説明

媒体挿入部

【課題】簡単な構造で、払込書などの媒体を誤セットや斜行による損傷を防ぐ。
【解決手段】媒体90が外部から挿入される媒体挿入口に設けられ、その上面が、媒体が搬送される搬送面46であるステージ42と、ステージの両側に設けられたガイド部50とを備えて構成される。ガイド部は、第1部分、第2部分及び第3部分を備えている。第1部分は、利用者側に設けられ、上面が搬送面より高い。第2部分は、媒体挿入口側に、第1部分と段差をなして設けられている。第2部分の、第1部分側の上面は、第1部分の上面より高い。また、媒体挿入口側の上面は、第1部分から媒体挿入口に向けて高さが低くなるスロープである。第3部分は、第2部分の上側に設けられている。第3部分は、第2部分と相俟って返却溝を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、媒体挿入部に関するものであって、特に、現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine)などの処理装置が備える、払込書等の挿入口に設けられる媒体挿入部の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
媒体挿入部は、例えば、ATMの払込書挿入口に設けられる。払込書挿入口に挿入される払込書は、払込書挿入口の両側に設けられるガイド部によって、ステージ上の適切な位置にセットされた後、払込書挿入口に送られる。しかし、払込書が適切な位置にセットされていても、払込書がATM内で斜行する場合がある。この場合、斜行した払込書を返却する際に、払込書挿入口の両側のガイド部に払込書が当たるなどして、払込書が破損する恐れがある。
【0003】
このような払込書の破損を防ぐため、ステージの両側に回動ゲートを備える技術がある(例えば、特許文献1参照)。図8を参照して、特許文献1に開示されている、媒体挿入部の従来例について説明する。図8は、媒体挿入部の従来例を概略的に示す斜視図である。
【0004】
媒体挿入部100は、ATMの払込書挿入口105の部分に設けられる。媒体挿入部100は、ステージ110と、ステージ110の両側に回動ゲート122を有するガイド部120とを備えている。
【0005】
回動ゲート122は、払込書200が外部から挿入される場合は回動しない。この結果、ステージ110のガイド部120で挟まれる領域以外の部分を通って、払込書200が払込書挿入口105内に挿入されるのが防止される。一方、ATM内で斜行した払込書200が排出される場合は、回動ゲート122が外部に向かって回動して、払込書200は破損することなく、排出される。
【0006】
また、媒体挿入部の他の従来例として、ステージの両側のガイド部に返却溝を設けるものがある。図9を参照して、媒体挿入部の他の従来例について説明する。図9は、媒体挿入部の他の従来例の斜視図である。
【0007】
媒体挿入部102は、ステージ112と、ステージ112の両側に、返却溝130が設けられたガイド部124を備えている。この構成では、払込書200がATM内で斜行した場合は、ステージ112のガイド部124で挟まれる領域からはみ出した払込書の部分は、返却溝130を経て排出されるので、払込書200は破損することなく排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3752383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図8を参照して説明した構成では、ステージの両側に回動ゲートを設ける必要がある。このため、構造が複雑になり、コスト増につながる。
【0010】
また、図9を参照して説明した構成では、返却溝の利用者側の端部である返却口が、ガイド部の、曲面上の面に形成されている。このため、ガイド部上に払込書が置かれるなど、払込書が誤セットされた場合に、払込書がガイド部の上面をなぞって返却溝に入り込む恐れがある。すなわち、正しくセットされていない払込書が装置内に取り込まれることになる。この場合、誤セットされた払込書が内部で斜行すると、返却される払込書がガイド部に引っかかり、払込書を傷つけることになる。
【0011】
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、返却口を、ガイド部の上面に形成された段差部上に設けることにより、簡単な構造で、誤セットや斜行による払込書の損傷を防ぐ、媒体挿入部を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、この発明の媒体挿入部は、媒体が外部から挿入される媒体挿入口に設けられ、その上面が、媒体が搬送される搬送面であるステージと、ステージの両側に設けられたガイド部とを備えて構成される。
