説明

多光軸光電センサ

【課題】光軸調整のための作業を行う作業者が、現在より受光量を高められるような調整が可能であるか否かを容易に把握できるようにする。
【解決手段】多光軸光電センサにおいて、各発光素子10を順に点灯しながら、点灯した発光素子10に対応する受光素子の受光量を計測する処理を1サイクル繰り返す毎に、光軸毎に得た受光量の中の最小値を検出するとともに、過去に検出した最小受光量の中のピーク値を検出する。また、投光器1および受光器2の前面にそれぞれ設けた複数の表示灯100を用いて、最新の最小受光量およびピーク値の具体的な値に基づくバーグラフ、またはピーク値に対する最新の最小受光量の割合を表すバーグラフを表示する。このバーグラフは、ピーク値の更新や毎時の最小受光量の値の変動に応じて変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の光軸毎に入光/遮光状態を判別する多光軸光電センサに関するもので、特に、投光器と受光器との間での光軸合わせの精度を確認するための情報を出力する機能を備えた多光軸光電センサを対象とする。
【背景技術】
【0002】
多光軸光電センサの投光器および受光器は、長尺状のケース体内に複数の発光素子または受光素子が長手方向に沿って一列に配備された構成のもので、各光軸の位置および方向を整合させた状態で対向配備される。稼働時には、各光軸を順に有効にして、有効な光軸の発光素子を点灯させるとともに、対応する受光素子の受光量を計測する。そして、光軸毎に得た受光量をあらかじめ定めたしきい値(以下、「入光しきい値」という。)と照合することによって、各光軸の入光/遮光を判別する。
【0003】
上記の多光軸光電センサを設置する場合には、作業者が投光器側の光軸と受光器側の光軸とが合わせられた状態になったことを確認する必要がある。この点については、従前より、光軸合わせの精度を示す情報を表示する機能を持つセンサが開発されている。
【0004】
たとえば、下記の特許文献1には、受光量が一定のしきい値を超えた光軸の数の光軸数全体に対する割合を求め、その割合を複数の表示灯を用いてバーグラフとして表示することが記載されている。また特許文献2には、受光素子群を複数のグループに分けるとともにグループ毎に表示部を設け、受光量が基準電圧を超えたグループに対応する表示部を点灯させることが記載されている。
【0005】
特許文献3には、各発光素子の順次点灯に応じて、点灯した発光素子に対応する受光素子の受光量を計測し、各受光素子に対する計測が一巡する間に得た受光量の中の最小値(以下、これを「最小受光量」という。)を、バーグラフなどにより表示することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−345548号公報
【特許文献2】特開2002−124169号公報
【特許文献3】特許第3724397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図14は、投光器側の光軸と受光器側の光軸との角度ずれ量と受光量との関係を模式的に示したものである。なお、ここでは各光軸の方向が完全に一致したときを0度として、一方の光軸に対する他方の光軸の相対角度により角度ずれ量を表現する。
図中、相対角度がθ1からθ2までの範囲では、入光しきい値を上回る受光量を得ることができる。また、光軸のずれが小さくなるほど受光量が増大する。また、図示していないが、各光軸の位置ずれ量と受光量との間にも、図14に示したのと同様の関係が成立する。
【0008】
したがって光軸毎の入光/遮光の判定を安定して行うには、受光量が出来るだけ高くなるようにするのが望ましい。しかし、特許文献1,2に記載された発明では、いずれも入光しきい値を上回る受光量が得られたことを光軸合わせの判断基準としているため、入光しきい値に対する余裕度を確保できないまま作業が終了する可能性がある。
【0009】
特許文献3に記載された発明では、各受光素子から取り込んだ受光量の中の最小受光量を表示するので、入光しきい値に対し、ある程度の余裕のある受光量が得られるような調整を行うことが可能である。しかし、この特許文献3に記載された発明では、検出された最小受光量が表示可能な範囲を超えてしまうと、その後は、どの程度まで受光量を高められるかを判断するのが困難になる。また計測可能な受光量は投光器と受光器との間の距離や周囲環境などによって異なるから、表示可能な範囲まで受光量を高めても、十分な精度の光軸調整が完了したとは言えない場合がある。
【0010】
本発明では、上記の問題点に鑑み、光軸の調整作業中に、現在よりさらに受光量を高められる調整が可能であるか否かを作業者が容易に把握できるようにして、高精度の光軸調整を行えるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による多光軸光電センサは、複数の発光素子が一列に配置された投光器と、各発光素子と同数の受光素子が各発光素子に対応する間隔をもって一列に配置された受光器と、各発光素子を順に点灯しながら点灯した発光素子に対応する受光素子の受光量を計測する計測手段と、各受光素子から計測した受光量に基づき各光軸の入光/遮光を判別する判別手段とを具備する。
