説明

契約電力設定方法

【課題】二次電池システムの能力に適した契約放電電力及び契約充電電力が設定される契約電力設定方法を提供する。
【解決手段】電池の開放電圧等から、電池の放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係が算出され、電池の放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係が算出される。算出された関係から、放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)及び充電最大電力P’max(X)の合計値Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)+P’max(X)が最大となるXが探索される。放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)が二次電池の1台あたりの放電契約電力ベース値Pd’に決定され、充電最大電力P’max(X)が二次電池の1台あたりの充電契約電力ベース値Pc’に決定される。放電契約電力ベース値Pd’から契約放電電力が設定され、充電契約電力ベース値Pc’から契約充電電力が設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池システムによりアンシラリーサービスを提供する場合の契約電力設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アンシラリーサービスとは、数秒から数10分までの比較的短時間の電力の供給と需要との不一致を緩和し、周波数、電圧等を安定化する機能をいう。従来は発電、送電、配電等のサービスと一体的にアンシラリーサービスが提供されていたが、いわゆる電力自由化に伴い、発電、送電、配電等のサービスから独立してアンシラリーサービスが提供されるようになってきている。
【0003】
アンシラリーサービスを提供する契約においては、充電契約電力、放電契約電力、放電継続時間及び充電継続時間が決められ、充電契約電力及び放電契約電力が大きくなるほど待機料(アンシラリーサービスを提供する対価)が高額になり、放電継続時間及び充電継続時間が長くなるほど待機料が高額になる。したがって、二次電池システムによりアンシラリーサービスを提供する場合は、二次電池システムの能力に適した放電契約電力及び充電契約電力が設定されることが期待される。
【0004】
特許文献1は、アンシラリーサービスの提供に関する。特許文献1の発明は、本発明と直接的に関連するわけではないが、アンシラリーサービスを提供しているときに二次電池システムの出力の上下限を算出することに言及する(段落0037等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−284244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の技術においては、二次電池システムの能力が十分に適切に考慮されずに放電契約電力及び充電契約電力が設定されていた。
【0007】
本発明は、この問題を解決するためになされる。本発明の目的は、二次電池システムの能力に適した放電契約電力及び充電契約電力が設定される契約電力設定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、二次電池が放電した電力を放出し吸収した電力を二次電池に充電する二次電池システムによりアンシラリーサービスを提供する場合の契約電力設定方法に関する。
【0009】
本発明の第1の局面によれば、二次電池の想定した開放電圧Vocv、放電時抵抗Rd、運転可能下限電圧Vmin及び運転可能上限放電電流Imaxから、二次電池の放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係が算出され、二次電池の開放電圧Vocv、充電時抵抗Rc、運転可能上限電圧Vmax及び運転可能上限充電電流I’maxから、二次電池の放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係が算出される。算出された関係から、放電深度AhがX+Imax*T+I’max*T’であるときの放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)及び放電深度AhがXであるときの充電最大電力P’max(X)の合計値Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)+P’max(X)が最大となるXが探索される。ただし、Tは放電継続時間であり、T’は充電継続時間である。探索された最大となるXにおける放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)が二次電池の1台あたりの放電契約電力ベース値Pd’に決定され、探索された最大となるXにおける充電最大電力P’max(X)が二次電池1の台あたりの充電契約電力ベース値Pc’に決定される。決定された放電契約電力ベース値Pd’から契約放電電力が設定され、決定された充電契約電力ベース値Pc’から契約充電電力が設定される。
【0010】
本発明の第2の局面によれば、本発明の第1の局面において、二次電池は、複数の単電池が接続されたモジュール電池である。単電池の性能のバラツキが大きくなるほど補正後の運転可能上限放電電流Imax及び運転可能上限充電電流I’maxが小さくなるように運転可能上限放電電流Imax及び運転可能上限充電電流I’maxが補正される。放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係及び放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係の算出には、それぞれ、補正後の運転可能上限放電電流Imax及び運転可能上限充電電流I’maxが用いられる。
【0011】
