近い足(脚)と尻部とにより胴部を起き上がらせるようにする場合など、種々の形状のとするキャラクタ構成部材とすることができる。
【0135】
そして、2足立ちの動物の形態としては、武具などの装備を全身に装着した人間形状とする場合もあり、又、図4及び図8に示した人間の形状に近似させた2足立ちのロボットの形状とする場合もある。
【0136】
このロボットの形状とする場合も、図8に示したように、胴部411の上端に首部を介してルーレット盤489を備える頭部421を設け、胴部411の下端の左右に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して脚部441を設け、脚部441の下端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して足部445を設けるようにして足部445の略中央を脚部441の下端に接続するものである。
【0137】
そして、胴部411の側方に肩鎧部495を延設するとともに肩鎧部495の上方前方に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して上腕部431を設け、上腕部431の先端に回動用弾性部材を備えた回動軸を介して腕先部435を設け、肩鎧部495の上端後方には回動用弾性部材を備えた回動軸を介した内鎧部496と回動用弾性部材を備えた回動軸を介した外鎧部497とを設けるものである。
【0138】
従って、この変形玩具も、脚部441をその回動用弾性部材の力に抗して足部445の後半部に重ねるように後方下方に折りたたみ、上腕部431及び腕先部435を重ねるように折りたたんで肩鎧部495の前面に折り込み、胴部411を前方に寝かせて肩鎧部495を足部445の前半部に重ねるように折りたたむとともに内鎧部496及び外鎧部497を後方下方に折りたたむ操作を行って肩鎧部495に重ね、首部を胴部411に押し込むようにして頭部421を胴部411の先端に係合させることにより、図4に示した第1の形状とすることができるものである。
【0139】
このように、この2足立ちの変形玩具400は、胴部411を押し下げて脚部441を下方に回動させるように折りたたみ、胴部411及び肩鎧部495を前方に回動させて折りたたみ、内鎧部496及び外鎧部497を後方下方に回動させる折りたたみ手順の操作を行うことにより第1の形状とすることができるものである。
【0140】
また、この折りたたみ操作は、折りたたむ各キャラクタ構成部材を損傷させることなく、且つ、回動用弾性部材の弾性力に抗して所定の位置まで確実に回動させて各キャラクタ構成部材を相互に係止するため、素早く折りたたむには熟練を要し、慣れると一つの折りたたみ操作で複数のキャラクタ部材を回動させる素早い折りたたみ操作を行うこともできる。
【0141】
そして、これらの変形玩具100、200、300、400では、ルーレット盤はルーレット軸に対して着脱可能としているも、ルーレット軸にルーレット盤を固定したルーレットすることもあり、また、図面に示したように胴部や頭部などのキャラクタ部材の表面に沿って回転する六角形とした円板状のルーレット盤とする場合に限ることなく、キャラクタ部材の外表面と略平行な回転軸を有する円筒形状のルーレットドラムを備えたルーレットとすることもある。
【0142】
さらに、ルーレット盤は数字をランダムに記載したものに限ることなく、五行思想により万物の属性を表記する「木」「火」「土」「金」「水」を表示する文字や記号を記載したルーレット盤とする場合、又、種類の異なる宝石を示す文字や記号を記載したルーレット盤とすることもあり、また、これら複数のルーレット盤を準備してルーレット盤の着脱交換することができるようにすることもある。
【0143】
このようにして、本実施例に係る変形玩具100、200、300、400は、第1の形状として略平板状の変形玩具100、200、300、400とすることができるものであって、例えば、二人の遊戯者が自己の所持する折りたたまれた変形玩具を対峠させて配置し、各自が自己の変形玩具の解除操作部であるロック解除ボタンやロック解除レバーを同時に押えて変形玩具を立体的なキャラクタの形状である第2の形状に変形させ、キャラクタがその足(脚)で立ったときにルーレット盤の停止位置により攻撃ポイント数や防御ポイント数を争って又は種類や属性による優劣を争って遊ぶことができ、変化に富んだ遊びを行うことができる変形玩具とすることができるものである。
【0144】
また、上述のように、各実施例に記載された変形玩具100、200、300、400のキャラクタ構成部材は複雑な構成を持っており、開放状態から折りたたむ操作にはそれなりの技術と適切な手順で折りたたむ操作が必要であることを利用して折りたたみ時間を競う遊びや、係止を解除する解除操作部が折りたたまれた状態の略平板状の端部にあり若干不安定な位置にあることや弾性力で付勢された状態から開放する動作を伴うことから、解除操作部に対する操作を誤るとバランスを崩し倒れてしまう可能性を利用し、倒さずに4足や2足で立たせることを競う遊びを行うこともできる。これらの遊びの場合は、ルーレットとしてのルーレット盤やラック及びピニオンなどを外したルーレットを必要としない構成としても楽しく遊ぶことができるものである。
【0145】
