説明

子供用育成パンツ

【課題】ヒップの発育を妨げず綺麗なヒップラインが成長とともに形作れる子供用育成パンツを提供する。
【解決手段】前身頃2と後身頃3とを周方向に連続して有し、上縁部にウエストバンド部17を、下縁部に裾部18をそれぞれ有する。パンツ本体1は、弾性糸を含む伸縮性編地からなる。後身頃3は、ヒップの膨らみに沿ってヒップの下方から左右側上方へ向けて形成され、他の部位と比べて最も緊締力の強いヒップアップ部15と、ヒップアップ部15の上方においてヒップの膨らみ頂部周囲をそれぞれ覆う左右2つの頂部カバー部14・14とを有する。そして、頂部カバー部14以外の部位は着用者の身体にフィットするが、頂部カバー部14のみはヒップに密接しない程度のたるみを有するように形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒップアップ機能を有する子供用育成パンツに関する。詳しくは、子供の発育過程において、ヒップアップ効果を維持しながらヒップの成長を阻害することなく、綺麗なヒップラインを有するヒップを育てられる子供用育成パンツに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、前身頃と後身頃とを周方向に連続して有する弾性糸を含む伸縮性編地からなり、パンツ主体部の上縁部にウエストバンド部を、下縁部に裾部をそれぞれ有し、ヒップアップ効果によりヒップラインを綺麗に補正するための補正下着が数多く提案されている。このような補正下着には大きく分けて2つの形態がある。1つは、伸縮性を有するパンツ本体の所定箇所に、パンツ本体とは別に当て布あるいは裏打ち布をパンツ本体に縫着する形態である。他の1つは、伸縮性や緊締力の異なる複数の編地部分を所定箇所に適切に配分する形態である。しかし、当て布等を縫着する形態では、当て布等が生地に積層されるので部分的に厚さが異なると共に、当て布等とパンツ本体との境界部分で緊締力が急激に変化するので、良好な体形補整機能を実現し難く履き心地にも問題がある。また、縫着に手間と時間を要するので、コスト的にも課題がある。
【0003】
これに対し、伸縮性や緊締力などの異なる編地部を混在させる手法では、上記のような問題が少ない。このような補正下着としては、例えば特許文献1及び特許文献2がある。特許文献1の補正下着は、丸編機によって部分的に弾力性(伸縮性)の異なる弾性糸を使い分けた緊締力の異なる一連の編地を編成しており、ヒップの膨らみに沿ってヒップの下方から左右側上方へ向かうライン状のヒップアップ部を有する。特許文献2の補正下着はシームレスとなっており、各部位の編み方を異ならせることで部分的に緊締力を変更して、左右の膨らみの間からヒップ膨らみの下方へ亘る碇型のヒップアップ部を有し、個々左右の膨らみに対応させてそれぞれ弱・中・強の各浮き編み部を形成している。
【0004】
また、生地の伸縮性によるものではないが、パッドによってヒップアップを図った補正下着として特許文献3がある。特許文献3の補正下着は後身頃を有袋2重構造にし、当該後身頃の袋内にヒップアップ効果を果たすパッド(擬似臀部形成体)を収容している。この補正下着は乳幼児用のパンツとしても使用可能とされている。しかし、当該乳幼児用のパンツとする場合は、大人用のパッドよりもかなり背中側に突出する別の形成体を収容して、床に座っている状態において後方へ転倒することを回避するためにすぎない。
【0005】
また、上記特許文献1ないし特許文献3の補正下着は、基本的に体型が出来上がった大人用であり、これらは全て下腹部の締め付け(押さえ付け)機能も有する。
【0006】
【特許文献1】特開2006−37248号公報
【特許文献2】実開平7−6206号公報
【特許文献3】特開2007−154394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、これらの補正下着はいずれも大人用であり、発育過程にある子供用として好適な補正下着は存在しなかった。大人用の補正下着は、膨らみ頂部を含めてヒップ全体に生地(編地)を密接させ、既に末広がり状に垂れ下がったヒップラインを強制的に締め上げる(吊り上げる)構造となっており、かつ下腹部を強制的に締め付けるので、発育途中にある子供に対して好適ではない。大人用の補正下着を発育途中にある子供が着用すると、次のような問題がある。
【0008】
まず、膨らみ頂部を含めてヒップ全体が締め付け(押し付け)られるので、ヒップの成長が阻害されてしまうという大きな問題が生じる。そのうえ、発育途中でヒップが膨らんでくると、これを潰すように作用する力が大きくなる。また、既に垂れ下がったヒップを強制的に締め上げるための強い緊締力を確保するため、主として合成樹脂系の弾性糸で編成されているので、一般的な綿主体の下着に慣れている子供にとっては綿とは異なる風合いで違和感が大きい。また、子供は本来的に大人より下腹部が出っ張る傾向にあるが、子供のうちから下腹部を強制的に引っ込ませることは健康的にも悪く、無理に引っ込ませれば成長が阻害されると共に履き心地が悪く苦しい。
