多次元の識別子
薬剤リザーバ(20)用の識別子(50)が提供され、ここで、識別子(50)は、展性可能なシート材料(164)を含む。シート材料(164)は、上面(54、104)及び底面(56、112)を含む。底面(56、112)は、薬剤リザーバ(20)の表面に、識別子(50)を適用するために使用し得る。第一の三次元機能(60)は、シート材料(164)に取り付けられる。三次元機能(60)は、リザーバ(20)に含まれる薬剤(26)を代表し得て、そして、更に、心合わせ機能(224,228)を含んでもよい。また、三次元機能(60)は、特別な薬物送達デバイス(10)のためにコード化され得る。そのような薬物送達デバイス(10)は、ペン形薬物送達デバイスを含んでもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の具体的な実施態様は、リザーバに、特に、薬剤を含むリザーバに関する。より特別には、本開示は、一般的には、三次元識別子、ラベル、又はリザーバ内に含まれている内容物(薬剤など)を表す、又は示す他の類似の指定エレメントを対象にしている。一つの例で示す通り、そのような薬剤リザーバは、アンプル、カートリッジ、バイアル、又はパウチを含んでもよく、そして医療送達デバイスと一緒に使用してもよい。典型的な医療送達デバイスは、注射器、ペン形注射器、ポンプ、吸入器、又は少なくとも一つの薬剤を含む少なくとも一つのリザーバを必要とするその他同様の注射器若しくは注入デバイスを含むが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
アンプル、カートリッジ、又はバイアルなどの薬剤リザーバは一般的に知られている。そのようなリザーバは、患者により自己投与し得る薬剤のために、特に、使用される。例えば、インスリンに関しては、糖尿病を病む患者は、ペン形注射器を経由して注射するか、又はポンプを経由して注入するために、ある量のインスリンを必要とし得る。ある公知の再使用可能なペン形薬物送達デバイスに関しては、患者はカートリッジハウジング内にインスリンを含むカートリッジを積載し得る。カートリッジを正しく積載した後、使用者は、その後、 薬剤の用量を選択することを要求され得る。反復用量がカートリッジから投与され得る。一度、カートリッジが空になると、カートリッジが除去され、そして新しいカートリッジに代替しなければならない。そのようなカートリッジの大半の供給者は、使用者が、空のカートリッジを正しく廃棄し得ることを薦める。
【0003】
そのような空のカートリッジの除去及び再積載を必要とする自己投与システムは、ある種の限界を有する。例えば、ある一般的に公知のシステムにおいて、使用者は、薬物送達デバイスなしで、又は不正確なカートリッジの交差した使用を阻止する機構を有するカートリッジなしで、送達システム内に新しいカートリッジを単に積載する(load)かもしれない。即ち、薬物送達デバイスは、カートリッジ内に含まれる薬剤が本当に患者により投与されるべき薬剤の正しいタイプであるかどうかを決定するための機構を持たない。あるいは、薬物送達デバイスは、カートリッジ内の薬剤の正しいタイプが、その特定の薬物送達システムと一緒に使用されるべきかどうかを決定するための機構を提示しない。糖尿病を病む患者などのある年長患者には、手先の器用さに制限があるかもしれないこの潜在的な問題は、悪化するであろう。長時間作用形インスリンの代わりに、短時間作用形インスリンなどの薬剤の可能性のある不正確な用量を投与することは障害を与え、又は死に至らせるかもしれないので、不正確な薬剤を識別することは、全く重要である。
【0004】
ある種の薬物送達デバイス又はシステムは、使用者又は介護人に、正しい薬物送達デバイスと一緒に使用するための正しいカートリッジを選択することを支援するためにカラーコーディングスキームを使用してもよい。しかし、そのようなカラーコーディングスキームは、ある使用者に対して、特に、糖尿病を病む患者に広く流行している状況である弱視力又は色覚異常に病んでいる使用者に対して課題をもたらす。
【0005】
そのような使い捨てカートリッジと共に生じ得る別の関心は、これらのカートリッジが本質的に標準サイズで製造され、そしてある認定された地方の規格及び国際規格を順守しなければならないことである。結果として、そのようなカートリッジは、一般的には、標準サイズカートリッジ(例えば、3mlカートリッジ)で供給される。従って、多数の異なった供給者により供給され、そして異なった薬剤を含む、多様なカートリッジであってもよい。しかし、これらのカートリッジは、単回薬物送達デバイスであるかもしれない。
一つの例で示す通り、第一の供給者からの第一の薬剤を含む第一のカートリッジは、第二の供給者により提供される医療送達デバイスに適合し得る。そのように、使用者は、薬物送達デバイスが、おそらく、そのようなカートリッジ、従って、そのカートリッジ内に含まれる薬剤と一緒に使用されるように設計されず、又はそれを目的としていないことに気付くことなく、医療送達デバイス内に不正確な薬剤(インスリンの急速タイプ、又は基礎タイプなど)を充填し、そしてその後、投与することが可能となるかもしれない。
【0006】
そのように、使用者が薬物送達デバイス内に不正確な薬剤タイプを充填する潜在的なリスクを減少させるために、使用者、医療提供者、介護者、規制当局、及び医療デバイス供給者からの強い要望がある。また、従って、そのような薬物送達デバイスからの不正確な薬剤(又は、薬剤の不正確な濃度)を投与するリスクを減少させる要望もある。
【0007】
従って、その薬剤タイプに対して、希望しないカートリッジの交差使用を防ぐように、物理的に専念(physically dedicate)し、又はカートリッジを機械的にコード化し、そしてカートリッジ上に提供される献身(dedication)又はコード化機能を共に受け取り、又はそれと機能する注射デバイスを設計するための一般的な必要性が存在する。同様に、また、医療送達デバイスを、特定の薬剤を含み、そして望まないカートリッジの交差使用を阻止するために公認されたカートリッジのみを使用することを可能にする特定のカートリッジのための一般的な必要性が存在する。
【0008】
また、カートリッジが非公認の薬剤又は薬物送達デバイスと一緒に使用できることに妥協できないように改ざんすることが困難であるような、特定のカートリッジを提供するための一般的な必要性は存在する。そのようなカートリッジは改ざんすることが困難であるかもしれないので、それらは、また、偽造のリスク、即ち、不規則に偽造品を提供するための偽造を困難にすることを減少させるかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明により解決されるべき課題は、識別子、薬剤リザーバ、及び使用者に対する安全性が改良される薬物送達デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一つの態様は、薬剤リザーバ用の識別子に関する。薬剤リザーバは、薬剤を例で示す通り、複数用量の薬剤を保持するように構成され得る。リザーバは、例えば、カートリッジを含んでもよい。識別子は、少なくとも一枚の材料のシートを含んでもよい。シートは、展性可能な材料のシートを含んでもよい。材料のシートは、少なくとも一つの三次元コーディング機能を含んでもよい。例として、シートは、二つ又はそれ以上のコーディング機能を含む。少なくとも一つの三次元コーディング機能は、リザーバに関連する情報を提供するように適合、配置され得る。特に、三次元コーディング機能は、薬剤リザーバに含まれる薬剤を代表し得る。また、三次元コーディング機能は、コード化されてもよく、それが、特に、薬物送達デバイス内に、又は該デバイスのリザーバ保持部材内に合致し、特に、嵌入し得るように形成され、配置されてもよい。特に、コーディング機能は、前記デバイス上に沿って、若しくはその中に、又は前記デバイスのリザーバ保持部材の中に提供される対応するコーディング機能と協動し、及び合致させるために形成され、配置されてもよい。特に、デバイス又はリザーバ保持部材上に提供されるコーディング機能と嵌め合わないコーディング機能を含む薬剤リザーバの挿入は、薬剤リザーバのコーディング機能、及びデバイス又はリザーバ保持部材のコーディング機能の機械的協動に起因して阻止され得る。従って、コーディング機能は、不正確なデバイスと一緒に薬剤リザーバを使用することを阻止し得る。
【0011】
実施態様によると、コーディング機能は、機械的コーディング機能である。特に、コーディング機能は、薬剤リザーバがデバイス内に挿入されるとき、デバイス上に、又はリザーバ保持部材上に提供される対応するコーディング機能と機械的に協動するように適合され、及び配置され得る。
【0012】
三次元コーディング機能は、シート材料上に提供され、又は形成されてもよい。シート材料は、上面及び底面を含んでもよい。底面は、好ましくは、薬剤リザーバの表面に対して識別子を適用するために使用される。三次元コーディング機能は、前記材料のシートの前記上面又は前記底面上のどちらかに提供されてもよく、又は形成されてもよい。コーディング機能は、隆起機能(raised features)又はくぼみ機能であってもよい。例えば、コーディング機能は、エンボスのコーディング機能を含んでもよい。更に、又はあるいは、前記コーディング機能は、樹脂製のコーディング機能を含んでもよい。エンボスのコーディング機能は、例えば、エンボスのコーディング機能の堅牢さを上昇させるために、更なる材料、例えば、樹脂で満たされていてもよい。三次元コーディング機能は、例えば、印刷コーディング機能を含んでもよい。特に、エンボスのコーディング機能は、スクリーン印刷で適用される樹脂で満たされていてもよい。あるいは、前記コーディング機能は、液体のコーディング機能、特に、液体を用いるプロセスで形成されるコーディング機能を含んでもよい。特に、エンボスコーディング機能より堅牢な三次元コーディング機能を提供するために、例えば、コーディング機能は、隆起プロファイルを生成するために、固体粒子を含む液体又は溶液を用いた印刷プロセスによりシート表面に適用してもよい。液体は、例えば、硬化でき得る。あるいは、コーディング機能は、ダイキャストコーディング機能を含んでもよい。
【0013】
実施態様によると、コーディング機能少なくとも一つは、材料のシートに、解除可能に、又は恒久的に取り付けられ、例えば、接着される。特に、コーディング機能は、材料のシートの上面又は底面に取り付けられてもよい。
【0014】
実施態様によると、少なくとも更なる一枚の材料が提供される。更なる材料のシートは、材料のシートの少なくとも上面の一部に沿って提供され得る。少なくともコーディング機能の一つは、シートの一部と更なる材料のシートの一部の間でカプセル化され得る。
【0015】
実施態様によると、材料の更なるシートは、プロファイルドカット(profiled cut)を画成するように構成される。プロファイルドカットは、コーディング機能の少なくとも一つを含み得る。プロファイルドカットは、例えば、リザーバ保持部材において配置された対応する機能と協動するように適合、配置され得る。特に、プロファイルドカットは、リザーバ保持部材の内部キャビティ上に対応する隆起領域と協動し得る。
【0016】
実施態様によると、識別子は、少なくとも一つの、好ましくは、二つ又はそれ以上の合わせ機能を含む。合わせ機能は、事前に定義された向きに、薬物送達デバイス内へ、識別子を含むリザーバの挿入を可能にするように構成され得る。個々の合わせ機能は、例えば、以前に記載したリザーバ保持部材において提供される対応する合わせ機能と協動するように構成され得る。特に、リザーバ保持部材の合わせ機能は、リザーバ保持部材が個々の合わせ機能の位置で与えられる所定の向きにおいて識別子を受け入れることができるように、識別子の合わせ機能に合致しなければならない。
【0017】
実施態様によると、識別子は、更に、二次元のコーディング機能を含む。二次元の機能は、識別子の表面上に提供されてもよい。二次元の機能は、例えば、識別子の表面に印刷されてもよい。二次元の情報は、例えば、リザーバ中に含まれる薬剤の名称などの情報を提供してもよい。
【0018】
更なる態様は、薬剤リザーバに関する。薬剤リザーバは、薬物送達デバイスと一緒に使用されるように適合し得る。薬剤リザーバは、例えば、カートリッジ又はバイアルを含んでもよい。薬剤リザーバは、以前に記載した識別子を含んでもよい。薬剤リザーバは、容器を含んでもよい。薬剤、例として複数用量の薬剤は、前記容器内に含まれていてもよい。 識別子は、解除可能に、又は恒久的に前記容器に適用するように構成され得る。識別子は、前記容器中に含まれる薬剤を代表し得る。識別子はコード化されてもよく、特に、前記容器を使用するために適合され、配置される薬物送達デバイスにおいて、それが使用されてもいいように少なくとも一つの三次元コーディング機能を含んでもよい。
