説明

外科用工具を備えるハンドピースを脱着可能に接続するための外科用器具

駆動部を備えるハンドピースと外科用工具とを有する外科用器具であって、前記外科用工具は、シャフトおよび工具ヘッドを備える作業部分とパイプとを有し、前記外科用工具の前記パイプは第1の結合部材によって前記ハンドピースと、前記作業部分の前記シャフトは第2の結合部材によって前記駆動部のジャーナルの形の駆動軸と、互いに同時に脱着可能に接続可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動部を備えるハンドピースと外科用工具とを有する外科用器具に関するものであり、前記外科用工具は、シャフトおよび工具ヘッドを備える作業部分とパイプとを有する。
【背景技術】
【0002】
ハンドピースに装着された外科用工具は、種々の構成形態で公知である。ハンドピースは通例、駆動部と接続されており、これにより工具または外科用工具の部分領域が駆動可能であり、たとえば回転させることができる。この種の外科用工具はたとえば、とりわけ脊柱の領域での最小侵襲性の内視鏡用の工具として構成することができる。
【0003】
たとえば特許文献1のような従来技術から、この種のハンドピースに同心の孔部または切欠部が設けられており、その中に外科用工具の連結領域またはアタッチメント領域が差し込まれることが公知である。ここではハンドピースの対応の駆動連結部が外科用工具の連結部材と係合し、これにより回転運動が実現される。外科用工具のハンドピース内での差込みとロックは、ハンドピースに工具収容部が設けられており、この工具収容部が外科用工具のロックエレメントと脱着可能に係合できることによって行われる。このようなロックエレメントはたとえばリング溝の形に構成することができる。工具収容部内にあるリング溝へのロックエレメントの対向部材は、たとえばホック、ボールまたは同等の形に構成することができる。したがって外科用工具をハンドピースに差し込む際には、使用中に外科用工具がハンドピースから意図せずに外れてしまうことを阻止するロックまたは連結を行うことができる。外科用工具をハンドピースから取り外すためには、たとえばボタンまたはスライダのような操作装置が操作される。
【0004】
外科用工具と駆動部との間の最適な結合を保証するために、外科用工具の端部には溝またはカムの形の連結部材が形成されており、この連結部材は駆動部の対向部材に係合する。このような連結は、特許文献2から公知であり、ここで外科用器具はクイックカップリングを有し、このクイックカップリングはバイオネットロックの形式の差込み接続部と装着すべき工具の近位にあるカップリングジャーナルとを含む。
【0005】
しかし従来技術から公知の装置は何重にも複雑に構成されており、対応してコストが掛かり、製造が面倒であり、手術の使用条件下では様々な面で操作性が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ドイツ特許公開公報第102006062421号
【特許文献2】ドイツ実用新案第69622563号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の基礎とする課題は、構造が簡単で安価に製造でき、しかも確実かつ簡単に操作可能であるような冒頭に述べた形式の外科用工具を連結するための外科用器具を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題の解決のために本発明は上位概念による外科用器具において、外科用工具のパイプが第1の結合部材によってハンドピースと、作業部分のシャフトが第2の結合部材によって駆動部の駆動軸と、互いに同時に脱着可能に接続可能であることを特徴とする。
【0009】
ここでとりわけ好ましい構成では、外科用工具が中空シリンダ形のパイプと、その中に存在するシャフトおよび工具ヘッドを備える作業部分とを有し、この作業部分は前記シャフト内で回転可能に支承されており、両者は接続されており、すなわち回転可能にとりわけ重ねられている。さらに本発明では、第1の結合部材が工具のパイプの近位に配置されており、第2の結合部材が工具のパイプ内に回転可能に支承されている。したがって外科用器具の使用時には、工具全体が回転するのではなく、駆動軸と係合した第2の結合部材によって作業部分だけが回転する。ここで駆動部の駆動軸は、外科用工具の作業部分を第2の結合部材によって運動、たとえば回転させる。作業部分から別々に脱着可能なパイプの接続部は、やはり回転しないハンドピースとともに、作業部分または作業領域の外周辺、すなわちたとえば脆弱な神経組織に対する保護部として用いられる。
【0010】
とくに好ましい構成では、ハンドピースが実質的にシリンダ状に構成されており、ハンドピースは工具用の収容部を備えるグリップと、工具収容部内にある締付け固定部とを有し、ハンドピースのロックリング内には工具の収容部を密閉するためにリングパッキンが設けられている。さらに好ましい構成では、ハンドピースには操作スライダが配置されており、この操作スライダは、少なくとも1つのバネ、好ましくは3つまたは4つのバネを備えるリング形の押圧プレートによって荷重され、前記操作スライダはロック位置と解除位置とを軸方向に移動可能である。