【0012】
さらにこの多光軸光電センサには、上記の課題を解決するための構成として、各受光素子に対する計測処理が少なくとも1サイクル実行される間に計測された受光量を用いて、全光軸における代表の受光量を求める代表値取得手段と、受光量のピーク値を記憶するためのピーク値記憶手段と、代表値取得手段が求めた代表の受光量をピーク値記憶手段が記憶するピーク値と比較し、代表の受光量がピーク値を上回るとき、当該代表の受光量によりピーク値を書き換えるピーク値更新手段と、代表の受光量とピーク値との関係を示す情報を出力する出力手段とが設けられる。
【0013】
上記において、代表値取得手段は、たとえば、各受光素子に対する計測処理が所定数サイクル分実行される間の毎時の計測値(光軸毎の計測値)の中の1つを代表値として選択、または各計測値を用いた演算により代表値を求める。ただし、全ての計測値を求めるのではなく、光軸の並び方向に沿って所定の間隔毎に光軸を選択、または予め決めておいた所定数の光軸を選択し、選択された光軸に対する計測値の中から代表値を選択してもよい。もしくは、選択された各光軸に対応する計測値を用いた演算により代表値を求めてもよい。
【0014】
多光軸光電センサの光軸を調整する作業の過程では、投光器および受光器の位置や姿勢が様々な状態に変更されるのに伴って、計測される受光量もさまざまな値に変動する可能性が高い。上記構成のセンサによれば、調整作業により受光量に大きな変動が生じる中で、一時的に光軸の関係が好ましい状態になったときに得た受光量をピーク値として保持して、このピーク値に対する現在の受光量の関係を示す情報を出力することができる。よって、作業者は、現在の状態より受光量を高めるような調整が可能であるか否かを容易に把握することが可能になる。またピーク値にできるだけ近い受光量が得られるように投光器および受光器の位置や姿勢を調整することによって、光軸を精度良く位置合わせして、安定した物体検出が可能な状態を設定することが可能になる。
【0015】
上記の多光軸光電センサに係る好ましい態様では、代表値取得手段は、各受光素子に対する計測処理が所定数サイクル分実行される間に得た受光量の中の最小値を、代表の受光量として取得する。計測した受光量の中の最小値が光軸調整に必要な要件を満たせば、いずれの光軸でも調整の精度が確保された状態となる。この態様によれば、過去の最小受光量のピーク値と現在の最小受光量との関係が提示されるので、これらの値が共に十分な大きさになるまで作業を行って、各光軸を高い精度で合わせることが可能になる。
【0016】
ただし、所定数サイクル分の計測が行われる間に得た受光量のばらつきが所定の許容値以内におさまるのであれば、これらの受光量の中間値または平均値などを代表の受光量としてもよい。
【0017】
他の好ましい態様によるセンサでは、出力手段を、代表の受光量とピーク値とを、両者を照合可能な態様で表示する手段として構成する。たとえば、代表の受光量とピーク値とをそれぞれ異なる色彩のバーグラフとして、上下または左右に並べて表示することができる。また、バーグラフに代えて、代表の受光量およびピーク値の具体的な数値を並列して表示してもよい。また受光量を複数のレベルに分類するのであれば、代表の受光量およびピーク値にそれぞれ対応するレベルを並列して表示してもよい。
【0018】
上記の態様によれば、作業者は、現在の受光量とピーク値との差の度合を容易に判別することが可能になる。また代表の受光量を表す表示がピーク値を表す表示に近づくように作業を行うことによって、光軸調整の精度を高めることが可能になる。
【0019】
他の好ましい態様によるセンサでは、出力手段は、判別手段が入光/遮光を判別するために用いるしきい値(入光しきい値)に対して所定値以上の余裕度を持つ値がピーク値としてピーク値記憶手段に記憶されているときに、当該ピーク値に対する代表の受光量の割合を表す情報を表示する手段として構成される。この態様でも、バーグラフとしての表示のほか、具体的な数値による表示を行うこともできる。また割合の大きさを複数にレベル分けして、該当するレベルを表す符号を表示することもできる。
【0020】
上記の態様によれば、ピーク値が入光しきい値に対して十分な余裕度を持つ値になったときより以降に、ピーク値に対する代表の受光量の割合を表示するので、作業者は、より高い割合が表示されるように投・受光器の位置や姿勢を調整することによって、光軸調整の精度を高めることが可能になる。また、投光器と受光器との距離の違いなどによってピーク値として検出できる値が異なっても、光軸調整を終了する目安となる表示を同一にすることができる。よって、作業者は、調整作業をすすめるか否かを容易に判断することができ、使い勝手が向上する。
【0021】
