説明

外部接続端子の配設方法

【課題】本発明は、接着剤により配線基板に接着された光導波路と配線基板との間の密着性を向上させることのできる外部接続端子の配設方法を提供することを課題とする。
【解決手段】配線基板11に設けられた複数の外部接続用パッド19に導電性ペースト23を形成し、フレーム35と、外部接続用パッド19の配設ピッチと略等しい間隔でフレーム35に配列された外部接続端子25と、フレーム35と外部接続用パッド19との境界部分に形成されたくびれ部36とを有した外部接続端子付きフレーム45を複数形成し、次いで、外部接続用パッド19の配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサ71から外部接続端子25が突出するように、複数のスペーサ71の間に外部接続端子付きフレーム45を挟み込み、その後、加熱により溶融させた導電性ペースト23と外部接続端子25とを接触させて、導電性ペースト23と外部接続端子25とを接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部接続端子の配設方法に係り、特に配線基板に設けられた複数の外部接続用パッドに外部接続端子を配設する外部接続端子の配設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品が実装された配線基板の外部接続用パッドにばね性を有した外部接続端子を配設し、この外部接続端子を介して、配線基板と実装基板とを電気的に接続する構成とされた電子装置がある(図1参照)。
【0003】
図1は、従来の電子装置の断面図である。
【0004】
図1を参照するに、従来の電子装置200は、配線基板201と、電子部品202と、実装基板203と、外部接続端子210とを有する。配線基板201は、配線基板本体205と、パッド207と、外部接続用パッド208と、はんだ209とを有する。
【0005】
配線基板本体205は、積層された複数の絶縁層(図示せず)と、積層された複数の絶縁層に形成された図示していない配線パターン(ビア及び配線を含む)とを有する。
【0006】
パッド207は、配線基板本体205の上面205Aに設けられている。パッド207は、電子部品202を実装するためのパッドである。外部接続用パッド208は、配線基板本体205の下面205Bに設けられている。外部接続用パッド208は、配線基板本体205に形成された配線パターン(図示せず)を介して、パッド207と電気的に接続されている。外部接続用パッド208の下面208Aには、はんだ209が設けられている。外部接続用パッド208は、はんだ209を介して、外部接続端子210と電気的に接続されている。
【0007】
電子部品202は、配線基板201に設けられたパッド207に実装されている。これにより、電子部品202は、配線基板201と電気的に接続されている。
【0008】
実装基板203は、実装基板本体214と、実装基板本体214の上面214Aに形成されたパッド215とを有する。パッド215は、外部接続端子210の端部210Bと接触している。
【0009】
外部接続端子210は、ばね性を有した形状とされている。外部接続端子210の一方の端部210Aは、はんだ209を介して、外部接続用パッド208と接続されている。外部接続端子210の他方の端部210Bは、実装基板203に設けられたパッド215に対して略一定の圧力で押圧されている。これにより、配線基板201は、外部接続端子210により実装基板203と電気的に接続されている。
【0010】
図2〜図5は、従来の外部接続端子の配設工程を示す図である。図2〜図5において、先に説明した配線基板201及び外部接続端子210と同一構成部分には同一符号を付す。
【0011】
図2〜図5を参照して、従来の外部接続端子210の配設方法について説明する。始めに、図2に示す工程では、振動装置224により、外部接続端子210が収容される開口部222を複数有した端子整列用部材221を振動させた状態で、複数の開口部222の上方から外部接続端子210を落下させて、複数の開口部222に所望の向き(図2に示す開口部222に収容された外部接続端子210を参照)となるように外部接続端子210を整列させ、外部接続端子210が整列した後に振動装置224を停止させる。
【0012】
次いで、図3に示す工程では、周知の手法により、配線基板本体205に、パッド207、複数の外部接続用パッド208、及びはんだ209を備えた配線基板201を形成する。次いで、図4では、図3に示す配線基板201に設けられたはんだ209を溶融させた状態で、はんだ209と端子整列用部材221に整列された外部接続端子210の一方の端部210Aとを接触させる。
【0013】