また、図5や図11などに示した4足立ち形状とする変形玩具100では、尻尾部151における胴部111の内部側となる端部にカム突起を設け、キャラクタが現れた状態である第2の形状において、尻尾部151を下げる操作に応じて摺動部材161を前方に押し出すように摺動部材161を摺動させて弾性部材165を圧縮し、尻尾部151を下げる操作を開放したときルーレット盤189が回転する構成とすることで、尻尾部151を操作部材としてキャラクタが現れた状態においてもルーレットによる勝敗を競う構成とすることもある。
【0146】
同様に、図17や図18などに示した変形玩具200において、図26に示すように、胴部211の背中に矩形の凹部215を設け、この凹部215の内部に2本の貫通溝217を形成するとともに凹部215に板状の操作部材263を収納するように配置し、操作部材263の内側面に形成した図示されない突出部を貫通溝217を貫通させて胴部211内に配置された摺動部材261に接続固定することにより操作部材263を摺動部材261と一体とし、操作部材263を下降操作して弾性部材を圧縮するように摺動部材261を移動させ、下降させる押圧力を開放したときに圧縮操作から開放された弾性部材の弾性力でルーレット盤289が回転する構成とすることで、キャラクタが現れた状態においてもルーレットによる勝敗を競う構成とすることができる。
【0147】
また、図27や図28に示すように、ルーレット盤589を着脱可能に設けるキャラクタ部材531にルーレット盤589の回転軸と平行な回転軸を有するキャラクタ部材533を備えた変形玩具500とすることもある。
【0148】
この変形玩具500では、回転付与機構として、ラックに代えてピニオンの回転面と略同じ平面で回転するキャラクタ部材533に大歯車を設け、この大歯車で直接に又は加速車を介してピニオンを回転させることにより、前記キャラクタ部材533の動きと連動してルーレット盤589を回転させるようにするものである。
【0149】
この変形玩具500は、図27及び図28に示すように、背部531にルーレット盤589を有し、この背部531に回動可能とする主可動羽根533及び補助可動羽根537を有し、図27に示したように、この主可動羽根533や補助可動羽根537を頭部521の左右に折りたたんで足部551の係止突起553により可動羽根を押えて略平板状の第1の形状とし、背部531の後方に設けた解除操作部561の操作ボタン562を押し下げると図28に示すように、キャラクタの形状を現した第2の形状に変化するものである。
【0150】
この変形玩具500は、図28及び図29に示すように、頭部521の前方下面には下顎部523を有し且つ頭部521の後方には頭部521と一体とされる背部531を有し、頭部521の後端には回動用弾性体を備えた回動軸により胴部511の上端を取り付け、胴部511の下端左右には脚部基部543を位置させるようにして回動用弾性体を備えた回動軸により脚部541を取り付けるものである。
【0151】
そして、この脚部541の先端を足部551の略中央に回動用弾性体を備えた回動軸により取付けるものであって、足部551は、脚部541を取り付けた箇所よりも後方に脚部541を収納可能とする溝状の収納凹部557を有するとともに、中央やや前方の外側面から上方に突出する係止突起553を有し、中央やや後方の内側面には内側面から両足の内側方向に突出する固定突起555を有するものである。
【0152】
また、主可動羽根533は、背部531の両側前方近傍に取り付けられるものであって、背部531の内部において、図33に示すように羽根回動軸539により回転可能に背部531に固定し、この羽根回動軸539に補助可動羽根537も回動可能に取り付け、主可動羽根533及び補助可動羽根537の各可動羽根は、羽根回動軸539に巻き付けた回動用弾性部材により、各可動羽根の先端が開くように付勢されるものである。
【0153】
そして、補助可動羽根537の上に重ねられる左右の主可動羽根533は、その基部近傍の外縁において下方に突出する羽根係止突起535を有し、図27に示したように、この羽根係止突起535を足部551の係止突起553の内側に位置させてこの羽根係止突起535により第1の形状では主可動羽根533が開くことを阻止するとともに補助可動羽根537が開くことも阻止するものである。
【0154】
また、この主可動羽根533には、一方の主可動羽根533の基部において、背部531の内側に羽根回動軸539を回転中心とする扇形の大歯車581が設けられ、この大歯車581は、加速車583の小歯車と噛合可能とされ、この加速車583の大歯車がルーレット軸587のピニオン585と噛合しているものである。
【0155】
そして、この変形玩具500では、背部531の内部に係止手段としての係止部材571及び解除部材567を有し、図32に示すように、係止部材571はその前端に配置した係止解除用弾性部材565により後方(図32における下方)に付勢され、キャラクタ形状となる第2の形状では、係止部材571の後端に形成した平板状の係止操作部575を図31に示したように胴部511の後方(図面での下方)に突出させるものである。
【0156】
