説明

学習支援システム

【課題】学習者が選択した教材の学習にスムーズに入れる学習支援システムの技術を提供する。
【解決手段】教材を識別するための教材名(例えば「1章」等)がそれぞれに付与された複数の教材コンテンツを有する学習支援システムは、教材コンテンツの提供に伴って課金を行える。この学習支援システムにおいて学習者が教材コンテンツを選択すると、端末の画面には学習者が選択した教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツと、その履修状況とを示す表示Paが行われる。そして、履修すべき教材コンテンツを学習者が全て履修済みである場合のみ、例えば端末画面のボタンBaに対するマウス操作に応答し、その学習者に対して選択した教材コンテンツの提供が開始される。これにより、学習者が選択した教材の学習にスムーズに入れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教材を識別するための識別情報がそれぞれに付与された複数の教材コンテンツを有する学習支援システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどの各種通信回線を通じて学習教材のコンテンツを提供するサービスが普及してきている。このサービスでは、教育を受ける個人のレベルに合わせた教材が提供されるのではなく、全体の平均的なレベルに合わせた教材が提供されるのが一般的である。このような教育は、初学者には良く分からない教育となり、深く理解している人にとっては物足りない教育となる。よって、教育は多種多様な利用者を対象としたものである必要があり、学習者のレベルに合わせた教材が提供されることが望まれている。
【0003】
このような社会的要請に対応する技術としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。この技術によれば、解答の正解率などに基づく学習者の理解度に応じて適切な教材を提供することで、学習者それぞれのレベルに合わせた教材を提供できるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−271750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、各人のレベルに応じた教材を学習者に一方的に提供するだけのため、学習者は所望の教材を自由に選択する余地がなく、仮に選択できたとしても選択した教材の学習にスムーズに入れるとは限らない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、学習者が選択した教材の学習にスムーズに入れる学習支援システムの技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、教材を識別するための識別情報がそれぞれに付与された複数の教材コンテンツを有する学習支援システムであって、(a)各教材コンテンツと前記各教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツとの関係を前記識別情報間の関連性で示す第1情報と、各教材コンテンツの履修状況を記録した第2情報とを記憶する記憶手段と、(b)学習者による操作入力に応答し、前記複数の教材コンテンツから1の教材コンテンツを選択する教材選択手段と、(c)前記教材選択手段で選択された1の教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツを、前記第1情報に基づき特定する特定手段と、(d)前記特定手段で特定された教材コンテンツに関する前記学習者の履修状況を、前記第2情報に基づき取得する取得手段と、(e)前記特定手段で特定された教材コンテンツの識別情報と、前記取得手段で取得された履修状況とを可視的に出力する出力手段と、(f)前記特定手段で特定された教材コンテンツを前記学習者が全て履修済みである場合のみ、当該学習者に対して前記教材選択手段で選択された1の教材コンテンツの提供を許可する許可手段とを備え、教材コンテンツの提供に伴って課金が行われる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る学習支援システムにおいて、前記教材コンテンツは、複数のコンテンツからなっているとともに、前記教材選択手段は、(b-1)前記複数のコンテンツから1のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段、を有しており、前記コンテンツ選択手段で選択された1のコンテンツを学習者に提供し、当該コンテンツの提供に伴う課金が可能である。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る学習支援システムにおいて、学習者に対して同一のコンテンツを複数回提供することが可能であり、コンテンツの提供ごとに課金が行われる。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明に係る学習支援システムにおいて、前記複数のコンテンツは、教材コンテンツに係る学習対象を理解させる学習コンテンツと、前記学習対象の理解度をテストする検定コンテンツとを有しており、前記検定コンテンツの提供を受けた学習者がテストに合格した場合には、当該検定コンテンツを有する教材コンテンツが履修済みとされる。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る学習支援システムにおいて、前記複数のコンテンツのうち前記検定コンテンツのみを学習者に提供することが可能であり、当該検定コンテンツの提供に伴って課金が行われる。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項4または請求項5の発明に係る学習支援システムにおいて、前記複数のコンテンツは、前記学習コンテンツを補う補習コンテンツを有しており、前記検定コンテンツの提供を受けた学習者が前記テストに不合格となった場合に当該学習者に対する前記補習コンテンツの提供が可能であり、当該補習コンテンツの提供に伴って課金が行われる。
【0013】
また、請求項7の発明は、請求項4ないし請求項6のいずれかの発明に係る学習支援システムにおいて、前記複数のコンテンツは、前記学習対象について前記学習コンテンツより高度な内容を有する特別コンテンツを備えており、前記検定コンテンツの提供を受けた学習者が前記テストに合格した場合に当該学習者に対する前記特別コンテンツの提供が可能であり、当該特別コンテンツの提供に伴って課金が行われる。
【0014】
また、請求項8の発明は、請求項4の発明に係る学習支援システムにおいて、前記複数のコンテンツのうち前記検定コンテンツのみの提供を受けた学習者が前記テストに一回で合格した場合には、当該検定コンテンツの提供に伴う課金が免除される。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明に係る学習支援システムにおいて、前記許可手段は、(f-1)前記特定手段で特定された教材コンテンツのうち学習者が履修していない教材コンテンツから、当該学習者が指定する教材コンテンツを抽出する抽出手段と、(f-2)前記抽出手段で抽出された教材コンテンツを履修済みとみなす手段とを有する。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれかの発明に係る学習支援システムにおいて、前記識別情報間の関連性は、RDFを用いて記述されている。
【発明の効果】
【0017】
請求項1ないし請求項10の発明によれば、各教材コンテンツと各教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツとの関係を教材コンテンツの識別情報間の関連性で示す第1情報に基づき、学習者が選択した1の教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツを特定し、特定された教材コンテンツの識別情報とその履修状況とを可視的に出力する。そして、特定された教材コンテンツを学習者が全て履修済みである場合のみ、当該学習者が選択した1の教材コンテンツの提供を許可する。その結果、学習者が選択した教材の学習にスムーズに入れる。
