説明

多孔質支持型物品及び製造法

多孔質支持型物品及び製造法が開示されている。多成分ポリマー繊維が形成チャンバ内に導入されて、少なくとも支持ウェブの内部空隙スペース内に充填される。少なくとも幾つかの充填された多成分繊維は、支持ウェブ内に埋め込まれた多孔質ウェブを形成するために、互いに対して自己接着される。多孔質埋込み型は、ウェブの多成分繊維に接着された粒子を封じ込めてもよい。多孔質埋込み型ウェブ内の任意の粒子は、研磨材、吸収剤などでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は米国仮出願第61/253582号(2009年10月21日出願)の権利を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、多孔質物品及び製造法に関する。このような物品は、床、調理台、靴底、及びその他同種類のものの表面を洗浄集塵するために頻繁に用いられる。しばしば、このような多孔質物品は、不織布ウェブで構成される。このような不織布ウェブは、例えば、高密度から祖の状態まで、硬質から軟質まで、剛性から可撓性までなど、構造及び性質において変動してもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
多孔質支持型物品及び製造法が開示されている。多成分ポリマー繊維が形成チャンバ内に導入されて、少なくとも支持ウェブの内部空隙スペース内に充填される。少なくとも幾つかの充填された多成分繊維は、支持ウェブ内に埋め込まれた多孔質ウェブを形成するために、互いに対して自己接着される。多孔質埋込み型は、ウェブの多成分繊維に接着された粒子を封じ込めてもよい。多孔質埋込み型ウェブ内の任意の粒子は、研磨材、吸収剤などでもよい。
【0004】
したがって、1つの態様では、本明細書には多孔質支持型ウェブの製造法が開示され、この製造法は、不連続多成分ポリマー繊維を形成チャンバ内に導入する工程と、多成分繊維を、形成チャンバ内で混合する工程と、多成分繊維をフィラメント状の支持ウェブの少なくとも幾つかの内部空隙スペースに充填して、支持ウェブの少なくとも幾つかの内部空隙スペース内に充填された繊維状マットを形成する工程と、繊維状マットが、支持ウェブの少なくとも幾つかの内部空隙スペース内に埋め込まれた多孔質ウェブへ自己接着されるように、多成分繊維を互いに溶融接着するために、多成分繊維を昇温にさらす工程と、が含まれる。
【0005】
別の態様では、本明細書には多孔質支持型物品が開示され、この物品には、内部に内部空隙スペースを備えるフィラメント状の支持ウェブと、フィラメント状の支持ウェブの少なくとも幾つかの内部空隙スペース内の埋込み型多孔質ウェブであって、ウェブの繊維が、自己接着型ウェブを備えるように、繊維接触部の少なくとも幾つかのポイントにて、その少なくとも幾つかが互いに溶融接着された実質的に不連続多成分ポリマー繊維からなる埋込み型多孔質ウェブと、が含まれる。
【0006】
本発明のこれら及び他の態様は、以下の「発明を実施するための形態」から明らかになるであろう。しかし、決して、上記要約は、請求された主題に関する限定として解釈されるべきでなく、主題は、手続処理の間補正することができる添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本明細書に開示されたような代表的多孔質支持型物品の透視図。
【図2】本明細書に開示されたような代表的な支持ウェブの断面図。
【図3】本明細書に開示されたような別の代表的な支持ウェブの断面図。
【図4】本明細書に開示されたような代表的な多孔質支持型物品の断面図。
【図5】本明細書に開示されたような代表的な埋込み型ウェブの一部の分解組立て断面図。
【図6】本明細書に開示されたような多孔質支持型物品を製造するための代表的な工程を示す部分的カッタウェイでの側面図。
【図7】本明細書に開示されたような別の代表的な多孔質支持型物品の断面図。
【図8】本明細書に開示されたような別の代表的な多孔質支持型物品の断面図。
【図9】本明細書に開示されたような別の代表的な多孔質支持型物品の断面図。 上記の図面は、本発明の実施形態を表しているが、説明において述べるように、他の実施形態も企図される。いかなる場合も、本開示は、本発明を、限定するのではなく代表して提示するものである。本発明の範囲及び趣旨の中で、多くの他の修正及び実施形態が、当業者によって考案され得ることが理解されるであろう。 様々な図面における類似参照番号は類似要素を表す。いくつかの要素は、同一又は等価の複数で提示されることが可能であり、つまり1つのみ又はそれ以上の代表的要素が参照番号で示されることが可能な場合であっても、このような参照番号は、そのような同一要素の全てに適用されると理解されたい。特に指定されない限り、本文献における全ての図面及び図は、一定の縮尺ではなく、本発明の異なる実施形態を例示する目的で選択される。特に、様々な構成要素の寸法は、指示のない限り、例示的な用語としてのみ記述され、様々な構成要素の寸法間の関係は、図面から推測されるべきではない。本開示において、「上部」、「下部」、「上流側」、「下流側」、「下」、「上」、「前」、「後ろ」、「外」、「内」、「上へ」及び「下へ」、並びに「第1の」及び「第2の」等の用語が使用され得るが、これらの用語は、特に断りのない限り、それらの相対的な意味においてのみ使用されることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0008】
代表的な多孔質支持型物品500が図1に示されている。物品500は、少なくともフィラメント状の支持ウェブ300と、支持ウェブ300の少なくとも幾つかの内部空隙内に埋め込まれた多孔質ウェブ100と、から構成されている。図2を参照すると、支持ウェブ300は、本明細書に後述されるように、その少なくとも幾つかの内に多孔質ウェブ100が埋め込まれ得るような内部空隙スペース350を備える、任意の高度に粗の状態の、フィラメント状のウェブを含んでもよい。フィラメント状とは、凝集性のウェブ(すなわち、本明細書に記載された工程内で取り扱われるために十分な機械的な一体性を有するウェブ)を含むようにするために、支持ウェブ300が、少なくとも約100マイクロメートルの直径を有し得、並びに異なるフィラメント間の接触部のポイント又は単一のフィラメントの自己接触部のポイントにて固着されている(例えば、溶融接着されている)ようなポリマーフィラメント310から構成されていていることを意味していている。
【0009】