つぎに、上記の代表値取得手段、ピーク値更新手段、出力手段の各手段による処理は、光軸の調整が終了してセンサの本格的な使用が開始された後も継続されるのが望ましい。何らかの原因で光軸にずれが生じた場合に、その異常を検出することができるからである。しかし、センサの稼動状態が長く続くと、発光素子や受光素子を含む回路の劣化や投・受光面の汚れなどによって受光量がしだいに低下する可能性があるため、光軸がずれていなくとも、ピーク値記憶手段に保持されているピーク値と代表の受光量との間の差が大きくなる。このような状態になると、光軸のずれが生じていなくとも出力される情報が変化するため、光軸のずれの有無を判別するのが困難になる。
【0022】
上記の問題に鑑み、さらに好ましい態様による多光軸光電センサには、代表の受光量の履歴データを記憶する履歴データ記憶手段と、現時点から過去の所定時点までの履歴データとピーク値記憶手段に記憶されている現時点のピーク値との関係に基づき、現時点のピーク値を下方修正するピーク値修正手段とが設けられる。
【0023】
この態様によれば、センサの長期間の稼動により受光量が低下した場合には、その受光レベルに合わせてピーク値が下方修正されるので、受光量が低下しても、光軸にずれが生じていなければ、出力される情報が変化するのを防止することができる。一方で、光軸にずれが生じた場合には、下方修正されたピーク値をもっても、受光量の現在値とピーク値との間に大きな差が生じるから、出力される情報の内容を変化させることができる。これにより、センサの設置から長時間が経過した場合でも、光軸のずれを安定して判別することが可能になる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の多光軸光電センサによれば、投光器や受光器の位置や姿勢を調整する作業の過程で最も好ましい調整状態になったときの受光量をピーク値として保持して、このピーク値と最新の受光量との関係を示す情報を出力することができる。よって、光軸の調整のための作業を行う作業者は、現在より精度の良い調整が可能であるか否かを容易に判断して、精度の高い光軸調整を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は、本発明が適用された多光軸光電センサの外観を示す。
この多光軸光電センサは、長手形状の投光器1と受光器2とにより構成される。投光器1内には複数の発光素子10(LED)が長手方向に沿って一列に配備され、受光器2にも、発光素子10と同数の受光素子20(フォトダイオード)が、発光素子10と同じピッチをもって長手方向に沿って一列に配備される。
【0026】
投光器1および受光器2の前面では、発光素子10や受光素子20の配列に対応する範囲にそれぞれ透明の窓部(図示せず。)が形成される。また、これらの窓部の横手には、それぞれ複数(図示例では10個)の正方形状の表示灯100が長手方向に沿って一列に配備される。これらの表示灯100は、後記するように、現在の受光状態を表すバーグラフを表示するためのものである。
【0027】
さらに受光器2の前面には、受光素子20の配列の両端位置に対応するようにして、それぞれ細長形状の表示灯101,102が設けられる。これらの表示灯101,102は、それぞれ対応する受光素子20の受光量が入光しきい値を上回ったことに応じて点灯する。
なお、各表示灯100,101,102は、いずれも光源としてLEDを具備するほか、LEDからの光を前面に導くための導光部材や前面に形成された窓部を含む。
【0028】
上記の投光器1と受光器2とは、作業者により、それぞれの前面を対向させた状態にして、所定の間隔を隔てて設置される。また、各発光素子10と各受光素子20とが一対一の関係をもって対向するように投光器1および受光器2の姿勢が調整される。これにより、発光素子10と受光素子20との組み合わせ毎にこれらの光軸の位置や方向が合わせられ、各発光素子10からの光Lが対応する受光素子20に入射する状態となる。
【0029】
図2は、上記の多光軸光電センサの電気構成を示す。
投光器1には、各発光素子10毎に駆動回路11が設けられ、さらに光軸順次選択回路13、制御回路14、通信回路15、表示灯駆動回路16、診断回路17などが設けられる。各発光素子10は、それぞれ駆動回路11および光軸順次選択回路13を介して制御回路14に接続される。各表示灯100も、表示灯駆動回路16を介して制御回路14に接続される。
【0030】
受光器2には、受光素子20毎に増幅回路21およびアナログスイッチ22が設けられ、さらに、光軸順次選択回路23、制御回路24、通信回路25、表示灯駆動回路26,診断回路27、出力回路28、サンプルホールド回路201、A/D変換回路202、増幅回路203などが設けられる。各アナログスイッチ22は、光軸順次選択回路23を介して制御回路24に接続され、表示灯100,101,102は、表示灯駆動回路26を介して制御回路24に接続される。
【0031】
ここで、投光器1および受光器2が共通して具備する構成について説明する。
光軸順次選択回路13,23は、各光軸を1つずつ順に有効にするためのゲート回路である。また診断回路17,27は、回路間でやりとりされる信号のロジックや、入出力信号の電位などを検出し、これらがあらかじめ登録されているロジックや電位レベルに整合しているか否かを判定する。