【0013】
ガイド部は、第1部分、第2部分及び第3部分を備えている。第1部分は、利用者側に設けられ、その上面が搬送面より高い。第2部分は、媒体挿入口側に、第1部分と段差をなして設けられている。第2部分の第1部分側の上面は、第1部分の上面より高い。また、第2部分の媒体挿入口側の上面は、第1部分側から媒体挿入口に向けて高さが低くなるスロープである。第3部分は、第2部分の上側に設けられている。第3部分は、第2部分と相俟って返却溝を構成する。
【0014】
この発明の媒体挿入部の好適実施形態によれば、第1部分と第2部分との境界では、第1部分の上面と、第2部分の第1部分側の側面とがなす角度が135°以下であるのが良い。また、この発明の媒体挿入部の他の好適実施形態によれば、第2部分の第1部分側の側面に、第1部分の上面との間の角度が90°以下の部分があるように構成しても良い。
【0015】
また、この発明の媒体挿入部のさらなる好適実施形態によれば、搬送面からの、第1部分の上面の高さが、少なくとも3mmであり、第1部分の上面からの、第2部分の第1部分側の上面の高さが、少なくとも1.5mmであるのが良い。また、返却溝の第1部分側の端部である返却口の水平方向の幅が10mmであり、及び、垂直方向の高さが0.5mmであるとき、返却口の搬送面からの高さが少なくとも4.5mmであるのが良い。
【0016】
さらに、返却溝の第1部分側の端部である返却口が水平方向に対して、水平方向に対する傾きの角度が最大でも45°であるように、搬送面側が高くなるように傾けて形成されていても良い。
【発明の効果】
【0017】
この発明の媒体挿入部によれば、返却溝は、第1部分と段差をなして設けられている第2部分と、第3部分とで構成され、第2部分の第1部分側の上面が、第1部分の上面よりも高い。このため、誤セットされた払込書などの媒体は、第1部分と第2部分との境界にある段差にひっかかるので、誤セットされた払込書が、返却口を通過して媒体挿入口に入らない。この結果、簡単な構造で、誤セットや斜行による払込書の損傷を防ぐことができる。また、返却口の搬送面からの高さが、少なくとも4.5mmであると、払込書がミシン目位置で折れている場合であっても、払込書が返却口に差し込まれることによる誤セットを抑制することができる。また、返却口を搬送面側が高くなるように傾けて形成すると、払込書のセットの際に、返却口への誤挿入をより効果的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】媒体挿入部を備えるATMの斜視図である。
【図2】払込書挿入部の斜視図である。
【図3】ガイド部の構造を説明するための模式図である。
【図4】払込書がATM内で斜行する場合について説明するための模式図である。
【図5】払込書が誤セットされた場合について説明するための模式図である。
【図6】ミシン目を有する払込書がミシン目で折れた場合を示す模式図である。
【図7】返却口の正面図である。
【図8】媒体挿入部の従来例の斜視図である。
【図9】媒体挿入部の他の従来例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係については、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
【0020】
この発明の媒体挿入部は、例えば、銀行等の金融機関における自動機コーナーに設置される、現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine)などの処理装置が備える、払込書等の挿入口に設けられる。
【0021】
図1は、媒体挿入部を備えるATMを概略的に示す斜視図である。ATM10には、媒体入出口としての払込書挿入口20、通帳挿入口22、カード挿入口24、硬貨入出金スロット26、紙幣入出金スロット28及び表示部30が設けられている。
【0022】
払込書挿入口20には、媒体として払込書が外部から挿入される。また、払込書挿入口20はATM10内で処理された払込書を内部から排出する。払込書挿入口20には、利用者が払込書をセットするために、媒体挿入部として払込書挿入部40が設けられている。
【0023】
通帳挿入口22は、通帳が挿入される挿入口である。ATM10内では、挿入された通帳に対して、通帳記帳などの処理が行われる。
【0024】
