説明

学習支援システム

【課題】学習者に応じた学習計画を提案し、提供された教材を十分に活用させる。
【解決手段】学習者に教材を提供し、該教材を用いた学習を支援する学習支援システムであって、複数の教材情報が登録された教材情報データベース42と、学習者の一日毎の行動予定を取得し、教材情報データベース42に登録された複数の教材情報の中から、取得した行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報を選択し、選択した教材情報を用いて学習計画を立案する学習プラン立案部34とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習者に教材を提供し、該教材を用いた学習を支援する学習支援システムに関し、特に、学習計画の提案技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、問題用紙と解答用紙が受講者に配布され、受講者から解答用紙が回収されて解答用紙に対して添削が行われた添削結果が受講者に通知される通信添削システムにおいては、受講者が受講機関等に通わずにその指導を受けることができるため、地理的な制約や時間的な制約によって受講機関に通うことができない受講者にとっては便利なシステムとして利用されている。
【0003】
近年、インターネットやパソコンの急速な普及に伴い、このような通信添削システムをインターネット上で実現する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。この技術においては、受講者が受講サイトに登録すると、受講サイトにおいて、受講者のレベルに応じた設問が自動的に選択されてインターネットを介して配信され、受講者は、配信されてきた設問に対する解答をインターネットを介して返信する。その後、受講サイトにおいて、受講者から返信されてきた解答が添削及び採点され、結果を示す情報が受講者に送信される。このようなインターネットを介しての通信添削を行う通信添削システムにおいては、問題用紙や解答用紙を郵送する必要がないため、受講者に対する問題の提供から添削結果の通知までの時間を短縮することができる。
【0004】
また、受講者毎のカリキュラムや進捗状況に基づいて、テキストに掲載される印刷データやそのレイアウト等を設定し、受講者のカリキュラムや進捗状況に応じたテキストを作製することも考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2002−268526号公報
【特許文献2】特開2002−46314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように受講者のレベルやカリキュラム、あるいは進捗状況に応じたテキスト等の教材が受講者に提供されるものにおいては、受講者に応じた教材が提供されるものの、提供された教材を用いた学習計画の立案は受講者に委ねられることになる。そのため、受講者のレベルやカリキュラム、あるいは進捗状況に応じたテキスト等の教材が受講者に提供されたとしても、受講者のライフスタイルや一日の行動予定によっては、提供された教材を受講者が十分に活用できなくなってしまう虞れがある。
【0006】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、学習者に応じた学習計画を提案し、提供された教材を十分に活用させることができる学習支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
学習者に教材を提供し、該教材を用いた学習を支援する学習支援システムであって、
複数の教材情報が登録されたデータベースと、
学習者の一日毎の行動予定を取得し、前記データベースに登録された前記複数の教材情報の中から、該行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報を選択し、該選択した教材情報を用いて学習計画を立案する学習プラン立案手段とを有する。
【0008】
上記のように構成された本発明においては、複数の教材情報がデータベースに登録されており、学習プラン立案手段にて学習者の一日毎の行動予定が取得されると、データベースに登録された複数の教材情報の中から、取得された行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報が選択され、選択された教材情報を用いて学習計画が立案される。
【0009】
このように、学習者の一日毎の行動予定に応じて学習可能な数及び/または種類の教材情報が選択され、その教材情報を用いて学習計画が立案されるので、学習者に応じた学習計画が立案され、提供された教材が十分に活用されることになる。