【0032】
また、投光器1および受光器2には、それぞれ電源回路19,29が設けられる。これらの電源回路19,29は、共通の外部電源3から供給された交流電圧を直流電圧に変換して各回路に供給する。
【0033】
投光器1および受光器2の各制御回路14,24は、図示しないCPUや不揮発性メモリにより構成される。制御回路14,24は、通信回路15,25を介して相互に通信を行って、各光軸順次選択回路13,23の切り替え動作のタイミングを同期させる。また、投光器1側の制御回路14は、この切り替えのタイミングに合わせて、点灯制御信号を出力することにより、上位の光軸から順に各発光素子10を点灯させる。
【0034】
受光器2の制御回路24は、光軸順次選択回路23の切り替えにより各アナログスイッチ22を1つずつ順にオン状態にする。これにより点灯した発光素子10に対応する受光素子20からの受光信号が増幅回路203を介してサンプルホールド回路201に導かれる。また、オン状態のアナログスイッチ22を切り替えるタイミングに合わせてサンプルホールド回路201を駆動する。ここでサンプルホールドされた受光量は、A/D変換回路202によりディジタル変換されて、制御回路24に入力される。
【0035】
上記の制御により、投光器1の各発光素子10を順に点灯させながら、点灯した発光素子10に対応する光軸の受光量を計測することになる。受光器2の制御回路24のメモリには、光軸毎の受光量を格納するためのテーブルが設けられている(以下、このテーブルを「受光量保存テーブル」という。)。制御回路24は、各光軸に対する計測を行う都度、計測した受光量を受光量保存テーブルに格納する。また制御回路24は、各受光量をあらかじめ定めた入光しきい値と比較することによって、各光軸の入光/遮光を判定するとともに、表示灯100に現在の受光状態を表すバーグラフを表示させる。
なお、受光量保存テーブルは、各光軸の最新の受光量を保存するためのもので、後記する無限ループが繰り返される都度、クリアされる。
【0036】
受光部2内の出力回路28は、図示しない危険領域内の機械の動作を制御するために、当該機械への電源供給路のスイッチ機構(リレー、コンタクタなど)に接続される。制御回路24は、この出力回路28からの出力を通常はハイレベルとなるように設定することによって、スイッチ機構を閉状態にして機械に電源を供給する。しかし、いずれかの光軸が遮光していると判定した場合や、前述の診断回路17,27による処理で何らかの異常が検出された場合には、出力回路28からの出力をローレベルに切り替えることによりスイッチ機構を開状態にして、機械を停止させる。
【0037】
つぎに、上記構成の多光軸光電センサでは、電源の投入に応じて図3に示す無限ループを繰り返し実行するように設計されている。この無限ループは、検出処理(ステップA)、受光状態の表示(ステップB)、診断処理(ステップC)に大別される。これらの処理は、投光器1および受光器2の各制御回路14,24が協働で実行するものである。
【0038】
ステップAの検出処理には、各発光素子10を順に点灯して、点灯した発光素子10に対応する受光素子11の受光量を計測する処理、計測した各受光量をそれぞれ入光しきい値と比較して光軸毎に入光/遮光を判定する処理、光軸毎の判定結果に基づいて出力回路28からの出力を制御する処理などが含まれる。
また、各光軸の受光量は前出の受光量格納テーブルに保存され、図3に示すループが1サイクル分実行されて再び検出処理が開始されるまで維持される。
【0039】
ステップCの診断処理には、診断回路17,27による処理結果に基づいて異常発生の有無を判定する処理や、その判定に応じて出力回路28からの出力を制御する処理などが含まれる。
【0040】
上記のステップAとステップCとの間に実行されるステップBは、ステップAで計測した光軸毎の受光量を用いて、現在の受光状態を表すバーグラフを表示するためのものである。この表示は、主としてセンサの設置時に投光器1と受光器2との間の光軸合わせの精度を確認する目的で利用されるが、適宜、光軸にずれが生じていないかどうかをチェックする目的でも利用される。
【0041】
具体的には、ステップBには、ピーク値検出(ステップB1)、表示灯制御(ステップB2)、ピーク値修正(ステップB3)の各処理が含まれる。
図4は、これらの処理のうちのうちのピーク値検出に関する具体的な手順を、図5は表示灯制御に関する具体的な手順を、それぞれ示す。以下、これらのフローチャートを参照しながら、各処理について説明する。
【0042】
まず、図4のピーク値検出では、受光量保存テーブルに格納された受光量を順に比較して、最小値受光量Realを検出する(ステップB11)。つぎに、この最小受光量Realを所定のピーク値Peakと比較する(ステップB12)。さらにReal>Peakであれば、最小受光量Realの値をもってピーク値Peakを更新する(ステップB13)。
【0043】
つぎに、図5の表示灯制御では、上記の最小受光量Realおよびピーク値Peakをそれぞれ入光しきい値THより除算することによって、表示制御用のパラメータR,Pを算出する(ステップB21)。
