説明

媒体処理装置、媒体処理装置の制御方法、及び、プログラム

【課題】処理対象物に記録を行い、記録結果に応じて処理対象物を処理する媒体処理装置を小型化できるようにする。
【解決手段】媒体処理装置1は、処理対象物を搬送し、搬送される処理対象物に搬送路に設けられた第1処理手段によって処理を行い、この処理結果に基づいて決定された処理後の動作内容に従って、処理制御部50Dが、処理対象物の搬送路上において第1処理手段より下流に設けられた第2処理手段により処理対象物を処理し、動作決定部50Cが動作内容を決定した後に、搬送制御部50Aが第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで処理対象物を上流側に搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理装置、媒体処理装置の制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伝票等の読取対象物から情報を読み取り、読取結果に応じて排出先を切り替える装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の装置は、読取対象物であるシートからバーコードを読み取って、読み取りに成功したシートは正常シートとし、読み取りに失敗したシートは不良シートと判定する。そして、切換ゲートを動作させてシートの搬送先を切り替え、正常シートと不良シートを異なる排出部に排出する。
また、小切手等の媒体を搬送すると共に、搬送中、媒体に画像を記録する媒体処理装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この種の媒体処理装置では、収納部に複数枚の媒体を収納し、これら複数枚の媒体に対して、搬送、及び、記録を含む一連の処理を連続して実行するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−62798号公報
【特許文献2】特開2002−255393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の装置のように処理後の処理対象物に対して別の処理を加える場合、先の処理が終わる前に、処理対象物が次の処理を行う位置に達してしまうと、次の処理を行えない。このため、上記従来の装置は、処理を行う位置までの処理対象物の搬送路を長く確保する必要があった。また、小切手等の媒体を搬送すると共に、搬送中、媒体に画像を記録する媒体処理装置においても、記録結果に応じて、媒体に対する処理を変える場合も、処理を行う位置までの搬送路を長く確保する必要があり、小型化が困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、処理対象物を処理し、処理結果に応じて処理対象物に次の処理を施す媒体処理装置を小型化できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、処理対象物を搬送する搬送手段と、前記処理対象物が搬送される搬送路に設けられ、前記搬送手段により搬送される前記処理対象物を処理する第1処理手段と、前記処理対象物が搬送される搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段と、前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定された動作内容に従って、前記第2処理手段によって前記処理対象物を処理させる処理制御手段と、第1処理手段の処理結果に基づいて動作内容が決定された後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を前記搬送手段によって上流側に搬送させる搬送制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、処理対象物に記録された情報の処理結果に応じて、その後に実行する動作内容を決定して当該処理を実行する場合に、搬送路の長さや各部の配置の都合によって、その処理を開始するときに処理対象物が処理位置に達していたとしても、処理対象物がいったん上流側に搬送されるので、正規の処理位置から処理を実行できる。これにより、搬送路長や各部の配置に関する制約を緩和できるので、装置の小型化が容易になる。
【0006】
また、本発明は、上記媒体処理装置において、前記第2処理手段は、前記第1処理手段が前記処理対象物の処理を終えた時点で前記処理対象物が前記第1処理手段の処理位置より下流に達する位置に設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、装置の一層の小型化を実現できる。
【0007】
また、本発明は、上記読取装置において、前記第1処理手段の処理結果に基づいて、処理後の動作内容を決定する動作決定手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、処理対象物の処理読取結果に基づいて、その後に実行する動作内容を速やかに決定できる。
【0008】
また、本発明は、上記読取装置において、前記処理対象物が排出される複数の排出部を備え、前記第2処理手段は、前記処理対象物の搬送経路に繋がる前記排出部を切り替える切替部として構成され、前記処理制御手段は、前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定される前記複数の排出部のいずれかに前記読取対象物を排出させるように前記切替部を動作させることを特徴とする。