【0010】
また、学習プラン立案手段において、立案された学習プランに対して、学習する時間の変更が指定された場合、変更された時間にて、選択された教材情報を用いた学習が可能となるように学習計画が変更されれば、学習プラン立案手段にて立案された学習プランによるのみではなく、学習者の意思を反映した学習プランを設定することができる。
【0011】
また、学習プラン立案手段において、学習者が複数の科目を学習する場合、複数の科目のそれぞれについて1週間単位で1つの単元の学習が完了するように学習計画が立案されれば、学習が1週間単位で進むこととなり、学習の管理がしやすくなる。
【0012】
また、進捗管理手段において、学習計画に従った学習の進捗状況が管理され、学習計画に従った学習が実行されていない場合、警報が出力されるようにすれば、学習計画に従った学習が実行されていない場合にその旨が学習者に通知され、学習計画の実行を促すことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明においては、学習者の一日毎の行動予定を取得し、データベースに登録された複数の教材情報の中から、取得した行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報を選択し、選択した教材情報を用いて学習計画を立案する学習プラン立案手段を有する構成としたため、学習者に応じた学習計画を提案し、提供された教材を十分に活用させることができる。
【0014】
また、学習プラン立案手段において、立案された学習プランに対して、学習する時間の変更が指定された場合、変更された時間にて、選択された教材情報を用いた学習が可能となるように学習計画を変更するものにおいては、学習プラン立案手段にて立案された学習プランによるのみではなく、学習者の意思を反映した学習プランを設定することができる。
【0015】
また、学習プラン立案手段が、学習者が複数の科目を学習する場合、複数の科目のそれぞれについて1週間単位で1つの単元の学習が完了するように学習計画を立案するものにおいては、学習が1週間単位で進むこととなり、学習の管理がしやすくなる。
【0016】
また、学習計画に従った学習の進捗状況を管理し、学習計画に従った学習が実行されていない場合、警報を出力する進捗管理手段を有するものにおいては、学習計画に従った学習が実行されていない場合、その旨を学習者に通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の学習支援システムの実施の一形態を示す図である。
【0019】
本形態は図1に示すように、インターネット50に接続可能に構成されたユーザ端末10−1〜10−nと、インターネット50を介してユーザ端末10−1〜10−nからアクセス可能に構成された学習支援サーバ30と、学習者情報データベース41と、教材情報データベース42と、進捗情報データベース43と、解答イメージデータベース44と、添削イメージデータベース45と、成績情報データベース46とを有して構成されている。
【0020】
ユーザ端末10−1〜10−nは、一般的なパーソナルコンピュータ等から構成され、インターネット50を介して学習支援サーバ30にアクセス可能なものである。
【0021】
学習支援サーバ30は、サイト管理部31と、エントリー情報登録部32と、ライフスタイル取得部33と、学習プラン立案部34と、学習進捗管理部35と、教材編集部36と、正解情報提供部37と、解答イメージ取得部38と、添削結果提供部39と、成績情報提供部40とから構成されている。
【0022】
サイト管理部31は、インターネット50を介してユーザ端末10−1〜10−nに閲覧可能な情報画面を提供し、その情報画面上にて入力あるいは指定された情報を取得する。
【0023】
エントリー情報登録部32は、サイト管理部31からユーザ端末10−1〜10−nに提供されたエントリー画面にて指定された学習者のエントリー情報を学習者情報データベース41に登録する。
【0024】
ライフスタイル取得部33は、サイト管理部31からユーザ端末10−1〜10−nに提供されたライフスタイル登録画面にて入力された学習者の一日毎の行動予定を取得する。
【0025】
学習プラン立案部34は、教材情報データベース42に登録された複数の教材情報の中から、ライフスタイル取得部33にて取得された学習者の一日毎の行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報を選択し、選択した教材情報を用いて学習計画を立案し、また、立案した学習プランに対して、学習する時間の変更が指定された場合、変更された時間にて、教材情報データベース42に登録された複数の教材の中から選択された教材情報を用いた学習が可能となるように学習計画を変更する。
