説明

外国語教材作成システム

【課題】受講者の通常の筆記動作により、自由度の高い題材をテーマとしたオンデマンド教材を作成する。
【解決手段】受講者Aが、課題記入シート110上の日本語記入欄に日本語の課題文を、外国語記入欄にその対訳を、それぞれ電子ペン120で記入すると、その筆跡画像がネットワークNを介して講師用ユニット200へ送信される。添削用画面表示部230は、この筆跡画像を含む画面を講師Bに提示する。講師Bは、添削情報入力部240から添削情報を入力する。教材画像作成部330は、筆跡画像と添削情報とを割り付けた教材画像を作成し、教材出力部320から冊子形式の教材Tとして出力する。筆跡画像はOCR部340により文字データに変換され、単語辞書部350から関連単語や用例が抽出され教材画像に組み込まれる。単語や用例の音声が、音声辞書部360から読み出され、音声付録作成部370によりCDの付録が作成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外国語教材作成システムに関し、特に、インターネットを利用して、受講者ごとにそれぞれ異なる外国語教材を作成するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
外国語の学習用教材は、これまでに、学習者の習熟度に合わせて様々なものが市販されてきているが、近年は、インターネットを利用した学習プログラムも充実してきており、受講者は、インターネットを利用して様々な学習用教材を入手することができる。
【0003】
たとえば、下記の特許文献1には、受講者の要求に応じたオンデマンド教材を提供することが可能なインターネットを利用した通信添削システムが開示されており、特許文献2には、インターネットを利用して、受講者が要求した授業データを配信する仮想学習システムが開示されている。また、特許文献3には、インターネットを利用したe−ラーニングシステムにおいて、受講者の解答に対して添削を行い、その結果をチェックシート上に印刷して配布する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−66823号公報
【特許文献2】特開2002−139986号公報
【特許文献3】特開2008−268523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した各特許文献に開示されているように、インターネットを利用したシステムでは、個々の受講者の要求に応じたオンデマンド教材を作成して提供することが可能になる。ただ、教材の自由度という観点では、決して十分なオンデマンド教材ということはできない。これまで提案されているオンデマンド教材の作成システムは、予めサーバ側に用意された多数の既成教材の中から、個々の受講者に適した題材を取捨選択し、これを受講者に提供するものである。別言すれば、取捨選択のプロセスでふるいにかけられているものの、基本的には、サーバ側に用意された既存の教材の一部を受講者に提供しているにすぎない。
【0006】
一方、外国語の学習には、受講者にとって、できるだけ身近な題材をテーマにした教材を用いるのが好ましいとされており、たとえば、日常生活における家族や友人との会話や、毎日の卑近な出来事をテーマとした教材を用いるのが、習熟度を向上させる上で極めて効果的である。
【0007】
そこで本発明は、受講者が手書きの筆記動作を行うことにより、自由度の高い題材をテーマとしたオンデマンド教材を作成することが可能な外国語教材作成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明の第1の態様は、受講者ごとにそれぞれ異なる外国語教材を作成する外国語教材作成システムにおいて、
受講者用ユニットと、講師用ユニットと、教材作成ユニットと、を設け、
受講者用ユニットを、
表面に位置認識用パターンが形成されており、少なくとも日本語記入欄と外国語記入欄とが設けられた課題記入シートと、
課題記入シート上に接触した先端接触点の位置座標を、当該先端接触点の近傍の位置認識用パターンに基づいて認識する電子ペンと、
電子ペンが認識した座標の時間的変遷に基づいて、日本語記入欄および外国語記入欄への筆跡を示す筆跡画像を生成する筆跡画像生成部と、
筆跡画像をネットワークを介して送信する筆跡画像送信部と、
によって構成し、
講師用ユニットを、
ネットワークを介して筆跡画像を受信する画像受信部と、
受信した筆跡画像を含む添削用画面を表示する添削用画面表示部と、
講師から受講者に宛てる添削情報を入力する添削情報入力部と、
添削情報をネットワークを介して送信する添削情報送信部と、
によって構成し、
教材作成ユニットを、
ネットワークを介して筆跡画像および添削情報を受信する情報受信部と、
筆跡画像と添削情報とを割り付けることにより教材画像を作成する教材画像作成部と、
教材画像を電子情報もしくは印刷物として出力する教材出力部と、
によって構成したものである。
【0009】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
電子ペンを、手で保持するための本体軸部と、課題記入シートに筆記を行うための筆記用先端部と、この筆記用先端部の近傍の課題記入シートの一部分の領域画像を撮影する撮影部と、撮影された領域画像に含まれる位置認識用パターンを解析して筆記用先端部の位置座標を認識する位置認識部と、によって構成したものである。