【0009】
一方、従来の子供用パンツは綿製のいわゆるカボチャパンツで、ヒップラインが崩れ易い。カボチャパンツは全体的に緊締力が均一であり、サイドの硬めの部位やヒップの膨らみ頂部などを含めてヒップ全体をほぼ均一な緊締力で締め付けることになり、発育途中でヒップが膨らんできても潰れてしまう。しかも、従来の大人用補正下着であれば、発育途中で膨らんできたヒップがさらに潰されてしまう。つまり、発育途中にある子供のヒップラインを整えるためには、単に補正パンツで強制的に補正するのではなく、発育途中という特殊な体型に的確に対応させて綺麗なヒップラインを形成(育成)できる育成パンツとする必要がある。
【0010】
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、大人用の補正下着とはその目的や構成が根本的に異なり、左右の膨らみを個々にサポートしながら、ヒップの発育を妨げず綺麗なヒップラインが成長ともに形作れる子供用育成パンツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の育成パンツは、子供用である点が注目される。当該子供用育成パンツは、前身頃と後身頃とを周方向に連続して有し、前身頃と後身頃に亘ってパンツ主体部の上縁部にウエストバンド部を、下縁部に裾部をそれぞれ有する。前身頃及び後身頃は、弾性糸を含む伸縮性編地からなる。そのうえで、後身頃は、ヒップ(臀部)の膨らみに沿ってヒップの下方から左右側上方へ向けて形成されたヒップアップ部と、該ヒップアップ部の上方においてヒップの膨らみ頂部周囲をそれぞれ覆う左右2つの頂部カバー部とを有する。ヒップアップ部は、他の部位と比べて最も緊締力が強い。なお、本発明における緊締力の強弱は、他の部位と比べた相対的な強さであり、一般的なパンツや補正下着と比べた強弱ではない。そのうえで、頂部カバー部以外の部位は、伸縮性編地からなることによって着用者の身体にフィットするが、頂部カバー部のみは、ある程度の伸縮性は有するが、ヒップに密接しない程度のたるみを有するように形成されていることを特徴とする。すなわち、頂部カバー部用の編地の面積が、後身頃において頂部カバー部用に確保された面積よりも大きく形成されている。なお、本育成パンツを着用したときに頂部カバー部が着用者のヒップに密接していなければよく、頂部カバー部がヒップに当接することを否定するものではない。頂部カバー部の緊締力は、他の部位と比べて最も弱いことが好ましい。
【0012】
また、後身頃に頂部カバー部を囲むように形成されたリング状の緩衝部を設けて、当該緩衝部の緊締力を、頂部カバー部よりも強く主体部よりも弱くすることが好ましい。また、主体部を腰に近い上方主体部と太腿に近い下方主体部とに分けて、下方主体部の緊締力を上方主体部の緊締力よりも弱くすることが好ましい。また、前身頃の左右中央部には上方主体部を形成せずに、上方から下方にかけて下方主体部で形成することが好ましい。
【0013】
また、ヒップアップ部の下縁から、該ヒップアップ部よりも水平方向に対して浅い(小さい)角度で左右側上方向へ延びるサブヒップアップ部を、後身頃から前身頃にかけて形成することが好ましい。このとき、サブヒップアップ部の存在する部分では、該サブヒップアップ部を介して上方主体部と下方主体部とが区画されるようにし、サブヒップアップ部の緊締力を、上方主体部の緊締力より弱く下方主体部の緊締力より強くすることが好ましい。また、ウエストバンド部における前身頃の左右中央部は、該ウエストバンド部における他の部位に比べて上下幅寸法を小さくすることが好ましい。ここまで挙げた上記の各部位は、必要に応じて適宜組み合わせて設ければよいが、上記各部位の全てを子供用育成パンツに設ける場合は、下方主体部の緊締力をT1、上方主体部の緊締力をT2、緩衝部の緊締力をT3、頂部カバー部の緊締力をT4、ヒップアップ部の緊締力をT5、サブヒップアップ部の緊締力をT6、ウエストバンド部の緊締力をT7、裾部の緊締力をT8とすると、これら各部位における緊締力の相対的な強弱が、
T4<T3<T1<T8<T6<T2<T7<T5
の関係を満たすように設計することが好ましい。
【0014】
また、前身頃の左右中央部に、マチ部から上方に向けて拡がる逆三角枠状のサポート部を設けて、当該サポート部の緊締力を、下方主体部の緊締力よりも強くすることが好ましい。上記各部位における緊締力は、使用する弾性糸の種類を変更することで異ならせることもできるが、当該各部位の編み方を変えることでそれぞれ異ならせることが好ましい。
