説明

太陽電池テーブル

【課題】簡単かつ容易に、電気機器を天板の上に載せて電力を供給する。発電領域と給電領域の両方を簡単に防水構造として、天板の上にこぼれる飲料水などによる故障を確実に防止する。
【解決手段】太陽電池テーブルは、天板1と、この天板1に設けている太陽電池パネル2と、天板1に設けられて、天板1の上面に載せられる受電コイル51を有する電気機器50、90に電力を供給する無接点電力供給部3、103、203、303、403とを備えている。無接点電力供給部3、103、203、303、403は、受電コイル51に電磁結合されて磁気誘導作用で電力を伝送する送電コイル11と、この送電コイル11に交流電力を供給する交流電源12、82とを備えている。天板1は、太陽電池パネル2を設けてなる発電領域4と、無接点電力供給部3が配置される給電領域5の上面を同一平面として天板1の上面を平面状としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板に太陽電池パネルを設けている太陽電池テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
天板に太陽電池パネルを設けて、太陽電池パネルで発電される電力を外部に出力できるテーブルは開発されている。(特許文献1及び2参照)
特許文献1は、テーブルの天板に載せるテーブルトップを記載している。このテーブルトップは、太陽電池パネルと液晶時計とカード電卓を設けており、さらに外部に電力を出力するコネクタを設けている。特許文献2は、屋外用のテーブルを記載している。このテーブルは、天板の上に太陽電池パネルを固定して、太陽電池パネルで充電する電池と電力を出力するコンセントを設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62−236798号公報
【特許文献2】特開平10−165232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の特許文献に記載されるテーブルは、太陽電池パネルで発電する電力を、コネクタやコンセントで外部に出力する。したがって、電気機器をコネクタやコンセントに接続して、太陽電池パネルの電力を利用できる。しかしながら、この構造のテーブルは、電気機器をコネクタやコンセントに接続して使用することから便利に使用できない欠点がある。特許文献1のテーブルトップは、上面にコネクタを設けているので、このコネクタに電気機器を接続するとき、天板の上にリード線があってこれが邪魔になる欠点がある。天板の上で電気機器が移動するとコネクタが抜けて電力を供給できなくなる欠点もある。さらに、特許文献2のテーブルは、天板の下にコンセントを設けているので、このコンセントにリード線を介して電気機器を接続して、電気機器を天板の上に載せるときにも、長いリード線がテーブルを使用するときに邪魔になる欠点がある。また、電気機器が天板から移動してリード線が引っ張られてコンセントが抜ける等の弊害もある。
【0005】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、あらゆるユーザーが簡単かつ容易に、しかもリード線が邪魔にならないように電気機器を天板の上に載せて電力を供給できる太陽電池テーブルを提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、平面状の天板に載せた電気機器の位置がずれても、電気機器に安定して電力を供給できる太陽電池テーブルを提供することにある。
さらにまた、本発明の他の大切な目的は、発電領域と給電領域の両方を平面状として、発電領域と給電領域の上に一枚のガラス板等を載せて、発電領域と給電領域の両方を簡単に防水構造として、天板の上にこぼれる飲料水などによる故障を確実に防止できる太陽電池テーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の太陽電池テーブルは、天板1と、この天板1に設けている太陽電池パネル2と、天板1に設けられて、天板1の上面に載せられる受電コイル51を有する電気機器50、90に電力を供給する無接点電力供給部3、103、203、303、403とを備えている。無接点電力供給部3、103、203、303、403は、受電コイル51に電磁結合されて磁気誘導作用で電力を伝送する送電コイル11と、この送電コイル11に交流電力を供給する交流電源12、82とを備えている。天板1は、太陽電池パネル2を設けてなる発電領域4と、無接点電力供給部3が配置される給電領域5の上面を同一平面として天板1の上面を平面状としている。
【0007】
以上の太陽電池テーブルは、リード線が邪魔にならないように電気機器を天板の上に載せて電力を供給できる特徴がある。それは、以上の太陽電池テーブルが、天板に設けている発電領域と給電領域とを同一平面に配置して上面を平面状とし、さらに、給電領域に載せられる電気機器に内蔵される受電コイルに送電コイルから電力搬送するからである。この太陽電池テーブルは、天板の上に電気機器を載せて電力を供給できるので、天板の上や周囲に邪魔になるリード線がなく、極めて簡単で便利に、電気機器に電力を供給できる特徴がある。また、コネクタやコンセントのように、物理的に連結する必要がないので、接続のために専用のコネクタやコンセントを必要とせず、受電コイルを有する全ての電気機器に電力を供給できる特徴がある。
【0008】
また、以上の太陽電池テーブルは、発電領域と給電領域の両方を平面状とするので、発電領域と給電領域の上に一枚のガラス板等を載せて、発電領域と給電領域の両方を簡単に防水構造として、天板の上にこぼれる飲料水などによる故障を確実に防止できる特徴も実現できる。
【0009】
本発明の太陽電池テーブルは、無接点電力供給部3、103が、送電コイル11を、天板1の発電領域5に載せられる電気機器50、90の受電コイル51に接近させる制御機構10を備えて、この制御機構10でもって、送電コイル11を天板1に沿って移動させて、給電領域5に載せられる電気機器50、90の受電コイル51に接近させて、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送して電気機器50、90に電力を供給することができる。
【0010】
以上の太陽電池テーブルは、あらゆるユーザーが簡単かつ容易に、しかもリード線が邪魔にならないように電気機器を天板の上に載せて電力を供給できる特徴がある。とくに、以上の太陽電池テーブルは、平面状の天板に載せた電気機器の位置がずれても、電気機器には安定して電力を供給できる特徴がある。それは、制御機構でもって送電コイルを移動した電気機器の受電コイルに接近させるからである。この太陽電池テーブルは、電気機器を決められた位置に決められた姿勢でセットする必要がなく、給電領域に載せることで、制御機構でもって送電コイルを受電コイルに接近させて安定して電力搬送できるので、誰もが簡単に電気機器をセットして電力搬送できる。
【0011】
本発明の太陽電池テーブルは、制御機構10が、電気機器50、90の位置を検出する位置検出制御器14、64と、この位置検出制御器14、64に制御されて送電コイル11を移動させる移動機構13とを備えることができる。
以上の太陽電池テーブルは、電気機器の位置を検出して送電コイルを受電コイルに接近するので、送電コイルから受電コイルに、より効率よく電力搬送できる。
【0012】
本発明の太陽電池テーブルは、位置検出制御器14、64が、電気機器50、90に内蔵される受電コイル51の位置を検出することができる。
以上の太陽電池テーブルは、位置検出制御器が、受電コイルの位置を検出するので、送電コイルを受電コイルに接近させて効率よく電力搬送できる。
【0013】
本発明の太陽電池テーブルは、位置検出制御器14、64が、天板1の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30にパルス信号を供給するパルス電源31と、このパルス電源31から位置検出コイル30に供給されるパルス信号に励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から受電コイル51の位置を判別する識別回路33、73とを備えることができる。
【0014】
以上の太陽電池テーブルは、位置検出制御器が、複数の位置検出コイルにパルス電源からパルス信号を送って、受電コイルから出力されるエコー信号でもって、すなわち、電気信号でもって受電コイルの位置を電気的に正確に調べることができる。
【0015】
本発明の太陽電池テーブルは、位置検出制御器14が、電気機器50、90の受電コイル51の位置を粗検出する第1の位置検出制御器14Aと、受電コイル51の位置を精密検出する第2の位置検出制御器14B、14Cとを備えて、第1の位置検出制御器14Aで受電コイル51に接近された送電コイル11を、第2の位置検出制御器14B、14Cで受電コイル51に接近させることができる。
【0016】
以上の太陽電池テーブルは、電気機器の受電コイルの位置を粗検出する第1の位置検出制御器で受電コイルに接近された送電コイルを、受電コイルの位置を精密検出する第2の位置検出制御器で受電コイルに接近させるので、受電コイルの位置をより正確にできる特徴がある。
【0017】
本発明の太陽電池テーブルは、第1の位置検出制御器14Aが、天板1の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30にパルス信号を供給するパルス電源31と、このパルス電源31から位置検出コイル30に供給されるパルス信号に励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から受電コイル51の位置を判別する識別回路33とを備えることができる。
【0018】
以上の太陽電池テーブルは、第1の位置検出制御器が、天板の表面に接近して配置している複数の位置検出コイルにパルス信号を送って、このパルス信号に励起されて受電コイルから位置検出コイルに出力されるエコー信号を受信回路で受信して受電コイルの位置を判別するので、複数の位置検出コイルでもって、検出範囲を広くしながら、受電コイルの位置を電気的に調べることができる。この構造は、広い範囲を効率よく検出できるので、電気機器の受電コイルの位置を粗検出する第1の位置検出制御器として極めて有効である。
【0019】
本発明の太陽電池テーブルは、第2の位置検出制御器14Cが、送電コイル11を移動して、送電コイル11の電圧が最も低くなる位置で停止することができる。さらに、本発明の太陽電池テーブルは、第2の位置検出制御器14Cが、送電コイル11を移動して、交流電源82の消費電力が最も小さくなる位置で停止することができる。さらにまた、本発明の太陽電池テーブルは、第2の位置検出制御器14Cが、送電コイル11を移動して、受電コイル51の電流が最も大きくなる位置で停止することができる。
【0020】
本発明の太陽電池テーブルは、発電領域4と給電領域5との上面に、透光性と防水性があって、非磁気シールド性の光磁気透過パネル6を設けることができる。
以上の太陽電池テーブルは、太陽電池パネルと送電コイルの上面を光磁気透過パネルでカバーするので、これでもって簡単に防水構造にできる。
【0021】
本発明の太陽電池テーブルは、光磁気透過パネル6を、透明の強化プラスチックパネル6Aとガラスのいずれかとすることができる。