カード挿入口24は、キャッシュカードやクレジットカードなどの各種カードが挿入される挿入口である。ATM10内では、挿入された各種カードに格納されている情報などから、利用者のIDの確認が行われる。
【0025】
硬貨及び紙幣入出金スロット26及び28は、それぞれ、硬貨及び紙幣の入金又は出金がなされるスロットである。
【0026】
表示部30は、利用者に対して案内画面を表示するディスプレイである。なお、ディスプレイには、タッチパネルが設けられている。顧客は、ディスプレイ上の所定の位置に触れることで、目的とする取引内容を選択できる。
【0027】
ATM10には、上述した各構成要素以外にも、トラブルがあった際に、利用者が行員と通話を行う受話器や、保守用の扉などを備えているが、ここでは、図示及び説明を省略する。
【0028】
図2を参照して、媒体挿入部として払込書挿入部の構造について説明する。図2は、払込書挿入部を概略的に示す斜視図である。
【0029】
払込書挿入部40は、ステージ42と、ガイド部50とを備えて構成される。ステージ42の上面が、媒体としての払込書90が搬送される搬送面46である。払込書90は、払込書挿入口20へ挿入され、あるいは、払込書挿入口20から排出される際に、搬送面46上を搬送される。
【0030】
ガイド部50は、ステージ42の両側に設けられている。ガイド部50は、搬送面46に対して段差をなして形成されていて、その上面が搬送面46よりも高い位置にある。このように構成することにより、利用者が払込書90をステージ42上にセットする際に、払込書90はステージ42上の適切な位置に誘導される。
【0031】
図3を参照して、ガイド部の構造について説明する。図3(A)及び(B)は、ガイド部の構造を説明するための模式図である。図3(A)は、特に払込書挿入部40のガイド部50の部分を拡大して示す斜視図である。図3(B)は、ガイド部50の側面図である。
【0032】
ガイド部50は、第1部分52、第2部分54及び第3部分56を備えている。第1部分52と、第2部分54は、払込書が搬送される方向(図中、矢印Iで示す。)に沿って設けられている。第1部分52が利用者側に設けられ、第2部分54が払込書挿入口20側に設けられている。
【0033】
第1部分52の上面52aは、搬送面46よりも高く形成されている。第1部分52の上面52aの搬送面からの高さh1は、利用者に正しい位置に払込書をセットさせるために、少なくとも3mmであるのが良い。
【0034】
第2部分54は、第1部分52と段差をなして設けられている。第1部分52側の、第2部分54の上面54aは、第1部分52の上面52aよりも高く形成されている。第2部分54の、払込書挿入口20側の上面54bは、第1部分52側から払込書挿入口20へ向けて高さが低くなるスロープとして形成されている。
【0035】
なお、図3(A)及び(B)では第2部分54の、第1部分52側の上面54aは、水平に設けられている例を示しているが、これに限定されない。第1部分52側の上面54aを、スロープ54bを延在させた形状としても良い。なお、利用時の安全の観点からは、第1部分52側の上面54aは、搬送方向(I)の長さが3mm程度の水平面とするのが良い。
【0036】
第3部分56は、第2部分54の上側に設けられている。第3部分56は、第2部分54と、特に第2部分のスロープ54bと相俟って返却溝58を構成する。返却溝58は、払込書が通過可能となっている。返却溝58内を通過する払込書は、第2部分54の払込書挿入口20側の上面54bのスロープ上を搬送される。
【0037】
なお、誤セットされた払込書が返却溝58内に差し込まれるのを防ぐためには、第1部分52側の、第2部分54の上面54aの、第1部分52の上面52aからの高さh2は、少なくとも1.5mmであるのが良い。
【0038】
また、スロープ54bの水平面に対する角度が大きくなると、座屈により返却溝58内に払込書が送られない場合が出てくる。このため、スロープ54bの水平面に対する角度は、座屈が起こりにくいように小さい角度にするのが良く、例えば30°以下にするのが良い。
【0039】
図4を参照して、払込書がATM内で斜行する場合について説明する。図4は、払込書がATM内で斜行する場合について説明するための模式図である。
【0040】
払込書90が適切な位置にセットされた場合であっても、ATM内で斜行した払込書90aが返却される場合には、搬送面46の、ガイド部50で挟まれる領域からはみ出てしまうことがある。この場合に、払込書90aのはみ出した部分は、返却溝58内のスロープ54b上を搬送されて返却される。
【0041】