【0011】
外科用工具の確実で迅速なロックは、工具収容部の直径が、第1の結合部材を備える円形パイプを有する交換可能な外科用工具の直径に適合しており、前記第1の結合部材によってわずかな遊びを以て工具収容部に導入することができることにより達成される。そのためにとりわけ好ましい構成では、第1の結合部材が工具の近位に、固定およびロックのためのリング溝を有する。ロックのためにとりわけ好ましい構成では、締付け固定部が設けられており、少なくとも1つの締付けピンが、収容部の内壁に半径方向斜めに長手にフライス加工された溝内にあって、円弦形に前記収容部の内側に突き出ている。ここで締付けピンは、これがロック位置では第1の結合部材のリング溝に形状的に結合して係合するように寸法設定されている。
【0012】
外科用工具をハンドピース内で駆動部、好ましくは電気モータの駆動軸と接続するために、第2の結合部材は軸方向孔部によって実質的にシリンダ形に形成されており、第2の結合部材は半径方向に貫通孔部を有し、この貫通孔部は前記軸方向孔部に対して垂直に配置されており、これを閉鎖している。工具部材のシャフトは、軸方向孔部に力結合および/または材料結合で差し込むことができる。
【0013】
とくに好ましい構成では、第2の結合部材の近位端部領域には、少なくとも2つの溝が互いに垂直に刻み込まれており、それら溝の幅と深さは駆動軸の長手のジャーナルの形状に対応する。さらに第2の結合部材を駆動軸のジャーナル上に簡単に位置決めするために、刻み込まれた溝によって形成されるカムが前記溝に向いた軸方向エッジを有する。結合部材をハンドピースに装着する際には、ジャーナルを第2の結合部材の2つの溝の一方にスライドさせることができる。これにより、作業部分と駆動軸との迅速かつ簡単な接続が得られる。
【0014】
第2の結合部材の直径は、第1の直径が、使用される外科用工具の直径に対応し、この外科用工具に第2の結合部材の直径が差込み可能であるように寸法設定されており、第2の結合部材は、該第2の結合部材の前記外科用工具のシャフトへの導入を容易にするため遠位に軸方向の傾斜面を有する。さらに第2の結合部材の第2の直径が前記第1の直径よりも大きく、該第1の直径への段を有し、この段が差込み可能な工具に対するストッパとして用いられ、第2の結合部材の第3の直径が第1の直径よりも小さく、形成されたシリンダ形の切欠部にはパッキンを収容することができる。この構成により、第2の結合部材を外科用工具のシャフトに簡単かつ確実にはめ込むことができ、かつ駆動部の駆動軸に確実に座すことが保証される。
【0015】
非常に好ましい構成では、少なくとも1つの結合部材が金属、とりわけ特殊鋼からなり、少なくとも1つの別の結合部材が多層プラスチックからなり、この多層プラスチックはメタクリル樹脂およびスチレンをベースにするブタジエン含有の共重合体からなる。この材料からなる結合部材は簡単に作製することができ、型に射出することができ、この材料が消毒処理中に、使用される外科用工具に対してハンドピース内に、嵌合がもはや生じないように変形するというさらなる利点を有する。これによりこの工具の洗浄および消毒の問題が全くなくなる。これによりどのような骨処理でも、理想的に鋭利な工具が保証される。
【0016】
本発明のさらなる利点および特徴は、請求項および以下の記述から明らかであり、以下の記述で本発明の実施例を図面を参照して個別に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の外科用器具の縦断面図であり、工具がハンドピースにロックされている。
【図2】図3の断面A−Aによる本発明の外科用器具の部分的縦断面図である。
【図3】本発明の外科用器具のハンドピースの導入開口部の正面図である。
【図4a】本発明の外科用器具の第2の結合部材の側面図である。
【図4b】第2の結合部材の近位端部の正面図である。
【図4c】図4aの断面B−Bによる第2の結合部材の縦断面図である。
【図5】本発明の外科医用器具とともに使用するための外科用工具のセット図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の外科用器具1を縦断面図に示す。外科用器具1は、特殊鋼からなる実質的にシリンダ形のハンドピース2を有し、このハンドピース2には外科用工具3、とりわけ骨片フライスを破壊されることなく脱着可能に差込みことができる。工具3は、外部のシリンダパイプ4と、この中で回転可能な作業部分5とを有する。作業部分5は、シリンダ形のシャフト5.1と工具ヘッド5.2から形成されている。パイプ4は第1の結合部材6により、ハンドピース2のシリンダ形のグリップ7の外側にしっかり取り付けられた収容部11と接続可能である。作業部分5は第2の結合部材8を介して、ハンドピース2内に配置された駆動部9のジャーナル31の形の動作軸と接続可能であり、同時にパイプ4内を回転可能に支承されている。駆動部9はモータ10、好ましくは電気モータによって駆動可能である。