【0010】
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1または第2の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
添削用画面表示部が、筆跡画像が割り付けられた日本語記入欄および外国語記入欄と、添削情報を入力するための添削情報入力欄と、を含む添削用画面を表示し、
添削情報入力部が、添削情報入力欄に入力された文字情報を添削情報として取り込むようにしたものである。
【0011】
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
添削情報入力部が、添削情報の1つとして、複数項目についての受講者に対する評価を示す数値を入力する機能を有し、
教材画像作成部が、上記数値に基づいて、受講者に対する複数項目についての評価チャートを作成し、この評価チャートを含む教材画像を作成するようにしたものである。
【0012】
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
教材作成ユニットが、筆跡画像を文字列に変換するOCR部と、個々の単語についての対応訳語もしくは用例を収録した単語辞書部と、を更に有し、
教材画像作成部が、OCR部によって変換された文字列または添削情報に含まれる文字列内の所定の単語について、単語辞書部を参照することによって対応訳語もしくは用例を抽出し、抽出した対応訳語もしくは用例を含む教材画像を作成するようにしたものである。
【0013】
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第5の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
教材作成ユニットが、単語辞書部に収録されている内容に対応する音声データを収録した音声辞書部と、教材画像に含まれている対応訳語もしくは用例について、音声辞書部を参照することによって音声データを抽出し、抽出した音声データに基づいて教材画像に添付する音声付録を作成する音声付録作成部と、を更に有し、
教材出力部が、音声付録を電子情報もしくは光学式記録媒体として出力するようにしたものである。
【0014】
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第6の態様に係る外国語教材作成システムにおいて、
教材出力部が、複数回分の教材画像を紙面上にプリントし、これを製本することにより、冊子形式の教材を作成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る外国語教材作成システムでは、受講者は、課題記入シート上に電子ペンを用いて記入をすればよいので、キーボード等の特殊な道具を用いることなしに、ノート等への書き込みと同様に、手書きの筆記動作を行うだけで済む。すなわち、受講者は、課題記入シート上の日本語記入欄に日本語の課題文を記入し、外国語記入欄に対訳となる外国語の課題文を電子ペンで記入すればよい。これらの課題文は、添削用画面に表示されるので、講師が、これら課題文についての添削情報を入力すれば、教材作成ユニットによって、課題文に添削情報を付加した教材が作成されることになる。このようにして作成された教材の課題文は、もともと個々の受講者が電子ペンで任意に記入したものであるから、その題材は非常に自由度の高いものになり、また、受講者にとって非常に身近なテーマになる。かくして、本発明によれば、受講者が手書きの筆記動作を行うことにより、自由度の高い題材をテーマとしたオンデマンド教材を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る外国語教材作成システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す課題記入シート110の一例と、その記入例111とを示す平面図である。
【図3】図1に示す電子ペン120の構成例を示す斜視図(一部はブロック図)である。
【図4】図1に示す筆跡画像生成部130によって生成された筆跡画像Hの一例を示す平面図である。
【図5】図1に示す添削用画面表示部230によって表示された添削用画面Cの一例を示す平面図である。
【図6】図1に示す教材画像作成部330によって作成された教材画像Mの一例を示す平面図である。
【図7】図1に示す教材出力部320によって出力された冊子形式の教材10および音声付録が記録された光学式記録媒体20を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明に係る外国語教材作成システムの基本構成を示すブロック図である。このシステムは、受講者ごとにそれぞれ異なる外国語教材を作成する機能をもったシステムであり、図示のとおり、受講者用ユニット100と、講師用ユニット200と、教材作成ユニット300と、によって構成されている。これらの各ユニットは、ネットワークNによって相互に接続されている。
【0018】
ネットワークNは、社内教育用システムなどとして利用する場合には、社内LANなどのネットワークでもかまわないが、実用上は、インターネットを利用するのが好ましい。また、図では、説明の便宜上、受講者Aが利用する1台の受講者用ユニット100と、講師Bが利用する1台の講師用ユニット200のみが示されているが、実用上は、複数の受講者と複数の講師がこのシステムを利用するのが一般的であり、その場合は、複数台の受講者用ユニット100と複数台の講師用ユニット200が設けられることになる。