【0018】
特に、請求項2の発明においては、教材コンテンツを構成する複数のコンテンツから選択された1のコンテンツを学習者に提供し、当該コンテンツの提供に伴う課金が可能であるため、学習者の利便性が向上するとともに、適切な課金を行える。
【0019】
また、請求項3の発明においては、学習者に対して同一のコンテンツを複数回提供することが可能であり、コンテンツの提供ごとに課金が行われるため、学習者の利便性が向上するとともに、適切な課金を行える。
【0020】
また、請求項4の発明においては、教材コンテンツに係る学習対象の理解度をテストする検定コンテンツの提供を受けた学習者がテストに合格した場合には、当該検定コンテンツを有する教材コンテンツが履修済みとされるため、学習対象を学習者が理解したか否かを適切に判断できる。
【0021】
また、請求項5の発明においては、検定コンテンツのみを学習者に提供することが可能であり、当該検定コンテンツの提供に伴って課金が行われるため、学習対象について予備知識を有する学習者にとって利便性が向上する。
【0022】
また、請求項6の発明においては、検定コンテンツの提供を受けた学習者がテストに不合格となった場合に当該学習者に対して学習コンテンツを補う補習コンテンツの提供が可能であり、当該補習コンテンツの提供に伴って課金が行われるため、テストが不合格になった学習者に対して適切なフォローを行える。
【0023】
また、請求項7の発明においては、検定コンテンツの提供を受けた学習者がテストに合格した場合に当該学習者に対して学習対象について学習コンテンツより高度な内容を有する特別コンテンツの提供が可能であり、当該特別コンテンツの提供に伴って課金が行われるため、意欲的な学習者にとって利便性が向上する。
【0024】
また、請求項8の発明においては、検定コンテンツのみの提供を受けた学習者がテストに一回で合格した場合には、当該検定コンテンツの提供に伴う課金が免除されるため、学習対象について予備知識を有する学習者に対して不適切な課金を防止できる。
【0025】
また、請求項9の発明においては、学習者が履修していない教材コンテンツから当該学習者が指定する教材コンテンツを抽出し、抽出された教材コンテンツを履修済みとみなすため、学習者の利便性が向上する。
【0026】
また、請求項10の発明においては、識別情報間の関連性がRDFを用いて記述されているため、識別情報間の関連性を適切に表すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
<学習支援システムの構成概要>
図1は、本発明の実施形態に係る学習支援システム1の構成概要を示す図である。
【0029】
図1に示すように、学習支援システム1は、サーバ100、及び端末10〜50とを備えて構成され、サーバ100と端末10〜50は、インターネット等のネットワーク回線NTを介して、相互にデータ送受信可能に接続されている。また、サーバ100には、学習支援システム1を管理するための端末(管理用端末)190がデータ送受信可能に接続されている。
【0030】
サーバ100は、各種教材に関するデータ等を蓄積したデータベース(教材DB)110を備えており、端末10〜50からの要求に応じて、教材を選択するための情報や、教材の実体的な内容を示すデータ(教材コンテンツ)等を端末10〜50に対して提供する。
【0031】
<学習支援システムの機能構成>
図2は、学習支援システム1の機能構成を示すブロック図である。なお、図2では、図が複雑化するのを防ぐため、端末10〜50を代表して端末10のみを記載している。
【0032】
端末10は、例えば、一般家庭で使用されるパーソナルコンピュータ(パソコン)である。なお、端末10は、携帯式の端末(PDA)等であっても良い。この端末10は、主に、インターフェース(I/F)11、端末制御部12、表示部13、操作部14、及び記憶部15を備えている。
【0033】
I/F11は、サーバ100等との間におけるネットワーク回線NTを介したデータの送受信をコントロールするためのインターフェースである。
【0034】
記憶部15は、例えばハードディスク等を備えて構成されており、学習支援システム1の機能の一部を実現するためのプログラムPG1が記憶されている。端末10では、端末制御部12がプログラムPG1を読み込んで実行することにより、学習支援システム1に係る機能が実現される。
【0035】
操作部14は、例えばキーボードやマウス等で構成されており、端末10のユーザー(学習者)によって操作部14が適宜操作されると、端末制御部12に対して操作に応じた各種信号を送信する。
【0036】
表示部13は、例えば、CRTや液晶パネルによって構成され、端末制御部12からの信号に応答して、各種画像を可視的に出力する。
【0037】
端末制御部12は、CPU12aおよびメモリ12bを有しており、操作部14からの各種信号や、記憶部15に格納されたプログラムPG1等に基づいて、各種機能や動作を実現する。例えば、表示部13における各種画像の表示を制御する表示制御部12Aの他、項目選出部12B、詳細項目表示要求部12C、及び教材項目指定部12D等が機能として実現される。なお、端末制御部12における情報処理の過程で生成される各種データはメモリ12bに一時的に記憶される。
【0038】
管理用端末190は、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成される。管理用端末190は、主に、インターフェース(I/F)191、PC制御部192、表示部193、操作部194、及び記憶部195を備えている。
【0039】
I/F191は、サーバ100等との間におけるデータの送受信をコントロールするためのインターフェースである。
【0040】
記憶部195は、例えばハードディスク等を備えて構成されており、学習支援システム1の機能の一部を実現するためのプログラムPG2が記憶されている。管理用端末190では、PC制御部192がプログラムPG2を読み込んで実行することにより、学習支援システム1に係る機能が実現される。
【0041】
操作部194は、例えばキーボードやマウス等で構成されており、管理用端末190のユーザー(管理者)によって操作部194が適宜操作されると、PC制御部192に対して操作に応じた各種信号を送信する。
【0042】
表示部193は、例えば、CRTや液晶パネルによって構成され、PC制御部192からの信号に応答して、各種画像を可視的に出力する。
【0043】
PC制御部192は、CPU192aおよびメモリ192bを有しており、操作部194からの各種信号や、記憶部195に格納されたプログラムPG2等に基づいて、各種機能や動作を実現する。例えば、表示部193における各種画像の表示を制御する表示制御部192A等が機能として実現される。なお、PC制御部192における情報処理の過程で生成される各種データはメモリ192bに一時的に記憶される。
【0044】
サーバ100は、主に、記憶部101、サーバ制御部120、及びインターフェース(I/F)150を備えている。
【0045】
I/F150は、端末10等との間におけるネットワーク回線NTを介したデータの送受信をコントロールしたり、管理用端末190との間におけるデータの送受信をコントロールするためのインターフェースである。
【0046】
記憶部101は、例えばハードディスク等を備えて構成されており、サーバ100の機能を実現するためのプログラムPG3が記憶されている。サーバ100では、サーバ制御部120がプログラムPG3を読み込んで実行することにより、図6に示す機能構成が実現される。また、記憶部101には、教材DB110が格納されている。
【0047】
教材DB110は、RDF(Resource Description Framework)等を用いて記述されることにより半構造化されたデータベース(半構造データベース)として構成されており、教材を構成する複数の内容データ(内容データ群)111、複数の内容データの目次や関連等を示す情報(内容データ関連情報)112、及び学習者から送られてくる各種入力情報等を解析するための解析用データ113を記憶している。
