説明

多層プリント配線板の製造方法

【課題】試作段階又は小ロット生産時において、必要なメタルマスク数を減らすことで、全体としてのコストを削減すること。
【解決手段】表面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔を加工処理して配線パターンを形成するようにし、これを複数層形成するようにした多層プリント配線板の製造方法であって、前記メタルマスクの複数に分割した各エリアに、それぞれ異なった層間接続パターンを配置した基準パターンを形成し、この基準パターンと、この基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンを組合わせて積層することにより、メタルマスクの枚数の2倍以上の層間接続を行うようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線板の製造において、層間接続される複数のビルドアップ層の異なる配線パターンを可能な限り少ないメタルマスクに配置して形成し、このメタルマスクを用いて印刷したバンプ付銅箔を複数の層間接続に共通に用いることで、必要なメタルマスク数を削減して効率よく製造することを可能にした多層プリント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の高度化された多層プリント配線板16の一種として、図6に示すようなものが知られている。
これは、図6の(6−1)に示すように、中心部の絶縁性コア基板10と、この絶縁性コア基板10の両側に配置されている厚さが30〜100μm程度の絶縁性プリプレグ12と、さらにこの絶縁性プリプレグ12の外側に配置されている厚さが10〜50μm程度の銅箔13とによって主に構成されている。
前記絶縁性コア基板10には、少なくともいずれか一方の面(この例では両面)に、配線パターン11が形成されている。この絶縁性コア基板10は、スルーホールを具備したものであってもよい。前記銅箔13には、絶縁性コア基板10の配線パターン11に対応するように、導電性の銀ペーストの印刷と乾燥を行った円錐状の導電性バンプ14を設けてある。
【0003】
このようにして形成された絶縁性コア基板10の両面の配線パターン11に、それぞれ絶縁性プリプレグ12とバンプ付き銅箔13を順次積層し、加熱しながらプレスする。すると、絶縁性プリプレグ12は、基材に絶縁性樹脂を含浸させてあって半硬化状態(Bステージ)にあるため、加熱されると一時的に軟化して銅箔13の導電性バンプ14がこの絶縁性プリプレグ12を貫通して、絶縁性コア基板10の対応する位置の配線パターン11に圧着して電気的に接続される。絶縁性プリプレグ12は、さらに加熱されることにより、一旦溶融状態になった絶縁性樹脂が硬化するので、絶縁体層と接着層とを兼ね備えた状態で絶縁性コア基板10に固着される。
【0004】
積層接着された外表面の銅箔13は、通常の露光処理やその他の電気化学的処理により、図6の(6−2)に示すような配線パターン15が形成される。
この配線パターン15を形成後、同様の工程により、さらにビルドアップ層を上下1層ずつ積層することで、図6の(6−3)に示すような、コア基板10に片側2層ずつを積層した計6層構造の多層プリント配線板16が形成される。
【0005】
図6の例では、両面にそれぞれ(a)(b)の配線パターンが形成されたコア基板10において、配線パターン(a)の上に配線パターン(c)を積層し、配線パターン(b)の下に配線パターン(d)を積層することで、上下1層ずつをビルドアップし、さらに、配線パターン(c)の上に配線パターン(e)を積層し、配線パターン(d)の下に配線パターン(f)を積層することで、上下2層ずつをビルドアップした多層プリント配線板16を形成している。
【0006】
ここで、ビルドアップ層である配線パターン(c)〜(f)は、それぞれ異なる配線パターンからなり、これらの配線パターンの層間接続に用いる導電性ペーストバンプの印刷は、それぞれの配線パターンで個別にメタルマスクを用意して印刷する必要があり、上記図6R>6の例では、配線パターン(c)〜(f)で個別に、計4枚のメタルマスクを必要とすることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような多層プリント配線板16のビルドアップ層の印刷に必要なメタルマスクは、その他の材料費に比べて非常に高価であり、大量生産時には、それぞれの配線パターン毎にメタルマスクを用意した方が、作業効率の面からも低コスト化が図れるが、試作段階、又は、小ロット生産時には、材料費に比べてメタルマスクにかかる費用が大幅に高くなってしまうという問題があり、また、配線パターンの印刷毎にメタルマスクを交換するという印刷作業の切り替えが加わるため、作業の段取りの効率化が不可能であり、試作作業にかかる費