【0019】
受講者用ユニット100は、受講者Aによって管理されるユニットであり、図示のとおり、課題記入シート110、電子ペン120、筆跡画像生成部130、筆跡画像送信部140によって構成される。
【0020】
課題記入シート110は、表面に位置認識用パターンが形成された枚葉状のシートであり、その表面には、少なくとも日本語記入欄と外国語記入欄とが設けられている。図2(a) は、図1に示す課題記入シート110の一例を示す平面図である。教材作成者は、個々の受講者に対して、予め、このような課題記入シート110の束を配布しておくようにする。この例は、英語教材を作成するための課題記入シートの例であり、図示のとおり、氏名欄、日付欄、日本語記入欄、外国語記入欄(英語記入欄)が設けられている。受講者Aは、これらの各欄に電子ペン120を用いて手書きで記入を行うことになる。図2(b) は、記入済みの課題記入シート111の一例を示す平面図であり、図2(a) では空欄となっていた各欄に、それぞれ文字による記入がなされている。
【0021】
図示のとおり、氏名欄には「特許太郎」なる受講者Aの氏名が記入され、日付欄には「2011−03−11」なる日付が記入されている。また、日本語記入欄には、作成する教材の題材となる日本語文が記入され、英語記入欄には、当該日本語文に対応する英文が記入されている。受講者Aは、まず、日本語記入欄に、任意の日本語を記入し、続いて、その訳語となる英文を英語記入欄に記入する作業を行うことになる。題材は、受講者Aが自由に選択することができるので、日常生活における卑近な出来事や、自分自身が興味をもっているテーマを題材として選ぶことができる。このように、受講者自身が選んだ題材に基づいて教材が作成される点が、本発明の重要な特徴である。
【0022】
ここで、課題記入シート110への記入には電子ペン120が利用されるため、受講者Aは、ノート等への書き込みと同様に、通常の筆記動作による手書きの記入を行うことができる。電子ペン120は、課題記入シート110上に接触した先端接触点Pの位置座標を、当該先端接触点Pの近傍の位置認識用パターンに基づいて認識する機能をもった構成要素である。このような機能をもった電子ペン120は、既に市販されている装置であるが、図3にその構成例を簡単に示す。図3に示す電子ペン120は、手で保持するための本体軸部121と、課題記入シート110に筆記を行うための筆記用先端部122(たとえば、ボールペンのペン先部分)と、この筆記用先端部122の近傍の課題記入シート110の一部分の領域画像Rを撮影する撮影部123と、撮影された領域画像Rに含まれる位置認識用パターンを解析して筆記用先端部122の位置座標(先端接触点Pの位置座標)を認識する位置認識部124と、を有している。
【0023】
図3に示す課題記入シート110の表面には、多数のドットが配されているが、これら多数のドットは、課題記入シート110に印刷された微細なドットであり、その配置は各部でユニークなパターンを形成している。すなわち、課題記入シート110上の部分ごとに、それぞれドットパターンは異なるようになっており、これらのドットパターンは位置認識用パターンとして機能する。撮影部123は、本体軸部121に埋め込まれた小型カメラであり、筆記用先端部122の近傍の領域画像Rを撮影する機能を有している。位置認識部124は、こうして撮影された領域画像Rに含まれる位置認識用パターンを解析して、筆記用先端部122の位置座標(先端接触点Pの位置座標)を認識する。
【0024】
具体的には、位置認識部124内には、課題記入シート110上に離散的に定義された複数の代表点近傍の領域画像Rに含まれるドットパターンがサンプルデータとして用意されており、撮影された領域画像Rに含まれるドットパターンに近似するドットパターンを検索し、その代表点位置を筆記用先端部122の位置座標として認識する処理を行う。実際には、所定の補間処理を施すことにより、用意された代表点の解像度よりも細かな解像度をもった座標を特定することができる。このような技術は公知の技術であるため、ここでは、詳しい説明は省略する。
【0025】
図3に示す例の場合、課題記入シート110の1つの隅部に原点OをもつXY座標系が定義されており、位置認識部124は、先端接触点Pの位置を、当該XY座標系上の座標値(x,y)として認識することができる。また、この実施例の場合、図には示されていないが、筆記用先端部122から本体軸部121に加わる圧力を検出するセンサも内蔵しているため、先端接触点Pが課題記入シート110上に接触しているか否かを示す信号も位置認識部124へと伝達される。このため、位置認識部124は、課題記入シート110上に実際に接触状態にある先端接触点Pの位置座標を座標値(x,y)として出力することができる。
【0026】