【0015】
そのうえで、ウエストバンド部には、他の部位よりも弾性力の強い弾性糸を使用することが好ましい。一方、裾部には、他の部位よりも弾性力の弱い弾性糸を使用することが好ましい。本発明の育成パンツは、天然繊維系の糸と弾性糸とによって編成することができるが、裏面には天然繊維系の糸が主として現れるように編成することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の育成パンツは、頂部カバー部以外の部位は伸縮性編地によって着用者の身体にフィットするので、一般的なパンツに比べてストレスなくフィット感に優れる。また、頂部カバー部を左右2つ設けているので、左右の膨らみを別個にサポートすることができる。ヒップアップ部は他の部位と比べて最も緊締力が強いので、ヒップを確実に支えて綺麗なヒップラインを形成できる。そのうえで、頂部カバー部のみはヒップに密接しない程度のたるみを有するように形成されているので、全体的には身体にフィットしてヒップアップ効果を的確に確保しながらも、頂部周辺は空間的余裕があるので、ヒップの成長を許容でき、ヒップの発育を妨げることが避けられる。また、発育中に履く事で無理な圧力を加えず包み込むようにヒップアップできる。
【0017】
頂部カバー部の緊締力が他の部位と比べて最も弱ければ、パンツ着用時に頂部カバー部がある程度ヒップに接しても、最も緊締力が弱いことで膨らみが締め付けられて発育が妨げられることを避けられる。
【0018】
頂部カバー部よりも緊締力が強く主体部よりも緊締力が弱いリング状の緩衝部を有していれば、緊締力が最弱の部位からある程度緊締力の強い部位へ段階的に緊締力が変化するので、主体部の緊締力が膨らみ頂部へ作用して締め付けられることが避けられると共に、パンツに無理な応力が作用して皺が寄り、履き心地を損ねることも避けられる。
【0019】
主体部が、相対的に緊締力の強い上方主体部と相対的に緊締力の弱い下方主体部とに分かれていれば、上方主体部によってヒップアップ効果を確実にサポートしながら身体に的確にフィットさせられると共に、大腿部の上部を覆う下方主体部領域は動き易く無駄な圧迫感も与えない。
【0020】
前身頃の左右中央部が緊締力の弱い下方主体部で形成されていれば、成人に比べて下腹部が比較的膨らんでいる子供の体型に合致させられる。これにより、下腹部が圧迫されないので、着心地が良く発育も阻害され難い。この点も、大人用の補正下着ではなく子供用の育成パンツであることの大きな特徴である。
【0021】
ヒップアップ部の下縁から前身頃にかけて、浅い角度で左右側上方向へ延びるサブヒップアップ部を形成していれば、ヒップの下方のみならず側方からもヒップアップでき、ヒップラインをより綺麗に形成し易くなる。
【0022】
サブヒップアップ部の存在する部分では、該サブヒップアップ部を介して上方主体部と下方主体部とが区画され、かつサブヒップアップ部の緊締力が、上方主体部の緊締力より弱く下方主体部の緊締力より強ければ、上下主体部の間に中間緊締力のサブヒップアップ部が介在しているので、上方主体部の緊締力と下方主体部の緊締力を段階的に変化させられる。延いては、パンツに無理な応力が作用してパンツに皺が寄り、履き心地を損ねることも避けられる。
【0023】
ウエストバンド部の前身頃左右中央部が他の部位に比べて上下幅寸法が小さくなっていれば、下腹部の圧迫をより確実に避けられると共に履き心地も良い。一方、他の部位はある程度の上下幅寸法を有するので、パンツが腰において確実に保持されてズレ落ちが避けられる。
【0024】
上記各部位を全て設ける場合、各緊締力が
T4<T3<T1<T8<T6<T2<T7<T5
の関係を満たすように設計すれば、無理な圧迫をさけて履き心地を良好にしながら、子供の発育に合わせて綺麗なヒップラインを形成するために最適な緊締力の強弱関係となる。これにより、各部位の相乗効果によってヒップアップ効果の確保、発育阻害回避、履き心地のよさ、動きやすさ等を効果的に担保できる。
【0025】
前身頃の左右中央部が緊締力の比較的弱い下方主体部で構成されていると、下腹部の肉が大腿部の方へ垂れてしまうことがあり、パンツ形状のメリハリもなくなってヒップアップ機能が低下するおそれもある。そこで、前身頃の左右中央部に、下方主体部の緊締力よりも強い逆三角枠状のサポート部を設けていれば、サポート部によって下腹部の肉を確り保持しながら、パンツ形状にメリハリも付いて確実なヒップアップ機能を確保できる。
【0026】
各部位における緊締力を、該部位の編み方を変えることでそれぞれ異ならせていれば、無縫製でシームレスとなり、縫製部分が肌に当たるゴロゴロ感がない。また、縫製の手間が省けるので生産性も高められる。
【0027】