【0019】
更なる態様は、薬物送達デバイスに関する。デバイスはペン形デバイスを含んでもよい。薬物送達デバイスは、以前に記載した薬剤リザーバを受け入れるように構成されてもよい。薬物送達デバイスは、リザーバ保持部材、例えば、カートリッジホルダを含んでもよい。リザーバ保持部材は、薬剤リザーバを保持するように構成されてもよい。リザーバ保持部材は、内部キャビティを含んでもよい。内部キャビティは、薬剤リザーバを受け入れ、及び保持するように構成されてもよい。内部キャビティ、リザーバ保持部材、及び/又は、デバイスは、デバイスコーディング機能を含んでもよい。デバイスコーディング機能は、薬剤リザーバのコーディング機能と協動するように適合され、配置されてもよい。コーディング機能及びデバイスコーディング機能との協動は、コーディング機能がデバイスコーディング機能と嵌め合わないとき、薬剤リザーバのリザーバ保持部材内への挿入を阻止するように構成され得る。特に、リザーバが非嵌合の識別子、特に、非嵌め合いのコーディング機能を備えているとき、間違った薬剤を保持する薬剤リザーバは、薬物送達デバイスのリザーバ保持部材内に積載されることを阻止され得る。この方法により、デバイスからの間違った薬剤の投与は阻止され得る。
【0020】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子が提供され、薬剤リザーバは、薬剤を保持するように構成され、識別子は、少なくとも一つの三次元コーディング機能を含む少なくとも一枚の材料を含み、ここで、少なくとも一つの三次元コーディング機能は、リザーバに関連する情報を提供するように適合され、配置される。
【0021】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子が提供され、前記識別子は、展性可能なシート材料を含み、前記シート材料は、上面、底面を含み、前記底面は、前記薬剤リザーバの表面に前記識別子を適用するように使用され、そして第一の三次元機能は、前記材料のシートに形成される。
【0022】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子は、一枚の材料を含み、そしてこの材料のシートは、上面、底面を含む。底面は、薬剤リザーバの表面に識別子を適用するために使用される。第一の三次元コーディングエレメントは、シート材料の上面又は底面上に形成される。
【0023】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、材料の第一のシートを含む。材料の第二のシートは、第一の材料の上面の少なくとも一部に沿って提供される。カプセル化された機能は、材料の第一のシートの部分と第二のシートの部分の間で提供される。
【0024】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、材料の第一のシートを含み、材料の第二のシートは、材料の前記第一のシートの上面の、少なくとも一部に沿って提供され、材料の前記第二のシートはプロファイルドカットを定義し、ここで、前記プロファイルドカットはコーディング機能を含む。
【0025】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、一枚の材料を含み、材料の前記シートは、上面、底面を含んでなり、上記底面は、前記薬剤リザーバの表面に取り付け可能であり、そして、第一の三次元コーディングエレメントは材料の前記シートに取り付けられる。
【0026】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバは容器を含み、そして薬剤は、容器内に提供される。ストッパは、固定的に容器に取り付けられ、ここで、ストッパは、薬剤の一部が容器から出てくることを阻止する。三次元識別子は、容器に適用される。この配置において、三次元識別子は、容器内に含まれる薬剤を代表し得る。
【0027】
本発明の様々な態様のこれら、並びに、その他の利点は、添付の図面を適切に参照して、次の詳細な記述を読むことにより当業者には明白になるであろう。
【0028】
本発明の範囲は特許請求範囲の内容で定義される。本発明は特定の実施態様に制限されず、異なった実施態様のエレメントのいかなる組合せも含む。更にその上、本発明は、請求項のいかなる組合せも、及び請求項で開示される機能のいかなる組合せも含む。
【0029】
例示的な実施態様は、図面を参照して本明細書で記載される:
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】ペン形薬物送達デバイスを図示する。
【図2】図1で示すペン形薬物送達デバイスのカートリッジホルダ内に積載され得るカートリッジを図示する。
【図3】図1で示す薬物送達デバイスなどのペン形薬物送達デバイスと一緒に使用し得るカートリッジと一緒に使用するための三次元識別子の第一の配置を図示する。
【図4】薬剤を含むカートリッジに取り付けされた図3で示す三次元識別子を図示する。
【図5】カートリッジ用の三次元識別子の第二の配置を図示する。
【図6】カートリッジ用の三次元識別子の第三の配置を図示する。
【図7】カートリッジ用の三次元識別子の第四の配置を図示する。
【図8】カートリッジ用の三次元識別子の第五の配置を図示する。
【図9】カートリッジ用の三次元識別子の第六の配置を図示する。
【図10】三次元識別子と一緒に使用され得る代替のリザーバを図示する。
【図11】カートリッジ用の三次元識別子の第七の配置を図示する。
【図12】A〜Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。
【図13】A〜Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1を参照して、ペン形注射器タイプの形状の薬物送達デバイスを示す。この薬物送達デバイス又はペン形注射器10は、用量設定機構12、カートリッジハウジング14及び取り外し可能なキャップ16を含む。カートリッジハウジング14の近位端15、及び用量設定機構12の遠位端13は、共に取り外し可能に固定し得る。薬物送達デバイス10が使用されないとき、取り外し可能なキャップ16は、カートリッジハウジング14上に、解除可能に、保持できる。ペン形注射器10は、再使用可能な、又は使い捨てのペン形注射器であってもよい。 注射器10は、再使用可能なデバイスであるところでは、カートリッジホルダ14、及び用量設定機構12は、好ましくは、一緒に取り外し可能に連結される。使い捨てデバイス10において、それらは、一緒に、恒久的に連結され得る。
【0032】
カートリッジハウジング14は、薬剤26を含む取り外し可能なカートリッジ20を含む。図1を参照して、カートリッジハウジング14は、取り外し可能なカートリッジ20を収納する。
【0033】
図2は、図1で示す薬物送達デバイス10と共に使用され得るカートリッジ20の透視図を図示する。
【0034】
カートリッジハウジング14により定義される内部カートリッジキャビティ11が寸法をしめされ(dimensioned)、カートリッジ20を確実に受け入れ、保持するように構成される。カートリッジ20は、一般的に、遠位端30から近位端32へ伸びる管状バレル22を含む。遠位端30は、内側に合流するショルダ31で定義される。
【0035】
遠位端30において、カートリッジ20は、小さい直径のネック26を含み、このネックは、バレル22のショルダ31から遠位的に突出する。好ましくは、この小さい直径のネック26は、大きい直径の環状ビーズ(示されていない)を備え、このビーズは、ネック26の最遠位端においてその円周状に伸びる。穿孔可能なシール又はセプタム21は、ネックで定義される開放遠位端を横切って確実に取り付けられる。シール21は、金属性のスリーブ24により所定の位置で保持され得る。このスリーブ24は、ネックの遠位端において円周状のビーズの周りにクリンプし得る。薬剤26は、カートリッジ20内にプレフィルドされ、そして、部分的に、穿孔可能なシール21、金属スリーブ24、及び可動ストッパ28により、カートリッジ20内に保持される。ストッパ28は、カートリッジ20の第一端又は近位端に維持される。ストッパ28は、バレル22の内部管壁と摺動的流体密封係合を行う。用量投与中のストッパ28に対する遠位方向における軸方向に向いた力は、カートリッジハウジング又はカートリッジホルダ14の遠位端上に取り付けられ得る両頭針(明確に示されていない)を通してカートリッジ20から薬剤26を放出する。
【0036】
カートリッジハウジングのキャビティ11を定義するカートリッジハウジング14の部分は、図2のD1で示される実質的に一様な直径(uniform diameter)40である。この直径D1は、好ましくは、カートリッジ20の直径より若干大きい。カートリッジホルダ14の内部は、カートリッジホルダ14内で、カートリッジ20を動かすのを阻止するように寸法を決めた内側に伸びる環状部分又は停止部18を含む。この方式において、カートリッジ20がカートリッジホルダ14のキャビティ11内に積載され、そして、カートリッジホルダ14が、その後、用量設定機構12に連結されるとき、カートリッジ20は、カートリッジキャビティ11内に確実に保持されるであろう。より特別には、カートリッジ20のネック26及びクリンプ金属スリーブ24は、最終的には、カートリッジハウジング14内に完全に通過していくクリンプ金属スリーブ24を備えたカートリッジホルダ14の開放近位端内へ、近位から遠位方向に向かって挿入される。用量設定機構12に取り外し可能に連結されたカートリッジハウジング12に関しては、カートリッジ20の近位端は、一般的に、用量設定部材12により提供される停止部に隣接するであろう。
【0037】
薬剤26の多くの用量は、カートリッジ20から投与され得る。好ましくは、カートリッジ20は、一日当たり一回又は多数回の頻度で投与しなければならないタイプの薬剤26を含む。そのような薬剤の一つがインスリンである。
【0038】
用量設定機構12は、用量設定機構12の近位端において、用量設定器17を含む。一つの好ましい配置において、用量設定器17は、用量を設定するために回転する。この設定用量を投与するために、使用者は、カートリッジハウジング14の遠位端上に、以前に説明した両頭が相似した針を含むニードルアセンブリを取り付ける。このように、ニードルアセンブリは、カートリッジ20のシール21を穿孔し、その結果、薬剤26と液体連結する。使用者は、設定用量を注射するために用量設定器17を押す。同様の用量設定及び用量投与手法は、カートリッジ20中の薬剤26が消費され、その後、新しいカートリッジ20がデバイス10内に積載されなければならなくなるまで続く。空のカートリッジ20を交換するために、使用者は、用量設定機構12からカートリッジハウジング14を取り除くことが求められる。
【0039】
図3は、図1で図示されたデバイス10などの薬物送達デバイスと一緒に使用するための三次元識別子の第一の配置を図示する。この図において、三次元識別子50は、一般的に平板状態で示される。しかし、当業者なら認識する通り、識別子50は、従来のカートリッジ又はバイアル20の滑らかに曲がった外面(図1及び2参照)のような滑らかな曲面リザーバに固定され得る程度の可撓性を有する材料を含み得る。
【0040】
この第一の配置において、三次元識別子50は、単一層の展性可能な材料52を含み、ここで、そのような展性可能な材料52は、それが縦軸の周囲において可撓性があるが、その形状をラベル面で保持し、又は好ましい形状又はプロファイルを形成するためのプロセスを経由して操作可能であるように選択される。 そのような材料52は、例えば、PE、PET、PVC、LDPEを含んでもよい。この第一の材料52は、第一、又は、上面54、及び第二、又は底面56を有する。この配置において、識別子50は、材料又はフィルムの可撓性ピースを含む。好ましくは、この材料又はフィルムは、エンボシング又はスタンピングなどの多くの方法で形成できる少なくとも一つの外側に面するプロファイル60を備えている。このプロファイル60は、基盤材料又はフィルムを要求された三次元プロファイルの逆型を有するダイの中へ通過させることにより形成され得る。プロファイル整合のためのスタンプ又はパンチは、ラベル材料をダイ内へ変形させるために使用される。このスタンピング又はパンチング工程は、好ましいプロファイル60を創造するために、識別子芯材料52に恒久的な変形を発生させる。このエンボス機能の頑健性(robustness)を上昇させるために、それは、例えば、ノズルから、又はスクリーン印刷により適用される樹脂で充填され得る。図示する通り、このスタンピングプロセスにより創造されるプロファイル60は、一般的に、半円形の形体を有する。しかし、当業者なら理解する通り、代替の形状プロファイルも、また、使用してもよい。
