説明

安全且つ局所的に皮膚に取り付け、快適に取り外すための接着剤

【課題】基体と皮膚に取り付けるための局所用接着剤との組み合わせの提供。
【解決手段】保護用製品、衣類、人工補装具、加熱ラップ、パッド及び/又はパック、冷却ラップ、保護用フェイスマスク、装飾用製品若しくは眼用ウェア、又は皮膚に物質を提供する化粧用若しくは薬学的デリバリー製品等の機能的製品を皮膚に取り付けるために使用できる局所用接着剤と基体との組み合わせ。該組み合わせは安定な取付けを提供し、また適用に際して皮膚に快適であり、しかも取り外しに際して不快感を生じることがない。これは、局所用接着剤の化学組成およびレオロジー特性、並びに該局所用接着剤が塗布される基体の物理的特性を選択することによって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、基体と、皮膚に取り付けるための局所用接着剤との組み合わせに関する。特に、本発明は、性器用、膝用又は肘用プロテクター又は包帯類;ブラジャー、外科手術着又は仕立屋での仮縫い中の衣類の一部分等の衣服;鼻用プラスター;乳房置換物又はかつら等の人口補装具;例えば、局所的な痛みを軽減する、又は単に熱を与えるための加熱用ラップ、パッド及び/又はパック類;例えば、打撲傷からの痛みを軽減し、且つ腫脹を軽減するために提供される冷却用ラップ;保護用フェイスマスク;変装、刺青等の装飾用品;可撓性の眼鏡や他の眼用ウェアー;等の保護用製品を皮膚に取り付けるための接着剤として使用され得る局所用接着剤と、基体との組み合わせに関する。更にまた、本発明の組み合わせは、機能的製品の皮膚への適用、特に機能的製品又はそのような製品の機能を改善する接着剤として使用してもよい。このような状況における機能的製品は、皮膚処置用物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミン、防臭剤、及び薬剤等の物質を皮膚に提供する化粧用又は薬学的デリバリー製品であり;また或いは、化粧用又は薬学的デリバリー製品は、殺虫剤、吸入用薬剤又は香水等を皮膚から発散させるための物質を提供してもよい。この組み合わせは、安定した取り付けを提供し、且つ適用時の皮膚を心地よくし、更に、取り外し時の不快の原因とならない。これは、局所用接着剤の化学組成物及びレオロジー特性、並びにその上に該局所用接着剤が適用される基体の物理的特性、特に、局所用接着剤の粘性率G”及び該局所用接着剤を伴なう基体の組み合わせ体の弾性率Sを選択することにより達成される。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
皮膚に取付けるための局所用接着剤の分野における一般的な従来技術は、バンドエイド、プラスターおよび包帯の分野で特に開発されている。しかし、これらの技術は、典型的には、例えば着用者の皮膚に傷が生じて、傷から排泄される体液を吸収することが望まれるような緊急状況で適用される。かかる状況下では、例えば快適さ、容易な使用および適用、痛みのない取り外し、個別性(discreteness)といった吸収体の特性の側面は、滅菌性、治癒支援特性、傷の機械的保護といった基準に比較すると副次的なものに過ぎない。また、このような創傷被覆用の吸収製品の殆どは、吸収体製品が貼着される前に体毛を除去できる皮膚領域、或いは、体毛の成長が少ないか又は全くない皮膚領域に取り付けられる。
【0003】
本発明は、特に、性器用、膝用又は肘用プロテクター又は包帯類;ブラジャー、外科手術着又は仕立屋での仮縫い中の衣類の一部分等の衣類;鼻用プラスター;乳房置換物又はかつら等の人口補装具;例えば、局所的な痛みを軽減するための、又は単に熱を与えるための加熱用ラップ、パッド及び/又はパック;打撲傷からの痛みを軽減し、且つ腫脹を軽減するために提供される冷却用ラップ;保護用フェイスマスク;変装、刺青等の装飾用品;可撓性の眼鏡や他の眼用ウェアー;等の保護用製品に使用される局所用接着剤と基体との組み合わせに関する。そのような製品は、体液の吸収には使用されない。例えば、頭皮へのかつらの取り付けや、肘及び膝用プロテクター取り付け等、実質的に伸びたり、縮んだりする体のこれらの表面に対しての取り付けは、本発明の基体と局所用接着剤の組み合わせにより適切に行われる。