また、係止部材571は、略角柱形状の本体部573を有して胴部511の内部において前後方向に摺動可能に収納されるものであって、本体部573の後端に前述の係止操作部575を備えるとともに本体部573の前端左右には前後方向に溝状の係止溝578を外側に備えた固定係止部577を有するものである。
【0157】
そして、係止部材571の本体部573における略中央後方の左右には解除部材567が配置され、この両解除部材567は本体部573の下面側において図示されない連結杆により一体に接続され、両解除部材567の内部に収納される弾性体により上方に付勢されて連結杆を本体部573の下面に圧接しているものである。
【0158】
又、係止部材571の本体部573は、図32に示した状態である係止部材571が後退した状態において、解除部材567の連結杆よりも後方(図32における下方)に位置する箇所に、連結杆を収納可能とする本体部573の左右両端に至る溝を有し、係止部材571を前方に移動させて係止解除用弾性部材565を圧縮状態としたとき、連結杆をこの溝に収納して本体部573が後退することを阻止するものとしている。
【0159】
そして、係止部材571が前方に位置して連結杆を溝に収納しているとき、本体部573の前端左右に設けた固定係止部577の先端を胴部511の両側において露出させるものである。
【0160】
尚、連結杆を溝から外して係止部材571が後退し、係止操作部575を背部531の後端から突出させているとき、係止部材571の両側に配置された解除部材567の先端は、図31に示したように、背部531の上面と略同一平面とされて先端を背部531の上面に露出させており、連結杆が係止部材571の溝に収納されたときは、解除部材567の先端は背部531の上面から僅かに突出して係止部材571の後退を阻止するものである。
【0161】
従って、この変形玩具500では、図28などに示したキャラクタの形状をした第2の形状から、主可動羽根533及び補助可動羽根537を前方に回動させて頭部521の左右に位置させる折りたたみ操作を行い、背部531の後方を上から押えるようにして背部531と胴部511とを接続する回動軸に設けた回動用弾性部材の力に抗して背部531と胴部511とを重ねる折りたたみ操作を行いつつ、胴部511と脚部541とを接続する回動軸に設けた回動用弾性部材及び脚部541と足部551とを接続する回動軸に設けた回動用弾性部材の力に抗して胴部511全体を下方に折りたたんで足部551に接近させて脚部541を足部551の収納凹部557に収納させると、図27に示したように足部551の上に補助可動羽根537や主可動羽根533を乗せるようにして頭部521及び胴部511を足部551の間に、背部531を足部551の後半上に置くように足部551に各部を接近させて折りたたんだ第1の形状とすることができる。
【0162】
そして、この状態において、胴部511の後端から突出している係止操作部575を胴部511の内部に押し込むと、係止部材571が胴部511の内部で前進して固定係止部577の先端を胴部511の両側に突出させ、固定係止部577の係止溝578に足部551の内側に設けた固定突起555の内側先端縁を挟み込むようにして図30に示したように固定係止部577の先端を固定突起555と係合させ、胴部511が足部551から離れることを阻止する。
【0163】
このため、脚部541を収納凹部557に収納して胴部511を足部551の後半の間に位置させ、可動羽根を足部551の前半上に乗せるとともに背部531を足部551の後半上に乗せるようにして頭部521を足部551の上に位置させた状態を維持させておくことができる。
【0164】
このように、羽を左右に広げたこの変形玩具500は、左右の主可動羽根533及び補助可動羽根537を前方に回動させるようにして左右から頭部521の側方に折りたたみ、頭部521及び背部531を水平に維持しつつ下方へ押し下げることにより脚部541を後方下方に回動させ、胴部511を前方下方に回動させるようにして脚部541及び胴部511を折りたたんで背部531を足部551の上に重ねて係止操作部575を胴部511に押し込む操作を行って第1の形状とすることができるものである。
【0165】
そして、この折りたたみ操作は、折りたたむ各キャラクタ構成部材を損傷させることなく、且つ、回動用弾性部材の弾性力に抗して所定の位置まで確実に回動させて各キャラクタ構成部材を相互に係止するため、素早く折りたたむには熟練を要し、慣れると一つの折りたたみ操作で複数のキャラクタ部材を回動させる素早い折りたたみ操作を行うこともできる。
【0166】
また、背部531の後端に設けた解除操作部561の操作ボタン562を押下すると、この解除操作部561は、背部531の上面に操作ボタン562を有するともに図33に示したように背部531の内部には円柱形状の2本の解除突起563を有しており、この両解除突起563の先端が折りたたまれた第1の形状では胴部511の上面に僅かに突出している解除部材567の上面に接しており、操作ボタン562の押下により解除部材567が押し下げられ、解除部材567の連結間が係止部材571の溝から外れて係止部材571を後退させることができる。
【0167】
