外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置
【課題】フィルタ及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】本発明のプラズマディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネルと、パネルの前面に配置されて、パネルに入射する外光を遮断するための外光遮断シートと、を含み、外光遮断シートは、複数の溝の形成されたベース部及びベース部の複数の溝に形成され、ベース部と屈折率が異なる複数のパターン部ラインを含み、パネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルと重なるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とする。
【解決手段】本発明のプラズマディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネルと、パネルの前面に配置されて、パネルに入射する外光を遮断するための外光遮断シートと、を含み、外光遮断シートは、複数の溝の形成されたベース部及びベース部の複数の溝に形成され、ベース部と屈折率が異なる複数のパターン部ラインを含み、パネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルと重なるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイパネル用フィルタに関し、特に、パネルの外部から入射される外光を遮断させるために、外光遮断シートを製作してパネルの前面に位置させることによって、パネルの明室コントラストを向上させ、かつ輝度が維持され得るようにするフィルタ及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プラズマディスプレイパネルは、放電空間に設置された電極に所定の電圧を印加して放電を起こし、ガス放電時に発生するプラズマが蛍光体を励起させることによって、文字またはグラフィックを含む画像を表示する装置であって、大型化及び軽量化と平面薄型化が容易であり、上下左右に広い視野角を提供し、フルカラー及び高輝度を実現することが可能であるという長所がある。
【0003】
このようなプラズマディスプレイパネルは、ブラック映像を実現するとき、パネルの下板に露出している白色系の蛍光体によって、外光がパネルの前面から反射されることによって、ブラック映像が明るい系の暗い色と認知されて、コントラストが低下するという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来の技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ディスプレイパネルに入射される外光を効果的に遮断する外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置を提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、1つの放電セルと重なる前記外光遮断シートに形成されたパターン部ライン間の間隔を限定することによって、パネルの明室コントラストを向上させ、かつ輝度をさらに改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成すべく、本発明によるプラズマディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレイパネルの前面に配置されて、前記プラズマディスプレイパネルに入射する外光を遮断する外光遮断シートと、を含み、前記外光遮断シートは、溝の形成されたベース部及び前記ベース部の溝上に形成され前記ベース部と屈折率の異なるパターン部が複数のラインをなし、前記プラズマディスプレイパネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルにわたるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の外光遮断シートは、溝の形成されたベース部と、前記ベース部の溝上に形成され、前記ベース部と異なる屈折率を有するパターン部が複数のラインをなす外光遮断シートは、前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した2つのパターン部ライン間の間隔が40μm〜90μmの範囲であり、8個〜25個のパターン部ラインが1つの放電セルと重なるように形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置によれば、外部から入射される光を最大限吸収及び遮断する外光遮断シートをディスプレイパネルの前面に位置させることによって、ブラック映像を効果的に実現することができ、明室コントラストを改善することができる。
また、外光を吸収するパターン部ラインの間隔を調整して、1つの放電セルに重なるパターン部ラインの数を限定することによって、外光遮断効果をより向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1〜図30を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルに関する一実施の形態を示した斜視図である。
【0011】
図1に示すように、プラズマディスプレイパネルは、上部基板10上に形成される維持電極対であるスキャン電極11及びサステイン電極12と、下部基板20上に形成されるアドレス電極22とを含む。
【0012】
前記維持電極対11、12は、通常、インジウムスズ酸化物(Indium−Tin−Oxide;ITO)で形成された透明電極11a、12aとバス電極11b、12bを含み、前記バス電極11b、12bは、銀(Ag)、クロム(Cr)などの金属又はクロム/銅/クロム(Cr/Cu/Cr)の積層型若しくはクロム/アルミニウム/クロム(Cr/Al/Cr)の積層型で形成されることができる。バス電極11b、12bは、透明電極11a、12a上に形成されて、抵抗の大きい透明電極11a、12aによる電圧降下を減らす機能を果たす。
【0013】
一方、本発明の一実施の形態によれば、維持電極対11、12は、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとが積層された構造だけでなく、透明電極11a、12aを備えることなくバス電極11b、12bのみでも構成されることができる。このような構造は、透明電極11a、12aを使用しないので、パネル製造の単価を下げることができるという長所がある。このような構造に用いられるバス電極11b、12bは、上に列挙した材料の他に感光性材料等、多様な材料が可能である。
【0014】
スキャン電極11及びサステイン電極12では、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとの間には、上部基板10の外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断の機能と上部基板10のピュリティ(Purity)及びコントラストを向上させる機能を果たすブラックマトリクス(Black Matrix、BM)が配列されることができる。
【0015】
本発明の一実施の形態に係るブラックマトリクスは、上部基板10に形成されるが、隔壁21と重なる位置に形成される第1ブラックマトリクス15と、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとの間に形成される第2ブラックマトリクス11c、12cで構成されることができる。ここで、第1ブラックマトリクス15とブラック層又はブラック電極層とも呼ばれる第2ブラックマトリクス11c、12cは、形成過程で同時に形成されて、物理的に接続されるが、同時に形成されないときは、物理的に接続されないこともある。
【0016】
また、物理的に接続して形成される場合、第1ブラックマトリクス15と第2ブラックマトリクス11c、12cは、同じ材質で形成されるが、物理的に分離されて形成される場合には、他の材質で形成することができる。
【0017】
バス電極11b、12bも、隔壁21が暗い色を有することによって、前記ブラックマトリクスのように、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断の機能とコントラストを向上させる機能とを行うこともできる。または、上部基板10に形成された特定部材、例えば誘電体層13と下部基板20に形成された特定部材、例えば隔壁21が互いに補色関係を有することによって、パネルの前面から見るときに重なる部分が黒い色に近く見えるようにして、前記ブラックマトリクスのような機能を行うこともできる。
【0018】
スキャン電極11とサステイン電極12とが並列して形成された上部基板10には、上部誘電体層13と保護膜14とが積層される。上部誘電体層13には、放電によって発生した荷電粒子が蓄積され、維持電極対11、12を保護する機能を行うことができる。保護膜14は、ガス放電時に発生した荷電粒子のスパッタリングから上部誘電体層13を保護し、2次電子の放出効率を上げるようになる。
【0019】
また、アドレス電極22は、スキャン電極11及びサステイン電極12と交差する方向に形成される。また、アドレス電極22が形成された下部基板20上には、下部誘電体層24と隔壁21が形成される。
【0020】
また、下部誘電体層24と隔壁21の表面には、蛍光体層23が形成される。隔壁21は、縦隔壁21aと横隔壁21bとが閉鎖型に形成され、放電セルを物理的に区分し、放電により生成された紫外線と可視光が隣接した放電セルに漏れるのを防止することができる。
【0021】
図1に示すように、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの前面には、フィルタ100が形成されることが好ましい。フィルタ100には、外光遮断シート、AR(Anti−Reflection)シート、NIR(Near Infrared)遮蔽シート、EMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽シート、拡散シート、光特性シートなどを含めることができる。
【0022】
フィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間の間隔が10μm〜30μmの範囲であるとき、外部から入射される光を効果的に遮断することができ、前記プラズマディスプレイパネルから発生する光を外部に効果的に放出することができる。また、外部からの圧力などから前記プラズマディスプレイパネルを保護するために、フィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間の間隔を30μm〜120μmの範囲にすることができ、衝撃を防止するために、前記プラズマディスプレイフィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間に衝撃吸収の機能を有する粘着層を形成することもできる。
【0023】
本発明の一実施の形態には、図1に示す隔壁21の構造だけでなく、多様な形状の隔壁21の構造も可能である。例えば、縦隔壁21aと横隔壁21bの高さが異なる差等型隔壁構造、縦隔壁21a又は横隔壁21bのうちの少なくとも何れか1つ以上に排気通路として使用可能なチャネルが形成されたチャネル型隔壁構造、縦隔壁21a又は横隔壁21bのうちの何れか1つ以上に溝(Hollow)が形成された溝型隔壁構造などが可能である。
【0024】
ここで、差等型隔壁構造の場合には、横隔壁21bの壁高を高くすることがさらに好ましく、チャネル型隔壁構造や溝型隔壁構造の場合には、横隔壁21bにチャネルが形成されるか、又は溝が形成されることが好ましい。
【0025】
一方、本発明の一実施の形態では、R、G及びB放電セルそれぞれが同じ線上に配列されることと図示及び説明されているが、他の形状に配列されることも可能である。例えば、R、G及びB放電セルが三角形状に配列されるデルタ(Delta)タイプの配列も可能である。また、放電セルの形状も、四角形状のみでなく、五角形、六角形などの多様な多角形状も可能である。
【0026】
また、蛍光体層23は、ガス放電時に発生した紫外線により発光して、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)のうちの何れか1つの可視光を発生するようになる。ここで、上部/下部基板10、20と隔壁21との間に設けられた放電空間には、放電のためのHe+Xe、Ne+Xe及びHe+Ne+Xeなどの不活性混合ガスが注入される。
【0027】
図2は、本発明に係るフィルタに備えられる外光遮断シート構造に関する一実施の形態を示した断面図である。外光遮断シートは、ベース部200及びパターン部210を含んでなる。
【0028】
ベース部200は、光が円滑に透過され得るように、透明なプラスチック材質、例えば紫外線(UV)硬化方式により形成された樹脂(Resin)系の物質からなることが好ましく、パネルの前面を保護する効果を高めるために堅固なガラス材質が使用することもできる。
【0029】
図2に示すように、パターン部210の形状は三角形であり得、それ以外に様々な形状を有することもできる。パターン部210は、ベース部200より暗い色の物質から形成され、好ましくは、黒い色の物質からなる。例えば、パターン部210はカーボン(carbon)系の物質から形成するか、黒い色の染料を塗布して外光を吸収する効果を極大化することができる。以下では、パターン部210の上端と下端のうち幅がより広いことをパターン部210の下端という。
【0030】
図2において、パターン部210の下端はパネル側に配置し、パターン部210の上端は外光が入射される観察者側に配置することができる。また、前記配置と反対にパターン部210の下端は観察者側に配置し、パターン部210の上端はパネル側に配置することもできる。
【0031】
外光源は、パネルの上側に位置することが通常であるから、外光は、上側から斜めにパネルに入射されてパターン部210に吸収される。
【0032】
パターン部210は、光吸収粒子を含むことができ、光吸収粒子は、特定色に着色された樹脂粒子であり得る。光吸収の効果を最大化するために、光吸収粒子は、黒い色に着色されることが好ましい。
【0033】
光吸収粒子の製造及びパターン部210の内部への添加が容易であり、外光を吸収する効果を最大化するために、光吸収粒子の大きさは1μm以上であり得る。また、光吸収粒子の大きさが1μm以上である場合、パターン部210に屈折する外光を効果的に吸収するために、パターン部210は、光吸収粒子を10重量%以上含めることができる。すなわち、パターン部210の全体重量の10%以上の重量の光吸収粒子をパターン部210に含めることができる。
【0034】
図3〜図6は、外光遮断シートの構造に応じる光特性を説明するために、外光遮断シートの構造に関する実施の形態を示した断面図である。
【0035】
図3の場合、外光を吸収して遮断し、パネルから放出される可視光線を全反射してパネル光の反射率を高めるために、パターン部305の屈折率、少なくともパターン部305の一部分である傾斜面の屈折率をベース部300の屈折率より小さくした場合である。
【0036】
上記のように、プラズマディスプレイパネルの明室コントラストを低下させる外光は、パネルの上側に位置する場合が多い。図3に示すように、スネル(snell)の法則により、外光遮断シートに斜めに入射される外光(点線で表示)は、ベース部300より小さい屈折率を有するパターン部305の内部に屈折して吸収される。パターン部305の内部に屈折される外光は、光吸収粒子により吸収され得る。
【0037】
また、ディスプレイのために、パネル310から外部に放出される光(実線で表示)は、パターン305の傾斜面から全反射して、観察者側である外部に反射される。
【0038】
上記のように、外光(点線で表示)は、パターン部305に屈折されて吸収され、パネル310から放出される光(実線で表示)がパターン部305から全反射する理由は、図3に示すように、パネル310の光がパターン部305の傾斜面となす角より外光がパターン部305の傾斜面となす角が大きいためである。
【0039】
よって、本発明に係る外光遮断シートは、外光が観察者側に反射されないように外光を吸収し、パネルから放出される光の反射量を高めることによって、ディスプレイ映像の明室コントラストを向上させる。
【0040】