ウエストバンド部に他の部位よりも弾性力の強い弾性糸を使用していれば、編み方を異ならせた緊締力の相違と相俟って、より的確にパンツを腰にフィットさせられる。
【0028】
一方、裾部には他の部位よりも弾性力の弱い弾性糸を使用していれば、編み方を異ならせた緊締力の相違と相俟って、脚(大腿部)に的確にフィットさせながらも無理に圧迫されず、動き易く履き心地が良い。
【0029】
パンツを天然繊維系の糸と弾性糸とによって編成したうえで、裏面に天然繊維系の糸が主として現れるようにしてあれば、弾性糸によって適度な伸縮性を担保しながらも、一般的な綿製のパンツと同じ感覚(風合い)で着用でき、違和感を緩和できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、適宜図面を参照しながら、本発明の最良の形態となる実施例について説明するが、当該実施例はほんの一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることはいうまでもない。特に、以下に説明する各部位は、その全部を有することが最良ではあるが、少なくとも成長と共に綺麗なヒップラインを形成できる構成であれば、その内の一部のみを有する構成とすることもできる。また、本発明の育成パンツは、各部位の編組織(編み方)や弾性糸の種類を適宜変更することでそれぞれの緊締力を異ならせているが、当該各部位の緊締力の相対強弱関係さえ本発明の趣旨に沿うものであれば、具体的な編組成等は特に限定されず、以下の実施例の他にも種々の変更が可能である。図1は、育成パンツの正面図であり、前身頃の構成がよく示されている。図2は、育成パンツの背面図であり、後身頃の構成がよく示されている。図3は、育成パンツを着用した状態の側面図である。
【0031】
本発明の育成パンツ1は発育途中の子供用である。着用対象となる子供としては、発育過程にある子供であれば特に限定されず、オムツを卒業して一般的なパンツに移行した子供から成長がほぼ落ち着いた子供までが含まれる。主な着用対象は小、中、高校生である。
【0032】
図1及び図2に示されるように、パンツ本体1は、前身頃2と後身頃3とを周方向に連続して有し、前身頃2及び後身頃3に亘ってパンツ本体1の主体を成す主体部の上縁部にウエストバンド部17を、下縁部に左右2つの裾部18をそれぞれ有する。左右の裾部18には、着用者の股を覆うマチ部20が縫着されている。パンツ本体1は、丸編機によって弾性糸L1と天然繊維系の糸L2とを混編した弾性糸L1を含む伸縮性編地から成り、ヒップの発育を妨げずに綺麗なヒップラインを成長ともに形作るに適した構成となるように各部位の緊締力が設計されている。以下、パンツ本体1の構成について詳しく説明する。
【0033】
図2に示されるように、後身頃3は、主体部11・12と、ヒップアップ機能を有するヒップアップ部15と、ヒップアップ部15の上方においてヒップの膨らみ頂部周囲を覆う頂部カバー部14とを有する。ヒップアップ部15は、ウエストバンド部17から左右のヒップの膨らみの間を上下方向に抜けて、ヒップの膨らみに沿ってヒップの下方から左右両側上方へ延びる碇型に形成されている。ヒップアップ部15はウエストバンド部17から延びていることで、上方への吊り上げ力が確実に生じる。なお、ヒップアップ部15の緊締力(弾性による締め付け力)T5は、他の部位と比べて最も強い。頂部カバー部14は、左右の膨らみを個々にカバーするよう、左右2箇所に形成されている。そのうえで、図3にも示されるように、育成パンツ1を着用した際、頂部カバー部14以外の部位は着用者の身体にフィットするが、頂部カバー部14のみはヒップに密接しない程度のたるみを有するように形成されている。なお、頂部カバー部14の緊締力は、他の全ての部位と比べて最も弱い。
【0034】
また、後身頃3には、頂部カバー部14を囲むリング状の緩衝部13を有する。当該緩衝部13の緊締力T3は、頂部カバー部14の緊締力T4よりも強く主体部11・12の緊締力T1・T2よりも弱い。この緩衝部13の存在によって、頂部カバー部14の緊締力T4と主体部11・12の緊締力T1・T2との差が段階的に変化緩衝され、パンツ本体1の保形性も向上する。
【0035】
また、ヒップアップ部15の下縁からは、該ヒップアップ部15よりも水平方向に対して浅い角度で左右側上方向へ延びるサブヒップアップ部16が、後身頃3から前身頃2にかけて形成されている。一方、主体部は、ヒップアップ部15及びサブヒップアップ部16を介して、腰に近い上方主体部12と太腿に近い下方主体部11とに区分けされる。上方主体部12はウエストバンド部17に連続し、下方主体部11は裾部18に連続する。下方主体部11の緊締力T1は、上方主体部12の緊締力T2よりも弱い。そのうえで、サブヒップアップ部16の緊締力T6は、上方主体部12の緊締力T2より弱く下方主体部11の緊締力T1より強い。このサブヒップアップ部16の存在によって、着用者の左右両側方からもヒップアップ効果が補佐的に確保されると共に、下方主体部11の緊締力T1と上方主体部12の緊締力T2との差が段階的に変化緩衝され、パンツ本体1の保形性も向上する。また、デザイン的要素も有し、意匠性も向上する。