なお、図3では、位置認識部124をブロック図として示しているが、位置認識部124は、本体軸部121に内蔵してもよいし、外部装置として別個に用意してもよい。位置認識部124を本体軸部121に内蔵した場合、認識された座標値(x,y)は無線(光もしくは電波を用いた方法)により筆跡画像生成部130へ送られる。一方、位置認識部124を外部装置として設けた場合は、撮影部123が撮影した領域画像Rを無線により位置認識部124に送信すればよい。もちろん、本体軸部121と外部装置との間の信号伝達手段として、無線の代わりに有線を用いることも可能であるが、本体軸部121と外部装置との間に信号伝送用ケーブルが必要になり、筆記動作の利便性が損なわれるおそれがあるので、実用上は、無線を用いるのが好ましい。
【0027】
筆跡画像生成部130は、電子ペン120が認識した座標値(x,y)の時間的変遷に基づいて、課題記入シート110上の日本語記入欄および外国語記入欄への筆跡を示す筆跡画像を生成する機能を果たす。上述したとおり、位置認識部124が出力する座標値(x,y)は、課題記入シート110上に実際に接触状態にある先端接触点Pの位置座標であるから、その時間的変遷を辿れば、受講者の筆跡を示す筆跡画像を生成することができる。この筆跡画像は、受講者が課題記入シート110上に描いた文字をそのまま示す画像になる。図4は、図1に示す筆跡画像生成部130によって生成された筆跡画像Hの一例を示す平面図(破線の枠は、各記入欄の位置を示すために、説明の便宜上描いたものである。)であり、図2(b) に示す記入例に対応するものである。
【0028】
筆跡画像送信部140は、筆跡画像HをネットワークNを介して送信する機能を果たす構成要素である。ここに示す実施例の場合、受講者Aの担当である講師Bが管理する講師用ユニット200のURLが予め筆跡画像送信部140内に登録されており、筆跡画像送信部140は、当該URL宛に筆跡画像Hを送信する処理を行う。ここに示す実施例の場合、受講者Aの会員ナンバーも併せて送信される。もちろん、受講者Aが、筆跡画像送信部140を用いて手動で特定のURLをアクセスし、表示されたWeb画面上で送信指示を与えることにより、筆跡画像Hの送信が行われるようにしてもよい。
【0029】
なお、筆跡画像生成部130および筆跡画像送信部140(位置認識部124を外部装置として設ける場合は、位置認識部124も)は、ネットワークNに接続する機能をもったパソコンに専用のプログラムを組み込むことによって構成することができる。もちろん、筆跡画像生成部130および筆跡画像送信部140を十分に小型化することが可能であれば、これらを本体軸部121に内蔵させてもかまわない。
【0030】
結局、ここに示す実施例の場合、受講者Aが行う作業は、電子ペン120を用いて、課題記入シート110上に氏名および年月日を記入し、更に、課題となる任意の日本語と、その訳語となる英文を記入し、筆跡画像送信部140に対して送信指示を与えるだけの作業でよい。ここで、課題記入シート110への記入動作は、ボールペン等の一般の筆記具を用いた記入動作と全く変わりはない。このように、本発明で受講者に対して要求されるのは通常の筆記動作であるため、小学生や年配者など、キーボード操作が不得手な受講者に対しても導入時の負担は軽減される。
【0031】
一方、講師用ユニット200は、講師Bによって管理されるユニットであり、図示のとおり、画像受信部210、添削情報送信部220、添削用画面表示部230、添削情報入力部240によって構成される。
【0032】
画像受信部210は、筆跡画像送信部140からネットワークNを介して送信されてきた筆跡画像Hを受信する機能を果たす構成要素であり、添削用画面表示部230は、受信した筆跡画像Hを含む添削用画面Cを表示する構成要素である。ここに示す実施例の場合、添削用画面表示部230によって、図5に示すような添削用画面Cがディスプレイ画面上に表示される。
【0033】
まず、タイトル欄C1には、受講者Aの会員ナンバーと氏名が表示されている。ここで、会員ナンバーは、上述したとおり、筆跡画像送信部140から筆跡画像Hとともに送信されてきたものである。一方、氏名は、当該会員ナンバーに基づく検索により得られた情報である。添削用画面表示部230内に、予め会員登録情報を用意しておき、会員ナンバーと氏名との対応表を用意しておけば、当該対応表を参照することにより、氏名の表示が可能になる。
【0034】
一方、受講者氏名欄C2,受講年月日欄C3,日本語記入欄C4,英語記入欄C5の内容は、筆跡画像送信部140から送信されてきた筆跡画像Hをそのまま各欄に割り付けたものであり、受講者Aの手書きによる筆跡がそのまま残ったものになる。
【0035】
残りの各欄C6〜C10は、講師Bからの添削情報を入力するための欄であり、当初は空欄の状態となっている。図1に示す添削情報入力部240は、講師Bから受講者Aに宛てる添削情報を入力する構成要素であり、図5に例示する添削用画面Cを利用して、空欄に対する文字列の入力を受け付ける機能を有する。たとえば、マウスポインタを所定の空欄位置でクリックする操作入力が与えられると、当該空欄に対して文字列の入力を受け付ける準備を行い、その後、キーボードから入力される文字列を、当該空欄に記載すべき添削情報として取り込む機能を有している。
【0036】
具体的には、正解英文例欄C6は、講師Bによる正解英文例(日本語記入欄C4に記入された日本語文に対応する正しい英文)を入力するための欄、添削年月日欄C7は、講師Bによる添削が行われた年月日を入力するための欄、講師氏名欄C8は、講師Bの氏名を入力するための欄、コメント欄C9は、講師Bによるコメントを入力するための欄、理解度欄C10は、講師Bによる理解度(受講者Aに対する、単語/冠詞/構文/時制という4項目についての理解度を示す評価値)を入力するための欄である。