【0041】
好ましくは、多次元識別子50は、また、芯材料52の上面54に沿って提供される二次元識別子を含む。この二次元情報は、リザーバ20中に含まれる薬剤の名称、薬剤26の供給者に関する情報;薬剤26の寿命又は有効期限の情報、推薦する貯蔵条件、製造情報(ロット情報、製造の日付又は場所)、濃度、体積などの情報を含み得る。
【0042】
図3に示す識別子50が、単独の三次元コーディング機能又はプロファイル60を含むが、識別子50が複数のそのようなコーディング機能60を含むことが認識されるであろう。あるいは、識別子50は、そのようなプロファイル60のパターン含むかもしれない。複数のコーディング機能60を有するそのような配置において、ここで、薬剤供給者は、可能性のある三次元プロファイル60、及び/又は、プロファイルの配置、薬剤26の数を増加させるので、従って、リザーバ20に含まれる可能性のあるコード化された薬剤20の数は、同様に増加するであろう。
【0043】
図4は薬剤リザーバ70に固定された図3で示す三次元識別子50を図示する。そのような薬剤リザーバ70は、図2で示すカートリッジ20のようなカートリッジを含み得る。識別子50は、カートリッジ70の円筒状外面の周囲を包み、そして固定される。
【0044】
図示する通り、三次元識別子50は、カートリッジ70に固定され、ここで、識別子50の底面56は、糊剤、接着剤、又は識別子50をカートリッジ70の外面74に半恒久的に固定されることを可能にするその他同様の接着成分を備えている。図示する通り、識別子プロファイル60は、好ましくは、カートリッジ70の遠位端71に向かって位置する。この方式において、カートリッジ70及び識別子50は、カートリッジ70及び識別子50が図1で図示されるカートリッジハウジング14のようなカートリッジハウジングと一緒に使用されるとき、カートリッジハウジング14は、プロファイル60が適切にカートリッジハウジング14の内部キャビティ11内を通過できるように識別子50の改変された寸法を受け入れることができるように、機械的に改変される必要がある。即ち、内部キャビティ11は、異なった直径D2:42を有するカートリッジ70を受け入れるために改変する必要がある。一つの例で示す通り、内部キャビティ11は、図11のようにカートリッジ70上に突起60を通過させることを可能にするために窪みを含むことができる。使用者が、カートリッジ、又は図7で示す識別子システム70を未改変のカートリッジハウジング14と一緒に使用しようとする場合、プロファイル60は、単に、カートリッジ70を未改変のカートリッジハウジング14内に適合し得ることを阻止し、従って、使用者に、カートリッジ70はカートリッジハウジング14と一緒に使用することを意味しないことを知らせる。
【0045】
このように、使用者がカートリッジホルダ14内にカートリッジ70を積載しようとするとき、隆起コーディングプロファイル60は、受け取り可能なカートリッジ70を許可し、又は受け入れ不能カートリッジ70を薬物送達デバイス10内へ挿入することを阻止するであろう。薬物送達デバイス10、薬剤26を含むカートリッジ70、又は薬剤投与システムの機械的構造に依存して、コーディングプロファイル60(複数のプロファイル又はプロファイルアレイ)は、カートリッジ70の近位端に向かって、カートリッジ70の異なった部分に沿って提供され得る。
【0046】
識別子50は、更に、二次元識別子58を含む。この配置において、識別子50は、二次元識別子58がカートリッジ70の近位端の近くに存在するように、そして三次元識別子60がカートリッジ70の遠位端近くに存在するように、カートリッジ70に適用されてきた。カートリッジ70の遠位端近くにこの三次元識別子60を置く利点は、いかにして使用者が通常通りに新しいカートリッジ70を、ペン形薬物送達デバイスなどのデバイス10のカートリッジハウジング14内へ装填するかを誘導する。即ち、多くの一般的なペン形薬物送達デバイス10に関しては、使用者は、初めに、カートリッジ70の遠位端をカートリッジホルダ14内へ置くことによりデバイス10内へ新しいカートリッジ70を積載する。そのような場合において、使用者が不正確なカートリッジ70をカートリッジホルダ14内へ装填するところでは、使用者は、不正確なカートリッジ70を積載しようとすることを、直ちに、警告されるであろう。
【0047】
図5は、代替の三次元識別子100を示す。この識別子は、上面104及び底面112を有する第一の材料102を含む。図3に示す識別子50により提供される、スタンプ、又はエンボスされたコーディング機能60より頑健なコーディング機能を提供する目的で、材料102は、印刷プロセスによりその表面に適用される三次元機能108を有する。このプロセスは、隆起したプロファイルを生成させるために、樹脂、液体、又は固体粒子を含む溶液を使用してもよい。樹脂用材料の例としては、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、又はエポキシがあり;液体としては、オイルベースのワニスであってもよく;そしてそれらは、グラス又はポリマーなどの固体粒子を含んでもよい。
【0048】
一例で示す通り、そのような印刷は、樹脂、液体、又は軟質のプラスチック材料を調剤するノズルを備えたコンピュータ制御のプリントヘッドを用いて実施できる。制御されたプリントヘッドで適用される流動体又は材料は、熱、光を用いて、又は空気若しくは湿気に対する反応により硬化することが可能であり、又は固化させることが可能である。硬化のあと、隆起したプロファイル又は三次元機能108の幾何学的形状は、識別子100の、固定され、一体化された部分になる。
【0049】
図6は、尚、三次元識別子120の別の配置を示す。この配置において、識別子120は、単層の材料又はフィルム122を含む。材料又はフィルム122のこの層は、第一の面、又は上面124、及び第二の面、又は底面126を含む。本明細書で開示された他の識別子配置と同様に、第二の面、又は底面126は、リザーバ表面に対して半恒久的に接着するために化学的に調製され得る。
【0050】
隆起コーディングプロファイル128は、この単層122の第一の表面124上に鋳造される。一つの好ましい実施態様において、この隆起コーディングプロファイル128は、粘調な樹脂又は液体を用いて鋳造され得る。例えば、隆起コーディングプロファイル128は、事前に定義された領域を有する。この事前に定義された領域は、コーディング機能128を定義し、そして材料122の上面124を、円滑な光沢ワニス又はインクで、先ずコーティングすることにより創造できる。好ましくは、そのようなワニス又はインクは、樹脂又は液体の流れを含むためにマスクとして作用する。材料122の上面124の領域を未コートのままにすることにより、これは鋳造材料を事前に定義された領域において識別子120の上面124に結合することを可能にし、そしてその結果、三次元コーディング機能128を提供する。鋳造プロセスは、材料122の上面にノズル又はディスペンサからポリウレタン又はポリエステルなどの樹脂又は液体を移動し得る。適用された樹脂又は液体は、隠された単独領域、又は複数領域の端部にまで流動させてもよく、そして未処理のラベル表面にのみ接続する。再び一つのプロファイル128のみ図6に示されるが、プロファイル128のような複数のプロファイル又はプロファイルパターンを活用する代替の識別子配置が活用され得る。
【0051】
図7は、尚、三次元識別子140の別の配置を示す。この配置において、識別子140は、単層材料又は単層フィルム142より成る。再び、この単層材料又は単層フィルム142は、上面144及び底面146を含む。コーディング機能148は、この材料の上面144に取り付けられ、そしてこの分離したコーディング機能148は、糊付け、結合、又は熱の適用により取り付けられる。コーディング機能148は、成形され、ダイカットされ、又はレーザプロファイルされた構成部品として作ることができる。コーディング機能148が上面144に取り付けられたとき、隆起コーディング機能148は、識別子140の一体部分になり得る。
【0052】
図8は三次元識別子160の、尚、別の配置を示す。この配置において、識別子160は、二層の材料又はフィルム:第一の層164及び第二の層166を含む。これら二層の材料164、166は、分離したコーディング機能168をカプセル化するために使用し得る。このカプセル化されたコーディング機能168は、隆起コーディング機能170を第一の材料164に沿って定義する。一つの配置において、第一の層164及び第二の層166は、成形され、ダイカットされ、又はレーザプロファイルされた構成部品の周囲に置いてもよい。一つの好ましい配置において、第一及び第二の層164、166を熱の適用下で結合させるプロセスは、第一の層164をコーディング機能168の周囲で変形させる。表面プロファイルにおいて得られた変化は、識別子160の三次元コーディング機能168を提供する。
【0053】
代替の配置において、識別子160の第一の層164は、隆起プロファイルを創造するためにダイツールを用いてエンボスできる。この隆起プロファイル168が定義されると、個々のプロファイルされた構成部品は、その後、エンボス領域に置くことができる。識別子160の第二の層166は、その後、それにより、識別子160を創造するために、プロファイルされた構成備品168をカプセル化するために、エンボスされた第一の層164及び個々のプロファイルされた構成部品168に適用できる。
【0054】
尚、別の代替配置において、更なるプロセスは、樹脂がノズルから、又はスクリーン印刷プロセスにより適用されるエンボスされた第一の層164を使用できる。第二の層166は、完成した識別子160を形成するために樹脂をカプセル化するであろう。コーディングの詳細は、材料又はフィルムの第一及び第二の層164、166間でカプセル化された隆起プロファイル168により提供される。
【0055】
図9は、三次元識別子180の、尚、別の配置を図示する。この配置において、識別子180は、材料又はフィルム182の第一又は上層184、及び第二又は底層186を含む。あるいは、識別子180は、材料又はフィルム182の二つの層より多くの層を含んでもよい。図示する通り、上層184は、除去すべき材料の領域を定義するプロファイルドカット188を定義する。カットプロファイルを剥ぎ取り、又は取り除くことは、識別子180の第一の面内に凹部帯188を創造する。
【0056】
表面高さのこの変化は、図1で示すカートリッジホルダ14のようなカートリッジホルダの内部キャビティ11上の対応する隆起領域内に適合させるコーディング機能188を提供することができる。二つの部分を用量設定機構12に対してカートリッジハウジング14のアセンブリ上に一緒に合体させることにより、正しいカートリッジがカートリッジホルダ14内に、そしてその結果、薬物送達デバイス10内に積載されることを確認するであろう。
【0057】
図11は、三次元識別子220の別の配置を図示する。一つのコーディング機能が新規である場合、そのコーディング機能は、別のコーディング機能を合わせするために使用できる。これは図11で示される。図11において、カートリッジ230の外面232に固定された三次元識別子220が示される。識別子220は、二つの隆起した機能:カートリッジ230の近位端234で示されるオス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224を含む。カートリッジハウジング240の内部キャビティ242は、対応するメス型コーディング機能244及びメス型合わせ機能246を含む。カートリッジ230上のオス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、内部キャビティ242が識別子220を受け入れることができ、オス型機能をカートリッジハウジング240の内部キャビティ242内に適切に通過させることを可能にするように、メス型コーディング機能244及びメス型合わせ機能246を一致させなければならない。オス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、カートリッジ230の近位端234で示されるが、オス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、カートリッジ230に沿っていかなる位置にも位置してもよい。機能はカートリッジ230の遠位端236で、若しくはその近辺で、又はカートリッジ230に沿って中間位置で位置してもよい。