【0048】
内容データ関連情報112は、上述したRDF等を用いて、教材を構成する複数の項目をそれぞれ示す複数のテキストデータ等の要素(教材項目要素)を相互に関連付けている情報を有している。そして、各教材項目要素には、内容データ群111のうち、当該各教材項目要素にそれぞれ対応する教材の実体的な内容を示すデータ(教材コンテンツ)が適宜関連付けられている。また、内容データ関連情報112では、各教材コンテンツの特徴を示す情報(例えば、特徴を示す代表的な複数のキーワード等)が、検索を行うための情報として各教材項目要素に対して付されている。
【0049】
図3から図5は、内容データ関連情報112の内容を例示する図であり、図3から図5では、一例として数学の教材について示している。
【0050】
図3に示すように、内容データ関連情報112では、教材項目要素「数学」に対して、6つの教材項目要素「代数学」「線形代数学」「解析学」「微分積分学」「統計学」「幾何学」が属するように関連付けられており、当該6つの教材項目要素に対して、更に1以上の教材項目要素が順次属するように関連付けられている。これは、教材を構成する項目「数学」には、大きく分けて6つの項目「代数学」「線形代数学」「解析学」「微分積分学」「統計学」「幾何学」が存在して(属して)おり、当該6つの大項目「代数学」「線形代数学」「解析学」「微分積分学」「統計学」「幾何学」に対して、更に1以上の小項目が順次存在して(属して)いることを示している。このように、内容データ関連情報112では、複数の教材項目要素に含まれる各教材項目要素が、上位から下位の階層を含む複数階層のうちのいずれかに属している。
【0051】
また、図4に示すように、例えば、内容データ関連情報112に属する教材項目要素「偏微分方程式」に対して、属性「対象」「手段」「結語」についてのキーワード「気液界面の現象」「数値解析」「解きたい」がそれぞれ属性値として付されている。また、教材項目要素「偏微分方程式」に対して、属性「データ」についての属性値として内容データのファイル名が付されることで、内容データ(教材コンテンツ)が関連付けられている。なお、図4では、教材項目要素「偏微分方程式」に着目して示したが、内容データ関連情報112に含まれる他の教材項目要素についても同様な形式で各種情報が適宜付されている。
【0052】
また、内容データ関連情報112で関連付けられている複数の教材項目要素には、教材を構成する詳細な項目を示す1以上の要素(以下「詳細教材項目要素」と称する)が従属する(紐付けされた)1以上の要素(以下「詳細教材項目付き要素」と称する)が含まれている。
【0053】
図5に示すように、例えば、詳細教材項目付き要素「メッシュの切り方」に対して、詳細項目要素「1章」「2章」「3章」「4章」「5章」「6章」が従属している。すなわち、詳細教材項目付き要素「メッシュの切り方」は、教材を識別するための識別情報である教材名「1章」〜「6章」がそれぞれに付与された複数の教材コンテンツを有している。そして、例えば詳細教材項目付き要素「5章」に対して、詳細項目要素「学習項目1」「学習項目2」「学習項目3」「確認テスト」「補習」「発展的内容」が従属している。なお、図5では、詳細教材項目付き要素「5章」について従属する要素を示して説明したが、他の詳細教材項目付き要素「1章」〜「4章」、「6章」それぞれについても、詳細項目要素である複数の「学習項目」、「確認テスト」、「補習」、「発展的内容」が従属している。
【0054】
解析用データ113は、いわゆる形態素解析及び係り受け解析に必要なデータ(形態素解析用データ、及び係り受け解析用データ)、同じ意味を示す複数の同義語(例えば、「気体と液体の界面」「気液界面」)と当該複数の同義語の代表語(気液界面)との関連付けが多数列挙された辞書を示すデータ(辞書データ)、及び後述する機械学習機能によって取得した各種データ(機械学習データ)が格納される。辞書データには、シソーラス辞書等の専門性を有する辞書を示すデータが含まれる。なお、形態素解析用データ、係り受け解析用データ、及び辞書データは、管理用端末190等から予め入力されて記憶される。
【0055】
機械学習データは、例えば、端末10〜50において学習者が入力した学習目標を示す自由文(テキストデータ)の情報(学習目標情報)を解析する際に、基準となる情報であり、管理用端末190等から入力されるデータに基づく機械学習によって取得される。
【0056】
サーバ制御部120は、CPU120aおよびメモリ120bを有しており、管理用端末190や端末10〜50からの各種信号や、プログラムPG3等に基づいて、学習支援システム1に関する動作を制御する部位である。ここでは、例えば、管理用端末190からの信号に基づき、サーバ制御部120が、記憶部101に格納されているプログラムPG3を読み込んで実行することにより、学習支援システム1に関する機能及び動作が実現される。なお、サーバ制御部120における情報処理の過程で生成される各種データは、メモリ120bに一時的に記憶される。
【0057】
学習支援システム1では、サーバ制御部120および端末制御部12の各機能が協働して、各種データを相互に送受信し合うことで、学習支援に係る動作(以下「学習支援動作」と称する)を実現する。
【0058】
以下、学習支援システム1における学習支援動作について説明する。
【0059】
<学習支援動作>
図6は、学習支援動作が実行される際に、サーバ制御部120において実現される機能を例示する図である。学習支援動作を行う際には、サーバ制御部120は、機能として、入力情報受付部121、機械学習部122、学習目標解析部123、情報抽出部124、教材抽出提供部125、採点情報管理部126、情報更新部127および課金処理部128を備えて構成される。また、学習支援動作を行う際には、サーバ制御部120が、記憶部101に格納された教材DB110内のデータを適宜用いることで、学習者の意図に適合した教材コンテンツの提供が実現される。
【0060】
入力情報受付部121は、例えば、I/F11,150,191等を介して端末10や管理用端末190から入力される各種情報を受け付ける。例えば、端末10において学習者が入力した学習目標を示す情報(学習目標情報)や各種入力情報を受け付けたり、管理用端末190において管理者が入力した各種情報を受け付ける。
【0061】
機械学習部122は、解析用データ113に含まれる機械学習データを取得する。機械学習データには、学習目標情報を解析するデータ(学習目標解析用データ)を含む。機械学習部122は、例えば、教師データとして学習用コーパスなどが与えられることで、機械学習データを学習する。つまり、学習用コーパスに基づいて、機械学習データを機械学習によって取得する。このとき、学習用コーパスに含まれる多数のテキストデータからそれぞれ必要な要素が抽出されるとともに、RDFを利用して構造化が行なわれる。
【0062】
ここで、学習目標解析用データを機械学習によって取得する手法について説明する。
【0063】
学習用コーパスは、学習目標を示す自由文の形式(文章モデル)に準じた大量のテキストデータを含む。この文章モデルは、例えば、「対象→手段→結語」といった具合に、学習目標を示す自由文の構成を示すものである。そして、学習用コーパスでは、例えば、学習目標の文章モデル(「学習目標文モデル」とも称する)を構成する各要素の分類項目名が各語句にタグ付けされている。例えば、要素の分類項目としては、「対象」「手段」及び「結語」等が挙げられる。
【0064】
そして、学習用コーパスでは、例えば、「気液界面の現象」・・・等の語句に対して要素の分類項目名「対象」がタグ付けされている。「数値解析」・・・等の語句に対して要素の分類項目名「手段」がタグ付けされている。「解きたい」「知りたい」・・・等の語句に対して要素の分類項目名「結語」がタグ付けされている。
【0065】
機械学習部122は、学習用コーパスから語句を抜き出し、対応する要素の分類項目毎にそれぞれ記憶する。つまり、機械学習部122では、学習用コーパスを含む教師データを学習教材とし、教師データを参照して要素の分類項目毎に各要素の分類項目に属する語句を学習して記憶する。
【0066】