支持ウェブ300は、支持ウェブ300の第1の主面330上の第1の主要表面335を含む。支持ウェブ300の高度に粗の状態の構造によって、第1の主要表面335は真の表面(例えば、連続する又は部分的でも連続する表面)を備え得ず、支持ウェブ300の第1の主面330上のはるか遠く外側に突き出しているフィラメント310のそれらの部分によって画定された仮想平面としてむしろ表し得る(図2に示したように)ことを、当業者は理解されるであろう同様に、支持ウェブ300の第2の主要表面325は、真の表面を備え得ず、支持ウェブ300の第2の主面320上のはるか遠く外側に突き出しているフィラメント310のそれらの部分によって画定された仮想平面としてむしろ表し得る(図2に再度示されたように)。したがって、支持ウェブ300の厚さは、支持ウェブ300の第1の主要表面335と第2の主要表面325との間の距離として表し得る。したがって、本明細書の支持ウェブ300の内部は、支持ウェブ300の第1の主要表面335と第2の主要表面325との内側(例えばその間)である支持ウェブ300の部分を意味する。このような関係において、内部空隙スペース350は、フィラメント310によって少なくとも部分的に定義された支持ウェブ300の内部に、粗の状態のスペース(つまり、空のスペース、又は空気、水、又はその他何かの液体で満たされたスペース)をそれぞれ備える。概ね支持ウェブ300は、支持ウェブ300の厚さよりも著しく大きな(例えば少なくとも3倍又は4倍大きな)長さ及び幅を有してもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、厚さを備え、並びに第1の主面330及び第1の主要表面335及び第2の主面320及び第2の主要表面325を備えた支持ウェブ300を集合的に画定するフィラメント310は、ランダムかつ不規則に配向されたループ、カール、及びフィラメントの概して非線状の(例えば10mmよりも長い距離にわたって)部分、及びその他同種類のものを含んでもよい。この一般的なタイプのウェブは、当業者によって頻繁にコイルウェブと呼ばれる。特別な実施形態では、支持ウェブ300は、この目的のために参照により本明細書に組み込まれた米国特許第4,212,692号、同第4,252,590号、及び同第6,272,707号に記載されたような、高度に粗の状態の三次元シート構造を形成する、不規則にループ形成されかつ混ざり合ったフィラメントの重なり合う列を含んでもよい。このタイプのウェブは、ENKAMATの商品名で、Colbond Geosynthetics Company of St.Denis La Plaine,Franceから入手可能である。このように働くことも可能な他のウェブは、ENKADRAINの商品名で、Colbondから入手可能なウェブ、商品名FORTRACで、Huesker Synthetic GmbH of Gescher,Germanyから入手可能なウェブ、及びTENSAR MATの商品名で、Tensar International SARL of Merignac,Franceから入手可能なウェブが挙げられる。いくつかの実施形態では、支持ウェブ300は、弾力的熱可塑性樹脂ポリマーの互いに係合された連続コイルフィラメント又は三次元の波形のフィラメントから作られた凝集性の結合型繊維の不織布ウェブを含んでもよい。フィラメントの少なくともいくつかは、相互接触部のポイントにて一緒に自己結合されているか、又は取り外し可能に一緒に溶接されて、取扱い可能に一体化構造を形成する。ウェブは、ウェブ全体に分散されかつ結合剤によってフィラメントに接着された研磨材粒体を必要に応じて含んでもよい。このタイプのウェブの例は、参照により本明細書に援用する、米国特許第3,837,988号及び4,227,350号に開示されている。このタイプのウェブは、NOMADの商品名で、3M Company,St.Paul,MNから入手可能である。
【0011】
しかしながら、いかなる特別な構造が作られようと、支持ウェブ300は、本明細書に詳細に後述されるように、埋込み型ウェブ100を形成するために、多成分繊維110を受け取り可能である内部空隙スペース350を備える。したがって、内部空隙スペース350は、繊維110を収容するための十分なスペースを備えるべきであり、並びに(例えば、十分に小さく及び/又は広く空間を置いて又は離れたフィラメントの本数が内部空隙スペース350と主要表面325又は335との間に存在することによって)支持ウェブ300の主要表面325又は主要表面335に、少なくとも部分的に接続される(例えば、概ね見通し線様式で流体連結される)べきであり、結果として繊維110が内部に良好に堆積され得る。個々の内部空隙スペース350は、互いに接続されても接続されなくてもよい(例えば、見通し線で流体連結されてもよい)。異なる空隙スペース間の境界部分は、常に容易に識別可能でなくてもよい。
【0012】
支持ウェブ300の内部空隙スペース350内へ多成分繊維110を充填する能力を増強させるために、種々の実施例では、個々の空隙スペース350は、少なくとも約3mmの、少なくとも約6mmの、又は少なくとも約9mmの平均サイズを備えてもよい。これに関しては、サイズは、多成分繊維110の通路を抑制するように配置及び/又は配向される(本明細書に記載されたような)1本又はそれ以上のフィラメントに遭遇する以前に横断され得る、所定の空隙スペースを横切る距離を意味する。他の実施形態では、空隙スペース350は、最大で約20mmの、最大で約15mmの、又は最大で約12mmの平均サイズを備えてもよい。空隙サイズの広範囲の変動及び分布が存在し得る。いくつかの実施形態では、空隙スペース350は、支持ウェブ300の厚さ、幅及び長さの全体にわたって概ね等方性で分布し得る。このような等方性の支持ウェブは、図2に代表的な様式で図示されている。
【0013】
別の実施形態では、空隙スペース350は、支持ウェブ300内に非対称的に分布されてもよい。他の実施形態では、空隙スペース350は、支持ウェブ300の厚さに対して識別可能な配向を備えていてもよく、その中で、個々の少なくとも幾つかの内部空隙スペース350は、支持ウェブ300の第1の主要表面335における概ね粗の状態の端部と、支持ウェブ300の第2の主要表面325において概ね閉鎖された端部を備えてもよい。概ね粗の状態とは、繊維が支持ウェブ300の第1の主面330から空隙スペース350へと充填され得るように、空隙スペース350の端部にて(例えば、支持ウェブ300の第1の主要表面350にて)十分に少ない本数のフィラメント310が存在するという意味である。概ね閉鎖されたとは、繊維が支持ウェブ300の第2の主面320から充填され得ないように、空隙スペース350の端部にて(例えば、支持ウェブ300の第2の主要表面325にて)十分に多い本数のフィラメント310が存在することを意味する。このタイプの代表的な配列が、図3に示されている。この一般的なタイプの構造では、個々の内部空隙スペース350は、支持ウェブ300の第1主要表面335にての粗の状態の端部から、支持ウェブ300の第2の主要表面325にての又はその近くにての閉鎖された端部まで、延び得るポケットの形状を取ってもよい。このタイプの特別な実施形態は、支持ウェブ300の第1の主要表面335が概ね粗の状態の構造によって特徴付けられるようなタイプであり、並びにその中で、ウェブ300の主要表面325上のフィラメント310が、主要表面325の平面を画定するために、平坦なかつ共面であるような概ねループ、渦巻き、及びその他同種類のものの形状を取るような概ね閉鎖された構造によって、ウェブ300の第2の主要表面325が特徴付けられるようなタイプである。図3で代表的な様式にて示されているこのような形状は、フィラメント310を、均一の及び/又は加熱された表面(例えば、金属ドラム又はベルト)上にフィラメント310を回収することによって(支持ウェブ300を形成する工程内で)達成され得、これは、均一の表面及び/又は加熱された表面に接触する溶融状態のままの又は少なくとも部分的に軟化されたフィラメント310が、平坦化されて概ね共面形状で回収される傾向があり得るためである。
【0014】
支持ウェブ300は、任意の適当な厚さ、坪量、並びにその他同種類のものを備えてもよい。種々の実施形態では、支持ウェブ300は、厚さが少なくとも約7mm、少なくとも約10mm、又は少なくとも約12mmである。他の実施形態では、支持ウェブ300は、厚さが最大で40mm、最大で約35mm、又は最大で約30mmである。種々の実施形態では、支持ウェブ300は、少なくとも50gsm(平方メートル当りのグラム)の、少なくとも100gsmの、又は少なくとも200gsmの坪量を備えてもよい。他の実施形態では、支持ウェブ300は、最大で2000gsmの、1000gsmの、又は600gsmの坪量を備えてもよい。種々の実施形態では、支持ウェブ300のフィラメント310は、少なくとも200マイクロメートルの、少なくとも400マイクロメートルの、又は少なくとも600マイクロメートルの平均直径を備えてもよい。