次に、図5を参照して、払込書が誤セットされた場合について説明する。図5は、払込書が誤セットされた場合について説明するための模式図である。図5(A)は、払込書挿入部40の部分を示し、図5(B)は、ガイド部50の部分を拡大して示している。
【0042】
この実施形態の構成では、ガイド部50の第2部分54が、第1部分52に対してステップ状に形成されている。このため、利用者が、払込書92をガイド部50の第1部分52上にセットするなど、払込書92を誤セットした場合であっても、払込書92がガイド部50の第1部分52と第2部分54の境界の段差で止められるので、払込書挿入口内に入り込まない。さらに、第1部分52と第2部分54の境界に設けられた段差により、誤セットされた払込書92が返却溝58内に差し込まれるのを防ぐこともできる。
【0043】
ガイド部50の第1部分52と第2部分54の境界は、設計に応じて任意好適な形状にすることができる。図5では、第1部分52側の、第2部分54の側面54cを垂直とした形状を示しているが、これに限定されるものではない。第1部分52の上面52aと、第2部分54の側面54cとが、所定の角をなして連結されていて、第1部分52の上面52aに対する第2部分54の側面54cの斜度が45°以上、すなわち、第1部分52の上面52aと第2部分54の側面54cで挟まれる角度θが135°以下であれば良い。角度θが90°以下、すなわち、第2部分54の側面54cが第1部分52上にひさし状に張り出す構成にしても良い。このように構成すると、一般的には、紙の先端部がガイド面をなぞらず、座屈するので、誤セットされた払込書92が、返却溝58内に差し込まれるのを防ぐことができる。
【0044】
また、第2部分54の側面54cは、一平面で構成されていなくても良い。すなわち、第2部分54の側面54cをS字状にする、あるいは、階段状に複数の段差を設けるなど、第2部分54の第1部分52側の側面54cに、第1部分52の上面52aとの間の角度が90°以下の部分がある形状としても良い。
【0045】
次に、図6を参照して返却溝の位置、大きさについて説明する。図6は、ミシン目を有する払込書がミシン目で折れた場合を示す模式図である。図6(A)は、払込書挿入部40の部分を示す斜視図であり、図6(B)は、ガイド部50の部分を拡大して示した正面図である。
【0046】
返却溝58の利用者側の端部である返却口60の水平方向の幅dは、ATM内での斜行角度に対する保証範囲や、実装される筺体の大きさ等により制限される。返却口60の水平方向の幅dは、例えば、10mmとすることができる。
【0047】
返却口60の垂直方向の高さwは、利用者が払込書94を返却口60に誤ってセットするのを防ぐことと、成形品の加工性を考慮して定められる。返却口60の垂直方向の高さwは、例えば、0.5mmとすることができる。
【0048】
ここでは、搬送面46上にセットされた払込書94について、利用者側から見て、右から長さr(=55mm)のところにミシン目94aが形成されているものとし、利用者側から見て、右側のガイド部50の返却口60との関係で説明する。
【0049】
返却口60の水平方向の幅dが10mmであり、垂直方向の高さwが0.5mmであるとする。また、第1部分52の上面52aの搬送面46からの高さh1が3mmであり、第2部分54の上面54aの第1部分52の上面52aからの高さh2は、少なくとも1.5mmであるとする。すなわち、返却口60が、搬送面46からの高さhが4.5mmの段差の上に、設けられているとする。
【0050】
払込書94が、ミシン目94aで折れた状態で、誤った位置にセットされた場合に、ガイド部50にひっかからずに、ミシン目94aで折れた部分が、返却口60から返却溝58内に差し込まれ、払込書挿入口20内に送られてしまう場合がある。
【0051】
しかし、この実施形態の構成では、最も右にずれた状態でセットされた場合であっても、返却口60内に差し込まれる払込書の長さが5mm程度となり、ミシン目94aで折れた部分の払込書の搬送面46に対する角度αは5.7°となる。この場合、ガイド部50からミシン目94aまでの距離xが50mm程度となるので、ATM内でミシン目位置94aでの折れが解消された場合に、払込書94はガイド部50に引っかかることなく、返却溝58内を通過して返却される。この結果、払込書の損傷を防ぐことができる。
【0052】
ここでは、返却口60の搬送面46からの高さhを4.5mmとした例について説明したが、この高さhが4.5mm以上であれば、同様の効果が得られる。
【0053】
また、この構成によれば、ミシン目折れの方向と、返却口の、水平方向に関する延在方向とが異なるので、意図しない、返却口への払込書の挿入を防ぐことができる。
【0054】