更に、機械学習部122では、学習用コーパスにおける要素の出現パターンも学習して記憶する。例えば、対象「気液界面の現象」の後には要素「手段」に属する語句が出現する等といった、如何なる分類項目に属する如何なる語句が、どのような順で出現するのかといった出現パターンを学習して記憶する。例えば、「対象→手段→結語」といった順番で、「対象」「手段」「結語」を示す語句が出現するといった出現パターンを学習して記憶する。このような出現パターンによって、学習用コーパスに含まれていない語句が出現したとしても、「対象」「手段」「結語」を示す語句を認識することが可能となる。
【0067】
機械学習部122で学習されて記憶される学習目標解析用データは、学習目標を示すテキストデータを構成する各要素をどのような要素の分類項目に分解するのかを示すモデルのデータ(モデルデータ)として使用される。
【0068】
また、機械学習部122は、モデルデータを通信回線や記憶媒体等を介して外部のコンピュータに出力したり、外部のコンピュータで学習されたモデルデータを通信回線や記憶媒体等を介して入力することもできる。よって、学習支援システム1において学習されたモデルデータを他の学習支援システムで利用したり、逆に、他の学習支援システムにおいて学習されたモデルデータを学習支援システム1で利用することができる。
【0069】
学習目標解析部123は、機械学習部122で学習されたモデルデータ、又は外部から取得したモデルデータを基準としつつ、形態素解析用データを用いた形態素解析、係り受け解析用データを用いた係り受け解析、辞書データを用いた同義語の代表語への変換、及び公知のSVM(Support Vector Machine)を用いて、入力情報受付部121で受け付けられる学習目標を示す自由文の情報(学習目標情報)を解析する。よって、学習目標解析部123では、辞書データを用いた処理を行うことで、同じ内容を示す多数の言い回しから1つの内容を特定しつつ、学習者が入力した学習目標情報を解析する。そして、学習目標解析部123では、この解析の結果、項目「対象」「手段」「結語」を示す語句の要素を識別することで、学習目標情報が示す内容(すなわち、学習者の意図)を特定することができる。
【0070】
図7は、学習支援動作において、端末10で表示制御部12Aの制御によって表示部13に表示される学習目標を示す自由文を入力する画面(以下「学習目標入力画面」とも称する)GMを例示する図である。学習支援動作では、表示部13に学習目標入力画面GMが表示された状態で、学習者が操作部14を適宜操作することで、入力欄B1に学習目標を示す自由文が記述される。そして、実行ボタンEX1がマウスポインタMPによって押下されると、学習目標情報が端末制御部12に入力される。端末制御部12に入力された学習目標情報は、一時的にメモリ12bに記憶され、続いて、I/F11,150を介してサーバ制御部120に送信されて、入力情報受付部121で受け付けられる。このとき、学習目標情報は、メモリ120bに一時的に格納される。
【0071】
例えば、図7で示すように、学習目標入力画面GMにおいて、学習目標を示す自由文「液体と気体の現象を数値解析で解きたい」が入力され、当該自由文を示す入力情報が入力情報受付部121で受け付けられた場合、学習目標解析部123は、項目「対象」を示す要素「気液界面の現象」、項目「手段」を示す要素「数値解析」、及び項目「結語」を示す要素「解きたい」を認識する。
【0072】
なお、ここでは、辞書データを用いて同義語を1つの代表語へ変換するため、例えば、「液体と気体の現象を数値解析で解きたい」と同じ意味を示す異なる複数の表現「気液界面の現象を数値解析で解きたい」「液体と気体の界面を偏微分方程式を用いて解きたい」「界面を有した液体の流れを偏微分方程式で数値計算したい」の自由文が学習目標として入力された場合であっても、学習目標解析部123は、項目「対象」「手段」「結語」を示す要素として「気液界面の現象」「数値解析」「解きたい」をそれぞれ認識することができる。
【0073】
情報抽出部124は、学習目標解析部123における学習目標情報の解析結果に基づいて、入力情報受付部121で受け付けた学習目標情報に対応する1以上の教材項目要素と、当該1以上の教材項目要素に対して所定の関係を有する1以上の教材項目要素とからなる複数の教材項目要素、及び当該複数の教材項目要素どうしの関係を示す情報を、内容データ関連情報112から抽出する。なお、情報抽出部124では、内容データ関連情報112のうちの一部の情報を抽出するため、情報抽出部124によって抽出される情報を「一部関連情報」とも称する。なお、情報抽出部124によって抽出された一部関連情報は、メモリ120bに一時的に格納される。
【0074】
ここで言う「所定の関係」とは、学習目標情報に対応する1以上の教材項目要素を基準として、1つ大きな概念を示す関係、及び当該1つの大きな概念を示す教材関連要素に属する関係を示している。
【0075】
例えば、学習目標解析部123で、項目「対象」を示す要素「気液界面の現象」、項目「手段」を示す要素「数値解析」、及び項目「結語」を示す要素「解きたい」が認識された場合には、情報抽出部124は、内容データ関連情報112から属性「対象」「手段」「結語」についてそれぞれキーワード「気液界面の現象」「数値解析」「解きたい」が属性値として付されている教材項目要素を、学習目標情報に対応する教材項目要素として抽出する。
【0076】
具体的には、例えば、図4に示すように、属性「対象」「手段」「結語」についてそれぞれキーワード「気液界面の現象」「数値解析」「解きたい」が属性値として付されている教材項目要素「偏微分方程式」が、学習目標情報に対応する教材項目要素として抽出される。このように、「気液界面の現象を数値解析で解きたい」という学習目標に対して、教材項目要素「偏微分方程式」が抽出されるように設定されているのは、物理現象を数値解析で解く場合は偏微分方程式が利用されるからである。
【0077】
そして、図8に示すように、教材項目要素「偏微分方程式」よりも1つ大きな概念を示す教材項目要素「微分の基礎」と、教材項目要素「微分の基礎」に属する複数の教材項目要素(ここでは、「常微分方程式」・・・、及び「偏微分方程式」・・・)とが関連付けられた一部関連情報が内容データ関連情報112から抽出される。このように、学習目標情報と直接対応する教材項目要素以外の関連する教材項目要素が抽出されるのは、例えば、「偏微分方程式」を解く為には、基礎方程式として「質量保存方程式」や「運動量方程式」の知識が必要となるからである。更に、「偏微分方程式」を解く為には、様々な近似法の知識が必要であり、微分の基礎的な知識も必要であることも前提となるからである。
【0078】
情報抽出部124で抽出された一部関連情報は、I/F150,11などを介して、端末10の端末制御部12に送られる。このとき、端末制御部12では、一部関連情報をメモリ12bに記憶する。
【0079】
そして、端末制御部12では、機能として実現される表示制御部12Aが、メモリ12bに記憶された一部関連情報に基づき、一部関連情報に含まれる各教材項目要素どうしがネットワーク状に関連付けられた情報(ネットワーク情報)を表示部13において表示するように制御する。このとき、一部関連情報に1以上の詳細教材項目付き要素が含まれる場合、表示制御部12Aの制御下で、一部関連情報に基づき、1以上の詳細教材項目要素を除く各教材項目要素どうしがネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報が表示部13において可視的に出力(表示)される。
【0080】
図8は、表示部13に表示されるネットワーク情報の一覧表示D1を例示する図である。この図8に示すようなネットワーク情報の一覧表示を含む画面は、学習者が自己の意志で、必要な教材の項目を指定することができる画面(以下「教材項目指定画面」とも称する)として機能する。
【0081】
例えば、図9で示すように、学習者が操作部14に含まれるマウスを適宜操作することで、一覧表示D1に含まれる複数の教材項目要素から学習者自身が未習得で学習したい教材項目要素(以下「学習対象項目要素」とも称する)を選択することができる。
【0082】