次いで、図5に示す工程では、はんだ209を硬化させた後、配線基板本体205を端子整列用部材221の上方に引き上げる。これにより、外部接続端子210が、はんだ209を介して、配線基板201に設けられた複数の外部接続用パッド208に配設される(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−171140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図6は、従来の外部接続端子の配設方法の問題点を説明するための図である。図6において、図4に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
【0015】
しかしながら、従来の外部接続端子210の配設方法では、複数の開口部222を有した端子整列用部材221を振動させた状態で、複数の開口部222の上方から外部接続端子210を落下させて、複数の開口部222に外部接続端子210を整列させていた。
【0016】
そのため、開口部222に収容された外部接続端子210の向きが所望の向き(図2に示す開口部222に収容された外部接続端子210の向き)とは異なってしまう場合があった。この場合、図6に示すように、所望の向きと異なる向きで開口部222に収容された外部接続端子210と外部接続用パッド208に形成されたはんだ209とを接続することができないという問題(言い換えれば、はんだ209が形成された全ての外部接続用パッド208に対して、確実に外部接続端子210を配設することができないという問題)があった。
【0017】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、導電性ペーストが形成された全ての外部接続用パッドに対して、確実に外部接続端子を配設することのできる外部接続端子の配設方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一観点によれば、配線基板に設けられた複数の外部接続用パッドに外部接続端子を配設する外部接続端子の配設方法であって、前記複数の外部接続用パッドに導電性ペーストを形成する導電性ペースト形成工程と、フレームと、前記フレームと一体的に構成されると共に、前記外部接続用パッドの配設ピッチと略等しい間隔で前記フレームに配置された複数の前記外部接続端子と、前記フレームと前記外部接続端子との境界部分に形成されたくびれ部と、を備えた外部接続端子付きフレームを複数形成する外部接続端子付きフレーム形成工程と、前記外部接続用パッドの配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサを準備し、前記複数のスペーサから複数の前記外部接続端子が突出するように前記スペーサと前記外部接続端子付きフレームとを交互に配置して、前記複数のスペーサの間に前記外部接続端子付きフレームを挟み込むことにより、複数の前記外部接続端子付きフレームの位置を規制する外部接続端子付きフレーム位置規制工程と、前記外部接続端子付きフレーム位置規制工程後に、前記複数の外部接続用パッドに設けられた前記導電性ペーストを溶融させ、溶融させた前記導電性ペーストと前記外部接続端子とを接触させて、前記導電性ペーストと前記外部接続端子とを接続させる外部接続端子接続工程と、前記外部接続端子接続工程後に、前記複数のスペーサから複数の前記外部接続端子付きフレームを取外し、複数の前記外部接続端子付きフレームを前記くびれ部で折り曲げることにより、前記外部接続端子と前記フレームとを分離させる分離工程と、を設けたことを特徴とする外部接続端子の配設方法が提供される。
【0019】
本発明によれば、複数の外部接続用パッドに導電性ペーストを形成し、フレームと、フレームと一体的に構成されると共に、外部接続用パッドの配設ピッチと略等しい間隔でフレームに配置された複数の外部接続端子と、フレームと外部接続端子との境界部分に形成されたくびれ部と、を備えた外部接続端子付きフレームを複数形成し、次いで、外部接続用パッドの配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサを準備し、複数のスペーサから外部接続端子が突出するようにスペーサと外部接続端子付きフレームとを交互に配置し、複数のスペーサの間に外部接続端子付きフレームを挟み込む(外部接続端子付きフレーム位置規制工程)ことにより、複数の外部接続用パッドに形成された導電性ペーストと対向する位置に複数の外部接続端子を配置することが可能になると共に、外部接続用パッドに対する外部接続端子の向きを所望の向きに揃えることが可能となる。
【0020】