本発明によれば、処理結果に応じて処理対象物を排出する排出部を切り替えることで、処理対象物を分けて排出できる。
【0009】
本発明において、前記第1処理手段は、前記処理対象物に画像を記録する記録手段である構成としてもよい。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明は、処理対象物を搬送し、搬送される前記処理対象物に搬送路に設けられた第1処理手段によって処理を行い、処理結果に基づいて、処理後の動作内容を決定し、決定した動作内容に従って、前記処理対象物の搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段により、前記処理対象物を処理し、動作内容を決定した後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を上流側に搬送することを特徴とする。
本発明の制御方法を実行することにより、処理対象物の処理結果に応じて、その後に実行する動作内容を決定して当該処理を実行する場合に、搬送路の長さや各部の配置の都合によって、その処理を開始するときに処理対象物が処理位置に達していたとしても、処理対象物がいったん上流側に搬送されるので、正規の処理位置から処理を実行できる。これにより、搬送路長や各部の配置に関する制約を緩和できるので、装置の小型化が容易になる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明は、処理対象物を搬送し、前記処理対象物の搬送路に設けられた第1処理手段によって前記処理対象物に処理を行う媒体処理装置を制御する制御部が実行するプログラムであって、前記制御部を、前記処理対象物の搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段によって、前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定された処理後の動作内容に従って前記処理対象物を処理させる処理制御手段と、前記処理後の動作内容が決定された後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を前記搬送手段によって上流側に搬送させる搬送制御手段として機能させるためのプログラムである。
本発明のプログラムを実行することにより、処理対象物の処理結果に応じて、その後に実行する動作内容を決定して当該処理を実行する場合に、搬送路の長さや各部の配置の都合によって、その処理を開始するときに処理対象物が処理位置に達していたとしても、処理対象物がいったん上流側に搬送されるので、正規の処理位置から処理を実行できる。これにより、処理装置における搬送路長や各部の配置に関する制約を緩和できるので、処理装置の小型化が容易になる。
また、本発明は、上記プログラムを、上記制御部またはコンピューターにより読み取り可能に記録した記録媒体として実現してもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、搬送路の長さや各部の配置の都合によらず、処理結果に応じた処理を正規の処理位置から実行できるので、搬送路長や各部の配置に関する制約を緩和でき、媒体処理装置の小型化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係る媒体処理装置の外観斜視図である。
【図2】媒体処理装置の本体の平面図である。
【図3】媒体処理システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】小切手の搬送状態を模式的に示す図である。
【図5】媒体処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】小切手への画像の記録を説明するための小切手を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る媒体処理装置1の外観斜視図である。
媒体処理装置1は、処理対象の媒体であるシート状の小切手や帳票類に対し、この媒体に記録された磁気インク文字の読み取り、媒体の両面の光学的読み取り、及び、当該媒体への文字等の記録(印刷)を行う装置である。また、媒体処理装置1はクレジットカード等のカード型の媒体に記録された磁気情報を読み取るリーダーとしての機能も備える。
【0015】
本実施形態では、処理対象の媒体の一例として、小切手4を処理する場合を例に挙げて説明する。小切手4は、紙などのシート(用紙)に金額、振出人、通し番号、サインなどが印字または記載された帳票である。金額、振出人、通し番号、サイン等は表面4aに記録され、裏面4bには裏書き欄が設けられていて、記録ヘッド33(図2)によって裏書き印刷することが可能である。また、表面4aには小切手4の長辺方向に延びる磁気インク文字列4Aが形成されている。磁気インク文字列4Aは、磁気インクで印刷された複数の磁気インク文字(MICR文字)が並んで構成され、これらの文字により情報を磁気的に記録したものである。磁気インク文字列4Aは磁気的に読み取ることが可能であり、また、通常の文字として視認できるので光学的に読み取ることもできる。小切手4の短辺方向及び長辺方向のサイズは規格化されており、媒体処理装置1では、一般的な小切手4のサイズをほぼ包含し得る最小サイズ及び最大サイズが規定され、この規定の範囲内の小切手4であれば処理できる。
【0016】