【0004】
更に、本発明は、皮膚処理用物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミン、脱臭剤又は薬物等の物質を皮膚に提供する化粧用又は薬学的デリバリー製品等の機能的製品に対して特に有用な局所用接着剤と基体との組み合わせ;或いは、化粧用又は薬学的デリバリー製品等は、殺虫剤、吸入用薬剤、又は香水等を皮膚から発散するための物質を提供することも可能である組み合わせに関する。そのような製品は、体液を吸収するためには使用されない。例えば、ビタミンプラスターの皮膚への取り付けや、吸収用薬物放出製品の胸部への取り付けは、本発明の基体と局所用接着剤の組み合わせにより適切に行うことが可能である。
【0005】
吸収体製品に使用される局所用接着剤は、一般的には、合衆国法定発明登録 H1602 号または WO 96/33683 号に開示されている。接着剤の更に幾らか詳細な記述が、PCT 出願 WO95/16424 号に開示されている。この書類には、生理用ナプキンの着用者側の全周に沿って塗布された局所用接着剤を有する生理用品が開示されている。この書類に開示された発明の基礎をなす問題は、主に皮膚への安全な取付けであるが、このような製品を使用した後に、着用者に過大な痛みを与えずに取り外す問題にも言及している。
【0006】
WO 95/16424 号の開示には、局所用接着剤のレオロジー的基準に関する詳細な分析が含まれている。しかし、そこで教示されたレオロジー的基準には、商業的に入手可能な脱毛組成物、例えば Laboratori Vaj S.p.A.がイタリアで販売している STREP MIELE(商標名)が含まれているから、この書類は、このような製品の痛みの無い取り外しの問題を少ししか考慮していない。WO 95/16424で述べられている局所的取付けのための接着剤には、生理用ナプキンを下着に取り付けるために使用するための現在の感圧接着剤が含まれている。更に、この書類は、静的レオロジー特性のみを特定しており、局所用接着剤の動的レオロジー挙動については何も言及していない。
【0007】
WO 96/13238号には、周波数依存性の局所用接着剤モデルが開示されている。しかし、開示されている全ての測定(例えば第9頁)は、-60℃ 〜 +120℃ の温度および 0.1〜100 rad/s の実際の周波数で行われたものである。塗布温度(約 20℃、典型的には浴室、即ち保存温度)で必要なデータを得るために、ウイリアムス・ランデル・フェリー(Williams-Landel-Ferry;以下ではWLFという)の式が用いられた。
【0008】
WLFの式は経験的なものであり、一定の限界内でのみ有効である。例えば、WLFは、ポリマー接着剤のガラス転移点未満の温度に補外するために使用することができず、また、ガラス転移点未満で得られた値に基づいて使用することはできない。WLFの式に関する詳細およびその適用の可能性は、John Wiley & Sons 発行の Z.Tadamor および C.G. Gogos による「ポリマー加工の原理」、または John Wiley & Sons 発行の J.D. Ferry による「ポリマー類の粘性」に見ることができる。これは既に WO 96/13238 号から失われているので、開示されたデータの適用可能性を評価することはできない。
【0009】
ヨーロッパ特許出願 EP-638 303 号は、カフスを直立に維持するために、生理用ナプキンの側方カフスに局所用接着剤を使用することを開示している。スイス公報 CH-643730 号は、陰毛成長領域の充分外側に局所用接着剤領域を与えるために、外縁の四つの隅部に局所用接着剤を設けた、面取りされた縁を有する非常に長い生理用ナプキンの使用を開示している。何れの出願も、接着剤組成については何も言及していない。
【発明の概要】
【0010】
当該技術における上記の状態に基づいて、本発明の目的は、吸収体製品分野以外の製品、及び/又は機能的製品のための、基体と、安定した取り付けと痛みのない皮膚からの取り外しのための局所用接着剤との組み合わせを提供することである。本発明のもう1つの目的は、取り外しに際して、皮膚又は体毛に接着剤の残渣が残らないことを確保することである。