【0015】
支持ウェブ300は、必要に応じて、例えば、本明細書に開示された研磨材粒子のいずれかを含有する研磨材粒子のような粒子を含んでもよい。このような研磨材粒子は、当該技術分野において周知である例えば結合剤によって、ウェブ300のフィラメント310に付着されてもよい。
【0016】
図1、図4、並びに図5の分解組立て断面図中に示されたのは、埋込み型ウェブ100である。埋込み型ウェブ100は、多成分繊維110を支持ウェブ300の内部空隙スペース350内に充填することによって、次に、本明細書に記載された方法によって、少なくとも幾つかの繊維110を互いに対して自己接着させることによって形成され得る。埋込みウェブ100は、少なくとも多成分繊維110を含み、並びに第1の主要表面135と第2主要表面125(その双方共に繊維から構成され、多孔質及び/又は不連続であり得るように構成される)とを含む。多成分繊維110は、第1の融点を備えた少なくとも第1の主要ポリマー部分(成分)112と、部分112の融点よりも高い融点を備えた第2の主要ポリマー部分(成分)114と、を有する繊維として定義される。このような多成分繊維は、2成分繊維であってもよく、又は更に追加の成分を有してもよい。適切な昇温にさらす際に、より高い融点を備えた第2の部分114が概してそのまま残され得る一方で、第1の部分112は少なくとも部分的に融解し得る。融解中に、第1の部分112は、例えば図5に示されたように、繊維が互いに接触する接合ポイントにて集まる傾向にあってもよい。次に、冷却の際には、第1の部分112の材料は再凝固してもよく、このようにして、少なくとも幾つかの繊維110が互いに結合し得る(このような工程は、概ね溶融接着として知られている)。この工程は、自己接着として本明細書に定義されている。繊維の主要なポリマー成分の自己接着によって形成された自己結合型ウェブと、繊維の主要なポリマー成分ではない適用された結合剤又は接着剤の使用によって、繊維を互いに接着することによって形成されたウェブとの間の違い、並びに繊維の回収をウェブ及びその他同種類のものに形成するために、機械的な処理加工工程(例えば、ニードルタッキング、水流交絡させること、及びその他同種類のもの)を用いることによって形成されたウェブとの違いを、当業者は理解するであろう。
【0017】
したがって、多成分繊維110の使用は、ウェブ100が埋込み型ウェブを備えるように、少なくとも幾つかの繊維110が互いに自己接着することを提供する。埋込み型ウェブの用語は、ウェブ100の多成分繊維110の十分な本数が互いに自己接着されて、凝集性の、三次元網状組織を形成すること、並びにウェブ100又はウェブ300のいずれかに損傷を生じることなく、ウェブ100が支持ウェブ300の内部スペース350から移動し得ないように、ウェブ100の多成分繊維110の十分な本数が、支持ウェブ300の少なくとも幾つかのフィラメント310に絡み合わされ、その周りに巻かれ、及び/又は溶融接着されていることを意味する。(このような損傷は、繊維110及び/又はフィラメント310の破損、繊維110間の自己接着の破裂、ウェブ100及び/又はウェブ300の永久的変形、及びその他同種類のものが挙げられ得る。)埋込み型ウェブ100は、追加の樹脂コーティング、結合剤、又は接着剤の必要なく、並びに繊維110を埋込みウェブ100へと変換させるための機械的な加工処理工程(例えば、ニードル−タッキング、水流交絡法、及びその他同種類のもの)を使用することなく提供され得る。
【0018】
多成分繊維110は、不連続性(本開示の目的のために、30mm未満の長さを意味するとして定義された)であってもよい。いくつかの実施形態では、不連続繊維110は、カット繊維(例えば、より長い長さの繊維及び/又は連続繊維から切断されている)であってもよい。いくつかの実施形態では、多成分繊維110は、より長い繊維とより短い繊維との混合物を含んでもよい。種々の実施形態では、繊維110は、少なくとも1つの、少なくとも2つの、又は少なくとも3つの、デニールを備えてもよい。他の実施形態では、繊維110は、約20未満の、約10未満の、又は約5未満のデニールを備えてもよい。いくつかの実施形態では、多成分繊維110は、より高いデニールの(より長い直径の)繊維と、より低いデニールの(より小さい直径の)繊維との混合物を含んでもよい。
【0019】
多成分繊維110は、例えば、第1の融点を備えた第1の主要ポリマー部分と、第1の融点よりも高い(例えば、20、40、又は60℃高い又はそれ以上の)第2の融点を備えた第2主要ポリマー部分と、を備えた2成分繊維のような剛性ポリマー繊維であってもよい。頻繁に、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン又はそれらの共重合体)が第1のより低い融点の成分として用いられ得、ポリエステル類(例えば、PET及びその同類物)が第2のより高い融点の成分として用いられ得る。あるいは、特定のポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン)が第1の成分として用いられてもよく、他のより高い融点のポリオレフィン類(例えば、ポリプロピレン)が第2の成分として用いられてもよい。あるいは、特定のポリエステル類(例えば、ポリブチレンスクシネート)が第1の成分として用いられてもよく、他のポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレートスクシネート)が第2の成分として用いられてもよい。所望の場合、成分の1つ又は双方共に生物分解性であってもよい。
【0020】
例えば成分繊維である多成分繊維は、同一平面上の並列した形状、同一平面上の同心のシース−コア形状(図5の代表的実施形態で示されたような)、又は同一平面上の楕円形のシース−コア形状を有するように用いられてもよい。他の配置(例えば、層状構造、ローブ構造、セグメント化構造、海中島構造、及びマトリックス−原繊維など)もまた可能である。
【0021】
第1の主要ポリマー部分112及び第2の主要ポリマー部分114に加えて、多成分繊維110は、当業者に既知である任意の添加剤を含んでもよい。このような添加剤は、可塑化剤、加工補助剤、色素、抗酸化剤、安定化剤、親和剤、衝撃抵抗改良剤、着色剤、鉱物充填剤、染色剤、界面活性剤、及び潤滑剤などが挙げられ得る。
【0022】