従って、係止部材571の後退により足部551に設けた固定突起555が固定係止部577の係止溝578から外れ、脚部基部543を持ち上げるように脚部541が回動用弾性部材により立ち上げられ、同様に胴部511も脚部541から離れるように立ち上がって頭部521及び背部531を持ち上げ、背部531が足部551から離れると主可動羽根533及び補助可動羽根537が左右に広がるように回動し、大きく変化させることができるものである。
【0168】
また、このように主可動羽根533及び補助可動羽根537が広がるとき、主可動羽根533の基部に設けた大歯車581が背部531の内部に組み込んだ加速車583と噛合して加速車583を回転させた後、図28などに示した主可動羽根533が開いた状態では大歯車581が加速車583から離れ、ルーレット軸587及びルーレット盤589は不定の位置で停止することになる。
【0169】
さらに、図28に示した左右の主可動羽根533が開いた状態から、左右の主可動羽根533を指先で閉じるように頭部521の左右に接近させて指を離すと、再度、ルーレット盤589を回転させて遊ぶことができる。
【0170】
尚、主可動羽根533の基部に大歯車581を設けることなく、加速車583の小歯車と噛合可能なラックを背部531に摺動可能に組み込み、この摺動部材としてのラックを前後移動させる操作を行えるようにするスライドボタンを背部531又は頭部521に設けるとともに、摺動部材であるラックを一方向に付勢する弾性部材を組み込むことにより、変形玩具500が第1の形状から第2の形状に変形するときにはルーレット盤589を回転させることがなく、第1の形状や第2の形状のときにこのスライドボタンを指先で横から押圧するように操作して摺動部材としたラックをスライドボタンと共に移動させて前記弾性部材を圧縮し、指をスライドボタンから離すことによりルーレット盤589を回転させて遊ぶ変形玩具500とすることもできる。
【0171】
さらに、上述のように、各実施例に記載された変形玩具100、200、300、400、500のキャラクタ構成部材は、第1の形状において、左右方向や上下方向、又は前後方向を軸方向とする回動軸を有する複雑な構成を持っており、開放状態から折りたたむ操作においても前後方向や左右方向、上下方向の折りたたみ操作、又は押し込み操作を組み合わせたそれなりの技術と適切な手順で折りたたむ操作が必要であるため、折りたたみ時間を競う遊びを行うことができる。
【0172】
また、係止を解除する解除操作部が折りたたまれた状態の略平板状の端部にあり若干不安定な位置にあることや弾性力で付勢された状態から開放する動作を伴うことから、解除操作部に対する操作を誤るとバランスを崩し倒れてしまう可能性があり、倒さずに4足や2足で立たせることを競う遊びを行うこともできる。これらの折りたたみ時間を争う遊びや折りたたまれた状態から正しく立たせる遊びは、ルーレットとしてのルーレット盤やラック及びピニオンなどを外したルーレットを必要としない構成としても楽しく遊ぶことができるものである。
【符号の説明】
【0173】
100,200,300,400,500 変形玩具
111 胴部 113 胴側支持部
115 側胴部 116 係合凹部
117 開口部
122 上顎部 123 頭髪部
124 耳部 125 下顎部
129 脚固定突起
131 前脚部 133 係合窪み
135 前爪部
141 後脚部
151 尻尾部
155 係止部材 157 解除操作部
159 係止用弾性部材
161 摺動部材
162 側壁部 163 係止操作突起
164 バネ受け突起 165 第1係止解除用弾性部材
171 可動係合部材 172 下顎固定突起
173 上顎固定部材 174 突出部
175 第2係止解除用弾性部材
179 側胴部固定部材
181 ラック 183 加速車
185 ピニオン 187 ルーレット軸
189 ルーレット盤
211 胴部 215 凹部
217 貫通溝
221 頭部 227 嘴部
231 幹羽根部 233 頭部固定突起
235 開放阻止突起 237 先羽根部
241 足本体部 243 足先部
245 足爪部 247 羽根先固定突起
251 尻部 253 尾羽根部
255 係止部材 257 解除操作部
259 係止用弾性部材
261 摺動部材 263 操作部材
265 係止解除用弾性部材 266 羽根支持アーム
267 胴部固定突起 269 係合片
281 ラック 283 加速車
285 ピニオン 287 ルーレット軸
289 ルーレット盤
291 アーム固定部材
311 胴部 321 頭部
324 耳部 325 下顎部
331 上腕部 333 腕先部
335 手爪
341 上脚部 343 下脚部
345 足部 346 係合突出片
351 尻尾部 353 尾先部
355 係止部材 357 解除操作部
361 摺動部材 362 側壁部
364 バネ受け突起 365 係止解除用弾性部材
376 頭部係止片
377 首部材 378 足固定片
381 ラック 383 加速車
385 ピニオン 387 ルーレット軸
389 ルーレット盤
411 胴部
421 頭部
431 上腕部 435 腕先部
441 脚部 445 足部
489 ルーレット盤
495 肩鎧部 496 内鎧部
497 外鎧部
511 胴部
521 頭部 523 下顎部
531 背部
533 主可動羽根 535 羽根係止突起
537 補助可動羽根 539 羽根回動軸
541 脚部 543 脚部基部