【0011】
更に、本発明の目的は、局所的な取り付けのための該組み合わせの接着剤が、皮膚温度に対する接着剤の温度差に関わらず、適用中に、冷たい又は別の受け入れ難い温度感の原因にならないことである。
【0012】
本発明の上記の目的に加えて、当該組み合わせの局所用接着剤は、一般的に皮膚又は身体に有益な化合物、又は組成物のデリバリー/分散のような更なる利益を与えることも望ましい。更に、例えば、通気性であること、又は水蒸気透過性によって、自然の皮膚状態に対して影響を与えない局所用接着剤が好ましい。
【0013】
[発明の簡単な説明]
本発明は、性器用、膝用又は肘用プロテクター又は包帯類;ブラジャー、外科手術着、仕立屋での仮縫い中の衣類の一部分等の衣類;鼻用プラスター;乳房置換物又はかつら等の人口補装具;例えば、局所的な痛みを軽減するための、又は単に熱を与えるための加熱用ラップ、パッド及び/又はパック;例えば、打撲傷からの痛みを軽減し、且つ腫脹を軽減するために提供される冷却用ラップ;保護用フェイスマスク;変装、刺青等の装飾用品;可撓性の眼鏡や他の眼用ウェアー;等の保護用製品を皮膚に取り付ける、又は装着するために有用である。そのような製品は、体液非吸収性である。
【0014】
その上、本発明は、皮膚に装着された場合に、皮膚に対して機能的な製品を取り付ける、又はそのような製品の機能を改善するために有用である。機能的な製品は、皮膚処置用物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミン、消臭剤、又は薬剤等の物質を、皮膚に提供する化粧用又は薬学的デリバリー製品であり;或いは、化粧用又は薬学的デリバリー製品は、殺虫剤、吸入用薬物、又は香水等を皮膚から発散させるための物質を提供してもよい。また、そのような製品は、体液非吸収性である。該基体と該局所用接着剤との組み合わせは、着用者の皮膚に対して製品を安定して取りつけることが可能であり、且つその製品の機能性を維持することを可能にする。この状況における「機能的」の語は、該製品が皮膚に配置された後に、本発明の組み合わせにより維持、又は改善される追加的機能を実現することを意味する。
【0015】
典型的に、当該製品は、着用者側又は身体側表面と外側表面とを有する。該製品は、基体と、その上に適用される局所用接着剤との組み合わせを具備し、該組み合わせは、後述する可撓性試験方法に従いグラム(g)で測定される、弾性率又は可撓性Sを有する。該組み合わせの局所用接着剤は、典型的には、該製品の着用者側表面の少なくとも一部分の基体に適用されることにより、該製品を着用者の皮膚に取り付けることを可能とする。
【0016】
そのような製品を適用してから、該製品を除去するまでに生じる一連の共通の状況を詳しく分析した結果として、望ましい特性上の目的、特に、確実な初期取付け、使用中の確実な取付けおよび最後の痛みのない取り外しを達成するためには、特定の接着剤特性を好ましく満たす必要があることが示された。この関係において考慮された特性は、当該材料の弾性を記述する弾性率、および当該接着剤の粘性を記述する粘性率である。
【0017】
接着剤の粘性は、当該接着剤が迅速に付着し且つ確実に粘着する能力の指標を表すと解釈することができる。弾性は、当該接着剤の「硬さ」の指標として解釈することができる。その値はまた、良好な初期付着に極めて重要である。それらの組み合わせは、取り外しの際に必要な力の指標と考えられる。弾性率と粘性率との間の関係は、取り外しエネルギーの一部が接着剤内で喪失される指標とみなされ、この喪失部分は、実際の取り外しをトリガーするために利用可能である。
【0018】
確実な初期および長期の取付け並びに容易/無痛の取り外しを与えるための、本発明による基体と局所用接着剤との組み合わせ体を提供するためには、弾性率および粘性率の間の関係、並びにその動的性質が決定的に重要である。
【0019】