これにより、外部接続端子付きフレーム位置規制工程後に、複数の外部接続用パッドに設けられた導電性ペーストを溶融させ、溶融させた導電性ペーストと外部接続端子とを接触させて、導電性ペーストと外部接続端子とを接続することにより、導電性ペーストが形成された全ての外部接続用パッドに対して、確実に外部接続端子を配設することができる。
【0021】
また、フレームと外部接続用パッドとの境界部分にくびれ部を形成することにより、外部接続端子接続工程後に、複数のスペーサから複数の外部接続端子付きフレームを取外し、複数の外部接続端子付きフレームをくびれ部で折り曲げることにより、外部接続端子とフレームとを容易に分離させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、導電性ペーストが形成された全ての外部接続用パッドに対して、確実に外部接続端子を配設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
(実施の形態)
図7は、本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設方法により配設された外部接続端子を備えた電子装置の断面図である。
【0025】
ここで、本実施の形態の外部接続端子12の配設方法を説明する前に、図7を参照して、本実施の形態の外部接続端子12の配設方法により配設された外部接続端子12を備えた電子装置10について説明する。
【0026】
電子装置10は、配線基板11と、外部接続端子12と、電子部品13と、実装基板14とを有する。
【0027】
配線基板11は、配線基板本体16と、複数の電子部品実装用パッド17と、ソルダーレジスト層18,22と、複数の外部接続用パッド19と、導電性ペースト23とを有する。
【0028】
配線基板本体16は、電子部品実装用パッド17と外部接続用パッド19とを電気的に接続する配線パターン(図示せず)を有する。配線基板本体16としては、例えば、複数の積層された絶縁層と、複数の積層された絶縁層に形成された配線パターン(ビア、配線、パッド等を含む)とを有した多層配線構造体を用いることができる。
【0029】
電子部品実装用パッド17は、配線基板本体16の上面16Aに設けられている。電子部品実装用パッド17は、電子部品13が実装されるパッドである。電子部品実装用パッド17の上面17Aには、電子部品13をフリップチップ実装するためのはんだ15が形成されている。
【0030】
ソルダーレジスト層18は、配線基板本体16の上面16Aに設けられている。ソルダーレジスト層18は、電子部品実装用パッド17の上面17Aを露出する開口部18Aを有する。
【0031】
外部接続用パッド19は、配線基板本体16の下面16Bに設けられている。外部接続用パッド19は、導電性ペースト23を介して、外部接続端子12と電気的に接続されている。また、外部接続用パッド19は、配線基板本体16に形成された配線パターン(図示せず)により、電子部品実装用パッド17と電気的に接続されている。
【0032】
ソルダーレジスト層22は、配線基板本体16の下面16Bに設けられている。ソルダーレジスト層22は、外部接続用パッド19の下面19Aを露出する開口部22Aを有する。
【0033】
導電性ペースト23は、開口部22Aから露出された部分の外部接続用パッド19の下面19Aに設けられている。導電性ペースト23は、外部接続端子12と接続されることにより、外部接続用パッド19と外部接続端子12とを電気的に接続している。導電性ペースト23としては、例えば、はんだや金属粉を含有したエポキシ樹脂等を用いることができる。
【0034】
外部接続端子12は、S字形状とされており、ばね性を有する。外部接続端子12の一方の端部12Aは、導電性ペースト23と接続されている。これにより、外部接続端子12は、導電性ペースト23を介して、外部接続用パッド19と電気的に接続されている。外部接続端子12の他方の端部12Bは、実装基板14に設けられたパッド29に対して押圧される(実際には、実装基板14に設けられた治具によって押圧される)ことで、パッド29と接触している。これにより、外部接続端子12は、配線基板11と実装基板14とを電気的に接続している。
【0035】
外部接続端子12の厚さは、例えば、60μmとすることができる。外部接続端子12の母材としては、例えば、Cu板(例えば、厚さ60〜80μm)に、Niめっき膜(例えば、厚さ3.0〜5.0μm)と、Auめっき膜(例えば、厚さ0.03〜0.05μm)とを順次形成した板材を用いることができる。
【0036】
電子部品13は、電子部品実装用パッド17に対して、フリップチップ実装されている。電子部品13としては、例えば、半導体チップを用いることができる。この場合、電子部品13としては、例えば、CPU用半導体チップを用いることができる。