551 足部 553 係止突起
555 固定突起 557 収納凹部
561 解除操作部 562 操作ボタン
563 解除突起 565 係止解除用弾性部材
567 解除部材
571 係止部材 573 本体部
575 係止操作部 577 固定係止部
578 係止溝
581 大歯車 583 加速車
585 ピニオン 587 ルーレット軸
589 ルーレット盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタの姿が現れる第2の形状に変形する玩具であって、
前記玩具は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記キャラクタ構成部材のいずれかに着脱可能に取り付けられたルーレット盤と、前記ルーレット盤に回転を与える回転付与機構と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、
前記複数のキャラクタ構成部材は、折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、
前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材それぞれの圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、
前記回転付与機構は、前記折りたたみ手順のいずれかの段階で圧縮される弾性部材と、該弾性部材が圧縮状態から開放されときの弾性力によって駆動される回転運動を前記ルーレット盤に伝達する手段と、を備え、
前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材が一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出すように現れ、前記キャラクタの姿が飛び出すように現れるタイミングに対応して圧縮から開放された前記弾性部材の弾性力によって前記ルーレット盤を回転駆動し、前記ルーレット盤が静止したときのルーレット表示を他の変形玩具のルーレット表示と比較することで勝敗を争うように構成されてなることを特徴とする変形玩具。
【請求項2】
前記折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき、前記複数のキャラクタ構成部材及び前記回転付与機構は、前記弾性部材のそれぞれが圧縮された状態で略平板状の形状に折りたたまれ、該折りたたまれた略平板状の形状が前記係止手段によって維持されるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の変形玩具。
【請求項3】
前記キャラクタは4足立ちの動物を模した形状であり、
前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部前方に回動可能に取り付けられた前脚と、前記胴部後方に回動可能に取り付けられた後脚と、前記胴部前方に胴部前方側に回動可能に取り付けられた頭部とを含み、
前記頭部は該頭部に対応して配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の上面側及び下面側に折りたたみ可能とするように、前記前脚及び後脚は該前後脚のそれぞれに対応して配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の側方に折りたたみ可能とするように、それぞれが折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、
前記ルーレット盤は前記胴部の上面後部に配置され、前記回転付与機構は前記胴部内に配置されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記前脚、前記後脚及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記前脚及び後脚を下にして前記4足立ちの動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレット盤が回転することを特徴とする請求項2記載の変形玩具。
【請求項4】
前記キャラクタは羽根を有する動物を摸した形状であり、
前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部の下方位置に回動可能に取り付けられた一対の足部と、前記胴部の側部に回動可能に取り付けられた一対の羽根部と、前記胴部の上部に回動可能に取り付けられた頭部とを含み、
前記頭部は該頭部に対応して配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の延長上に折りたたみ可能とするように、前記胴部は前記一対の足部のそれぞれとの間に配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記一対の足部の問に折りたたみ可能とするように、前記一対の羽根部は該羽根部のそれぞれに対応して配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の対応する側部に折りたたみ可能とするように、それぞれが折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、