この太陽電池テーブルは、プラスチックパネルやガラスを載せて、簡単に太陽電池パネルと送電コイルとを防水構造にできる。
【0022】
本発明の太陽電池テーブルは、天板1の下に太陽電池パネル2で発電される電力で充電される電池7を内蔵して、この電池7から交流電源12、82に電力を供給することができる。
この太陽電池テーブルは、太陽電池パネルの電力を電池に蓄えて、交流電源に供給するので、太陽電池パネルの電力を有効に送電コイルに供給して、電気機器に電力を供給できる。
【0023】
本発明の太陽電池パネル2は、天板1の中央部に給電領域5を設けることができる。
この太陽電池テーブルは、中央部に給電領域を設けているので、電気機器を天板の中央部にセットすることで、電気機器を邪魔にならないようにテーブルにセットして電力を供給できる。
【0024】
本発明の太陽電池パネル2は、天板1の下に、太陽電池パネル2で充電される電池7を内蔵する非常用ポータブル電源8を脱着自在に設けることができる。
以上の太陽電池テーブルは、非常時にテーブルから非常用ポータブル電源を外して電源として便利に使用できる。
【0025】
本発明の太陽電池パネル2は、天板1の給電領域5を、複数の電気機器50、90を載せることができる大きさとして、給電領域5に載せられる複数の電気機器50、90に無接点電力供給部3、103、203、303、403から電力を供給することができる。 以上の太陽電池テーブルは、給電領域に複数の電気機器を載せて、これらの電気機器に無接点電力供給部から電力供給できる。
【0026】
さらに、本発明の太陽電池テーブルは、無接点電力供給部303が、給電領域5に載せられる複数の電気機器50に電力を供給できる大きさの送電コイル11を備えて、給電領域5に載せられる複数の電気機器50の受電コイル51に送電コイル11から電力搬送して複数の電気機器50に同時に電力を供給することができる。
以上の太陽電池テーブルは、給電領域に載せられる複数の電気機器の受電コイルに同時に電力を供給して便利に使用できる。
【0027】
さらに、本発明の太陽電池テーブルは、無接点電力供給部403が、給電領域5に載せられる複数の電気機器50に電力を供給する複数の送電コイル11を備えて、給電領域5に載せられる複数の電気機器50の受電コイル51に各々の送電コイル11から電力搬送して複数の電気機器50に同時に、または順番に電力を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例にかかる太陽電池テーブルの斜視図である。
【図2】図1に示す太陽電池テーブルの平面図である。
【図3】図1に示す太陽電池テーブルの垂直断面図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる太陽電池テーブルのブロック回路図である。
【図5】図1に示す太陽電池テーブルの拡大断面斜視図である。
【図6】図5に示す太陽電池テーブルの無接点電力供給部を示す概略斜視図である。
【図7】図6に示す無接点電力供給部の内部構造を示す概略水平断面図である。
【図8】図7に示す無接点電力供給部の垂直縦断面図である。
【図9】図7に示す無接点電力供給部の垂直横断面図である。
【図10】無接点電力供給部の位置検出制御器を示す回路図である。
【図11】無接点電力供給部と電気機器のブロック図である。
【図12】パルス信号で励起された受電コイルから出力されるエコー信号の一例を示す図である。
【図13】送電コイルと受電コイルの相対的な位置ずれに対する発振周波数の変化を示す図である。
【図14】無接点電力供給部の位置検出制御器の他の一例を示す回路図である。
【図15】図14に示す位置検出制御器の位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベルを示す図である。
【図16】無接点電力供給部の位置検出制御器の他の一例を示す回路図である。
【図17】図16に示す位置検出制御器の送電コイルと受電コイルの相対的な位置ずれに対する送電コイルの電圧の変化を示す図である。
【図18】図16に示す位置検出制御器の送電コイルと受電コイルの相対的な位置ずれに対する送電コイルに電力を供給する交流電源の消費電力の変化を示す図である。
【図19】図16に示す位置検出制御器の送電コイルと受電コイルの相対的な位置ずれに対する受電コイルの電流の変化を示す図である。
【図20】本発明の他の実施例にかかる太陽電池テーブルの平面図である。
【図21】図20に示す太陽電池テーブルの拡大断面斜視図である。
【図22】本発明の他の実施例にかかる太陽電池テーブルの平面図である。
【図23】図22に示す太陽電池テーブルの拡大断面斜視図である。
【図24】本発明の他の実施例にかかる太陽電池テーブルの平面図である。
【図25】図24に示す太陽電池テーブルの拡大断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための太陽電池テーブルを例示するものであって、本発明は太陽電池テーブルを以下のものに特定しない。
【0030】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0031】
図1は本発明の実施例にかかる太陽電池テーブルの斜視図、図2は図1に示す太陽電池テーブルの平面図、図3は図1の太陽電池テーブルの正面図、図4は図1に示す太陽電池テーブルのブロック回路図、図5ないし図11は無接点電力供給部3を示している。
【0032】
これらの図に示す太陽電池テーブルは、天板1と、この天板1の表面に固定している太陽電池パネル2と、天板1に設けられて、天板1の上面に載せられる受電コイル51を有する電気機器50に電力を供給する無接点電力供給部3と、天板1の下に脱着自在にセットしている非常用ポータブル電源8とを備えている。
【0033】
無接点電力供給部3は、電気機器50の受電コイル51に電磁結合されて磁気誘導作用で電力を伝送する送電コイル11と、この送電コイル11に交流電力を供給する交流電源12と、送電コイル11を天板1の上に載せられる電気機器50の受電コイル51に接近させる制御機構10とを備えている。
【0034】
天板1は、太陽電池パネル2を設けている発電領域4と、無接点電力供給部3の送電コイル11を天板1に沿って移動させる給電領域5の上面を同一平面として、天板1の上面を平面状としている。この太陽電池テーブルは、平面状の給電領域5に載せられる電気機器50の受電コイル51に送電コイル11を接近させて、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送して電気機器50に電力を供給する。
【0035】
図3の天板1は、発電領域4と給電領域5との上面に透光性と防水性があって、非磁気シールド性の光磁気透過パネル6を設けて上面を平面状としている。光磁気透過パネル6は、透明の強化プラスチックパネル6Aである。図の天板1は、天板本体110の上に、強化プラスチックパネル6Aを脱着できるように載せて、表面に光磁気透過パネル6を設けている。光磁気透過パネル6には強化プラスチックパネルを使用するが、この光磁気透過パネルには、透明のガラス板も使用できる。
【0036】
図の天板1は、天板本体110の外周に周壁111を設けて、この周壁111の内側に光磁気透過パネル6の強化プラスチックパネル6Aを入れている。この構造の天板1は、光磁気透過パネル6を天板本体110の上に脱着できるように載せて定位置に配置できる。したがって、光磁気透過パネル6を簡単に脱着できる構造として、太陽電池パネル2や無接点電力供給部3のメンテナンスを簡単にできる。また、この天板1は、太陽電池パネル2や無接点電力供給部3を天板本体110に組み付けて、光磁気透過パネル6を載せることで、簡単に組み立てできる。ただ、天板は、天板本体に太陽電池パネルと無接点電力供給部を固定した後、天板本体の上面に、透明の強化プラスチック層を設けて、すなわち、プラスチックを塗布して光磁気透過パネルを設けることもできる。また、光磁気透過パネルは、粘着テープや接着剤を介して天板本体の上面の定位置に固定することもできる。この天板は、天板本体の外周に周壁を設けることなく、光磁気透過パネルを天板本体に固定できる。この天板は、光磁気透過パネルと天板本体の外形を同じにして、光磁気透過パネルで天板本体の上面全体をカバーする構造とする。図3に示すように、外周に周壁111を設けている天板本体110も、周壁111の幅は狭いので、光磁気透過パネル6の外形は天板本体110の外形にほぼ等しくなり、光磁気透過パネル6は天板本体110のほぼ全面をカバーする。
【0037】
図2の平面図に示す天板1は、中央部を給電領域5として、この給電領域5の外側に太陽電池パネル2を設けて発電領域4を設けている。天板本体110は、無接点電力供給部3と太陽電池パネル2を設けるために、上方に開口する凹部112、113を設けている。天板本体110は、中央部に無接点電力供給部3をセットする凹部113を設けて、ここに無接点電力供給部3をセットしている。図に示す天板本体110は、中央部に設けた貫通穴114に、上方開口の枡形の容器115を配置して凹部113を設けている。この容器115は、たとえば、磁性金属で成形して磁気シールドすることができる。ただ、無接点電力供給部をセットする凹部は、天板本体を貫通することなく、天板本体の上面に設けることもできる。さらに、無接点電力供給部3をセットする凹部113の外側に、太陽電池パネル2をセットする凹部112を設けて、ここに太陽電池パネル2をセットしている。
【0038】
さらに、図1と図3の太陽電池テーブルは、天板1の下面に非常用ポータブル電源8を脱着自在にセットする収納部116を設けている。図の天板1は、天板本体110の下面に、両側に側壁117Aを有する溝型パネル117を固定して、天板本体110の下面に収納部116を設けている。この収納部116にセットされる非常用ポータブル電源8は、図3と図4に示すように、太陽電池パネル2に接続されて、太陽電池パネル2で充電される電池7と、この電池7の直流を商用電源の交流に変換するDC/ACインバータ121と、DC/ACインバータ121の出力側に接続しているコンセント124とを設けている。
【0039】
非常用ポータブル電源8は、雄側と雌側からなる一対のコネクタ122、123を介して太陽電池パネル2と無接点電力供給部3とに接続される。この非常用ポータブル電源8は、収納部116にセットされる状態で、雄側のコネクタを雌側のコネクタに挿入して太陽電池パネル2と無接点電力供給部3とに接続される。雌側のコネクタは非常用ポータブル電源8の背面に固定され、雄側のコネクタは、収納部116の内面であって、非常用ポータブル電源8の背面との対向面に固定している。この構造は、非常用ポータブル電源8を収納部116に挿入して、コネクタ122、123を介して太陽電池パネル2と無接点電力供給部3とに接続できるので、非常用ポータブル電源8を収納部116にセットする状態で、内蔵する電池7が太陽電池パネル2の発電電力で充電されると共に、内蔵する電池7の電力を無接点電力供給部3に供給できる。
【0040】
非常用ポータブル電源8の電池7は、充電回路120を介して太陽電池パネル2の出力で充電される。充電回路120は、太陽電池パネル2の出力で電池7を充電し、電池7の満充電を検出して充電を停止する。電池7は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池、あるいはニッケルカドミウム電池などの充電できる全ての電池を使用できる。