【0037】
実装基板14は、外部接続端子12と接触するパッド29を有する。実装基板14としては、例えば、マザーボードを用いることができる。
【0038】
図8〜図15は、本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図である。図8〜図15において、図7に示す電子装置10と同一構成部分には同一符号を付す。
【0039】
図8〜図15を参照して、図7に示す配線基板11に外部接続端子12を配設する場合を例に挙げて、本実施の形態の外部接続端子12の配設方法について説明する。
【0040】
始めに、図8に示す工程では、周知の手法により、配線基板本体16に複数の電子部品実装用パッド17、ソルダーレジスト層18,22、及び複数の外部接続用パッド19を形成した後、開口部22Aに露出された部分の外部接続用パッド19の下面19Aに導電性ペースト23を形成する(導電性ペースト形成工程)。これにより、配線基板11が形成される。
【0041】
次いで、図9に示す工程では、導電性を有した板材をプレス加工することにより、フレーム35と、一方の端部12A(導電性ペースト23と接続される部分)がフレーム35と略同一平面上に配置された外部接続端子12と、くびれ部36とを有した構造体40を複数形成する(プレス工程)。なお、図9では、1つの構造体40のみを図示する。
【0042】
上記導電性を有した板材としては、例えば、Cu板(例えば、厚さ60〜80μm)に、Niめっき膜(例えば、厚さ3.0〜5.0μm)と、Auめっき膜(例えば、厚さ0.03〜0.05μm)とを順次形成したものを用いることができる。この場合、板材の厚さは、例えば、60μmとすることができる。
【0043】
図16は、図9に示す構造体のA−A線方向の断面図である。
【0044】
ここで、図9及び図16を参照して、構造体40の構成について説明する。フレーム35は、フレーム本体38と、複数の突出部39とを有する。フレーム本体38は、矩形とされている。複数の突出部39は、フレーム本体38の側壁38Aに設けられると共に、配線基板11に設けられた外部接続用パッド19(図7参照)の配設ピッチと略等しい間隔で配置されている。複数の突出部39は、フレーム本体38と一体的に構成されている。複数の突出部39及びフレーム本体38は、略同一平面上に配置されている。
【0045】
図17は、図9に示す構造体のB−B線方向の断面図である。
【0046】
図9、図16、及び図17を参照するに、外部接続端子12は、S字形状となるようにプレス加工されており、外部接続用パッド19に設けられた導電性ペースト23(図7参照)と接続される端部12Aと、実装基板14に設けられたパッド29と電気的に接続される端部12Bとを有する。
【0047】
このように、外部接続端子12の形状がS字形状となるように、導電性を有した板材をプレス加工することで、外部接続端子12にばね性を持たせることが可能となる。これにより、外部接続端子12の端部12Bと実装基板14のパッド29とを図示していない導電性ペーストで固定することなく、外部接続端子12とパッド29とを電気的に接続することができる。
【0048】
図9及び図16を参照するに、くびれ部36は、フレーム35を構成する突出部39と外部接続端子12の端部12Aとの境界部分に形成されている。くびれ部36は、くびれ部36において後述する外部接続端子付きフレーム45を折り曲げることにより、外部接続端子12とフレーム35とを分離させるための部分である。くびれ部36は、外部接続端子12及びフレーム35よりも厚さを薄くするための溝42を有する。溝42の形状は、例えば、V字形状にするとよい。外部接続端子12及びフレーム35の厚さが60μmの場合、V字形状とされた溝42の深さDは、例えば、30μmとすることができる。この場合、溝42の幅Eは、例えば、60μmとすることができる。
【0049】
このように、くびれ部36にV字形状とされた溝42を形成することにより、くびれ部36においてフレーム35を折り曲げた際、外部接続端子12とフレーム35とを容易に分離させることができる。
【0050】
図18は、図10に示す外部接続端子付きフレームの断面図である。
【0051】
次いで、図10に示す工程では、図10及び図18に示すように、フレーム35を構成する突出部39の面39A(溝42が形成された側の突出部39の面)と外部接続端子12の端部12A(導電性ペースト23が接続される部分)の面12A−1とが成す角度θが所定の角度θとなるように、図9に示す構造体40に設けられた複数の外部接続端子12を折り曲げる(折曲工程)。これにより、フレーム35と、折り曲げられた複数の外部接続端子12と、複数のくびれ部36とを備えた外部接続端子付きフレーム45が複数形成される(図9及び図10に示す工程が「外部接続端子付きフレーム形成工程」に相当する工程である)。所定の角度θは、例えば、90度とすることができる。なお、図10では、1つの外部接続端子付きフレーム45のみ図示する。