用の削減、及び、作業の高効率化を実現することが非常に困難であった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、複数のビルドアップ層の配線パターンを可能な限り少ない枚数のメタルマスクに配置して、このメタルマスクを用いて印刷したバンプ付銅箔を複数の層間接続に共通に用いることで、必要なメタルマスク数を削減することで、コストの削減と高効率化を図ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を複数層形成するようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクの複数に分割した各エリアに、それぞれ異なった層間接続パターンを配置した基準パターンを形成し、この基準パターンと、この基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンを組合わせて積層することにより、メタルマスクの枚数の2倍以上の層間接続を行うようにしたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法である。
【0010】
このような構成とすることで、1枚のメタルマスクに数種類の配線パターンを形成した場合には、必要なメタルマスクの枚数を数分の1に削減することができ、試作段階、又は、小ロット生産時などにおけるメタルマスクにかかる費用を大幅に削減し、また、印刷時の切り替え作業が減少し、高効率化を実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示す実施の形態では、両面に配線パターンを設けたコア基板10に、片側2層ずつの4層をビルドアップして、計6層構造の多層プリント配線板16を形成している。
図1及び図2で示すのは、本発明によるメタルマスクのデータ配置と、このメタルマスクを用いて印刷したビルドアップ層である銅箔13の積層の方法を簡略化して説明しているもので、実際の積層の際には、図6にて説明したように、絶縁性プリプレグ12を間に挟み加熱圧着した後、銅箔13の外表面を処理して配線パターン15を形成する作業が間に入るが、省略している。また、コア基板10と各銅箔13は、それぞれ4分割された各エリアに配線パターンが配置された構成となっていて、コア基板10と各銅箔13は間に間隔をもって表記してあるが、これも説明を分かり易くするためのもので、実際には密着した構造であることは言うまでもない。
【0012】
図2において、20は、メタルマスクであり、導電性バンプ14のデータ配置に合わせて穴あけの加工がなされているもので、本願発明は、このメタルマスク20のデータ配置に特徴を持っている。
このメタルマスク20は、後述するコア基板10と同様、実際の加工基板を中心から縦横に4分割して、その分割した各エリアに、ビルドアップ層となる4層の配線パターンを右回りに(c)(d)(e)(f)と配置するものとする。この4つの配線パターン(c)(d)(e)(f)の配置方法は、積層したときにコア基板10の配線パターン(a)(b)側に配置される配線パターンを先ず隣接して配置し、残りの2つの配線パターンは、回転又は反転させたときの内側の層との整合性を考慮して配置する。このようにして配置して形成したメタルマスク20によって印刷されたバンプ付銅箔13を順次回転又は反転させながら使用することで、1種類のメタルマスク20で複数層間分の層間接続を可能にする。
具体的には、配線パターン(e)(c)(a)(b)(d)(f)の順に積層するものとすると、図2の例では、片側に配線パターン(c)と(d)を隣接して配置し、逆側に配線パターン(e)と(f)を隣接して配置し、このとき配線パターン(c)と(e)、(d)と(f)が対角にくるように配置している。このように、配線パターンを(c)(d)(e)(f)のように右回りに配置したものを基準パターン21としたとき、この基準パターン21を180度回転したものを180度回転パターン22とし、前記基準パターン21をY方向に反転したものをY方向反転パターン23とし、前記基準パターン21をX方向に反転したものをX方向反転パターン24とする。
【0013】
次に、図1を用いて積層方法を説明する。
図1の(1−1)において、コア基板10は、4分割された基板上の各エリアに配線パターン(a)と配線パターン(b)が縦横と表裏で異なるように配置されたもので、図6におけるコア基板10が4つ連結されたものである。図1の(1−1)において、斜線で示す半分は最終的に破棄する部分なので、4分割された片側のエリアのみ配線パターンを配置するようにしてもよいし、全てのエリアに配置するようにしてもよい。