局所的着剤は、G´37 の略号で表される 37℃(華氏100゜)での弾性率、G’’37 の略号で表される 37℃(華氏100゜)での粘性率、およびG’’25 の略号で表される 25℃(華氏77゜)での粘性率を有する。この接着剤は更に、ΔG´37(即ち、100 rad/sec の周波数でのG´37 と 1 rad/sec の周波数での G´37 との差)として定義される動的弾性を有しており、また、ΔG’’37(即ち、100 rad/sec の周波数での G’’37と 1 rad/sec の周波数での G’’37 との差)として定義される動的粘性を有している。
【0020】
本発明による局所用接着剤は、好ましくは下記の条件を満たす。
【0021】
・G’37(1 rad/sec)は、1500 Pa〜20000 Pa、
好ましくは 1500 Pa〜15000 Pa、
最も好ましくは 3000 Pa〜10000 Pa の範囲である。
【0022】
・G’’37(1 rad/sec)は、100 Pa〜15000 Pa、
好ましくは 100 Pa〜10000 Pa、
最も好ましくは 300 Pa〜5000 Pa の範囲である。
【0023】
・G’37(1 rad/sec)/G’’37(1 rad/sec)の比は、3〜30 の範囲である。
【数1】

【0024】
の比は、0.5 以上、好ましくは 0.7〜3、最も好ましくは 1〜1.8 の範囲である
・ΔG’37/G’37(1 rad/sec)の比は 1.5 以下、好ましくは 1 以下、最も好ましくは 0.8 以下であるか、
または、ΔG’37 は 10000 Pa 以下、好ましくは 5000 Pa 未満、最も好ましくは 2000 Pa 未満の何れかであるか、
またはその両方である。
【0025】
・少なくとも 1 rad/sec〜100 rad/sec の周波数範囲における G’37/G’’37 の比の値は、好ましくは 3.3 以上、より好ましくは 5 以上、最も好ましくは 10 以上であるべきであるが、この周波数間隔の何処でも約 30 を超えず、より好ましくは 20 超えない。
【0026】
・レオロジー特性は、ガラス転移温度 Tg の値とも関連し得るものである。本発明による局所用接着剤については、Tg は、好ましくは -15℃ 未満であり、より好ましくは -20℃ 未満であり、最も好ましくは -25℃ 未満である。
【0027】
・局所用接着剤のレオロジー特性および許容度は、比熱容量にも関係し得る。好ましくは、局所用接着剤の比熱は 4J/g/K 未満、より好ましくは 3J/g/K 未満、最も好ましくは 2J/g/K 未満である。
【0028】
・局所用接着剤のレオロジー特性および許容度は、当該接着剤の比熱伝導度にも関係する。好ましくは、この比熱伝導度は可能な限り低く、好ましくは 1〜0.1 W/m/K、最も好ましくは 0.6〜0.1 W/m/K である。しかしながら、例えこれらの範囲が適切な接着剤の選択を可能にしたとしても、加温又は冷却ラップの場合では、そのような製品の機能を維持するために、比較的高い値の加温伝導性を有していることが望ましい。
【0029】
また、上記のレオロジー的条件が満足されるとすれば、当該接着剤は、例えば充分な凝集性(皮膚への接着剤の残留を防止するため)のような、かかる接着剤の商業的使用にとって重要で且つ当業者に明らかな条件をも満たすであろう。上記の基準を満たす接着剤組成物は、上述した製品の使用中および一般には廃棄後においても、それらが人間または動物の皮膚に使用する共通した安全性の要件をも満たすものであれば、上述した製品のための局所用接着剤として使用することができる。
【0030】
衛生的な外観および接触の際の快適な感覚に関する基準が重要である場合が多く、例えば、透明または白色で、且つ適用に際して冷感等の不快な感覚を防止する接着剤組成物が好まれる。
【0031】