パネル310に入射される外光の角度を考慮して、外光の吸収及びパネル310光の全反射を最大化するためには、パターン部305の屈折率は、ベース部300の屈折率の0.3倍以上1倍未満の範囲であることが好ましい。パネル310から放出される光がパターン部305の傾斜面から全反射することを最大化するために、プラズマディスプレイパネルの上下の視野角を考慮すれば、パターン部305の屈折率は、ベース部300の屈折率の0.3倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0041】
図3に示すように、パターン部305の上端が観察者側に配置され、パターン部305の屈折率がベース部300の屈折率より小さい場合には、パネルから放出される光がパターン部305の傾斜面から反射されて観察者側に向けて拡散されることになり、これにより、観察者側から見るとき、映像が鮮明でなく、ぼやけて見えるゴースト現象(ghost phenomenon)が生じることができる。
【0042】
図4は、パターン部325の上端が観察者側に配置され、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きい場合である。図4に示すように、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きいから、スネルの法則によってパターン部325に入射される外光及びパネル光は、全てパターン部325に吸収される。
【0043】
よって、パターン部325の上端が観察者側に配置され、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きいとき、ゴースト現象を減少させることができる。パターン部325に斜めに入射されるパネル光を十分に吸収してゴースト現象を防止するために、パターン部325の屈折率とベース部320の屈折率との差は、0.05以上であることが好ましい。
【0044】
パターン部325の屈折率をベース部320の屈折率より大きくする場合、外光遮断シートの透過率及び明室コントラストが減少され得るので、ゴースト現象を防止し、かつ外光遮断シートの透過率を大きく低下させないために、パターン部325の屈折率とベース部320の屈折率との差は、0.05〜0.3の範囲であることが好ましい。また、ゴースト現象を防止し、かつパネルの明室コントラストを適正水準に維持するためには、パターン部325の屈折率をベース部320の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲にすることが好ましい。
【0045】
図5は、パターン部345の下端が観察者側に配置され、パターン部345の屈折率がベース部340の屈折率より小さい場合を示した図である。図5に示すように、パターン部345の下端を外光が入射される観察者側に配置して、パターン部345の下端に外光が吸収されるようにすることによって、外光遮断の効果を向上させることができる。また、図4に示したものよりパターン部345の下端間の間隔を大きくすることができるので、外光遮断シートの開口率を向上させることができる。
【0046】
図5に示すように、パネル350から放出されるパネル光は、パターン部345の傾斜面から反射されて、ベース部340を通過したパネル光を中心に集まることができる。それにより、外光遮断シートの透過率を大きく低下させずに、ゴースト現象を減少させることができる。
【0047】
パネル光がパターン部345の傾斜面から反射されてベース部340を通過したパネル光を中心に集まることによって、ゴースト現象を防止するためには、パネル350と外光遮断シートとの間の間隔dが1.5〜3.5mmの範囲であることが好ましい。
【0048】
図6は、パターン部365の下端が観察者側に配置され、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きい場合を示した図である。図6に示すように、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きいから、パターン部365の傾斜面に入射されるパネル光は、パターン部365に吸収され得る。それにより、ベース部360を通過したパネル光により映像がディスプレイされるので、ゴースト現象が減少され得る。
【0049】
また、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きいので、外光吸収の効果が向上することができる。
【0050】
図7は、本発明に係るフィルタに備えられる外光遮断シートの構造に関する第1の実施の形態を示した断面図である。外光遮断シートの厚さTが20μm〜250μmの範囲であるとき、製造工程が容易であり、適切な光透過率を有することができる。パネルから放出される光が円滑に透過されるようにし、外部から入射される光が屈折されてパターン部410に効果的に吸収及び遮断されるようにし、シートの堅固性を確保するために、外光遮断シートの厚さTは、100μm〜180μmの範囲に形成されることができる。
【0051】
図7に示すように、ベース部400上に形成されるパターン部410は、三角形の形状とすることができ、さらに好ましくは、二等辺三角形の形状とすることができる。また、パターン部410の下端の幅P1は、18μm〜36μmの範囲に形成されることができ、そういう場合、パネルから発生する光が円滑にユーザ側に放出させるための開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができる。
【0052】
パターン部410の高さhは、80μm〜170μmの範囲に形成され、下端の幅P1との関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができ、パターン部410の短絡を防止することができる。
【0053】
パネル光がユーザ側に放出されて適正輝度のディスプレイ映像を表示するための開口率を確保し、外光遮断効果及びパネル光反射効率を増加させるための最適のパターン部410の傾斜面の傾きを確保するために、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1は、40μm〜90μmの範囲であり得、互いに隣接したパターン部の上端間の間隔D2は、90μm〜130μmの範囲であり得る。
【0054】
上記のような理由によって、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1がパターン部410の下端の幅の1.1倍〜5倍の範囲であるとき、ディスプレイのための開口率を確保することができる。また、開口率確保とともに外光遮断効果及びパネル光の反射効率を最適化するためには、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1がパターン部410の下端の幅の1.5倍〜3.5倍の範囲であり得る。
【0055】
パターン部410の高さhが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の0.89倍〜4.25倍の範囲を有する場合、上側から斜めに入射される外光がパネルに入射されないようにすることができる。また、パターン部410の短絡を防止し、パネル光の反射効率を最適化するために、パターン部410の高さhが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の1.5倍〜3倍の範囲であり得る。
【0056】
また、互いに隣接した2つのパターン部の上端間の間隔D2が互いに隣接した2つのパターン部の下端間の間隔D1の1倍〜3.25倍の範囲であるとき、適正輝度を有する映像のディスプレイのための開口率を確保することができる。また、パネル光がパターン部410の傾斜面から全反射される反射効率を最適化するために、互いに隣接した2つのパターン部の上端間の間隔D2は、互いに隣接した2つのパターン部の下端間の間隔D1の1.2倍〜2.5倍の範囲であり得る。
【0057】
以上、パターン部410の上端が観察者側に配置される場合を例に挙げて、本発明に係る外光遮断シートの構造について説明したが、図7を参照して上述した内容は、パターン部410の下端が観察者側に配置される場合にも適用できる。
【0058】
図8及び図9は、外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示したものであって、図8及び図9に示すように、パターン部は、ベース部上に所定の間隔で一列に形成されることが好ましい。
【0059】
外光遮断シートに所定の間隔で形成された複数のパターン部と前記パネルに所定のパターンで形成されたブラックマトリクス、ブラック層、バス電極、隔壁などが重なることによりモアレ現象が発生し得る。モアレ現象とは、似た格子状のパターンが重なりつつ発生する低周波のパターンを言うが、例えば、カヤを重なっておいたときに見える波紋パターンなどがある。
【0060】
図8及び図9に示すように、複数のパターン部を斜めに形成することによって、パネルに形成されたブラックマトリクス、ブラック層、バス電極、隔壁などと重なることによって発生するモアレ現象を減少させることができる。
【0061】
図10及び図11に示すように、ブラックマトリクス610、650は、パネルの下部基板に形成された横隔壁と並列の方向にパネルの上部基板に形成されるので、ブラックマトリクスは、図8及び図9に示した外光遮断シートの上端または下端と平行である。したがって、図9において、パターン部が外光遮断シートの上端となす角θ1、θ2、θ3は、外光遮断シートのパターン部がパネルに形成されたブラックマトリクスとなす角を示す。
【0062】
外光遮断シートのパターン部がパネルに形成されたブラックマトリクスと20度以下の角度で斜めに形成されるとき、モアレ現象を減少させることができる。また、パネルに入射される外光がユーザの頭の上端に存在する場合が多いことを考慮すれば、パターン部とブラックマトリクスとの間の角度が5度以下のとき、モアレ現象を防止するとともに適正開口率を確保することによって、パネル光の反射効率を増加させることができ、外光を最も効果的に遮断することができる。
【0063】
図9は、図8に示す外光遮断シートの一部分500を拡大して示したものである。一列に形成されたパターン部510、520、530、540、550、560は、互いに平行した複数のラインで形成されることが好ましく、また、互いに平行しない場合にも、パターン部510、520、530、540、550、560とブラックマトリクスとの角は、各々上記の範囲を有することが好ましい。
【0064】
また、前記のような理由で外光遮断シートのパターン部とパネルの上部基板に形成されたバス電極または下部基板に形成された横隔壁とがなす角θ1、θ2、θ3が20度以下であるとき、モアレ現象を減少させることができる。また、パネルに入射される外光がユーザの頭の上端に存在する場合が多いことを考慮すれば、パターン部と前記バス電極または横隔壁とがなす角θ1、θ2、θ3が5度以下であるとき、モアレ現象を防止するとともに適正開口率を確保して、パネル光の反射効率を増加させることができ、外光を最も効果的に遮断することができる。
【0065】
図8及び図9では、パターン部が外光遮断シートの右側下端から左側上端の方向へ斜めに形成されているが、他の実施の形態としては、パターン部が外光遮断シートの左側上端から右側下端の方向へ、上記の角を有して斜めに形成されていることもできる。
【0066】
図10及び図11は、パネルに形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示すものである。
【0067】
図10に示すように、ブラックマトリクス610は、下部基板600に形成された横隔壁に重なるように形成されることができる。また、図10に示すように、ブラックマトリクス610は、上部基板に形成されたスキャン電極及びサステイン電極と重なるように形成されて、スキャン電極及びサステイン電極がブラックマトリクス610により隠されるように形成されることができる。
【0068】
この場合、ブラックマトリクス610の幅bが200μm〜400μmの範囲であり、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔aが300μm〜600μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化することができる。
【0069】
図11に示すように、ブラックマトリクス650は、上部基板に形成されたスキャン電極及びサステイン電極630、640と離隔して形成されることができる。
【0070】
この場合には、ブラックマトリクス650の幅dが70μm〜150μmの範囲であり、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔cが500μm〜800μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化することができる。
【0071】
上記のように、外光遮断シートのパターン部のパターンとパネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスのパターンとが重なりつつ、モアレ現象が発生し得る。
【0072】
ブラックマトリクスの幅がパターン部の幅P1の3倍〜15倍の範囲である場合、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができる。また、互いに隣接した2つのブラックマトリクス間の間隔が互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の4倍〜12倍の範囲であるとき、パネル光がブラックマトリクスの間を通過して外光遮断シートのパターン部の傾斜面に全反射されて、外部に放出される反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0073】
図10に示したように、ブラックマトリクス610がスキャン電極及びサステイン電極に重なって形成された場合には、ブラックマトリクス610の幅bが外光遮断シートのパターン部の幅P1の10倍〜15倍の範囲であるとき、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔aが互いに隣接したパターン部間の間隔の4倍〜9倍の範囲であるとき、パネル光の反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0074】
図11に示すように、ブラックマトリクス650がスキャン電極及びサステイン電極630、640に離隔して形成された場合には、ブラックマトリクス650の幅dが外光遮断シートパターン部の幅P1の3倍〜7倍の範囲であるとき、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し外光遮断効率を極大化することができ、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔cが互いに隣接したパターン部間の間隔の7倍〜12倍の範囲であるとき、パネル光の反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0075】
図12は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの上部基板に形成されたバス電極の構造に関する一実施の形態を示した断面図である。
【0076】
図7を参照して説明したように、外光遮断シートの互いに隣接したパターン部間の間隔は、40μm〜90μmの範囲であることが好ましい。パネルの上部基板に形成された互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが225μm〜480μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、放電開始電圧を減少させることができる。それにより、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の2.5倍〜12倍の範囲であるとき、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、パネル光の反射効率を最適化することができる。
【0077】