前記回転付与機構は前記胴部内に配置され、
前記胴部には上下方向に移動可能に配置され一端が胴部から露出して羽根部を支持する棒状体が配置され、前記胴部の腹部には前記ルーレット盤が配置されており、前記羽根部及び棒状体を上方から下方に押し込むことによって前記ルーレット盤を回転駆動する前記弾性部材を圧縮するように構成されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記一対の足部から前記胴部が起き上がるように上方に回動し、前記羽根部及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記羽根を有する動物の姿が飛び出すように現れるとともに前記ルーレット盤が回転することを特徴とする請求項2記載の変形玩具。
【請求項5】
前記キャラクタは2足立ちの動物を摸した形状であり、
前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部前方に回動可能に取り付けられた腕部と、前記胴部後方に回動可能に取り付けられて前記弾性部材の弾性力に抗して折りたたまれている脚部と、この脚部の先端に回動可能に取り付けられて前記弾性部材の弾性力に抗して脚部に重ねられた足部と、前記胴部前方に胴部先端から接近離脱可能にして回動可能に取り付けられた頭部とを含み、
前記頭部は係止解除用の弾性部材の弾性力に抗して前記胴部に近接した位置に係止され、頭部両側の耳部と前記足部とにより腕部を挟むように各キャラクタ構成部材はそれぞれ折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、
前記ルーレット盤は前記頭部に配置され、前記回転付与機構は前記頭部内に配置されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記腕部、前記脚部及び前記頭部が前記胴部に対しそれぞれ回動し、前記折りたたまれていた脚部を伸ばして足部により立ち上がることによって前記二足立ちの動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレット盤が回転することを特徴とする請求項2記載の変形玩具。
【請求項6】
前記キャラクタは多足動物を摸した形状であり、
前記複数のキャラクタ構成部材は、胴部と、前記胴部に回動可能に取り付けられた複数の脚部と、前記胴部前方に胴部前方側に位置する頭部とを含み、
前記複数の脚部は前記頭部との間に配置された前記弾性部材の弾性力に抗して前記胴部の下面側にそれぞれ折りたたみ可能に配置され、折りたたまれたとき前記略平板状の前記第1の形状に変形するように構成されており、
前記ルーレット盤は前記頭部又は胴部の上面に配置されており、前記回転付与機構は前記ルーレット盤が配置される頭部又は胴部内に配置され、前記折りたたまれた状態において前記回転付与機構の前記弾性部材は圧縮されるように構成されてなり、
前記解除操作部が操作されたとき、前記複数の脚部が前記胴部に対しそれぞれ回動して前記多足動物の外形が飛び出すように現れるとともに前記ルーレット盤が回転することを特徴とする請求項2記載の変形玩具。
【請求項7】
前記回転付与機構の弾性部材に対する圧縮が、前記複数のキャラクタ構成部材のいずれかを折りたたむ操作と連動して行われるように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか記載の変形玩具。
【請求項8】
前記回転付与機構は、前記ルーレット盤に回転運動を伝達するピニオンと、ピニオンと噛合するラックと、ラックを直線移動させる摺動部材と、をさらに備え、前記折りたたみ手順のいずれかの段階における前記摺動部材の移動と連動して直線移動するラックによって前記回転付与機構の弾性部材が圧縮されるように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか記載の変形玩具。
【請求項9】
前記摺動部材の直線運動は、前記複数のキャラクタ構成部材のいずれかを折りたたむ操作と連動して行われるように構成されてなることを特徴とする請求項8記載の変形玩具。
【請求項10】
前記摺動部材を前記折りたたみ操作から独立して摺動操作可能に配置された操作部材をさらに備えてなることを特徴とする請求項8記載の変形玩具。
【請求項11】
前記キャラクタの姿が現れた状態の前記第2の形状において前記操作部材を操作して前記回転付与機構の弾性部材を圧縮させた後、操作部材の操作を開放することで、前記ルーレット盤に回転を与えるように構成されてなることを特徴とする請求項10記載の変形玩具。
【請求項12】
前記回転付与機構は、前記キャラクタの姿が現れた状態において前記ルーレット盤の回転操作を行う操作手段をさらに備えてなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか記載の変形玩具。
【請求項13】
折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタの姿が現れる第2の形状に変形する玩具であって、
