説明

学習支援システム

【課題】 サービス利用者のスキルレベルや学習の進捗状況に合わせた学習教材を提供することができ、サービス利用者に学習目的の達成感を与えることができる学習支援サービスを行なうための学習支援システムを提供する。
【解決手段】 サービス提供者の通信端末装置に、スキルレベル毎の学習教材を管理する教材管理手段と、前記サービス利用者の個人情報を管理する利用者管理手段と、前記サービス利用者に対し、そのスキルレベルに応じた学習教材を前記通信回線を介して提供する教材送信手段と、前記サービス利用者の前記学習教材の学習度を判断し、該サービス利用者の次なるスキルレベルを判断するスキル判断手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク回線などの通信回線を利用した学習教材の提供と学習度判断によるスキルレベル管理を実行するための学習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ映像と音声による双方向通信機能を備えた公知のテレビ会議システムを利用して、語学などの教授を行なう学習支援システムが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−006348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなテレビ会議システムを利用した学習支援システムは、対面式で教授を行なうことがサービスの中心となっており、該テレビ会議システムでは、サービス利用者である受講者の学習レベルや学習の進捗状況に合わせた教材の提供をサービスの目的とするものではなかった。
【0005】
また、例えば「英単語を一日10ワードずつ暗記する」といったような学習内容のように、毎日の積み重ねが重要である学習もあり、しかも、その達成感が個人の能力アップの大きな原動力となることがある。
【0006】
そして、前記教材も、手札程度の用紙でプリントアウトされることが前提となるものであって通信回線を利用して携帯通信端末に配信されるものであれば、いつでも、どこでも、邪魔にならずに教材の内容を確認することができ、簡便である。
【0007】
また、英単語、英熟語、年号等のように暗記することが重要である学習内容(いわゆる「暗記物」)については、パソコンや携帯情報端末の表示画面に映し出された文字をみるよりも、紙面にプリントされた活字をみるほうが学習し易いという人も少なくない。
【0008】
そこで、本発明は、サービス利用者のスキルレベルや学習の進捗状況に合わせた学習教材を提供することができ、サービス利用者に学習目的の達成感を与えることができる学習支援サービスを行なうための学習支援システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明の学習支援システムは、サービス提供者の通信端末装置が通信回線を介してサービス利用者が有する画面表示機能および入力機能を備えた通信端末装置に接続された環境において稼動する学習支援システムであって、前記サービス提供者の通信端末装置には、スキルレベル毎の学習教材を管理する教材管理手段と、前記サービス利用者の個人情報を管理する利用者管理手段と、前記サービス利用者に対し、そのスキルレベルに応じた学習教材を前記通信回線を介して提供する教材送信手段と、前記サービス利用者の前記学習教材の学習度を判断し、該サービス利用者の次なるスキルレベルを判断するスキル判断手段とが設けられており、さらに、前記サービス利用者の通信端末装置には、少なくとも、前記サービス提供者から配信される学習教材を受信する教材受信手段と、前記サービス提供者に対し、前記学習教材の学習度の判断資料を含む個人情報を前記通信回線を介して提供する個人情報送信手段とが設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の学習支援システムは、前記通信端末装置は携帯通信端末装置であることを特徴とし、さらには、前記通信端末装置には前記学習教材を出力可能なプリンタが接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の学習支援システムによれば、サービス提供者は、サービス利用者から通信回線を介して送信される学習度の判断資料に基づき、サービス利用者のスキルレベルや学習の進捗状況を確認しながら、該サービス利用者に合わせた学習教材を提供することができる。
【0012】
その際、該サービス利用者の学習度をスキルレベルとして評価し、このスキルレベルを管理することで、簡便かつ確実に、サービス利用者に対して学習教材の提供を行うことができる。