【0044】
つぎに、メモリにあらかじめ登録されている表示パターンテーブルからR,Pの値に対応する表示パターンを読み出し(ステップB22)、各表示灯100により、読み出した表示パターンによる表示を実行する(ステップB23)。なお、ステップB22では、図7に示す参照テーブルを用いて、読み出し対象の表示パターンを特定する。
【0045】
図4のステップB11〜13、および図5のステップB21,B22は、受光器2の制御回路24が主体となって実行する。一方、図5のステップB23では、受光器2の制御回路24が、ステップB22で読み出した表示パターンを投光器1の制御回路14に送信して、双方の制御回路14,24により同内容の制御を実行する。
【0046】
また、図5には示していないが、この実施例の表示灯制御には、上記のステップB21〜23に加えて、光軸の配列の両端に位置する各受光素子20の受光量を入光しきい値と比較して、図1に示した表示灯101,102の点灯/消灯を制御する処理も含まれる。
【0047】
上記図4の手順において、ピーク値Peakは、制御回路24の不揮発性メモリに格納されるもので、センサの出荷当初は0に設定されている。したがって、図4の手順によれば、この処理が開始された直後に検出された最小受光量Realが、ピーク値Peakの実質的な初期値として設定された後、設定されているピーク値Peak値よりも大きな最小受光量Realが検出される都度、その最小受光量Realの値によりピーク値Peakが書き換えられる。
【0048】
図6は、図5に示した表示灯制御で使用する表示パターンテーブルを、模式化して示したものである。この例では、図1に示した10個の表示灯100のうちの5個を用いるものとして、各表示灯100をそれぞれ矩形により表現するとともに、点灯する表示灯100を斜線パターンで示し、消灯する表示灯100を白抜きの矩形としている。
【0049】
上記の表示パターンテーブルにおいて、パターン番号が0の表示パターン(以下、「表示パターン0」のようにいう。)は、5個の表示灯100がすべて消灯した状態、すなわちバーグラフが表示されない状態を示す。その他の表示パターン1〜5は、バーグラフを表示するためのもので、パターン番号が大きくなるにつれて、表示されるバーグラフが高くなるように設定されている。
【0050】
図5のステップB22では、図7に示す参照テーブルを用いて、パラメータR,P毎に、その値に対応するパターン番号を特定し、特定されたパターン番号に対応する表示パターンを表示パターンテーブルから読み出すようにしている。
【0051】
この例の参照テーブルは、表示パターン0〜5が適用される数値範囲を、パターン番号に対応づけて示したものである。図7の参照テーブルによれば、最小受光量Realおよびピーク値Peakとも、入光しきい値THに達していない場合には、表示パターン0または表示パターン1が表示される。一方、入光しきい値THより値が大きくなると、2以上の表示灯100が点灯し、また値が大きくなるほどバーグラフが高くなる。
【0052】
図8は、各表示灯100により、パラメータの値に対応する表示パターンにより表示灯100を制御した例を示す。図中、左手の5つの表示灯100は、ピーク値Peakから求めたパラメータPに基づくバーグラフを表し、右手の5つの表示灯100は、最小受光量Realから求めたパラメータRに基づくバーグラフを表す。この例によれば、ピーク値Peakについて表示パターン4によるバーグラフが表示される一方、最小受光量Realについては表示パターン2によるバーグラフが表示されているので、最新の最小受光量Realがピーク値Peakより低いことを、作業者に容易に認識させることができる。
【0053】
なお、図1に示したように、各表示灯100は、実際には縦一列に並べて表示されるので、この実施例では、Pの値を表す表示灯100とRの値を表す表示灯100とで発光色が異なるものになるようにしている。
【0054】
センサの設置時には、作業者は、投光器1と受光器2との光軸を合わせるために、それぞれの位置や姿勢を様々な状態に変化させるので、毎回の最小受光量Realも様々な値に変動すると考えられる。しかし、この実施例では、各受光素子20に対する計測処理が一巡する都度、図4に示したピーク値検出処理を実行するので、それまでの作業で光軸が最も好ましい状態に合わせられたときに得た最小受光量Realをピーク値Peakとして保持することができる。
【0055】
よって、ピーク値Peakのバーグラフが、入光しきい値に対して十分な余裕度を持つことを示す高さになれば、作業者は、最小受光量Realの表示がピーク値Peak値の表示と同様になるまで調整作業を続けることで、光軸調整の精度を高めることが可能になる。
【0056】