具体的には、図8に示す一覧表示D1において、学習者が操作部14を適宜操作することでマウスポインタMPを所望の教材項目要素に合わせて適宜所定のマウス操作を行うと、項目選出部12Bが、マウスポインタMPが合わされた1つの教材項目要素を選出する。すなわち、内容データ関連情報112の複数階層に含まれる1つの階層に属する1つの教材項目要素を選出する。このとき、項目選出部12Bによって一部関連情報から選出された教材項目要素を特定する情報(項目特定情報)が、メモリ12bに一時的に格納される。
【0083】
そして、一覧表示D1において、表示制御部12Aが、項目特定情報に基づき、項目選出部12Bによって選出された1つの教材項目要素(以下「選出教材項目要素」とも称する)と、当該1つの選出教材項目要素と一部関連情報において関連付けられた2以上(ここでは、複数)の教材項目要素のうち選出教材項目要素が属する1つの階層よりも下位の階層に属する1以上(ここでは、複数)の教材項目要素とが、残余の教材項目要素とは区別可能な異なる表示態様となるように制御する。
【0084】
図9は、一覧表示D1において学習対象項目要素を選択した後の画面を例示する図である。図9は、一覧表示D1のうち学習者によって選択された系列の教材項目要素の表示が、他の系列の教材項目要素の表示とは区別可能な異なる色で着色(例えば、赤色で着色)された態様で表示された表示例D11を示している。
【0085】
ここで、図9の表示例D11が得られる過程について説明する。
【0086】
学習者が操作部14に含まれるマウスを適宜操作することで、図8に示す一覧表示D1において、要素「偏微分方程式」にマウスポインタMPを合わせて、学習者が所定のマウス操作(例えば、右クリック)を行うと、要素「偏微分方程式」及び要素「偏微分方程式」に属する要素(同一階層にある要素「質量保存則」「運動量方程式」「近似法」及び当該要素に属する全ての要素)が所定の色で着色された状態となる。
【0087】
次に、同一階層にある要素「質量保存則」「運動量方程式」「近似法」のうち要素「近似法」にマウスポインタMPを合わせて所定のマウス操作を行うと、要素「近似法」と同一階層にある他の要素「質量保存則」「運動量方程式」の着色(所定の色の着色)が解除される。なお、要素「質量保存則」「運動量方程式」に属する要素があれば、それらの要素の着色も解除される。
【0088】
図10では、学習者が教材項目「メッシュの切り方」を学習しようとして要素「メッシュの切り方」にマウスポインタMPを合わせて特定のマウス操作(例えば、左クリック)を行った状態が示されている。
【0089】
要素「メッシュの切り方」は、図5で示したように、詳細教材項目付き要素であり、要素「メッシュの切り方」にマウスポインタMPを合わせて特定のマウス操作(例えば、左クリック)を行うと、詳細項目表示要求部12Cが、表示部13に表示される一覧表示において、要素「メッシュの切り方」に属する詳細項目要素を表示するように要求する。そして、当該要求に応答して、表示制御部12Aの制御により、メモリ12bに格納された一部関連情報に基づき、要素「メッシュの切り方」に属する6つの細分化された詳細教材項目要素「1章」〜「6章」が図10に示すような態様で表示部13において表示される。よって、学習者は、「1章」〜「6章」のうち希望する章(詳細教材項目)を選択して学習することができる。この詳細教材項目を選択した際の学習支援システム1の動作については、後で詳しく説明する。
【0090】
端末制御部12の教材項目指定部12Dは、学習者による入力操作に応答して、教材項目指定画面から、実行したい内容データを示す教材項目要素(以下「実行対象項目要素」とも称する)を指定する。この実行対象項目要素を特定する情報は、一旦メモリ12bに格納された後、I/F11,150等を介してサーバ制御部120に送信され、メモリ120bに格納される。
【0091】
サーバ制御部120の教材抽出提供部125は、メモリ120bに格納された実行対象項目要素を特定する情報を参照することで、内容データ群111から実行対象項目要素に対応する内容データ(教材コンテンツ)を抽出する。この教材抽出提供部125によって抽出された内容データは一旦メモリ120bに格納された後、I/F11,150等を介して端末制御部12に送信されて、メモリ12bに格納される。つまり、学習者の端末10に対して内容データが提供される。このとき、端末制御部12の表示制御部12Aにより、メモリ12bに格納された実行対象項目要素に対応する内容データに基づいて、内容データに基づく画面が表示部13において表示される。すなわち、学習者に対して内容データが可視的に提供される。
【0092】
<詳細教材項目を選択した際の学習支援システム1の動作>
以下では、図10に示す表示画面において学習者が希望する詳細教材項目、例えば「メッシュの切り方」に従属する各「章」を選択した際の学習支援システム1の動作を詳しく説明するが、その前に図5に示す各章の関連等を説明する。
【0093】
図11は、「メッシュの切り方」に従属する「1章」〜「6章」の関連を示す概念図である。
【0094】
図11中の矢印は、その章を学習するために予備知識として予め履修すべき章を表している。すなわち、各章(教材コンテンツ)と各章を学習する前に履修すべき他の章との関係を、各章を識別する教材名「1章」〜「6章」間の関連性で表しており、この情報(第1情報)は例えばサーバ100内の教材DB11に格納されている。図11に示す関連性によれば、例えば「5章」を履修するためには「2章」および「3章」を予め履修する必要がある。このような教材名(識別情報)間の関連性は、上述したRDFを用いて記述するのが好ましい。
【0095】
図10に示す表示画面において特定の「章」を選択した場合には、例えば図12に示すGUI画面が表示部13に表示される。このGUI画面(以下では「セクション選択画面」ともいう)上には、図5に示す要素「章」に従属している各項目(以下では「セクション」という)、具体的には「学習項目」および「確認テスト」、「補習」、「発展的内容」を示すボタンB1〜B3、Bt、Bv、Bwが配置される。そして、各ボタンB1〜B3、Bt、Bv、Bwを学習者がマウス操作によって押下することにより、章を構成する複数のセクションから1のセクションが選択され、そのセクションの内容(コンテンツ)が学習者に提供されることとなる。なお、「補習」および「発展的内容」については、後述のように「確認テスト」に合格しないと進めないため、図10に示す表示画面で特定の「章」を選択した直後の画面では、不可視の状態となっていることを破線で表現している。
【0096】
学習支援システム1では、上記のセクションの内容(コンテンツ)や章の教材内容(教材コンテンツ)の提供に伴って受講料金の課金が行われる(後述)。この課金については、提供したコンテンツに応じた利用料金を徴収するための処理を実行する課金処理部128によって行われる。
【0097】
さらに各セクションについて詳しく説明する。
【0098】
(i)学習項目
「学習項目」については、各章に係る学習対象を理解させる基礎的な学習コンテンツとして構成されている。図12に示すセクション選択画面において、学習者が例えば要素「学習項目1」にマウスポインタを合わせて特定のマウス操作を行うと、教材項目指定部12Dによって要素「学習項目1」が指定される。すると、教材抽出提供部125の働きにより、内容データ関連情報112を参照しつつ内容データ群111から要素「学習項目1」に対応する内容データ(コンテンツ)が抽出され、表示制御部12Aの働きにより、要素「学習項目1」に対応する内容データに基づく初期画面(例えば、図13)が、まず表示部13に表示される。つまり、要素「学習項目1」に係る教材「解説」の内容が表示される。この「解説」を学習者が読むことで、「学習項目1」の理解に努めることができる。
【0099】
次に、学習者が「解説」を読んだ後には、教材「例題」の内容を示す画面(例えば図14)が表示部13に表示される。これにより、「解説」の教材内容を読んだ上で、「例題」を解くことにより「学習項目1」の理解度が高まるように構成されている。
【0100】
そして、学習者が「例題」の内容を終了した後には、教材「問題」の内容を示す画面(例えば図15)が表示部13に表示される。この「問題」を解くことにより「学習項目1」の理解度を確認することができる。