媒体処理装置1は、本体下部を覆う下部ケース2、及び下部ケース2に被せられるカバー3からなる外装を有する。外装の前面には小切手4を挿入する挿入口6が開口し、挿入口6から本体の奥に向かう部分は複数の小切手4を貯留できるストッカー7となっている。また、カバー3には、上面視で略U字形状に、小切手4の搬送路となるスリット8が形成され、スリット8は媒体処理装置1の前面側に設けられたポケット9に達している。
ストッカー7に貯留された小切手4は、後述するように1枚ずつ媒体処理装置1の内部に取り込まれ、スリット8を通る間に処理されて、処理後の小切手4はポケット9に排出される。ポケット9には複数の小切手4を溜めることができる。
また、カバー3には、カバー3を開くためのレバー11と、クレジットカード等のカード類が通されるスリット12とが設けられている。
【0017】
図2は、媒体処理装置1の外装内部に収容されている本体13の構成を示す平面図である。ストッカー7の一側面には略平板状のホッパー14が回動可能に取り付けられ、例えばアクチュエーターの駆動力によりホッパー14を回動させるホッパー駆動部15が配置されている。ホッパー駆動部15によりホッパー14が図中矢印方向に回動されると、ストッカー7に収容されている小切手4が他方の側面側に押しつけられる。ストッカー7の他方の側面には、ASFモーター62(図3)により駆動されるピックアップローラー17が配置されている。ホッパー14によってピックアップローラー17側に押しつけられた小切手4のうち1枚がピックアップローラー17に接触し、ピックアップローラー17の回転により搬送路Wに引き込まれる。
ストッカー7の奥には、一対のローラーで構成されるASF(Automatically Sheet Feeder)ローラー19が配置されている。ASFローラー19を構成する2つのローラーは、搬送路Wの両側に配置され、一方は後述する搬送モーター63(図3)の動力により回転し、他方のローラーは従動ローラーである。ピックアップローラー17に接した小切手4はASFローラー19に挟まれて、搬送路Wの下流へ搬送される。
【0018】
また、ストッカー7においてホッパー14が設けられた側の側面には、例えば透過型光センサーで構成され、ストッカー7における小切手4の有無を検出するASF用紙検出器16が設けられている。
このように、ストッカー7、ホッパー14、ホッパー駆動部15、ASF用紙検出器16、ピックアップローラー17及びASFローラー19は、複数の小切手4を収容して1枚ずつ繰り出すASFユニットを構成する。
【0019】
ASFローラー19の下流側には、小切手4の表面4aに接して磁気インク文字列4A(図1)を磁気的に読み取るMICR(Magnetic Ink Character Recognition)ヘッド23が配置されている。MICRヘッド23には、MICRローラー25が対向配置されている。MICRローラー25は小切手4をMICRヘッド23に押しつけながら回転し、小切手4を、MICR文字の読み取りに適した速度で搬送する。MICRヘッド23の上流側には、ASFローラー19により繰り出された小切手4をMICRヘッド23に案内する、一対のローラーからなるアシストローラー21が配置されている。
【0020】
また、搬送路W上においてアシストローラー21とMICRヘッド23との間には、用紙長検出器27が配置されている。用紙長検出器27は、例えば反射型光センサーで構成され、搬送路W上を通る小切手4の先端及び後端を検出する。用紙長検出器27の検出値は後述する制御部50により取得され、この検出値の変化に基づいて小切手4の長さが求められる。
搬送路W上でMICRヘッド23の下流側には、搬送路Wを挟んで対向する一対のローラーを有する搬送ローラー31が設けられ、搬送ローラー31によって小切手4は記録ヘッド33の記録位置へ搬送される。記録ヘッド33は本体13の後部に配置され、本体13の前部に収容されているインクカートリッジ35からインクの供給を受けて、小切手4にインクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドである。記録ヘッド33は小切手4の裏面4bに対向し、文字や画像を裏書き印刷する。この記録ヘッド33は、いわゆるラインインクジェットヘッドであり、小切手4に対する記録の際は、一定の速度で搬送される小切手4の裏面4bに対して、固定された状態の記録ヘッド33からインクが吐出されて、画像が記録される。この小切手4の裏面4bに記録される画像は、いわゆる裏書きと呼ばれる文字や記号等である。記録ヘッド33は、記録手段、第1処理手段に相当する。また、記録ヘッド33の上流側であって、記録ヘッド33と、搬送ローラー31との間には、中間検出器32(センサー)が設けられている。中間検出器32は、例えば反射型光センサーで構成され、検出位置における小切手4の有無を検出する。
【0021】
記録ヘッド33の下流側には、小切手4を光学的に読み取るCIS(Contact Image Sensor)ユニットが配置されている。媒体処理装置1は、小切手4の表面4aを読み取る表面CISユニット41と、裏面4bを読み取る裏面CISユニット43とが、搬送路Wを挟んで対向配置され、これら2つのユニットによって小切手4の両面を読み取り可能である。表面CISユニット41及び裏面CISユニット43の上流側と下流側には搬送ローラーが配置され、読み取り中の小切手4を安定して搬送する。
【0022】