【0013】
そして、サービス利用者は、サービス提供者から提供された課題をクリアしていくことで積み重ねの学習を遂行でき、また、スキルレベルが付与されることで、学習の達成感を得ることができる。
【0014】
また、本学習支援システムは、携帯通信端末装置であっても、その携帯通信端末装置に画面表示機能および画面入力機能を備えていれば、サービス提供者が備える学習教材をサービス利用者に提供することができるので、簡単に遠隔地間でのサービスの提供と享受を成立させることができる。
【0015】
さらに、前記通信端末装置に接続されたプリンタを用いて学習教材を出力すれば、通信端末装置の表示画面を直接目視する学習ではなく、紙面にプリントされた活字を利用した学習を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本実施形態の学習支援システムの構成を表す図である。
【0017】
本実施形態の学習支援システムは、インターネット、電話回線などの通信回線を利用したネットワーク上に、学習支援サービスの提供者(サービス提供者)の通信端末装置1と、学習支援サービスの利用者(サービス利用者)の通信端末装置1が相互に通信可能に設置されていることを前提とする。
【0018】
前記サービス提供者の通信端末装置1は、CPUなどの制御部5、RAMやROMなどのメモリー、液晶表示装置などの表示部および通信部などを備えたコンピュータである。
【0019】
前記サービス提供者の通信端末装置1は、インターネットなどのネットワークに接続し、Webページを介してサービス利用者との間で通信するための通信用サーバ2を備えている。前記通信用サーバ2は、前記サービス利用者に対し、そのスキルレベルに応じた学習教材を前記通信回線を介して提供したり、サービス利用者の学習度の判断資料等を受信したりする送受信手段として機能する。本実施形態においては、サービス利用者共通のwebページの他、サービス利用者毎の個人用のwebページを作成し、該個人用のwebページを利用して情報のアップダウンを行なう。なお、前記通信端末装置1には電子メールの送受信を行なう機能(メーラー機能)を備えることも可能である。
【0020】
また、サービス提供者の通信端末装置1は、前記コンピュータ等で作成された学習教材を保管する教材管理データベースサーバ3を備えている。前記教材管理データベースサーバ3はスキルレベル毎の学習教材を管理する教材管理手段として機能する。
【0021】
詳しくは、本実施形態において、前記教材管理データベースサーバ3はスキルレベル毎(例えば、Jレベル〜Aレベルの10段階)のテーブルを備え、各テーブルには、学習教材としての複数種の学習用教材(例えば、Vol.1〜Vol.7の7つ)と、複数種の試験問題(例えば、T1〜T3)とその復習用教材(例えば、T1’〜T3’)が保存されている。例えば、前記各学習用教材としては、それぞれ10語の英単語のスペル、意味、例文が示されているようなものを例示できる。その場合の前記試験問題としては、日本語の意味に対応する英単語のスペルを入力するタイプの問題や英文のブランク部分を埋める英単語のスペルを入力するタイプの問題などを例示することができる。また、前記復習用教材は、スキルレベルの昇級試験に不合格であった場合のそれぞれの試験に対応する復習用の教材とする。
【0022】
すなわち、本実施形態においては、前記学習教材は、各スキルレベルにおいて、Vol.1〜Vol.7の学習用教材が配信された後、T1の試験問題が配信されるというステップを踏む(以下、サービス利用者の各テーブルにおける学習段階を「ステップ」と概念する。)。サービス利用者がこの試験の合格すれば次のスキルレベルに昇級させ、昇級したスキルレベルにおけるステップの学習教材が配信される。サービス利用者は、この次なるスキルレベルにおける最初のステップの学習教材の配信を以て、自己のスキルレベルが昇級していることを実感することができる。
【0023】
また、T1の試験に不合格であれば、その段階で復習用教材T1’が配信され、その後、T2の試験問題が配信される。試験はそのスキルレベルを合格するまで、3回受験することができ、3回目の受験で不合格である場合には、復習用教材T3’を配信するとともに、スキルレベルを更新(昇級)させる。あるいは、このときに該スキルレベルのステップを最初から受講するなどの制御も可能である。スキルレベルの昇級の判断については後述する。また、本実施形態においては、前記学習教材は、学習用教材、試験問題、復習用教材の別を制御部で判断可能に識別性を持たせておく。