【0041】
DC/ACインバータ121は、電池7の直流を商用電源の交流に変換してコンセント124に出力する。たとえば、DC/ACインバータ121は、周波数を50Hzないし60Hzとし、電圧を100Vとする交流を出力する。DC/ACインバータ121は、コンセント124に外部器機が接続されることを検出して動作し、あるいは電源スイッチ125を設けて、この電源スイッチ125をオンに切り換える状態で動作して、コンセント124に商用電源を出力する。
【0042】
図5ないし図11は、無接点電力供給部3の概略構成図及び原理図を示している。無接点電力供給部3は、図5、図6、及び図11に示すように、上に電気機器50を載せて、電気機器50に電力を供給する。電気機器50は、電池52を内蔵する携帯電話やランタンなどで、無接点電力供給部3から供給される電力で内蔵電池52を充電する。ただ、ランタンなどの電気機器は、内蔵する電池を充電することなく、無接点電力供給部から供給される電力でランタンを点灯することもできる。
【0043】
電気機器50は、送電コイル11に電磁結合される受電コイル51を内蔵している。さらに、電気機器50は、この受電コイル51に誘導される電力で充電される電池52を内蔵し、あるいは受電コイルに誘導される電力で点灯させる光源を備えている。また、電気機器にはパック電池も使用できる。パック電池は、無接点電力供給部から供給される電力で充電される。
【0044】
図11は、内蔵する電池52を無接点電力供給部3から供給される電力で充電する電気機器50の回路図を示す。この電気機器50は、受電コイル51と並列にコンデンサー53を接続している。コンデンサー53と受電コイル51は並列共振回路54を構成する。コンデンサー53と受電コイル51の共振周波数は、送電コイル11から電力搬送される周波数に近似する周波数として、送電コイル11から効率よく受電コイル51に電力搬送できる。図11の電気機器50は、受電コイル51から出力される交流を整流するダイオード55と、整流された脈流を平滑化する平滑コンデンサー56とからなる整流回路57と、この整流回路57から出力される直流で電池52を充電する充電制御回路58とを備える。充電制御回路58は、電池52の満充電を検出して充電を停止する。
【0045】
図示しないが、無接点電力供給部から供給される電力で光源を点灯するランタン等の電気機器は、整流回路から出力される直流を一定の電圧に安定化する定電圧回路を備えている。この電気機器は、定電圧回路の出力を光源に接続して、定電圧回路の出力で光源を点灯する。また、光源を備える電気機器に限らず、たとえば、ラジオ等の電気機器は、定電圧回路の出力で動作させることができる。すなわち、定電圧回路から出力される電源電力は、全ての電気機器に電源電力として使用できる。
【0046】
無接点電力供給部3は、図6ないし図11に示すように、受電コイル51に電磁結合されて磁気誘導作用で電力を伝送する送電コイル11と、この送電コイル11に交流電力を供給する交流電源12と、送電コイル11を天板1の上に載せられる電気機器50の受電コイル51に接近させる制御機構10とを備えている。図の無接点電力供給部3は、上面に上面プレート21を有するケース20を備え、このケース20に、送電コイル11と交流電源12と制御機構10を内蔵している。制御機構10は、上面プレート21の上方に位置して、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50の位置を検出する位置検出制御器14と、この位置検出制御器14に制御されて、送電コイル11を上面プレート21の内面に沿って移動させる移動機構13とを備えている。さらに、図の無接点電力供給部3は、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50を認識して表示する認識表示器40を備えている。
【0047】
この無接点電力供給部3は、天板1の給電領域5に複数の電気機器50が載せられるとき、以下の動作で、各々の電気機器50の内蔵電池52を充電する。
(1)認識表示器40が、ケース20の天板1の給電領域5に載せられた各々の電気機器50を認識して表示部41に表示する。たとえば3個の電気機器50が天板1の給電領域5に載せられると、表示部41は3個のパイロットランプ42を点灯して、3個の電気機器50を認識したことを表示する。
(2)位置検出制御器14が各々の電気機器50の位置を検出する。
(3)位置検出制御器14は、移動機構13を制御して、移動機構13でもって送電コイル11を上面プレート21に沿って移動させて、優先して充電する電気機器50の受電コイル51に接近させる。
(4)受電コイル51に接近する送電コイル11は、受電コイル51に電磁結合されて受電コイル51に交流電力を搬送する。
(5)電気機器50は、受電コイル51の交流電力を整流して直流に変換し、この直流で内蔵電池52を充電する。
(6)最初の電気機器50の内蔵電池52が満充電されると、位置検出制御器14は、次に充電する電気機器50の受電コイル51に送電コイル11を接近させて、この電気機器50の内蔵電池52を充電する。
【0048】
以上の動作で電気機器50の電池52を充電する無接点電力供給部3は、交流電源12に接続している送電コイル11をケース20に内蔵している。送電コイル11は、ケース20の上面プレート21の下に配設されて、上面プレート21に沿って移動するように配設される。したがって、天板1の上面であって、この上面プレート21の上方に位置する領域が、前述した給電領域5となる。送電コイル11から受電コイル51への電力搬送の効率は、送電コイル11と受電コイル51の間隔を狭くして向上できる。好ましくは、送電コイル11を受電コイル51に接近する状態で、送電コイル11と受電コイル51の間隔は7mm以下とする。したがって、送電コイル11は、上面プレート21の下にあって、できるかぎり上面プレート21に接近して配設される。送電コイル11は、上面プレート21の上に配置される天板1の上に載せられる電気機器50の受電コイル51に接近するように移動するので、上面プレート21の下面に沿って移動できるように配設される。
【0049】
送電コイル11を内蔵するケース20は、電気機器50を載せる平面状の上面プレート21を上面に設けている。図の無接点電力供給部3は、上面プレート21全体を平面状として水平に配設している。上面プレート21は、給電領域5に、大きさや外形が異なる複数の電気機器50を配置できる大きさ、たとえば、一辺を5cmないし30cmとする四角形とする。ただ、上面プレートは、直径を7cmないし30cmとする円形とすることもできる。無接点電力供給部3は、上面プレートを、より多数の電気機器を給電領域に同時に載せることができる大きさとして、複数の電気機器を一緒に載せて内蔵電池を順番に充電することができる。
【0050】
送電コイル11は、上面プレート21と平行な面で渦巻き状に巻かれてなる平面コイルで、上面プレート21の上方に交流磁束を放射する。この送電コイル11は、上面プレート21に直交する交流磁束を上面プレート21の上方に放射する。送電コイル11は、交流電源12から交流電力が供給されて、上面プレート21の上方に交流磁束を放射する。送電コイル11は、磁性材からなるコア15に線材を巻いてインダクタンスを大きくできる。コア15は、透磁率が大きいフェライト等の磁性材料で、上方を開放する壺形としている。壺形のコア15は、渦巻き状に巻かれた送電コイル11の中心に配置する円柱部15Aと、外側に配置される円筒部15Bを底部で連結する形状としている。コア15のある送電コイル11は、磁束を特定部分に集束して、効率よく電力を受電コイル51に伝送できる。ただ、送電コイルは、必ずしもコアを設ける必要はなく、空芯コイルとすることもできる。空芯コイルは軽いので、これを上面プレートの内面で移動する移動機構を簡単にできる。送電コイル11は、受電コイル51の外径にほぼ等しくして、受電コイル51に効率よく電力搬送する。
【0051】
交流電源12は、太陽電池パネル2から入力される電力と、非常用ポータブル電源8の電池7から入力される電力を、たとえば、20kHz〜1MHzの高周波電力に変換して送電コイル11に供給する。交流電源12は、入力側にダイオード126を介して太陽電池パネル2と、電池7とを接続している。この回路構成の交流電源12は、太陽電池パネル2の電圧が電池7より高い状態では、太陽電池パネル2から電力が供給され、電池7の電圧が太陽電池パネル2よりも高い状態にあっては、電池7から電力が供給される。このように、太陽電池パネル2と電池7の両方から電力を供給している交流電源12は、太陽電池パネル2の出力が十分でない状態においては、電池7から電力を供給できるので、常に安定して高周波電力を出力して、電気機器50に電力を供給できる。
【0052】
交流電源12は、可撓性のリード線16を介して送電コイル11に接続される。送電コイル11が、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50の受電コイル51に接近するように移動されるからである。交流電源12は、図示しないが、自励式の発振回路と、この発振回路から出力される交流を電力増幅するパワーアンプとを備える。自励式の発振回路は、送電コイル11を発振コイルに併用している。したがって、この発振回路は、送電コイル11のインダクタンスで発振周波数が変化する。送電コイル11のインダクタンスは、送電コイル11と受電コイル51との相対位置で変化する。送電コイル11と受電コイル51との相互インダクタンスが、送電コイル11と受電コイル51との相対位置で変化するからである。したがって、送電コイル11を発振コイルに使用する自励式の発振回路は、交流電源12が受電コイル51に接近するにしたがって変化する。このため、自励式の発振回路は、発振周波数の変化で送電コイル11と受電コイル51との相対位置を検出することができ、位置検出制御器14に併用できる。
【0053】
送電コイル11は、移動機構13で受電コイル51に接近するように移動される。図6ないし図9の移動機構13は、送電コイル11を、上面プレート21に沿って、X軸方向とY軸方向に移動させて受電コイル51に接近させる。図の移動機構13は、位置検出制御器14で制御されるサーボモータ22でネジ棒23を回転して、ネジ棒23にねじ込んでいるナット材24を移動して、送電コイル11を受電コイル51に接近させる。サーボモータ22は、送電コイル11をX軸方向に移動させるX軸サーボモータ22Aと、Y軸方向に移動させるY軸サーボモータ22Bとを備える。ネジ棒23は、送電コイル11をX軸方向に移動させる一対のX軸ネジ棒23Aと、送電コイル11をY軸方向に移動させるY軸ネジ棒23Bとを備える。一対のX軸ネジ棒23Aは、互いに平行に配設されて、ベルト25に駆動されてX軸サーボモータ22Aで一緒に回転される。ナット材24は、各々のX軸ネジ棒23Aにねじ込んでいる一対のX軸ナット材24Aと、Y軸ネジ棒23Bにねじ込んでいるY軸ナット材24Bからなる。Y軸ネジ棒23Bは、その両端を一対のX軸ナット材24Aに回転できるように連結している。送電コイル11はY軸ナット材24Bに連結している。
【0054】
