説明

太陽光発電設備

【課題】池の日常点検等で1つの覆蓋を移動するのに直流電力系統から太陽電池アレイを切り離すことなく点検作業ができ、ケーブルの折り畳み収納が無く、簡便な日常点検等ではケーブルの着脱が不要な太陽光発電設備を提供すること。
【解決手段】複数個の移動式の覆蓋上に設置された太陽電池モジュールを複数枚直列に接続した太陽電池アレイによって発電した直流電力をインバータで交流電力に変換する太陽光発電設備において、太陽電池アレイを構成する複数の太陽電池モジュール20は2個の上下に重なることが可能な上下側覆蓋上11,12に分割して設置し、分割した太陽電池モジュール20で小太陽電池アレイ21−1、21−2を構成し、該小太陽電池アレイを互いに専用ケーブルSCBで直列に接続して太陽電池アレイ21にすると共に、1つ太陽光発電ユニットとし、複数の太陽光発電ユニットを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下水処理施設における沈殿池、ろ過池等で必要に応じて天井部を開閉する移動式の覆蓋の上に太陽電池モジュールを設置し、該太陽電池モジュールで発電した直流電力を交流に変換することで、発電した直流電力を交流電力に変換し、施設内の負荷に使用し、また、余剰電力を商用電力系統に売電することができる太陽光発電設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上下水処理施設の沈殿池、ろ過池等に移動式の覆蓋を設け、更にこの覆蓋上に太陽電池モジュールを設置し、発電することはこれらの池に藻が発生することを抑制すると共に、太陽電池モジュールで発電した電力を施設内で使用することで施設運転運用のランニングコストが削減できることから、その導入が普及してきている。また、覆蓋を密閉型に構成すれば、池に薬物等の投入が防止できる(テロ防止対策)。
【0003】
また、これらの水処理施設では沈殿池、ろ過池等は周期的に清掃などの保守・点検を行うので、設置した覆蓋を開閉する必要がある。そのため覆蓋自体が移動できる移動機構を備えている。従来、覆蓋を開放し、保守・点検を実施することを想定し、直流電力用ケーブルは覆蓋が移動できるように、例えば特許文献1に示すように折り畳んで収納するように処置されていた。
【0004】
上記のようにケーブルを折り畳んで収納すると、当然ながら、必要とするよりも長いケーブルを設置することとなり、且つ折り畳んで収納するための器具を設置する必要があり、コストアップにつながっていた。また、直流電力系統ではケーブルが長くなれば、それに伴い電力損失も大きくなるという問題がある。
【0005】
また、覆蓋の内側にケーブルを収納する場合、清掃作業等の邪魔となると共に、発電状態であれば(外側収納の場合も同様)300V程度の直流電圧がケーブルに負荷されており、作業等でケーブルが破損すれば思わぬ事故に結びつく可能性がある。覆蓋の外側に収納する場合は、覆蓋の外側にケーブルを布設するための工事が必要であり、これもコストアップにつながる。且つ、不要なケーブルが弛んだ状態であれば、外観上も好ましいものとはならず、ケーブルの破損などの不慮の事態につながることが懸念される。
【0006】
上記問題に対処するものとして、本出願の発明者らは、直流電力系統である太陽電池モジュールを複数枚直列に接続して構成される太陽電池アレイを電力系統から選択的に切り離す切離手段を設けることで、ケーブルの収納をなくし、対象の池の保守・点検作業性を向上させることができる太陽光発電設備を開発し、既に特許出願(特願2004−369805号)している。
【特許文献1】特開2002−250080号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記太陽光発電設備において、覆蓋を移動させる時は、必ず、直流電力系統から太陽電池アレイを切り離さなければならない。日常、池の状況を点検するような簡易的な点検の場合でも、この直流電力系統から太陽電池アレイを切り離す必要があり、対象となる池が多くなると切り離し作業量が膨大となるという問題がある。