【0024】
さらに、サービス提供者の通信端末装置1は、サービス利用者の個人情報を管理する利用者データベースサーバ4を備えている。前記利用者データベースサーバ4は、前記アクセスコードの付与と、該アクセスコードにより該システムへのアクセス権限の判断を行なう個人照合機能(セキュリティ機能)を備えており、サービス利用者のスキルレベルや学習履歴、前記アクセスコードなどの個人情報を管理する利用者管理手段として機能する。管理対象の個人情報としては、少なくとも、前記個人毎に付与されるアクセスコード、個人が設定するパスワード、本学習支援サービスにおけるスキルレベルとステップを例示することができる。さらには、個人情報として、サービス利用者の住所、氏名、年齢、学校名、サービスに対する課金をする場合には決算方法など、該サービス利用者に関するデータのニーズに合わせて設定することができる。なお、前記利用者データベースにことも可能である。また、前記アクセスコードは、該サービスの利用の度ごとに新しいコード番号を付与するようにし、サービス利用者に対しては、プリント出力した学習教材の一部に、次回アクセス時のアクセスコードを印刷して通知するように制御することも可能である。なお、前記次回アクセス時のアクセスコードは、QRコードを用いてサービス利用者へ伝達してもよい。
【0025】
またさらに、サービス提供者の通信端末装置1は、その制御部5に、サービス利用者から送信された学習度の判断資料から該サービス利用者にスキルレベルを付与するスキル判定部6を備えている。前記スキル判定部6は、前記サービス利用者の前記学習教材の学習度を判断し、該サービス利用者の次なるスキルレベルを決定するスキル判断手段として機能する。
【0026】
一方、本実施形態の学習支援システムにおける前記サービス利用者の通信端末装置1は、CPUなどの制御部、RAMやROMなどのメモリー、液晶表示装置などの表示部、入力部および通信部などを備えた携帯通信端末装置11である。具体的には、インターネットなどのネットワークに接続可能とされた携帯電話機である。
【0027】
前記サービス利用者の携帯通信端末装置11は、ネットワークに接続し、サービス提供者のWebページにアクセスするwebサーバを備えている。前記Webサーバは、前記サービス提供者から配信される学習教材を受信する教材受信手段として、あるいは、前記サービス提供者に対し、前記学習教材の学習度の判断資料を含む個人情報を提供する個人情報送信手段として機能する。また、本実施形態においては、前記携帯通信端末装置11には前記学習教材を出力可能なプリンタ12が接続されている。なお、前記通信端末装置1には電子メールの送受信を行なう機能(メーラー機能)を備えることも、勿論可能である。
【0028】
次に、本実施形態の学習支援システムの仕組みを説明する。
【0029】
サービス利用者は携帯通信端末装置11からインターネットを介して、サービス提供者の学習支援サービスにアクセスする。この時、ネット上にはサービス利用者共通のwebページ展開されているものとする。そして、サービス利用者の携帯通信端末装置11からサービス利用者を特定するためのアクセスコードとパスワードの個人情報を前記webページを利用してサービス提供者へ送信する。
【0030】
サービス提供者の通信端末装置1においては、個人情報としてのアクセスコードとパスワードは前記通信用サーバ2を介して前記利用者データベースサーバ4が受信する。前記利用者データベースサーバ4においては、前記アクセスコードとパスワードを管理しているところの個人情報と照合し、アクセスを許可するか否かを判断する。なお、本実施形態においては、該学習支援サービスの初回利用時に、個別情報としてのアクセスコードを付与し、パスワードを登録することとし、該学習支援サービスに対するアクセスを管理する制御を行なうとして説明する。
【0031】
アクセスが許可された場合、前記利用者データベースサーバ4は、該サービス利用者を特定し、現在のスキルレベルを教材管理データベースサーバ3へ通知する。
【0032】
前記教材管理データベースサーバ3は該サービス利用者のスキルレベルに対応した学習教材のデータを取得し、前記通信用サーバ2へ送信し、前記通信用サーバ2により、取得した学習教材の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップする。このとき、前記利用者データベースサーバ4はサービス利用者の個人情報におけるステップを更新する。
【0033】