本発明の第3の局面によれば、本発明の第1又は第2の局面において、二次電池は、複数の単電池が接続され、並列数がPであるモジュール電池である。単電池の故障率が大きくなるほど放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが大きくなるように放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが補正される。放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係及び放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係の算出には、それぞれ、補正後の放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが用いられる。
【0012】
本発明の第4の局面によれば、本発明の第1から第3までのいずれかの局面において、契約期間中の想定運転サイクル数が多くなるほど放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが大きくなるように放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが補正される。放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係及び放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係の算出には、それぞれ、補正後の放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcが用いられる。
【0013】
本発明の第5の局面によれば、本発明の第1からだい4までのいずれかの局面において、二次電池システムがN台の二次電池集合体を備え、N台の二次電池集合体の各々がn台の二次電池を備える。放電契約電力ベース値Pd’に二次電池の台数nと二次電池集合体の台数Nから1を減じたN−1とを乗じられて契約放電電力Pd’*n*(N−1)が設定され、充電契約電力ベース値Pc’に二次電池の台数nと二次電池集合体の台数Nをから1を減じたN−1とを乗じられて契約充電電力Pc’*n*(N−1)が設定される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の局面によれば、放電継続時間T及び充電継続時間T’が経過した後にも放電最大電力Pmax及び充電最大電力P’maxが高い状態が維持され、二次電池システムの能力に適した放電契約電力及び充電契約電力が設定される。
【0015】
本発明の第2の局面によれば、単電池の性能のバラツキにより列電流にバラツキが生じても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0016】
本発明の第3の局面によれば、単電池が故障しても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0017】
本発明の第4の局面によれば、運転サイクル数が多くなっても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0018】
本発明の第5の局面によれば、1台の二次電池集合体が故障しても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0019】
これらの及びこれら以外の本発明の目的、特徴、局面及び利点は、添付図面とともに考慮されたときに下記の本発明の詳細な説明によってより明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】二次電池システムの模式図である。
【図2】モジュール電池の内部における単電池の接続を示す模式図である。
【図3】基本的な契約電力設定方法を示すフローチャートである。
【図4】放電深度−放電最大電力線及び放電深度−充電最大電力線を示す図である。
【図5】補正処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(二次電池システム)
図1は、アンシラリーサービスの提供に使用される二次電池システムの模式図である。
【0022】
図1に示すように、二次電池システム100は、N台のユニット102を備える。N台のユニット102の各々は、二次電池集合体であって、n台のモジュール電池104を備える。N及びnは、自然数であり、1であることも許容される。モジュール電池104に代えて単電池が使用されてもよい。
【0023】
二次電池システム100は、電力系統106に接続され、アンシラリーサービスを提供する。二次電池システム100は、モジュール電池104が放電した電力を電力系統106へ放出し、電力系統106から吸収した電力をモジュール電池104に充電する。二次電池システム100は、必要な放出電力又は吸収電力が得られるようにN台のユニット102及びn台のモジュール電池104の充放電電力を制御する。
【0024】
図2は、モジュール電池の内部における単電池の接続を示す模式図である。
【0025】
図2に示すように、モジュール電池104の内部においては、複数の単電池110が直列及び並列に接続される。図2に示すブロックがさらに直列に接続されてもよい。単電池110が直列にのみ接続されてもよく、単電池110が並列にのみ接続されてもよい。図2に示すように単電池110の直列接続体が並列に接続されてもよいが、単電池110の並列接続体が直列に接続されてもよい。
【0026】
(基本的な契約電力設定方法)
図3は、二次電池システム100によりアンシラリーサービスを提供する場合の基本的な契約電力設定方法を示すフローチャートである。図4は、モジュール電池104の放電深度Ahと放電最大電力Pmax及び充電最大電力P’maxとの関係を示すグラフである。
【0027】