前記玩具は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記キャラクタ構成部材のいずれかに着脱可能に取り付けられたルーレット盤と、前記ルーレット盤に回転を与える回転付与機構と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、
前記複数のキャラクタ構成部材は、折りたたみ手順に従って折りたたみ操作が行われたとき前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、
前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材のそれぞれが圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材のそれぞれが一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出して現れるように構成されており、
前記回転付与機構を操作して前記ルーレット盤を回転駆動し、前記ルーレット盤が静止したときのルーレット表示を他の変形玩具のルーレット表示と比較することで勝敗を争うように構成されてなることを特徴とする変形玩具。
【請求項14】
互いに異なった複数種類のルーレット盤が用意されており、各ルーレット盤は前記回転付与機構に対して着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の変形玩具。
【請求項15】
折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタの姿が現れる第2の形状に変形する玩具であって、
前記玩具は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、
前記第1の形状は略平板状であり、
前記玩具は、さらに前記略平板状の形状に対し前後方向、左右方向及び上下方向のいずれか一つ又は複数の方向に配置された複数の回動軸を含み、
前記複数のキャラクタ構成部材は、対応する回動軸を軸として互いに回動するように構成されており、前後方向の折りたたみ操作、左右方向の折りたたみ操作及び上下方向の折りたたみ操作の内の少なくとも2つの異なる方向の複数の折りたたみ操作の組み合わせによって構成される手順に従って折りたたみ操作が行われたときに前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、
前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材それぞれの圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材が一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出すように現れるように構成されてなることを特徴とする変形玩具。
【請求項16】
折りたたまれた状態の第1の形状からキャラクタの姿が現れる第2の形状に変形する玩具であって、
前記玩具は、互いに回動可能に接続された複数のキャラクタ構成部材と、該キャラクタ構成部材間のそれぞれに配置された弾性部材と、前記複数のキャラクタ構成部材が折りたたまれた状態を維持する係止手段と、該係止手段による係止を解除する解除操作部と、を備え、
前記第1の形状は略平板状であり、
前記玩具は、さらに前記略平板状の形状に対し前後方向、左右方向及び上下方向のいずれか一つ又は複数の方向に配置された複数の回動軸を含み、
前記複数のキャラクタ構成部材は、対応する回動軸を軸として互いに回動するように構成されており、前後方向の折りたたみ操作、左右方向の折りたたみ操作及び上下方向の折りたたみ操作の内の少なくとも1つの折りたたみ操作と押し込み操作の組み合わせによって構成される手順に従って折りたたみ操作が行われたときに前記第1の形状に折りたたまれるように構成されており、
前記複数のキャラクタ構成部材に対する折りたたみ操作は対応する前記弾性部材の弾性力に抗してそれぞれ行われ、前記弾性部材それぞれの圧縮された状態が前記係止手段によって維持されるように構成されており、
前記解除操作部が操作されたとき、前記係止手段による係止が解除され、開放された前記弾性部材の弾性力によって前記複数のキャラクタ構成部材が一斉に回動して飛び出すことで前記第2の形状に変形して前記キャラクタの姿が飛び出すように現れるように構成されてなることを特徴とする変形玩具。
【請求項17】
前記左右方向の折りたたみ操作は、左側折りたたみ操作と右側折りたたみ操作が対称的な操作となるように構成されてなることを特徴とする請求項15又は16記載の変形玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−131367(P2010−131367A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223577(P2009−223577)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(599064214)株式会社セガ トイズ (32)
【Fターム(参考)】