【0037】
講師Bは、ディスプレイ上に表示された添削用画面Cを見ながら、添削年月日欄C7,講師氏名欄C8に必要事項を入力し、日本語記入欄C4および英語記入欄C5の記入内容を閲読する。そして、正解英文例欄C6に、添削後の正しい英文を入力するとともに、コメント欄C9に添削に関するコメントを入力する。そして、理解度欄C10に、各項目についての理解度に関する評価値(たとえば、1〜5の5段階評価)を入力する。
【0038】
このように、添削用画面表示部230は、筆跡画像Hが割り付けられた日本語記入欄C4および外国語記入欄C5と、添削情報を入力するための添削情報入力欄C6〜C10と、を含む添削用画面Cをディスプレイの画面上に表示する処理を行う。そして、添削情報入力部240は、この添削情報入力欄C6〜C10に入力された文字情報を添削情報として取り込む処理を行う。図示の例の場合、正解英文およびコメントとともに、添削情報の1つとして、複数項目(単語/冠詞/構文/時制という4項目)についての受講者に対する評価を示す数値が取り込まれる。
【0039】
添削情報送信部220は、こうして添削情報入力部240が取り込んだ添削情報をネットワークNを介して送信する機能を果たす構成要素である。ここに示す実施例の場合、教材作成ユニット300のURLが予め添削情報送信部220内に登録されており、添削情報送信部220は、当該URL宛に添削情報を送信する処理を行う。ここに示す実施例の場合、添削情報送信部220は、添削情報とともに筆跡画像Hおよび受講者の会員ナンバーも併せて教材作成ユニット300宛に送信する機能を有している。もっとも、筆跡画像送信部140から、筆跡画像Hを、講師用ユニット200と教材作成ユニット300との双方に送信する構成にしておけば、添削情報送信部220から筆跡画像Hを送信する必要はない。
【0040】
もちろん、講師Bが、添削情報送信部220を用いて手動で特定のURLをアクセスし、表示されたWeb画面上で送信指示を与えることにより、必要な情報送信が行われるようにしてもよい。
【0041】
以上の構成を有する講師用ユニット200も、実用上は、ネットワークNに接続する機能をもったパソコンに専用のプログラムを組み込むことによって構成することができる。講師Bは、自分のパソコンに専用のプログラムを組み込んで講師用ユニット200を構成し、当該パソコンのディスプレイ画面上に図5に例示するような添削用画面Cを表示させ、当該パソコンの入力機能を利用して、添削情報の入力および送信を行うことができる。
【0042】
教材作成ユニット300は、教材作成者によって管理されるユニットであり、図示のとおり、情報受信部310、教材出力部320、教材画像作成部330、OCR部340、単語辞書部350、音声辞書部360、音声付録作成部370によって構成される。この中で、本発明に係る外国語教材作成システムに必須の構成要素は、情報受信部310、教材出力部320、教材画像作成部330であるが、実用上は、OCR部340および単語辞書部350を設けることにより、関連単語やその用例を教材上に自動提示することができるようにするのが好ましい。また、実用上は、音声辞書部360および音声付録作成部370を設けることにより、音声に関する付録を教材に添付できるようにするのが好ましい。
【0043】
情報受信部310は、ネットワークNを介して筆跡画像Hおよび添削情報を受信する機能をもった構成要素である。上例の場合、受講者用ユニット100からネットワークNに送信された筆跡画像Hは、一旦、講師用ユニット200によって受信され、ここで添削情報が付加された後、筆跡画像Hと添削情報との双方が、ネットワークNを経由して教材作成ユニット300へと送信される形態を採っている。このような形態を採る場合、情報受信部310は、筆跡画像Hおよび添削情報の双方を、講師用ユニット200から受信することになる。もちろん、筆跡画像Hは、受講者用ユニット100から講師用ユニット200と教材作成ユニット300との双方へ送信する形態を採ることもでき、そのような形態を採る場合、情報受信部310は、受講者用ユニット100から筆跡画像Hを受信し、講師用ユニット200から添削情報を受信することになる。
【0044】
教材画像作成部330は、情報受信部310が受信した筆跡画像Hと添削情報とを、所定の教材作成用画面上に割り付けることにより教材画像Mを作成する構成要素である。図6は、教材画像作成部330によって作成された教材画像Mの一例を示す平面図である。この図6に示す教材画像Mは、図5に示す添削用画面Cに類似した割付態様を有している。実際、図6に示すタイトル欄M1〜コメント欄M9は、図5に示すタイトル欄C1〜コメント欄C9に対応する構成になっている。
【0045】
まず、タイトル欄M1には、受講者Aの会員ナンバーと氏名が表示されているが、教材画像作成部330内に、予め会員登録情報を用意しておき、会員ナンバーと氏名との対応表を用意しておけば、送信されてきた会員ナンバーに基づいて当該対応表を参照することにより、氏名の表示が可能になる。また、受講者氏名欄M2,受講年月日欄M3,日本語記入欄M4,英語記入欄M5の内容は、筆跡画像Hをそのまま各欄に割り付けたものであり、受講者Aの手書きによる筆跡がそのまま残ったものになる。
【0046】