契約電力が設定される場合には、図3に示すように、電池の放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係を示す放電深度−放電最大電力線(図4の実線)が算出され(ステップS101)、電池の放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係を示す放電深度−充電最大電力線(図4の点線)が算出される(ステップS102)。放電深度−放電最大電力線は、モジュール電池104の想定した開放電圧Vocv、放電時抵抗Rd、運転可能下限電圧Vmin及び運転可能上限放電電流Imaxから算出され、放電深度−充電最大電力線は、モジュール電池104の想定した開放電圧Vocv、充電時抵抗Rc、運転可能上限電圧Vmax及び運転可能上限充電電流I’maxから算出される。開放電圧Vocv、放電時抵抗Rd及び充電時抵抗Rcは、放電深度Ahの関数である。
【0028】
続いて、放電深度−放電最大電力線及び放電深度−充電最大電力線から、放電深度AhがX+Imax*T+I’max*T’であるときの放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)及び放電深度AhがXであるときの充電最大電力P’max(X)の合計値Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)+P’max(X)が最大となるXが探索される(ステップS103)。T及びT’は、それぞれ、契約により決まる放電継続時間及び充電継続時間である。
【0029】
続いて、最大となるXにおける放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)がモジュール電池104の1台あたりの放電契約電力ベース値Pd’に決定され(ステップS104)、最大となるXにおける充電最大電力P’max(X)がモジュール電池104の1台あたりの充電契約電力ベース値Pc’に決定される(ステップS105)。
【0030】
続いて、決定された放電契約電力ベース値Pd’から契約放電電力が設定され(ステップS106)、決定された充電契約電力ベース値Pc’から契約充電電力が設定される(ステップS107)。例えば、放電契約電力ベース値Pd’に電池モジュール104の台数nとユニット102の台数Nとが乗じられて契約放電電力Pd’*n*Nが設定され、充電契約電力ベース値Pc’に電池モジュール104の台数nとユニット102の台数Nとが乗じられて契約電力充電Pc’*n*Nが設定される。
【0031】
このように放電契約電力及び充電契約電力が設定されると、放電継続時間T及び充電継続時間T’が経過した後にも放電最大電力Pmax及び充電最大電力P’maxが高い状態が維持され、二次電池システム100の能力に適した契約放電電力及び契約充電電力が設定される。
【0032】
(補正処理)
図5は、放電契約電力及び充電契約電力を守るために望ましくは行われる補正処理方法を示すフローチャートである。
【0033】
補正処理においては、図5に示すように、補正前の運転可能上限充電電流Imax2及び運転可能上限充電電I’max2に列電流バラツキ補正係数K1を乗ずる補正が行われる(ステップ110)。当該補正が行われる場合は、放電深度−放電最大電力線及び放電深度−充電最大電力線の算出には、それぞれ、補正後の運転可能上限放電電流Imax1及び運転可能上限充電電流I’max1が用いられる(Imax=Imax1及びI’max=I’max1)。
【0034】
列電流バラツキ補正係数K1は、0以上1以下の値をとり、単電池110の性能のバラツキが大きくなるほど小さく設定される。これにより、単電池110の性能のバラツキが大きくなるほど補正後の運転可能上限放電電流Imax1及び運転可能上限充電電流I’max1が小さくなり、単電池の性能のバラツキにより列電流にバラツキが生じても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0035】
続いて、健全並列数nPに対する並列数Pの比P/nPを補正前の放電時電池抵抗Rd2及び充電時電池抵抗Rc2に乗ずる補正が行われる(ステップ111)。当該補正が行われる場合には、放電深度−放電最大電力線及び放電深度−充電最大電力線の算出には、補正後の放電時抵抗Rd1及び充電時抵抗Rc1が用いられる(Rd=Rd1及びRc=Rc1)。
【0036】
健全並列数nPは、0以上並列数P以下の値をとり、単電池110の故障率が大きいほど小さく設定され、契約期間中の想定故障率をもとに設定する。これにより、単電池110の故障率が大きくなるほど補正後の放電時抵抗Rd1及び充電時抵抗Rc1が大きくなり、単電池110が故障しても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0037】
並列数Pは、モジュール電池104の内部における単電池110又は単電池110の直列接続体の並列接続数であり、健全並列数nPは当該単電池110又は当該単電池110の直列接続体のうちの故障していないものの数である。
【0038】
続いて、補正前の放電時抵抗Rd2及び充電時抵抗Rc2に運転サイクルによる抵抗補正係数K2を乗ずる補正が行われる(ステップS112)。当該補正が行われる場合は、放電深度−放電最大電力線及び放電深度−充電最大電力線の算出には、補正後の放電時抵抗Rd1及び充電時抵抗Rc1が用いられる(Rd=Rd1及びRc=Rc1)。
【0039】
運転サイクルによる抵抗補正係数K2は、契約期間中の想定運転サイクル数が多くなるほど大きく設定される。これにより、契約期間中の想定運転サイクル数が多くなるほど補正後の放電時抵抗Rd1及び充電時抵抗Rc1が大きくなり、運転サイクル数が多くなっても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0040】
ステップS111からステップS113までの補正の全部が実行されることが望ましいが、一部が省略されてもよい。
【0041】