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、複数枚の太陽電池モジュールを直列に配線し所定の容量を発電する太陽電池アレイを設置するのに複数の移動式の覆蓋に分割して設置する場合で、池の日常点検等で1つの覆蓋を移動するのに直流電力系統から太陽電池アレイを切り離すことなく点検作業ができる太陽光発電設備を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、ケーブルの折り畳み収納を解決すると共に、1つの覆蓋を移動するだけで済むような簡便な日常点検等ではケーブルの着脱が不要な太陽光発電設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、複数(m)個の移動式の覆蓋上に設置された太陽電池モジュールを複数枚直列に接続して所定の容量を発電できる太陽電池アレイと、該太陽電池アレイによって発電した直流電力を送電するケーブルを具備する直流電力系統と、該直流電力系統からの直流電力を交流電力に変換するインバータを備え、前記太陽電池アレイを該太陽電池アレイからインバータまでの直流電力系統から切離手段を設けた太陽光発電設備において、前記所定の容量を発電できる太陽電池アレイを構成する複数の太陽電池モジュールは複数(n)個の前記移動式の覆蓋上に分割して設置し、該複数(n)個の覆蓋は上下に重なることが可能な構成で、分割して前記覆蓋上に設置された太陽電池モジュールは直列に接続して小太陽電池アレイを構成し、該小太陽電池アレイを互いにケーブルで直列に接続して1つの前記太陽電池アレイにすると共に、前記複数(n)個の覆蓋と該覆蓋に設置した太陽電池モジュールで1個の太陽光発電ユニットを構成し、複数(m/n)個の該太陽光発電ユニットを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の太陽光発電設備において、前記小太陽電池アレイ間を接続するケーブルは、前記覆蓋の移動のため該覆蓋の移動方向の幅以上の長さを有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の太陽光発電設備において、前記太陽光発電ユニットの上下に重ねられる覆蓋には小太陽電池アレイ間を接続するケーブルを固定するための固定金具を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2又は3に記載の太陽光発電設備において、1個の太陽光発電ユニットを構成するn個の覆蓋は2個(n=2)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
各請求項に記載の発明によれば、太陽電池アレイを構成する複数の太陽電池モジュールを複数(n)個の上下に重なることが可能な移動式の覆蓋上に分割して設置し、該覆蓋上に設置された太陽電池モジュールを直列に接続してなる小太陽電池アレイとし、該小太陽電池アレイを互いにケーブルで直列に接続して1つの太陽電池アレイにすると共に、複数(n)個の覆蓋と該覆蓋に設置した太陽電池モジュールで1個の太陽光発電ユニットを構成し、複数(m/n)個の該太陽光発電ユニットで太陽光発電設備を構成するので、下記のような優れた効果が得られる。
【0015】
(1)太陽光発電設備を上下水処理設備等の沈殿池やろ過池等の池に設置した場合、覆蓋を大幅に移動させる必要のない池の日常的な点検等には各太陽光発電ユニットを構成する覆蓋のみを移動するのみで済むから、切離手段を操作して太陽電池アレイを直流電力系統から切り離す必要がなく作業が簡便となる。
【0016】
(2)また、池全体の保守点検等で覆蓋を大幅に移動させる必要がある場合、切離手段で各太陽光発電ユニットの太陽電池アレイを直流電力系統から選択的に切り離すことで実施できるから、ケーブル吊部材等のケーブル収納部品が必要なく、且つ安全に作業が実施できる。
【0017】
また、請求項2に記載の発明によれば、小太陽電池アレイ間を接続するケーブルは、覆蓋の移動のため覆蓋の移動方向の幅以上、即ち覆蓋の移動方向の幅に余裕を持った長さで済むから、ケーブルが短くて済む分コストが安価となると共に、直流電力損失も少なくなる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明によれば、太陽光発電ユニットの上下に重ねられる覆蓋には小太陽電池アレイ間を接続するケーブルを固定するための固定金具を具備するので、短いケーブルを簡単な構成の端子台で容易に固定できる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、1個の太陽光発電ユニットを構成するn個の覆蓋は2個(n=2)であるので、各太陽光発電ユニットが極めて簡単な構成となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態例を図面に基いて説明する。