【0036】
一方、前身頃2の左右両側方も下方主体部11と上方主体部12とに分かれているが、図1に示すように、前身頃2の左右中央部には上方主体部12が形成されておらず、パンツ本体1上方のウエストバンド部17の下縁からパンツ本体1下方のマチ部20にかけて下方主体部11で構成されている。そのうえで、前身頃2の左右中央部には、マチ部から上方に向けて拡がる逆三角枠状に設けられたサポート部19を有する。サポート部19の傾斜ラインは、概ね股関節に沿っている。当該サポート部19の緊締力T9は、上方主体部12の緊締力T2より弱く下方主体部11の緊締力T1より強い。このように、前身頃2の左右中央部にある下方主体部11がサポート部19で囲まれていることによって、着用者の下腹部のたるみを防ぐと共に、下方主体部11の緊締力T1と上方主体部12の緊締力T2との差が段階的に変化緩衝され、パンツ本体1の保形性も向上する。当該サポート部19もデザイン的要素を含み、意匠性も向上する。
【0037】
また、ウエストバンド部17における前身頃2の左右中央部の上下幅寸法H2は、該ウエストバンド部17における他の部位に比べて最も小さく、後身頃3へ向けて徐々に上下幅寸法が大きくなっていき、ウエストバンド部17における後身頃3の左右中央部の上下幅寸法H3が最も大きくなっている(図3参照)。
【0038】
上記各部位11〜19の各緊締力T1〜T9は、基本的には当該各部位11〜19の編み方(編組織)を変えることでそれぞれ異ならせている。本実施例のパンツ本体1は、ダイアルとシリンダーを使用したダブル選針を有する丸編機によって弾性糸L1と天然繊維系の糸L2とで連続的に経編されており、シームレスとなっている。シームレスな立体構造であることで、縫製部分によるゴロゴロ感がなく、履き心地がよい。天然繊維系の糸L2としては、代表的には綿が挙げられ、レーヨンなどの半天然繊維でも良い。天然繊維系の糸L2は、樹脂系の弾性糸L1と比べて吸水性及び風合いがよい。本実施例では、80番手の単糸からなる綿糸を使用した。
【0039】
一方、弾性糸L1としては適度な弾力性(伸縮性)を有する糸であれば特に限定されないが、本実施例では、ポリウレタンを芯にしてナイロン、ポリエステル等の糸を巻きつけた、カバーリングヤーン(フィラメント・ツイスティッド・ヤーン、FTY)を使用した。なお、本実施例においては、弾性糸L1として、基本的には78デシテックス(78T)の弾性糸を使用しているが、ウエストバンド部17には、78Tの弾性糸より弾性力の強い230Tの弾性糸を使用し、裾部18には、78Tの弾性糸より弾性力の弱い22Tの弾性糸を使用した。
【0040】
このように、各部位11〜19の編み方と弾性糸L1の種類を適宜変えることで、下方主体部11の緊締力T1、上方主体部12の緊締力T2、緩衝部13の緊締力T3、頂部カバー部14の緊締力T4、ヒップアップ部15の緊締力T5、サブヒップアップ部16の緊締力T6、ウエストバンド部17の緊締力T7、裾部18の緊締力T8、及びサポート部19の緊締力T9全ての最終的な相対的強弱関係は以下のようになっている。
T4<T3<T1<T8<T6=T9<T2<T7<T5
【0041】
次に、各部位11〜19の編み方(編組織)について説明する。なお、各緊締力T1〜T9の強弱関係が分かりやすいように、緊締力の小さい順に説明する。図4,6,8,10,12,14〜16は、各部位における編パターンの模式図であり、図5,7,9,11,13,17は、各部位における実際の編組織図である。なお、図4,6,8,10,12,14〜16における各枡は1つの針による編目単位を示し、同図の(A)はシリンダー(表側)の編パターンを、(B)はダイアル(裏側)の編パターンをそれぞれ示す。
【0042】
図4及び図5に、他の部位と比べて最も緊締力の弱い頂部カバー部14の編パターン及び編組織を示す。図4,5に示されるように、頂部カバー部14では、シリンダー及びダイアルが共に弾性糸L1と天然繊維系の糸(以下、単に天然糸と称す)L2とが交互に飛びなく編まれた総針組織となっており、いわゆるフライス編みに相当する。表側及び裏側が共に総針組織となっていることで、最も緊締力が弱い。
【0043】
図6に緩衝部13の編パターンを、図7に緩衝部13の裏側からみた編組織を示す。図6(A)に示すように、緩衝部13ではシリンダーが総針で編まれている。一方、図6(B)及び図7に示すように、ダイアルは、天然糸L2の一部が1目飛びで編まれており、天然糸L2が主として表面に現れる。これは、片袋編みとフライス編みとを合わせたような組織となる。天然糸L2の一部が1目引き上げられた編組織となっていることで、頂部カバー部14よりも緊締力が強くなる。なお、緩衝部13の表側編組織は、図5に示す頂部カバー部14の編組織と同じである。