表面CISユニット41、裏面CISユニット43の下流側には上述したポケット9が設けられている。ポケット9は、メインポケット9a(排出部)と、サブポケット9b(排出部)とに区画されており、それぞれに複数の小切手4を収容できる。メインポケット9aとサブポケット9bの各々には搬送路Wから繋がる搬送経路が形成され、この搬送経路を切り替える切替板45が配置されている。切替板45は、メインポケット9aに繋がる経路とサブポケット9bに繋がる経路のいずれか一方を塞ぐことで小切手4を他方に案内するガイドであり、切替板駆動部61(図3)によって駆動される。切替板45からメインポケット9aに繋がる経路には排出ローラー47が設けられ、切替板45からサブポケット9bに繋がる経路には排出ローラー49が設けられており、切替板45により案内された小切手4をスムーズにポケット9に排出する。切替板45は、切替板駆動部61とともに第2処理手段、切替部として機能する。
【0023】
媒体処理装置1は、裏書き等の記録(印刷)に成功した小切手4をメインポケット9aに排出し、記録に失敗した小切手4をサブポケット9bに排出する。メインポケット9a及びサブポケット9bの各々には、後述する排出紙検出器64(図3)が設けられる。排出紙検出器64は、例えば透過型光センサーで構成され、メインポケット9a及びサブポケット9bにおける小切手4の有無を検出する。
また、ストッカー7の側方にはMCR(Magnetic Card Reader)ヘッド46が設けられている。MCRヘッド46は、スリット12(図1)を通るカード類に磁気的に記録された情報を読み取る磁気ヘッドである。
【0024】
図3は、媒体処理装置1とホストコンピューター5とを接続して構成される媒体処理システム10の機能的構成を示すブロック図である。
媒体処理装置1は、媒体処理装置1全体を制御するCPU、RAM、フラッシュROM等により構成される制御部50と、ヘッド駆動回路55、モータードライバー56、読取制御回路57、センサー駆動回路58、及びインターフェース部(I/F)59を有し、これらの各部は相互に通信可能に接続されている。
【0025】
制御部50は、フラッシュROMに記憶されている制御プログラムをCPUにより読み出して実行することにより、媒体処理装置1の各部を制御する。制御部50は、RAMを備え、CPUが実行するプログラム及び処理対象のデータを一時的に保持するメモリーである。また、制御部50は、記録制御部50B(記録制御手段)が備えられ、画像バッファー53が接続されている。
【0026】
ヘッド駆動回路55は、制御部50の制御に従って記録ヘッド33に駆動電流を供給し、小切手4への印刷を実行させる。モータードライバー56は、ホッパー駆動部15に接続され、制御部50の制御に従ってホッパー駆動部15を動作させる。また、モータードライバー56は、切替板駆動部61、ASFモーター62、及び搬送モーター63に接続され、これら各モーターに駆動電流や駆動パルスを出力して、制御部50の制御に従い各モーターを動作させる。
【0027】
読取制御回路57は、MICRヘッド23、表面CISユニット41、裏面CISユニット43、及びMCRヘッド46に接続されている。読取制御回路57は、制御部50の制御に従って、スリット12(図1)にカード類が通される際にMCRヘッド46によって磁気情報を読み取らせ、MCRヘッド46が出力する読取信号をデジタル化して制御部50に出力する。同様に、読取制御回路57は、制御部50の制御に従ってMICRヘッド23によって磁気情報を読み取らせ、MICRヘッド23が出力する読取信号をデジタル化して制御部50に出力する。また、読取制御回路57は、制御部50の制御に従って、表面CISユニット41及び裏面CISユニット43に駆動電流を出力して、小切手4の表面4a及び裏面4bの読み取りを実行させる。この際、表面CISユニット41及び裏面CISユニット43の各々から出力される信号をデジタルデータ化し、制御部50に出力する。
センサー駆動回路58は、ASF用紙検出器16、用紙長検出器27、中間検出器32及び排出紙検出器64に接続され、これらの各検出器に電流を供給して、所定周期で出力値を取得し、取得した出力値をデジタルデータに変換して制御部50に出力する。
インターフェース部59は、ホストコンピューター5に対して有線または無線で接続され、制御部50の制御に従って、ホストコンピューター5との間で制御データを含む各種データを送受信する。
【0028】
以上の構成において、ホッパー駆動部15、ASFモーター62及び搬送モーター63の各駆動部は、ホッパー14、ピックアップローラー17、ASFローラー19、MICRローラー25、搬送ローラー31及び排出ローラー47とともに搬送手段を構成する。
【0029】
制御部50は、制御プログラムを実行することにより、搬送制御部50A、記録制御部50B、動作決定部50C、処理制御部50D、及びサイズ検出部50Eの機能を実現する。
搬送制御部50A(搬送制御手段)は、モータードライバー56を介してホッパー駆動部15、ASFモーター62、及び搬送モーター63を制御して、小切手4の搬送を制御する。例えば、搬送制御部50Aは、小切手4を媒体処理装置1が処理している間に、ストッカー7(図1)に貯留された次の小切手4の搬送を開始するか否かを判定し、次の小切手4の処理が可能になると、ホッパー駆動部15及びASFモーター62を動作させて次の小切手4をピックアップし、搬送路Wに搬送する。
また、搬送制御部50Aは、処理制御部50Dが切替板駆動部61を制御して切替板45を移動させる際に、既に小切手4が切替板45の位置に達している場合、搬送モーター63を逆転動作させて、小切手4を逆方向(上流側)に搬送させる。これにより小切手4は、切替板45の位置またはそれより上流に移動するので、切替板45を移動させることで、メインポケット9aまたはサブポケット9bのいずれか指定された側に排出できるようになる。
【0030】