図1は本発明に係る太陽光発電設備の覆蓋及び太陽電池モジュールの構成例を示す外観図である。この覆蓋10は上下水処理設備の沈殿池、ろ過池等の池全体を覆う覆蓋であり、FRP(繊維強化プラスチック)製、アルミ合金製、鋼製等で、それ自体に遮光機能がある構造でも、該覆蓋10の天井部(上面)に設置する太陽電池モジュール20を含めて遮光機能を持たせるものでもよい。覆蓋10は上記のように沈殿池、ろ過池等の全体を覆っているが、必要に応じて開閉するので覆蓋自体が図示しない移動できる機能を備えている。図1では複数個(図で9個)の覆蓋10を備え、該9個の覆蓋10で3つの池を覆っている(従って、1つの池を3個の覆蓋10で覆っている)。各覆蓋10は下側覆蓋11と上側覆蓋12の組で構成され、下側覆蓋11、上側覆蓋12はそれぞれ移動する移動機構を備え、互いに上下に重なり合ったり、左右に展開できるようになっている。下側覆蓋11、上側覆蓋12のそれぞれ天井部に複数枚の太陽電池モジュール20が設置されている。
【0021】
上記下側覆蓋11及び上側覆蓋12のそれぞれの天井に設ける太陽電池モジュール20の種類は、結晶シリコン、アモルファスシリコン系、薄膜シリコン系、化合物半導体(GaAs系、CIS系等)系等特に限定されるものではなく、これら太陽電池モジュール20を複数枚直列接続(電気的に直列接続)して太陽電池アレイを構成する。太陽電池アレイの定格出力は、設置するパワーコンディショナの定格入力(約300V)程度であればよい。図1に示す例では、下側覆蓋11及び上側覆蓋12の上面に結晶系シリコンの太陽電池モジュール20をそれぞれ8枚づつ計16枚設置し、16枚の太陽電池モジュールで1つの太陽電池アレイを構成している。即ち、1つの太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュール20は下側覆蓋11と上側覆蓋12に分割して設置されている。
【0022】
図2は下側覆蓋11と上側覆蓋12からなる覆蓋10に設置された太陽電池モジュール20で構成された太陽光発電ユニットの配線系統を示す図である。図示するように下側覆蓋11に設置された複数枚(8枚)の太陽電池モジュール20を直列に接続(電気的に直列に接続)して構成した小太陽電池アレイ21−1と、上側覆蓋12に設置され複数枚(8枚)の太陽電池モジュール20を直列に接続(電気的に直列に接続)して構成した小太陽電池アレイ21−2を備え、この2つの小太陽電池アレイ21−1と21−2を直列に接続(電気的に直列に接続)して1つの太陽電池アレイ21を構成する。即ち、ここでは、1つの太陽電池アレイ21の太陽電池モジュール20を下側覆蓋11と上側覆蓋12に分割して設置されている。
【0023】
下側覆蓋11には端子台13、上側覆蓋12には端子台14が設けられている。端子台13には端子T1、T2、T3が設けられ、端子台14にも端子T1、T2、T3が設けられている。また、上下側覆蓋11、12の外側には中継箱15が設けられ、該中継箱15はコネクタ16、切断器17を備えている。下側覆蓋11の端子台13の端子T1には、太陽電池モジュール20を8枚直列に接続してなる小太陽電池アレイ21−1の負(−)端子がケーブルCB1で接続され、端子T2には小太陽電池アレイ21−1の正(+)端子がケーブルCB2で接続され、端子T3には小太陽電池アレイ21−1のアース端子TeがケーブルCB3で接続されている。
【0024】
下側覆蓋11の端子台13と上側覆蓋12の端子台14の各端子T1、T2、T3は互いに専用ケーブルSCB内のケーブルSCB1、SCB2、SCB3で接続されている。この専用ケーブルSCBには、例えばキャプタイヤケーブル(導体をゴムで絶縁したうえ、外側に丈夫なキャプタイヤゴムを被せ丸型に仕上げたケーブル)を用いる。なお、この端子台13、14は専用ケーブルSCB内のケーブルSCB1、SCB2、SCB3で両端子T1とT1、両端子T2とT2、両端子T3とT3を電気的に接続する機能と、該専用ケーブルSCBの両端を機械的に固定する機能を有するが、この機械的に固定する機能は別途簡単な構成の固定金具を設け、この固定金具で専用ケーブルSCBの両端を固定してもよい。この場合には端子台13、14には専用ケーブルSCB固定機能を持たせなくともよい。
【0025】