また、図7に示した参照テーブルによれば、ピーク値Peak、最小受光量Realとも、入光しきい値THの4倍までの数値を表すことができる。よって、両者の値をともに表示パターン5により表示することができれば、いずれの光軸でも、入光しきい値に対し、きわめて大きな余裕度を持つ受光量を得ることが可能になり、入光/遮光の判定を安定して行うことができる。また、ピーク値Peakが入光しきい値より低い場合には、表示パターン0や表示パターン1が表示されるので、ピーク値Peakを高めるための調整作業が必要であることを、作業者に容易に認識させることができる。
【0057】
つぎに、表示灯制御について、第2の実施例を説明する。
この例では、各表示灯100を用いて、現在の最小受光量Realのピーク値Peakに対する割合を表すバーグラフを表示する。表示パターンテーブル自体は、先の実施例と同様に図6に示したテーブルを使用するが、参照テーブルは図9に示すものに変更される。
【0058】
図9の参照テーブルは、最小受光量Realを対象に、各表示パターン番号に対応する数値範囲を表したものであるが、現在のピーク値Peakによって数値範囲が変動するように設定されている。
【0059】
具体的に、図9中のPLはピーク値Peakの80%に相当し、Zは(PL−TH)の1/4に相当する。図9の例では、THより小さい数値を表示パターン0に対応づけ、PLより大きい数値を表示パターン5に対応づけている。またTHから(PL−1)までの範囲をZに基づき4分割して、各範囲にそれぞれ表示パターン1〜4を対応づけている。
【0060】
図10は、上記の参照テーブルおよび表示パターンテーブルを用いた表示灯制御の手順を示す。
この手順では、まずピーク値Peakを所定の基準値P0と比較する(ステップB201)。この基準値P0には、入光しきい値THに対して十分な余裕度を具備する値(たとえば入光しきい値THの1.5倍)が設定され、Peak≦P0の場合には、表示パターン0による表示を実行する(ステップB206)。
【0061】
一方、Peak>P0の場合には、このピーク値Peakから前出の参照テーブルに用いるパラメータPL,Zを算出する(ステップB202,203)。そして、PL,Zをあてはめた参照テーブル(図9参照)を用いて、現在の最小受光量Realに対応するパターン番号を特定する(ステップB204)。そして、特定した番号に対応する表示パターンを表示パターンテーブルから読み出して、このパターンによる表示を実行する(ステップB205)。
【0062】
図11は、上記の制御に基づく表示例を示す。この図は、入光しきい値THを100として、最小受光量Realおよびピーク値Peakの値によって異なる表示パターンが表示される例を示している。
【0063】
図11(1)は、最小受光量Realが200で、ピーク値Peakが300の場合の表示例を示す。この場合には、PL=240、Z=35となるため、表示パターン3が実行されることになる。
【0064】
図11(2)は、最小受光量Realが200で、ピーク値Peakが400の場合の表示例を示す。この場合には、PL=320、Z=55となるため、表示パターン2が実行されることになる。
【0065】
上記の表示によれば、第1実施例のように、ピーク値Peakや最小受光量Realの具体的な値を示す表示はなされないが、ピーク値Peakが基準値P0より大きくなる場合、すなわち入光しきい値に対するピーク値Peakの余裕度が確保されている場合には、常に、現時点でのピーク値Peakに対する最新の最小受光量Realの割合が表される。よって、作業者は、ピーク値Peakの80%以上の受光量が得られる状態であることを示す表示パターン5が表示されることを目標に調整作業を行うことによって、作業の過程で生じた最も好ましい調整に近い状態を設定することが可能になる。
【0066】
また図11(1)(2)に示したように、最小受光量Realの値が同一であっても、ピーク値Peakが高くなると、バーグラフの高さが低下する場合がある。よって光軸の調整作業を進めるうちにピーク値Peakがより高い値に更新された場合には、その更新後のピーク値Peakに基づく表示パターンによって、より精度の高い光軸調整を行うことが可能になる。
【0067】
また投光器1と受光器2との距離が長くなると、ピーク値Peakとして取得可能な受光量は低下するが、上記の実施例によれば、ピーク値Peakの高低に左右されることなく、表示パターン5を表示することが可能になる。よって、作業者は作業を続行すべきかどうか迷うことなく、表示パターン5が表示されるまで作業を進めることにより、投光器1と受光器2との間の光軸を精度良く合わせることが可能になる。
【0068】
上記の2つの実施例により説明したように、受光状態の表示(ステップB)では、各光軸に対する1サイクル分の受光量の計測処理を実行する都度、ピーク値検出(ステップB21〜B23)を実行することによって、光軸の調整作業の過程で生じた最良の状態を表す受光量をピーク値として保持する。また、ピーク値検出に続いて表示灯制御(ステップB21〜B23、またはステップB201〜206)を行うことによって、現在の受光状態を表す最小受光量Realとピーク値Peakとの関係を表すバーグラフを表示灯100を用いて表示する。よって、作業者は、表示灯100の表示を参照しながら、各光軸の状態が最大の受光量を得たときに近い状態になるように調整することが可能になる。