図4は、小切手4の搬送状態を模式的に示す図であり、(A)は小切手4への記録が終了した状態を示し、(B)は小切手4の排出までの搬送状態の変化を示す。
図4(A)及び(B)において、水平軸は搬送路W上の位置を示している。図中、位置(1)〜(5)は搬送路W上の処理位置を示している。具体的には、位置(1)はASF用紙検出器16が小切手4を検出する位置であり、位置(2)はMICRヘッド23が磁気読取を行う読取位置であり、位置(3)は記録ヘッド33がインクを吐出して記録を行う記録位置であり、位置(4)は表面CISユニット41及び裏面CISユニット43が光学的読取を行う読取位置であり、位置(5)は切替板45による切替位置である。
【0031】
小切手4は、最初にASF用紙検出器16により検出されて、ピックアップローラー17により搬送路Wに送り出され、その後は搬送モーター63の駆動力によって、位置(2)〜(4)を通過し、位置(5)で切替板45によってメインポケット9aまたはサブポケット9bに導かれる。ところが、搬送路W上における各処理位置の間隔が、小切手4の搬送方向の長さに対して短い場合には、小切手4は、上流側の処理の途中で、下流側の処理位置に到達してしまう。上流側の処理が記録ヘッド33による記録処理である場合、図4(A)に示すように、小切手4は、記録ヘッド33による記録動作が終わった時点で位置(5)を超えてしまう。図4(A)では、小切手4の搬送方向後端が位置(3)に達した状態で、小切手4の先端部分(図中、破線で囲まれた部分)が位置(5)を超えている。この状態では、切替板45を移動させても小切手4の排出先を切り替えることはできない。
【0032】
図4(A)に示す例は、記録の処理位置である位置(3)と、排出先のポケットの切替を行う処理位置である位置(5)との間の距離が影響しているが、他の処理位置でも同様の問題が起こりえる。例えば、小切手4の光学読取が終わった時点では小切手4の後端が位置(4)にあるが、このとき小切手4の先端が位置(5)に達してしまう。この場合、光学読取の結果に応じて、メインポケット9aまたはサブポケット9bに排出するとしても、既に位置(5)の切替板45を切替えることはできない。
【0033】
そこで本実施形態では、搬送制御部50Aの制御により、小切手4をいったん逆方向に搬送(バックフィード)することで、処理位置間の距離が短くても、定められた順で小切手4を処理できる。
搬送制御部50Aは、図4(B)に示すように、小切手4への記録が完了するまで小切手4を正方向(下流側)に搬送する(S1)。ここで、搬送制御部50Aは、切替板45によって小切手4の排出先を切り替えできるように、いったん小切手4をバックフィードする(S2)。搬送制御部50Aは、少なくとも小切手4の先端が位置(5)または位置(5)の上流に来るまでバックフィードする。そして、処理制御部50Dにより切替板45が移動された後、搬送制御部50Aは、小切手4を正方向すなわちポケット9に向けて搬送する(S3)。これにより、位置(3)における記録処理が完了した後で、切替板45によって小切手4の排出先のポケットを切り替えることができる。
【0034】
搬送制御部50Aが小切手4をバックフィードさせる量は、媒体処理装置1で処理可能な小切手4のサイズ(搬送方向の長さ)と、搬送路W上の各処理位置の間隔により決定される。バックフィード量は、例えば、予め設定され、制御部50が備える不揮発性メモリー(図示略)等に記憶される規定値である。この場合、媒体処理装置1で使用可能な小切手4のサイズの最大値を基準とし、この最大の小切手4を使用した場合に、バックフィードにより小切手4の先端が処理位置または処理位置より上流に来る量が、バックフィード量として設定される。具体的には、小切手4の最大サイズ(長さ)と、位置(3)と位置(5)との間隔により求められる。
【0035】
動作決定部50C(動作決定手段)は、記録制御部50Bが小切手4への記録に成功したか否かの結果に基づいて、小切手4に対して実行する動作内容を決定する。具体的には、動作決定部50Cは、記録制御部50Bが小切手4への記録に成功した場合には、その小切手4に対する動作内容として、メインポケット9aへの排出に決定する。また、記録制御部50Bが小切手4への記録に失敗した場合には、その小切手4に対する動作内容を、サブポケット9bへの排出に決定する。
【0036】
処理制御部50D(処理制御手段)は、動作決定部50Cが決定した小切手4に対する動作内容を実現するための制御を行う。具体的には、切替板駆動部61を駆動して切替板45を移動させ、決定された側のポケットを搬送路Wに連通させる。
サイズ検出部50Eは、センサー駆動回路58を介して用紙長検出器27の出力値を取得し、用紙長検出器27が小切手4の先端を検出してから後端を検出するまでの搬送モーター63による搬送量に基づいて、小切手4の長手方向すなわち搬送方向のサイズを検出する。
【0037】
図5は、媒体処理装置1の動作を示すフローチャートである。
制御部50は、ホストコンピューター5から送信された小切手4の処理開始を指示するコマンドを受信して(ステップS11)、小切手4の処理を開始する。制御部50は、ASF用紙検出器16の検出値に基づいてストッカー7に小切手4があるか否かを判別し(ステップS12)、小切手4がない場合は(ステップS12;No)、小切手4がセットされるまで待機する。小切手4がストッカー7にある場合(ステップS12;Yes)、搬送制御部50Aは、ホッパー駆動部15及びASFモーター62を動作させて、ストッカー7内の小切手4の供給(搬送)を開始する(ステップS13)。搬送制御部50Aは、ASFローラー19及びアシストローラー21により小切手4を用紙長検出器27まで搬送し(ステップS14)、小切手4の先端が検出されると(ステップS14;Yes)、サイズ検出部50Eがサイズの検出を開始するとともに、制御部50がMICRヘッド23によるMICR文字列の読取を開始する(ステップS15)。