また、外光遮断シートのパターン部とパネルのバス電極とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させるためには、互いに隣接したパターン部間の間隔は40μm〜60μmの範囲であり、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aは225μm〜480μmの範囲であることが好ましい。したがって、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の4倍〜10倍の範囲であるとき、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、パネル光の反射効率を最適化するとともに、モアレ現象を減少させることができる。
【0078】
図7を参照して説明したように、外光遮断シートのパターン部の下端の幅は、18μm〜35μmの範囲であることが好ましく、パネルの上部基板に形成されたバス電極660の幅bは、45μm〜90μmの範囲であるとき、パネルを駆動するための適正抵抗及びキャパシタンスを確保することができ、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保することができる。したがって、パネルを駆動するための適正抵抗及びキャパシタンスを確保することができ、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するために、パターン部の下端の幅は、バス電極660の幅bの0.2倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0079】
図13は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの放電セルの間隔と前記放電セルと重なる外光遮断シートの複数のパターン部ラインP1、P2、P3の構造に関する実施の形態を示した断面図である。図13Aは、図10及び図11のように、パターン部ラインが斜めに形成される構造に関する実施の形態を示したものであり、図13Bは、左右方向、すなわちスキャン電極またはサステイン電極の方向に形成されたものであり、図13Cは、上下方向、すなわちアドレス電極の方向に形成されたものである。
【0080】
放電セルを区画するために、下部基板に形成された隔壁は、アドレス電極の方向に形成された縦隔壁720及び前記縦隔壁720に交差する方向に形成された横隔壁700、710を含んで構成される。
【0081】
ディスプレイ映像の適正輝度及び解像度の確保を考慮すれば、互いに隣接した2つの横隔壁700、710間の間隔、すなわち放電セルの上下ピッチcは、660μm〜830μmの範囲であることが好ましい。もちろん、放電セルの大きさは、パネルの大きさ、解像度、モデルなどに応じて設計変更可能である。さらに詳細には、50インチWXGAクラスでは、前記放電セルの上下ピッチcが実質的に790μm〜830μmの範囲を有するように形成され、42インチWXGAクラスでは、660μm〜680μmの範囲を有するように形成される。このような適用例を考慮して、本発明では、放電セルの上下ピッチcを660μm〜830μmの範囲と例示する。しかし、42インチより小さいサイズの画面を表示するパネルの場合、前記放電セルの上下ピッチは、より小さく形成されるはずであり、前記50インチより大きな放電セルの上下ピッチは、上記の範囲を超過することは明らかである。
【0082】
また、パネルの適正開口率を確保するとともに、外光遮断効果及びパネル光反射効率を増加させるための互いに隣接した2つのパターン部ラインの間隔が40μm〜90μmの範囲であることを考慮すれば、1つの放電セルにわたるパターン部ラインは、図13Aのように斜めに形成される場合、約15個〜25個になるはずである。
【0083】
一方、図13Bのように、パターン部ラインが左右方向に形成される場合、図13Aより少ない数のパターン部ラインが1つの放電セルに重なって形成され、前記放電セルの上下ピッチ及び前記パターン部ラインの間隔を考慮するとき、重なるパターン部ラインの数は、略13個〜19個の範囲になるはずである。
【0084】
そして、図13Cのように、パターン部ラインが上下方向に形成される場合、図13A及び図13Bの場合より少ない数のパターン部ラインが1つの放電セルに重なって形成され、前記放電セルの上下ピッチ及び前記パターン部ラインの間隔を考慮するとき、重なるパターン部ラインは、略8個〜16個になるはずである。
【0085】
したがって、パターン部ラインがどんな方向に形成されても、本発明の実施の形態では、1つの放電セルに8個〜25個以内のパターン部ラインが重なるように前記パターン部の間隔が調整されるはずである。
【0086】
さらに詳細に説明すると、前記パターン部ラインの間隔が40μm〜60μmの範囲であり、前記放電セルの上下ピッチcが600μm〜700μmの範囲であるとき、外光遮断シートのパターン部とパネルの横隔壁とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させることができる。したがって、互いに隣接した2つの横隔壁700、710間の間隔cが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の10倍〜17.5倍の範囲であるとき、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化するとともに、モアレ現象を減少させることができる。
【0087】
なお、図7を参照して説明したように、外光遮断シートのパターン部の下端の幅は、18μm〜35μmの範囲であることが好ましく、横隔壁700の上端の幅dが45μm〜90μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保することができる。したがって、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保し、外光遮断シートのパターン部とパネルの横隔壁とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させるために、パターン部の下端の幅は、横隔壁700の上端の幅dの0.2倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0088】
また、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅eの0.3倍〜0.8倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止し、外光を効果的に遮断するとともに、パネル光を放出するための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.4倍〜0.65倍の範囲であることが好ましい。
【0089】
図14に示すように、隔壁800、810のうち、一部分の幅が他の部分と異なり得る。隔壁800、810が図14に示すような構造を有する場合には、放電セルの上下ピッチcと横隔壁800の上端の幅dは、隔壁の直線部分を基準に画定されることができる。
【0090】
図15〜図19は、外光遮断シートのパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。
【0091】
図15に示すように、パターン部900は、左右非対称形状に形成されることもできる。すなわち、パターン部900の左右傾斜面の面積が異なるか、または左右傾斜面の各々が下端となす角が互いに異なり得る。一般に、外光を発生させる物体はパネルの上側に位置するので、外光は、一定の角度範囲内でパネルの上側からパネルに入射される。したがって、外光吸収の効果を増加させ、パネルから放出される光の反射率を増加させるために、パターン部900の2つの傾斜面のうち、外光が入射される上側の傾斜面の傾きを下側の傾斜面の傾きより緩やかにすることができる。すなわち、パターン部900の2つの傾斜面のうち、上側の傾斜面の傾きを下側の傾斜面の傾きより小さくすることができる。
【0092】
図16に示すように、パターン部910は、台形形状を有することができ、そういう場合、上端の幅P2が下端の幅P1より小さく形成される。また、パターン部910の上端の幅P2は、10μm以下であり得、それによって、下端の幅P1との関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができる。
【0093】
図17〜図19に示すように、外光遮断シートのパターン部920、930、940の形状は、左右傾斜面が所定の曲率を有する曲線形状であり得る。この場合、斜めに入射される外光の遮断効果を向上させるために、パターン部920、930、940の傾斜面の傾きの変化量は、下端から上端へ行くほど減少することが好ましい。
【0094】
また、図17〜図19に示すパターン部の形状に関する実施の形態において、パターン部の隅部分が所定の曲率を有する曲線形状を有することができる。
【0095】
図20は、下端が凹んでいる形状を有するパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。
【0096】
図20に示すように、パターン部の下端1015が、中央が丸みを帯びているように凹んでいる形状を有するようにすることによって、パネルから放出される光がパターン部の下端1015から反射されることによって発生する映像のぼけ現象を減少させることができ、外光遮断シートが他の機能性シートまたはパネルに付着される場合、接着部位の面積を増加させることによって接着力を向上させることができる。
【0097】
すなわち、中心部分での高さが最外部での高さより小さい値を有するようにパターン部1010を形成することによって、凹んでいる形状の下端1015を含むパターン部1010を形成することができる。
【0098】
パターン部1010は、ベース部1000に形成された溝に光吸収物質などを満たすにより形成されることができるが、前記ベース部1000に形成された溝のうちの一部分がパターン部1010をなす光吸収物質で満たされ、残りの部分は、空いた空間として残すことができる。それにより、パターン部の下端1015は、中央部分が内部に引入されている凹んでいる形状を有することができる。
【0099】
図21に示すように、パターン部1030の下端が平らな場合、パネルから放出されてパターン部1030の下端に斜めに入射される光は、パネル方向に反射されることができる。上記のようにパネル方向に反射されるパネル光により、特定位置にディスプレイされなければならない映像が前記特定位置の周辺にディスプレイされることによって、映像のぼけ現象が発生して、ディスプレイ映像の鮮明度を低下させることができる。
【0100】
図22に示すように、凹んでいる形状を有するパターン部1010の下端に斜めに入射される光の入射角θ2は、図21に示す平らなパターン部1030の下端に入射される入射角θ1より小さくなる。したがって、図21に示す平らなパターン部1030の下端から反射されるパネル光が、図22に示す凹んでいる形状を有するパターン部1010の下端ではパターン部1010の内部に吸収され得る。それにより、ディスプレイ映像のぼけ現象を減少させて、映像の鮮明度を向上させることができる。
【0101】
図23は、下端が凹んでいるパターン部を含む外光遮断シートの構造に関する実施の形態を示した断面図であって、パターン部1110の下端を凹んでいる形状にして観察者側に配置したものである。
【0102】
図23に示すように、観察者側に配置されたパターン部1110の下端を凹んでいる形状にすることにより、パターン部1110の下端で吸収される外光の入射角の範囲を拡大させることができる。すなわち、パターン部1110の下端を凹んでいる形状にする場合、外光のパターン部1110の下端への入射角を大きくすることができ、それによって外光吸収の効果を向上させることができる。
【0103】
図24は、下端が凹んでいる形状を有するパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。以下の表1は、パターン部1210の下端を凹んでいる形状に形成することによって生じる溝の深さaとパターン部1210の下端の幅dに応じるディスプレイ映像のぼけ現象の減少有無を実験した結果であって、下端が平らなパターン部を有する外光遮断シートが配置されたプラズマディスプレイパネルに比べて、映像のぼけ現象が減少しているか否かを実験した結果である。
【0104】
【表1】
【0105】
表1に示したように、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaが1.5μm〜7.0μmであるとき、ディスプレイ映像のぼけ現象を減少させて映像の鮮明度を向上させることができる。
【0106】
また、外部衝撃などによるパターン部1210の破損防止及びパターン部1210の形成工程の容易性を考慮すれば、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaは、2μm〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0107】
図7を参照して説明したように、パターン部1210の下端の幅dが18μm〜35μmの範囲であるとき、パネル光の放出のための開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができるので、パターン部1210の下端の幅dは、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaの3.6倍〜17.5倍の範囲であることが好ましい。
【0108】
一方、パターン部1210の高さcが80μm〜170μmの範囲であるとき、外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成し得るので、パターン部1210の高さcがパターン部1210の下端に形成された溝の深さaの16倍〜85倍の範囲であることが好ましい。
【0109】
また、外光遮断シートの厚さbが100μm〜180μmの範囲であるとき、パネル光の円滑な透過と外光の効果的な吸収及び遮断を達成することができ、シートの堅固性を確保することができるので、外光遮断シートの厚さbは、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaの20倍〜90倍の範囲であることが好ましい。
【0110】
図25に示すように、パターン部1230は、台形形状を有することができ、そういう場合、上端の幅eが下端の幅dより小さく形成されることが好ましい。また、パターン部1230の上端の幅eが10μm以下であるとき、下端の幅dとの関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができる。この場合にも、パターン部1230の下端に形成された溝の深さaとパターン部1230の下端の幅dとの間の関係は、図24を参照して説明したものと同様することができる。
【0111】
図26は、外光遮断シートの厚さとパターン部の高さとの関係を説明するために、外光遮断シートの構造を示した断面図である。
【0112】
図26に示すように、パターン部を含む外光遮断シートの堅固性を確保するとともに、画像を表示するためにパネルから放出される可視光の透過率を確保するために、外光遮断シートの厚さTは、100μm〜180μmの範囲であることが好ましい。
【0113】
外光遮断シートに備えられるパターン部の高さhが80μm〜170μmの範囲であるとき、前記パターン部の製造が最も容易であり、外光遮断シートの適切な開口率を確保することができ、外光遮断効果及びパネルから放出される光の反射効果を最大化することができる。
【0114】
パターン部の高さhは、外光遮断シートの厚さTに応じて可変し得る。一般に、パネルに入射されて明室コントラストの低下に影響を与える外光は、主にパネルの位置より上側に位置するようになる。したがって、一定の範囲の入射角(θ)でパネルに入射される外光を効果的に遮断するために、パターン部の高さhと外光遮断シートの厚さTとの割合は、一定範囲内の値を有することが好ましい。
【0115】
パターン部の高さhが増加するほど、パターン部の上端部分のベース部の厚さが薄くなって絶縁破壊が発生することができ、パターン部の高さhが減少するほど、一定範囲内の角度を有する外光がパネルに入射されて、外光が正しく遮断されない場合もあり得る。
【0116】
以下の表2は、外光遮断シートの厚さTとパターン部の高さhに応じて、外光遮断シートの絶縁破壊及び外光遮断効果を実験した結果である。
【0117】
【表2】
【0118】