また、上側覆蓋12の端子台14の端子T1には太陽電池モジュール20を8枚直列に接続してなる小太陽電池アレイ21−2の正(+)端子がケーブルCB4で接続され、端子T2には中継箱15のコネクタ16の雌型コネクタピンCN2がケーブルCB2で接続され、端子T3には小太陽電池アレイ21−2のアース端子Te1がケーブルCB6で接続されている。また、小太陽電池アレイ21−2の負(−)端子がケーブルCB7でコネクタ16の雌型コネクタピンCN1に接続され、アース端子Te2はケーブルCB8でコネクタ16の雌型コネクタピンCN3に接続されている。また、中継箱15内ではコネクタ16の雄型コネクタピンCN1は切断器17の端子A1に、雄型コネクタピンCN2が切断器17の端子B1に接続されている。
【0026】
切断器17の端子A2、端子B2はそれぞれケーブルCB9、CB10で外部端子(負(−)端子)T5、外部端子(正(+)端子)T4に接続され、コネクタ15の雄型コネクタピンCN3はケーブルCB11で外部アース端子TEに接続されている。外部端子T4、外部端子T5は一本の直流ケーブルCB12及び接続箱30を介して直流電力を交流電力に変換するインバータ31に接続されている。なお、場合によっては、コネクタ15の端子T4、端子T5から接続箱を介さず直接インバータ31に接続する場合もある。
【0027】
本太陽光発電設備においては、上記構成の太陽光発電ユニットを複数(図1では9ユニット)備えている。これらの太陽光発電ユニットで発電された直流電力は、それぞれ直流ケーブルCB12及び接続箱30を介してインバータ31に接続される。ここでケーブルCB9、CB10を含む切断器17からインバータまでの電力系統が直流電力系統で、切断器17はこの直流電力系統を切り離す機能を備えた切離手段となる。切断器17には通常のブレーカ(例えば:DC300V、30A、2P)を使用し、手動でON/OFFを行う。外部端子T4、外部端子T5からは1本の直流ケーブルCB12となり、接続箱30を介してインバータ31に接続される。インバータ31では直流(DC)電力を交流(AC)電力(通常は3相3線、200Vであるが、単相の場合もある)に変換され、分電盤(図示せず)を介して商用電力系統と連係される。
【0028】
図3及び図4は上側覆蓋、下側覆蓋及びケーブル接続の状態を示す断面図で、図3は上側覆蓋12及び下側覆蓋11が左右に展開(拡げた状態)している状態を、図4は上側覆蓋12及び下側覆蓋11が重なり合っている状態を示す。図示するように、下側覆蓋11の端子台13と上側覆蓋12の端子台14はキャプタイヤケーブル等からなる専用ケーブルSCBで接続され、上側覆蓋12及び下側覆蓋11が左右に展開した時、該専用ケーブルSCBは伸びた状態となるから、その長さ寸法は上側覆蓋12の幅寸法L以上必要となる(余裕をもってLより若干長くする)。このように専用ケーブルSCBの長さを上側覆蓋12の移動方向の幅寸法L以上とすることにより、専用ケーブルSCBを接続したまま、上下側覆蓋11、12を上下に重ね合わせたり、左右に展開することが可能となる。
【0029】
上記のように本発明に係る太陽光発電設備は、下側覆蓋11に設置された複数枚(8枚)の太陽電池モジュール20と上側覆蓋12に設置された複数枚(8枚)の太陽電池モジュールで構成される太陽電池アレイ21と上側覆蓋12と下側覆蓋11を1個の太陽光発電ユニットとし、この太陽光発電ユニットを複数ユニット備えて太陽光発電設備を構成するので、1個の太陽光発電ユニットの覆蓋10を構成する下側覆蓋11と上側覆蓋12は切断器17で太陽電池アレイ21を直流電力系統から切り離し、且つコネクタ16の各雌雄型コネクタCN1〜CN3を切り離すことなく、移動させ重ね合わせることができるので、該太陽光発電設備が設置された池の状況を点検する日常点検等が簡便な作業で実施できる。
【0030】
また、池全体の保守点検等で覆蓋10を構成する下側覆蓋11及び上側覆蓋12を大幅に移動させる必要がある場合は、中継箱15の切断器17で太陽電池アレイ21を直流電力系から切り離し、更にコネクタ16の各雌雄型コネクタCN1〜CN3を切り離すことにより実行することができる。このとき上側覆蓋12の各部に一端が接続されているケーブルCB5、CB7、CB8の他端にはコネクタの雌型コネクタピン(コネクタピンを絶縁材で覆った構成のコネクタピン)が接続されているので、人体が接触しても感電の恐れがない。また、この場合下側覆蓋11の端子台13と上側覆蓋12の端子台14を接続する専用ケーブルSCBの寸法は移動する覆蓋の走行方向の幅寸法Lより若干長いだけなので、格別なケーブル吊部材等のケーブル収納部品がないので安全に作業ができる。また、専用ケーブルSCBの寸法が短いことより、直流電力損失も小さくなる。