サイズ検出部50Eは、用紙長検出器27により小切手4の後端が検出されるまで待機し(ステップS16)、小切手4の後端が検出されると(ステップS16;Yes)、小切手4のサイズを確定する(ステップS17)。
【0038】
制御部50は、MICRヘッド23による読取結果を取得して、インターフェース部59を介してホストコンピューター5へ転送し、ホストコンピューター5におけるMICR文字列の解析を実行させる(ステップS18)。その後、記録制御部50Bは、小切手4に対して記録ヘッド33による記録を行う(ステップS19)。
【0039】
そして、制御部50は、表面CISユニット41及び裏面CISユニット43によるスキャンを開始し(ステップS20)、ホストコンピューター5への読取画像データの送信を開始する(ステップS21)。
【0040】
制御部50は、記録ヘッド33による小切手4への記録に成功したか否かを認識する(ステップS22)。小切手4への記録に成功した場合(ステップS22;Yes)、動作決定部50Cは、小切手4の排出先をメインポケット9aに決定する(ステップS23)。すなわち、小切手4に対する動作内容を、メインポケット9aへの搬送に決定する。また、小切手4への記録に失敗した場合(ステップS22;No)、動作決定部50Cは、小切手4の排出先をサブポケット9bに決定する(ステップS24)。すなわち、小切手4に対する動作内容をサブポケット9bへの搬送に決定する。
【0041】
処理制御部50Dは、ステップS23またはS24で決定された動作内容に従って切替板45を移動させるため、まず、搬送制御部50Aにより小切手4をバックフィードさせる(ステップS25)。次いで、処理制御部50Dは、ステップS23またはS24で決定された内容に従って切替板45を移動させ(ステップS26)、搬送制御部50Aが小切手4をポケット9まで搬送する。これにより、小切手4は、小切手4への記録に成功した場合はメインポケット9aに排出され、小切手4への記録に失敗した場合はサブポケット9bに排出される。
これにより、小切手4への記録が成功した場合は、正常な小切手4としてメインポケット9aに排出され、小切手4への記録が失敗した場合は、正常に処理されなかった小切手4としてサブポケット9bに排出される。つまり、小切手4は、小切手4への記録結果に基づいて、メインポケット9aとサブポケット9bに分けて排出される。
【0042】
以上のように、本発明を適用した実施形態に係る媒体処理装置1、及び媒体処理装置1を備えた媒体処理システム10によれば、ホッパー駆動部15、ASFモーター62、搬送モーター63、ピックアップローラー17、ASFローラー19、MICRローラー25、搬送ローラー31及び排出ローラー47を有し、小切手4を搬送する搬送手段と、小切手4の搬送路Wに設けられ、搬送される小切手4に記録を行なう第1処理手段としての記録ヘッド33と、搬送路W上で記録ヘッド33の下流に設けられた第2処理手段としての切替板45と、記録ヘッド33による記録結果に基づいて動作決定部50Cにより決定された動作内容に従って、切替板45によって小切手4を処理させる処理制御部50Dと、動作内容が決定された後に、切替板45の処理位置または処理位置の前まで小切手4を上流側に搬送させる搬送制御部50Aとを備え、小切手4への記録結果に応じて、その後に実行する動作内容を決定して当該処理を実行する場合に、搬送路Wの長さや各部の処理位置の都合によって、その処理を開始するときに小切手4が処理位置に達していたとしても、小切手4をいったん上流に搬送することで、正規の処理位置から処理を実行できる。これにより、搬送路長や各部の配置に関する制約を緩和できるので、媒体処理装置1の小型化が容易になる。
また、媒体処理装置1が備える第1処理手段及び第2処理手段は、記録ヘッド33及び切替板45に限定されず、例えば、第1処理手段としてMICRヘッド23を使用し、この読取結果に基づいて、第2処理手段としての切替板45の処理内容を決定してもよいし、第2処理手段として表面CISユニット41及び裏面CISユニット43を使用し、これらによる読取処理の内容を第1処理手段の処理結果に基づいて決定してもよい。さらに、搬送路W上にその他の処理部を設け、この処理部を第1または第2処理手段として用いることも勿論可能である。
【0043】
[記録の動作および正否について]
次いで、記録ヘッド33による小切手4への記録について詳細に説明する。
小切手4への画像の記録に際し、まず、ホストコンピューター5から媒体処理装置1に対して、小切手4への所定の画像の記録を指示する制御コマンドが入力される。この制御コマンドには、小切手4に記録すべき画像の画像データ(ビットマップデータ等の、画素ごとに色に関する情報を保持するデータ)が含まれている。
制御コマンドが入力されると、記録制御部50Bは、当該制御コマンドに含まれる画像データを画像バッファー53に展開し、展開した画像データに基づいて以下のようにして画像を記録する。
【0044】
図6は、小切手4への画像の記録時の動作の説明に利用する図であり、小切手4の裏面4b(画像が記録される側の面)を模式的に示している。
図6に示す小切手4では、左側の端が先端4dであり、右側の端が後端4eであり、搬送路Wにおいて、小切手4は、搬送方向YJ1(搬送路Wにおいてストッカー7からポケット9へ向かう方向)に搬送されるものとする。