一方、正解英文例欄M6,添削年月日欄M7,講師氏名欄M8,コメント欄M9の内容は、講師用ユニット200から送信されてきた添削情報の内容をそのまま各欄の内部に割り付けたものである。図6において、これら各欄M6〜M9に記載されている内容は、いずれも講師Bが、図5に示す添削画面Cを見ながら、各対応欄C6〜C9にキーボード等を利用して入力した文字列である。
【0047】
これに対して、関連単語とその用例欄M10の内容は、OCR部340および単語辞書部350を利用して、教材画像作成部330が自動的に作成した内容である。すなわち、教材作成ユニット300には、図示のとおり、筆跡画像Hを文字列に変換するOCR部340と、個々の単語についての対応訳語および用例を収録した単語辞書部350とが設けられている。ここに示す実施例では、図4に示すような筆跡画像Hのうち、日本語記入欄および英語記入欄に記入された画像について、OCR部340による変換処理が行われ、文字列への変換が行われる。そして、教材画像作成部330は、OCR部340によって変換された文字列、または添削情報に含まれる文字列内の所定の単語(たとえば、予め用意されていた重要単語リストに掲載されている単語)について、単語辞書部350を参照することによって対応訳語および用例を抽出し、抽出した対応訳語もしくは用例を含む教材画像Mを作成する処理を行う。
【0048】
たとえば、図示の例の場合、日本語記入欄M4に記入されている文字列の中から、重要単語リストに掲載されている単語「宇宙」が抽出され、当該単語「宇宙」について、単語辞書部350を参照することにより、「space, universe, cosmos」なる対応訳語と「Space is the final frontier.」なる用例が抽出され、抽出した対応訳語および用例が、関連単語とその用例欄M10内に自動的に割り付けられている。もちろん、対応訳語およびその用例のうちのいずれか一方のみを割り付けるようにしてもかまわない。また、英語記入欄M5、正解英文例欄M6、コメント欄M9に記入されている英単語に基づいて、その用例や類義語などを単語辞書部350から抽出して割り付けるようにしてもよい。
【0049】
また、教材画像作成部330は、理解度欄M11を自動作成する機能も有している。図5の添削用画面Cの理解度欄C10には、前述したように、単語/冠詞/構文/時制という4項目についての受講者に対する評価を示す数値(たとえば、1〜5の5段階評価値)が添削情報として入力される。教材画像作成部330は、これら4項目について入力された数値に基づいて、受講者Aに対する各項目についての評価チャートを作成し、この評価チャートを含む教材画像を作成する処理機能を有している。作成された理解度のチャートは、図6に示すとおり、理解度欄M11内に割り付けられる。もちろん、これら4項目についての理解度は、数字のまま提示してもかまわないが、図示のようにチャートの形式にすれば、視認性に優れた提示が可能になる。
【0050】
教材出力部320は、こうして教材画像作成部330によって作成された教材画像Mを電子情報もしくは印刷物として出力する機能を有している。教材画像Mを電子情報として出力する場合は、たとえば、教材画像MをPDF形式のデータファイルとして出力すればよい。この場合、当該データファイルが電子情報としての教材Tになる。このような電子情報としての教材Tは、ファクシミリや電子メールを利用して受講者Aに届けられる。あるいは、受講者AがWeb画面からダウンロードする形で入手するようにしてもかまわない。もちろん、こうして届けられた電子情報は、パソコン,PDA,スマートフォン,タブレット型端末など、様々な電子機器の画面上に表示して利用することができる。
【0051】
一方、教材画像Mを印刷物として出力する場合は、教材出力部320をプリンタによって構成しておき、紙面上にプリントされた教材画像Mとして、物理的な教材Tが得られることになる。このような物理的な教材Tは、郵送などの手段で受講者Aに届けられる。なお、物理的な教材Tを郵送などの手段で受講者Aに届ける場合は、教材出力部320をプリンタおよび製本装置によって構成しておき、複数回分の教材画像を紙面上にプリントし、これを製本することにより、冊子形式の教材Tを作成するようにするのが好ましい。
【0052】
図7は、教材出力部320によって出力された冊子形式の教材10の構成を示す図である。図示の例は、教材11〜1nまで、合計n枚の頁からなる紙面を製本することにより、冊子形式の教材10を構成した例である。個々の教材頁は、いずれも図6に示すような教材画像Mを紙面上にプリントしたものである。教材出力部320は、教材画像作成部330が作成した同一受講者宛の教材画像を複数回分貯めておき、たとえば、1ヶ月分というように、所定の蓄積期間が経過した時点で、貯めておいた複数回分の教材画像をプリントし、これを製本する処理を行うようにすればよい。もちろん、蓄積期間を定める代わりに、20回分というように回数を定めるようにしてもよい。
【0053】
なお、図7には、冊子形式の教材10とともに、音声付録が記録された光学式記録媒体20(この例の場合は、CD)が示されている。このような音声付録は、図1に示す音声付録作成部370が音声辞書部360を利用して作成したものである。
【0054】