【0058】
図12A、12B、及び12Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。図12A及び12Bは、オス型合わせ機能及びオス型コーディング機能222の様々な配置を示す。図12A及び12Bにおいて、オス型合わせ機能224は、合わせ機能224がカートリッジハウジング240の内部キャビティ242に配置された窪み内に適合できなくなり、そしてコーディング機能222と協動することを対象とするように、オス型コーディング機能222より厚い突起部を含み得る。図12A及び12Bで示す通り、オス型合わせ機能224及びオス型コーディング機能222は、識別子220の円周に沿って様々な位置で存在し得る。図12Cは、カートリッジ230が二つの向きのいずれかに挿入可能となるように、軸対称的に配置された同等の二セットのオス型合わせ機能228及びオス型コーディング機能229を含む代替識別子220を示す。その他多くのオス型合わせ機能及びオス型コーディング機能は、三次元識別子220上に存在し得る。
【0059】
図13A、13B、及び13Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。図13A及び13Bは、オス型コーディング機能222より大きい幅を有するオス型合わせ機能224を示す。図13A及び13Bで明示する通り、オス型合わせ機能224及びオス型コーディング機能222は、識別子220の外周に沿って様々な位置に存在してもよい。図13Cは、カートリッジ230が二つの向きの内のどちらかに挿入可能であるように、二セットの同等の軸対称的に配置されたオス型合わせ機能228及びオス型コーディング機能229を含む代替の識別子220を示す。その他多くのオス型合わせ機能及びオス型コーディング機能は、三次元識別子220上に存在してもよい。
【0060】
図11及び12Aの配置は、カートリッジ230の円筒状表面とカートリッジハウジング240の間のクリアランスが楕円性又は他の許容誤差に起因したカートリッジ230のカートリッジハウジング240への突き刺しを阻止することを可能にする。カートリッジ230の同じ側にある合わせ機能224及びコーディング機能222の両方で図示する通り、カートリッジ230は、中心から離れて押され、不正確なカートリッジ230を適合することを可能にする。この問題は、コーディング、及び/又は、合わせ機能が図12B及び12Cで示す通り、軸対称的に配置されるならば減少できる。
【0061】
更に、矢印は、使用者がどちらの機能が合わせすべきかを容易に決めることができるように、オス型合わせ機能及びメス合わせ機能の両方に存在し得る。
【0062】
三次元コーディングシステムは、多くの利点をもたらす。例えば、コーディングシステムは、使用者に薬剤を区分けすることを支援し得、それにより、デバイスが意図する薬剤と一緒のときのみ、送達デバイスを使用できることを確実にするために役立つ。特に、カートリッジに適用された提案された三次元コーディングシステムに関しては、カートリッジが不正確な識別子を含むとき、カートリッジは、薬物送達デバイス内に積載することを阻止する。カートリッジ識別子は、使用者に一つ又はそれ以上の次の動作:不正確なカートリッジホルダ内にカートリッジを完全に挿入すること、又は不正確な用量設定機構上にカートリッジ、及び/又はカートリッジホルダを取り付けること:を阻止することである。
【0063】
インスリン市場を主要な目的とするが、今開示された多次元識別子は、他の薬剤にも同様に適用し得る。例えば図1で図示する通り、今開示された多次元識別子の一つの好ましい応用は、次の例:図1で図示されたカートリッジ(例えば、3mlの円筒状ガラスカートリッジ)を備えた注射ペン、及び分離カートリッジハウジングを含む様々な薬物送達デバイスに適用できる。更にその上、識別子は、ホルダが第一次包装で処分されるように、ホルダに取り外し不能に保持されたカートリッジ(例えば、3ml円筒状カートリッジ)を備えた注射ペンに、そして第一次包装が直接ペンに、例えば、射出成形されたポリマー製のカートリッジに取り付けられた注射ペンに、適用し得る。
【0064】
その上、識別子は、いかなるタイプのリザーバ又は第一次包装、例えば、吸入器又はポーチを備えたいかなる薬物送達デバイスに適用してもよい。例えば、図10は、薬剤206を含む容器204含有する薬剤リザーバ200を図示する。ストッパ210は、容器204の遠位端に沿って提供され、そして薬剤を容器204から放出することを阻止するために、容器204に取り付けられる。尚、別の配置において、三次元識別子202は、容器204の出口ポート212に近い容器204上に提供される。この出口ポート212は、剛性のあるネックを有し、そして三次元識別子202は、このネックに沿って提供される。
【0065】
識別子は、また、次の例示を含むデバイス内の様々な構成部品にも、そして構成部品のいかなる位置に対しても適用してもよく、例えば、遠位端又は近位端又は中間位置:
カートリッジ(又はカートリッジに取り付ける機能)とそのホルダ間のインタフェース;カートリッジ(又はカートリッジに取り付ける機能)と薬物送達デバイス間のインタフェース;
及びカートリッジホルダ、成形カートリッジ又は他の第一次包装と薬物送達デバイス間のインタフェースにも適用してもよい。
【0066】
三次元識別子は、多くの利点をもたらし得る。例えば、三次元識別子は、低コストのコーディング機構をもたらし得、何故ならば、それは カートリッジに既に適用されたラベル上に形成され、そしてコスト的に効率な手法で製造できる。更に、使用し得る大多数の異なったコーディング構成が存在する。結果として、提案された三次元コーディングスキームに関しては、大多数の薬剤は、互いに区別できる。加えて、三次元コーディングスキームに関しては、使用者が不正確なリザーバを異なったカートリッジに対して設計したカートリッジホルダ内に積載しようと試みる場合、使用者は、組立プロセスの初期の段階で警告されるであろう。
【0067】
本発明の例示的な実施態様を説明した。しかし、当業者なら、変化及び改変は、特許請求範囲で定義される本発明の真の範囲及び精神から外れることなくこれらの配置に対してなし得ることは理解するであろう。
【0068】
参照数字
10:薬物送達デバイス;
11:内部キャビティ;
12:用量設定機構;
13:用量設定機構の遠位端;
14:カートリッジハウジング/カートリッジホルダ;
15:カートリッジハウジングの近位端;
16:キャップ;
17:用量設定器;
18:環状部分/停止部;
20:カートリッジ;
21:セプタム;
22:バレル;
24:スリーブ;
26:薬剤/ネック;
28:ストッパ/ピストン;
30:カートリッジの遠位端;
31:ショルダ;
32:カートリッジの近位端;
40:直径;
42:直径;
50:識別子;
52:展性可能な材料/心材料;
54:上面/第一の面;
56:底面/第二の面;
58:二次元識別子;
60:プロファイル/三次元コーディング機能;
70:薬剤リザーバ/カートリッジ;
71:カートリッジの遠位端;
74:外面;
100:識別子;
102:第一の材料;
104:上面;
112:底面;
108:隆起コーディングプロファイル;
120:識別子;
122:材料/フィルム;
124:上面/第一の面;
126:底面/第二の面;
128:隆起コーディングプロファイル;
140:識別子;
142:材料/フィルム;
144:上面/第一の面;
146:底面/第二の面;
148:隆起コーディングプロファイル;
160:識別子;
164:第一の層;
166:第二の層;
168:カプセル化されたコーディング機能;
170:隆起コーディングプロファイル;
180:識別子;
184:第一の層;
186:第二の層;
188:プロファイルドカット/凹部帯;
200:薬剤リザーバ;
201:識別子;
204:容器;
206:薬剤;
210:ストッパ;
212:ポート;
220:識別子;
222:オス型コーディング機能;
224:オス型合わせ機能;
228:オス型合わせ機能;
229:オス型コーディング機能;
230:カートリッジ;
232:外面;
234:カートリッジの近位端;
236:カートリッジの遠位端;
240:カートリッジハウジング;
242:内部キャビティ;
244:メス型コーディング機能;
246:メス型合わせ機能;
【技術分野】
【0001】
本開示の具体的な実施態様は、リザーバに、特に、薬剤を含むリザーバに関する。より特別には、本開示は、一般的には、三次元識別子、ラベル、又はリザーバ内に含まれている内容物(薬剤など)を表す、又は示す他の類似の指定エレメントを対象にしている。一つの例で示す通り、そのような薬剤リザーバは、アンプル、カートリッジ、バイアル、又はパウチを含んでもよく、そして医療送達デバイスと一緒に使用してもよい。典型的な医療送達デバイスは、注射器、ペン形注射器、ポンプ、吸入器、又は少なくとも一つの薬剤を含む少なくとも一つのリザーバを必要とするその他同様の注射器若しくは注入デバイスを含むが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
アンプル、カートリッジ、又はバイアルなどの薬剤リザーバは一般的に知られている。そのようなリザーバは、患者により自己投与し得る薬剤のために、特に、使用される。例えば、インスリンに関しては、糖尿病を病む患者は、ペン形注射器を経由して注射するか、又はポンプを経由して注入するために、ある量のインスリンを必要とし得る。ある公知の再使用可能なペン形薬物送達デバイスに関しては、患者はカートリッジハウジング内にインスリンを含むカートリッジを積載し得る。カートリッジを正しく積載した後、使用者は、その後、 薬剤の用量を選択することを要求され得る。反復用量がカートリッジから投与され得る。一度、カートリッジが空になると、カートリッジが除去され、そして新しいカートリッジに代替しなければならない。そのようなカートリッジの大半の供給者は、使用者が、空のカートリッジを正しく廃棄し得ることを薦める。
【0003】
そのような空のカートリッジの除去及び再積載を必要とする自己投与システムは、ある種の限界を有する。例えば、ある一般的に公知のシステムにおいて、使用者は、薬物送達デバイスなしで、又は不正確なカートリッジの交差した使用を阻止する機構を有するカートリッジなしで、送達システム内に新しいカートリッジを単に積載する(load)かもしれない。即ち、薬物送達デバイスは、カートリッジ内に含まれる薬剤が本当に患者により投与されるべき薬剤の正しいタイプであるかどうかを決定するための機構を持たない。あるいは、薬物送達デバイスは、カートリッジ内の薬剤の正しいタイプが、その特定の薬物送達システムと一緒に使用されるべきかどうかを決定するための機構を提示しない。糖尿病を病む患者などのある年長患者には、手先の器用さに制限があるかもしれないこの潜在的な問題は、悪化するであろう。長時間作用形インスリンの代わりに、短時間作用形インスリンなどの薬剤の可能性のある不正確な用量を投与することは障害を与え、又は死に至らせるかもしれないので、不正確な薬剤を識別することは、全く重要である。
【0004】
ある種の薬物送達デバイス又はシステムは、使用者又は介護人に、正しい薬物送達デバイスと一緒に使用するための正しいカートリッジを選択することを支援するためにカラーコーディングスキームを使用してもよい。しかし、そのようなカラーコーディングスキームは、ある使用者に対して、特に、糖尿病を病む患者に広く流行している状況である弱視力又は色覚異常に病んでいる使用者に対して課題をもたらす。
【0005】
そのような使い捨てカートリッジと共に生じ得る別の関心は、これらのカートリッジが本質的に標準サイズで製造され、そしてある認定された地方の規格及び国際規格を順守しなければならないことである。結果として、そのようなカートリッジは、一般的には、標準サイズカートリッジ(例えば、3mlカートリッジ)で供給される。従って、多数の異なった供給者により供給され、そして異なった薬剤を含む、多様なカートリッジであってもよい。しかし、これらのカートリッジは、単回薬物送達デバイスであるかもしれない。
一つの例で示す通り、第一の供給者からの第一の薬剤を含む第一のカートリッジは、第二の供給者により提供される医療送達デバイスに適合し得る。そのように、使用者は、薬物送達デバイスが、おそらく、そのようなカートリッジ、従って、そのカートリッジ内に含まれる薬剤と一緒に使用されるように設計されず、又はそれを目的としていないことに気付くことなく、医療送達デバイス内に不正確な薬剤(インスリンの急速タイプ、又は基礎タイプなど)を充填し、そしてその後、投与することが可能となるかもしれない。