さらに、図に示す移動機構13は、送電コイル11を水平な姿勢でY軸方向に移動させるために、Y軸ネジ棒23Bと平行にガイドロッド26を配設している。ガイドロッド26は、両端を一対のX軸ナット材24Aに連結しており、一対のX軸ナット材24Aと一緒に移動する。ガイドロッド26は、送電コイル11に連結されるガイド部27を貫通しており、送電コイル11をガイドロッド26に沿ってY軸方向に移動できるようにしている。すなわち、送電コイル11は、互いに平行に配設されるY軸ネジ棒23Bとガイドロッド26に沿って移動するY軸ナット材24Bとガイド部27を介して、水平な姿勢でY軸方向に移動する。
【0055】
この移動機構13は、X軸サーボモータ22AがX軸ネジ棒23Aを回転させると、一対のX軸ナット材24AがX軸ネジ棒23Aに沿って移動して、Y軸ネジ棒23Bとガイドロッド26をX軸方向に移動させる。Y軸サーボモータ22BがY軸ネジ棒23Bを回転させると、Y軸ナット材24BがY軸ネジ棒23Bに沿って移動して、送電コイル11をY軸方向に移動させる。このとき、送電コイル11に連結されたガイド部27は、ガイドロッド26に沿って移動して、送電コイル11を水平な姿勢でY軸方向に移動させる。したがって、X軸サーボモータ22AとY軸サーボモータ22Bの回転を位置検出制御器14で制御して、送電コイル11をX軸方向とY軸方向に移動できる。ただし、無接点電力供給部は、移動機構を以上のメカニズムには特定しない。移動機構には、送電コイルをX軸方向とY軸方向に移動できる全ての機構を利用できるからである。
【0056】
位置検出制御器14は、天板1の給電領域5に載せられた電気機器50の位置を検出する。図6ないし図9の位置検出制御器14は、電気機器50に内蔵される受電コイル51の位置を検出して、送電コイル11を受電コイル51に接近させる。さらに、位置検出制御器14は、受電コイル51の位置を粗検出する第1の位置検出制御器14Aと、受電コイル51の位置を精密検出する第2の位置検出制御器14Bとを備える。この位置検出制御器14は、第1の位置検出制御器14Aで受電コイル51の位置を粗検出すると共に、移動機構13を制御して送電コイル11の位置を受電コイル51に接近させた後、さらに、第2の位置検出制御器14Bで受電コイル51の位置を精密検出しながら移動機構13を制御して、送電コイル11の位置を正確に受電コイル51に接近させる。この無接点電力供給部3は、速やかに、しかも、より正確に送電コイル11を受電コイル51に接近できる。
【0057】
第1の位置検出制御器14Aは、図10に示すように、上面プレート21の内面に固定されて天板1の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30にパルス信号を供給するパルス電源31と、このパルス電源31から位置検出コイル30に供給されるパルスに励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から送電コイル11の位置を判別する識別回路33とを備える。
【0058】
位置検出コイル30は複数列のコイルからなり、複数の位置検出コイル30を上面プレート21の内面に所定の間隔で固定している。位置検出コイル30は、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する複数のX軸検出コイル30Aと、Y軸方向の位置を検出する複数のY軸検出コイル30Bとを備える。各々のX軸検出コイル30Aは、Y軸方向に細長いループ状であって、複数のX軸検出コイル30Aは、所定の間隔で上面プレート21の内面に固定されている。隣接するX軸検出コイル30Aの間隔(d)は、受電コイル51の外径(D)よりも小さく、好ましくはX軸検出コイル30Aの間隔(d)を受電コイル51の外径(D)の1倍ないし1/4倍としている。X軸検出コイル30Aは、間隔(d)を狭くして、受電コイル51のX軸方向の位置を正確に検出できる。各々のY軸検出コイル30Bは、X軸方向に細長いループ状であって、複数のY軸検出コイル30Bは、所定の間隔で上面プレート21の内面に固定されている。隣接するY軸検出コイル30Bの間隔(d)も、X軸検出コイル30Aと同じように、受電コイル51の外径(D)よりも小さく、好ましくはY軸検出コイル30Bの間隔(d)を受電コイル51の外径(D)の1倍ないし1/4倍としている。Y軸検出コイル30Bも、その間隔(d)を狭くして、受電コイル51のY軸方向の位置を正確に検出できる。
【0059】
パルス電源31は、所定のタイミングでパルス信号を位置検出コイル30に出力する。パルス信号が入力される位置検出コイル30は、パルス信号で接近する受電コイル51を励起する。励起された受電コイル51は、流れる電流のエネルギーでエコー信号を位置検出コイル30に出力する。したがって、受電コイル51の近くにある位置検出コイル30は、図12に示すように、パルス信号が入力された後、所定の時間遅れて、受電コイル51からのエコー信号が誘導される。位置検出コイル30に誘導されるエコー信号は、受信回路32で識別回路33に出力される。したがって、識別回路33は、受信回路32から入力されるエコー信号でもって、位置検出コイル30に受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。複数の位置検出コイル30にエコー信号が誘導されるとき、識別回路33は、エコー信号レベルの大きい位置検出コイル30にもっとも接近していると判定する。
【0060】
図10に示す位置検出制御器14は、各々の位置検出コイル30を切換回路34を介して受信回路32に接続する。この位置検出制御器14は、入力を順番に切り換えて複数の位置検出コイル30に接続するので、ひとつの受信回路32で複数の位置検出コイル30のエコー信号を検出できる。ただし、各々の位置検出コイルに受信回路を接続してエコー信号を検出することもできる。
【0061】
図10の位置検出制御器14は、識別回路33で制御される切換回路34で複数の位置検出コイル30を順番に切り換えて受信回路32に接続する。パルス電源31は切換回路34の出力側に接続されて、位置検出コイル30にパルス信号を出力する。パルス電源31から位置検出コイル30に出力されるパルス信号のレベルは、受電コイル51からのエコー信号に比較して極めて大きい。受信回路32は、入力側にダイオードからなるリミッター回路35を接続している。リミッター回路35は、パルス電源31から受信回路32に入力されるパルス信号の信号レベルを制限して受信回路32に入力する。信号レベルの小さいエコー信号は、制限されることなく受信回路32に入力される。受信回路32は、パルス信号とエコー信号の両方を増幅して出力する。受信回路32から出力されるエコー信号は、パルス信号から所定のタイミング、たとえば数μsec〜数百μsec遅れた信号となる。エコー信号がパルス信号から遅れる遅延時間は、一定の時間であるから、パルス信号から所定の遅延時間後の信号をエコー信号とし、このエコー信号のレベルから位置検出コイル30に受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。
【0062】
受信回路32は、位置検出コイル30から入力されるエコー信号を増幅して出力するアンプである。受信回路32は、パルス信号とエコー信号を出力する。識別回路33は、受信回路32から入力されるパルス信号とエコー信号から位置検出コイル30に受電コイル51が接近してセットされるかどうかを判定する。識別回路33は、受信回路32から入力される信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ36を備えている。このA/Dコンバータ36から出力されるデジタル信号を演算してエコー信号を検出する。識別回路33は、パルス信号から特定の遅延時間の後に入力される信号をエコー信号として検出し、さらにエコー信号のレベルから受電コイル51が位置検出コイル30に接近しているかどうかを判定する。
【0063】
識別回路33は、複数のX軸検出コイル30Aを順番に受信回路32に接続するように切換回路34を制御して、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する。識別回路33は、各々のX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続する毎に、識別回路33に接続しているX軸検出コイル30Aにパルス信号を出力し、パルス信号から特定の遅延時間の後に、エコー信号が検出されるかどうかで、このX軸検出コイル30Aに受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。識別回路33は、全てのX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続して、各々のX軸検出コイル30Aに受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。受電コイル51がいずれかのX軸検出コイル30Aに接近していると、このX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続する状態でエコー信号が検出される。したがって、識別回路33は、エコー信号を検出できるX軸検出コイル30Aから受電コイル51のX軸方向の位置を検出できる。受電コイル51が複数のX軸検出コイル30Aに跨って接近する状態では、複数のX軸検出コイル30Aからエコー信号が検出される。この状態において、識別回路33はもっとも強いエコー信号、すなわちレベルの大きいエコー信号が検出されるX軸検出コイル30Aにもっとも接近していると判定する。識別回路33は、Y軸検出コイル30Bも同じように制御して、受電コイル51のY軸方向の位置を検出する。
【0064】
識別回路33は、検出するX軸方向とY軸方向から移動機構13を制御して、送電コイル11を受電コイル51に接近する位置に移動させる。識別回路33は、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して、送電コイル11を受電コイル51のX軸方向の位置に移動させる。また、移動機構13のY軸サーボモータ22Bを制御して、送電コイル11を受電コイル51のY軸方向の位置に移動させる。
【0065】
以上のようにして、第1の位置検出制御器14Aが送電コイル11を受電コイル51に接近する位置に移動させる。無接点電力供給部3は、第1の位置検出制御器14Aで送電コイル11を受電コイル51に接近した後、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送して電池52を充電することができる。ただ、無接点電力供給部3は、さらに送電コイル11の位置を正確に制御して受電コイル51に接近させた後、電力搬送して電池52を充電することができる。送電コイル11は、第2の位置検出制御器14Bでより正確に受電コイル51に接近される。
【0066】