【0026】
教材編集部36は、学習プラン立案部34にて立案された学習計画に基づいて、教材情報データベース42に登録された教材情報を用いて、学習者に提供する教材を編集する。
【0027】
解答イメージ取得部38は、ユーザ端末10−1〜10−nから送信されてきた解答イメージを取得し、解答イメージデータベース44に登録する。
【0028】
正解情報提供部37は、解答イメージを送信してきたユーザ端末10−1〜10−nに対して、送信されてきた解答イメージの教材の正解を教材情報データベース42から検索し、サイト管理部31にて作成される情報画面上にて提供する。
【0029】
学習進捗管理部35は、学習プラン立案部34にて立案された学習プランと、解答イメージ取得部38における解答イメージの取得状況とに基づいて、学習プランに従った学習の進捗状況を管理し、学習計画に従った学習が実行されていない場合、遅延通知を出力し、ユーザ端末10−1〜10−nに対して、サイト管理部31にて作成される情報画面上にて通知する。
【0030】
添削結果提供部39は、ユーザ端末10−1〜10−nから送信されてきて解答イメージデータベース44に登録された解答イメージに対する添削結果を添削イメージデータベース45から取得し、ユーザ端末10−1〜10−nに対して、サイト管理部31にて作成される情報画面上にて提供する。
【0031】
成績情報提供部40は、学習者の成績情報を成績情報データベース46から取得し、ユーザ端末10−1〜10−nに対して、サイト管理部31にて作成される情報画面上にて提供する。
【0032】
なお、学習者情報データベース41、教材情報データベース42、進捗情報データベース43、解答イメージデータベース44、添削イメージデータベース45及び成績情報データベース46は、サーバ内の磁気ディスク上にて構築されることや、光ディスクや光磁気ディスク等の情報記録媒体上にて構築されること等が考えられる。いずれにしても、これらのデータベースはハードウェア上に構築されることになる。
【0033】
以下に、上記のように構成された学習支援システムにおける学習支援方法について説明する。
【0034】
まず、学習プランの立案、登録における処理について、ユーザ端末10−1を利用する学習者の学習プランを立案する場合を例に挙げて説明する。
【0035】
図2は、図1に示した学習支援システムにおいてユーザ端末10−1を利用する学習者の学習プランを立案して登録する際の処理を説明するためのフローチャートである。
【0036】
まず、ユーザ端末10−1を利用する学習者が、学習支援サーバ30のサイト管理部31にて提供される学習支援サイトにアクセスすると(ステップS1)、学習支援サーバ30のサイト管理部31から、学習者のエントリー情報を指定するためのエントリー画面が送信される(ステップS2)。ユーザ端末10−1を利用する学習者は、学習支援サイトに対して既に登録されており、その際に付与された学習者IDを指定することにより学習支援サイトにアクセスする。それにより、学習支援サーバ30においては、学習支援サイトにアクセスしてきた学習者を特定することができる。なお、学習者が学習支援システムに登録する際、学習者の氏名や住所、学年等の属性情報を登録することになるが、学習者の属性情報は、学習者情報データベース41に学習者IDと対応づけて登録される。
【0037】
サイト管理部31から送信されたエントリー画面はユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS3)。
【0038】
図3は、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示されるエントリー画面の一例を示す図である。
【0039】
図3に示すように、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示されるエントリー画面には、学習者が希望するコースや、学習する科目や、生活スタイル、学習方法をそれぞれ指定するための情報が掲載されており、学習者が希望するコースと生活スタイルについては、ラジオボタン61a,61bによって排他的に選択可能となっており、また、学習する科目と学習方法については、チェックボックス62a,62bによって複数選択可能となっている。また、これら、学習者が希望するコース、学習する科目、生活スタイル、学習方法を指定した後に押下するためのOKボタン63が表示されている。
【0040】