図7を参照して、返却口の形状について説明する。図7(A)及び(B)は、返却口の正面図である。
【0055】
図7(A)は、図2〜6を参照して説明した実施形態と同様に、返却口60が水平方向に延在している状態を示しているが、これに限定されない。
【0056】
図7(B)に示すように、払込書の折れや、湾曲が起こった場合に、返却口に入り込みにくい形状として、搬送面46側が高くなるように傾けて返却口62が形成されていてもよい。ガイド部51に返却口62を傾けて設ける場合は、返却時の払込書の排出を考慮すると、その傾きの角度βを最大でも45°とするのが良い。すなわち、返却口62の傾き角度βは0°以上45°以下にするのが良い。
【0057】
ここでは、媒体挿入部を、ATMの払込書挿入口に設ける例について説明したが、これに限定されない。例えば、銀行内で使用される多機能通帳記帳機や、帳票専用処理機の帳票セット部に媒体挿入部を設けても良い。
【符号の説明】
【0058】
10 ATM
20、105 払込書挿入口
22 通帳挿入口
24 カード挿入口
26 硬貨入出金スロット
28 紙幣入出金スロット
30 表示部
40 払込書挿入部
42、110、112 ステージ
46 搬送面
50、51、120、124 ガイド部
52 第1部分
54 第2部分
56 第3部分
58、130 返却溝
60 返却口
90、200 払込書
100、102 媒体挿入部
122 回動ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体が外部から挿入される媒体挿入口に設けられる、媒体挿入部であって、
上面が、前記媒体が搬送される搬送面であるステージと、
該ステージの両側に設けられたガイド部と
を備え、
前記ガイド部は、
利用者側に設けられ、上面が前記搬送面より高い第1部分と、
前記媒体挿入口側に、前記第1部分と段差をなして設けられ、前記第1部分側の上面が、前記第1部分の上面より高く、及び、前記媒体挿入口側の上面が、前記第1部分から前記媒体挿入口に向けて高さが低くなるスロープである第2部分と、
前記第2部分の上側に設けられ、前記第2部分と相俟って返却溝を構成する第3部分と
を備えることを特徴とする媒体挿入部。
【請求項2】
前記第1部分と前記第2部分との境界では、前記第1部分の上面と、前記第2部分の前記第1部分側の側面とがなす角度が135°以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体挿入部。
【請求項3】
前記第2部分の前記第1部分側の側面に、前記第1部分の上面との間の角度が90°以下の部分がある
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体挿入部。
【請求項4】
前記搬送面からの前記第1部分の上面の高さが、少なくとも3mmであり、前記第1部分の上面からの前記第2部分の前記第1部分側の上面の高さが、少なくとも1.5mmである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の媒体挿入部。
【請求項5】
前記返却溝の前記第1部分側の端部である返却口の、水平方向の幅が10mmであり、及び、垂直方向の高さが0.5mmであるとき、前記返却口の、前記搬送面からの高さが少なくとも4.5mmである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の媒体挿入部。
【請求項6】
前記返却溝の前記第1部分側の端部である返却口が水平方向に対して、前記搬送面側が高くなるように傾けて形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の媒体挿入部。
【請求項7】
前記返却口が水平方向に対して、前記搬送面側が高くなるように傾けて形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の媒体挿入部。
【請求項8】
前記返却口の水平方向に対する傾きの角度が最大でも45°である
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の媒体挿入部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−8577(P2011−8577A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152173(P2009−152173)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】