表2に示すように、外光遮断シートの厚さTが120μmの場合、パターン部の高さhが115μm以上に形成されれば、パターン部が絶縁破壊されるリスクがあるから、製品の不良率が増加し得る。パターン部の高さhが115μm以下に形成されれば、パターン部が絶縁破壊されるおそれがないから、外光遮断シートの不良率を減少させることができる。しかしながら、パターン部の高さが85μm以下に形成されるときには、パターン部により外光が遮断される効率が減少され得、60μm以下に形成される場合には、外光がパネルに入射され得る。それにより、パターン部の高さhが90μm〜110μmの範囲であるとき、外光遮断シートの外光遮断効率を増加させるとともに、不良率を減少させることができる。
【0119】
また、外光遮断シートの厚さTがパターン部の高さhの1.01倍〜2.25倍の範囲であるとき、パターン部の上端部分の絶縁破壊を防止することができ、外光がパネルに入射されることを防止することができる。また、絶縁破壊及び外光のパネル入射を防止するとともに、パネルから放出される光の反射量を増加させ、視野角を確保するためには、外光遮断シートの厚さTがパターン部の高さhの1.01倍〜1.5倍の範囲であり得る。
【0120】
以下の表3は、外光遮断シートのパターン部の下端の幅とパネルの上部基板に形成されるバス電極の幅との割合に応じて、モアレ現象の発生有無及び外光遮断効果を実験した結果であって、バス電極の幅が70μmである場合である。
【0121】
【表3】
【0122】
表3に示すように、パターン部の下端の幅がバス電極幅の0.2倍〜0.5倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止し外光を効果的に遮断するとともに、パネル光の放出のための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅がバス電極幅の0.25倍〜0.4倍の範囲であることが好ましい。
【0123】
以下の表4は、外光遮断シートのパターン部の下端の幅とパネルの下部基板に形成される縦隔壁の幅との割合に応じて、モアレ現象の発生有無及び外光遮断効果を実験した結果であって、縦隔壁の幅が50μmである場合である。
【0124】
【表4】
【0125】
表4に示すように、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.3倍〜0.8倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止して外光を効果的に遮断するとともに、パネル光の放出のための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.4倍〜0.65倍の範囲であることが好ましい。
【0126】
図27〜図30は、本発明に係るフィルタの構造に関する実施の形態を示した断面図である。プラズマディスプレイパネルの前面に形成されるフィルタは、AR/NIRシート、EMI遮蔽シート、外光遮断シート、光特性シートなどを含むことができる。
【0127】
図27及び図28に示すように、AR/NIRシート1310は、透明なプラスチック材質からなるベースシート1313の前面に外部から入射される光が反射されることを防止してグレア現象を減少させる機能のあるAR(Anti−Reflection)層1311が付着され、後面には、パネルから放射される近赤外線を遮蔽して、リモコンなどのように赤外線を用いて伝達される信号が正常に伝達され得るようにするNIR(Near Infrared)遮蔽シート1312が付着される。
【0128】
EMI遮蔽シート1320は、透明なプラスチック材質からなるベースシート1322の前面にEMI(Electro magnetic Interference)を遮蔽して、パネルから放射されるEMIが外部に放出されることを防止するEMI遮蔽シート1321が付着される。このとき、通常、EMI遮蔽シート1321は、導電性を有する物質を用いてメッシュ(Mesh)構造で形成されるか、またはスパッタタイプで導電金属膜とベース膜とが2層以上に積層された構造で形成されることができる。このとき、接地が円滑になされるようにするために、画像が表示されないEMI遮蔽シート1320の非有効表示領域には、導電性物質が全体的に塗布される。
【0129】
通常、外部光源は、室内や外部において観察者の頭の上端に存在する場合が最も多い。このような外光を効果的に遮断して、プラズマディスプレイパネルのブラック映像をより暗く表現され得るようにする外光遮断シート1330が付着される。
【0130】
このようなAR/NIRシート1310、EMI遮蔽シート1320、外光遮断シート1330間には粘着剤1340が層をなしているから、各々のシートら1310、1320、1330及びフィルタ1300がパネルの前面にかたく付着できるようにする。また、各々のシート1310、1320、1330の間に含まれたベースシートの材質は、フィルタ1300製作の容易性を考慮して実質的に同じ材質を使用することが好ましい。
【0131】
一方、図27では、AR/NIRシート1310、EMI遮蔽シート1320、外光遮断シート1330の順に積層されているが、図28に示すように、AR/NIRシート1310、外光遮断シート1330、EMI遮蔽シート1320の順に積層され得るように、各シートの積層順序は、当業者によって異なって積層されることができる。また、図示のシート1310、1320、1330のうち、少なくともいずれか1つの層が省略されることもできる。
【0132】
図29及び図30に示すように、パネルの前面に形成されるフィルタ1400は、AR/NIRシート1410、EMI遮蔽シート1430及び外光遮断シート1440のほかに光特性シート1420をさらに含むことができる。光特性シート1420は、パネルから入射される光の色温度及び輝度特性を改善させ、透明なプラスチック材質からなるベースシート1422の前面または後面に所定の染料と粘着剤からなる光特性層1421が積層される。
【0133】
図27〜図30に示すベースシートのうち、少なくとも1つのベースシートを省略することもでき、前記ベースシートのうちのいずれか1つは、プラスチック材質ではない堅固なガラス(Glass)が使用されてパネルを保護する機能を向上させることができる。前記ガラスは、パネルから所定の間隔で離隔されて形成されることが好ましい。
【0134】
また、本発明に係るフィルタは、拡散シートをさらに含むことができる。拡散シートは、光が均一な明るさを維持するように入射される光を拡散させる機能を果たす。それにより、拡散シートは、パネルから放出される光を均一に拡散させて、ディスプレイ画面の上下視野角を広げ、外光遮断シートなどに形成されたパターンを隠蔽することができる。また、拡散シートは、上下視野角に該当する方向に光を集光して、正面の輝度を均一にするとともに向上させることができ、帯電防止性を向上させることができる。
【0135】
拡散シートは、透過型または反射型拡散フィルムなどが使用されることができ、一般に、ポリマー材料のベースシートに小さいガラス玉の粒が混合された形態を有することができる。また、拡散シートのベースシートとして高純度のアクリル樹脂(PMMA)が使用されることができ、高純度のアクリル樹脂(PMMA)を使用する場合、シートの厚さが厚いことに対し、耐熱性が良いから発熱の多い大型ディスプレイ装置に用いられることができる。
【0136】
上記のように構成される本発明に係る外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置によれば、外部から入射される光を最大限吸収及び遮断する外光遮断シートをディスプレイパネルの前面に位置させることによって、ブラック映像を効果的に実現することができ、明室コントラストを改善することができる。
【0137】
また、外光を吸収するパターン部ラインの間隔を調整して、1つの放電セルに重なるパターン部ラインの数を限定することによって、外光遮断効果をより向上させることができる。
【0138】
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】プラズマディスプレイパネルの構造に関する一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る外光遮断シートの概略的な断面構造に関する一実施の形態を示す断面図である。
【図3】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図4】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図5】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図6】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図7】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第1の実施の形態を示す断面図である。
【図8】外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示す図である。
【図9】外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示す図である。
【図10】パネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示す図である。
【図11】パネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示す図である。
【図12】パネルの上部基板に形成されたバス電極の構造に関する一実施の形態を示す断面図である。
【図13A】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図13B】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図13C】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図14】パネルの下部基板に形成された隔壁の構造に関する断面図である。
【図15】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第2の実施の形態を示す断面図である。
【図16】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第3の実施の形態を示す断面図である。
【図17】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第4の実施の形態を示す断面図である。
【図18】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第5の実施の形態を示す断面図である。
【図19】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第6の実施の形態を示す断面図である。
【図20】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図21】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図22】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図23】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図24】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図25】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図26】外光遮断シートに形成された隣接したパターン部間の間隔とパターン部の高さとの関係を説明するための断面図である。
【図27】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図28】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図29】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図30】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイパネル用フィルタに関し、特に、パネルの外部から入射される外光を遮断させるために、外光遮断シートを製作してパネルの前面に位置させることによって、パネルの明室コントラストを向上させ、かつ輝度が維持され得るようにするフィルタ及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プラズマディスプレイパネルは、放電空間に設置された電極に所定の電圧を印加して放電を起こし、ガス放電時に発生するプラズマが蛍光体を励起させることによって、文字またはグラフィックを含む画像を表示する装置であって、大型化及び軽量化と平面薄型化が容易であり、上下左右に広い視野角を提供し、フルカラー及び高輝度を実現することが可能であるという長所がある。
【0003】
このようなプラズマディスプレイパネルは、ブラック映像を実現するとき、パネルの下板に露出している白色系の蛍光体によって、外光がパネルの前面から反射されることによって、ブラック映像が明るい系の暗い色と認知されて、コントラストが低下するという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来の技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ディスプレイパネルに入射される外光を効果的に遮断する外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置を提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、1つの放電セルと重なる前記外光遮断シートに形成されたパターン部ライン間の間隔を限定することによって、パネルの明室コントラストを向上させ、かつ輝度をさらに改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成すべく、本発明によるプラズマディスプレイ装置は、プラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレイパネルの前面に配置されて、前記プラズマディスプレイパネルに入射する外光を遮断する外光遮断シートと、を含み、前記外光遮断シートは、溝の形成されたベース部及び前記ベース部の溝上に形成され前記ベース部と屈折率の異なるパターン部が複数のラインをなし、前記プラズマディスプレイパネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルにわたるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の外光遮断シートは、溝の形成されたベース部と、前記ベース部の溝上に形成され、前記ベース部と異なる屈折率を有するパターン部が複数のラインをなす外光遮断シートは、前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した2つのパターン部ライン間の間隔が40μm〜90μmの範囲であり、8個〜25個のパターン部ラインが1つの放電セルと重なるように形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置によれば、外部から入射される光を最大限吸収及び遮断する外光遮断シートをディスプレイパネルの前面に位置させることによって、ブラック映像を効果的に実現することができ、明室コントラストを改善することができる。
また、外光を吸収するパターン部ラインの間隔を調整して、1つの放電セルに重なるパターン部ラインの数を限定することによって、外光遮断効果をより向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1〜図30を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルに関する一実施の形態を示した斜視図である。
【0011】
図1に示すように、プラズマディスプレイパネルは、上部基板10上に形成される維持電極対であるスキャン電極11及びサステイン電極12と、下部基板20上に形成されるアドレス電極22とを含む。
【0012】
前記維持電極対11、12は、通常、インジウムスズ酸化物(Indium−Tin−Oxide;ITO)で形成された透明電極11a、12aとバス電極11b、12bを含み、前記バス電極11b、12bは、銀(Ag)、クロム(Cr)などの金属又はクロム/銅/クロム(Cr/Cu/Cr)の積層型若しくはクロム/アルミニウム/クロム(Cr/Al/Cr)の積層型で形成されることができる。バス電極11b、12bは、透明電極11a、12a上に形成されて、抵抗の大きい透明電極11a、12aによる電圧降下を減らす機能を果たす。