ステップS106及びS107において、放電契約電力ベース値Pd’に電池モジュール104の台数nとユニット102の台数Nから1を減じたN−1とが乗じられて契約放電電力Pd’*n*(N−1)が設定されてもよいし、充電契約電力ベース値Pc’に電池モジュール104の台数nとユニット102の台数Nから1を減じたN−1とが乗じられて契約充電電力Pc’*n*(N−1)が設定されてもよい。これにより、1台のユニット102が故障しても放電契約電力及び充電契約電力が守られる。
【0042】
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての局面において例示であって限定的ではない。しがって、本発明の範囲からはずれることなく無数の修正及び変形が案出されうると解される。
【符号の説明】
【0043】
100 二次電池システム
102 ユニット
104 モジュール電池
110 単電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池が放電した電力を放出し吸収した電力を二次電池に充電する二次電池システムによりアンシラリーサービスを提供する場合の契約電力設定方法であって、
(a) 前記二次電池の想定した開放電圧Vocv、放電時抵抗Rd、運転可能下限電圧Vmin及び運転可能上限放電電流Imaxから、前記二次電池の放電深度Ahと放電最大電力Pmaxとの関係を算出する工程と、
(b) 前記二次電池の想定した前記開放電圧Vocv、充電時抵抗Rc、運転可能上限電圧Vmax及び運転可能上限充電電流I’maxから、前記二次電池の放電深度Ahと充電最大電力P’maxとの関係を算出する工程と、
(c) 前記工程(a)及び前記工程(b)において算出された関係から、放電深度AhがX+Imax*T+I’max*T’(ただし、Tは放電継続時間であり、T’は充電継続時間である。)であるときの放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)及び放電深度AhがXであるときの充電最大電力P’max(X)の合計値Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)+P’max(X)が最大となるXを探索する工程と、
(d) 前記工程(c)において探索された最大となるXにおける放電最大電力Pmax(X+Imax*T+I’max*T’)を前記二次電池の1台あたりの放電契約電力ベース値Pd’に決定する工程と、
(e) 前記工程(c)において探索された最大となるXにおける充電最大電力P’max(X)を前記二次電池の1台あたりの充電契約電力ベース値Pc’に決定する工程と、
(f) 前記工程(d)において決定された前記放電契約電力ベース値Pd’から契約放電電力を設定する工程と、
(g) 前記工程(e)において決定された前記充電契約電力ベース値Pc’から契約充電電力を設定する工程と、
を備える
契約電力設定方法。
【請求項2】
請求項1の契約電力設定方法において、
前記二次電池は、複数の単電池が接続されたモジュール電池であり、
前記契約電力設定方法は、
(h) 前記単電池の性能のバラツキが大きくなるほど補正後の前記運転可能上限放電電流Imax及び前記運転可能上限充電電流I’maxが小さくなるように前記運転可能上限放電電流Imax及び前記運転可能上限充電電流I’maxを補正する工程、
をさらに備え、
前記工程(a)及び前記工程(b)においては、それぞれ、前記工程(h)による補正後の前記運転可能上限放電電流Imax及び前記運転可能上限充電電流I’maxが用いられる
契約電力設定方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の契約電力設定方法において、
前記二次電池は、複数の単電池が接続され、並列数がPであるモジュール電池であり、
前記契約電力設定方法は、
(i) 前記単電池の故障率が大きくなるほど前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcが大きくなるように前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcを補正する工程、
さらに備え、
前記工程(a)及び前記工程(b)においては、それぞれ、前記工程(i)による補正後の前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcが用いられる
契約電力設定方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかの契約電力設定方法において、
(j) 契約期間中の想定運転サイクル数が多くなるほど前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcが大きくなるように前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcを補正する工程、
をさらに備え、
前記工程(a)及び前記工程(b)においては、それぞれ、前記工程(j)による補正後の前記放電時抵抗Rd及び前記充電時抵抗Rcが用いられる
契約電力設定方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかの契約電力設定方法において、
前記二次電池システムがN台の二次電池集合体を備え、N台の前記二次電池集合体の各々がn台の前記二次電池を備え、
前記工程(f)は、放電契約電力ベース値Pd’に前記二次電池の台数nと前記二次電池集合体の台数Nから1を減じたN−1とを乗じて契約放電電力Pd’*n*(N−1)を設定し、
前記工程(g)は、充電契約電力ベース値Pc’に前記二次電池の台数nと前記二次電池集合体の台数Nから1を減じたN−1とを乗じて契約充電電力Pc’*n*(N−1)を設定する
契約電力設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−80741(P2012−80741A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226363(P2010−226363)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】