【0019】
シリンダ形に成型されたハンドピース2のグリップ7は、同様にシリンダ形に形成された収容部11と、第2のシリンダネジ12によって接続されている。ハンドピース2は遠位の端面側に、ネジ山の設けられたロックリング13と、これを取り囲むエンドキャップ14とを有する。収容部11の外側縁部に沿って、操作スライダ15が軸方向にバネ16の作用に抗して移動可能であり、バネ16は収容部11内にある切欠部17にそれぞれ配置されている(図2)。この構成では、4つのバネ16が互いに対向して収容部11のハウジング内に設けられている。バネ16は、図1と2の図示の実施例では、一方でハンドピース2の切欠部17内の近位に支持部を、他方では可動のリング形押圧プレート18の遠位に支持部を獲得し、したがってバネ16はこの押圧プレート18を遠位方向に予荷重し、または押し付ける。
【0020】
図2は、図3の断面A−Aによる外科用器具1のさらなる部分的縦断面図である。収容部11の内壁に半径方向斜めに長手にフライス加工された対向する2つの溝20内に2つの締付けピン20があり、この締付けピン20はロック位置では円弦形に収容部11の内側に突き出ている。ここには、バネ負荷された押圧プレート18がバネ16によって締付けピン20に対して押し付けられていることが図示されている。ここで操作スライダ15は解除位置で図示されており、操作スライダ15はエンドキャップ14のショルダ21にストッパを獲得する。
【0021】
図1は、収容部11の内径が、交換可能な外科用工具3がわずかな遊びを以て収容部11に導入可能であるように構成されていることを示し、外科用工具3の円形パイプ4は、力結合および/または材料結合して取り付けられた金属製の第1の結合部材6を有する。金属結合部材6は、収容部内を確実に案内して固定するために用いられる。ここで第1の結合部材6はシリンダ形に構成されており、周回するリング溝22を有し、このリング溝22には締付けピン20がロック位置で係合する。さらに、ハンドピース2内をパイプ4が回転し、工具3が正常に座ることを保証するために、第1の結合部材6の近位に案内スリット23が設けられており、この案内スリット23は収容部11内の捩れ保護部24の上に係合する。第1の結合部材6は別の周回溝25を有し、この周回溝25には、外科用工具3をより良好に区別するために着色したリングを装着することができる。ハンドピース2内での使用される工具3の密閉性を保証するため、リングパッキンが2つの位置に設けられている。1つのリングパッキン26は、工具3の収容部11を外に対して密閉するためにハンドピース2のロックリング13内に設けられている。もう1つのリングパッキン27は、第1の結合部材6を駆動部9に対して密閉するために収容部11内に配置されている。
【0022】
図4aから4cは、パイプ4に差込み可能な第2の結合部材8の好ましい構成を示す。第2の結合部材8はシリンダ形に構成された形状を示し、プラスチックからなる。ここでプラスチックは、少なくともメタクリル樹脂−スチレン成分とブタジエン成分を含む。ここで図4aは、第2の結合部材8の側面図であり、正面図4bと同じように交差して刻まれた2つの溝28を示す。溝28は、図4bの正面図に示されるのと同じように互いに垂直である。さらにこれにより形成されるカム29は傾斜したエッジ30を有し、この傾斜したエッジ30は第2の結合部材8がジャーナル31の形の駆動軸上に容易に載置されることを保証する。第2の結合部材8は第1の直径D1を有し、この第1の直径D1は、使用される工具3の結合部材6の内径に対応し、これにより第2の結合部材8をこの結合部材6に差し込むことができるように寸法設定されている。さらに第1の直径D1より大きな第2の直径D2が設けられており、第1の直径D1への段32が差込み可能な外科用工具3に対するストッパとして用いられる。さらに第2の結合部材8の第3の直径D3が第1の直径D1より小さく構成されており、形成されたシリンダ形の切欠部33にたとえばパッキンを収容することができる。第2の結合部材8は遠位に軸方向の傾斜面34を有し、この傾斜面は第1の直径D1から第4の直径D4に下降するように構成されており、第2の結合部材8の外科用工具3の結合部材6への導入を改善する。さらに第2の結合部材8の内部には、互いに垂直の2つの孔部が設けられており、図4cに示すように軸方向の孔部35は半径方向の貫通孔部36により打ち抜かれている。さらに両者を介して、切削された骨材料が吸引される。そのためにグリップ7の壁と中空室37を通って横孔部が案内されており、この横孔部には吸引ホースを接続することができ、この吸引ホースを介して吸引が行われる。軸方向の孔部35は、外科用工具3のシャフト5.1を収容するために用いられる。
【0023】