【0101】
この「問題」の内容については、例えば、YES・NOを選択的に解答するようなもの(例えば、図15)や、穴埋め問題のようなコンピュータで容易に採点可能な問題とすることができる。この問題に対しては、学習者が操作部14を適宜操作することで、問題に対する解答を示す情報(「問題解答情報」と称する)を入力することができる。このとき、端末制御部12において、メモリ12bに問題解答情報を格納した後に、問題解答情報が示す解答と問題に係る内容データに含まれる正解とが合致するか否かが判定され、その判定結果を示す情報(以下「採点情報」と称する)が求められる。そして、採点情報は、メモリ12bからI/F11,150を介して端末制御部12からサーバ制御部120に転送されて、メモリ120bに格納される。
【0102】
この採点情報は、問題を特定する情報と、解答が合っているか否かを示す情報とを含んでおり、採点情報管理部126が、多数の採点情報に基づいて、各問題の正答率を管理するリスト(正答率リスト)を作成して、記憶部101に記憶する。そして、例えば、管理者が、管理用端末190の操作部194を種々操作すると、記憶部101に記憶された正答率リストがサーバ制御部120の機能によりPC制御部192に転送され、表示制御部192Aの制御下で、表示部193に正答率リストが可視的に出力される。このとき、管理者は、正答率リストを視認することで、例えば「問題」の正答率が低い場合には、「学習項目1」に関する教材が不十分であると認識することができる。
【0103】
このように、管理者は「問題」の正答率が低い場合には、例えば「学習項目1」に関する記述を「解説」「例題」に対して適宜追加するような修正を加えることで、内容データ群111が充実するように進化させることができる。
【0104】
具体的には、管理者による操作部194の操作に応答して、PC制御部192から内容データ関連情報112及び内容データ群111を修正する信号及びデータが送信される。このとき、情報更新部127の機能により、内容データ群111に対して教材を構成する新たな項目に係る内容データを追加するとともに、内容データ関連情報112に対して新たな項目を示す新たな教材項目要素が追加され、更に、当該新たな教材項目要素に対して対応する新たな内容データが関連付けられる。
【0105】
(ii)確認テスト
「確認テスト」については、各章に係る学習対象の理解度をテストする検定コンテンツとして構成されており、確認テストの内容を提供された学習者がテストに合格した場合には、当該確認テストを有する詳細教材項目「章」が履修済みとされる。そして、学習支援システム1では、各章を構成する複数のセクションのうち確認テストの内容のみを学習者に提供することが可能となっており、当該確認テストの提供に伴って受講料金の課金が行われる。
【0106】
図12に示すセクション選択画面において、学習者が要素「確認テスト」にマウスポインタを合わせて特定のマウス操作を行うと、教材項目指定部12Dによって要素「確認テスト」が指定される。すると、教材抽出提供部125の働きにより、内容データ関連情報112を参照しつつ内容データ群111から要素「確認テスト」に対応する内容データ(コンテンツ)が抽出され、表示制御部12Aの働きにより、要素「確認テスト」に対応する内容データに基づく画面(例えば図16)が表示部16に表示される。この「確認テスト」を学習者が受けることで、各章についての自己の理解度を確認することができる。
【0107】
図16に示す「確認テスト」の画面CTでは、1以上(例えば、10問)のテスト問題が列挙され、各テスト問題に対する解答(「YES」又は「NO」)を指定するラジオボタンRBが、各テスト問題の右方に表示されている。この確認テスト画面CTが表示部13に表示された状態で、学習者が適宜マウスを操作して、マウスポインタMPを所望のラジオボタンRBに合わせてマウスを左クリックすることでラジオボタンRBを指定する動作を各問題について行うことができる。そして、最後に送信ボタンTBにマウスポインタMPを合わせてマウスを左クリックすることで、確認テストに対する解答を示す情報(以下「確認テスト解答情報」と称する)をメモリ12bからI/F11,150等を介してサーバ制御部120に対して送信し、メモリ120bに格納することができる。
【0108】
サーバ制御部120は、メモリ120bに格納された確認テスト解答情報について採点を行い、その採点結果を示す情報(以下「採点結果情報」と称する)を、メモリ120bからI/F11,150等を介して端末制御部12に送信する。端末制御部12では、採点結果情報をメモリ12bに格納した後、表示制御部12Aの制御下で、採点結果情報が表示部13において可視的に出力される。学習者は、この採点結果を視認することで、自己の理解度を確認することができる。
【0109】
(iii)補習
「補習」については、例えば練習問題などを有し上述した「学習項目」を補う補習コンテンツとして構成されており、次の「確認テスト」に備えて、その章を改めて学習するためのセクションとなっている。すなわち、上記の確認テストの提供を受けた学習者がテストに不合格となった場合に当該学習者に対する「補習」の教材内容の提供が可能となっており、当該補習の教材内容の提供に伴って受講料金の課金が行われる。
【0110】
図12に示すセクション選択画面において、学習者が要素「補習」にマウスポインタを合わせて特定のマウス操作を行うと、教材項目指定部12Dによって要素「補習」が指定される。すると、教材抽出提供部125の働きにより、内容データ関連情報112を参照しつつ内容データ群111から要素「補習」に対応する内容データ(コンテンツ)が抽出され、表示制御部12Aの働きにより、要素「補習」に対応する内容データに基づく画面が表示部16に表示される。
【0111】
(iv)発展的内容
上記「確認テスト」に合格すれば、その章の学習は基本的に終了することとなるが、さらに深い知識を学習者が習得したい場合もある。そこで、このように意欲的な学習者のためにセクション「発展的内容」が設けられている。
【0112】
この「発展的内容」については、各章に係る学習対象について上述した「学習項目」より高度な内容(例えば複雑な応用問題等)を有する特別コンテンツとして構成されており、上記の確認テストの提供を受けた学習者がテストに合格した場合に当該学習者に対する「発展的内容」の教材内容の提供が可能となっている。なお、「発展的内容」の提供に伴って受講料金の課金が行われる。
【0113】
図12に示すセクション選択画面において、学習者が要素「発展的内容」にマウスポインタを合わせて特定のマウス操作を行うと、教材項目指定部12Dによって要素「発展的内容」が指定される。すると、教材抽出提供部125の働きにより、内容データ関連情報112を参照しつつ内容データ群111から要素「発展的内容」に対応する内容データ(コンテンツ)が抽出され、表示制御部12Aの働きにより、要素「発展的内容」に対応する内容データに基づく画面が表示部16に表示される。
【0114】
以上で説明したセクションを有する項目「章」を選択した際の学習支援システム1の具体的な動作を説明する。
【0115】
図17は、学習支援システム1の基本的な動作、特に図10の表示画面でn章(n:自然数)を選択した際の動作を示すフローチャートである。
【0116】
まず、図10に示す表示画面で学習者が、n章にマウスポインタを合わせて左クリックすることによりn章が選択される(ステップS1)。すなわち、学習者による操作入力に応答して複数の章(教材コンテンツ)から1の章が選択される。
【0117】
ステップS2では、ステップS1で選択されたn章の学習に入る前に履修すべき章が存在するかを判定する。すなわち、図11に示す各章の関連性に基づき、n章を学習するために予め履修すべき章があるか否かが判断される。ここで、履修すべき章が存在する場合にはステップS3に進み、存在しない場合にはステップS7に進む。
【0118】
ステップS3では、n章を学習するために履修すべき章と、その履修状況を表示する。この履修状況の表示については、例えばサーバ100の記憶部101に記憶されている各章の履修状況を記録した情報(第2情報)を参照して行われる。