多成分繊維110として用いられ得る代表的材料は、Bicomponent Fibersの商品名でMinifibers,Inc.of Johnson City,TNから入手可能な材料、商品名CELBOND 254の商品名でKoSa Co.of Wichita,Kansasから入手可能な材料、Bicomponent Fibresの商品名でTrevira GMBH of Bobingen,Germanyから入手可能な材料、MELTYの商品名でUnitika Co.of Osaka,Japanから入手可能な材料、LMFの商品名でHuvis Corporation of Seoul,Koreaから入手可能な材料、T 254及びT 256の商品名でInvista Corp of Wichita,KSから入手可能な材料、Chisso ES,ESC,EAC,EKC,EPC及びETCの商品名でChisso Inc.of Osaka,Japanから入手可能な材料、及びType LMFの商品名でNan Ya Plastic Corporation of Taipei,Taiwanから入手可能な材料を挙げることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、埋込み型ウェブ100の全繊維含量の全てが、多成分繊維110によって供給される。別の実施形態では、任意の詰めもの繊維145が多成分繊維110とブレンドされる。詰めもの繊維145は、多成分繊維以外の任意の種類の繊維である。代表的詰めもの繊維145は、単一成分合成繊維、半合成繊維、金属繊維、天然繊維、及び鉱物繊維などが挙げられる。種々の実施形態では、詰めもの繊維145は、約30重量%までの、約20重量%までの、又は約10重量%までの埋込み型ウェブ100を含んでもよい。
【0024】
埋込み型ウェブ100は、任意の適切な厚さ、坪量、及びその他同種類のものを備えてもよい。種々の実施形態では、埋込み型ウェブ100は、厚さが少なくとも約2mm、少なくとも約5mm、又は少なくとも約10mmである。他の実施形態では、埋込み型ウェブ100は、厚さが最大で40mm、最大で約30mm、又は最大で約20mmである。埋込み型ウェブ100の厚さは、本明細書に詳細に後述されるように、支持ウェブ300の厚さに対して選択又は調節され得る。種々の実施形態では、埋込み型ウェブ100は、少なくとも約50gsm(平方メートル当りのグラム)の、少なくとも約100gsmの、又は少なくとも約200gsmの坪量を備えてもよい。他の実施形態では、埋込み型ウェブ100は、最大で約2000gsmの、最大で約1000gsmの、又は最大で約500gsmの坪量を備えてもよい。
【0025】
所望の場合、埋込み型ウェブ100は、任意の結合剤を含んでもよい。このような結合剤は、例えば、埋込み型ウェブ100の主要表面上及び/又はその厚さ全体にわたって存在してもよい。結合剤は樹脂(例えば、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ尿素、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エポキシー、アクリル樹脂、及びポリイソプレン)であってもよい。結合剤は、当該技術分野において周知のように、水溶性であってもよい。
【0026】
埋込み型ウェブ100は、必要に応じて粒子を含んでもよく、支持ウェブ300もまた、必要に応じて粒子を含有してもよい。このような粒子は、埋込み型ウェブ100の粒子140という解釈で本明細書で主に説明されているが、本明細書に記載されたいかなる粒子も、支持ウェブ300内に存在し得ると理解される。このような粒子は、室温で固体であるような任意の別個の粒子であり得、これは例えば、クリーニング、スコーリング、研磨、ふき取り、吸収、吸着、又は知覚性の利点を提供するために添加される。種々の実施形態では、このような粒子は、約1cm未満の、約5mm未満の、約2mm未満の、又は約1mm未満の平均直径を備えてもよい。他の実施形態では、このような粒子は、少なくとも約50マイクロメートルの、少なくとも約100マイクロメートルの、又は少なくとも約250マイクロメートルの、平均直径を備えてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、粒子140は研磨材粒子である。研磨材粒子は、除去することが困難な材料を擦り取りかつ研磨し得るような研磨性多孔質埋込み型ウェブ100を提供するために用いられてもよい。研磨材粒子は、鉱物粒子、合成粒子、天然研磨材粒子又はそれらの組み合わせであってもよい。代表的鉱物粒子は、シリコンカーバイド、アルミナジルコニア、ダイヤモンド、セリア、立方晶チッ化ホウ素、ガーネット、フリント、シリカ、パミス、及び炭酸カルシウムはもとより、セラミック酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム及び白色溶融酸化アルミニウムなどの酸化アルミニウムが挙げられる。合成粒子は、ポリエステル、塩化ポリビニル、メタクリレート、メチルメタクリレート、ポリカーボネート、メラミン、及びポリスチレンなどのポリマー材料が挙げられる。天然研磨材粒子は、クルミ殻などのような堅果殻、又は杏、桃、及びアボカドの種子のような果実種子が挙げられる。研磨材粒子の種々のサイズ、硬度、及び量が、非常に強い研磨性から非常に軽度の研磨性に至る研磨性多孔質層を作り出すために用いられ得る。いくつかの実施形態では、粒子140は金属であり、例えば、研磨層を提供するために用いられてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、粒子140は、界面活性剤及び漂白剤などのような、洗剤組成物で典型的に見られる固体材料である。固体界面活性剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。固体界面活性剤の他の例は、McCuthcheon’s部門によって発行された「2008 McCutcheon’s第I巻、Emulsifiers and Detergents(North American Edition)」で見出し得る。固体漂白剤の例は、過ホウ酸ナトリウム1水和物及び4水和物及び過炭酸ナトリウムなどの無機過酸化水素化物塩、有機過酸化塩誘導体及び次亜塩素酸カルシウムが挙げられる。
【0029】
いくつかの実施形態では、粒子140は、固体殺生物剤又は抗微生物剤である。固体殺生物剤及び抗微生物剤の例は、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム2水和物、塩化ベンジルコニウム、ハロゲン化ジアルキルヒダントイン、及びトリクロサンなどのようなハロゲン含有化合物が挙げられる。
【0030】
いくつかの実施形態では、粒子140は、例えば米国特許第3,516,941号に記載されたようなマイクロカプセルである。マイクロカプセルは、固体又は液体芳香剤、香料、オイル、界面活性剤、洗剤、殺生物剤、又は抗微生物剤によって充填されてもよく、並びにその内部に封じ込められた材料を放出するために、機械的な応力によって崩壊されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、粒子140は、吸着剤又は吸収剤粒子である。例えば、吸着剤粒子は、活性炭、チャコール、重炭酸ナトリウム、及びその他同類物を挙げることができる。特定の実施形態では、粒子140は、吸収剤(すなわち、液状水及び/又は水性組成物、溶液、及び混合物の十分な量を吸収可能な)である。例えば、吸収剤粒子は多孔質材料、メラミンのような天然又は合成発泡体、ゴム、ウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、シリコーン、及びセルロースを挙げることができる。吸収剤粒子は、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、又は顆粒状ポリビニルアルコールのような超吸収体粒子を挙げることができる。
【0032】
特別な実施形態では、粒子140は、切断されたセルロース系スポンジ粒子又は切断されたウレタンスポンジ粒子、又はそれらの混合物を含んでもよい。このような粒子は、例えば従来の一体構造のセルロース系スポンジ又はウレタンスポンジの生産から使い残された廃棄スポンジ材料の切断によって好適に提供され得る。内部に固着された例えばセルロース系スポンジ粒子140を備える埋込み型ウェブ100は、高度に親水性かつ水吸収性であってもよい。