【0013】
一方、本発明の一実施の形態によれば、維持電極対11、12は、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとが積層された構造だけでなく、透明電極11a、12aを備えることなくバス電極11b、12bのみでも構成されることができる。このような構造は、透明電極11a、12aを使用しないので、パネル製造の単価を下げることができるという長所がある。このような構造に用いられるバス電極11b、12bは、上に列挙した材料の他に感光性材料等、多様な材料が可能である。
【0014】
スキャン電極11及びサステイン電極12では、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとの間には、上部基板10の外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断の機能と上部基板10のピュリティ(Purity)及びコントラストを向上させる機能を果たすブラックマトリクス(Black Matrix、BM)が配列されることができる。
【0015】
本発明の一実施の形態に係るブラックマトリクスは、上部基板10に形成されるが、隔壁21と重なる位置に形成される第1ブラックマトリクス15と、透明電極11a、12aとバス電極11b、12bとの間に形成される第2ブラックマトリクス11c、12cで構成されることができる。ここで、第1ブラックマトリクス15とブラック層又はブラック電極層とも呼ばれる第2ブラックマトリクス11c、12cは、形成過程で同時に形成されて、物理的に接続されるが、同時に形成されないときは、物理的に接続されないこともある。
【0016】
また、物理的に接続して形成される場合、第1ブラックマトリクス15と第2ブラックマトリクス11c、12cは、同じ材質で形成されるが、物理的に分離されて形成される場合には、他の材質で形成することができる。
【0017】
バス電極11b、12bも、隔壁21が暗い色を有することによって、前記ブラックマトリクスのように、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断の機能とコントラストを向上させる機能とを行うこともできる。または、上部基板10に形成された特定部材、例えば誘電体層13と下部基板20に形成された特定部材、例えば隔壁21が互いに補色関係を有することによって、パネルの前面から見るときに重なる部分が黒い色に近く見えるようにして、前記ブラックマトリクスのような機能を行うこともできる。
【0018】
スキャン電極11とサステイン電極12とが並列して形成された上部基板10には、上部誘電体層13と保護膜14とが積層される。上部誘電体層13には、放電によって発生した荷電粒子が蓄積され、維持電極対11、12を保護する機能を行うことができる。保護膜14は、ガス放電時に発生した荷電粒子のスパッタリングから上部誘電体層13を保護し、2次電子の放出効率を上げるようになる。
【0019】
また、アドレス電極22は、スキャン電極11及びサステイン電極12と交差する方向に形成される。また、アドレス電極22が形成された下部基板20上には、下部誘電体層24と隔壁21が形成される。
【0020】
また、下部誘電体層24と隔壁21の表面には、蛍光体層23が形成される。隔壁21は、縦隔壁21aと横隔壁21bとが閉鎖型に形成され、放電セルを物理的に区分し、放電により生成された紫外線と可視光が隣接した放電セルに漏れるのを防止することができる。
【0021】
図1に示すように、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの前面には、フィルタ100が形成されることが好ましい。フィルタ100には、外光遮断シート、AR(Anti−Reflection)シート、NIR(Near Infrared)遮蔽シート、EMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽シート、拡散シート、光特性シートなどを含めることができる。
【0022】
フィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間の間隔が10μm〜30μmの範囲であるとき、外部から入射される光を効果的に遮断することができ、前記プラズマディスプレイパネルから発生する光を外部に効果的に放出することができる。また、外部からの圧力などから前記プラズマディスプレイパネルを保護するために、フィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間の間隔を30μm〜120μmの範囲にすることができ、衝撃を防止するために、前記プラズマディスプレイフィルタ100と前記プラズマディスプレイパネルとの間に衝撃吸収の機能を有する粘着層を形成することもできる。
【0023】
本発明の一実施の形態には、図1に示す隔壁21の構造だけでなく、多様な形状の隔壁21の構造も可能である。例えば、縦隔壁21aと横隔壁21bの高さが異なる差等型隔壁構造、縦隔壁21a又は横隔壁21bのうちの少なくとも何れか1つ以上に排気通路として使用可能なチャネルが形成されたチャネル型隔壁構造、縦隔壁21a又は横隔壁21bのうちの何れか1つ以上に溝(Hollow)が形成された溝型隔壁構造などが可能である。
【0024】
ここで、差等型隔壁構造の場合には、横隔壁21bの壁高を高くすることがさらに好ましく、チャネル型隔壁構造や溝型隔壁構造の場合には、横隔壁21bにチャネルが形成されるか、又は溝が形成されることが好ましい。
【0025】
一方、本発明の一実施の形態では、R、G及びB放電セルそれぞれが同じ線上に配列されることと図示及び説明されているが、他の形状に配列されることも可能である。例えば、R、G及びB放電セルが三角形状に配列されるデルタ(Delta)タイプの配列も可能である。また、放電セルの形状も、四角形状のみでなく、五角形、六角形などの多様な多角形状も可能である。
【0026】
また、蛍光体層23は、ガス放電時に発生した紫外線により発光して、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)のうちの何れか1つの可視光を発生するようになる。ここで、上部/下部基板10、20と隔壁21との間に設けられた放電空間には、放電のためのHe+Xe、Ne+Xe及びHe+Ne+Xeなどの不活性混合ガスが注入される。
【0027】
図2は、本発明に係るフィルタに備えられる外光遮断シート構造に関する一実施の形態を示した断面図である。外光遮断シートは、ベース部200及びパターン部210を含んでなる。
【0028】
ベース部200は、光が円滑に透過され得るように、透明なプラスチック材質、例えば紫外線(UV)硬化方式により形成された樹脂(Resin)系の物質からなることが好ましく、パネルの前面を保護する効果を高めるために堅固なガラス材質が使用することもできる。
【0029】
図2に示すように、パターン部210の形状は三角形であり得、それ以外に様々な形状を有することもできる。パターン部210は、ベース部200より暗い色の物質から形成され、好ましくは、黒い色の物質からなる。例えば、パターン部210はカーボン(carbon)系の物質から形成するか、黒い色の染料を塗布して外光を吸収する効果を極大化することができる。以下では、パターン部210の上端と下端のうち幅がより広いことをパターン部210の下端という。
【0030】
図2において、パターン部210の下端はパネル側に配置し、パターン部210の上端は外光が入射される観察者側に配置することができる。また、前記配置と反対にパターン部210の下端は観察者側に配置し、パターン部210の上端はパネル側に配置することもできる。
【0031】
外光源は、パネルの上側に位置することが通常であるから、外光は、上側から斜めにパネルに入射されてパターン部210に吸収される。
【0032】
パターン部210は、光吸収粒子を含むことができ、光吸収粒子は、特定色に着色された樹脂粒子であり得る。光吸収の効果を最大化するために、光吸収粒子は、黒い色に着色されることが好ましい。
【0033】
光吸収粒子の製造及びパターン部210の内部への添加が容易であり、外光を吸収する効果を最大化するために、光吸収粒子の大きさは1μm以上であり得る。また、光吸収粒子の大きさが1μm以上である場合、パターン部210に屈折する外光を効果的に吸収するために、パターン部210は、光吸収粒子を10重量%以上含めることができる。すなわち、パターン部210の全体重量の10%以上の重量の光吸収粒子をパターン部210に含めることができる。
【0034】
図3〜図6は、外光遮断シートの構造に応じる光特性を説明するために、外光遮断シートの構造に関する実施の形態を示した断面図である。
【0035】
図3の場合、外光を吸収して遮断し、パネルから放出される可視光線を全反射してパネル光の反射率を高めるために、パターン部305の屈折率、少なくともパターン部305の一部分である傾斜面の屈折率をベース部300の屈折率より小さくした場合である。
【0036】
上記のように、プラズマディスプレイパネルの明室コントラストを低下させる外光は、パネルの上側に位置する場合が多い。図3に示すように、スネル(snell)の法則により、外光遮断シートに斜めに入射される外光(点線で表示)は、ベース部300より小さい屈折率を有するパターン部305の内部に屈折して吸収される。パターン部305の内部に屈折される外光は、光吸収粒子により吸収され得る。
【0037】
また、ディスプレイのために、パネル310から外部に放出される光(実線で表示)は、パターン305の傾斜面から全反射して、観察者側である外部に反射される。
【0038】
上記のように、外光(点線で表示)は、パターン部305に屈折されて吸収され、パネル310から放出される光(実線で表示)がパターン部305から全反射する理由は、図3に示すように、パネル310の光がパターン部305の傾斜面となす角より外光がパターン部305の傾斜面となす角が大きいためである。
【0039】
よって、本発明に係る外光遮断シートは、外光が観察者側に反射されないように外光を吸収し、パネルから放出される光の反射量を高めることによって、ディスプレイ映像の明室コントラストを向上させる。
【0040】
パネル310に入射される外光の角度を考慮して、外光の吸収及びパネル310光の全反射を最大化するためには、パターン部305の屈折率は、ベース部300の屈折率の0.3倍以上1倍未満の範囲であることが好ましい。パネル310から放出される光がパターン部305の傾斜面から全反射することを最大化するために、プラズマディスプレイパネルの上下の視野角を考慮すれば、パターン部305の屈折率は、ベース部300の屈折率の0.3倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0041】
図3に示すように、パターン部305の上端が観察者側に配置され、パターン部305の屈折率がベース部300の屈折率より小さい場合には、パネルから放出される光がパターン部305の傾斜面から反射されて観察者側に向けて拡散されることになり、これにより、観察者側から見るとき、映像が鮮明でなく、ぼやけて見えるゴースト現象(ghost phenomenon)が生じることができる。
【0042】
図4は、パターン部325の上端が観察者側に配置され、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きい場合である。図4に示すように、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きいから、スネルの法則によってパターン部325に入射される外光及びパネル光は、全てパターン部325に吸収される。
【0043】
よって、パターン部325の上端が観察者側に配置され、パターン部325の屈折率がベース部320の屈折率より大きいとき、ゴースト現象を減少させることができる。パターン部325に斜めに入射されるパネル光を十分に吸収してゴースト現象を防止するために、パターン部325の屈折率とベース部320の屈折率との差は、0.05以上であることが好ましい。
【0044】
パターン部325の屈折率をベース部320の屈折率より大きくする場合、外光遮断シートの透過率及び明室コントラストが減少され得るので、ゴースト現象を防止し、かつ外光遮断シートの透過率を大きく低下させないために、パターン部325の屈折率とベース部320の屈折率との差は、0.05〜0.3の範囲であることが好ましい。また、ゴースト現象を防止し、かつパネルの明室コントラストを適正水準に維持するためには、パターン部325の屈折率をベース部320の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲にすることが好ましい。
【0045】
図5は、パターン部345の下端が観察者側に配置され、パターン部345の屈折率がベース部340の屈折率より小さい場合を示した図である。図5に示すように、パターン部345の下端を外光が入射される観察者側に配置して、パターン部345の下端に外光が吸収されるようにすることによって、外光遮断の効果を向上させることができる。また、図4に示したものよりパターン部345の下端間の間隔を大きくすることができるので、外光遮断シートの開口率を向上させることができる。
【0046】
図5に示すように、パネル350から放出されるパネル光は、パターン部345の傾斜面から反射されて、ベース部340を通過したパネル光を中心に集まることができる。それにより、外光遮断シートの透過率を大きく低下させずに、ゴースト現象を減少させることができる。
【0047】
パネル光がパターン部345の傾斜面から反射されてベース部340を通過したパネル光を中心に集まることによって、ゴースト現象を防止するためには、パネル350と外光遮断シートとの間の間隔dが1.5〜3.5mmの範囲であることが好ましい。
【0048】
図6は、パターン部365の下端が観察者側に配置され、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きい場合を示した図である。図6に示すように、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きいから、パターン部365の傾斜面に入射されるパネル光は、パターン部365に吸収され得る。それにより、ベース部360を通過したパネル光により映像がディスプレイされるので、ゴースト現象が減少され得る。
【0049】
また、パターン部365の屈折率がベース部360の屈折率より大きいので、外光吸収の効果が向上することができる。
【0050】
図7は、本発明に係るフィルタに備えられる外光遮断シートの構造に関する第1の実施の形態を示した断面図である。外光遮断シートの厚さTが20μm〜250μmの範囲であるとき、製造工程が容易であり、適切な光透過率を有することができる。パネルから放出される光が円滑に透過されるようにし、外部から入射される光が屈折されてパターン部410に効果的に吸収及び遮断されるようにし、シートの堅固性を確保するために、外光遮断シートの厚さTは、100μm〜180μmの範囲に形成されることができる。
【0051】
図7に示すように、ベース部400上に形成されるパターン部410は、三角形の形状とすることができ、さらに好ましくは、二等辺三角形の形状とすることができる。また、パターン部410の下端の幅P1は、18μm〜36μmの範囲に形成されることができ、そういう場合、パネルから発生する光が円滑にユーザ側に放出させるための開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができる。
【0052】
パターン部410の高さhは、80μm〜170μmの範囲に形成され、下端の幅P1との関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができ、パターン部410の短絡を防止することができる。
【0053】
パネル光がユーザ側に放出されて適正輝度のディスプレイ映像を表示するための開口率を確保し、外光遮断効果及びパネル光反射効率を増加させるための最適のパターン部410の傾斜面の傾きを確保するために、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1は、40μm〜90μmの範囲であり得、互いに隣接したパターン部の上端間の間隔D2は、90μm〜130μmの範囲であり得る。