このコア基板10に本願のメタルマスク20によって配線パターンの印刷されたバンプ付銅箔13であって、図2に示すような4つのパターン21〜24の中から選択して積層していく。図1の例では、図6に示した従来例の場合と符号を同一のものとして、ビルドアップ層を積層した後の完成品の多層プリント配線板16は、同一構造のものを製造するものとする。
【0014】
先ず、コア基板10に、上下1層ずつをビルドアップするには、図1の(1−1)に示すように、コア基板10の上面に、図2の基準パターン21を積層する。すると、コア基板10の上面の配線パターン(a)(b)の上に、それぞれ基準パターン21の配線パターン(c)(d)が積層される。コア基板10の下面に、図2のX方向反転パターン24を積層する。すると、コア基板10の下面の配線パターン(b)(a)の下に配線パターン(d)(c)が積層される。このように積層することで、上下1層ずつ積層されたプリント配線板25が形成される。
【0015】
このようにして、上下1層ずつ積層されたプリント配線板25に、さらに上下1層ずつをビルドアップするには、図1の(1−2)に示すように、基準パターン21の配線パターン(c)(d)の上面に、それぞれ図2の180度回転パターン22の配線パターン(e)(f)を積層する。また、X方向反転パターン24の配線パターン(d)(c)の下面にそれぞれ図2のY方向反転パターン23の配線パターン(f)(e)を積層する。このように積層することで、図1の(1−3)に示すような、上下2層ずつ積層された多層プリント配線板26が形成される。
【0016】
図1の(1−3)に示す多層プリント配線板26において、破線の手前右側は、上からe→c→a→b→d→fの順で積層されていて、また、破線の手前左側は、下からe→c→a→b→d→fの順で積層されていて、これらは図6に示した多層プリント配線板16と同一の順番で積層されていることが分かる。これらは、隣りあった2つの多層プリント配線板が上下逆に接続された状態であり、中心から切り離すことにより、2つとも同一の完成品となる。
逆に、破線の奥右側は、上からd→f→(b)→(a)→e→cの順で積層されていて、破線の奥左側は、上からc→e→(a)→(b)→f→dの順で積層されていて、これらは図6に示した多層プリント配線板16とは異なる積層順であるため、完成品とすることはできず、よって破線の奥側は破棄することとなる。
【0017】
このように、メタルマスク20に異なる4つの配線パターンを分割して配置することで、1種類の版で印刷したバンプ付銅箔13を異なる配線パターン用として共通化して用いることができ、上下2層ずつを積層する同一の多層プリント配線板16を2つ作成することができる。なお、残りの半分を破棄しなければならなくなるため、基板の材料費の面から考えて無駄が発生してしまうが、試作段階、又は、小ロット生産時においては、メタルマスク版を4つ作成する費用と比べれば、基板の材料費は低コストですむため、基板の半分を破棄することによるデメリットは小さい。
また、必要なメタルマスク20が1種類ですむため、従来行っていた印刷作業の切り替えが必要なくなり、作業の高効率化を図ることができる。
【0018】
図1による説明は、実際の積層作業とは異なる簡略化した説明で、図6に示すような、絶縁性プリプレグ12を間に挟み加熱圧着した後、バンプ付銅箔13の外表面を処理して配線パターン15を形成する作業については説明を省略した。
実際の積層作業では、上記の加熱圧着処理と銅箔の外表面の加工処理が加わり、この銅箔の外表面の処理を正確に行うために、従来、バンプ付銅箔13の印刷に用いるメタルマスクに、予め位置合わせに用いる整合基準パターンを不要な場所に配置して印刷し、この整合基準パターンをX線によって認識することで基板作成を正確に行っている。
しかし、例えば、上方側からX線を照射して整合基準パターンを認識しようとすると、コア基板10よりもさらに下方側の配線パターンも一緒に写ってしまうことがあり、これを誤認して加工ミスが生じてしまうおそれがある。
【0019】
そこで、図3に示すように、A側(図中上側)からX線を照射して整合基準パターン35aを認識しようとするときには、コア基板10の下側の方に、コア基板10よりも下側のパターンを遮蔽するためのべたパターンなどの遮蔽パターン27を設けることで、コア基板10よりも下側のパターンを誤認することによって生じる加工ミスを防ぐことができる。同様に、B側(図中下側)からX線を照射して整合基準パターン35bを認識しようとするときには、コア基板10の上側に遮蔽パターン27を設けることで、コア基板10よりも上側のパターンを誤認することによって生じる加工ミスを防ぐことができる。
前記遮蔽パターン27は、べたパターンの他、認識しようとする整合基準パターン35の部分に穴のあいたパターンなど、認識しようとする一方側の整合パターン35と重ね合わせたときにコア基板10の他方側のパターンを遮蔽するパターンであればよく、形状に限定されるものではない。
【0020】