【0119】
具体的には、学習者が例えば「5章」を選択する場合、「5章」の学習前に予め履修すべき章である「1章」「2章」「3章」を学習者が既に履修しているときには、図18に示すように履修すべき章としての「1章」「2章」「3章」が履修済みであることを示す表示Paが行われる。一方、「1章」「2章」「3章」を学習者が履修していないときには、図19に示すように履修すべき章としての「1章」「2章」「3章」が未履修であることを示す表示Pbが行われる。なお、図18および図19のように各章の関連性(図11)を示す表示Poを行えば、履修すべき章の根拠を学習者が理解できることとなる。
【0120】
以上のようにステップS3では、サーバ100の記憶部101に記憶されている情報(第1情報および第2情報)に基づき、学習者によって選択された1つの章の内容を学習する前に履修すべき他の章を特定するとともに履修すべき章に関する学習者の履修状況を取得し、特定された章の識別名称(識別情報)と学習者の履修状況とが表示部13に可視的に出力される。
【0121】
ステップS4では、n章を学習するために履修すべき章のうち、未履修の章が存在するかを判定する。ここで、未履修の章が存在する場合には、ステップS5に進み、存在しない場合には、n章の教材の提供を開始するステップS7に進む。すなわち、学習者が選択した章を学習する前に履修すべき他の章を学習者が全て履修済みである場合のみ、選択した章の教材(コンテンツ)の提供が許可される。なお、例えば図18に示すように選択した章の受講を開始するためのボタンBaを表示し、このボタンBaに対するマウス操作に応答して、ステップS7に移行させるようにする。
【0122】
ステップS5では、学習者に対して未履修の章の受講をガイドする。例えば図19に示すように次に学習すべき章は未履修の「1章」であることを示す表示Qaが行われる。このような未履修の章の表示においては、図11に示す各章の関連性を考慮し、例えば最も番号の小さい章が表示される。
【0123】
ステップS6では、ステップS5でガイドされた未履修の章の教材を学習者に提供する。この教材の提供については、例えば図19のように次に学習すべき章を示す表示Qaとともに、その章の教材の提供を受けるためのボタンBbを表示し、このボタンBbに対するマウス操作に応答して行うようにする。
【0124】
ステップS7では、ステップS1で選択されたn章の教材(コンテンツ)の提供を開始する。
【0125】
次に、このn章の教材の提供が開始されてからの学習支援システム1の動作を説明する。
【0126】
図20は、学習支援システム1の基本的な動作、特にn章の教材の提供が開始されてからの動作を示すフローチャートである。
【0127】
まず、例えば図21に示すようなセクション選択画面が表示される。
【0128】
次に、セクション選択画面において学習項目が選択されたかを判定する(ステップS11)。具体的には、学習項目1〜3を示す各ボタンB1〜B3(図21)にマウスポインタを合わせて学習者が左クリックしたか否かを判断する。ここで、学習項目が選択された場合には、選択した学習項目の教材を提供してステップS12に進み、学習項目が選択されなかった場合には、ステップS13に進む。
【0129】
ステップS12では、ステップS11で選択した学習項目の受講料金を課金する。なお、学習支援システム1では、学習者に対して同一の学習項目(コンテンツ)を複数回提供することも可能となっているが、その提供の度に受講料金が課金されることとなる。
【0130】
ステップS13では、確認テストの内容(コンテンツ)を提供する。この場合、例えば確認テストを表すボタンBt(図21)にマウスポインタを合わせて学習者が左クリックしたことに応答し、図16に示す確認テスト画面CTが表示部13に表示され、確認テストに関する教材内容の提供がなされることとなる。
【0131】
ステップS14では、ステップS13で提供された確認テストの受講料金を課金する。なお、確認テストは合格するまで何度でも受けることができるが、テストの度に受講料金が課金される。
【0132】
ステップS15では、ステップS13で提供を受けた確認テストに合格したかを判定する。例えば、図16の確認テスト画面CTに列挙されるテスト問題において8割以上の正解率であったか否かが判断される。ここで、確認テストに合格した場合には、ステップS20に進み、不合格の場合には、ステップS16に進む。
【0133】
ステップS16では、図12に示すようなセクション選択画面において補習が選択されたかを判定する。具体的には、補習を示すボタンBv(図12)にマウスポインタを合わせて学習者が左クリックしたか否かを判断する。ここで、補習が選択された場合には、補習の教材を提供してステップS17に進み、選択されていない場合には、ステップS18に進む。
【0134】
ステップS17では、補習の受講料金を課金する。
【0135】
ステップS18〜S19では、ステップS11〜S12と同様の動作を行う。これにより、確認テストを受ける前にステップS11〜12で提供された学習項目の教材(コンテンツ)を再び学習者に提供できるが、その提供の度に課金される。
【0136】
ステップS20では、学習項目を受講せずに確認テストを1回で合格したかを判定する。すなわち、ステップS11で学習項目を選択せずに、ステップS13で提供された確認テストに1回目で合格したか否かを判断する。ここで、学習項目を受講せず確認テストに1回で合格した場合には、ステップS21に進み、そうでない場合にはステップS22に進む。
【0137】
ステップS21では、ステップS14で課金した確認テストの受講料金を学習者に返還する。すなわち、確認テストのみの提供を受けた学習者がテストに一回で合格した場合には、当該確認テストの提供に伴う課金が免除される。これは、学習項目を受講せずに確認テストを1回で合格する程の実力を持った学習者は、その章に関する知識を既に習得しているものと判断し、不当で不適切な課金がなされないようにするためである。
【0138】
ステップS22では、図12に示すようなセクション選択画面において発展的内容が選択されたかを判定する。具体的には、発展的内容を示すボタンBw(図12)にマウスポインタを合わせて学習者が左クリックしたか否かを判断する。ここで、発展的内容が選択された場合には、発展的内容の教材を提供してステップS23に進み、選択されていない場合には、本フローを終了する。
【0139】
ステップS23では、発展的内容の受講料金を課金する。
【0140】
以上の学習支援システム1の動作により、学習者が選択した章(教材コンテンツ)を学習する前に履修すべき他の章と、その履修状況とを示す表示を行い、履修すべき章を学習者が全て履修済みである場合のみ選択した章の教材を提供するため、選択した章の学習に入る際には必要な基礎的知識が学習者に備わっており、その学習にスムーズに入れる。
【0141】
なお、学習支援システム1においては、図19に示す画面のように未履修の章に移行させて未履修の全ての章を学習者に受講させるのは必須でなく、未履修の章を学習者自身の判断で確認テストを受けずに履修済みとするようにしても良い。すなわち、未履修の章であっても学習者が予備知識を持っている場合には、確認テストを省略し、その章を「履修済み」にできるようにする。例えば図22に示す画面のように、学習者の判断で「1章」を履修済みにして「2章」または「3章」に進むボタンBc、Bdや、「1章」〜「3章」を履修済みにして「5章」に進むボタンBeを設けて、これらのボタンがBc〜Beがマウス操作で押下された場合には、学習者が希望する章に無条件で移行できるようにする。
【0142】
このように履修していない未履修の章から学習者の指定する章を抽出し、抽出された章を履修済みとみなすことにより、確認テストを省略して迅速に所望の章の学習を開始できる。その結果、学習者の利便性が向上する。
【0143】
<変形例>
・上記の実施形態における各章の関連性については、図18の表示Poに示すような矢印で表現するのは必須でなく、単純に1章から順に各章のタイトルを表示するようにしても良い。この場合、履修済みの章を学習者に認識させるための強調表示等を行うのが好ましい。
【0144】