【0033】
上記の粒子140の1つまたはそれ以上の任意の混合が、埋込み型ウェブ100内及び/又は支持ウェブ300内で用いられ得ることを、当業者は理解されるであろう。埋込み型ウェブ100の所望の特性に依存して、多成分繊維110(更に、含まれるならば詰めもの繊維145)に対する粒子140の種々の充填物が用いられてもよい。種々の実施形態では、粒子140は、約90未満の、約80未満の、又は約70未満の埋込み型ウェブ100の全重量に対する重量%を備えてもよい。他の実施形態では、粒子140は、少なくとも10の、少なくとも20の、又は少なくとも30の埋込み型ウェブ100の全重量に対する重量%を備えてもよい。
【0034】
図6は、多孔質支持型物品500を製造する代表的な工程を示す(カッタウェイでのチャンバ220を備えた)側面図である。繊維投入流210が、繊維(すなわち、多成分繊維110を含む)を形成チャンバ220に導入して、繊維が混合され、ブレンドされ、並びに最終的に支持ウェブ300に充填される。充填されるとは、混合された繊維110(存在する場合、詰めもの繊維145及び/又は粒子140と一緒に)が、少なくとも部分的な真空の印加を伴う重力の作用によって、支持ウェブ300の少なくとも幾つかの内部空隙スペース350へと堆積されて、これによって、支持ウェブ300の少なくとも幾つかの内部空隙スペース350を少なくとも部分的に埋めるような繊維状マット230を形成することを意味する。形成チャンバ220に入る前に、特に多成分繊維110及び詰めもの繊維145のブレンドが含有される場合には、投入される繊維を広げ、すき取り、及び/又はブレンドするためのオープナー(図示なし)が含まれてもよい。所望の場合、粒子140は、例えば粒子投入流212経由で、形成チャンバ220内に導入されてもよい。繊維投入流210及び/又は粒子投入流212は、形成チャンバ220の上部に向かって概ね好都合に配置されているが、これらのいずれか又は双方共に、形成チャンバ220の他の部分に配置されることは可能であると考えられる。
【0035】
形成チャンバ220は、開示を参照により本明細書に援用する、「Fiber distribution device for dry forming a fibrous product and method」と題された、米国特許出願公開第2005/0098910号に示されかつ記載されているような、ドライ−レイイング繊維処理装置のタイプである。繊維を混合しかつ相互に係合させて、マットを形成させるよう強力な空気流を使用する(Rando Machine Corporation,Macedon,NYから入手可能な、RandoWebberウェブ形成機などを使用して)代わりに、移動する継目なしベルト224を通して重力が繊維を落下させることを可能にして、最終的に繊維が支持ウェブ300内に充填され、例えば未接着の繊維から構成される繊維状マット230を形成することを可能にする一方で、繊維を機械的にブレンドかつ混合するためのスパイクローラー222を形成チャンバ220は有する。このデザインでは、混合された繊維(及び、存在する場合は粒子140)は、形成チャンバ220の底部に向かって落下(すなわち、自然落下し)して、繊維状マット230を形成するために、支持ウェブ300内に充填される。概ね、多成分繊維110は、多成分繊維110のいずれかの部分(例えば、第1の部分112)の融点温度よりも極めて低い温度(例えば、少なくとも30℃低い)で、チャンバ220内で処理される。
【0036】
本明細書に説明したような方法、並びに参照により本明細書に援用する、Nonwoven Material Containing Benefiting Particles and Method of Makingと題され、2008年10月14日に出願された米国特許出願番号第12/251048号に更に記載されたようなこの方法で、所望の場合、種々の繊維及び任意の粒子が添加され得る。
【0037】
支持ウェブ300を、形成チャンバ220の下部を通過させるか、あるいは形成チャンバ220の底部内のオープニングの下部を通過させるかのいずれでもよく、これによって、混合された繊維110がその中に充填され得る。支持ウェブ300は、自立型、自己支持型層として通過されてもよく、あるいはエアレイイング装置内で頻繁に使用されるタイプの継目のない繊維回収ベルトの一部の上に配置されても又はそれによって運ばれてもよい。少なくとも部分的な真空が、支持ウェブ300の底面(例えば、主要表面335)に適用されてもよく、これによって、圧力差が支持ウェブ300の厚さを通して加えられ得、支持ウェブ300内への繊維110の充填における補助が行われる。支持ベルト又はスクリーンが使用される場合(例えば、支持ウェブ300の下で、並びに下部からそれを少なくとも部分的に支持しているような場合)は、真空がそれらを通して加えられ得るように、このようなベルト又はスクリーンは多孔質であってもよい。
【0038】
次に、繊維状マット230をその内部に充填された支持ウェブ300は、その中で昇温でさらすことが実行されるオーブンのような加熱ユニット240へと進む。この昇温は、本明細書に記載したように、繊維状マット230の多成分繊維110の第1の部分112を少なくとも部分的に融解させて、少なくとも幾つかの繊維110を互いに接着させて、繊維状マット230を埋込み型ウェブ100へと変換させ得るような温度に繊維状マット230をさらすための第1番目の目的を提供する(もちろん、この溶融接着工程は、繊維110の第1の部分112が再凝固するように、昇温にさらすことに続いて材料が冷却されるまで完全に終了し得ない)。昇温にさらすことは、少なくとも幾つかの粒子140(存在する場合)を繊維110へと溶融接着するように働いてもよい。昇温にさらすことは、少なくとも幾つかの繊維110を、支持ウェブ300の少なくとも幾つかのフィラメント310に溶融接着するように働いてもよい。所望の場合、いくつかの実施形態では、この接着を増強させるために、少なくとも幾つかのフィラメント310の少なくとも一部分が、多成分繊維110の第1の部分112と類似した、又は同一の材料から構成されてもよい。しかしながら、これは、埋込み型ウェブ100を良好に提供するために必ずしも必要ではない。
【0039】
この工程の帰着は、埋込み型ウェブ100をその中に備えた支持ウェブ300を含む多孔質支持型ウェブの生産である。次に、このウェブは、図6に示されたような多孔質支持型物品500を形成させるために、その厚さ全体にわたって引き離され得る(例えば、切断される)。埋込み型ウェブを形成させるように、多成分繊維110を支持ウェブ300の内部空隙スペース350内に充填することによるこのような構造の形成は、繊維状マットの、継目のない繊維回収ベルト上への従来の一時的堆積、及びそれに続く、そこから形成されたウェブの継目なしベルトからの除去に対比されるべきである。
【0040】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載された工程は、マット230の厚さにわたって(例えば、マット230の厚さ全体にわたって全体的に均一に)、任意の粒子140が繊維状マット230に組み込まれる(更に、そこから形成された埋込みウェブ100内に最終的に常駐する)ように操作され得る。いくつかの場合に、このことは、水溶液のような液体溶液214をチャンバ220内へと必要に応じて導入することによって強化され得る。液体溶液214は、粒子140が繊維の表面に粘着するように、繊維の少なくともいくつかを湿らせることが可能で、このことがマット230の厚さにわたってほぼ全体的に粒子140を分散させることを強化し得る。(マット230が加熱ユニット240へと進む際には、液体溶液214は蒸発し得、処理中にはもはや何の役割も果たさない)。他の実施形態では、粒子140は、ウェブ100の主要表面135上又はその近くに優先的に常駐し得る。このことは、例えば、粒子140がマット230の最上面上又はその近くに優先的に留まるように、マット230が、小さなオープニングを備えた比較的厚いウェブである時にもたらされ得る。