【0044】
図8に下方主体部11の編パターンを、図9に下方主体部11の裏側から見た編組織を示す。図8(A)に示すように、下方主体部11ではシリンダーが総針で編まれている。一方、図8(B)及び図9に示すように、ダイアルでは弾性糸L1が選針されず天然糸L2のみが編み込まれ、下方主体部11の裏側には天然糸L2のみが現れる。また、各天然糸L2は全て1目飛びで編まれている。このように、下方主体部11では裏側に弾性糸L1が編まれておらず、かつ天然糸L2が全て1目引き上げられた編組織となっていることで、緩衝部13よりも緊締力が強くなる。なお、下方主体部11の表側編組織は、図5に示す頂部カバー部14の編組織と同じである。
【0045】
図10に裾部18の編パターンを、図11にその編組織を示す。図10,11に示すように、裾部18では表裏の編組織が同じであり、弾性糸L1と天然糸L2とが1目飛びで編み込まれている。この編組織によれば、基本的には裾部18の緊締力T8は下方主体部11の緊締力T1よりも大幅に強くなるが、当該裾部18には他の部位で使用した弾性糸よりも弾性力の弱い(細い)22Tの弾性糸に切り替えて編成しているので、相対的な各緊締力T1〜T9の強弱関係でいえば、結果として下方主体部11に次いで緊締力が強い程度となっている。なお、裾部18には細い弾性糸L1を使用しているので、当該裾部18の裏側には天然糸L2が主体的に現れる。
【0046】
本実施例では、サブヒップアップ部16とサポート部19とは同じ編組織及び緊締力としている。図12に、サブヒップアップ部16及びサポート部19の編パターンを示す。図13に、サブヒップアップ部16及びサポート部19の表側の編組織を示す。図12(B)に示すように、サブヒップアップ部16及びサポート部19では、ダイアルが総針で編まれている。一方、図12(A)に示すように、サブヒップアップ部16及びサポート部19では、シリンダーによって弾性糸L1が2目飛びで編み込まれている。このように、弾性糸L1が2目引き上げられた編組織となっていることで、サブヒップアップ部16及びサポート部19の緊締力T6,T9は下方主体部11や裾部18の緊締力T1やT8よりも強くなる。なお、サブヒップアップ部16及びサポート部19の裏側編組織は、図5に示す頂部カバー部14の編組織と同じである。また、サブヒップアップ部16及びサポート部19では、表側には弾性糸L1が主として現れるが、裏側では弾性糸L1と天然糸L2との現出量は同等である。
【0047】
図14に、上方主体部12の編パターンを示す。図14に示されるように、上方主体部12では、表裏共にサブヒップアップ部16及びサポート部19の表側と同じ編組織となっている。サブヒップアップ部16及びサポート部19では表側のみが弾性糸L1が2目飛びで編み込まれていることに対し、上方主体部12では表裏共に弾性糸L1が2目飛びで編み込まれていることで、上方主体部12はサポート部19等よりも緊締力が強くなっている。なお、上方主体部12の表裏編組織は、サポート部19等の表側の編組織と同じである。また、上方主体部12の裏側は、弾性糸L1が2目飛びで編まれていることで、弾性糸L1が主として現れる。
【0048】
図15に、ウエストバンド部17の編パターンを示す。図15からも明らかなように、ウエストバンド部17の編パターンは、図10に示す裾部18の編パターンと同じであり、ウエストバンド部17の編組織も、図11に示す裾部18の編組織と同じである。したがって、編組織に基づく緊締力はウエストバンド部17と裾部18とで同じであるが、ウエストバンド部17では、他の部位に使用した弾性糸よりも弾性力の強い(太い)230Tの弾性糸に切り替えて編成している。これにより、ウエストバンド部17の緊締力T7は、上方主体部12の緊締力T2よりも強くなっている。
【0049】
図16に、他の部位に比べて最も緊締力の強いヒップアップ部15の編パターンを示す。図17に、ヒップアップ部15の表側からみた編組織を示す。図16(A)及び図17に示すように、ヒップアップ部15の表側は、シリンダーによって弾性糸L1が2列に対し天然糸L2が1列編み込まれている。なお、弾性糸L1と天然糸L2とは、共に1目飛びで編まれている。ヒップアップ部15の裏側は、図16(B)に示すように、ダイアル総針であり、図5に示す頂部カバー部14の編組織と同じである。このように、ヒップアップ部15では、1目飛ばしの弾性糸L1の編み列が他の部位の2倍存在することにより、最も緊締力が強くなっている。また、ヒップアップ部15でも、表側には弾性糸L1が主として現れるが、裏側では弾性糸L1と天然糸L2との現出量は同等である。