【0054】
上記のような理由によって、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1がパターン部410の下端の幅の1.1倍〜5倍の範囲であるとき、ディスプレイのための開口率を確保することができる。また、開口率確保とともに外光遮断効果及びパネル光の反射効率を最適化するためには、互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1がパターン部410の下端の幅の1.5倍〜3.5倍の範囲であり得る。
【0055】
パターン部410の高さhが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の0.89倍〜4.25倍の範囲を有する場合、上側から斜めに入射される外光がパネルに入射されないようにすることができる。また、パターン部410の短絡を防止し、パネル光の反射効率を最適化するために、パターン部410の高さhが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の1.5倍〜3倍の範囲であり得る。
【0056】
また、互いに隣接した2つのパターン部の上端間の間隔D2が互いに隣接した2つのパターン部の下端間の間隔D1の1倍〜3.25倍の範囲であるとき、適正輝度を有する映像のディスプレイのための開口率を確保することができる。また、パネル光がパターン部410の傾斜面から全反射される反射効率を最適化するために、互いに隣接した2つのパターン部の上端間の間隔D2は、互いに隣接した2つのパターン部の下端間の間隔D1の1.2倍〜2.5倍の範囲であり得る。
【0057】
以上、パターン部410の上端が観察者側に配置される場合を例に挙げて、本発明に係る外光遮断シートの構造について説明したが、図7を参照して上述した内容は、パターン部410の下端が観察者側に配置される場合にも適用できる。
【0058】
図8及び図9は、外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示したものであって、図8及び図9に示すように、パターン部は、ベース部上に所定の間隔で一列に形成されることが好ましい。
【0059】
外光遮断シートに所定の間隔で形成された複数のパターン部と前記パネルに所定のパターンで形成されたブラックマトリクス、ブラック層、バス電極、隔壁などが重なることによりモアレ現象が発生し得る。モアレ現象とは、似た格子状のパターンが重なりつつ発生する低周波のパターンを言うが、例えば、カヤを重なっておいたときに見える波紋パターンなどがある。
【0060】
図8及び図9に示すように、複数のパターン部を斜めに形成することによって、パネルに形成されたブラックマトリクス、ブラック層、バス電極、隔壁などと重なることによって発生するモアレ現象を減少させることができる。
【0061】
図10及び図11に示すように、ブラックマトリクス610、650は、パネルの下部基板に形成された横隔壁と並列の方向にパネルの上部基板に形成されるので、ブラックマトリクスは、図8及び図9に示した外光遮断シートの上端または下端と平行である。したがって、図9において、パターン部が外光遮断シートの上端となす角θ1、θ2、θ3は、外光遮断シートのパターン部がパネルに形成されたブラックマトリクスとなす角を示す。
【0062】
外光遮断シートのパターン部がパネルに形成されたブラックマトリクスと20度以下の角度で斜めに形成されるとき、モアレ現象を減少させることができる。また、パネルに入射される外光がユーザの頭の上端に存在する場合が多いことを考慮すれば、パターン部とブラックマトリクスとの間の角度が5度以下のとき、モアレ現象を防止するとともに適正開口率を確保することによって、パネル光の反射効率を増加させることができ、外光を最も効果的に遮断することができる。
【0063】
図9は、図8に示す外光遮断シートの一部分500を拡大して示したものである。一列に形成されたパターン部510、520、530、540、550、560は、互いに平行した複数のラインで形成されることが好ましく、また、互いに平行しない場合にも、パターン部510、520、530、540、550、560とブラックマトリクスとの角は、各々上記の範囲を有することが好ましい。
【0064】
また、前記のような理由で外光遮断シートのパターン部とパネルの上部基板に形成されたバス電極または下部基板に形成された横隔壁とがなす角θ1、θ2、θ3が20度以下であるとき、モアレ現象を減少させることができる。また、パネルに入射される外光がユーザの頭の上端に存在する場合が多いことを考慮すれば、パターン部と前記バス電極または横隔壁とがなす角θ1、θ2、θ3が5度以下であるとき、モアレ現象を防止するとともに適正開口率を確保して、パネル光の反射効率を増加させることができ、外光を最も効果的に遮断することができる。
【0065】
図8及び図9では、パターン部が外光遮断シートの右側下端から左側上端の方向へ斜めに形成されているが、他の実施の形態としては、パターン部が外光遮断シートの左側上端から右側下端の方向へ、上記の角を有して斜めに形成されていることもできる。
【0066】
図10及び図11は、パネルに形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示すものである。
【0067】
図10に示すように、ブラックマトリクス610は、下部基板600に形成された横隔壁に重なるように形成されることができる。また、図10に示すように、ブラックマトリクス610は、上部基板に形成されたスキャン電極及びサステイン電極と重なるように形成されて、スキャン電極及びサステイン電極がブラックマトリクス610により隠されるように形成されることができる。
【0068】
この場合、ブラックマトリクス610の幅bが200μm〜400μmの範囲であり、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔aが300μm〜600μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化することができる。
【0069】
図11に示すように、ブラックマトリクス650は、上部基板に形成されたスキャン電極及びサステイン電極630、640と離隔して形成されることができる。
【0070】
この場合には、ブラックマトリクス650の幅dが70μm〜150μmの範囲であり、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔cが500μm〜800μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化することができる。
【0071】
上記のように、外光遮断シートのパターン部のパターンとパネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスのパターンとが重なりつつ、モアレ現象が発生し得る。
【0072】
ブラックマトリクスの幅がパターン部の幅P1の3倍〜15倍の範囲である場合、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができる。また、互いに隣接した2つのブラックマトリクス間の間隔が互いに隣接した2つのパターン部間の間隔D1の4倍〜12倍の範囲であるとき、パネル光がブラックマトリクスの間を通過して外光遮断シートのパターン部の傾斜面に全反射されて、外部に放出される反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0073】
図10に示したように、ブラックマトリクス610がスキャン電極及びサステイン電極に重なって形成された場合には、ブラックマトリクス610の幅bが外光遮断シートのパターン部の幅P1の10倍〜15倍の範囲であるとき、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔aが互いに隣接したパターン部間の間隔の4倍〜9倍の範囲であるとき、パネル光の反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0074】
図11に示すように、ブラックマトリクス650がスキャン電極及びサステイン電極630、640に離隔して形成された場合には、ブラックマトリクス650の幅dが外光遮断シートパターン部の幅P1の3倍〜7倍の範囲であるとき、モアレ現象を防止するとともに、パネルの適正開口率を確保し外光遮断効率を極大化することができ、互いに隣接したブラックマトリクス間の間隔cが互いに隣接したパターン部間の間隔の7倍〜12倍の範囲であるとき、パネル光の反射効率を最適化することができ、モアレ現象を減少させることができる。
【0075】
図12は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの上部基板に形成されたバス電極の構造に関する一実施の形態を示した断面図である。
【0076】
図7を参照して説明したように、外光遮断シートの互いに隣接したパターン部間の間隔は、40μm〜90μmの範囲であることが好ましい。パネルの上部基板に形成された互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが225μm〜480μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するとともに、放電開始電圧を減少させることができる。それにより、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の2.5倍〜12倍の範囲であるとき、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、パネル光の反射効率を最適化することができる。
【0077】
また、外光遮断シートのパターン部とパネルのバス電極とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させるためには、互いに隣接したパターン部間の間隔は40μm〜60μmの範囲であり、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aは225μm〜480μmの範囲であることが好ましい。したがって、互いに隣接した2つのバス電極660、670間の間隔aが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の4倍〜10倍の範囲であるとき、パネルの適正開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができ、パネル光の反射効率を最適化するとともに、モアレ現象を減少させることができる。
【0078】
図7を参照して説明したように、外光遮断シートのパターン部の下端の幅は、18μm〜35μmの範囲であることが好ましく、パネルの上部基板に形成されたバス電極660の幅bは、45μm〜90μmの範囲であるとき、パネルを駆動するための適正抵抗及びキャパシタンスを確保することができ、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保することができる。したがって、パネルを駆動するための適正抵抗及びキャパシタンスを確保することができ、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保するために、パターン部の下端の幅は、バス電極660の幅bの0.2倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0079】
図13は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの放電セルの間隔と前記放電セルと重なる外光遮断シートの複数のパターン部ラインP1、P2、P3の構造に関する実施の形態を示した断面図である。図13Aは、図10及び図11のように、パターン部ラインが斜めに形成される構造に関する実施の形態を示したものであり、図13Bは、左右方向、すなわちスキャン電極またはサステイン電極の方向に形成されたものであり、図13Cは、上下方向、すなわちアドレス電極の方向に形成されたものである。
【0080】
放電セルを区画するために、下部基板に形成された隔壁は、アドレス電極の方向に形成された縦隔壁720及び前記縦隔壁720に交差する方向に形成された横隔壁700、710を含んで構成される。
【0081】
ディスプレイ映像の適正輝度及び解像度の確保を考慮すれば、互いに隣接した2つの横隔壁700、710間の間隔、すなわち放電セルの上下ピッチcは、660μm〜830μmの範囲であることが好ましい。もちろん、放電セルの大きさは、パネルの大きさ、解像度、モデルなどに応じて設計変更可能である。さらに詳細には、50インチWXGAクラスでは、前記放電セルの上下ピッチcが実質的に790μm〜830μmの範囲を有するように形成され、42インチWXGAクラスでは、660μm〜680μmの範囲を有するように形成される。このような適用例を考慮して、本発明では、放電セルの上下ピッチcを660μm〜830μmの範囲と例示する。しかし、42インチより小さいサイズの画面を表示するパネルの場合、前記放電セルの上下ピッチは、より小さく形成されるはずであり、前記50インチより大きな放電セルの上下ピッチは、上記の範囲を超過することは明らかである。
【0082】
また、パネルの適正開口率を確保するとともに、外光遮断効果及びパネル光反射効率を増加させるための互いに隣接した2つのパターン部ラインの間隔が40μm〜90μmの範囲であることを考慮すれば、1つの放電セルにわたるパターン部ラインは、図13Aのように斜めに形成される場合、約15個〜25個になるはずである。
【0083】
一方、図13Bのように、パターン部ラインが左右方向に形成される場合、図13Aより少ない数のパターン部ラインが1つの放電セルに重なって形成され、前記放電セルの上下ピッチ及び前記パターン部ラインの間隔を考慮するとき、重なるパターン部ラインの数は、略13個〜19個の範囲になるはずである。
【0084】
そして、図13Cのように、パターン部ラインが上下方向に形成される場合、図13A及び図13Bの場合より少ない数のパターン部ラインが1つの放電セルに重なって形成され、前記放電セルの上下ピッチ及び前記パターン部ラインの間隔を考慮するとき、重なるパターン部ラインは、略8個〜16個になるはずである。
【0085】
したがって、パターン部ラインがどんな方向に形成されても、本発明の実施の形態では、1つの放電セルに8個〜25個以内のパターン部ラインが重なるように前記パターン部の間隔が調整されるはずである。
【0086】
さらに詳細に説明すると、前記パターン部ラインの間隔が40μm〜60μmの範囲であり、前記放電セルの上下ピッチcが600μm〜700μmの範囲であるとき、外光遮断シートのパターン部とパネルの横隔壁とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させることができる。したがって、互いに隣接した2つの横隔壁700、710間の間隔cが互いに隣接した2つのパターン部間の間隔の10倍〜17.5倍の範囲であるとき、外部から発生する外光を吸収して反射を減らす光遮断効率と上部基板のピュリティ及びコントラストを向上させる効率を最大化するとともに、モアレ現象を減少させることができる。
【0087】
なお、図7を参照して説明したように、外光遮断シートのパターン部の下端の幅は、18μm〜35μmの範囲であることが好ましく、横隔壁700の上端の幅dが45μm〜90μmの範囲であるとき、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保することができる。したがって、ディスプレイ映像が適正輝度を有するようにするためのパネルの開口率を確保し、外光遮断シートのパターン部とパネルの横隔壁とが重なることによって発生するモアレ現象を減少させるために、パターン部の下端の幅は、横隔壁700の上端の幅dの0.2倍〜0.8倍の範囲であることが好ましい。
【0088】
また、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅eの0.3倍〜0.8倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止し、外光を効果的に遮断するとともに、パネル光を放出するための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.4倍〜0.65倍の範囲であることが好ましい。
【0089】