すなわち、ここに示す実施例の場合、教材作成ユニット300には、音声辞書部360および音声付録作成部370が設けられている。音声辞書部360は、単語辞書部350に収録されている内容に対応する音声データを収録しており、音声付録作成部370は、教材画像Mに含まれている対応訳語もしくは用例(図6に示す関連単語とその用例欄の内容)について、音声辞書部360を参照することによって音声データを抽出し、抽出した音声データに基づいて教材画像に添付する音声付録を作成する処理を実行する。
【0055】
また、教材出力部320は、この音声付録を電子情報もしくは光学式記録媒体として出力する機能を有している。図7に示す光学式記録媒体20は、このようにして教材出力部320によって作成された媒体である。この音声付録を収録した光学式記録媒体20は、冊子形式の教材10とともに、受講者Aへ郵送される。もちろん、音声付録は電子情報として出力することも可能である。この場合は、音声付録を構成する音声データファイルを、たとえば、電子メールを利用して受講者Aへ送信すればよい。
【0056】
結局、本発明に係るシステムを利用すると、受講者Aが、電子ペン120を用いて、課題記入シート110上に、課題となる任意の日本語とその訳語となる英文を記入して送信する作業を行うと、やがて図6に示すような教材画像Mが作成され、教材Tとして送付されることになる。このようにして作成された教材Tは、受講者A自身が選択した題材をテーマとしたオンデマンド教材になるので、習熟度を向上させる上で極めて効果的である。
【0057】
すなわち、同じ英文であっても、汎用の英語教材に掲載されているような画一的な例文では、個々の受講者にとって馴染みが薄く、興味のある卑近な話題として感じられないが、本発明によって作成された教材には、受講者自身が選択した題材をテーマとした英文が掲載されることになるので、受講者は、極めて身近な内容の英文を利用して学習を行うことができるようになる。すなわち、日常会話、手紙、日記などの内容をそのまま学習対象として取り扱うことができるようになり、受講者は、日常生活の中の1シーンを思い浮かべながら、英文の学習を行うことが可能になる。
【0058】
また、原文となる日本語自体も、受講者自身が作成した文であるため、英語に翻訳された形になっても、当該受講者にとっては非常に理解しやすい文になる。もちろん、日々の日記や旅行記を題材に用いれば、作成された教材は、学習教材としての意味をもつだけでなく、想い出深い記念品としての意味ももつことになる。
【0059】
以上、本発明を図示する一実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。たとえば、受講者ユニット100から、筆跡画像Hを、一旦、教材作成ユニット300へと送信し、教材作成ユニット300から講師用ユニット200に対して筆跡画像Hを送信するようにしてもかまわない。また、教材画像作成部330が、図6に示すような教材画像Mを作成した後、当該教材画像Mを講師用ユニット200へ送信してディスプレイ画面上に表示させるようにし、講師Bに教材画像Mを最終確認させ、講師用ユニット200から教材作成ユニット300へ最終確認が終了したことを報知させるようにし、当該報知を受けてから、教材出力部320による教材画像Mの出力が行われるようにしてもよい。
【0060】
あるいは、教材作成ユニット300にWebサーバの機能をもたせておき、添削用画面CをWeb画面として提示できるようにしておけば、講師用ユニット200は、Webブラウザの機能を用いて、Webサーバとして機能する教材作成ユニット300にアクセスすることができ、添削用画面CをWebページとして表示させることができる。この場合、添削情報入力部240は、このWebページ上に文字列を入力する機能を果たすことになる。このように、Webページとして表示された添削用画面C上で添削情報を入力する形式を採れば、講師用ユニット200は、Webブラウザ機能をもった汎用パソコンによって構成することができる。
【0061】
また、上述した実施形態では、音声付録作成部370が音声辞書部360を利用して音声付録を作成しているが、添削情報入力部240に音声入力機能(録音機能)をもたせておけば、講師Bの声を録音することによって得られた音声データを添削情報とともに教材作成ユニット300へと送信し、当該音声データに基づいて音声付録を作成することも可能である。
【0062】
なお、上述した実施形態では、受講者に、日本語文から英文へ翻訳する課題を与える例を説明したが、本発明に係る外国語教材作成システムは、様々な言語学習用教材に利用することが可能であり、英語学習用教材の作成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0063】
10:冊子形式の教材
11〜1n:1回分の教材頁
20:音声付録が記録された光学式記録媒体
100:受講者用ユニット
110:課題記入シート
111:記入済みの課題記入シート
120:電子ペン
121:本体軸部
122:筆記用先端部
123:撮影部
124:位置認識部
200:講師用ユニット
210:画像受信部
220:添削情報送信部
230:添削用画面表示部
240:添削情報入力部
300:教材作成ユニット
310:情報受信部
320:教材出力部
330:教材画像作成部
340:OCR部
350:単語辞書部
360:音声辞書部
370:音声付録作成部
A:受講者
B:講師
C:添削用画面
C1:タイトル欄
C2:受講者氏名欄
C3:受講年月日欄
C4:日本語記入欄
C5:英語記入欄
C6:正解英文例欄
C7:添削年月日欄
C8:講師氏名欄
C9:コメント欄