第2の位置検出制御器14Bは、交流電源12を自励式の発振回路として、自励式の発振回路の発振周波数から送電コイル11の位置を正確に検出して移動機構13を制御する。第2の位置検出制御器14Bは、移動機構13のX軸サーボモータ22AとY軸サーボモータ22Bを制御して、送電コイル11をX軸方向とY軸方向に移動させて、交流電源12の発振周波数を検出する。自励式の発振回路の発振周波数が変化する特性を図13に示している。この図は、送電コイル11と受電コイル51の相対的な位置ずれに対する発振周波数の変化を示している。この図に示すように、自励式の発振回路の発振周波数は、送電コイル11が受電コイル51に最も接近する位置でもっとも高くなり、相対位置がずれるにしたがって発振周波数が低くなる。したがって、第2の位置検出制御器14Bは、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して送電コイル11をX軸方向に移動し、発振周波数が最も高くなる位置で停止する。また、Y軸サーボモータ22Bも同じように制御して送電コイル11をY軸方向に移動して、発振周波数が最も高くなる位置で停止する。第2の位置検出制御器14Bは、以上のようにして、送電コイル11を受電コイル51に最も接近する位置に移動できる。
【0067】
以上の無接点電力供給部3は、第1の位置検出制御器14Aで受電コイル51の位置を粗検出した後、さらに第2の位置検出制御器14Bで微調整して送電コイル11を受電コイル51に接近させるが、図14に示す以下の位置検出制御器64は、微調整することなく送電コイル11を受電コイル51に接近できる。
【0068】
この位置検出制御器64は、図14に示すように、上面プレートの内面に固定されて天板の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30にパルス信号を供給するパルス電源31と、このパルス電源31から位置検出コイル30に供給されるパルスに励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から送電コイル11の位置を判別する識別回路73とを備える。さらに、この位置検出制御器64は、識別回路73に、受電コイル51の位置に対する各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベル、すなわち図7に示すように、各々の位置検出コイル30をパルス信号で励起して所定の時間経過後に誘導されるエコー信号のレベルを記憶する記憶回路77を備えている。この位置検出制御器64は、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルを検出し、検出したエコー信号のレベルを記憶回路77に記憶しているエコー信号のレベルに比較して、受電コイル51の位置を検出している。
【0069】
この位置検出制御器64は、以下のようにして、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルから、受電コイル51の位置を求めている。図14に示す位置検出コイル30は、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する複数のX軸検出コイル30Aと、Y軸方向の位置を検出する複数のY軸検出コイル30Bとを備え、複数の位置検出コイル30を上面プレート21の内面に所定の間隔で固定している。各々のX軸検出コイル30Aは、Y軸方向に細長いループ状であって、各々のY軸検出コイル30Bは、X軸方向に細長いループ状としている。図14は、受電コイル51をX軸方向に移動させる状態における、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを示しており、横軸が受電コイル51のX軸方向の位置を示し、縦軸が各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを示している。この位置検出制御器64は、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを検出することによって、受電コイル51のX軸方向の位置を求めることができる。この図に示すように、受電コイル51をX軸方向に移動すると、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルは変化する。たとえば、受電コイル51の中心が第1のX軸位置検出コイル30Aの中心にあるとき、図14の点Aで示すように、第1のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルが最も強くなる。また、受電コイル51が第1のX軸位置検出コイル30Aと第2のX軸位置検出コイル30Aの中間にあるとき、図10の点Bで示すように、第1のX軸位置検出コイル30Aと第2のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルは同じとなる。すなわち、各々のX軸位置検出コイル30Aは、受電コイル51が最も近くにあるときに誘導されるエコー信号のレベルが最も強くなり、受電コイル51が離れるにしたがってエコー信号のレベルは小さくなる。したがって、どのX軸位置検出コイル30Aのエコー信号のレベルが最も強いかで、受電コイル51がどのX軸位置検出コイル30Aに最も接近しているかを判定できる。また、ふたつのX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導されるとき、強いエコー信号を検出するX軸位置検出コイル30Aからどの方向にあるX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導されるかで、最もエコー信号の強いX軸位置検出コイル30Aからどの方向にずれて受電コイル51があるかを判定でき、また、エコー信号のレベル比でふたつのX軸位置検出コイル30Aとの相対位置を判定できる。たとえば、ふたつのX軸位置検出コイル30Aのエコー信号のレベル比が1であると、受電コイル51はふたつのX軸位置検出コイル30Aの中央に位置すると判定できる。
【0070】
識別回路73は、受電コイル51のX軸方向の位置に対する、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを記憶回路77に記憶している。受電コイル51が置かれると、いずれかのX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導される。したがって、識別回路73は、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号で受電コイル51が載せられたこと、すなわち電気機器50が無接点電力供給部3に載せられたことを検出する。さらに、いずれかのX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを、記憶回路77に記憶しているレベルに比較して、受電コイル51のX軸方向の位置を判別することができる。識別回路は、隣接するX軸位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベル比から受電コイルのX軸方向の位置を特定する関数を記憶回路に記憶して、この関数から受電コイルの位置を判別することもできる。この関数は、ふたつのX軸位置検出コイルの間に受電コイルを移動させて、各々のX軸位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベル比を検出して求められる。識別回路73は、ふたつのX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベル比を検出し、検出されるレベル比から、この関数に基づいてふたつのX軸位置検出コイル30Aの間における受電コイル51のX軸方向の位置を演算して検出することができる。
【0071】
以上は、識別回路73が、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号から、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する方法を示すが、受電コイル51のY軸方向の位置もX軸方向と同じようにして、Y軸位置検出コイル30Bに誘導されるエコー信号から検出できる。
【0072】
識別回路73が、受電コイル51のX軸方向とY軸方向の位置を検出すると、この識別回路73からの位置信号でもって、位置検出制御器64は送電コイル11を受電コイル51の位置に移動させる。
【0073】
なお、上記のような波形のエコー信号が検出されたとき、無接点電力供給部3の識別回路73は、電気機器50の受電コイル51が搭載されたと認識、識別することができる。エコー信号の波形とは異なる波形が検出、識別されるときは、電気機器50の受電コイル51以外(例えば、金属異物)のものが搭載されたとして、電力供給を停止することができる。また、エコー信号の波形が検出、識別されないときは、電気機器50の受電コイル51が搭載されていないとして、電力供給をしない。
【0074】
無接点電力供給部3は、位置検出制御器14、64で移動機構13を制御して送電コイル11を受電コイル51に接近させた状態で、交流電源12で送電コイル11に交流電力を供給する。送電コイル11の交流電力は受電コイル51に電力搬送されて、電池52の充電に使用される。電気機器50は、電池52が満充電されたことを検出すると、充電を停止して、満充電信号を無接点電力供給部3に伝送する。電気機器50は、受電コイル51に満充電信号を出力し、この満充電信号を受電コイル51から送電コイル11に伝送して、無接点電力供給部3に満充電の情報を伝送することができる。この電気機器50は、交流電源12と異なる周波数の交流信号を受電コイル51に出力し、無接点電力供給部3はこの交流信号を送電コイル11で受信して満充電を検出することができる。また、電気機器50が特定周波数の搬送波を満充電信号で変調する信号を受電コイル51に出力し、無接点電力供給部3が特定周波数の搬送波を受信し、この信号を復調して満充電信号を検出することもできる。さらに、電気機器は、満充電信号を無接点電力供給部に無線伝送して、満充電の情報を伝送することもできる。この電気機器は、満充電信号を送信する送信器を内蔵しており、無接点電力供給部は満充電信号を受信する受信器を内蔵する。図11に示す位置検出制御器14は、内蔵電池52の満充電を検出する満充電検出回路17を内蔵している。この満充電検出回路17は、電気機器50から出力される満充電信号を検出して、電池52の満充電を検出する。
【0075】
図11に示す第2の位置検出制御器14Bは、自励式の発振回路の発振周波数の変化から送電コイル11と受電コイル51の相対位置を判定するが、送電コイルと受電コイルとの相対位置を微調整する第2の位置検出制御器は、送電コイルの電圧、送電コイルに電力を供給する交流電源の消費電力、あるいは受電コイルに誘導される電流から送電コイルの受電コイルに対する相対位置を検出することができる。この第2の位置検出制御器は、発振周波数を変化させる必要がないので、他励式の発振回路とすることができる。
【0076】
図16において、送電コイル11の電圧から受電コイル51に対する送電コイル11の相対位置を検出する第2の位置検出制御器14Cは、送電コイル11に発生している交流電圧を整流して直流電圧に変換し、その電圧を検出する電圧検出回路83を内蔵している。この第2の位置検出制御器14Cは、送電コイル11を移動させて、送電コイル11の電圧を電圧検出回路83で検出する。送電コイル11と受電コイル51の相対位置に対して送電コイル11の電圧が変化する特性を図17に示している。この図は、送電コイル11と受電コイル51の相対的な位置ずれに対する送電コイル11の電圧の変化を示している。この図に示すように、送電コイル11の電圧は、送電コイル11が受電コイル51に最も接近する位置でもっとも低くなり、相対位置がずれるにしたがって電圧が高くなる。したがって、第2の位置検出制御器14Cは、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して送電コイル11をX軸方向に移動し、送電コイル11の電圧が最も低くなる位置で停止する。また、Y軸サーボモータ22Bも同じように制御して送電コイル11をY軸方向に移動して、送電コイル11の電圧が最も低くなる位置で停止する。第2の位置検出制御器14Cは、以上のようにして、送電コイル11を受電コイル51に最も接近する位置に移動できる。