【0050】
このような複数種の編組織を有するパンツ本体1は、まず、丸編機によって筒状に編成する。このとき、ダイアル及びシリンダーの選針を適宜変更することで、異なる編組織や太さの異なる糸を使用した複数種の組織が連続したシームレスな立体構造として編成できる。その後、この筒状体の一端部において前後1箇所ずつに切れ目を入れ、この切れ目にマチを当てて縫合わせてマチ部20とすることで得られる。パンツ本体1を全体的に見れば、綿45%、ナイロン40%、ポリウレタン15%となっており、従来からの一般的なパンツ用生地と同様である。
【0051】
次に、育成パンツ1を着用した際の作用について説明する。図3に示されるように、パンツ本体1は全体的に伸縮性(緊締力)を有することで、着用者の身体にフィットする。しかし、この場合でも、頂部カバー部14だけは予めたるみを有する大きさに形成されていることで、当該頂部カバー部14と着用者のヒップとの間にはある程度の空間的ないし圧力的余裕があり、頂部カバー部14がヒップに密接することがない。これにより、頂部カバー部14は子供の成長に伴うヒップの成長を許容でき、ヒップの成長が阻害されることなく良好にヒップが形成される。
【0052】
同時に、左右のヒップは、それぞれ強い緊締力を有するヒップアップ部15によって個々に上方へ吊り上げられているので、ヒップが垂れることなく綺麗なヒップラインが形成される。また、ヒップアップ部15の下縁からも前身頃2に掛けてサプヒップアップ部16が形成されているので、左右側方からも補助的な上方吊り上げ効果がある。上方主体部12の緊締力T2は下方主体部11の緊締力T1よりも強いことにより、腰周辺からもヒップアップ効果を保持しながら、太腿周辺は締め付け感が弱く動きやすくなっている。
【0053】
一方、前身頃2の左右中央部は緊締力の弱い下方主体部11で構成されていると共に、ウエストバンド部17の上下幅寸法H2も小さくなっているので、下腹部に対する締め付け力が小さく、子供の下腹部があまり圧迫されないようになっている。そのうえで、前身頃2の左右中央部にある下方主体部11がサポート部19で囲まれていることで、パンツ本体1の保形性が保たれてメリハリが出ると共に、子供の出っ張った下腹部の肉が太腿の方へ垂れることも防がれる。このように、本実施例の育成パンツ1は、成長過程にある子供の体格及びヒップ形成に的確に合致する構成となっている。また、パンツ本体1は、着用者の肌に当たる裏面には天然繊維系の糸L2が主として現れるように編まれているので、従来からある一般的な綿製のパンツに近い風合い(肌触り)で着用することができる。
【0054】
なお、上記実施例では、ダイアルとシリンダーとを使用したダブル編みとしたが、各部位の相対的な緊締力の強弱関係が保たれる限り、シリンダー針とシンカーとを使用したシングル編みとしてもよい。ダブル編みの方が、編組織や図柄などのバリエーションが広がる点で好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】育成パンツの正面図である。
【図2】育成パンツの背面図である。
【図3】育成パンツを着用した状態の側面図である。
【図4】頂部カバー部の編パターン図である。
【図5】頂部カバー部の表裏編組織図である。
【図6】緩衝部の編パターン図である。
【図7】緩衝部の裏編組織図である。
【図8】下方主体部の編パターン図である。
【図9】下方主体部の裏編組織図である。
【図10】裾部の編パターン図である。
【図11】裾部の表裏編組織図である。
【図12】サブヒップアップ部及びサポート部の編パターン図である。
【図13】サブヒップアップ部及びサポート部の表編組織図である。
【図14】上方主体部の編パターン図である。
【図15】ウエストバンド部の編パターン図である。
【図16】ヒップアップ部の編パターン図である。
【図17】ヒップアップ部の表編組織図である。
【符号の説明】
【0056】
1 パンツ本体
2 前身頃
3 後身頃
11 下方主体部
12 上方主体部
13 緩衝部
14 頂部カバー部
15 ヒップアップ部
16 サブヒップアップ部
17 ウエストバンド部
18 裾部
19 サポート部
20 マチ部
L1 弾性糸
L2 天然糸
H2 前身頃の左右中央部のウエストバンド部の上下幅寸法
H3 後身頃の左右中央部のウエストバンド部の上下幅寸法
T1 下方主体部の緊締力
T2 上方主体部の緊締力
T3 緩衝部の緊締力
T4 頂部カバー部の緊締力
T5 ヒップアップ部の緊締力
T6 サブヒップアップ部の緊締力
T7 ウエストバンド部の緊締力
T8 裾部の緊締力
T9 サポート部の緊締力



【特許請求の範囲】
【請求項1】