【0052】
このように、フレーム35を構成する突出部39の面39Aと外部接続端子12の端部12Aの面12A−1とが成す角度θが90度なるように、図9に示す構造体40に設けられた複数の外部接続端子12を折り曲げることにより、後述する図13に示す外部接続端子接続工程において、複数の外部接続端子付きフレーム45を外部接続端子19の配設ピッチと略等しい間隔で配置させた状態で、配線基板11に形成された導電性ペースト23と外部接続端子付きフレーム45に設けられた外部接続端子12の端部12Aとを接続させることが可能となる。
【0053】
図19は、図10に示す外部接続端子付きフレームをF視した図である。
【0054】
図19に示すように、折曲工程では、後述するスペーサ71と接触する部分のフレーム本体38の面38Bと、折曲工程において折り曲げられた後の外部接続端子12の中心線を通過する面とが成す角度θを鋭角にしてもよい。角度θは、例えば、45度にすることができる。
【0055】
このように、フレーム本体38の面38Bと、折曲工程において折り曲げられた後の外部接続端子12の中心線を通過する面とが成す角度θを鋭角にすることにより、後述する図12に示す外部接続端子付きフレーム位置規制工程において、外部接続端子付きフレーム45に設けられた外部接続端子12が、外部接続端子付きフレーム45と隣り合う位置に配置された他の外部接続端子付きフレーム45に設けられた外部接続端子12と接触することを防止できると共に、配線基板11に狭ピッチで複数の外部接続用パッド19が配置された場合でも、外部接続端子付きフレーム45に設けられた外部接続端子12と複数の外部接続用パッド19に形成された導電性ペースト23とを対向配置させることができる(言い換えれば、外部接続用パッド19の狭ピッチ化に対応することができる。)。
【0056】
次いで、図11に示す工程では、複数の外部接続端子付きフレーム45を所定の間隔で配置すると共に、複数の外部接続端子付きフレーム45の位置を規制する整列治具50を準備する。
【0057】
図20は、図11に示す整列治具をH視した図であり、図21は、図11に示す整列治具のI−I線方向の断面図である。
【0058】
ここで、図11、図20、及び図21を参照して、整列治具50について説明する。整列治具50は、台座51と、第1の支持部材53と、第2の支持部材54と、ボルト56,58と、ナット62,68と、位置規制用ボルト65と、複数のスペーサ71とを有する。
【0059】
台座51は、板状とされており、ボルト56を固定するためのねじ穴(図示せず)を有する。台座の51の材料としては、例えば、SUS材を用いることができる。
【0060】
第1の支持部材53は、板状とされており、ボルト56を貫通させる貫通穴(図示せず)と、ボルト58を貫通させるための2つの貫通穴75と、位置規制用ボルト65を貫通させるための2つの貫通穴76(図21参照)とを有する。貫通穴75は、第1の支持部材53の両端部に設けられている。貫通穴76は、貫通穴75の形成位置よりも内側に配置されている。上記構成とされた第1の支持部材53は、ボルト56により台座51に固定されている。
【0061】
第2の支持部材54は、板状とされており、ボルト58を貫通させるための貫通穴78と、位置規制用ボルト65を貫通させるための貫通穴79(図21参照)とを有する。貫通穴78は、第1の支持部材53に形成された貫通穴75と対向する位置に形成されている。貫通穴79は、第1の支持部材53に形成された貫通穴76と対向する位置に形成されている。
【0062】
第1及び第2の支持部材53,54は、第1の支持部材53と第2の支持部材54との間に配置された複数のスペーサ71を挟み込むことで、複数のスペーサ71を支持する。第1及び第2の支持部材53,54の材料としては、例えば、SUS材を用いることができる。
【0063】
ボルト56は、第1の支持部材53に形成された貫通穴(図示せず)に挿入された状態で、台座51に形成されたねじ穴(図示せず)と螺合されている。
【0064】
ボルト58は、頭部81と、頭部81と一体的に構成された軸部82とを有する。頭部81と接続されていない側の軸部82には、雄ねじ部82Aが形成されている。ボルト58は、頭部81が第1の支持部材53と接触すると共に、雄ねじ部82Aが第2の支持部材54から突出した状態で、貫通穴75,78に軸部82が挿入されている。ボルト58の雄ねじ部82Aは、第1及び第2の支持部材53,54により複数のスペーサ71及び外部接続端子付きフレーム45を挟み込む際、ナット62と螺合される。