図3に示したようなエントリー画面上にて、ユーザ端末10−1を利用する学習者が、学習者が希望するコース、学習する科目、生活スタイル、学習方法を指定してOKボタン63を押下すると(ステップS4)、サイト管理部31において、指定されたエントリー情報が取得され、エントリー情報登録部32において、取得された学習者のエントリー情報が学習者情報データベース41に登録される(ステップS5)。
【0041】
図4は、図1に示した学習者情報データベース41の一例を示す図である。
【0042】
図4に示すように、図1に示した学習者情報データベース41には、学習者が学習支援システムに登録した際に登録された学習者の氏名や学年の他に、学習者が図3に示したようなエントリー画面上にて指定した、希望するコース、学習する科目、生活スタイル、学習方法からなるエントリー情報が学習者IDと対応づけて登録されることになる。
【0043】
次に、サイト管理部31から、学習者の一週間の生活スタイルとなる行動予定を一日毎に入力するためのライフスタイル登録画面が送信され(ステップS6)、ユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS7)。
【0044】
図5は、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示されるライフスタイル登録画面の一例を示す図である。
【0045】
図5に示すように、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示されるライフスタイル登録画面には、行動種別を示す行動種別情報72が行動種別毎に異なる色で表示されているとともに、この行動種別情報72を用いて学習者の一日の行動予定を入力するための行動予定入力領域71が設けられている。また、行動予定入力領域71に行動予定を入力した後に押下するOKボタン73が表示されている。
【0046】
学習者は、図5に示したようなライフスタイル登録画面を用いて一日毎の行動予定を指定することになる。行動予定を指定する場合、まず、行動種別情報72のうち特定のものをクリックし、行動予定入力領域71のうちその種別に対応する時間帯の領域にてドラッグすることにより行動予定を指定する。例えば、図5に示した例においては、行動種別情報72のうち、学校の行動種別情報72をクリックし、その後、行動予定入力領域71のうち、学習者が学校に行っている時間となる月曜日〜金曜日までの16時までの領域にてドラッグすると、行動予定入力領域71のうち月曜日〜金曜日までの16時までの領域が、学校の行動種別情報72の色に着色されることになる。
【0047】
このようにして、行動種別情報72の全てについて行動予定入力領域71にその行動予定を入力し、OKボタン73を押下すると(ステップS8)、ライフスタイル取得部33において、図5に示したライフスタイル登録画面にて指定された学習者の一日毎の行動予定が取得される(ステップS9)。
【0048】
ライフスタイル取得部33にて取得された学習者の一日毎の行動予定は学習プラン立案部34に通知され、学習プラン立案部34において、教材情報データベース42に登録された複数の教材情報の中から、ライフスタイル取得部33から通知された学習者の一日毎の行動予定に基づいて学習可能な数や種類の教材情報が選択され、選択された教材情報を用いて学習計画が立案される(ステップS10)。
【0049】
図6は、図1に示した教材情報データベース42の構造例を示す図である。
【0050】
図6に示すように、図1に示した教材情報データベース42には、教材毎にコンテンツIDが付与され、その科目名と学習時間がコンテンツIDに対応づけて登録されている。また、教材毎の問題情報と正解情報もコンテンツIDと対応づけて登録されていてもよいし、これら問題情報と正解情報は、コンテンツIDによって特定される領域に登録されていてもよい。学習時間とは、その教材を学習するために必要となる目安の時間であって、教材毎に異なる。これは、同一単元の教材であっても、その難易度や詳細度によって異なっている。
【0051】
学習プラン立案部34においては、まず、ライフスタイル取得部33から通知された学習者の一日毎の行動予定に基づいて学習者の学習時間が立案される。次に、学習者情報データベース41が参照されて学習者が学習する科目が確認され、立案された学習時間にてその科目を学習可能とする教材が、教材情報データベース42に登録された教材情報の中から教材毎の学習時間に基づいて選択される。そして、立案された学習時間に、選択された教材に応じた科目の学習予定が配置され、学習計画が立案されることになる。
【0052】
学習プラン立案部34にて立案された学習プランはサイト管理部31に通知され、サイト管理部31において、学習プラン立案部34にて立案された学習プランが掲載された個人計画表作成画面が作成され、送信される(ステップS11)。