前記実施例においては、上下各2層ずつ4層のビルドアップ層を積層して6層構造の多層プリント配線板16を構成する場合に、メタルマスクを4分割して配線パターンをそれぞれ各エリアに配置して1枚のメタルマスクを構成し、層間接続を行うバンプ付銅箔13を共通に用いる方法について説明したが、これに限られるものではなく、本願発明は、ビルドアップ層が4層の場合のみならず、4層以上、又は、4層以下の場合にも適用できるものである。例えば、前記図1の(1−3)に示した多層プリント配線板26に、図5に示すように、4分割した各エリアの4つのエリアに配線パターン(g)(h)(i)(j)を形成したメタルマスクによって印刷された第2の基準パターン31と、この第2の基準パターン31のX方向反転パターン34とを用いて、図4に示すように、図1で示したプリント配線板26のそれぞれ上面と下面に積層し、さらに、第2の基準パターン31の180度回転パターン32と、第2の基準パターン31のY方向反転パターン33とを、それぞれ基準パターン31の上から積層するとともに、X方向反転パターン34の下から積層することで、上下各4層ずつ8層のビルドアップ層を積層して10層構造の多層プリント配線板とすることもできる。
4分割したメタルマスクに4つの配線パターンを配置する例を説明してきたが、これに限られるものではなく、4分割したメタルマスクの各エリアのうち、2つに配線パターンを配置して使用してもよく、図1で示したプリント配線板26に、さらに片側1層ずつを積層して、上下各3層ずつ6層のビルドアップ層を積層して計8層構造の多層プリント配線板としてもよい。
また、メタルマスク20の分割方法も、長方形を中心を通って縦横に4分割する方法以外であってもよく、正多角形の分割、四角形の斜めの分割、円形の分割などの分割方法で、分割数も任意に設定できるものである。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、必要なメタルマスク数を減らすことができ、試作段階、又は、小ロット生産時などにおけるメタルマスクにかかる費用を大幅に削減することができ、また、従来行っていた印刷作業の切り替えが必要なくなり、作業の高効率化を図ることができる。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、1枚を4分割したメタルマスクn枚で最大4n層の層間接続ができる。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、4分割した1枚のメタルマスクで6層構造の多層プリント配線板を形成することができる。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、最大4n層の層間接続を行った多層プリント配線板において、遮蔽パターンを配置することにより、X線による整合基準パターンの重複認識を避けるようにしたので、加工ミスを防止することができる。
【0025】
請求項5記載の発明によれば、6層構造の多層プリント配線板において、遮蔽パターンを配置することにより、X線による整合基準パターンの重複認識を避けるようにしたので、加工ミスを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における多層プリント配線板16の製造方法の説明図で、(1−1)、(1−2)及び(1−3)は、4分割してそれぞれのエリアに異なるデータを配置したメタルマスク20によって印刷されたバンプ付銅箔13を複数の層間接続に共通に用いて順次製造する順序を説明する斜視図である。
【図2】本発明におけるメタルマスク20のデータ配置の正面図と、このメタルマスクによって印刷されたバンプ付銅箔13の基準パターン21、回転パターン22、及び反転パターン23、24のデータ配置を示した平面図である。
【図3】本発明における多層プリント配線板に遮蔽パターン27を配置した断面図である。
【図4】本発明の他の実施例として、コア基板10に上下各4層ずつ8層のビルドアップ層を積層して形成した10層構造の多層プリント配線板を示した斜視図である。
【図5】図4における多層プリント配線板の最外層に積層する配線パターン(g)(h)の配置の方法を示した平面図である。
【図6】従来の多層プリント配線板16の製造方法を示した断面図である。
【符号の説明】