【0006】
そのように、使用者が薬物送達デバイス内に不正確な薬剤タイプを充填する潜在的なリスクを減少させるために、使用者、医療提供者、介護者、規制当局、及び医療デバイス供給者からの強い要望がある。また、従って、そのような薬物送達デバイスからの不正確な薬剤(又は、薬剤の不正確な濃度)を投与するリスクを減少させる要望もある。
【0007】
従って、その薬剤タイプに対して、希望しないカートリッジの交差使用を防ぐように、物理的に専念(physically dedicate)し、又はカートリッジを機械的にコード化し、そしてカートリッジ上に提供される献身(dedication)又はコード化機能を共に受け取り、又はそれと機能する注射デバイスを設計するための一般的な必要性が存在する。同様に、また、医療送達デバイスを、特定の薬剤を含み、そして望まないカートリッジの交差使用を阻止するために公認されたカートリッジのみを使用することを可能にする特定のカートリッジのための一般的な必要性が存在する。
【0008】
また、カートリッジが非公認の薬剤又は薬物送達デバイスと一緒に使用できることに妥協できないように改ざんすることが困難であるような、特定のカートリッジを提供するための一般的な必要性は存在する。そのようなカートリッジは改ざんすることが困難であるかもしれないので、それらは、また、偽造のリスク、即ち、不規則に偽造品を提供するための偽造を困難にすることを減少させるかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明により解決されるべき課題は、識別子、薬剤リザーバ、及び使用者に対する安全性が改良される薬物送達デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一つの態様は、薬剤リザーバ用の識別子に関する。薬剤リザーバは、薬剤を例で示す通り、複数用量の薬剤を保持するように構成され得る。リザーバは、例えば、カートリッジを含んでもよい。識別子は、少なくとも一枚の材料のシートを含んでもよい。シートは、展性可能な材料のシートを含んでもよい。材料のシートは、少なくとも一つの三次元コーディング機能を含んでもよい。例として、シートは、二つ又はそれ以上のコーディング機能を含む。少なくとも一つの三次元コーディング機能は、リザーバに関連する情報を提供するように適合、配置され得る。特に、三次元コーディング機能は、薬剤リザーバに含まれる薬剤を代表し得る。また、三次元コーディング機能は、コード化されてもよく、それが、特に、薬物送達デバイス内に、又は該デバイスのリザーバ保持部材内に合致し、特に、嵌入し得るように形成され、配置されてもよい。特に、コーディング機能は、前記デバイス上に沿って、若しくはその中に、又は前記デバイスのリザーバ保持部材の中に提供される対応するコーディング機能と協動し、及び合致させるために形成され、配置されてもよい。特に、デバイス又はリザーバ保持部材上に提供されるコーディング機能と嵌め合わないコーディング機能を含む薬剤リザーバの挿入は、薬剤リザーバのコーディング機能、及びデバイス又はリザーバ保持部材のコーディング機能の機械的協動に起因して阻止され得る。従って、コーディング機能は、不正確なデバイスと一緒に薬剤リザーバを使用することを阻止し得る。
【0011】
実施態様によると、コーディング機能は、機械的コーディング機能である。特に、コーディング機能は、薬剤リザーバがデバイス内に挿入されるとき、デバイス上に、又はリザーバ保持部材上に提供される対応するコーディング機能と機械的に協動するように適合され、及び配置され得る。
【0012】
三次元コーディング機能は、シート材料上に提供され、又は形成されてもよい。シート材料は、上面及び底面を含んでもよい。底面は、好ましくは、薬剤リザーバの表面に対して識別子を適用するために使用される。三次元コーディング機能は、前記材料のシートの前記上面又は前記底面上のどちらかに提供されてもよく、又は形成されてもよい。コーディング機能は、隆起機能(raised features)又はくぼみ機能であってもよい。例えば、コーディング機能は、エンボスのコーディング機能を含んでもよい。更に、又はあるいは、前記コーディング機能は、樹脂製のコーディング機能を含んでもよい。エンボスのコーディング機能は、例えば、エンボスのコーディング機能の堅牢さを上昇させるために、更なる材料、例えば、樹脂で満たされていてもよい。三次元コーディング機能は、例えば、印刷コーディング機能を含んでもよい。特に、エンボスのコーディング機能は、スクリーン印刷で適用される樹脂で満たされていてもよい。あるいは、前記コーディング機能は、液体のコーディング機能、特に、液体を用いるプロセスで形成されるコーディング機能を含んでもよい。特に、エンボスコーディング機能より堅牢な三次元コーディング機能を提供するために、例えば、コーディング機能は、隆起プロファイルを生成するために、固体粒子を含む液体又は溶液を用いた印刷プロセスによりシート表面に適用してもよい。液体は、例えば、硬化でき得る。あるいは、コーディング機能は、ダイキャストコーディング機能を含んでもよい。
【0013】
実施態様によると、コーディング機能少なくとも一つは、材料のシートに、解除可能に、又は恒久的に取り付けられ、例えば、接着される。特に、コーディング機能は、材料のシートの上面又は底面に取り付けられてもよい。
【0014】
実施態様によると、少なくとも更なる一枚の材料が提供される。更なる材料のシートは、材料のシートの少なくとも上面の一部に沿って提供され得る。少なくともコーディング機能の一つは、シートの一部と更なる材料のシートの一部の間でカプセル化され得る。
【0015】
実施態様によると、材料の更なるシートは、プロファイルドカット(profiled cut)を画成するように構成される。プロファイルドカットは、コーディング機能の少なくとも一つを含み得る。プロファイルドカットは、例えば、リザーバ保持部材において配置された対応する機能と協動するように適合、配置され得る。特に、プロファイルドカットは、リザーバ保持部材の内部キャビティ上に対応する隆起領域と協動し得る。
【0016】
実施態様によると、識別子は、少なくとも一つの、好ましくは、二つ又はそれ以上の合わせ機能を含む。合わせ機能は、事前に定義された向きに、薬物送達デバイス内へ、識別子を含むリザーバの挿入を可能にするように構成され得る。個々の合わせ機能は、例えば、以前に記載したリザーバ保持部材において提供される対応する合わせ機能と協動するように構成され得る。特に、リザーバ保持部材の合わせ機能は、リザーバ保持部材が個々の合わせ機能の位置で与えられる所定の向きにおいて識別子を受け入れることができるように、識別子の合わせ機能に合致しなければならない。
【0017】
実施態様によると、識別子は、更に、二次元のコーディング機能を含む。二次元の機能は、識別子の表面上に提供されてもよい。二次元の機能は、例えば、識別子の表面に印刷されてもよい。二次元の情報は、例えば、リザーバ中に含まれる薬剤の名称などの情報を提供してもよい。
【0018】
更なる態様は、薬剤リザーバに関する。薬剤リザーバは、薬物送達デバイスと一緒に使用されるように適合し得る。薬剤リザーバは、例えば、カートリッジ又はバイアルを含んでもよい。薬剤リザーバは、以前に記載した識別子を含んでもよい。薬剤リザーバは、容器を含んでもよい。薬剤、例として複数用量の薬剤は、前記容器内に含まれていてもよい。 識別子は、解除可能に、又は恒久的に前記容器に適用するように構成され得る。識別子は、前記容器中に含まれる薬剤を代表し得る。識別子はコード化されてもよく、特に、前記容器を使用するために適合され、配置される薬物送達デバイスにおいて、それが使用されてもいいように少なくとも一つの三次元コーディング機能を含んでもよい。
【0019】
更なる態様は、薬物送達デバイスに関する。デバイスはペン形デバイスを含んでもよい。薬物送達デバイスは、以前に記載した薬剤リザーバを受け入れるように構成されてもよい。薬物送達デバイスは、リザーバ保持部材、例えば、カートリッジホルダを含んでもよい。リザーバ保持部材は、薬剤リザーバを保持するように構成されてもよい。リザーバ保持部材は、内部キャビティを含んでもよい。内部キャビティは、薬剤リザーバを受け入れ、及び保持するように構成されてもよい。内部キャビティ、リザーバ保持部材、及び/又は、デバイスは、デバイスコーディング機能を含んでもよい。デバイスコーディング機能は、薬剤リザーバのコーディング機能と協動するように適合され、配置されてもよい。コーディング機能及びデバイスコーディング機能との協動は、コーディング機能がデバイスコーディング機能と嵌め合わないとき、薬剤リザーバのリザーバ保持部材内への挿入を阻止するように構成され得る。特に、リザーバが非嵌合の識別子、特に、非嵌め合いのコーディング機能を備えているとき、間違った薬剤を保持する薬剤リザーバは、薬物送達デバイスのリザーバ保持部材内に積載されることを阻止され得る。この方法により、デバイスからの間違った薬剤の投与は阻止され得る。
【0020】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子が提供され、薬剤リザーバは、薬剤を保持するように構成され、識別子は、少なくとも一つの三次元コーディング機能を含む少なくとも一枚の材料を含み、ここで、少なくとも一つの三次元コーディング機能は、リザーバに関連する情報を提供するように適合され、配置される。
【0021】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子が提供され、前記識別子は、展性可能なシート材料を含み、前記シート材料は、上面、底面を含み、前記底面は、前記薬剤リザーバの表面に前記識別子を適用するように使用され、そして第一の三次元機能は、前記材料のシートに形成される。
【0022】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の識別子は、一枚の材料を含み、そしてこの材料のシートは、上面、底面を含む。底面は、薬剤リザーバの表面に識別子を適用するために使用される。第一の三次元コーディングエレメントは、シート材料の上面又は底面上に形成される。
【0023】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、材料の第一のシートを含む。材料の第二のシートは、第一の材料の上面の少なくとも一部に沿って提供される。カプセル化された機能は、材料の第一のシートの部分と第二のシートの部分の間で提供される。
【0024】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、材料の第一のシートを含み、材料の第二のシートは、材料の前記第一のシートの上面の、少なくとも一部に沿って提供され、材料の前記第二のシートはプロファイルドカットを定義し、ここで、前記プロファイルドカットはコーディング機能を含む。
【0025】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバ用の三次元識別子は、一枚の材料を含み、材料の前記シートは、上面、底面を含んでなり、上記底面は、前記薬剤リザーバの表面に取り付け可能であり、そして、第一の三次元コーディングエレメントは材料の前記シートに取り付けられる。
【0026】
好ましい実施態様によると、薬剤リザーバは容器を含み、そして薬剤は、容器内に提供される。ストッパは、固定的に容器に取り付けられ、ここで、ストッパは、薬剤の一部が容器から出てくることを阻止する。三次元識別子は、容器に適用される。この配置において、三次元識別子は、容器内に含まれる薬剤を代表し得る。
【0027】
本発明の様々な態様のこれら、並びに、その他の利点は、添付の図面を適切に参照して、次の詳細な記述を読むことにより当業者には明白になるであろう。
【0028】
本発明の範囲は特許請求範囲の内容で定義される。本発明は特定の実施態様に制限されず、異なった実施態様のエレメントのいかなる組合せも含む。更にその上、本発明は、請求項のいかなる組合せも、及び請求項で開示される機能のいかなる組合せも含む。
【0029】
例示的な実施態様は、図面を参照して本明細書で記載される:
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】ペン形薬物送達デバイスを図示する。
【図2】図1で示すペン形薬物送達デバイスのカートリッジホルダ内に積載され得るカートリッジを図示する。