【0069】
また、先にも述べたとおり、ステップBはステップAおよびステップCとともに無限ループに組み込まれて、センサが稼動している間、繰り返し実行されるので、光軸の調整が完了した後に、何らかの原因で光軸がずれて最小受光量Realの値が低下した場合には、その低下に応じてバーグラフの高さが低下する。これにより作業者は、光軸にずれが生じたことを容易に認識することが可能になる。
【0070】
ただし、センサの稼動が長時間にわたって続いて、回路の劣化や投・受光面の汚れなどにより受光量が低下すると、ピーク値Peakは当初のまま維持される一方で、最小受光量Realは徐々に低下するので、それによってもバーグラフが低くなる。このような状態になると、光軸がずれたか否かを判別するのは困難になる。ステップBの処理の中の最後に実施されるピーク値修正(ステップB3)は、この問題に対応するために設けられたものである。
【0071】
図12は、ピーク値修正処理の具体的手順を示す。
この処理では、1時間が経過する毎に、最小受光量Realの現在値(直前のピーク値検出のステップB11で検出された値)をサンプリングして、メモリに保存するようにしている(ステップB301,302)。なお、この実施例では、過去24時間までのものに限定して上記のサンプリングデータを保存するが、サンプリングの間隔やデータの蓄積期間は、適宜、変更可能である。
【0072】
さらにこの処理では、B303〜310の各ステップを実行することにより、500時間が経過する毎に、ピーク値Peakを修正するようにしている。
【0073】
この処理では、まずメモリより、前回算出した受光量の平均値ADを読み出して、現在のピーク値Peakと平均値ADとの差分値Kを算出する(ステップB304,B305)。
【0074】
平均値ADの導出方法については、以下に説明するとおりである。また初めてこのループを実行する場合には、若干前の時点(たとえば300時間が経過したとき)に平均値ADを算出して保存しておくものとする。
【0075】
この実施例では、500時間が経過する都度、その時点でメモリに蓄積されている24個の受光量を読み出して、これらをそれぞれの値に基づきソートする。そしてソート後の受光量の配列の中から、上位の2個および下位の4個を除く18個の受光量を取り出して、これらの平均値AD´を算出する(ステップB306)。
【0076】
上記の処理において上位2個の受光量を平均値の算出対象から外すのは、外乱光などによるノイズの影響を受けた受光量がサンプリングされる可能性を考慮したためである。また、下位4個の受光量を平均値の算出対象から外すのは、遮光状態を反映した受光量が存在する可能性を考慮したためである。
ただし、上記の処理は必須のものではない。たとえば、もう少し多くの受光量を保存して、その中で入光しきい値THとそれより大きい所定の上限値との間に含まれる受光量を抽出し、これらの平均値を算出してもよい。
【0077】
平均値AD´を算出した後は、その算出値にステップS305で求めた差分値Kを加算し、この加算値によりピーク値Peakの値を更新する(ステップB307)。また平均値AD´の値をもってADを更新し、更新後のPeak,ADを保存する(ステップB308,309)。さらに、現時点での時刻を保存し(ステップ310)、処理を終了する。このような処理により、ピーク値Peakを徐々に下げながら、毎時の受光量よりピーク値Peakの方が若干高くなる状態を維持することができる。
【0078】
図13は、上記の処理によるピーク値Peakの時間的な変化と最小受光量との時間的な変化とを対応づけて示す。
図中、Pmaxは、光軸の調整が完了した時点のピーク値を示す。この図に示すように時間の経過に伴って最小受光量が徐々に低下する場合には、図12のピーク値修正処理によりピーク値は下方修正される。よって、最小受光量が低下しても、ピーク値に対する最小受光量との差や割合が大きく変動するのを防止することができる。
【0079】
これに対し、光軸にずれが生じた場合には、最小受光量は図示されているレベルよりさらに低下するから、ずれが生じる前の受光量から求めた平均値により修正されたピーク値と、ずれを反映した最小受光量との差が大きなものとなり、光軸にずれがない場合とは異なる表示パターンを提示することが可能になる。よって、長期間センサを使用する間に受光量が低下した場合でも、表示灯100が表す表示パターンに基づき、光軸のずれの有無を支障なく判別することが可能になる。
【0080】
なお、ピーク値の修正処理のアルゴリズムは、図12に示したものに限定されるものではない。たとえば、適当な時間間隔をおいて、過去所定時間以内の最小受光量Realの平均値を求めるステップと、その平均値を前回の平均値と比較するステップとを実行し、前回の平均値に対する差があらかじめ定めたしきい値を超えたときに、直近に求めた平均値などに基づきピーク値Peakを下方修正してもよい。
【0081】