【0077】
また、図16において、送電コイル11に電力を供給する交流電源82の消費電力から受電コイル51に対する送電コイル11の相対位置を検出する第2の位置検出制御器14Cは、交流電源82の消費電力を検出する消費電力検出回路84を内蔵している。この第2の位置検出制御器14Cは、送電コイル11を移動させて、交流電源82の消費電力を消費電力検出回路84で検出する。送電コイル11と受電コイル51の相対位置に対して交流電源82の消費電力が変化する特性を図18に示している。この図は、送電コイル11と受電コイル51の相対的な位置ずれに対する交流電源82の消費電力の変化を示している。この図に示すように、交流電源82の消費電力は、送電コイル11が受電コイル51に最も接近する位置でもっとも小さくなり、相対位置がずれるにしたがって消費電力が大きくなる。したがって、第2の位置検出制御器14Cは、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して送電コイル11をX軸方向に移動し、交流電源82の消費電力が最も小さくなる位置で停止する。また、Y軸サーボモータ22Bも同じように制御して送電コイル11をY軸方向に移動して、交流電源82の消費電力が最も低くなる位置で停止する。第2の位置検出制御器14Cは、以上のようにして、送電コイル11を受電コイル51に最も接近する位置に移動できる。
【0078】
さらに、図16において、受電コイル51の電流からから受電コイル51に対する送電コイル11の相対位置を検出する第2の位置検出制御器14Cは、受電コイル51の電流を検出する回路を内蔵している。この第2の位置検出制御器14Cは、受電コイル51の電流を電気機器90側で検出して検出した電流で搬送波を変調して無接点電力供給部103に無線伝送する送信回路95と、この送信回路95から送信される信号を無接点電力供給部103側で受信し、この信号を復調して受電コイル51の電流を検出する受信回路85とを備えている。この第2の位置検出制御器14Cは、送電コイル11を移動させて、受電コイル51の電流を検出する。送電コイル11と受電コイル51の相対位置に対して受電コイル51の電流が変化する特性を図19に示している。この図は、送電コイル11と受電コイル51の相対的な位置ずれに対する受電コイル51の変化を示している。この図に示すように、受電コイル51の電流は、送電コイル11が受電コイル51に最も接近する位置でもっとも大きくなり、相対位置がずれるにしたがって電流が小さくなる。したがって、第2の位置検出制御器14Cは、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して送電コイル11をX軸方向に移動し、受電コイル51の電流が最も大きくなる位置で停止する。また、Y軸サーボモータ22Bも同じように制御して送電コイル11をY軸方向に移動して、受電コイル51の電流が最も大きくなる位置で停止する。第2の位置検出制御器14Cは、以上のようにして、送電コイル11を受電コイル51に最も接近する位置に移動できる。
【0079】
以上の移動機構13は、送電コイル11をX軸方向とY軸方向とに移動して、送電コイル11を受電コイル51に最も近い位置に移動させるが、無接点電力供給部は、移動機構がX軸方向とY軸方向とに送電コイルを移動して、送電コイルの位置を受電コイルに接近させる構造には特定せず、送電コイルは種々の方向に移動させて、受電コイルに接近することもできる。
【0080】
無接点電力供給部3は、天板1の給電領域5に載せられる複数の電気機器50の電池52を特定の順番で満充電する。位置検出制御器14、64は、各々の電気機器50の電池52を充電する順番をメモリ38に記憶している。位置検出制御器14、64は、天板1の給電領域5に載せられる各々の電気機器50の電池52を充電する順番を、上面プレート21に対向する位置、すなわち給電領域5の位置で特定される位置の順番として記憶している。位置の順番は、たとえば、図2及び図5の紙面上において、給電領域5の左側に載せられる電気機器50を優先して充電する順番である。この位置検出制御器14、64は、たとえば、図2と図5に示すように3個の電気機器50が天板1の給電領域5に載せられると、最も左側の第1の電気機器50Aの電池52を優先して充電し、この第1の電気機器50Aの電池52を充電した後、中央の第2の電気機器50Bの電池52を充電し、最後に最も右側にある第3の電気機器50Cの電池52を充電する。ただ、位置検出制御器は、位置の順番として、図2及び図5の紙面上において、給電領域の右側の電気機器から順番に、あるいは上側の電気機器から順番に、あるいはまた、下側の電気機器から順番に充電するように記憶することもできる。
【0081】
また、位置検出制御器14、64は、上面プレート21に対向して、天板1の給電領域5に載せられる各々の電気機器50の電池52を充電する順番を、給電領域5に載せられるセット順番として記憶することもできる。この位置検出制御器14、64は、給電領域5に先に載せられる順番で電気機器50の電池52を充電する。
【0082】
複数の電気機器50の電池52を充電する順番を記憶する位置検出制御器14、64は、前述したように、上面プレート21の内面に固定されて天板1の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルから、受電コイル51の位置を検出する。図10、図11、及び図16に示す位置検出制御器14は、電気機器50の位置を粗検出する第1の位置検出制御器14Aで電気機器50の位置を検出する。第1の位置検出制御器14Aは、前述した方法で電気機器50の位置を検出する。すなわち、各々の位置検出コイル30にパルス信号を出力し、このパルス信号に励起されて電気機器50の受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信回路32で受信し、この受信回路32で受信するエコー信号から識別回路33でもって受電コイル51の位置を判別する。識別回路33は、もっとも強いエコー信号、すなわちレベルの大きいエコー信号が検出されるX軸検出コイル30AとY軸検出コイル30Bとから受電コイル51の位置を検出する。また、図14に示す位置検出制御器64は、前述したように、識別回路73が、受電コイル51の位置に対する各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルを記憶回路77に記憶しているので、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルを、記憶回路77に記憶されるエコー信号のレベルに比較して、受電コイル51の位置を検出する。以上の位置検出制御器14、64は、天板1の給電領域5に載せられる各々の電気機器50の位置を検出し、検出した位置から充電する順番を特定する。
【0083】
位置検出制御器14、64は、電気機器50の位置を検出すると検出信号を認識表示器40に出力する。認識表示器40は、位置検出制御器14、64から入力される検出信号でもって、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50を認識する。位置検出制御器14、64は、電気機器50を検出する毎に検出信号を認識表示器40に出力し、あるいは認識する電気機器50の個数を検出信号として認識表示器40に出力する。認識表示器40は、位置検出制御器14、64から入力される検出信号で、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50の個数を表示部41に表示する。
【0084】
表示部41は、複数のパイロットランプ42を備えている。この表示部41は、複数のパイロットランプ42を点灯して、天板1の給電領域5に載せられる複数の電気機器50の認識を表示する。たとえば、図5に示すように、3個の電気機器50が上面プレート21に載せられると、3個のパイロットランプ42を点灯して、3個の電気機器50を認識したことを表示する。この表示部41は、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50の個数設けられて、点灯するパイロットランプ42の個数で認識する電気機器50の個数を表示する。ただし、表示部は、天板の給電領域に載せられる電気機器の個数をパイロットランプの色で表示し、あるいは点滅回数で表示し、あるいはまた、デジタル数値で表示することもできる。たとえば、天板1の給電領域5に3個の電気機器50を載せることができる充電器は、第1、第2、第3のパイロットランプ42を備えている。パイロットランプ42は、認識して充電する電気機器50の順番に点灯する。
【0085】
さらに、表示部41は、発光ダイオードなどのパイロットランプ42の発光色で電気機器50の充電状態を表示する。このパイロットランプ42は、電気機器50を認識する発光色と、充電状態を表示する発光色とで異なる色に発光する。たとえば、電気機器50を認識する発光色を緑色とし、充電している電気機器50の発光色を赤色として、認識する電気機器50の個数を表示すると共に、充電している電気機器50を特定することができる。たとえば、3個の電気機器50を載せて、最初に充電する第1の電気機器50Aの電池52を充電している状態では、第1のパイロットランプ42Aの発光色を赤色、第2のパイロットランプ42Bと第3のパイロットランプ42Cの発光色を緑色とする。この状態で、ユーザーは、第1の電気機器50Aの電池52を充電している状態を認識できる。パイロットランプ42は、点灯状態で充電状態を表示することもできる。この表示部41は、たとえば、電気機器50を認識する状態では連続してパイロットランプ42を点灯し、充電している電気機器50を表示する状態ではパイロットランプ42を点滅して表示することができる。さらに、充電状態を表示する表示部41は、パイロットランプ42の発光色や点灯状態によらず、「第1の電気機器を充電中」等の文字で充電状態を表示することもできる。
【0086】
さらに、表示部41は、特定の電気機器50の電池52が満充電されたことを表示することもできる。この表示部41は、パイロットランプ42の発光色を、認識したことを示す発光色、及び充電中を示す発光色と異なる発光色として、たとえば、青色の発光色として表示することができる。この表示部41のパイロットランプ42は、電気機器50を認識する状態で緑色に、充電している状態では赤色に、満充電された状態で青色に発光して、電気機器50の認識、充電、満充電を表示する。さらに、パイロットランプ42の表示部41は、点灯状態で満充電を表示することもできる。この表示部41は、電気機器50の電池52が満充電されると、長い点灯状態と、短い点灯状態とを繰り返すように点滅して表示することができる。また、表示部は、「第1の電気機器が満充電」などと文字で表示することもできる。