サービス利用者は、サービス提供者が管理する自分用のwebページにアップされた次なる課題を携帯通信端末装置11に受信(ダウンロード)する。そして、本実施形態においては、前記サービス利用者はWebページに送信された次なる課題を接続されているプリンタ12からプリント出力し、紙に印刷された活字を利用して所定の学習を進める。
【0034】
また、学習が進んだら、サービス利用者はスキルレベルアップのための試験を受けることとなる。この試験は、サービス提供者とサービス利用者との間でインターネットのWeb上で通信を行なうことにより実施される。次回のアクセスにおいて、この試験が行われることは、試験前の学習資料の配信の段階で告知するとよい。
【0035】
前記スキルレベルアップの試験問題は、学習教材の一種として、前記制御部が前記教材管理データベースサーバ3から取得する。そして、制御部は取得した試験問題を前記通信用サーバ2を介して該サービス利用者用のWebページに送信する。
【0036】
サービス利用者は、Webページ上で解答を作成する。
【0037】
サービス利用者の解答は学習度の判断資料として、サービス提供者の通信用サーバ2を介して前記スキル判定部6が受信し、処理する。スキル判定部6においては、前記サービス利用者の前記学習教材の学習度として、試験の結果を判断し、該サービス利用者のスキルレベルを決定する。
【0038】
すなわち、この試験に合格と判断した場合には、次ステップへの昇級を判断し、その旨を利用者データベースサーバ4に送信する。
【0039】
前記利用者データベースサーバ4においては、サービス利用者の個人情報としてのスキルレベルを更新するとともに、新たなスキルレベルにおけるステップを教材管理データベースサーバ3へ通知する。
【0040】
前記教材管理データベースサーバ3は該サービス利用者のスキルレベルに対応した学習教材のデータを取得し、前記通信用サーバ2を送信し、前記通信用サーバ2により、取得した学習教材の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップする。
【0041】
また、試験に不合格と判断した場合には、その旨を利用者データベースサーバ4に送信する。
【0042】
前記利用者データベースサーバ4においては、サービス利用者の個人情報としてのステップを更新するとともに、この更新されたステップを教材管理データベースサーバ3へ通知する。
【0043】
前記教材管理データベースサーバ3は該サービス利用者の新ステップに対応した学習教材、すなわち、ここでは復習用教材T1’〜T3’のデータを取得し、前記通信用サーバ2を送信し、前記通信用サーバ2により、取得した学習教材の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップする。
【0044】
このプロセスを繰り返すことにより、サービス利用者は効率よくステップアップ学習を行うことができる。
【0045】
図2は、該学習支援システムにおけるサービス提供者側の接続系の動作制御フローである。
【0046】
まず、サービス利用者の携帯通信端末装置11端末からwebを介して送信される個人情報としてのアクセスコードとパスワードを利用者データベースサーバ4が受信する(ST1)。
【0047】
利用者データベースサーバ4においては、該データベースで管理している個人情報テーブルに登録されているアクセスコードを検索し(ST2)、該当するものがなければサービス利用者にサービス不可を配信用サーバを介してWeb上で通知する(ST3)。
【0048】
該当するものあれば、更に、該アクセスコードのパスワードと、受信したパスワードとが対応しているか否かを照合する(ST4)。パスワードが一致しない場合にはサービス利用者にサービス不可を配信用サーバを介してWeb上で通知する(ST3)。照合できた際には、アクセスを許可し、前記利用者データベースサーバ4は、該サービス利用者を特定し(ST5)、現在のスキルレベルとステップを取得して(ST6)、教材管理データベースサーバ3へ通知する(ST7)。
【0049】
図3は、該学習支援システムにおけるサービス提供者側の学習教材配信系の動作制御フローである。
【0050】
前記教材管理データベースサーバ3は、格納されたテーブルから、該サービス利用者のスキルレベルにおけるステップの学習教材のデータを取得する(ST11)。
【0051】
例を挙げれば、該サービス利用者のスキルレベルがCレベルであり、学習用教材のVol.5までの配信が完了しているステップ5である場合には、前記教材管理データベースサーバ3のスキルレべルをCレベルとするテーブルから、次のステップ6の学習教材であるVol.6の学習用教材の電子データを取得する。