前身頃と後身頃とを周方向に連続して有し、前記前身頃と後身頃に亘ってパンツ主体部の上縁部にウエストバンド部を、下縁部に裾部をそれぞれ有する子供用育成パンツであって、
前記前身頃及び後身頃は、弾性糸を含む伸縮性編地からなり、
前記後身頃は、ヒップの膨らみに沿ってヒップの下方から左右側上方へ向けて形成され、他の部位と比べて最も緊締力の強いヒップアップ部と、該ヒップアップ部の上方においてヒップの膨らみ頂部周囲をそれぞれ覆う左右2つの頂部カバー部とを有し、
前記頂部カバー部以外の部位は着用者の身体にフィットするが、前記頂部カバー部のみはヒップに密接しない程度のたるみを有するように形成されていることを特徴とする、子供用育成パンツ。
【請求項2】
前記頂部カバー部の緊締力は他の部位と比べて最も弱い、請求項1に記載の子供用育成パンツ。
【請求項3】
前記後身頃は、前記頂部カバー部を囲むように形成されたリング状の緩衝部を有し、
前記緩衝部の緊締力は、前記頂部カバー部よりも強く前記主体部よりも弱い、請求項1または請求項2に記載の子供用育成パンツ。
【請求項4】
前記主体部は、腰に近い上方主体部と太腿に近い下方主体部とに分かれ、
前記下方主体部の緊締力は前記上方主体部の緊締力よりも弱い、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項5】
前記前身頃の左右中央部には前記上方主体部が形成されておらず、上方から下方にかけて前記下方主体部で形成されている、請求項4に記載の子供用育成パンツ。
【請求項6】
前記ヒップアップ部の下縁からは、該ヒップアップ部よりも水平方向に対して浅い角度で左右側上方向へ延びるサブヒップアップ部が、前記後身頃から前身頃にかけて形成されている、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項7】
前記サブヒップアップ部の存在する部分では、該サブヒップアップ部を介して前記上方主体部と下方主体部とが区画され、
前記サブヒップアップ部の緊締力は、前記上方主体部の緊締力より弱く前記下方主体部の緊締力より強い、請求項6に記載の子供用育成パンツ。
【請求項8】
前記ウエストバンド部における前記前身頃の左右中央部は、該ウエストバンド部における他の部位に比べて上下幅寸法が小さくなっている、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項9】
前記下方主体部の緊締力をT1、前記上方主体部の緊締力をT2、前記緩衝部の緊締力をT3、前記頂部カバー部の緊締力をT4、前記ヒップアップ部の緊締力をT5、前記サブヒップアップ部の緊締力をT6、前記ウエストバンド部の緊締力をT7、前記裾部の緊締力をT8とすると、
各部位における緊締力の相対的な強弱が、
T4<T3<T1<T8<T6<T2<T7<T5
の関係を満たす、請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項10】
前記前身頃の左右中央部には、マチ部から上方に向けて拡がる逆三角枠状に設けられたサポート部を有し、
前記サポート部の緊締力は、前記下方主体部の緊締力よりも強い、請求項5ないし請求項9のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項11】
前記各部位における緊締力は、該各部位の編方を変えることでそれぞれ異ならせている、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項12】
前記ウエストバンド部には、他の部位よりも弾性力の強い弾性糸が使用されている、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項13】
前記裾部には、他の部位よりも弾性力の弱い弾性糸が使用されている、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の子供用育成パンツ。
【請求項14】
前記パンツは、天然繊維系の糸と弾性糸とによって編成されており、
着用者の肌に当たる裏面には前記天然繊維系の糸が主として現れる、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の子供用育成パンツ。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−84305(P2010−84305A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257520(P2008−257520)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(508296705)キャリピア株式会社 (1)
【Fターム(参考)】