【0087】
以上の無接点電力供給部3は、以下の動作をして、天板1の給電領域5に載せられる複数の電気機器50の電池52を充電する。
(1)天板1の給電領域5に電気機器50が載せられると、位置検出制御器14の第1の位置検出制御器14Aが電気機器50の位置を検出して、検出信号を認識表示器40に出力する。
(2)認識表示器40は、検出信号から電気機器50を認識して、表示部41に表示する。天板1の給電領域5に3個の電気機器50が載せられると、位置検出制御器14は3個の電気機器50の位置を検出して、検出信号を認識表示器40に出力する。したがって、認識表示器40は、3個の電気機器50を認識して表示部41に表示する。パイロットランプ42からなる表示部41は、3個のパイロットランプ42を点灯して、3個の電気機器50が天板1の給電領域5に載せられたことを表示する。
(3)位置検出制御器14が複数の電気機器50を検出すると、位置の順番又はセット順番から充電する順番を特定する。電気機器50を位置の順番で充電する無接点電力供給部3は、たとえば、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50を左側が順番に充電する。したがって、位置検出制御器14は、移動機構13を制御して、送電コイル11を最初に充電する第1の電気機器50Aの受電コイル51に接近させて、第1の電気機器50Aの電池52を充電する。
(4)最初の電気機器50の電池52が満充電されると、位置検出制御器14は、電気機器50から出力される満充電信号で満充電を検出する。満充電を検出すると、位置検出制御器14は、移動機構13を制御して、送電コイル11を次に充電する電気機器50の受電コイル51に接近させる。この状態で、第2の電気機器50Bの電池52に電力搬送して、この電池52を満充電する。
(5)さらに、第2の電気機器50Bの電池52が満充電されて、第2の電気機器50Bからの満充電信号を満充電検出回路17が受信すると、位置検出制御器14が、さらに第3の電気機器50Cの受電コイル51の位置に送電コイル11を接近させて、この電気機器50の電池52を満充電する。
【0088】
以上の無接点電力供給部3は、天板1の給電領域5に3個の電気機器50が載せられてから充電を開始するが、無接点電力供給部3は、充電している途中で電気機器50が載せられることがある。位置検出制御器14がセット順番で電気機器50の電池52を充電する無接点電力供給部は、先に載せられた電気機器50の電池52を満充電した後、後から載せられる電気機器50の電池52を充電する。
【0089】
位置検出制御器14が位置の順番で電気機器50を充電する無接点電力供給部は、充電している途中で別の電気機器50が載せられても、先に載せられた電気機器50の電池52の充電を停止することなく、充電している電気機器50を優先して充電する。その後、この電気機器50の電池52が満充電、もしくは所定容量まで充電されると、位置の順番で、たとえば、左側の電気機器50から順番に充電する無接点電力供給部においては、左側の電気機器50の電池52から順番に充電する。ただ、位置検出制御器は、特定の電気機器の電池を充電している途中で、この電気機器よりも優先する位置、たとえば左側に電気機器が載せられると、充電する電気機器を、後から載せられた左側の電気機器の電池に変更することもできる。すなわち、この無接点電力供給部は、常に左側にある電気機器から順番に充電する。
【0090】
位置検出制御器14は、上面プレート21に載せられる電気機器50を検出するために、電気機器50の電池52を充電する状態にあっても、一定の周期で、たとえば数秒〜数十秒の周期で、電気機器50を検出している。
【0091】
位置検出制御器14は、天板1の給電領域5に載せられる電気機器50を検出するために、電気機器50の電池52を充電する状態にあっても、一定の周期で、たとえば数秒〜数十秒の周期で、電気機器50を検出している。
【0092】
以上の無接点電力供給部3は、電気機器50の電池52を満充電した後、次に充電する電気機器50の受電コイル51に送電コイル11を接近して、次の電気機器50の電池52を充電する。内蔵電池52をリチウムイオン電池とする電気機器50の無接点電力供給部3は、電池52を満充電する前に、次の電気機器50の充電に切り換えることもできる。この無接点電力供給部3は、位置検出制御器14が、電気機器50の電池52があらかじめ設定している設定残容量まで充電されたことを検出する残容量検出回路18を備えている。この無接点電力供給部3は、充電している電池52が設定残容量まで充電されたことを残容量検出回路18で検出すると、送電コイル11を次に充電する電気機器50の受電コイル51に接近して、この電気機器50の電池52を設定残容量まで充電して、各々の電気機器50の電池52を順番に設定残容量まで充電する。設定残容量は、リチウムイオン電池の電圧が設定電圧、たとえば4.1V/セル〜4.2V/セルに上昇する残容量、たとえば80%である。リチウムイオン電池は、この設定容量までは定電流充電によって速やかに充電される。この無接点電力供給部3は、全ての電気機器50の電池52を設定容量まで充電した後、さらに位置の順番、又はセット順番にしたがって、送電コイル11を電気機器50の受電コイル51に接近させて、各々の電気機器50の電池52を満充電する。
【0093】
全ての電気機器50の電池52が満充電されると、無接点電力供給部3は、交流電源12をオフ状態として、送電コイル11への電力供給を停止する。
【0094】
以上の無接点電力供給部は、制御機構10でもって、送電コイル11を天板1の上に載せられる電気機器50の受電コイル51に接近させて、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送して電気機器50に電力を供給している。ただ、無接点電力供給部は、送電コイルを受電コイルに接近させる機構を備えることなく、いいかえると、送電コイルをケース内に固定して、天板の上に載せられる電気機器の受電コイルに送電コイルから電力搬送して電気機器に電力を供給することもできる。
【0095】
図20と図21に示す無接点電力供給部203は、ケース20の上面である上面プレート21の下面に沿うように送電コイル11を固定している。この無接点電力供給部203は、ケース20に内蔵される送電コイル11の位置、いいかえると、電気機器50を載せる位置を上面プレート21の上面に表示している。給電領域5に載せられる電気機器を送電コイル11の位置に正確にセットして、送電コイル11から受電コイル51に効率よく磁気誘導作用で電力を搬送するためである。図の無接点電力供給部203は、電気機器50を載せる位置を示すセット位置209を図形219で表示して、電気機器50を正常なセット位置209に配置できるようにしている。図のケース20は、上面プレート21の下面の中心に送電コイル11を配置しているので、上面プレート21の上面の中心に電気機器50の受電コイル51の中心を配置できるように、セット位置209を図形219で表示している。図の無接点電力供給部203は、セット位置209を表す図形219として、送電コイル11の中心において縦横に交差する中心軸219Aと、上面プレート21の外周に沿う複数の四角形219Bを表示している。複数の四角形219Bは、送電コイル11の中心を対角線の交点とする、大きさの異なる正方形で、これらを等間隔に表示している。この図形219は、縦横に交差する中心軸219Aと大きさの異なる複数の四角形219Bとで送電コイル11の中心の位置を明確に表示している。ただ、セット位置を表示する図形は、電気機器の外形を示す図形とすることもできる。
【0096】
さらに、図20と図21の無接点電力供給部203は、送電コイル11が固定されるケース20の上面プレート21の大きさを、中心部にひとつの電気機器50を配置できる大きさとして、天板1の給電領域5をひとつの電気機器50を配置できる大きさとすると共に、送電コイル11を、給電領域5にセットされるひとつの電気機器50の受電コイル51に電力搬送する大きさとしている。この太陽電池テーブルは、天板1の給電領域5にひとつの電気機器50をセットして、この電気機器50の受電コイル51に送電コイル11から電力搬送して電力を供給する。
【0097】
さらに、図22と図23に示す無接点電力供給部303は、送電コイル11が固定されるケース20の上面プレート21の大きさを、複数の電気機器50を配置できる大きさに、すなわち、天板1の給電領域5を複数の電気機器50を載せることができる大きさとすると共に、送電コイル11を、給電領域5に載せられる複数の電気機器50の受電コイル51に同時に電力搬送できる大きさとしている。この太陽電池テーブルは、天板1の給電領域5に複数の電気機器50をセットする状態で、これらの電気機器50の受電コイル51に送電コイル11から同時に電力搬送して電力を供給する。
【0098】
図の無接点電力供給部303は、送電コイル11の中心の位置を、上面プレート21の上面に図形319で表示している。図の無接点電力供給部303は、電気機器50のセット位置309を表す図形319として、送電コイル11の中心において縦横に交差する中心軸319Aと、この中心軸319Aの交差点を中心とする複数の同心円319Bを表示している。図に示す図形は、3つの同心円319Bを等間隔に表示している。この図形319は、縦横に交差する中心軸319Aと大きさの異なる複数の同心円319Bとで送電コイル11の中心の位置を明確に表示している。この無接点電力供給部303は、図形319で示す送電コイル11との対向部分である給電領域5に電気機器50を載せて、送電コイル11から電気機器50の受電コイル51に電力搬送する。この無接点電力供給部303は、給電領域5に複数の電気機器50を載せる状態で、これらの電気機器50の受電コイル51に送電コイル11から同時に電力搬送できる。このように、給電領域5に載せられる複数の電気機器50の受電コイル51に同時に電力搬送できる太陽電池テーブルは、たとえば、給電領域の中心部にランタン等の照明具やラジオ等の電気機器を載せてこれらの電気機器に電力供給して使用する状態で、この電気機器の周囲の給電領域に携帯電話等の電気機器を載せて、これらの電気機器に内蔵される電池を充電することができる。
【0099】
さらに、無接点電力供給部は、ケースに複数の送電コイルを内蔵して、給電領域に配置される複数の電気機器の受電コイルに電力搬送することもできる。図24と図25に示す無接点電力供給部403は、送電コイル11が固定されるケース20の上面プレート21の大きさを、複数の電気機器50を配置できる大きさに、すなわち、天板1の給電領域5を複数の電気機器50を配置できる大きさとすると共に、上面プレート21の下面に沿うように複数の送電コイル11を固定している。図の無接点電力供給部403は、ケース20に3つの送電コイル11を内蔵して固定している。
【0100】
図の無接点電力供給部403は、上面プレート21の上面に、複数の電気機器50を正しい位置に配置できるように、複数のセット位置409を図形419で表示している。複数のセット位置409を表示する各々の図形419は、ケース20に内蔵される各々の送電コイル11に対向して表示している。図の無接点電力供給部403は、電気機器50の外形に沿う形状の図形419を表示している。この無接点電力供給部403は、図形419の外形に合わせて電気機器50をセットして、電気機器50を正常なセット位置に簡単に配置できる。