図5は、例として外科用工具3のセットを示し、とりわけ脊柱外科学用のフライスまたはドリルであり、遠位に装着された第1の結合部材6とパイプ4内に配置された回転可能な作業部分5とを備えるパイプ4をそれぞれ有しており、作業部分5はシャフト5.1を備えていて、シャフト5.1の遠位端部は第2の結合部材8の内部に強固に接続されている(場合により防水加工されている)。第2の結合部材8は、ここではパイプ4内を回転可能に支承されている。これらの結合部材の組合せによって、本発明の外科用器具1に対して多数の異なる外科用工具3を使用することができる。
【0024】
対応する外科用工具3は次のようにハンドピース2とともに使用される。
【0025】
外科用工具3がハンドピース2の収容部11に慎重に導入される。このとき締付けピン20がその溝19の中で押圧プレート18の方向に移動され、押圧プレート18はバネ16のバネ作用に抗して近位にずらされる。さらに第1の結合部材6がハンドピース2の収容部11に導入され、そのとき軽く回転され、これにより第1の結合部材6の案内スリット23が捩れ保護部24上に押し込まれる。同時に工具3の軽い回転は、第2の結合部材8が溝28の1つによってジャーナル31上に押し込まれるように作用し、これにより駆動軸9に噛み合う。第2の結合部材8が正常にジャーナル31の上に座すと、リング溝22と締付けピン20とは同じ高さになり、したがって締付けピン20は第1の結合部材6のリング溝22に係合することができる。押圧プレート18はバネ16のバネ負荷によって遠位で前方に移動される。これにより操作スライダ15がバネ作用の下でロック位置へ、ハンドピース2の遠位端部の方向に軸方向で移動される。接続を解除するためには、操作スライダ15が開放位置へ、ハンドピース2の近位方向で軸方向に移動される。このとき操作スライダ15は押圧プレート18、したがってバネ16を同様に近位方向に移動させ、または押し込む。このとき締付けピン20がその溝19の中で押圧プレート18の方向に移動され、外科用工具3を除去するための経路を開放する。一方では締付けピン固定部が外科用工具3のパイプ4の第1の結合部材に係合し、他方では第2の結合部材8が、作業部分5のシャフト5.1と駆動部9のジャーナル31の形の駆動軸との間の回転可能な接続を保証するという外科用工具3の二重連結によって、外科用工具3と対応するハンドピース2との間で確実な連結が得られる。
【符号の説明】
【0026】
1 外科用器具
2 ハンドピース
3 外科用工具
4 パイプ
5 作業部分
5.1 シャフト
5.2 工具ヘッド
6 第1の結合部材
7 グリップ
8 第2の結合部材
9 駆動部
10 モータ
11 収容部
12 シリンダネジ
13 ロックリング
14 エンドキャップ
15 操作スライダ
16 バネ
17 切欠部
18 押圧プレート
19 溝
20 締付けピン
21 ショルダ
22 リング溝
24 案内スリット
24 捩れ保護部
25 リング溝
26 リングパッキン
27 リングパッキン
28 溝
29 カム
30 エッジ
31 ジャーナル
32 段
33 切欠部
34 傾斜面
35 軸方向の孔部
36 半径方向の孔部
37 中空室
D1 第1の直径
D2 第2の直径
D3 第3の直径
D4 第4の直径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部(9)を備えるハンドピース(2)と外科用工具(3)とを有する外科用器具であって、
前記外科用工具(3)は、シャフト(5.1)および工具ヘッド(5.2)を備える作業部分(5)とパイプ(4)とを有し、
前記外科用工具(3)の前記パイプ(4)は第1の結合部材(6)によって前記ハンドピース(2)と、前記作業部分(5)の前記シャフト(5.1)は第2の結合部材(8)によって前記駆動部(9)のジャーナル(31)の形の駆動軸と、互いに同時に脱着可能に接続可能である外科用器具。
【請求項2】
前記外科用工具(3)は、中空シリンダ形のパイプ(4)と、その中にあって前記シャフト(5.1)および前記工具ヘッド(5.2)を備える作業部分(5)とを有し、該作業部分(5)は回転可能に支承されている、ことを特徴とする請求項1に記載の外科用器具。
【請求項3】
前記第1の結合部材(6)は、前記外科用工具(3)のパイプ(4)の近位に配置されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の外科用器具。
【請求項4】
前記ハンドピース(2)は、前記工具(3)用の収容部(11)と該収容部(11)内にある戻り止めとを備えるグリップ(7)を有し、および/または前記ハンドピース(2)にはロックリング(13)が遠位にネジ留めされており、装着されたエンドキャップ(14)により閉鎖されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項5】
前記ハンドピース(2)には操作スライダ(15)が配置されており、該操作スライダ(15)は、少なくとも1つのバネ(16)を備えるリング形の押圧プレート(18)によって荷重され、および/またはとりわけロック位置と解除位置へ軸方向に移動可能であり、および/または少なくとも1つの押圧プレート(18)によりリング形に構成されている、ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項6】