【図3】図1で示す薬物送達デバイスなどのペン形薬物送達デバイスと一緒に使用し得るカートリッジと一緒に使用するための三次元識別子の第一の配置を図示する。
【図4】薬剤を含むカートリッジに取り付けされた図3で示す三次元識別子を図示する。
【図5】カートリッジ用の三次元識別子の第二の配置を図示する。
【図6】カートリッジ用の三次元識別子の第三の配置を図示する。
【図7】カートリッジ用の三次元識別子の第四の配置を図示する。
【図8】カートリッジ用の三次元識別子の第五の配置を図示する。
【図9】カートリッジ用の三次元識別子の第六の配置を図示する。
【図10】三次元識別子と一緒に使用され得る代替のリザーバを図示する。
【図11】カートリッジ用の三次元識別子の第七の配置を図示する。
【図12】A〜Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。
【図13】A〜Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1を参照して、ペン形注射器タイプの形状の薬物送達デバイスを示す。この薬物送達デバイス又はペン形注射器10は、用量設定機構12、カートリッジハウジング14及び取り外し可能なキャップ16を含む。カートリッジハウジング14の近位端15、及び用量設定機構12の遠位端13は、共に取り外し可能に固定し得る。薬物送達デバイス10が使用されないとき、取り外し可能なキャップ16は、カートリッジハウジング14上に、解除可能に、保持できる。ペン形注射器10は、再使用可能な、又は使い捨てのペン形注射器であってもよい。 注射器10は、再使用可能なデバイスであるところでは、カートリッジホルダ14、及び用量設定機構12は、好ましくは、一緒に取り外し可能に連結される。使い捨てデバイス10において、それらは、一緒に、恒久的に連結され得る。
【0032】
カートリッジハウジング14は、薬剤26を含む取り外し可能なカートリッジ20を含む。図1を参照して、カートリッジハウジング14は、取り外し可能なカートリッジ20を収納する。
【0033】
図2は、図1で示す薬物送達デバイス10と共に使用され得るカートリッジ20の透視図を図示する。
【0034】
カートリッジハウジング14により定義される内部カートリッジキャビティ11が寸法をしめされ(dimensioned)、カートリッジ20を確実に受け入れ、保持するように構成される。カートリッジ20は、一般的に、遠位端30から近位端32へ伸びる管状バレル22を含む。遠位端30は、内側に合流するショルダ31で定義される。
【0035】
遠位端30において、カートリッジ20は、小さい直径のネック26を含み、このネックは、バレル22のショルダ31から遠位的に突出する。好ましくは、この小さい直径のネック26は、大きい直径の環状ビーズ(示されていない)を備え、このビーズは、ネック26の最遠位端においてその円周状に伸びる。穿孔可能なシール又はセプタム21は、ネックで定義される開放遠位端を横切って確実に取り付けられる。シール21は、金属性のスリーブ24により所定の位置で保持され得る。このスリーブ24は、ネックの遠位端において円周状のビーズの周りにクリンプし得る。薬剤26は、カートリッジ20内にプレフィルドされ、そして、部分的に、穿孔可能なシール21、金属スリーブ24、及び可動ストッパ28により、カートリッジ20内に保持される。ストッパ28は、カートリッジ20の第一端又は近位端に維持される。ストッパ28は、バレル22の内部管壁と摺動的流体密封係合を行う。用量投与中のストッパ28に対する遠位方向における軸方向に向いた力は、カートリッジハウジング又はカートリッジホルダ14の遠位端上に取り付けられ得る両頭針(明確に示されていない)を通してカートリッジ20から薬剤26を放出する。
【0036】
カートリッジハウジングのキャビティ11を定義するカートリッジハウジング14の部分は、図2のD1で示される実質的に一様な直径(uniform diameter)40である。この直径D1は、好ましくは、カートリッジ20の直径より若干大きい。カートリッジホルダ14の内部は、カートリッジホルダ14内で、カートリッジ20を動かすのを阻止するように寸法を決めた内側に伸びる環状部分又は停止部18を含む。この方式において、カートリッジ20がカートリッジホルダ14のキャビティ11内に積載され、そして、カートリッジホルダ14が、その後、用量設定機構12に連結されるとき、カートリッジ20は、カートリッジキャビティ11内に確実に保持されるであろう。より特別には、カートリッジ20のネック26及びクリンプ金属スリーブ24は、最終的には、カートリッジハウジング14内に完全に通過していくクリンプ金属スリーブ24を備えたカートリッジホルダ14の開放近位端内へ、近位から遠位方向に向かって挿入される。用量設定機構12に取り外し可能に連結されたカートリッジハウジング12に関しては、カートリッジ20の近位端は、一般的に、用量設定部材12により提供される停止部に隣接するであろう。
【0037】
薬剤26の多くの用量は、カートリッジ20から投与され得る。好ましくは、カートリッジ20は、一日当たり一回又は多数回の頻度で投与しなければならないタイプの薬剤26を含む。そのような薬剤の一つがインスリンである。
【0038】
用量設定機構12は、用量設定機構12の近位端において、用量設定器17を含む。一つの好ましい配置において、用量設定器17は、用量を設定するために回転する。この設定用量を投与するために、使用者は、カートリッジハウジング14の遠位端上に、以前に説明した両頭が相似した針を含むニードルアセンブリを取り付ける。このように、ニードルアセンブリは、カートリッジ20のシール21を穿孔し、その結果、薬剤26と液体連結する。使用者は、設定用量を注射するために用量設定器17を押す。同様の用量設定及び用量投与手法は、カートリッジ20中の薬剤26が消費され、その後、新しいカートリッジ20がデバイス10内に積載されなければならなくなるまで続く。空のカートリッジ20を交換するために、使用者は、用量設定機構12からカートリッジハウジング14を取り除くことが求められる。
【0039】
図3は、図1で図示されたデバイス10などの薬物送達デバイスと一緒に使用するための三次元識別子の第一の配置を図示する。この図において、三次元識別子50は、一般的に平板状態で示される。しかし、当業者なら認識する通り、識別子50は、従来のカートリッジ又はバイアル20の滑らかに曲がった外面(図1及び2参照)のような滑らかな曲面リザーバに固定され得る程度の可撓性を有する材料を含み得る。
【0040】
この第一の配置において、三次元識別子50は、単一層の展性可能な材料52を含み、ここで、そのような展性可能な材料52は、それが縦軸の周囲において可撓性があるが、その形状をラベル面で保持し、又は好ましい形状又はプロファイルを形成するためのプロセスを経由して操作可能であるように選択される。 そのような材料52は、例えば、PE、PET、PVC、LDPEを含んでもよい。この第一の材料52は、第一、又は、上面54、及び第二、又は底面56を有する。この配置において、識別子50は、材料又はフィルムの可撓性ピースを含む。好ましくは、この材料又はフィルムは、エンボシング又はスタンピングなどの多くの方法で形成できる少なくとも一つの外側に面するプロファイル60を備えている。このプロファイル60は、基盤材料又はフィルムを要求された三次元プロファイルの逆型を有するダイの中へ通過させることにより形成され得る。プロファイル整合のためのスタンプ又はパンチは、ラベル材料をダイ内へ変形させるために使用される。このスタンピング又はパンチング工程は、好ましいプロファイル60を創造するために、識別子芯材料52に恒久的な変形を発生させる。このエンボス機能の頑健性(robustness)を上昇させるために、それは、例えば、ノズルから、又はスクリーン印刷により適用される樹脂で充填され得る。図示する通り、このスタンピングプロセスにより創造されるプロファイル60は、一般的に、半円形の形体を有する。しかし、当業者なら理解する通り、代替の形状プロファイルも、また、使用してもよい。
【0041】
好ましくは、多次元識別子50は、また、芯材料52の上面54に沿って提供される二次元識別子を含む。この二次元情報は、リザーバ20中に含まれる薬剤の名称、薬剤26の供給者に関する情報;薬剤26の寿命又は有効期限の情報、推薦する貯蔵条件、製造情報(ロット情報、製造の日付又は場所)、濃度、体積などの情報を含み得る。
【0042】
図3に示す識別子50が、単独の三次元コーディング機能又はプロファイル60を含むが、識別子50が複数のそのようなコーディング機能60を含むことが認識されるであろう。あるいは、識別子50は、そのようなプロファイル60のパターン含むかもしれない。複数のコーディング機能60を有するそのような配置において、ここで、薬剤供給者は、可能性のある三次元プロファイル60、及び/又は、プロファイルの配置、薬剤26の数を増加させるので、従って、リザーバ20に含まれる可能性のあるコード化された薬剤20の数は、同様に増加するであろう。
【0043】
図4は薬剤リザーバ70に固定された図3で示す三次元識別子50を図示する。そのような薬剤リザーバ70は、図2で示すカートリッジ20のようなカートリッジを含み得る。識別子50は、カートリッジ70の円筒状外面の周囲を包み、そして固定される。
【0044】
図示する通り、三次元識別子50は、カートリッジ70に固定され、ここで、識別子50の底面56は、糊剤、接着剤、又は識別子50をカートリッジ70の外面74に半恒久的に固定されることを可能にするその他同様の接着成分を備えている。図示する通り、識別子プロファイル60は、好ましくは、カートリッジ70の遠位端71に向かって位置する。この方式において、カートリッジ70及び識別子50は、カートリッジ70及び識別子50が図1で図示されるカートリッジハウジング14のようなカートリッジハウジングと一緒に使用されるとき、カートリッジハウジング14は、プロファイル60が適切にカートリッジハウジング14の内部キャビティ11内を通過できるように識別子50の改変された寸法を受け入れることができるように、機械的に改変される必要がある。即ち、内部キャビティ11は、異なった直径D2:42を有するカートリッジ70を受け入れるために改変する必要がある。一つの例で示す通り、内部キャビティ11は、図11のようにカートリッジ70上に突起60を通過させることを可能にするために窪みを含むことができる。使用者が、カートリッジ、又は図7で示す識別子システム70を未改変のカートリッジハウジング14と一緒に使用しようとする場合、プロファイル60は、単に、カートリッジ70を未改変のカートリッジハウジング14内に適合し得ることを阻止し、従って、使用者に、カートリッジ70はカートリッジハウジング14と一緒に使用することを意味しないことを知らせる。
【0045】
このように、使用者がカートリッジホルダ14内にカートリッジ70を積載しようとするとき、隆起コーディングプロファイル60は、受け取り可能なカートリッジ70を許可し、又は受け入れ不能カートリッジ70を薬物送達デバイス10内へ挿入することを阻止するであろう。薬物送達デバイス10、薬剤26を含むカートリッジ70、又は薬剤投与システムの機械的構造に依存して、コーディングプロファイル60(複数のプロファイル又はプロファイルアレイ)は、カートリッジ70の近位端に向かって、カートリッジ70の異なった部分に沿って提供され得る。
【0046】
識別子50は、更に、二次元識別子58を含む。この配置において、識別子50は、二次元識別子58がカートリッジ70の近位端の近くに存在するように、そして三次元識別子60がカートリッジ70の遠位端近くに存在するように、カートリッジ70に適用されてきた。カートリッジ70の遠位端近くにこの三次元識別子60を置く利点は、いかにして使用者が通常通りに新しいカートリッジ70を、ペン形薬物送達デバイスなどのデバイス10のカートリッジハウジング14内へ装填するかを誘導する。即ち、多くの一般的なペン形薬物送達デバイス10に関しては、使用者は、初めに、カートリッジ70の遠位端をカートリッジホルダ14内へ置くことによりデバイス10内へ新しいカートリッジ70を積載する。そのような場合において、使用者が不正確なカートリッジ70をカートリッジホルダ14内へ装填するところでは、使用者は、不正確なカートリッジ70を積載しようとすることを、直ちに、警告されるであろう。
【0047】