【0065】
位置規制用ボルト65は、棒状とされており、その両端に雄ねじ部84が形成されている。位置規制用ボルト65は、第1及び第2の支持部材53,54から雄ねじ部84が突出するように、第1の支持部材53に形成された貫通穴76、第2の支持部材54に形成された貫通穴79、及び複数のスペーサ71に形成された後述する貫通穴86に挿入されている。第1の支持部材53又は第2の支持部材54から突出した部分の雄ねじ部84は、それぞれナット68と螺合されている。
【0066】
このように、第1の支持部材53に形成された貫通穴76、第2の支持部材54に形成された貫通穴79、及び複数のスペーサ71に形成された後述する貫通穴86に挿入されると共に、両端部にナット68と螺合される雄ねじ部84を有した位置規制用ボルト65を設けることにより、位置規制用ボルト65の軸方向(延在方向)と直交する面方向における複数のスペーサ71の位置を規制することができる。
【0067】
ナット68は、貫通穴76,79,86に挿入された位置規制用ボルト65の雄ねじ部84と螺合されている。ナット68は、貫通穴76,79,86に挿入された位置規制用ボルト65が貫通穴76,79,86から抜け出ることを防止するためのものである。
【0068】
図22は、図11に示すスペーサの斜視図である。
【0069】
図21及び図22を参照するに、スペーサ71は、板状とされており、2つの貫通穴86を有する。貫通穴86は、位置規制用ボルト65を貫通させるための穴である。スペーサ71の厚さJは、例えば、外部接続用パッド19(図7参照)の配設ピッチの値と略等しくなるように設定することができる。外部接続用パッド19の配設ピッチの値が1.26mmの場合、スペーサ71の厚さJは、例えば、1.26mmとすることができる。
【0070】
上記構成とされたスペーサ71は、位置規制用ボルト65が貫通穴86に挿入された状態で、第1の支持部材53と第2の支持部材54との間に複数配置されている。スペーサ71の材料としては、例えば、SUS材を用いることができる。
【0071】
次いで、図12に示す工程では、整列治具50に設けられた複数のスペーサ71から外部接続端子付きフレーム45に設けられた複数の外部接続端子12が突出するようにスペーサ71と外部接続端子付きフレーム45とを交互に配置し、複数のスペーサ71の間に外部接続端子付きフレーム45(具体的には、フレーム35)を挟み込むことにより、複数の外部接続端子付きフレーム45の位置を規制する(図11及び図12に示す工程が、「外部接続端子付きフレーム形成工程」に相当する工程である。)。
【0072】
図23は、図12に示す構造体を平面視した図である。
【0073】
図12に示す工程では、図23示すように、複数の外部接続端子付きフレーム45に設けられた複数の外部接続端子12が、図8に示す配線基板11に設けられた外部接続用パッド19の形成位置に対応するように、複数のスペーサ71の間に外部接続端子付きフレーム45を挟み込む。
【0074】
このように、複数の外部接続用パッド19に導電性ペースト23を形成し、フレーム35と、フレーム35と一体的に構成され、外部接続用パッド19の配設ピッチと略等しい間隔でフレーム35に配置された複数の外部接続端子12と、フレーム35と外部接続用パッド19との境界部分に形成されたくびれ部36とを備えた外部接続端子付きフレーム45を複数形成し、次いで、外部接続用パッド19の配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサ71を準備し、複数のスペーサ71から外部接続端子12が突出するようにスペーサ71と外部接続端子付きフレーム45とを交互に配置し、複数のスペーサ71の間に複数の外部接続端子付きフレーム45を挟み込むことにより、複数の外部接続用パッド19に形成された導電性ペースト23と対向する位置に複数の外部接続端子12を配置することが可能になると共に、外部接続用パッド19に対する外部接続端子12の向きを所望の向きに揃えることが可能となる。
【0075】
次いで、図13に示す工程では、図8に示す配線基板11に設けられた複数の外部接続用パッド19に形成された導電性ペースト23を加熱して溶融させ、その後、溶融させた導電性ペースト23と外部接続端子12の端部12Aとを接触させることで、導電性ペースト23と外部接続端子12とを接続させる(外部接続端子接続工程)。これにより、導電性ペースト23を介して、外部接続端子12が外部接続用パッド19に配設される。但し、この段階では、外部接続端子12とフレーム35は、分離されていない。