C10:理解度欄
H:筆跡画像
M:添削用画面
M1:タイトル欄
M2:受講者氏名欄
M3:受講年月日欄
M4:日本語記入欄
M5:英語記入欄
M6:正解英文例欄
M7:添削年月日欄
M8:講師氏名欄
M9:コメント欄
M10:関連単語とその用例欄
M11:理解度欄
N:ネットワーク(インターネット)
O:課題記入シート上に定義された座標系の原点
P:先端接触点
R:領域画像
T:教材
X:課題記入シート上に定義された座標軸
x:X座標値
Y:課題記入シート上に定義された座標軸
y:Y座標値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受講者ごとにそれぞれ異なる外国語教材を作成する外国語教材作成システムであって、
受講者用ユニットと、講師用ユニットと、教材作成ユニットと、を備え、
前記受講者用ユニットは、
表面に位置認識用パターンが形成されており、少なくとも日本語記入欄と外国語記入欄とが設けられた課題記入シートと、
前記課題記入シート上に接触した先端接触点の位置座標を、当該先端接触点の近傍の位置認識用パターンに基づいて認識する電子ペンと、
前記電子ペンが認識した座標の時間的変遷に基づいて、前記日本語記入欄および前記外国語記入欄への筆跡を示す筆跡画像を生成する筆跡画像生成部と、
前記筆跡画像をネットワークを介して送信する筆跡画像送信部と、
を有し、
前記講師用ユニットは、
ネットワークを介して前記筆跡画像を受信する画像受信部と、
受信した前記筆跡画像を含む添削用画面を表示する添削用画面表示部と、
講師から受講者に宛てる添削情報を入力する添削情報入力部と、
前記添削情報をネットワークを介して送信する添削情報送信部と、
を有し、
前記教材作成ユニットは、
ネットワークを介して前記筆跡画像および前記添削情報を受信する情報受信部と、
前記筆跡画像と前記添削情報とを割り付けることにより教材画像を作成する教材画像作成部と、
前記教材画像を電子情報もしくは印刷物として出力する教材出力部と、
を有することを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の外国語教材作成システムにおいて、
電子ペンが、手で保持するための本体軸部と、課題記入シートに筆記を行うための筆記用先端部と、この筆記用先端部の近傍の課題記入シートの一部分の領域画像を撮影する撮影部と、撮影された前記領域画像に含まれる位置認識用パターンを解析して前記筆記用先端部の位置座標を認識する位置認識部と、を有することを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の外国語教材作成システムにおいて、
添削用画面表示部が、筆跡画像が割り付けられた日本語記入欄および外国語記入欄と、添削情報を入力するための添削情報入力欄と、を含む添削用画面を表示し、
添削情報入力部が、前記添削情報入力欄に入力された文字情報を添削情報として取り込むことを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の外国語教材作成システムにおいて、
添削情報入力部が、添削情報の1つとして、複数項目についての受講者に対する評価を示す数値を入力する機能を有し、
教材画像作成部が、前記数値に基づいて、受講者に対する前記複数項目についての評価チャートを作成し、この評価チャートを含む教材画像を作成することを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の外国語教材作成システムにおいて、
教材作成ユニットが、筆跡画像を文字列に変換するOCR部と、個々の単語についての対応訳語もしくは用例を収録した単語辞書部と、を更に有し、
教材画像作成部が、前記OCR部によって変換された文字列または添削情報に含まれる文字列内の所定の単語について、前記単語辞書部を参照することによって対応訳語もしくは用例を抽出し、抽出した対応訳語もしくは用例を含む教材画像を作成することを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項6】
請求項5に記載の外国語教材作成システムにおいて、
教材作成ユニットが、単語辞書部に収録されている内容に対応する音声データを収録した音声辞書部と、教材画像に含まれている対応訳語もしくは用例について、前記音声辞書部を参照することによって音声データを抽出し、抽出した音声データに基づいて教材画像に添付する音声付録を作成する音声付録作成部と、を更に有し、
教材出力部が、前記音声付録を電子情報もしくは光学式記録媒体として出力することを特徴とする外国語教材作成システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の外国語教材作成システムにおいて、
教材出力部が、複数回分の教材画像を紙面上にプリントし、これを製本することにより、冊子形式の教材を作成することを特徴とする外国語教材作成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−198363(P2012−198363A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62069(P2011−62069)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】