図14に示すように、隔壁800、810のうち、一部分の幅が他の部分と異なり得る。隔壁800、810が図14に示すような構造を有する場合には、放電セルの上下ピッチcと横隔壁800の上端の幅dは、隔壁の直線部分を基準に画定されることができる。
【0090】
図15〜図19は、外光遮断シートのパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。
【0091】
図15に示すように、パターン部900は、左右非対称形状に形成されることもできる。すなわち、パターン部900の左右傾斜面の面積が異なるか、または左右傾斜面の各々が下端となす角が互いに異なり得る。一般に、外光を発生させる物体はパネルの上側に位置するので、外光は、一定の角度範囲内でパネルの上側からパネルに入射される。したがって、外光吸収の効果を増加させ、パネルから放出される光の反射率を増加させるために、パターン部900の2つの傾斜面のうち、外光が入射される上側の傾斜面の傾きを下側の傾斜面の傾きより緩やかにすることができる。すなわち、パターン部900の2つの傾斜面のうち、上側の傾斜面の傾きを下側の傾斜面の傾きより小さくすることができる。
【0092】
図16に示すように、パターン部910は、台形形状を有することができ、そういう場合、上端の幅P2が下端の幅P1より小さく形成される。また、パターン部910の上端の幅P2は、10μm以下であり得、それによって、下端の幅P1との関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができる。
【0093】
図17〜図19に示すように、外光遮断シートのパターン部920、930、940の形状は、左右傾斜面が所定の曲率を有する曲線形状であり得る。この場合、斜めに入射される外光の遮断効果を向上させるために、パターン部920、930、940の傾斜面の傾きの変化量は、下端から上端へ行くほど減少することが好ましい。
【0094】
また、図17〜図19に示すパターン部の形状に関する実施の形態において、パターン部の隅部分が所定の曲率を有する曲線形状を有することができる。
【0095】
図20は、下端が凹んでいる形状を有するパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。
【0096】
図20に示すように、パターン部の下端1015が、中央が丸みを帯びているように凹んでいる形状を有するようにすることによって、パネルから放出される光がパターン部の下端1015から反射されることによって発生する映像のぼけ現象を減少させることができ、外光遮断シートが他の機能性シートまたはパネルに付着される場合、接着部位の面積を増加させることによって接着力を向上させることができる。
【0097】
すなわち、中心部分での高さが最外部での高さより小さい値を有するようにパターン部1010を形成することによって、凹んでいる形状の下端1015を含むパターン部1010を形成することができる。
【0098】
パターン部1010は、ベース部1000に形成された溝に光吸収物質などを満たすにより形成されることができるが、前記ベース部1000に形成された溝のうちの一部分がパターン部1010をなす光吸収物質で満たされ、残りの部分は、空いた空間として残すことができる。それにより、パターン部の下端1015は、中央部分が内部に引入されている凹んでいる形状を有することができる。
【0099】
図21に示すように、パターン部1030の下端が平らな場合、パネルから放出されてパターン部1030の下端に斜めに入射される光は、パネル方向に反射されることができる。上記のようにパネル方向に反射されるパネル光により、特定位置にディスプレイされなければならない映像が前記特定位置の周辺にディスプレイされることによって、映像のぼけ現象が発生して、ディスプレイ映像の鮮明度を低下させることができる。
【0100】
図22に示すように、凹んでいる形状を有するパターン部1010の下端に斜めに入射される光の入射角θ2は、図21に示す平らなパターン部1030の下端に入射される入射角θ1より小さくなる。したがって、図21に示す平らなパターン部1030の下端から反射されるパネル光が、図22に示す凹んでいる形状を有するパターン部1010の下端ではパターン部1010の内部に吸収され得る。それにより、ディスプレイ映像のぼけ現象を減少させて、映像の鮮明度を向上させることができる。
【0101】
図23は、下端が凹んでいるパターン部を含む外光遮断シートの構造に関する実施の形態を示した断面図であって、パターン部1110の下端を凹んでいる形状にして観察者側に配置したものである。
【0102】
図23に示すように、観察者側に配置されたパターン部1110の下端を凹んでいる形状にすることにより、パターン部1110の下端で吸収される外光の入射角の範囲を拡大させることができる。すなわち、パターン部1110の下端を凹んでいる形状にする場合、外光のパターン部1110の下端への入射角を大きくすることができ、それによって外光吸収の効果を向上させることができる。
【0103】
図24は、下端が凹んでいる形状を有するパターン部の形状に関する実施の形態を示した断面図である。以下の表1は、パターン部1210の下端を凹んでいる形状に形成することによって生じる溝の深さaとパターン部1210の下端の幅dに応じるディスプレイ映像のぼけ現象の減少有無を実験した結果であって、下端が平らなパターン部を有する外光遮断シートが配置されたプラズマディスプレイパネルに比べて、映像のぼけ現象が減少しているか否かを実験した結果である。
【0104】
【表1】
【0105】
表1に示したように、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaが1.5μm〜7.0μmであるとき、ディスプレイ映像のぼけ現象を減少させて映像の鮮明度を向上させることができる。
【0106】
また、外部衝撃などによるパターン部1210の破損防止及びパターン部1210の形成工程の容易性を考慮すれば、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaは、2μm〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0107】
図7を参照して説明したように、パターン部1210の下端の幅dが18μm〜35μmの範囲であるとき、パネル光の放出のための開口率を確保し、外光遮断効率を極大化することができるので、パターン部1210の下端の幅dは、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaの3.6倍〜17.5倍の範囲であることが好ましい。
【0108】
一方、パターン部1210の高さcが80μm〜170μmの範囲であるとき、外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成し得るので、パターン部1210の高さcがパターン部1210の下端に形成された溝の深さaの16倍〜85倍の範囲であることが好ましい。
【0109】
また、外光遮断シートの厚さbが100μm〜180μmの範囲であるとき、パネル光の円滑な透過と外光の効果的な吸収及び遮断を達成することができ、シートの堅固性を確保することができるので、外光遮断シートの厚さbは、パターン部1210の下端に形成された溝の深さaの20倍〜90倍の範囲であることが好ましい。
【0110】
図25に示すように、パターン部1230は、台形形状を有することができ、そういう場合、上端の幅eが下端の幅dより小さく形成されることが好ましい。また、パターン部1230の上端の幅eが10μm以下であるとき、下端の幅dとの関係で外光の吸収及びパネル光の反射を効果的にすることができる傾斜面の傾きを形成することができる。この場合にも、パターン部1230の下端に形成された溝の深さaとパターン部1230の下端の幅dとの間の関係は、図24を参照して説明したものと同様することができる。
【0111】
図26は、外光遮断シートの厚さとパターン部の高さとの関係を説明するために、外光遮断シートの構造を示した断面図である。
【0112】
図26に示すように、パターン部を含む外光遮断シートの堅固性を確保するとともに、画像を表示するためにパネルから放出される可視光の透過率を確保するために、外光遮断シートの厚さTは、100μm〜180μmの範囲であることが好ましい。
【0113】
外光遮断シートに備えられるパターン部の高さhが80μm〜170μmの範囲であるとき、前記パターン部の製造が最も容易であり、外光遮断シートの適切な開口率を確保することができ、外光遮断効果及びパネルから放出される光の反射効果を最大化することができる。
【0114】
パターン部の高さhは、外光遮断シートの厚さTに応じて可変し得る。一般に、パネルに入射されて明室コントラストの低下に影響を与える外光は、主にパネルの位置より上側に位置するようになる。したがって、一定の範囲の入射角(θ)でパネルに入射される外光を効果的に遮断するために、パターン部の高さhと外光遮断シートの厚さTとの割合は、一定範囲内の値を有することが好ましい。
【0115】
パターン部の高さhが増加するほど、パターン部の上端部分のベース部の厚さが薄くなって絶縁破壊が発生することができ、パターン部の高さhが減少するほど、一定範囲内の角度を有する外光がパネルに入射されて、外光が正しく遮断されない場合もあり得る。
【0116】
以下の表2は、外光遮断シートの厚さTとパターン部の高さhに応じて、外光遮断シートの絶縁破壊及び外光遮断効果を実験した結果である。
【0117】
【表2】
【0118】
表2に示すように、外光遮断シートの厚さTが120μmの場合、パターン部の高さhが115μm以上に形成されれば、パターン部が絶縁破壊されるリスクがあるから、製品の不良率が増加し得る。パターン部の高さhが115μm以下に形成されれば、パターン部が絶縁破壊されるおそれがないから、外光遮断シートの不良率を減少させることができる。しかしながら、パターン部の高さが85μm以下に形成されるときには、パターン部により外光が遮断される効率が減少され得、60μm以下に形成される場合には、外光がパネルに入射され得る。それにより、パターン部の高さhが90μm〜110μmの範囲であるとき、外光遮断シートの外光遮断効率を増加させるとともに、不良率を減少させることができる。
【0119】
また、外光遮断シートの厚さTがパターン部の高さhの1.01倍〜2.25倍の範囲であるとき、パターン部の上端部分の絶縁破壊を防止することができ、外光がパネルに入射されることを防止することができる。また、絶縁破壊及び外光のパネル入射を防止するとともに、パネルから放出される光の反射量を増加させ、視野角を確保するためには、外光遮断シートの厚さTがパターン部の高さhの1.01倍〜1.5倍の範囲であり得る。
【0120】
以下の表3は、外光遮断シートのパターン部の下端の幅とパネルの上部基板に形成されるバス電極の幅との割合に応じて、モアレ現象の発生有無及び外光遮断効果を実験した結果であって、バス電極の幅が70μmである場合である。
【0121】
【表3】
【0122】
表3に示すように、パターン部の下端の幅がバス電極幅の0.2倍〜0.5倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止し外光を効果的に遮断するとともに、パネル光の放出のための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅がバス電極幅の0.25倍〜0.4倍の範囲であることが好ましい。
【0123】
以下の表4は、外光遮断シートのパターン部の下端の幅とパネルの下部基板に形成される縦隔壁の幅との割合に応じて、モアレ現象の発生有無及び外光遮断効果を実験した結果であって、縦隔壁の幅が50μmである場合である。
【0124】
【表4】
【0125】
表4に示すように、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.3倍〜0.8倍の範囲であるとき、モアレ現象を減少させるとともに、パネルに入射される外光を減少させることができる。また、モアレ現象を防止して外光を効果的に遮断するとともに、パネル光の放出のための開口率を確保するためには、パターン部の下端の幅が縦隔壁の上端の幅の0.4倍〜0.65倍の範囲であることが好ましい。
【0126】
図27〜図30は、本発明に係るフィルタの構造に関する実施の形態を示した断面図である。プラズマディスプレイパネルの前面に形成されるフィルタは、AR/NIRシート、EMI遮蔽シート、外光遮断シート、光特性シートなどを含むことができる。
【0127】
図27及び図28に示すように、AR/NIRシート1310は、透明なプラスチック材質からなるベースシート1313の前面に外部から入射される光が反射されることを防止してグレア現象を減少させる機能のあるAR(Anti−Reflection)層1311が付着され、後面には、パネルから放射される近赤外線を遮蔽して、リモコンなどのように赤外線を用いて伝達される信号が正常に伝達され得るようにするNIR(Near Infrared)遮蔽シート1312が付着される。
【0128】
EMI遮蔽シート1320は、透明なプラスチック材質からなるベースシート1322の前面にEMI(Electro magnetic Interference)を遮蔽して、パネルから放射されるEMIが外部に放出されることを防止するEMI遮蔽シート1321が付着される。このとき、通常、EMI遮蔽シート1321は、導電性を有する物質を用いてメッシュ(Mesh)構造で形成されるか、またはスパッタタイプで導電金属膜とベース膜とが2層以上に積層された構造で形成されることができる。このとき、接地が円滑になされるようにするために、画像が表示されないEMI遮蔽シート1320の非有効表示領域には、導電性物質が全体的に塗布される。
【0129】
通常、外部光源は、室内や外部において観察者の頭の上端に存在する場合が最も多い。このような外光を効果的に遮断して、プラズマディスプレイパネルのブラック映像をより暗く表現され得るようにする外光遮断シート1330が付着される。
【0130】
このようなAR/NIRシート1310、EMI遮蔽シート1320、外光遮断シート1330間には粘着剤1340が層をなしているから、各々のシートら1310、1320、1330及びフィルタ1300がパネルの前面にかたく付着できるようにする。また、各々のシート1310、1320、1330の間に含まれたベースシートの材質は、フィルタ1300製作の容易性を考慮して実質的に同じ材質を使用することが好ましい。
【0131】
一方、図27では、AR/NIRシート1310、EMI遮蔽シート1320、外光遮断シート1330の順に積層されているが、図28に示すように、AR/NIRシート1310、外光遮断シート1330、EMI遮蔽シート1320の順に積層され得るように、各シートの積層順序は、当業者によって異なって積層されることができる。また、図示のシート1310、1320、1330のうち、少なくともいずれか1つの層が省略されることもできる。
【0132】
図29及び図30に示すように、パネルの前面に形成されるフィルタ1400は、AR/NIRシート1410、EMI遮蔽シート1430及び外光遮断シート1440のほかに光特性シート1420をさらに含むことができる。光特性シート1420は、パネルから入射される光の色温度及び輝度特性を改善させ、透明なプラスチック材質からなるベースシート1422の前面または後面に所定の染料と粘着剤からなる光特性層1421が積層される。
【0133】
図27〜図30に示すベースシートのうち、少なくとも1つのベースシートを省略することもでき、前記ベースシートのうちのいずれか1つは、プラスチック材質ではない堅固なガラス(Glass)が使用されてパネルを保護する機能を向上させることができる。前記ガラスは、パネルから所定の間隔で離隔されて形成されることが好ましい。
【0134】
また、本発明に係るフィルタは、拡散シートをさらに含むことができる。拡散シートは、光が均一な明るさを維持するように入射される光を拡散させる機能を果たす。それにより、拡散シートは、パネルから放出される光を均一に拡散させて、ディスプレイ画面の上下視野角を広げ、外光遮断シートなどに形成されたパターンを隠蔽することができる。また、拡散シートは、上下視野角に該当する方向に光を集光して、正面の輝度を均一にするとともに向上させることができ、帯電防止性を向上させることができる。
【0135】
拡散シートは、透過型または反射型拡散フィルムなどが使用されることができ、一般に、ポリマー材料のベースシートに小さいガラス玉の粒が混合された形態を有することができる。また、拡散シートのベースシートとして高純度のアクリル樹脂(PMMA)が使用されることができ、高純度のアクリル樹脂(PMMA)を使用する場合、シートの厚さが厚いことに対し、耐熱性が良いから発熱の多い大型ディスプレイ装置に用いられることができる。