【0052】
そして、前記取得した学習教材が通常の学習用教材であるか、試験問題であるかを判断する(ST12)。
【0053】
その結果、通常の学習用教材であると判断した場合には、取得した学習用教材の電子データを、前記通信用サーバ2へ送信する(ST13)。
【0054】
前記通信用サーバ2は、取得した学習用教材の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップするとともに(ST14)、前記利用者データベースサーバ4に対し、学習教材のアップ完了を通知をする(ST15)。
【0055】
前記利用者データベースサーバ4は、サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報におけるステップを更新する(ST16)。
【0056】
また、試験問題であると判断した場合には、取得した試験問題の電子データを、前記通信用サーバ2へ送信する(ST17)。
【0057】
前記通信用サーバ2は、取得した試験問題の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップする(ST18)。
【0058】
続いて、図4は、該学習支援システムにおけるサービス提供者側のスキル管理系の動作制御フローである。
【0059】
前記試験は、サービス提供者とサービス利用者との間でインターネットのWeb上で通信を行なうことにより実施される。
【0060】
サービス利用者の解答を通信用サーバ2を介して前記スキル判定部6が受信する(ST21)と、前記スキル判定部6は、前記サービス利用者の解答を教材管理データベースサーバに格納されている試験問題の正解と照合し(ST22)、前記サービス利用者の解答の正解率を算出する(ST23)。
【0061】
そして、該正解率が一定値以上(例えば、70%)であるか否かを判断し(ST24)、一定値以上であれば、該スキルレベルは修学であると判断し、前記利用者データベースサーバ4に対し、サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報としてのスキルレベルの更新を通知する(ST25)。
【0062】
前記利用者データベースサーバ4は、この指令に基づき、前記サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報におけるスキルレベルを更新する処理を行なう(ST26)。
【0063】
一方、該正解率が一定値(例えば、70%)に足りない場合は、該復習用教材を用いた学習が必要であると判断し、前記利用者データベースサーバ4に対し、サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報としてのステップの更新を通知する(ST27)。
【0064】
前記利用者データベースサーバ4は、この指令に基づき、前記サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報におけるステップを更新し(ST28)、この更新されたステップを教材管理データベースサーバ3へ通知する(ST29)。また、利用者データベースサーバ4は、更新されたステップが、該スキルレベルにおける最終ステップであるか否かを判断し(ST30)、最終ステップである場合には、さらに、前記利用者データベースサーバ4に対し、サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報としてのスキルレベルの更新を通知する(ST31)。
【0065】
前記利用者データベースサーバ4は、この指令に基づき、前記サービス利用者のアクセスコードをキーとして個人を特定し、該個人の個人情報におけるスキルレベルを更新する処理を行なう(ST32)。
【0066】
一方、前記教材管理データベースサーバ3は、格納されたテーブルから、該サービス利用者のスキルレベルにおけるステップの復習用教材のデータを取得し(ST33)、その復習用教材の電子データを、前記通信用サーバ2へ送信する(ST34)。前記通信用サーバ2は、取得した復習用教材の電子データを該サービス利用者の個人用のWebページにアップする(ST35)。
【0067】
このような制御が行われる本実施形態の学習支援システムによれば、サービス提供者は、サービス利用者から通信回線を介して送信される学習度の判断資料に基づき、サービス利用者のスキルレベルや学習の進捗状況を確認しながら、該サービス利用者に合わせた学習教材を提供することができる。
【0068】