上記のレオロジー的基準および他の要件は、45%から、好ましくは 51%〜99.5%の 20℃ で液体である可塑剤化合物または可塑剤組成物と、該可塑剤化合物または可塑剤組成物中で可溶性または膨潤性である 0.5〜20%、好ましくは 5%〜15% のポリマー化合物またはポリマー組成物と、前記組成物の 0〜50 重量%、好ましくは前記ポリマー化合物の 0〜600 重量% の粘着性樹脂とを含有する接着剤組成物によって満たすことができる。前記可塑剤化合物または可塑剤組成物は、好ましくは、水、アルコール(好ましくはグリセロール)、グリコール、ポリグリコール、液体ブテン、オイル、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。前記ポリマー化合物またはポリマー組成物は、好ましくは、ブロックコポリマー/熱可塑性エラストマー、スチレンブロックコポリマーおよび水素化スチレンブロックコポリマー、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、天然ゴムもしくはゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルエーテル、セルロース誘導体、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0032】
本発明によれば、基体と、その上に塗布された接着剤の組み合わせ(これは該製品の身体側表面の少なくとも一部に配置される)の弾性率または柔軟性 S と、前記局所用接着剤の約 100 rad/sec での粘性率 G’’25 との間の関係は、製品を着用者の皮膚に取り付けるために使用される局所用接着剤と基体との前記組み合わせ体を、着用者の皮膚からの容易且つ痛みの無い取り外しを与える範囲と関係があることが発見された。
【0033】
基体とその上に塗布される局所用接着剤との本発明に従う組み合わせは、局所用接着剤の粘性率 G’’25(100 rad/sec)と当該組み合わせ体の弾性率または可撓性 S とが、下記の経験式を満たすものである;
G’’25≦[(163.8+S)・50.9]Pa。
【0034】
また、好ましくは下記の経験式を満たすものである;
G’’25≦[(88.2+S)・51.4]Pa。
【0035】
[発明の詳細な説明]
<局所的接着のための接着剤>
本発明の局所用接着剤の組み合わせは、皮膚に直接適用する。特定の適用において、該接着剤は、性器用、膝用又は肘用プロテクター又は包帯類;ブラジャー、外科手術着、仕立屋での仮縫い中の衣類の一部分等の衣服;鼻用プラスター;乳房置換物又はかつら等の人口補装具;例えば、局所的な痛みを軽減するための、又は単に熱を与えるための加熱用ラップ、パッド及び/又はパック;例えば、打撲傷からの痛みを軽減し、且つ腫脹を軽減するために提供される冷却用ラップ;保護用フェイスマスク;変装、刺青等の装飾品;可撓性の眼鏡や他の眼用ウェアー等の保護用製品において使用することが可能である。
【0036】
本発明に従う基体と局所用接着剤との組み合わせは、また、皮膚処置用物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミン、防臭剤、及び薬剤等の物質を皮膚に提供する化粧品又は薬学的デリバリー製品等の機能的製品において使用してよく;或いは、化粧品又は薬学的デリバリー製品は、殺虫剤、吸入用薬剤又は香水等を皮膚から発散させるための物質を提供することも可能である。
【0037】
本発明の「皮膚」の語は、ヒト又は動物の皮膚の外側表面に関する。
【0038】
皮膚に対して製品を固定すること提供するために、一般的には、皮膚に面する製品の側面に、当該局所用接着剤を有した一定の面積を与える必要がある。
【0039】
典型的に、本発明の組み合わせの局所用接着剤は、基体において塗布されることにより買い製品の着用者側の少なくとも一部分において提供され、該組み合わせは、後述する可撓性試験に従いグラム(g)で測定される、弾性率Sを有する。該組み合わせは、何れかの公知の手段により、該製品の身体側表面の少なくとも一部分からなる追加的な層として接着又は付着してよく、或いは好ましくは、製品それ自身の一部分若しくは全体を具備してもよい。例えば、該基体は、当該製品のトップシートであってよく、或いは、該基体は製品全体であってもよい。
【0040】
以下で更に詳細に説明するように、当該組み合わせ体の弾性率Sの評価に関する限り、実質的に基体が実際に吸収体製品の全体に対応する好ましい実施例では、殆どの場合、該組み合わせ体の硬さは実際には局所用接着剤を含む全体の製品の硬さに対応するであろう。従って、実際は、該基体が製品全体を具備することが好ましいといえる。
【0041】