【0136】
上記のように構成される本発明に係る外光遮断シート及びそれを用いたプラズマディスプレイ装置によれば、外部から入射される光を最大限吸収及び遮断する外光遮断シートをディスプレイパネルの前面に位置させることによって、ブラック映像を効果的に実現することができ、明室コントラストを改善することができる。
【0137】
また、外光を吸収するパターン部ラインの間隔を調整して、1つの放電セルに重なるパターン部ラインの数を限定することによって、外光遮断効果をより向上させることができる。
【0138】
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】プラズマディスプレイパネルの構造に関する一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る外光遮断シートの概略的な断面構造に関する一実施の形態を示す断面図である。
【図3】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図4】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図5】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図6】外光遮断シートの構造に応じる光特性を示す断面図である。
【図7】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第1の実施の形態を示す断面図である。
【図8】外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示す図である。
【図9】外光遮断シートに一列に形成されたパターン部の前面形状に関する一実施の形態を示す図である。
【図10】パネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示す図である。
【図11】パネルの上部基板に形成されたブラックマトリクスの構造に関する実施の形態を簡略に示す図である。
【図12】パネルの上部基板に形成されたバス電極の構造に関する一実施の形態を示す断面図である。
【図13A】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図13B】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図13C】パネル放電セル及び前記放電セルにわたる外光遮断シートのパターン部に関する実施の形態の図である。
【図14】パネルの下部基板に形成された隔壁の構造に関する断面図である。
【図15】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第2の実施の形態を示す断面図である。
【図16】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第3の実施の形態を示す断面図である。
【図17】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第4の実施の形態を示す断面図である。
【図18】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第5の実施の形態を示す断面図である。
【図19】外光遮断シートのパターン部の形状に関する第6の実施の形態を示す断面図である。
【図20】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図21】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図22】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図23】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図24】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図25】下端が凹んでいる形状を有するパターン部の断面形状に関する実施の形態及びその光特性を説明するための断面図である。
【図26】外光遮断シートに形成された隣接したパターン部間の間隔とパターン部の高さとの関係を説明するための断面図である。
【図27】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図28】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図29】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【図30】外光遮断シートを含むフィルタの構造に関する実施の形態を示す断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルと、
前記プラズマディスプレイパネルの前面に配置されて、前記プラズマディスプレイパネルに入射する外光を遮断するための外光遮断シートと、を含み、
前記外光遮断シートは、複数の溝の形成されたベース部及び前記ベース部の複数の溝に形成され、前記ベース部と屈折率が異なる複数のパターン部ラインを含み、
前記プラズマディスプレイパネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルと重なるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
【請求項2】
前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した前記パターン部ライン間の間隔は、40μm〜90μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項3】
前記複数の放電セルのうち、上下方向に互いに隣接した放電セルのピッチは、790μm〜830μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項4】
前記ベース部と前記パターン部との屈折率差は、0.05〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項5】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項6】
前記パターン部の上端と前記上端より幅の広い下端のうち、前記上端が前記プラズマディスプレイパネルにより隣接するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項7】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の0.3倍〜1倍未満の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項8】
前記パターン部の上端と下端のうち、幅がより広い下端は、凹んでいる形状を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項9】
前記パターン部の下端に形成された溝の深さは、1.5μm〜7μmの範囲であることを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項10】
前記プラズマディスプレイパネルは、複数の第1電極及び前記第1電極と並列に配置されるブラックマトリクスの形成された上部基板と、前記上部基板と対向され、第2電極及び前記放電セルを区画する隔壁が形成された下部基板と、を含み、
前記第1電極、前記ブラックマトリクス、前記隔壁のうちのいずれか1つと前記パターン部との間の角は、20度以下であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項11】
前記外光遮断シートの厚さは、前記パターン部の高さの1.01倍〜2.25倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項12】
前記パターン部の上端の幅は、下端の幅より狭く、互いに隣接した前記パターン部の上端間の間隔は、90μm〜130μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の外光遮断シート。
【請求項13】
プラズマディスプレイパネルの前面に配置される外光遮断シートであって、
複数の溝の形成されたベース部と、前記ベース部の複数の溝に形成され、前記ベース部と異なる屈折率を有する複数のパターン部ラインと、を含み、
前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した2つのパターン部ライン間の間隔は40μm〜90μmの範囲であり、8個〜25個のパターン部ラインが1つの放電セルと重なるように形成されることを特徴とする外光遮断シート。
【請求項14】
前記ベース部と前記パターン部との屈折率差は、0.05〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項15】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の0.3倍〜1倍未満の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項16】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項17】
前記外光遮断シートの厚さは、前記パターン部の高さの1.01倍〜2.25倍の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項18】
前記パターン部の上端と下端のうち、幅がより広い下端は、凹んでいる形状を有することを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項19】
前記パターン部の上端と前記上端より幅の広い下端のうち、前記上端が前記プラズマディスプレイパネルにより隣接するように配置されることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項20】
前記パターン部の上端の幅は、下端の幅より狭く形成され、
前記パターン部の上端間の間隔は、90μm〜130μmの範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルと、
前記プラズマディスプレイパネルの前面に配置されて、前記プラズマディスプレイパネルに入射する外光を遮断するための外光遮断シートと、を含み、
前記外光遮断シートは、複数の溝の形成されたベース部及び前記ベース部の複数の溝に形成され、前記ベース部と屈折率が異なる複数のパターン部ラインを含み、
前記プラズマディスプレイパネルに形成された複数の放電セルのうちのいずれか1つの放電セルと重なるパターン部ラインの数は、8個〜25個の範囲であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
【請求項2】
前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した前記パターン部ライン間の間隔は、40μm〜90μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項3】
前記複数の放電セルのうち、上下方向に互いに隣接した放電セルのピッチは、790μm〜830μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項4】
前記ベース部と前記パターン部との屈折率差は、0.05〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項5】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項6】
前記パターン部の上端と前記上端より幅の広い下端のうち、前記上端が前記プラズマディスプレイパネルにより隣接するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項7】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の0.3倍〜1倍未満の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項8】
前記パターン部の上端と下端のうち、幅がより広い下端は、凹んでいる形状を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項9】
前記パターン部の下端に形成された溝の深さは、1.5μm〜7μmの範囲であることを特徴とする請求項8に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項10】
前記プラズマディスプレイパネルは、複数の第1電極及び前記第1電極と並列に配置されるブラックマトリクスの形成された上部基板と、前記上部基板と対向され、第2電極及び前記放電セルを区画する隔壁が形成された下部基板と、を含み、
前記第1電極、前記ブラックマトリクス、前記隔壁のうちのいずれか1つと前記パターン部との間の角は、20度以下であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項11】
前記外光遮断シートの厚さは、前記パターン部の高さの1.01倍〜2.25倍の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項12】
前記パターン部の上端の幅は、下端の幅より狭く、互いに隣接した前記パターン部の上端間の間隔は、90μm〜130μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の外光遮断シート。
【請求項13】
プラズマディスプレイパネルの前面に配置される外光遮断シートであって、
複数の溝の形成されたベース部と、前記ベース部の複数の溝に形成され、前記ベース部と異なる屈折率を有する複数のパターン部ラインと、を含み、
前記複数のパターン部ラインのうち、互いに隣接した2つのパターン部ライン間の間隔は40μm〜90μmの範囲であり、8個〜25個のパターン部ラインが1つの放電セルと重なるように形成されることを特徴とする外光遮断シート。
【請求項14】
前記ベース部と前記パターン部との屈折率差は、0.05〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項15】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の0.3倍〜1倍未満の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項16】
前記パターン部の屈折率は、前記ベース部の屈折率の1.0倍〜1.3倍の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項17】
前記外光遮断シートの厚さは、前記パターン部の高さの1.01倍〜2.25倍の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項18】
前記パターン部の上端と下端のうち、幅がより広い下端は、凹んでいる形状を有することを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項19】
前記パターン部の上端と前記上端より幅の広い下端のうち、前記上端が前記プラズマディスプレイパネルにより隣接するように配置されることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【請求項20】
前記パターン部の上端の幅は、下端の幅より狭く形成され、
前記パターン部の上端間の間隔は、90μm〜130μmの範囲であることを特徴とする請求項13に記載の外光遮断シート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2008−146075(P2008−146075A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317188(P2007−317188)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]