図5は、代替の三次元識別子100を示す。この識別子は、上面104及び底面112を有する第一の材料102を含む。図3に示す識別子50により提供される、スタンプ、又はエンボスされたコーディング機能60より頑健なコーディング機能を提供する目的で、材料102は、印刷プロセスによりその表面に適用される三次元機能108を有する。このプロセスは、隆起したプロファイルを生成させるために、樹脂、液体、又は固体粒子を含む溶液を使用してもよい。樹脂用材料の例としては、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、又はエポキシがあり;液体としては、オイルベースのワニスであってもよく;そしてそれらは、グラス又はポリマーなどの固体粒子を含んでもよい。
【0048】
一例で示す通り、そのような印刷は、樹脂、液体、又は軟質のプラスチック材料を調剤するノズルを備えたコンピュータ制御のプリントヘッドを用いて実施できる。制御されたプリントヘッドで適用される流動体又は材料は、熱、光を用いて、又は空気若しくは湿気に対する反応により硬化することが可能であり、又は固化させることが可能である。硬化のあと、隆起したプロファイル又は三次元機能108の幾何学的形状は、識別子100の、固定され、一体化された部分になる。
【0049】
図6は、尚、三次元識別子120の別の配置を示す。この配置において、識別子120は、単層の材料又はフィルム122を含む。材料又はフィルム122のこの層は、第一の面、又は上面124、及び第二の面、又は底面126を含む。本明細書で開示された他の識別子配置と同様に、第二の面、又は底面126は、リザーバ表面に対して半恒久的に接着するために化学的に調製され得る。
【0050】
隆起コーディングプロファイル128は、この単層122の第一の表面124上に鋳造される。一つの好ましい実施態様において、この隆起コーディングプロファイル128は、粘調な樹脂又は液体を用いて鋳造され得る。例えば、隆起コーディングプロファイル128は、事前に定義された領域を有する。この事前に定義された領域は、コーディング機能128を定義し、そして材料122の上面124を、円滑な光沢ワニス又はインクで、先ずコーティングすることにより創造できる。好ましくは、そのようなワニス又はインクは、樹脂又は液体の流れを含むためにマスクとして作用する。材料122の上面124の領域を未コートのままにすることにより、これは鋳造材料を事前に定義された領域において識別子120の上面124に結合することを可能にし、そしてその結果、三次元コーディング機能128を提供する。鋳造プロセスは、材料122の上面にノズル又はディスペンサからポリウレタン又はポリエステルなどの樹脂又は液体を移動し得る。適用された樹脂又は液体は、隠された単独領域、又は複数領域の端部にまで流動させてもよく、そして未処理のラベル表面にのみ接続する。再び一つのプロファイル128のみ図6に示されるが、プロファイル128のような複数のプロファイル又はプロファイルパターンを活用する代替の識別子配置が活用され得る。
【0051】
図7は、尚、三次元識別子140の別の配置を示す。この配置において、識別子140は、単層材料又は単層フィルム142より成る。再び、この単層材料又は単層フィルム142は、上面144及び底面146を含む。コーディング機能148は、この材料の上面144に取り付けられ、そしてこの分離したコーディング機能148は、糊付け、結合、又は熱の適用により取り付けられる。コーディング機能148は、成形され、ダイカットされ、又はレーザプロファイルされた構成部品として作ることができる。コーディング機能148が上面144に取り付けられたとき、隆起コーディング機能148は、識別子140の一体部分になり得る。
【0052】
図8は三次元識別子160の、尚、別の配置を示す。この配置において、識別子160は、二層の材料又はフィルム:第一の層164及び第二の層166を含む。これら二層の材料164、166は、分離したコーディング機能168をカプセル化するために使用し得る。このカプセル化されたコーディング機能168は、隆起コーディング機能170を第一の材料164に沿って定義する。一つの配置において、第一の層164及び第二の層166は、成形され、ダイカットされ、又はレーザプロファイルされた構成部品の周囲に置いてもよい。一つの好ましい配置において、第一及び第二の層164、166を熱の適用下で結合させるプロセスは、第一の層164をコーディング機能168の周囲で変形させる。表面プロファイルにおいて得られた変化は、識別子160の三次元コーディング機能168を提供する。
【0053】
代替の配置において、識別子160の第一の層164は、隆起プロファイルを創造するためにダイツールを用いてエンボスできる。この隆起プロファイル168が定義されると、個々のプロファイルされた構成部品は、その後、エンボス領域に置くことができる。識別子160の第二の層166は、その後、それにより、識別子160を創造するために、プロファイルされた構成備品168をカプセル化するために、エンボスされた第一の層164及び個々のプロファイルされた構成部品168に適用できる。
【0054】
尚、別の代替配置において、更なるプロセスは、樹脂がノズルから、又はスクリーン印刷プロセスにより適用されるエンボスされた第一の層164を使用できる。第二の層166は、完成した識別子160を形成するために樹脂をカプセル化するであろう。コーディングの詳細は、材料又はフィルムの第一及び第二の層164、166間でカプセル化された隆起プロファイル168により提供される。
【0055】
図9は、三次元識別子180の、尚、別の配置を図示する。この配置において、識別子180は、材料又はフィルム182の第一又は上層184、及び第二又は底層186を含む。あるいは、識別子180は、材料又はフィルム182の二つの層より多くの層を含んでもよい。図示する通り、上層184は、除去すべき材料の領域を定義するプロファイルドカット188を定義する。カットプロファイルを剥ぎ取り、又は取り除くことは、識別子180の第一の面内に凹部帯188を創造する。
【0056】
表面高さのこの変化は、図1で示すカートリッジホルダ14のようなカートリッジホルダの内部キャビティ11上の対応する隆起領域内に適合させるコーディング機能188を提供することができる。二つの部分を用量設定機構12に対してカートリッジハウジング14のアセンブリ上に一緒に合体させることにより、正しいカートリッジがカートリッジホルダ14内に、そしてその結果、薬物送達デバイス10内に積載されることを確認するであろう。
【0057】
図11は、三次元識別子220の別の配置を図示する。一つのコーディング機能が新規である場合、そのコーディング機能は、別のコーディング機能を合わせするために使用できる。これは図11で示される。図11において、カートリッジ230の外面232に固定された三次元識別子220が示される。識別子220は、二つの隆起した機能:カートリッジ230の近位端234で示されるオス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224を含む。カートリッジハウジング240の内部キャビティ242は、対応するメス型コーディング機能244及びメス型合わせ機能246を含む。カートリッジ230上のオス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、内部キャビティ242が識別子220を受け入れることができ、オス型機能をカートリッジハウジング240の内部キャビティ242内に適切に通過させることを可能にするように、メス型コーディング機能244及びメス型合わせ機能246を一致させなければならない。オス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、カートリッジ230の近位端234で示されるが、オス型コーディング機能222及びオス型合わせ機能224は、カートリッジ230に沿っていかなる位置にも位置してもよい。機能はカートリッジ230の遠位端236で、若しくはその近辺で、又はカートリッジ230に沿って中間位置で位置してもよい。
【0058】
図12A、12B、及び12Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。図12A及び12Bは、オス型合わせ機能及びオス型コーディング機能222の様々な配置を示す。図12A及び12Bにおいて、オス型合わせ機能224は、合わせ機能224がカートリッジハウジング240の内部キャビティ242に配置された窪み内に適合できなくなり、そしてコーディング機能222と協動することを対象とするように、オス型コーディング機能222より厚い突起部を含み得る。図12A及び12Bで示す通り、オス型合わせ機能224及びオス型コーディング機能222は、識別子220の円周に沿って様々な位置で存在し得る。図12Cは、カートリッジ230が二つの向きのいずれかに挿入可能となるように、軸対称的に配置された同等の二セットのオス型合わせ機能228及びオス型コーディング機能229を含む代替識別子220を示す。その他多くのオス型合わせ機能及びオス型コーディング機能は、三次元識別子220上に存在し得る。
【0059】
図13A、13B、及び13Cは、図11で示す配置の線1−1に沿って切断したコーディング及び合わせ機能の様々な実施態様の断面図を図示する。図13A及び13Bは、オス型コーディング機能222より大きい幅を有するオス型合わせ機能224を示す。図13A及び13Bで明示する通り、オス型合わせ機能224及びオス型コーディング機能222は、識別子220の外周に沿って様々な位置に存在してもよい。図13Cは、カートリッジ230が二つの向きの内のどちらかに挿入可能であるように、二セットの同等の軸対称的に配置されたオス型合わせ機能228及びオス型コーディング機能229を含む代替の識別子220を示す。その他多くのオス型合わせ機能及びオス型コーディング機能は、三次元識別子220上に存在してもよい。
【0060】
図11及び12Aの配置は、カートリッジ230の円筒状表面とカートリッジハウジング240の間のクリアランスが楕円性又は他の許容誤差に起因したカートリッジ230のカートリッジハウジング240への突き刺しを阻止することを可能にする。カートリッジ230の同じ側にある合わせ機能224及びコーディング機能222の両方で図示する通り、カートリッジ230は、中心から離れて押され、不正確なカートリッジ230を適合することを可能にする。この問題は、コーディング、及び/又は、合わせ機能が図12B及び12Cで示す通り、軸対称的に配置されるならば減少できる。
【0061】
更に、矢印は、使用者がどちらの機能が合わせすべきかを容易に決めることができるように、オス型合わせ機能及びメス合わせ機能の両方に存在し得る。
【0062】
三次元コーディングシステムは、多くの利点をもたらす。例えば、コーディングシステムは、使用者に薬剤を区分けすることを支援し得、それにより、デバイスが意図する薬剤と一緒のときのみ、送達デバイスを使用できることを確実にするために役立つ。特に、カートリッジに適用された提案された三次元コーディングシステムに関しては、カートリッジが不正確な識別子を含むとき、カートリッジは、薬物送達デバイス内に積載することを阻止する。カートリッジ識別子は、使用者に一つ又はそれ以上の次の動作:不正確なカートリッジホルダ内にカートリッジを完全に挿入すること、又は不正確な用量設定機構上にカートリッジ、及び/又はカートリッジホルダを取り付けること:を阻止することである。
【0063】
インスリン市場を主要な目的とするが、今開示された多次元識別子は、他の薬剤にも同様に適用し得る。例えば図1で図示する通り、今開示された多次元識別子の一つの好ましい応用は、次の例:図1で図示されたカートリッジ(例えば、3mlの円筒状ガラスカートリッジ)を備えた注射ペン、及び分離カートリッジハウジングを含む様々な薬物送達デバイスに適用できる。更にその上、識別子は、ホルダが第一次包装で処分されるように、ホルダに取り外し不能に保持されたカートリッジ(例えば、3ml円筒状カートリッジ)を備えた注射ペンに、そして第一次包装が直接ペンに、例えば、射出成形されたポリマー製のカートリッジに取り付けられた注射ペンに、適用し得る。
【0064】
その上、識別子は、いかなるタイプのリザーバ又は第一次包装、例えば、吸入器又はポーチを備えたいかなる薬物送達デバイスに適用してもよい。例えば、図10は、薬剤206を含む容器204含有する薬剤リザーバ200を図示する。ストッパ210は、容器204の遠位端に沿って提供され、そして薬剤を容器204から放出することを阻止するために、容器204に取り付けられる。尚、別の配置において、三次元識別子202は、容器204の出口ポート212に近い容器204上に提供される。この出口ポート212は、剛性のあるネックを有し、そして三次元識別子202は、このネックに沿って提供される。
【0065】