【0101】
このように、複数の送電コイル11を内蔵する無接点電力供給部403は、これらの送電コイル11に同時に交流電力を供給して、給電領域5に配置される複数の電気機器50に同時に電力を供給することも、交流電力を供給する送電コイル11を順番に切り換えて、給電領域5に配置される複数の電気機器50に順番に電力を供給することもできる。この無接点電力供給部403は、図示しないが、ひとつの交流電源から複数の送電コイルに交流電力を供給することができ、あるいは、複数の交流電源を備えて、各々の交流電源から各送電コイルに交流電力を供給することもできる。
【0102】
以上のように、ケース20に送電コイル11を固定する無接点電力供給部203、303、403は、上面プレート21の上面に、電気機器50のセット位置209、309、409を図形219、319、419で表示して、電気機器50を正常なセット位置209、309、409に簡単に配置できる。ただ、上面プレートに表示する図形は、以上の形状には特定せず、電気機器を正確なセット位置に配置できる種々の模様や形状、配色とすることができる。
【0103】
さらに、以上の無接点電力供給部は、図示しないが、天板の給電領域にセットされる電気機器に電力搬送して内蔵される電池を充電する状態において、電気機器の電池が満充電され、あるいは所定の容量まで充電されると、電気機器から出力される充電停止信号を受信して、送電コイルからの電力搬送を停止することもできる。この無接点電力供給部は、電気機器の充電回路から出力される充電停止信号を受信する回路を備えて、電気機器の電池が所定の容量まで充電されたことを検出すると、交流電源をオフ状態として、送電コイルへの電力供給を停止する。これにより、無駄な電力消費を有効に防止できる。
【符号の説明】
【0104】
1…天板
2…太陽電池パネル
3…無接点電力供給部
4…発電領域
5…給電領域
6…光磁気透過パネル 6A…強化プラスチックパネル
7…電池
8…非常用ポータブル電源
10…制御機構
11…送電コイル
12…交流電源
13…移動機構
14…位置検出制御器 14A…第1の位置検出制御器
14B…第2の位置検出制御器
14C…第2の位置検出制御器
15…コア 15A…円柱部
15B…円筒部
16…リード線
17…満充電検出回路
18…残容量検出回路
20…ケース
21…上面プレート
22…サーボモータ 22A…X軸サーボモータ
22B…Y軸サーボモータ
23…ネジ棒 23A…X軸ネジ棒
23B…Y軸ネジ棒
24…ナット材 24A…X軸ナット材
24B…Y軸ナット材
25…ベルト
26…ガイドロッド
27…ガイド部
30…位置検出コイル 30A…X軸検出コイル
30B…Y軸検出コイル
31…パルス電源
32…受信回路
33…識別回路
34…切換回路
35…リミッター回路
36…A/Dコンバータ
37…記憶回路
38…メモリ
40…認識表示器
41…表示部
42…パイロットランプ 42A…第1のパイロットランプ
42B…第2のパイロットランプ
42C…第3のパイロットランプ
50…電気機器 50A…第1の電気機器
50B…第2の電気機器
50C…第3の電気機器
51…受電コイル
52…電池
53…コンデンサー
54…共振回路
55…ダイオード
56…平滑コンデンサー
57…整流回路
58…充電制御回路
64…位置検出制御器
73…識別回路
77…記憶回路
82…交流電源
83…電圧検出回路
84…消費電力検出回路
85…受信回路
90…電気機器
95…送信回路
103…無接点電力供給部
110…天板本体
111…周壁
112…凹部
113…凹部
114…貫通穴
115…容器
116…収納部
117…溝型パネル 117A…側壁
120…充電回路
121…DC/ACインバータ
122…コネクタ
123…コネクタ
124…コンセント
125…電源スイッチ
126…ダイオード
203…無接点電力供給部
209…セット位置
219…図形 219A…中心軸
219B…四角形
303…無接点電力供給部
309…セット位置
319…図形 319A…中心軸
319B…同心円
403…無接点電力供給部
409…セット位置
419…図形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板(1)と、この天板(1)に設けている太陽電池パネル(2)と、前記天板(1)に設けられて天板(1)の上面に載せられる受電コイル(51)を有する電気機器(50)、(90)に電力を供給する無接点電力供給部(3)、(103)、(203)、(303)、(403)とを備えており、
前記無接点電力供給部(3)、(103)、(203)、(303)、(403)は、受電コイル(51)に電磁結合されて磁気誘導作用で電力を伝送する送電コイル(11)と、この送電コイル(11)に交流電力を供給する交流電源(12)、(82)とを備えており、
前記天板(1)は太陽電池パネル(2)を設けてなる発電領域(4)と、無接点電力供給部(3)、(103)、(203)、(303)、(403)が配置される給電領域(5)の上面を同一平面として天板(1)の上面を平面状としてなる太陽電池テーブル。
【請求項2】
前記無接点電力供給部(3)、(103)が、前記送電コイル(11)を、天板(1)の発電領域(5)に載せられる電気機器(50)、(90)の受電コイル(51)に接近させる制御機構(10)を備えており、前記制御機構(10)が送電コイル(11)を天板(1)に沿って移動させて、給電領域(5)に載せられる電気機器(50)、(90)の受電コイル(51)に接近させて、送電コイル(11)から受電コイル(51)に電力搬送して電気機器(50)、(90)に電力を供給する請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項3】
前記制御機構(10)が、電気機器(50)、(90)の位置を検出する位置検出制御器(14)、(64)と、この位置検出制御器(14)、(64)に制御されて送電コイル(11)を移動させる移動機構(13)とを備える請求項2に記載される太陽電池テーブル。
【請求項4】
前記位置検出制御器(14)、(64)が、電気機器(50)、(90)に内蔵される受電コイル(51)の位置を検出する請求項3に記載される太陽電池テーブル。
【請求項5】
前記位置検出制御器(14)、(64)が、天板(1)の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル(30)と、この位置検出コイル(30)にパルス信号を供給するパルス電源(31)と、このパルス電源(31)から位置検出コイル(30)に供給されるパルス信号に励起されて受電コイル(51)から位置検出コイル(30)に出力されるエコー信号を受信する受信回路(32)と、この受信回路(32)が受信するエコー信号から受電コイル(51)の位置を判別する識別回路(33)、(73)とを備える請求項3に記載される太陽電池テーブル。
【請求項6】
前記位置検出制御器(14)が、電気機器(50)、(90)の受電コイル(51)の位置を粗検出する第1の位置検出制御器(14A)と、前記受電コイル(51)の位置を精密検出する第2の位置検出制御器(14B)、(14C)とを備え、第1の位置検出制御器(14A)で受電コイル(51)に接近された送電コイル(11)が、第2の位置検出制御器(14B)、(14C)で受電コイル(51)に接近されるようにしてなる請求項3に記載される太陽電池テーブル。
【請求項7】
前記第1の位置検出制御器(14A)が、天板(1)の表面に接近して配置している複数の位置検出コイル(30)と、この位置検出コイル(30)にパルス信号を供給するパルス電源(31)と、このパルス電源(31)から位置検出コイル(30)に供給されるパルス信号に励起されて受電コイル(51)から位置検出コイル(30)に出力されるエコー信号を受信する受信回路(32)と、この受信回路(32)が受信するエコー信号から受電コイル(51)の位置を判別する識別回路(33)とを備える請求項6に記載される太陽電池テーブル。
【請求項8】
前記第2の位置検出制御器(14C)は、送電コイル(11)を移動して、送電コイル(11)の電圧が最も低くなる位置で停止する請求項6に記載される太陽電池テーブル。
【請求項9】
前記第2の位置検出制御器(14C)は、送電コイル(11)を移動して、交流電源(82)の消費電力が最も小さくなる位置で停止する請求項6に記載される太陽電池テーブル。
【請求項10】
前記第2の位置検出制御器(14C)は、送電コイル(11)を移動して、受電コイル(51)の電流が最も大きくなる位置で停止する請求項6に記載される太陽電池テーブル。
【請求項11】
前記発電領域(4)と給電領域(5)との上面に、透光性と防水性があって、非磁気シールド性の光磁気透過パネル(6)を設けてなる請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項12】
前記光磁気透過パネル(6)が透明の強化プラスチックパネル(6A)とガラスのいずれかである請求項11に記載される太陽電池テーブル。
【請求項13】
前記天板(1)の下に太陽電池パネル(2)で発電される電力で充電される電池(7)を内蔵しており、この電池(7)が交流電源(12)、(82)に電力を供給するようにしてなる請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項14】
前記天板(1)の中央部に給電領域(5)を設けてなる請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項15】
前記天板(1)の下に、前記太陽電池パネル(2)で充電される電池(7)を内蔵する非常用ポータブル電源(8)を脱着自在に設けている請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項16】
前記天板(1)の給電領域(5)が、複数の電気機器(50)を載せることができる大きさで、前記無接点電力供給部(3)、(103)、(303)、(403)が給電領域(5)に載せられる複数の電気機器(50)、(90)に電力を供給する請求項1に記載される太陽電池テーブル。
【請求項17】
前記無接点電力供給部(303)が、給電領域(5)に載せられる複数の電気機器(50)に電力を供給できる大きさの送電コイル(11)を備え、給電領域(5)に載せられる複数の電気機器(50)の受電コイル(51)に送電コイル(11)から電力搬送して複数の電気機器(50)に同時に電力を供給する請求項16に記載される太陽電池テーブル。
【請求項18】
前記無接点電力供給部(403)が、給電領域(5)に載せられる複数の電気機器(50)に電力を供給する複数の送電コイル(11)を備え、給電領域(5)に載せられる複数の電気機器(50)の受電コイル(51)に各々の送電コイル(11)から電力搬送して複数の電気機器(50)に同時にまたは順番に電力を供給する請求項16に記載される太陽電池テーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−183757(P2010−183757A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−25796(P2009−25796)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】