局所用接着剤には、当該製品の着用者側表面の基体上における好ましいパターンが与えられ、例えば点、螺旋またはストリップ等の形態で、且つ好ましくは一定の厚さまたはキャリパーを有する連続的または不連続な層のパターンが好ましくは与えられる。
【0042】
<局所用接着剤の物理的特性、レオロジー的特性および接着特性>
局所用接着剤は、人間の皮膚、体毛および粘膜組織に対して、感圧接着剤と同様に使用される。しかし、かかる材料を同定する最も特徴的なレオロジー的性質に基づけば、この局所用接着剤組成物を典型的な感圧接着剤(以下PSAという)とみなすことは殆ど困難であると理解できる。
【0043】
事実、接着剤分野の当業者に公知のように、物を一時的に接着できる他の物質(例えば、二つのガラス板の間の水)からPSAを区別する最大の特徴は、それらのレオロジー的パラメータ、特に弾性率G’が、印加される応力の周波数に伴って大きく変化するという事実である。より具体的に言えば、PSAのG’は、印加される応力の周波数が典型的な結合周波数から典型的な脱結合周波数へ、即ち、以下に示すように、1 rad/s〜100 rad/s へと変化する際に、或るオーダーの大きさに亘って増大し得る。
【0044】
第一の結論として導かれることは、レオロジー的パラメータ、特に固定値周波数でのG’の値を与えることによって、「局所用接着剤」として使用することを意図した材料を定義することは許容されないことである。他の特徴がなければ、それは実際的な価値のない材料を含むであろうから、誤りを生じる可能性がある。従って、レオロジー特性は動的な考察に基づくべきことが必要とされる。
【0045】
これは弾性率G’に対してだけでなく、粘性率G’’についても適用され、従ってtan(δ)=G’’/G’についても適用することができる。典型的なPSAは、考慮された周波数に亘ってG’の大きな変化を有するだけでなく、特に脱結合に典型的な周波数において、G’に近くまたはこれよりも大きくなり得る(即ち、tan(δ)が約1以上になる)ほどの大きなG’’の変化も存在することが周知である。
【0046】
理論に拘束されることを望むものではないが、この事実は微視的には極めて高いレベルの接着力の証拠になる一方で、脱結合のために適用されるエネルギーのかなりの部分が接着剤中に失われること(従って、脱結合を生じるのに有効でない)を意味すると解釈することができる。
【0047】
上記で示したように、本発明による局所用接着剤として有用な材料は、殆ど 37℃の参照温度(人間の通常の体温)および或る周波数範囲で測定されるレオロジー的特徴を有する。局所用接着剤を有するかつら又はビタミンプラスターのような製品の適用に際して、接着性の接触は低周波数で形成される一方、脱接合は製品の取り外し速度で生じることが分かった。この速度は、100 rad/sの周波数として表されるのに対して、接着剤接合を形成する低周波数は 1 rad/sのオーダーであることが分かった。従って、本発明による使用のための周波数範囲は 1〜100 rad/s である。
【0048】
接着剤の結合特性は、ヒトの体温において最も適切に選択されると思われる。本発明による局所用接着剤は皮膚に対して直接使用され、且つ当業者は小さい比熱(例えば、好ましくは 4J/g/K 未満)を有する接着剤組成物を選択する指向性があるから、局所用接着剤の実際の温度は非常に迅速に 37℃ にまで達し、または適用の前に人間によって暖められさえするであろう。
【0049】
結合の良好な条件、即ち約 1rad/s の周波数での条件を与えるためには、弾性率の絶対値は高すぎてはならず、さもなければ、接着剤は硬すぎて、それが接着されるべき表面に対して密接に接合またはモールドすることができない。また、頻繁に取り外しと取り付け又は再配置を繰り返す製品の使用に特に価値がある良好な粘着性を得るためには、低い絶対値のG’’を有すると共に、該材料が柔らかく且つ皮膚に対して穏やかに接着できることも重要である。
【0050】