・上記の実施形態においては、学習者に対して同一の「章」に係る教材を複数回提供しても良い。この場合には、「章」の教材コンテンツの提供ごとに課金されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の実施形態に係る学習支援システム1の構成概要を示す図である。
【図2】学習支援システム1の機能構成を示すブロック図である。
【図3】内容データ関連情報112の内容を例示する図である。
【図4】内容データ関連情報112の内容を例示する図である。
【図5】内容データ関連情報112の内容を例示する図である。
【図6】サーバ制御部120において実現される機能を例示する図である。
【図7】学習目標入力画面GMを例示する図である。
【図8】一部関連情報を一覧表示する表示例を示す図である。
【図9】一覧表示において学習対象項目要素を選択する様子を示す図である。
【図10】詳細教材項目要素を表示した画面を示す図である。
【図11】各章の関連を示す概念図である。
【図12】セクション選択画面を説明するための図である。
【図13】学習項目に係る画面を説明するための図である。
【図14】学習項目に係る画面を説明するための図である。
【図15】学習項目に係る画面を説明するための図である。
【図16】確認テスト画面を説明するための図である。
【図17】学習支援システム1の基本的な動作を示すフローチャートである。
【図18】学習支援システム1の動作を説明するための図である。
【図19】学習支援システム1の動作を説明するための図である。
【図20】学習支援システム1の基本的な動作を示すフローチャートである。
【図21】学習支援システム1の動作を説明するための図である。
【図22】学習支援システム1の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0146】
1 学習支援システム
10〜50 端末
12 端末制御部
12A 表示制御部
12B 項目選出部
12b メモリ
12C 詳細項目表示要求部
12D 教材項目指定部
13 表示部
14 操作部
15 記憶部
100 サーバ
101 記憶部
110 教材DB
111 内容データ群
112 内容データ関連情報
113 解析用データ
120 サーバ制御部
120b メモリ
121 入力情報受付部
122 機械学習部
123 学習目標解析部
124 情報抽出部
125 教材抽出提供部
126 採点情報管理部
127 情報追加部
128 課金処理部
190 管理用端末
192 PC制御部
192A 表示制御部
192b メモリ
193 表示部
194 操作部
195 記憶部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
教材を識別するための識別情報がそれぞれに付与された複数の教材コンテンツを有する学習支援システムであって、
(a)各教材コンテンツと前記各教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツとの関係を前記識別情報間の関連性で示す第1情報と、各教材コンテンツの履修状況を記録した第2情報とを記憶する記憶手段と、
(b)学習者による操作入力に応答し、前記複数の教材コンテンツから1の教材コンテンツを選択する教材選択手段と、
(c)前記教材選択手段で選択された1の教材コンテンツを学習する前に履修すべき他の教材コンテンツを、前記第1情報に基づき特定する特定手段と、
(d)前記特定手段で特定された教材コンテンツに関する前記学習者の履修状況を、前記第2情報に基づき取得する取得手段と、
(e)前記特定手段で特定された教材コンテンツの識別情報と、前記取得手段で取得された履修状況とを可視的に出力する出力手段と、
(f)前記特定手段で特定された教材コンテンツを前記学習者が全て履修済みである場合のみ、当該学習者に対して前記教材選択手段で選択された1の教材コンテンツの提供を許可する許可手段と、
を備え、
教材コンテンツの提供に伴って課金が行われることを特徴とする学習支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の学習支援システムにおいて、
前記教材コンテンツは、複数のコンテンツからなっているとともに、
前記教材選択手段は、
(b-1)前記複数のコンテンツから1のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段、
を有しており、
前記コンテンツ選択手段で選択された1のコンテンツを学習者に提供し、当該コンテンツの提供に伴う課金が可能であることを特徴とする学習支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の学習支援システムにおいて、
学習者に対して同一のコンテンツを複数回提供することが可能であり、コンテンツの提供ごとに課金が行われることを特徴とする学習支援システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の学習支援システムにおいて、
前記複数のコンテンツは、教材コンテンツに係る学習対象を理解させる学習コンテンツと、前記学習対象の理解度をテストする検定コンテンツとを有しており、
前記検定コンテンツの提供を受けた学習者がテストに合格した場合には、当該検定コンテンツを有する教材コンテンツが履修済みとされることを特徴とする学習支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の学習支援システムにおいて、
前記複数のコンテンツのうち前記検定コンテンツのみを学習者に提供することが可能であり、当該検定コンテンツの提供に伴って課金が行われることを特徴とする学習支援システム。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の学習支援システムにおいて、
前記複数のコンテンツは、前記学習コンテンツを補う補習コンテンツを有しており、
前記検定コンテンツの提供を受けた学習者が前記テストに不合格となった場合に当該学習者に対する前記補習コンテンツの提供が可能であり、当該補習コンテンツの提供に伴って課金が行われることを特徴とする学習支援システム。
【請求項7】
請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の学習支援システムにおいて、
前記複数のコンテンツは、前記学習対象について前記学習コンテンツより高度な内容を有する特別コンテンツを備えており、
前記検定コンテンツの提供を受けた学習者が前記テストに合格した場合に当該学習者に対する前記特別コンテンツの提供が可能であり、当該特別コンテンツの提供に伴って課金が行われることを特徴とする学習支援システム。
【請求項8】
請求項4に記載の学習支援システムにおいて、
前記複数のコンテンツのうち前記検定コンテンツのみの提供を受けた学習者が前記テストに一回で合格した場合には、当該検定コンテンツの提供に伴う課金が免除されることを特徴とする学習支援システム。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の学習支援システムにおいて、
前記許可手段は、
(f-1)前記特定手段で特定された教材コンテンツのうち学習者が履修していない教材コンテンツから、当該学習者が指定する教材コンテンツを抽出する抽出手段と、
(f-2)前記抽出手段で抽出された教材コンテンツを履修済みとみなす手段と、
を有することを特徴とする学習支援システム。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の学習支援システムにおいて、
前記識別情報間の関連性は、RDFを用いて記述されていることを特徴とする学習支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−310044(P2007−310044A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137303(P2006−137303)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】