【0053】
サイト管理部31から送信された個人計画表作成画面は、ユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS12)。
【0054】
図7は、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示される個人計画表作成画面の一例を示す図である。
【0055】
図7に示すように、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示される個人計画表作成画面には、図5に示したライフスタイル登録画面に対して、行動予定入力領域71に、学習プラン立案部34にて立案された学習プランによる通信学習指定情報74が付与されている。また、行動種別を示す行動種別情報72に、通信学習を示す行動種別情報72が他の行動種別を示す行動種別情報72とは異なる色で表示されており、行動予定入力領域71のうち、通信学習指定情報74が付与された時間帯が、通信学習を示す行動種別情報72の色に着色されている。図7に示した例においては、図5に示したライフスタイル登録画面にて入力された行動予定に対して、月曜日の21時〜22時、火曜日の19時〜21時、水曜日の19時〜22時、木曜日の21時〜22時、金曜日の19時〜21時、土曜日の19時〜22時、日曜日の19時〜22時の週15時間が学習時間として立案され、この学習者の学習する科目が、図4を参照すると、国語、数学、英語の3科目であることから、図6に示した教材情報データベース42に登録された教材情報のうち、15÷3=5時間を学習時間とする教材が国語、数学、英語毎に選択され、それらを用いた学習プランが個人計画表作成画面に表示されている。なお、学習プラン立案部34においては、学習者が学習する国語、数学、英語のそれぞれについて1週間単位で1つの単元の学習が完了するように学習計画が立案されている。また、行動予定入力領域71に付与された通信学習指定情報74による学習プランを受け入れる場合に押下するOKボタン73と、この学習プランの学習時間を変更する場合に押下する変更ボタン75が表示されている。なお、図7に示した例においては、一週間において、国語、数学、英語のそれぞれについて1つずつの教材が選択されていることになるが、立案された学習時間が多い場合、学習者が学習する科目のそれぞれについて複数の教材が選択されることとしてもよい。
【0056】
図7に示した個人計画表作成画面において、行動予定入力領域71に付与された通信学習指定情報74による学習プランの学習時間を変更する場合は(ステップS13)、変更ボタン75を押下すると、サイト管理部31から、図7に示した個人計画表作成画面の行動予定入力領域71から通信学習指定情報74が削除された個人計画表変更画面が送信され、ユーザ端末10−1に表示される。
【0057】
また、行動予定入力領域71に付与された通信学習指定情報74による学習プランの学習時間を変更しない場合は、OKボタン73を押下する。
【0058】
図8は、図1に示したサイト管理部31から送信され、ユーザ端末10−1にて表示される個人計画表変更画面の一例を示す図であり、(a)は学習時間の変更前を示す図、(b)は学習時間の変更後を示す図である。
【0059】
図8(a)に示すように、図1に示したサイト管理部31から送信され、ユーザ端末10−1にて表示される個人計画表変更画面においては、上述したように、図7に示した個人計画表作成画面の行動予定入力領域71から通信学習指定情報74が削除されている。ただし、行動予定入力領域71のうち、通信学習指定情報74が付与されていた時間帯は、通信学習を示す行動種別情報72の色に着色されたままとなっている。
【0060】
学習者は、学習プランの学習時間を変更する場合、通信学習を示す行動種別情報72の色に着色された時間帯のうち変更したい時間帯をドラッグ&ドロップによって指定する。例えば、図8に示すものにおいては、木曜日の21時〜22時の時間帯の学習時間の火曜日の21時〜22時の時間帯への変更が指定されている。また、日曜日の21時〜22時の時間帯の学習時間の土曜日の18時〜19時の時間帯への変更が指定されている。このように学習時間の時間帯を変更した後(ステップS14)、OKボタン73を押下すると(ステップS15)、サイト管理部31にて変更された学習時間が取得され(ステップS16)、変更された学習時間が学習プラン立案部34に通知される。
【0061】
すると、学習プラン立案部34において、変更された学習時間にて、教材情報データベース42に登録された教材情報の中から選択された教材を用いた学習が可能となるように、変更された学習時間に、選択された教材に応じた科目の学習予定が再配置され、学習計画が変更される(ステップS17)。