【0041】
昇温にさらすことは、例えば、1つ又はそれ以上のオーブンのような適切な加熱ユニット又はユニット240を用いることによって達成され得る。特別な実施形態では、加熱ユニット240は、いわゆるスルー−エアー接着機を含んでもよく、その中では、その温度にさらすことの均一性を強化して、均一な固着を促進するように、正圧下の加熱された空気が、繊維状マット230及びそれから形成された埋込み型ウェブ100の厚さ全体に推し進められる。他の実施形態では、このようなオーブンにさらすこと及び/又はスルー−エアー接着の代わりに又はそれに加えてのいずれかで、例えば、繊維状マット230/埋込み型ウェブ100を、加熱されたカレンダーロール、ベルト、その他同種類のもののセットを備える、1つ又はそれ以上の加熱ユニット240を通過させることによって、圧力の適用による昇温にさらすことが生じてもよい。このような場合、支持ウェブ300及び/又は繊維状マット230/埋込み型ウェブ100は、例えば、物品500の最終的な厚さが支持ウェブ300の初期の厚さよりもいくらか小さくなるように、少なくともわずかに圧縮されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、多成分繊維110が支持ウェブ300内に概して均一に充填されるように(図4の代表的デザインによって示されたように)、概ね等方性の支持ウェブ300(例えば、図2の代表的ウェブによって示されたタイプの)が用いられてもよい。他の実施形態では、支持ウェブ300の少なくとも幾つかの内部スペース350が、支持ウェブ300内に異方性で分布及び/又は配向されてもよい(例えば、図3の代表的デザインで示されたように)。このような場合、埋込み型ウェブ100は、支持ウェブ300の内部スペース350の全体にわたって異方性で分布されてもよい(例えば、図7の代表的デザインによって示されたように)。例えば、埋込み型ウェブ100は、支持ウェブ300の長さ及び幅の全体にわたって分布され、並びに支持ウェブ300の厚さの一部分を横切って、又はそのほぼ全てを横切って延びる(例えば、支持ウェブ300の1つの主要表面の近くから支持ウェブ300の他の主要表面の近くまで)ポケット内に存在してもよい。等方性の支持ウェブ300が、概ね閉鎖した表面及び概ね開放状態の表面を備えるような特別な実施形態では、繊維110が空隙スペース350内に最も容易に貫通可能であるように、概ね粗の状態の第1の主要表面335を搭載する支持ウェブ300の第1の主面330から、繊維110の堆積を実施することが有利である。
【0043】
多成分繊維110の長さは、充填を増強させるために、空隙スペース350のサイズと組み合わせて選択され得る。種々の実施形態では、多成分繊維110は、約15mm未満の、約10mm未満の、又は約8mm未満の平均長さ(例えば、繊維製造業者によって示された名目長さ)を備えてもよい。概ね、多成分繊維110は、好適な凝集性のウェブ構造がそこから形成され得るよう、十分に長くてもよい。種々の実施形態では、多成分繊維110は、少なくとも1mmの、少なくとも2mmの、又は少なくとも3mmの平均長さを備えてもよい。いくつかの実施形態では、多成分繊維110の平均長さは、空隙スペース350の上記平均サイズよりも短いように選択されてもよい。
【0044】
本明細書に記載された工程、デザイン及び材料は、異なる形状、性質及び機能を備えた多孔質支持型物品500を生産するために、所望により変更され得る。したがって、いくつかの実施形態では、埋込み型ウェブ100が支持ウェブ300の厚さと実質的に同一の厚さを備えて(例えば、埋込み型ウェブ100の主要表面125が、支持ウェブ300の主要表面325とほぼ同一の高さで(約1〜2mm内の範囲で)配置されるように、並びに埋込み型ウェブ100の主要表面135が、支持ウェブ300の主要表面335とほぼ同一の高さで配置されるように(図4に示したように)、多成分繊維110が支持ウェブ300内に充填され得る。他の実施形態では、埋込み型ウェブ100が支持ウェブ300の主要表面を超えて外側に延びるように、多成分繊維110が堆積され得る。例えば、図8の代表的デザインでは、埋込み型ウェブ100の主要表面135は、支持ウェブ300の主要表面335から外側に配置されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、埋込み型ウェブ100に追加して存在する、そこから形成された少なくとも第2のウェブを形成するために、支持ウェブ300の主要表面の上部に多成分繊維の少なくとも第2の層を堆積させることも有用であり得る。このような第2のウェブは、支持ウェブ300のいずれかの好適な主要表面の上部に(例えば、存在する場合、概ね閉鎖された表面の上部に)形成されてもよい。内部に埋め込まれたウェブを形成させるために、多孔質基材の内部を多成分繊維で著しく及び/又は実質的に充填する必要がなく、多成分繊維の層を多孔質表面の主要表面の上部に堆積させるために用いられ得る方法及び装置は、本出願人による同日出願で、並びに参照により本明細書に援用する、3Mドケット番号第65831US002号の「Porous Multilayer Articles and Methods of Making」と題された、係属中で共通に譲渡された米国特許出願順番号第______号に詳細に開示されている。
【0046】
更に他の実施形態では、埋込み型ウェブ100が支持ウェブ300の厚さを部分的にのみ充填するように、多成分繊維110が堆積されてもよい。例えば、図9の代表的なデザインでは、埋込み型ウェブ100の主要表面135が、支持ウェブ300の主要表面335から内側に配置されている。埋込み型ウェブ100の主要表面125及び/又は135の1つ又は双方共に波状であってもよい(例えば概ね平面に対向するように)。
【0047】
例えば、図6の加工処理後ユニット250によって実行されるような加工処理後工程のような種々の工程が、例えば強度、テクスチャー、及び/又は特別な性質又は能力を最終物品500に追加するために実行されてもよい。例えば、部分的に又は完全に高密度化された外皮層160が、埋込み型ウェブ100の主要表面135において提供されてもよい(図8の代表的なデザインに示されたように)。これは、例えば、埋込み型ウェブ100の表面135を、局部的加熱領域にて繊維をより積極的に溶融及び/又は互いに接着させるように、局部的加熱にさらすことによって達成され得る。例えば結合剤コーティングなどのような追加のコーティングが、例えば埋込み型ウェブ100の主要表面135に適用されてもよい。このような結合剤コーティングは、例えば、粒子(例えば、本明細書に記述された任意の研磨材粒子140など)が埋込み型ウェブ100の表面135上又はその近くに提供するよう用いられてもよい。
【0048】