【0076】
このように、複数の外部接続用パッド19に設けられた導電性ペースト23を溶融させ、溶融させた導電性ペースト23と外部接続端子12とを接触させて、導電性ペースト23と外部接続端子12とを接続することにより、導電性ペースト23が形成された全ての外部接続用パッド19に対して、確実に外部接続端子12を配設することができる。
【0077】
次いで、図14に示す工程では、ナット68を緩めてスペーサ71間の隙間を広げることで、複数のスペーサ71間に挟まれた外部接続端子付きフレーム45を整列治具50から取り外す。
【0078】
次いで、図15に示す工程では、図14に示す複数の外部接続端子付きフレーム45をくびれ部36で折り曲げる(図15に示すL方向に折り曲げる)ことで、外部接続端子12とフレーム35とを分離させる(分離工程)。
【0079】
このように、フレーム35と外部接続端子12との境界部分にくびれ部36を設け、外部接続端子接続工程後に、整列治具50から複数の外部接続端子付きフレーム45を取外し、複数の外部接続端子付きフレーム45をくびれ部36で折り曲げることで、外部接続端子12とフレーム35とを容易に分離させることができる。
【0080】
本実施の形態の外部接続端子の配設方法によれば、複数の外部接続用パッド19に導電性ペースト23を形成し、フレーム35と、フレーム35と一体的に構成され、外部接続用パッド19の配設ピッチと略等しい間隔でフレーム35に配置された複数の外部接続端子12と、フレーム35と外部接続用パッド19との境界部分に形成されたくびれ部36とを備えた外部接続端子付きフレーム45を複数形成し、次いで、外部接続用パッド19の配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサ71を準備し、複数のスペーサ71から外部接続端子12が突出するようにスペーサ71と外部接続端子付きフレーム45とを交互に配置し、複数のスペーサ71の間に複数の外部接続端子付きフレーム45を挟み込むことにより、複数の外部接続用パッド19に形成された導電性ペースト23と対向する位置に複数の外部接続端子12を配置することが可能になると共に、外部接続用パッド19に対する外部接続端子12の向きを所望の向きに揃えることが可能となる。
【0081】
これにより、複数の外部接続用パッド19に設けられた導電性ペースト23を溶融させ、溶融させた導電性ペースト23と外部接続端子12とを接触させて、導電性ペースト23と外部接続端子12とを接続することにより、導電性ペースト23が形成された全ての外部接続用パッド19に対して、確実に外部接続端子12を配設することができる。
【0082】
また、フレーム35と外部接続端子12との境界部分にくびれ部36を設け、外部接続端子形成工程後に、整列治具50から複数の外部接続端子付きフレーム45を取外し、複数の外部接続端子付きフレーム45をくびれ部36で折り曲げることで、外部接続端子12とフレーム35とを容易に分離させることができる。
【0083】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0084】
本実施の形態の外部接続端子の配設方法は、例えば、プローブカードのプローブ(外部接続端子12に相当する部材)の配設にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】従来の電子装置の断面図である。
【図2】従来の外部接続端子の配設工程を示す図(その1)である。
【図3】従来の外部接続端子の配設工程を示す図(その2)である。
【図4】従来の外部接続端子の配設工程を示す図(その3)である。
【図5】従来の外部接続端子の配設工程を示す図(その4)である。
【図6】従来の外部接続端子の配設方法の問題点を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設方法により配設された外部接続端子を備えた電子装置の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その1)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その2)である。
【図10】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その3)である。
【図11】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その4)である。
【図12】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その5)である。