【0062】
学習プラン立案部34にて変更された学習プランはサイト管理部31に通知され、サイト管理部31において、学習プラン立案部34にて変更された学習プランが掲載された学習プラン掲載画面が作成され、送信される(ステップS18)。
【0063】
サイト管理部31から送信された学習プラン掲載画面は、ユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS19)。
【0064】
図9は、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示される学習プラン掲載画面の一例を示す図である。
【0065】
図9に示すように、図1に示したサイト管理部31から提供され、ユーザ端末10−1にて表示される学習プラン掲載画面においては、図7に示した個人計画表作成画面に対して、学習する時間が変更されているとともに、それに伴い、通信学習を示す行動種別情報72の色に着色された領域に表示される通信学習指定情報74の内容が、学習予定の再配置によって異なっている。これは、図9に示すように、通信学習指定情報74によって指定される学習が、科目毎に予習、添削、復習という順序によって進めていくものであって、学習の時間が変更されてしまうと、この順序が守られなくなってしまうためであり、選択された科目の学習予定が再配置されることにより、科目毎の、予習、添削、復習という順序が守られることになる。
【0066】
また、ステップS17にて変更された学習プラン、または学習プランが変更されなかった場合はステップS10にて立案された学習プランは、学習プラン立案部34から学習進捗管理部35に通知され、学習者IDに対応づけられて学習者毎に進捗情報データベース43に登録される(ステップS20)。
【0067】
また、ステップS17にて変更された学習プラン、または学習プランが変更されなかった場合はステップS10にて立案された学習プランは、学習プラン立案部34から教材編集部36に通知され、教材編集部36において、学習プラン立案部34から通知された学習プランと、教材情報データベース42に登録された教材情報とを用いて、学習者に提供される教材が編集され、教材が印刷されて学習者に提供されることになる。
【0068】
上述したように本形態においては、学習プラン立案部34において、教材情報データベース42に登録された教材情報の中から、学習者が学習する科目について、学習者の一日毎の行動予定に応じて学習可能な数や種類の教材情報が選択され、その教材情報を用いて学習計画が立案されるので、学習者に応じた学習計画が立案され、提供された教材が十分に活用されることになる。
【0069】
以下に、上述した学習支援システムにて学習者に提供された教材を用いた学習方法について説明する。
【0070】
図10は、図1に示した学習支援システムにて学習者に提供された教材を用いた学習方法を説明するためのフローチャートである。
【0071】
学習者は、提供された教材を用いた学習をし、添削問題の解答を学習支援システムに登録する場合、ユーザ端末10−1に接続されたスキャナ(不図示)にて解答用紙に記入された解答をイメージとして読み取り、学習支援サーバ30に送信する(ステップS31)。この際、学習者IDを用いて学習者の認証を行うことになるが、解答用紙には、学習者IDがコード情報として付与されており、解答用紙に記入された解答とともにこのコード情報を読み取って学習支援サーバ30に送信することにより、学習者の認証を行うことができる。また、解答イメージの教材のコンテンツIDも解答用紙にコード情報として付与されており、これによって、学習支援サーバ30に送信されてきた解答イメージの教材を特定することができる。なお、解答用紙に記入された解答のイメージを学習支援サーバ30に送信するものとしては、ユーザ端末10−1に限らず、携帯電話でもよい。その場合、携帯電話に設けられたカメラ機能を用いて解答用紙に記入された解答のイメージを読み取り、学習支援サーバ30に送信することになる。
【0072】
ユーザ端末10−1から送信された解答イメージは、学習支援サーバ30の解答イメージ取得部38にて受信される(ステップS32)。解答イメージ取得部38においては、受信した解答イメージが学習者ID及びコンテンツIDと対応づけて解答イメージデータベース44に登録されるとともに、解答イメージが送信されてきた旨が学習進捗管理部35に通知され、学習進捗管理部35において、進捗情報データベース43に登録された学習進捗情報が更新される(ステップS33)。進捗情報データベース43には、学習プラン立案部34にて立案された学習プランが学習者IDに対応づけられて学習者毎に登録されており、この学習プランにおいて、解答イメージが送信されてきた教材について、解答イメージが送信されてきた旨が学習進捗情報として管理されることになる。