前記収容部(11)の直径は、前記交換可能な工具(3)の直径に適合されており、前記工具(3)の近位に配置された前記第1の結合部材(6)には、戻り止めに割り当てられたリング形の溝(19)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項7】
前記第1の結合部材(6)は案内スリット(23)を有し、該案内スリット(23)は前記収容部(11)内の捩れ保護部(24)の形状に対応して構成されている、ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項8】
少なくとも2つの締付けピン(20)が、前記収容部(11)の内壁に半径方向斜めに長手にフライス加工された溝(19)内に形成されており、前記締付けピン(20)は円弦形に前記収容部(11)の内側に突き出ている、ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項9】
前記ハンドピース(2)の前記ロックリング(13)内には、前記工具の収容部(11)を密閉するためのリングパッキン(26)が設けられており、および/または前記収容部(11)内には前記第1の結合部材(6)を前記駆動軸(9)に対して密閉するためのリングパッキン(27)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項10】
前記ハンドピース(2)は、駆動部(10)の駆動軸(9)を有し、該駆動軸(9)はジャーナル(31)を備えており、該ジャーナル(31)は前記第2の結合部材(8)に係合する、ことを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項11】
前記第2の結合部材(8)は軸方向孔部(35)により実質的にシリンダ形に形成されており、前記駆動部(5)のシャフト(5.1)は、前記軸方向孔部(35)内に近位で強固に結合されており、とりわけ前記第2の結合部材(8)は、半径方向に貫通する半径方向孔部(36)を有し、該半径方向孔部(36)は前記軸方向孔部(35)に対して垂直に配置されており、これを閉鎖する、ことを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項12】
前記第2の結合部材(8)の端部領域には近位で、少なくとも2つの溝(28)が互いに垂直に刻み込まれており、該溝の幅と深さは、前記駆動部(9)の前記縦長のジャーナル(31)に形状に対応し、とりわけ、前記刻み込まれた溝(28)により形成されるカム(29)が、前記第2の結合部材(8)を前記駆動部(9)の前記ジャーナル(31)上に簡単に位置決めするために、前記溝(19)に向かう軸方向のエッジ(30)を有する、ことを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項13】
前記第2の結合部材(8)の直径は、第1の直径(D1)が使用される前記工具(3)のシャフト(4)の内径に対応し、該工具内に前記第2の結合部材(8)を差込みことができ、および/または前記第2の結合部材(8)の第2の直径(D2)が前記第1の直径(D1)より大きく、該第1の直径(D1)に向かって段を有し、該段は差込み可能な前記工具(3)に対するストッパとして用いられ、および/または前記第2の結合部材(8)の第3の直径(D3)が前記第1の直径(D1)より小さく、形成されたシリンダ切欠部にパッキンが収容可能である、ことを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項14】
前記第1の結合部材(6)および/または前記第2の結合部材(8)は、多層プラスチックからなる領域を少なくとも1つ有し、該領域はとりわけメタクリル樹脂およびスチレンをベースにする共重合体、ならびに一部にブタジエンを含む、ことを特徴とする請求項1から13までのいずれか1項に記載の外科用器具。
【請求項15】
外科用工具(3)を備えるハンドピース(2)を脱着可能に接続するための、請求項1から14までのいずれか1項に記載の外科用器具を備える外科用工具セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−515521(P2013−515521A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545142(P2012−545142)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007715
【国際公開番号】WO2011/076364
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(512111500)ジョイマックス ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】