【図13】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その6)である。
【図14】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その7)である。
【図15】本発明の実施の形態に係る外部接続端子の配設工程を示す図(その8)である。
【図16】図9に示す構造体のA−A線方向の断面図である。
【図17】図9に示す構造体のB−B線方向の断面図である。
【図18】図10に示す外部接続端子付きフレームの断面図である。
【図19】図10に示す外部接続端子付きフレームをF視した図である。
【図20】図11に示す整列治具をH視した図である。
【図21】図11に示す整列治具のI−I線方向の断面図である。
【図22】図11に示すスペーサの斜視図である。
【図23】図12に示す構造体を平面視した図である。
【符号の説明】
【0086】
10 電子装置
11 配線基板
12 外部接続端子
12A,12B 端部
12A−1,38B,39A,G 面
13 電子部品
14 実装基板
14 はんだ
16 配線基板本体
16A,17A,28A 上面
16B,19A 下面
17 電子部品実装用パッド
18,22 ソルダーレジスト層
18A,22A 開口部
19 外部接続用パッド
23 導電性ペースト
29 パッド
35 フレーム
36 くびれ部
38 フレーム本体
38A 側壁
39 突出部
40 構造体
42 溝
45 外部接続端子付きフレーム
50 整列治具
51 台座
53 第1の支持部材
54 第2の支持部材
56,58 ボルト
62,68 ナット
65 位置規制用ボルト
71 スペーサ
75,76,78,79,86 貫通穴
81 頭部
82 軸部
82A,84 雄ねじ部
θ,θ 角度
J 厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板に設けられた複数の外部接続用パッドに外部接続端子を配設する外部接続端子の配設方法であって、
前記複数の外部接続用パッドに導電性ペーストを形成する導電性ペースト形成工程と、
フレームと、前記フレームと一体的に構成されると共に、前記外部接続用パッドの配設ピッチと略等しい間隔で前記フレームに配置された複数の前記外部接続端子と、前記フレームと前記外部接続端子との境界部分に形成されたくびれ部と、を備えた外部接続端子付きフレームを複数形成する外部接続端子付きフレーム形成工程と、
前記外部接続用パッドの配設ピッチの値と略等しい厚さとされた複数のスペーサを準備し、前記複数のスペーサから複数の前記外部接続端子が突出するように前記スペーサと前記外部接続端子付きフレームとを交互に配置して、前記複数のスペーサの間に前記外部接続端子付きフレームを挟み込むことにより、複数の前記外部接続端子付きフレームの位置を規制する外部接続端子付きフレーム位置規制工程と、
前記外部接続端子付きフレーム位置規制工程後に、前記複数の外部接続用パッドに設けられた前記導電性ペーストを溶融させ、溶融させた前記導電性ペーストと前記外部接続端子とを接触させて、前記導電性ペーストと前記外部接続端子とを接続させる外部接続端子接続工程と、
前記外部接続端子接続工程後に、前記複数のスペーサから複数の前記外部接続端子付きフレームを取外し、複数の前記外部接続端子付きフレームを前記くびれ部で折り曲げることにより、前記外部接続端子と前記フレームとを分離させる分離工程と、を設けたことを特徴とする外部接続端子の配設方法。
【請求項2】
前記外部接続端子付きフレーム形成工程は、導電性を有した板材をプレス加工することにより、前記フレームと、前記導電性ペーストと接続される部分が前記フレームと略同一平面上に配置された前記外部接続端子と、前記くびれ部とを形成するプレス工程と、
前記プレス加工後に、前記フレームと前記導電性ペーストが接続される部分の前記外部接続端子とが成す角度が所定の角度となるように、前記外部接続端子を折り曲げる折曲工程と、を有することを特徴とする請求項1記載の外部接続端子の配設方法。
【請求項3】
前記プレス工程では、前記外部接続端子の形状がS字形状となるように加工することを特徴とする請求項2記載の外部接続端子の配設方法。
【請求項4】
前記スペーサは、板状とされており、
前記折曲工程では、前記スペーサと接触する部分の前記フレームの面と、前記折曲工程において折り曲げられた前記外部接続端子の中心線を通過する面とが成す角度を鋭角にすることを特徴とする請求項2または3記載の外部接続端子の配設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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