ここで、記録ヘッド33では、搬送方向YJ1と交わる方向のノズル列方向YJ2(=搬送される小切手4の短手方向)に複数のノズルが延在して形成された1又は複数のノズル列が形成されている。
画像の記録に際し、搬送制御部50Aは、搬送モーター42や、その他の機構を駆動して、小切手4を、図6の搬送方向YJ1に一定の速度で搬送する。そして、記録制御部50Bは、搬送方向YJ1へ搬送される小切手4に、画像バッファー53に展開した画像データに基づいて、所定のタイミングで、ノズル列の所定のノズルから、所定量のインクを吐出することにより、小切手4の裏面4bにドットの組み合わせからなる画像を記録する。
【0045】
ここで、小切手4への画像の記録において、小切手4への記録のためにホストコンピューター5から媒体処理装置1に入力される画像データが示す画像の搬送方向YJ1における長さ(以下、「画像長L1」という。)は、通常、小切手4の搬送方向YJ1における長さ以下とされる。しかしながら、小切手4の搬送方向YJ1における長さを超える画像長L1の画像データがホストコンピューター5から媒体処理装置1に入力される、あるいは、画像データの画像長L1より短い長さの小切手4が搬送されることがある。この場合、媒体処理装置1は、ホストコンピューター5から入力された制御コマンドに基づいて、小切手4を搬送方向YJ1に搬送しつつ、記録ヘッド33のノズル列からインクを吐出することにより、画像の記録を行なうが、記録制御部50Bは、小切手4の後端4eでインクの吐出を禁止し、記録処理を終了する。そして、小切手4への記録が失敗したとして、動作決定部50Cは、小切手4の排出先をサブポケット9bに決定する。また、上記以外の場合、動作決定部50Cは、小切手4への記録が成功したとして、小切手4の排出先をサブポケット9aに決定する。なお、小切手4の搬送方向YJ1における長さは、小切手4の搬送中における用紙長検出器27の検出値に基づき、サイズ検出部50Eが算出することができる。
【0046】
また、次のように、中間検出器32を用いることによって、記録処理の成功か失敗を認識し、動作決定部50Cによる動作決定を行なうことも可能である。
記録ヘッド33の上流に設けられた中間検出器32によって、搬送されてくる小切手4の先端4dが検出され、その後、小切手4は所定の距離を搬送される。所定の距離を搬送された小切手4への印刷処理が、記録ヘッド33により開始される。そして、小切手4への記録と搬送が進み、中間検出器32によって小切手4の後端4eが検出された後、小切手4が所定の距離を搬送された時点で、記録制御部50Bは、小切手4への印刷処理を終了する。この終了時点で、記録処理が完了していない(小切手4に記録されなかった)画像データがある場合、動作決定部50Cは、小切手4への記録が失敗したとして、小切手4の排出先をサブポケット9bに決定し、記録処理が完了していない画像データがない場合、動作決定部50Cは、記録が成功したとして、小切手4の排出先をサブポケット9aに決定する。ここで、所定の距離は、中間検出器32と記録ヘッド33の搬送路Wの距離である。また、小切手4における記録領域が予め決められている場合は、小切手4の先端4dが検出されてから搬送される所定の距離は、中間検出器32と記録ヘッド33の搬送路Wの距離に小切手4の先端4dから記録領域の先端までの長さを加えたものであり、小切手4の後端4eが検出されてから搬送される所定の距離は、中間検出器32と記録ヘッド33の搬送路Wの距離から、小切手4の後端4eから記録領域の後端までの長さを引いたものとなる。
【0047】
なお、上記各実施形態は本発明を適用した一具体例を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、媒体処理システム10において、媒体処理装置1が処理する処理対象物は小切手4に限定されないし、媒体処理装置1で使用可能な処理対象物のサイズについても任意に変更できる。また、上記各実施形態では、制御部50が小切手4への記録に成功したか否かの結果に基づいて、小切手4に対して実行する動作内容を決定する動作決定部50Cを媒体処理装置1が有する構成として説明したが、この機能を、所定のプログラムに従ってホストコンピューター5が実行する構成としてもよい。また、上記各実施形態では、MICRヘッド23が読み取ったデータに基づく磁気インク文字列4Aの解析と、表面CISユニット41及び裏面CISユニット43の読取画像データに基づくOCR処理とを、ホストコンピューター5が実行する構成として説明したが、これらの処理を制御部50が実行してもよい。また、画像データが示す画像の長さ(画像長)と、用紙長検出器27によって確定される小切手4の長さとの比較は、ホストコンピューター5が実行しても、制御部50が実行してもよい。また、ホストコンピューター5と媒体処理装置1とが同一の装置に組み込まれ、制御部50がホストコンピューター5の制御部と共通する構成としてもよい。また、ポケット9が備えるポケットはメインポケット9aとサブポケット9bの2つに限定されず、より多くのポケットに分かれていてもよく、動作決定部50Cが決定する動作内容がメインポケット9aとサブポケット9bの切替でない場合には、ポケット9を一つのポケットで構成してもよい。
【0048】
また、図3のブロック図に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、各機能部を独立したハードウェアにより構成する必要はなく、ソフトウェアとハードウェアとの協働により、複数の機能部の機能を1つのハードウェアに集約して実現することも、一つの機能部を複数のハードウェアにより実現することも勿論可能である。