【0031】
太陽光発電設備は、上記複数の太陽光発電ユニットを備え、各太陽光発電ユニットの太陽電池アレイ21で発電した直流(DC)電力は、インバータ31で交流(AC)電力に変換され、施設の負荷(照明、ポンプ、空調等)に使用されると共に、余剰電力があれば上記分電盤を介して商用電力系統に逆潮流として送電される。
【0032】
なお、上記太陽光発電設備においては、1つの太陽光発電ユニットの覆蓋10を上側覆蓋12と下側覆蓋11の2個の覆蓋で構成したが、1ユニットの覆蓋はこれに限定されるものではなく、2個以上でもよい。例えば1ユニットの覆蓋を上側、中側、下側の3個の覆蓋で構成し、中側覆蓋を中心に上側覆蓋及び下側覆蓋を上下に重ね合わせたり左右に展開(拡げる)できる構成としてもよい。
【0033】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る太陽光発電設備の覆蓋及び太陽電池モジュールを示す外観図である。
【図2】本発明に係る太陽光発電設備の太陽光発電ユニットの配線系統を示す図である。
【図3】本発明に係る太陽光発電設備の太陽光発電の上側覆蓋、下側覆蓋及びケーブルの接続状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る太陽光発電設備の太陽光発電の上側覆蓋、下側覆蓋及びケーブルの接続状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 覆蓋
11 下側覆蓋
12 上側覆蓋
13 端子台
14 端子台
15 中継箱
16 コネクタ
17 切断器
20 太陽電池モジュール
21 太陽電池アレイ
21−1 小太陽電池アレイ
21−2 小太陽電池アレイ
30 接続箱
31 インバータ
CB ケーブル
SCB 専用ケーブル
T1〜3 端子
Te アース端子
T4,6 外部端子
TE 外部アース端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数(m)個の移動式の覆蓋上に設置された太陽電池モジュールを複数枚直列に接続して所定の容量を発電できる太陽電池アレイと、該太陽電池アレイによって発電した直流電力を送電するケーブルを具備する直流電力系統と、該直流電力系統からの直流電力を交流電力に変換するインバータを備え、前記太陽電池アレイを該太陽電池アレイからインバータまでの直流電力系統から切離手段を設けた太陽光発電設備において、
前記所定の容量を発電できる太陽電池アレイを構成する複数の太陽電池モジュールは複数(n)個の前記移動式の覆蓋上に分割して設置し、該複数(n)個の覆蓋は上下に重なることが可能な構成で、分割して前記覆蓋上に設置された太陽電池モジュールは直列に接続して小太陽電池アレイを構成し、該小太陽電池アレイを互いにケーブルで直列に接続して1つの前記太陽電池アレイにすると共に、前記複数(n)個の覆蓋と該覆蓋に設置した太陽電池モジュールで1個の太陽光発電ユニットを構成し、複数(m/n)個の該太陽光発電ユニットを備えたことを特徴とする太陽光発電設備。
【請求項2】
請求項1に記載の太陽光発電設備において、
前記小太陽電池アレイ間を接続するケーブルは、前記覆蓋の移動のため該覆蓋の移動方向の幅以上の長さを有することを特徴とする太陽光発電設備。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の太陽光発電設備において、
前記太陽光発電ユニットの上下に重ねられる覆蓋には小太陽電池アレイ間を接続するケーブルを固定するための固定金具を具備することを特徴とする太陽光発電設備。
【請求項4】
請求項1又は2又は3に記載の太陽光発電設備において、
前記1個の太陽光発電ユニットを構成するn個の覆蓋は2個(n=2)であることを特徴とする太陽光発電設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−5738(P2007−5738A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−187441(P2005−187441)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】