示された成分及び性質の任意の混合を伴って、種々の物品が上記の支持ウェブ300及び埋込み型ウェブ100から製造可能であることを、当業者は理解されるであろう。このような製品の多くは、例えば洗浄集塵用途(例えば、表面の洗浄集塵)で用いられ得、このような洗浄集塵が手作業によって行われても又は機械類の運転によって行われても(例えば、床洗浄機などのようなもの)有用であり得る。このような製品は、例えばタイル製床、タイル製調理台、及びその他同種類のもののような不均一表面の洗浄集塵で特に有用である。特に、本明細書で開示された少なくともいくつかの実施形態の利点は、不均一表面に適合するために、局部的弾力性を備えた埋込み型ウェブ100を提供するように、支持ウェブ300のフィラメント310が、埋込み型ウェブ100内の内部のバネとして作用し得ることである。
【0049】
特定の洗浄集塵用途(例えば、床洗浄集塵)のために好適であり得るために、本明細書に記述したように、研磨材粒子140が、埋込み型ウェブ100の主要表面135上に付着されてもよく、及び/又は埋込み型ウェブ100の内部の少なくとも幾つかの内に付着されてもよい。物品500がこのような目的のために、その使用を増強させるように配置され得る形状が、その全てを参照により本明細書に援用する、米国特許第4,893,439号、同第6,234,886号、及び米国特許出願公開第2007/0298697号で詳細に説明されている。
【0050】
更に他の洗浄集塵用途では、支持ウェブ300のフィラメント310の少なくとも幾つかの部分313が、埋込み型ウェブ100の主要表面を超えて外側に飛び出しているような、図9によって代表的に示されたタイプの形状を使用することが有効であり得る。このようなデザインでは、飛び出しているフィラメント部分313が、狭いギャップや隙間からくずを追い出すように作用し得、一方では、支持ウェブ300がこのように追い出されたくずを受け取って、液体及びその他同種類のものを吸収するように働き得る。このような方法は、例えば、靴底の底部のような表面の洗浄集塵で特に有効であり得、この目的のために参照により援用する、公開国際特許出願第WO2008/051819号により詳細に記載されている。
【0051】
本明細書に記載されたような物品500が、物品500が擦り洗浄される表面に対して移動されるような状況(例えば回転式清掃機と共に又は手作業で使用されるための、例えば床洗浄集塵パッド、表面仕上げ加工パッド、スコーリングパッド)で用いられ得、これと同時に、物品500が静止した状態に保持され、擦り洗浄される表面が物品500に対して移動されるような洗浄集塵用途でも用いられ得ることを、当業者は理解するであろう。スクラビング以外の用途もまた想定可能である。
【0052】
したがって、本明細書に開示される特定の代表的な構造、特徴、詳細、形状等は、多くの実施形態において変更され得及び/又は組み合され得ることは、当業者には明らかであろう。そのような変例及び組合せは全て、本発明者により、本考案の発明の範囲内にあるものとして考えられる。したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載された特定の図示された構造に限定されるべきではなく、むしろ「特許請求の範囲」の言語によって記載された構造、並びにこれら構造の等価物によるべきである。参照により本明細書に援用したいずれかの文書内での仕様と開示との間の不一致及び矛盾が存在するという点に関して、本仕様書は制御されるであろう。
【実施例】
【0053】
多孔質支持型物品が、図6に示された装置及び工程と概ね同様な装置及び工程の使用を経て生成された。多成分繊維は、255の商品名で、Trevira GMBH of Bobingen,Germanyから入手された。繊維は、シース−コア2成分繊維(シースは共重合体ポリエチレンから構成され、コアは、約6mmの平均長さを備えた、2.2デシテックスのポリエステル(PET)から構成されている)であった。
【0054】
支持ウェブは、ENKAMAT 7225の商品名で、Colbond Geosynthetics Company of St.Denis la Plaine,Franceから入手した。ウェブは、高度に粗の状態の三次元シート構造に形成された、不規則にループ形成されて混ぜ合わされたフィラメントを含んだ。ウェブの1つの側面は、フィラメントが平坦な、共面のループ及び渦巻きの形状であるような、概ね閉鎖された表面を備えた。ウェブの他の側面は、多くの内部空隙スペースがウェブのこの側面で開放状態であるように、概ね粗の状態の表面を備えた。このような一般的なタイプのウェブが、図3によって示された。
【0055】
図6に示されたタイプの形成チャンバが、適切な定常状態の操作状態に保持され、その中で、繊維及び粒子がスパイクローラー及び継目なしベルトスクリーンによって処理されて、次に形成チャンバの底部に向かって、形成チャンバの底部の下に水平に走る継目なし繊維回収ベルト(多孔質、メッシュスクリーン)上に自然落下された。上記の支持ウェブの長さが、支持ウェブの一概ね開放状態の表面を備えた継目なし繊維回収ベルト上に直面するよう配置された。支持ウェブが、毎分約1メートルの速度で、形成チャンバの下部を通過した。この速度は、約330gsmの全坪量(支持ウェブの重量を超えてそれ以上として測定された)の堆積された(充填された)繊維状マットを生成するために、多成分繊維の形成チャンバへの供給速度と組み合わせて計算された。堆積を補助するために、(部分的)真空が多孔質の継目なしベルトの下側に加えられた。
【0056】
支持ウェブの概ね閉鎖された表面の内部側の近くに又はそれに対して常駐するように、少なくとも幾つかの繊維が支持ウェブの内部スペースを通過して実質的に貫通するにつれて、繊維が支持ウェブの内部空隙スペース内に充填された。(これらの充填された繊維は、支持ウェブの概ね閉鎖された表面のループに形成されかつ渦巻き状になった繊維の少なくとも繊維厚さによって、支持ウェブの外側から引き離されることを伴う)。多成分繊維によって充填されたポケットを提供するように、繊維が支持ウェブのアクセス可能な内部空隙スペースを充填して、これは、多成分繊維によって充填されていないスペース内(例えば、多成分繊維がこれらのスペースを貫通することを、支持ウェブのフィラメントが大幅に防止するような支持ウェブの空隙スペース)に、ポケットが散在されるように(支持のウェブの長さ及び幅に沿って)行われた。多成分繊維の繊維状マットの上部面が、支持ウェブの上部(概ね開放状態の)表面のわずか上に(例えば、約1mm又はそれ未満の長さで上に)あるように、堆積が行われた。
【0057】
次に、その上に繊維状マットを備えた支持ウェブが、連続する2つの加熱ユニットを通過した(使用可能なユニットの比較的小さなサイズと加熱能力のために、2つのユニットが用いられた)。第1の加熱ユニットは、約160℃の温度の流動空気を含有するオーブンであった。第1の加熱ユニット内でのスタックの滞留時間は、約5分であった。第2の加熱ユニットは、約160℃の温度の流動空気を含有するオーブンであった。第2のオーブンは、継目なしのベルト(ネットからなる)をまた含有し、それを経て繊維状マットをその中に備える支持ウェブを連続して2回通過させた。ベルト間のギャップが、ベルトがその中の支持ウェブ及び繊維状マットに圧力を印加しないよう十分に離れた状態でセットされた。第2の加熱ユニットを通るそれぞれの通過でのスタックの滞留時間は、約1から2分であった。
【0058】
昇温にさらすことは、支持ウェブ内に埋め込まれ、埋込み型ウェブの損傷及び破断を伴って除去することが困難であり得る凝集性の多孔質ウェブに、粒子を含有する繊維状マットを溶融接着させるように働いた。
【0059】