また、媒体処理装置1が備える記録手段としては、インクジェット式の記録ヘッド33を用いる構成に限定されず、サーマルラインプリンター、ドットインパクト式プリンター、レーザープリンター、熱昇華型プリンター等を用いることも可能である。また、上述の動作を行う制御部50のCPUが実行するプログラムは、制御部50を構成する不揮発性メモリーが記憶する構成に限らず、可搬型の記録媒体に記憶されている構成であってもよいし、或いは、通信回線を介して接続された他の装置にダウンロード可能に記憶され、これらの装置から媒体処理装置1が上記プログラムをダウンロードして実行してもよく、その他の構成についても任意に変更可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…媒体処理装置、4…小切手(処理対象物)、5…ホストコンピューター(外部装置)、7…ストッカー、9…ポケット、9a…メインポケット(排出部)、9b…サブポケット(排出部)、10…媒体処理システム、13…本体、16…ASF用紙検出器、23…MICRヘッド(読取部)、27…用紙長検出器、31…搬送ローラー(搬送手段)、33…記録ヘッド、41…表面CISユニット(読取部)、43…裏面CISユニット(読取部)、45…切替板、50…制御部、50A…搬送制御部(搬送制御手段)、50B…記録制御部、50C…動作決定部(動作決定手段)、50D…処理制御部(処理制御手段)、50E…サイズ検出部、61…切替板駆動部、63…搬送モーター(搬送手段)、W…搬送路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象物を搬送する搬送手段と、
前記処理対象物が搬送される搬送路に設けられ、前記搬送手段により搬送される前記処理対象物を処理する第1処理手段と、
前記処理対象物が搬送される搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段と、
前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定された動作内容に従って、前記第2処理手段によって前記処理対象物を処理させる処理制御手段と、
第1処理手段の処理結果に基づいて動作内容が決定された後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を前記搬送手段によって上流側に搬送させる搬送制御手段と、
を備えることを特徴とする媒体処理装置。
【請求項2】
前記第2処理手段は、前記第1処理手段が前記処理対象物の処理を終えた時点で前記処理対象物が前記第1処理手段の処理位置より下流に達する位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記第1処理手段の処理結果に基づいて、処理後の動作内容を決定する動作決定手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記処理対象物が排出される複数の排出部を備え、
前記第2処理手段は、前記処理対象物の搬送経路に繋がる前記排出部を切り替える切替部として構成され、
前記処理制御手段は、前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定される前記複数の排出部のいずれかに前記読取対象物を排出させるように前記切替部を動作させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の媒体処理装置。
【請求項5】
前記第1処理手段は、前記処理対象物に画像を記録する記録手段であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の媒体処理装置。
【請求項6】
処理対象物を搬送し、搬送される前記処理対象物に搬送路に設けられた第1処理手段によって処理を行い、
処理結果に基づいて、処理後の動作内容を決定し、
決定した動作内容に従って、前記処理対象物の搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段により、前記処理対象物を処理し、
動作内容を決定した後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を上流側に搬送すること、
を備えることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
【請求項7】
処理対象物を搬送し、前記処理対象物の搬送路に設けられた第1処理手段によって前記処理対象物に処理を行う媒体処理装置を制御する制御部が実行するプログラムであって、
前記制御部を、
前記処理対象物の搬送路上で前記第1処理手段の下流に設けられた第2処理手段によって、前記第1処理手段の処理結果に基づいて決定された処理後の動作内容に従って前記処理対象物を処理させる処理制御手段と、
前記処理後の動作内容が決定された後に、前記第2処理手段の処理位置または処理位置の前まで前記処理対象物を前記搬送手段によって上流側に搬送させる搬送制御手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−77121(P2013−77121A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216111(P2011−216111)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】