【0073】
学習進捗管理部35においては、進捗情報データベース43に登録された学習進捗情報が、解答イメージが送信されてきた旨として更新されると、その旨及びその教材のコンテンツIDが正解情報提供部37に通知される。
【0074】
すると、正解情報提供部37において、教材情報データベース42に登録された教材情報の中から、コンテンツIDによって特定される教材の正解解答が検索されて送信され(ステップS34)、ユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS35)。
【0075】
このように、学習者が解答イメージを学習支援サーバ30に送信した後に、その解答イメージの教材の正解が学習支援サーバ30から送信されるので、学習者が解答をする前に正解を知ることを回避しながらも、学習者が解答イメージを送信した場合にその解答イメージに対する添削結果を待つことなく正解を知ることができる。
【0076】
学習者が送信した解答イメージを添削する添削者は、解答イメージデータベース44に登録された解答イメージを適宜取り出し、添削を行い、学習者IDに対応づけて添削イメージデータベース45に登録しておく。このように、学習者が送信された解答イメージが解答データベース44に登録されているため、添削者は、いつでもどこでも自由に解答イメージを取り出すことができ、それにより、添削の大幅な時間短縮ができることとなり、学習者に対して添削結果をより早く提供することが可能となる。
【0077】
学習者はその後、添削結果を知る場合、ユーザ端末10−1を用いて学習支援サイトにアクセスし、添削結果の提供を指定すると、添削結果提供部39において、添削イメージデータベース45に登録された添削イメージの中から指定された添削イメージが検索され、サイト管理部31にて添削イメージが掲載された情報画面がユーザ端末10−1に送信されることになる。なお、添削結果の提供の指定においては、学習者IDを指定すると、添削イメージデータベース45に登録された添削イメージの中から、指定された学習者IDに対応づけられた添削イメージが検索され、さらに、その添削イメージが複数ある場合、学習者がその中から指定した添削イメージがユーザ端末10−1に提供されることになる。
【0078】
このようにして、学習者は、学習支援サーバ30に送信した解答イメージに対する添削結果を閲覧することができる。
【0079】
また、添削結果を用いた成績情報は、成績情報データベース46に登録され、ユーザ端末10−1〜10−nからのアクセスによって、学習者が閲覧することができる。
【0080】
以下に、上述した学習支援システムにおける学習の進捗管理処理について説明する。
【0081】
図11は、図1に示した学習支援システムにおける学習の進捗管理処理を説明するためのフローチャートである。
【0082】
図1に示した学習支援システムにおいては、学習支援サーバ30の学習進捗管理部35において、進捗情報データベース43を用いて学習の進捗管理が行われている(ステップS41)。この学習の進捗管理は、学習プラン立案部34にて立案された学習プランにて設定された学習が計画通りに進んでいるかを管理するものであり、例えば、図9に示した学習プランについて、国語の解答イメージが、国語の添削問題を行う火曜日の翌日の水曜日に送信されてきているか、数学の解答イメージが、数学の添削問題を行う金曜日の翌日の土曜日に送信されてきているか、英語の解答イメージが、英語の添削問題を行う土曜日の翌日の日曜日に送信されてきているかが管理されている。
【0083】
そして、学習プラン立案部34にて立案された学習プランにて設定された学習が計画通りに進んでいない場合、例えば、図9に示した学習プランについて、国語の解答イメージが、国語の添削問題を行う火曜日の翌日の水曜日を過ぎても送信されてきていない場合や、数学の解答イメージが、数学の添削問題を行う金曜日の翌日の土曜日を過ぎても送信されてきていない場合や、英語の解答イメージが、英語の添削問題を行う土曜日の翌日の日曜日を過ぎても送信されてきていない場合は(ステップS42)、学習進捗管理部35において、学習プラン立案部34にて立案された学習プランにて設定された学習が計画通りに進んでいない旨を示す警報となる情報、すなわち、解答イメージの送信が遅延している旨を示す遅延通知が送信出力され(ステップS43)、ユーザ端末10−1にて受信、表示される(ステップS44)。なお、この遅延通知は、サイト管理部31にて遅延通知を示す情報が掲載された情報画面をユーザ端末10−1に提供することや、遅延通知を示す情報が掲載された電子メールをユーザ端末10−1に送信すること等が考えられる。