10…コア基板、11…配線パターン、12…絶縁性プリプレグ、13…バンプ付銅箔、14…導電性バンプ、15…配線パターン、16…多層プリント配線板、20…メタルマスク、21…第1の基準パターン、22…180度回転パターン、23…Y方向反転パターン、24…X方向反転パターン、25…上下1層ずつを積層した多層プリント配線板、26…上下2層ずつを積層した多層プリント配線板、27…遮蔽パターン、31…第2の基準パターン、34…X方向反転パターン、35a…整合基準パターン、35b…整合基準パターン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を複数層形成するようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクの複数に分割した各エリアに、それぞれ異なった層間接続パターンを配置した基準パターンを形成し、この基準パターンと、この基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンを組合わせて積層することにより、メタルマスクの枚数の2倍以上の層間接続を行うようにしたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項2】
表面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を複数層形成するようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクを構成する加工基板の中心を通って4分割し、この4分割した各エリアにそれぞれ異なった層間接続パターンを配置した第1の基準パターンと、この第1の基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンと、4分割した各エリアに配置する配線パターンを基準パターン毎に異ならせて同様に構成された第2〜第nの基準パターンと、これら第2〜第nの基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンとを具備し、これらのパターンを組合わせて積層することにより、最大4n層の層間接続を行うようにしたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項3】
両面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を片面2層ずつ両面で4層形成して計6層構造にするようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクを構成する加工基板の中心を通って4分割し、この4分割した各エリアにそれぞれ異なった4つの層間接続パターンを配置した基準パターンを形成し、この基準パターンと、この基準パターンの回転パターン及び反転パターンを組合わせて積層することにより、1枚のメタルマスクで6層構造の多層プリント配線板を形成するようにしたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項4】
表面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を複数層形成するようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクを構成する加工基板の中心を通って4分割し、この4分割した各エリアにそれぞれ異なった層間接続パターンを配置した第1の基準パターンと、この第1の基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンと、4分割した各エリアに配置する配線パターンを基準パターン毎に異ならせて同様に構成された第2〜第nの基準パターンと、これら第2〜第nの基準パターンの回転パターン及び/又は反転パターンとを具備し、これらのパターンを組合わせて積層することにより、最大4n層の層間接続を行うようにし、さらに、コア基板の一方側に位置合わせに用いる整合基準パターンを配置し、他方側に遮蔽パターンを設けたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
【請求項5】
両面に配線パターンが形成されたコア基板に、導電性箔にメタルマスクを用いて導電性バンプの印刷をしたバンプ付導電性箔を、絶縁層を介して加熱圧着することにより層間接続を行い、加熱圧着後に外表面の導電性箔に配線パターンの加工処理をし、このビルドアップ層を片面2層ずつ両面で4層形成して計6層構造にするようにした多層プリント配線板の製造方法において、前記メタルマスクを構成する加工基板の中心を通って4分割し、この4分割した各エリアにそれぞれ異なった4つの層間接続パターンを配置した基準パターンを形成し、この基準パターンと、この基準パターンの回転パターン及び反転パターンを組合わせて積層することにより、1枚のメタルマスクで6層構造の多層プリント配線板を形成するようにし、さらに、コア基板の一方の側に位置合わせに用いる整合基準パターンを配置し、他方の側に遮蔽パターンを設けたことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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