この方法で、厚さが約20mmの支持ウェブを含みかつ埋込み型ウェブのポケットをその中に備えた(外観が図7の代表的なデザインと同様の)、厚さが約20mmの多孔質支持型物品が製造された。埋込み型ウェブ材料の連続層が、多孔質支持型物品の上部面の全体にわたってこのように存在する(支持ウェブのいかなるフィラメントのいずれの部分も、埋込み型ウェブの上部面の上に飛び出さないように)ことを伴って、埋込み型ウェブの上部面は、支持ウェブの上部面のわずかに上に(例えば、約0.1〜0.5mm上に)存在した。埋込み型ウェブの上部面は、軽く波打ち、且つわずかに高密度化された表面層を含有するように見えた。
【0060】
このタイプの多数の実験が行われた。上記と同様であるが、約165gsmの坪量に堆積された多成分繊維を使用して、いくつかの実験が行われた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質支持型ウェブの製造方法であって、
不連続多成分ポリマー繊維を形成チャンバ内に導入する工程と、
前記多成分繊維を、前記形成チャンバ内で混合する工程と、
前記多成分繊維をフィラメント状の支持ウェブの少なくとも幾つかの内部空隙スペースに充填して、前記支持ウェブの少なくとも幾つかの前記内部空隙スペース内に充填された繊維状マットを形成する工程と、
前記繊維状マットが、前記支持ウェブの少なくとも幾つかの前記内部空隙スペース内に埋め込まれた多孔質ウェブへ自己接着されるように、前記多成分繊維を互いに溶融接着するために、前記多成分繊維を昇温にさらす工程と、を含む製造方法。
【請求項2】
前記多成分繊維を前記支持ウェブの前記内部空隙スペースに前記充填することが、前記支持ウェブを前記形成チャンバを又は前記形成チャンバの下を通過させることによって、及び前記多成分繊維を支持ウェブに自然落下させることによって実行され、前記昇温にさらすことが、前記充填された繊維状マットをその中に備えた前記支持ウェブが、前記形成チャンバから離れている加熱ユニットを通過することによって達成される、請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記多成分繊維の前記支持ウェブの内部空隙スペースへの充填を補助するために、圧力差が前記支持ウェブの全体に存在するように、少なくとも部分的な真空を、前記支持ウェブの主要表面に適用することを更に含む、請求項2に記載の工程。
【請求項4】
前記多孔質埋込み型ウェブが、第1及び第2の主要表面を含み、前記多孔質埋込み型ウェブの前記主要表面の双方が、前記支持ウェブの前記内部内に存在する、請求項1に記載の工程。
【請求項5】
前記支持ウェブの少なくとも幾つかの前記フィラメントが、前記多孔質埋込み型ウェブから前記多孔質埋込み型ウェブの主要表面を超えて外側に延びる、請求項4に記載の工程。
【請求項6】
前記多孔質埋込み型ウェブが、第1及び第2の主要表面を含み、前記支持ウェブが第1及び第2の主要表面を含み、並びに前記多孔質埋込み型ウェブの少なくとも1つの前記主要表面が、前記支持ウェブから前記支持ウェブの主要表面を超えて外側に延びる、請求項1に記載の工程。
【請求項7】
前記多孔質埋込み型ウェブが、第1及び第2の主要表面を含み、並びに前記多孔質埋込み型ウェブの少なくとも1つの前記主要表面が高密度化表面層を含む、請求項1に記載の工程。
【請求項8】
前記支持ウェブが、複数の平坦な、共面のフィラメントループを含む概ね閉鎖した第1の主要表面を有し、前記支持ウェブの前記第1の主要表面に対して遠位にあるフィラメントの部分によって画定される、概ね粗の状態の第2の主要表面を有し、並びに前記支持ウェブへの前記多成分繊維の前記充填が、前記繊維を前記支持ウェブの前記概ね粗の状態の第2の主要表面へ充填することによって実行される、請求項1に記載の工程。
【請求項9】
前記支持ウェブの前記フィラメントが、少なくとも約200マイクロメートルの平均直径を有する、請求項1に記載の工程。
【請求項10】
前記多成分繊維が、1〜5のデニールを含む、請求項1に記載の工程。
【請求項11】
粒子を前記形成チャンバ内に導入する工程と、前記粒子を前記多成分繊維と混合する工程と、前記粒子及び多成分繊維を前記支持ウェブに充填する工程と、少なくとも幾つかの前記多成分繊維を互いに溶融接着させて、少なくとも幾つかの前記粒子を少なくとも幾つかの前記多成分繊維に溶融接着させ、前記支持ウェブの少なくとも幾つかの前記内部空隙スペース内に埋め込まれた多孔質の粒子を含有するウェブを形成するように、前記多成分繊維及び前記粒子を昇温にさらす工程、とを更に含む、請求項1に記載の工程。
【請求項12】
前記粒子が、研磨材粒子、金属粒子、洗剤粒子、界面活性剤粒子、殺生物剤粒子、吸着剤粒子、吸収剤粒子、マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の工程。
【請求項13】
前記粒子が、切断されたセルロース系スポンジ粒子及び切断されたポリウレタンスポンジ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選択される、吸収剤粒子である、請求項12に記載の工程。
【請求項14】
前記多成分繊維の少なくとも幾つかが、前記支持ウェブの少なくとも幾つかのフィラメントに溶融接着されている、請求項1に記載の工程。
【請求項15】
前記多孔質埋込み型ウェブの主要表面に適用された、又は前記多孔質埋込み型ウェブの内部に適用された、結合剤コーティングを提供することを更に含む、請求項1に記載の工程。
【請求項16】
前記結合剤コーティングが、研磨材粒子を含む、請求項15に記載の工程。
【請求項17】
詰めもの繊維を前記形成チャンバ内に導入することと、それらを前記多成分繊維と混合することと、それらを前記支持ウェブの少なくとも幾つかの前記内部空隙スペースに充填すること、とを更に含む、請求項1に記載の工程。
【請求項18】
前記多孔質支持型ウェブを複数の多孔質支持型物品へと引き離すように、前記支持ウェブ及びその中の前記多孔質埋込み型ウェブの前記厚さ全体にわたって切断することを更に含む、請求項1に記載の工程。
【請求項19】
前記昇温にさらすことが、前記支持ウェブ及びその中の前記埋込み型ウェブを、スルー−エアー接着機を通過させることを含む、請求項1に記載の工程。
【請求項20】
前記繊維が、複数の回転するスパイクローラーによって、前記形成チャンバ内で混合される、請求項1に記載の工程。
【請求項21】
多孔質支持型物品であって、
内部に内部空隙スペースを備えるフィラメント状の支持ウェブと、
前記フィラメント状の支持ウェブの少なくとも幾つかの前記内部空隙スペース内の埋込み型多孔質ウェブであって、前記ウェブの繊維が、自己接着型ウェブを備えるように、繊維接触部の少なくとも幾つかのポイントにて、その少なくとも幾つかが互いに溶融接着された実質的に不連続多成分ポリマー繊維からなる埋込み型多孔質ウェブと、
を含む多孔質支持型物品。
【請求項22】
前記埋込み型多孔質ウェブが、少なくとも幾つかの前記多成分ポリマー繊維に溶融接着された粒子を更に含む、請求項21に記載の多孔質支持型物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−508570(P2013−508570A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535295(P2012−535295)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/053155
【国際公開番号】WO2011/049927
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】