また、図12のアルゴリズムには示していないが、安全性を確保するには、修正後のピーク値Peakがある値に達した後は、その後は、ピーク値修正処理を行わないで、ピーク値Peakを固定するのが望ましい。このようにすれば、以後は、最小受光量Realとピーク値Peakとの差が広がって表示の内容が変わるため、作業者は、センサのメンテナンスが必要であることを認識することができる。一方で、センサの設置の変更などに対応できるように、適宜、作業者の操作により、ピーク値Peakを初期値の0に戻せるようにしておくことも必要である。
【0082】
また上記の実施例では、現在の最小受光量Realとピーク値Peakとの関係を、バーグラフとして表示したが、これに限らず、表示灯100の輝度によって値の変化を表現してもよい。または、投光器1や受光器2の側面などに数値表示器を設けて、RealやPeakの具体的な値、または具体的な割合を表す数値を表示してもよい。または、センサを専用の表示器やパーソナルコンピュータなどの外部機器に接続する場合には、これらの機器に表示用の情報を出力して、外部機器側で表示を行うようにしてもよい。
【0083】
また上記の実施例では、各受光素子20に対する計測処理が1サイクル実行される都度、最小受光量Realを検出しているが、これに限らず、数サイクル分の計測処理が行われる毎にその間の最小受光量を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】多光軸光電センサの外観を示す斜視図である。
【図2】多光軸光電センサのブロック図である。
【図3】多光軸光電センサの基本動作を示すフローチャートである。
【図4】ピーク値検出処理の具体的手順を示すフローチャートである。
【図5】表示灯制御の具体的手順を示すフローチャートである。
【図6】表示パターンテーブルの具体例を模式的に示す図である。
【図7】参照テーブルのデータ構成例を示す図である。
【図8】図5の制御による表示例を示す図である。
【図9】参照テーブルの他の例を示す図である。
【図10】図9の参照テーブルを使用する場合の表示灯制御の手順を示すフローチャートである。
【図11】図10の制御による表示例を示す図である。
【図12】ピーク値修正の具体的手順を示すフローチャートである。
【図13】最小受光量の変化と図12の処理に応じたピーク値の変化との関係を示すグラフである。
【図14】投光器と受光器との間の光軸の角度ずれ量と受光量との関係を模式的に示すグラフである。
【符号の説明】
【0085】
1 投光器
2 受光器
10 発光素子
20 受光素子
13,23 光軸順次選択回路
14,24 制御回路
16 表示灯駆動回路
100 表示灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が一列に配置された投光器と、各発光素子と同数の受光素子が各発光素子に対応する間隔をもって一列に配置された受光器と、各発光素子を順に点灯しながら点灯した発光素子に対応する受光素子の受光量を計測する計測手段と、各受光素子から計測した受光量に基づき各光軸の入光/遮光を判別する判別手段とを具備する多光軸光電センサにおいて、
各受光素子に対する計測処理が少なくとも1サイクル実行される間に計測された受光量を用いて、全光軸における代表の受光量を求める代表値取得手段と、
受光量のピーク値を記憶するためのピーク値記憶手段と、
前記代表値取得手段が求めた代表の受光量を前記ピーク値記憶手段が記憶するピーク値と比較し、前記代表の受光量がピーク値を上回るとき、当該代表の受光量によりピーク値を書き換えるピーク値更新手段と、
前記代表の受光量と前記ピーク値との関係を示す情報を出力する出力手段とを、
具備することを特徴とする多光軸光電センサ。
【請求項2】
前記代表値取得手段は、前記各受光素子に対する計測処理が所定数サイクル分実行される間に得た受光量の中の最小値を、前記代表の受光量として取得する、請求項1に記載された多光軸光電センサ。
【請求項3】
前記出力手段は、前記代表の受光量と前記ピーク値とを、両者を照合可能な態様で表示する手段として構成される、請求項1または2に記載された多光軸光電センサ。
【請求項4】
前記出力手段は、前記判別手段が入光/遮光を判別するために用いるしきい値に対して所定値以上の余裕度を持つ値が前記ピーク値としてピーク値記憶手段に記憶されているときに、当該ピーク値に対する代表の受光量の割合を表す情報を表示する手段として構成される、請求項1または2に記載された多光軸光電センサ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載された多光軸光電センサにおいて、
前記代表の受光量の履歴データを記憶する履歴データ記憶手段と、現時点から過去の所定時点までの履歴データと前記ピーク値記憶手段に記憶されている現時点のピーク値との関係に基づき、現時点のピーク値を下方修正するピーク値修正手段とを、さらに具備する多光軸光電センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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