識別子は、また、次の例示を含むデバイス内の様々な構成部品にも、そして構成部品のいかなる位置に対しても適用してもよく、例えば、遠位端又は近位端又は中間位置:
カートリッジ(又はカートリッジに取り付ける機能)とそのホルダ間のインタフェース;カートリッジ(又はカートリッジに取り付ける機能)と薬物送達デバイス間のインタフェース;
及びカートリッジホルダ、成形カートリッジ又は他の第一次包装と薬物送達デバイス間のインタフェースにも適用してもよい。
【0066】
三次元識別子は、多くの利点をもたらし得る。例えば、三次元識別子は、低コストのコーディング機構をもたらし得、何故ならば、それは カートリッジに既に適用されたラベル上に形成され、そしてコスト的に効率な手法で製造できる。更に、使用し得る大多数の異なったコーディング構成が存在する。結果として、提案された三次元コーディングスキームに関しては、大多数の薬剤は、互いに区別できる。加えて、三次元コーディングスキームに関しては、使用者が不正確なリザーバを異なったカートリッジに対して設計したカートリッジホルダ内に積載しようと試みる場合、使用者は、組立プロセスの初期の段階で警告されるであろう。
【0067】
本発明の例示的な実施態様を説明した。しかし、当業者なら、変化及び改変は、特許請求範囲で定義される本発明の真の範囲及び精神から外れることなくこれらの配置に対してなし得ることは理解するであろう。
【0068】
参照数字
10:薬物送達デバイス;
11:内部キャビティ;
12:用量設定機構;
13:用量設定機構の遠位端;
14:カートリッジハウジング/カートリッジホルダ;
15:カートリッジハウジングの近位端;
16:キャップ;
17:用量設定器;
18:環状部分/停止部;
20:カートリッジ;
21:セプタム;
22:バレル;
24:スリーブ;
26:薬剤/ネック;
28:ストッパ/ピストン;
30:カートリッジの遠位端;
31:ショルダ;
32:カートリッジの近位端;
40:直径;
42:直径;
50:識別子;
52:展性可能な材料/心材料;
54:上面/第一の面;
56:底面/第二の面;
58:二次元識別子;
60:プロファイル/三次元コーディング機能;
70:薬剤リザーバ/カートリッジ;
71:カートリッジの遠位端;
74:外面;
100:識別子;
102:第一の材料;
104:上面;
112:底面;
108:隆起コーディングプロファイル;
120:識別子;
122:材料/フィルム;
124:上面/第一の面;
126:底面/第二の面;
128:隆起コーディングプロファイル;
140:識別子;
142:材料/フィルム;
144:上面/第一の面;
146:底面/第二の面;
148:隆起コーディングプロファイル;
160:識別子;
164:第一の層;
166:第二の層;
168:カプセル化されたコーディング機能;
170:隆起コーディングプロファイル;
180:識別子;
184:第一の層;
186:第二の層;
188:プロファイルドカット/凹部帯;
200:薬剤リザーバ;
201:識別子;
204:容器;
206:薬剤;
210:ストッパ;
212:ポート;
220:識別子;
222:オス型コーディング機能;
224:オス型合わせ機能;
228:オス型合わせ機能;
229:オス型コーディング機能;
230:カートリッジ;
232:外面;
234:カートリッジの近位端;
236:カートリッジの遠位端;
240:カートリッジハウジング;
242:内部キャビティ;
244:メス型コーディング機能;
246:メス型合わせ機能;
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤リザーバ(20、70)用の識別子(50)であって、薬剤リザーバ(20、70)は、薬剤(26)を保持するように構成され、識別子(50)は、少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)を含む材料の少なくとも一枚のシート(164)を含んでなり、ここで、少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)は、リザーバ(20、70)に関連する情報を提供するように適合、配置され、そして少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)は、材料のシート(164)に取り付けられる、上記識別子。
【請求項2】
材料の少なくとも一枚のシート(164)が、上面(54、104)及び底面(56、112)を含み、底面(56、112)が、識別子(50)を薬剤リザーバ(20、70)の表面に付けるように構成される、請求項1に記載の識別子(50)。
【請求項3】
材料の少なくとも一枚の更なるシート(166)を含んでなり、材料の更なるシート(166)が、材料のシート(164)の上面(54、104)の少なくとも一部に沿って備え付けられる、請求項1又は2に記載の識別子(50)。
【請求項4】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、シート(164)の一部と材料の更なるシート(166)一部の間でカプセル化される、請求項3に記載の識別子(50)。
【請求項5】
材料の更なるシート(166)が、プロファイルドカット(188)を画成するように構成され、ここで、プロファイルドカット(188)が、コーディング機能(60)の少なくとも一つを含む、請求項3又は4に記載の識別子(50)。
【請求項6】
識別子(50)を含むリザーバ(20、70)を薬物送達デバイス(10)内に事前に定義された向きに挿入することを可能とするように構成された少なくとも一つの合わせ機能(224、228)を、更に含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項7】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、エンボスコーディング機能を含む、請求項1〜6に記載の識別子(50)。
【請求項8】
鋳造により成形された印刷コーディング機能(60)又は隆起コーディング機能(60)を、更に含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項9】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、樹脂コーディング機能又は液体コーディング機能を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項10】
薬物送達デバイス(10)と共に使用される薬剤リザーバ(20)であって、薬剤リザーバ(20)が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の識別子(50)及び容器(204)を含んでなり、ここで、薬剤(206)が、上記容器(204)内に備え付けられる、薬剤リザーバ(20)。
【請求項11】
請求項10に記載の薬剤リザーバ(20)を受けるように構成され、そして薬剤リザーバ(20)を保持するように構成されたリザーバ保持部材(14)を含んでなる、薬物送達デバイス(10)。
【請求項12】
リザーバ保持部材(14)が、薬剤リザーバ(20)のコーディング機能(60)と協動するように適合、配置されるデバイスコーディング機能を含む、請求項11に記載の薬物送達デバイス(10)。
【請求項13】
コーディング機能(60)及びデバイスコーディング機能との協動が、コーディング機能(60)がデバイスコーディング機能と嵌め合わないとき、薬剤リザーバ(20)をリザーバ保持部材(14)内に挿入することを阻止するように構成される、請求項12に記載の薬物送達デバイス(10)。
【請求項1】
薬剤リザーバ(20、70)用の識別子(50)であって、薬剤リザーバ(20、70)は、薬剤(26)を保持するように構成され、識別子(50)は、少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)を含む材料の少なくとも一枚のシート(164)を含んでなり、ここで、少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)は、リザーバ(20、70)に関連する情報を提供するように適合、配置され、そして少なくとも一つの三次元コーディング機能(60)は、材料のシート(164)に取り付けられる、上記識別子。
【請求項2】
材料の少なくとも一枚のシート(164)が、上面(54、104)及び底面(56、112)を含み、底面(56、112)が、識別子(50)を薬剤リザーバ(20、70)の表面に付けるように構成される、請求項1に記載の識別子(50)。
【請求項3】
材料の少なくとも一枚の更なるシート(166)を含んでなり、材料の更なるシート(166)が、材料のシート(164)の上面(54、104)の少なくとも一部に沿って備え付けられる、請求項1又は2に記載の識別子(50)。
【請求項4】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、シート(164)の一部と材料の更なるシート(166)一部の間でカプセル化される、請求項3に記載の識別子(50)。
【請求項5】
材料の更なるシート(166)が、プロファイルドカット(188)を画成するように構成され、ここで、プロファイルドカット(188)が、コーディング機能(60)の少なくとも一つを含む、請求項3又は4に記載の識別子(50)。
【請求項6】
識別子(50)を含むリザーバ(20、70)を薬物送達デバイス(10)内に事前に定義された向きに挿入することを可能とするように構成された少なくとも一つの合わせ機能(224、228)を、更に含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項7】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、エンボスコーディング機能を含む、請求項1〜6に記載の識別子(50)。
【請求項8】
鋳造により成形された印刷コーディング機能(60)又は隆起コーディング機能(60)を、更に含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項9】
コーディング機能(60)の少なくとも一つが、樹脂コーディング機能又は液体コーディング機能を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の識別子(50)。
【請求項10】
薬物送達デバイス(10)と共に使用される薬剤リザーバ(20)であって、薬剤リザーバ(20)が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の識別子(50)及び容器(204)を含んでなり、ここで、薬剤(206)が、上記容器(204)内に備え付けられる、薬剤リザーバ(20)。
【請求項11】
請求項10に記載の薬剤リザーバ(20)を受けるように構成され、そして薬剤リザーバ(20)を保持するように構成されたリザーバ保持部材(14)を含んでなる、薬物送達デバイス(10)。
【請求項12】
リザーバ保持部材(14)が、薬剤リザーバ(20)のコーディング機能(60)と協動するように適合、配置されるデバイスコーディング機能を含む、請求項11に記載の薬物送達デバイス(10)。
【請求項13】
コーディング機能(60)及びデバイスコーディング機能との協動が、コーディング機能(60)がデバイスコーディング機能と嵌め合わないとき、薬剤リザーバ(20)をリザーバ保持部材(14)内に挿入することを阻止するように構成される、請求項12に記載の薬物送達デバイス(10)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2013−517816(P2013−517816A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549362(P2012−549362)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050794
【国際公開番号】WO2011/089204
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050794
【国際公開番号】WO2011/089204
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】
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