【0084】
このように、学習プラン立案部34にて立案された学習プランにて設定された学習が計画通りに進んでいない場合、その旨を学習者に通知することにより、学習者に学習プランの実行を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の学習支援システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した学習支援システムにおいてユーザ端末を利用する学習者の学習プランを立案して登録する際の処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1に示したサイト管理部から提供され、ユーザ端末にて表示されるエントリー画面の一例を示す図である。
【図4】図1に示した学習者情報データベースの一例を示す図である。
【図5】図1に示したサイト管理部から提供され、ユーザ端末にて表示されるライフスタイル登録画面の一例を示す図である。
【図6】図1に示した教材情報データベースの構造例を示す図である。
【図7】図1に示したサイト管理部から提供され、ユーザ端末にて表示される個人計画表作成画面の一例を示す図である。
【図8】図1に示したサイト管理部から送信され、ユーザ端末にて表示される個人計画表変更画面の一例を示す図であり、(a)は学習時間の変更前を示す図、(b)は学習時間の変更後を示す図である。
【図9】図1に示したサイト管理部から提供され、ユーザ端末にて表示される学習プラン掲載画面の一例を示す図である。
【図10】図1に示した学習支援システムにて学習者に提供された教材を用いた学習方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】図1に示した学習支援システムにおける学習の進捗管理処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
10−1〜10−n ユーザ端末
30 学習支援サーバ
31 サイト管理部
32 エントリー情報登録部
33 ライフスタイル取得部
34 学習プラン立案部
35 学習進捗管理部
36 教材編集部
37 正解情報提供部
38 解答イメージ取得部
39 添削結果提供部
40 成績情報提供部
41 学習者情報データベース
42 教材情報データベース
43 進捗情報データベース
44 解答イメージデータベース
45 添削イメージデータベース
46 成績情報データベース
61a,61b ラジオボタン
62a,62b チェックボックス
71 行動予定入力領域
72 行動種別情報
73 OKボタン
74 通信学習指定情報
75 変更ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者に教材を提供し、該教材を用いた学習を支援する学習支援システムであって、
複数の教材情報が登録されたデータベースと、
学習者の一日毎の行動予定を取得し、前記データベースに登録された前記複数の教材情報の中から、該行動予定に基づいて学習可能な数及び/または種類の教材情報を選択し、該選択した教材情報を用いて学習計画を立案する学習プラン立案手段とを有する学習支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の学習支援システムにおいて、
前記学習プラン立案手段は、立案した学習プランに対して、学習する時間の変更が指定された場合、変更された時間にて前記選択された教材情報を用いた学習が可能となるように前記学習計画を変更する学習支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の学習支援システムにおいて、
前記学習プラン立案手段は、学習者が複数の科目を学習する場合、前記複数の科目のそれぞれについて1週間単位で1つの単元の学習が完了するように学習計画を立案する学習支援システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の学習支援システムにおいて、
前記学習計画に従った学習の進捗状況を管理し、前記学習計画に従った学習が実行されていない場合、警報を出力する進捗管理手段を有する学習支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−39290(P2010−39290A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203310(P2008−203310)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】