その際、該サービス利用者の学習度をスキルレベルとして評価し、このスキルレベルを管理することで、簡便かつ確実に、サービス利用者に対して学習教材の提供を行うことができる。
【0069】
また、前記個人情報に学習履歴等のデータを蓄積することで、サービス提供者が各テーブルに用意した学習教材の適否やテストの難易度などを把握・検討するための資料として用いることで、学習教材は常にサービス利用者に役立つものに編集することが可能となる。
【0070】
そして、サービス利用者は、サービス提供者から提供された課題をクリアしていくことで積み重ねの学習を遂行でき、また、スキルレベルが付与されることで、学習の達成感を得ることができる。
【0071】
また、本学習支援システムは、携帯通信端末装置11であっても、その携帯通信端末装置11に画面表示機能および画面入力機能を備えていれば、サービス提供者が備える学習教材をサービス利用者に提供することができるので、簡単に遠隔地間でのサービスの提供と享受を成立させることができる。
【0072】
さらに、前記通信端末装置1に接続されたプリンタ12を用いて学習教材を出力すれば、通信端末装置1の表示画面を直接目視する学習ではなく、紙面にプリントされた活字を利用した学習を実現することができる。
【0073】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0074】
例えば、この学習支援サービスを受けるときに課金をすることとし、課金をするための公知のシステムと方法を採用してもよい。
【0075】
また、前記実施形態においては、具体的な学習教材として英単語を例示したが、クロスワードパズル等のパズルを配信し、該パズルの難易度を以て、スキルレベルとすることも可能である。その場合、クロスワードパズルの解法の結果得られた答えWebページから入力するようにすることで、スキルレベルを昇級させるように制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施形態の学習支援システムの構成図
【図2】本実施形態の学習支援システムにおけるサービス提供者側の接続系の動作制御フロー
【図3】本実施形態の学習支援システムにおけるサービス提供者側の学習教材配信系の動作制御フロー
【図4】本実施形態の学習支援システムにおけるサービス提供者側のスキル管理系の動作制御フロー(前半)
【図5】本実施形態の学習支援システムにおけるサービス提供者側のスキル管理系の動作制御フロー(後半)
【符号の説明】
【0077】
1 通信端末装置
2 通信用サーバ
3 教材管理データベースサーバ
4 利用者データベースサーバ
5 スキル判断部
11 携帯通信端末装置
12 プリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供者の通信端末装置が通信回線を介してサービス利用者が有する画面表示機能および入力機能を備えた通信端末装置に接続された環境において稼動する学習支援システムであって、
前記サービス提供者の通信端末装置には、
スキルレベル毎の学習教材を管理する教材管理手段と、
前記サービス利用者の個人情報を管理する利用者管理手段と、
前記サービス利用者に対し、そのスキルレベルに応じた学習教材を前記通信回線を介して提供する教材送信手段と、
前記サービス利用者の前記学習教材の学習度を判断し、該サービス利用者の次なるスキルレベルを判断するスキル判断手段と、
が設けられており、
さらに、前記サービス利用者の通信端末装置には、
前記サービス提供者から配信される学習教材を受信する教材受信手段と、
前記サービス提供者に対し、前記学習教材の学習度の判断資料を含む個人情報を前記通信回線を介して提供する個人情報送信手段と、
が設けられていることを特徴とする学習支援システム。
【請求項2】
前記通信端末装置は携帯通信端末装置であることを特徴とする請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項3】
前記通信端末装置には前記学習教材を出力可能なプリンタが接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の学習支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−337495(P2006−337495A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−159352(P2005−159352)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】