G’’37(1 rad/sec)に対するG’37(1 rad/sec)の比は、これら2つの値が皮膚への接着に際してバランスすることを保証するために重要である。同時に、G’37の絶対的な変化は、考慮した周波数範囲内に限定される必要がある。従って、経時的または除去/脱ラミネーション時の不快感を生じることなく、局所用接着剤の確実な取付けを維持するためには、G’37(1 rad/sec)に対するΔG’37(即ち、G’37(100 rad/sec)−G’37(1 rad/sec))の比の値を小さく維持しなければならない。これはまた、ΔG’37を下記の一定の値に維持することによって絶対的に表現することができる。
【0051】
重要なこととして、
【数2】

【0052】
の比が、弾性率および粘性率の両者の動的属性が、確実な接着および無痛かつ容易な除去を与える関係に維持されることを保証するのに充分に大きいことが必要とされる。
【0053】
最後に、接着剤組成物のガラス転移温度Tg、比熱、および比熱伝導度が、有用な局所用接着剤のグループをより完全に定義するための有用なパラメータであることを当業者は承認するであろう。
【0054】
本発明の局所用接着剤の組み合わせ体について、好ましくは、以下の特性の組が満足されるべきである。
【0055】
・G’37(1 rad/sec)は、1500 Pa〜20000 Pa、
好ましくは 1500 Pa〜15000 Pa、
最も好ましくは 3000 Pa〜10000 Pa である。
【0056】
・G’’37(1 rad/sec)は、100 Pa〜15000 Pa、
好ましくは 100 Pa〜10000 Pa、
最も好ましくは 300 Pa〜5000 Pa である。
【0057】
・G’37(1 rad/sec)/G’’37(1 rad/sec)の比は、3〜30 の範囲である。
【数3】

【0058】
の比は、0.5以上、好ましくは 0.7〜3、最も好ましくは 1〜1.8である。
【0059】
・ΔG’37/G’37(1 rad/sec)の比は 1.5 以下、好ましくは1以下、最も好ましくは 0.8 以下であるか、
または、ΔG’37は 10000 Pa 以下、好ましくは 5000 Pa 未満、最も好ましくは 2000 Pa 未満の何れかであるか、
またはその両方である。
【0060】
・少なくとも 1 rad/sec〜100 rad/secの周波数範囲において、G’37/G’’37の比の値は、好ましくは 3.3 以上、より好ましくは 5 以上、最も好ましくは 10 以上であるべきであるが、この周波数間隔の何処においても約 30 を超えず、より好ましくは 20 超えない。
【0061】
・レオロジー特性は、ガラス転移温度Tgの値とも関連し得る。本発明による局所用接着剤について、Tgは、好ましくは -15℃ 未満であり、より好ましくは -20℃ 未満であり、最も好ましくは -25℃ 未満である。
【0062】
・局所用接着剤のレオロジー特性および許容度は、比熱容量にも関係し得る。好ましくは、局所用接着剤の比熱は 4J/g/K 未満、より好ましくは 3J/g/K、最も好ましくは 2J/g/K 未満である。
【0063】
・局所用接着剤のレオロジー特性および許容度は、当該接着剤の比熱伝導度にも関係する。好ましくは、この比熱伝導度は可能な限り低く(高い値がより望まれるエネルギー伝導性製品は除く)、好ましくは1〜0.1 W/m/K、最も好ましくは0.6〜0.1 W/m/Kである。
【0064】
<局所用接着剤の化学的特性及び組成物の特性>
局所用接着剤の上記レオロジー的特性および物理的特性の要件を満たす局所用接着剤組成物を提供するために、下記の処方基準を使用することができる。なお、局所用接着剤として有用な殆どの組成物は実質的にゲル様の構造を有し、好ましくはゲルであることに留意すべきである。これは、次の事実から導かれる:
・主要な成分は室温で実質的に液体の可塑剤である。
【0065】
・巨大分子またはポリマー成分は、可塑剤に対する少量成分として存在する。好ましい実施例において、それは分子間の物理的または化学的結合によって生じた3次元ネットワークを形成する。特に有用な物理的結合は、ブロック熱可塑性エラストマー(Block Thermoplastic Elastomers)を含有する系に存在するものである。
【0066】
より具体的には、該組成物は典型的に下記の成分を含有する:
・下記の可塑剤(類)中で可溶性または膨潤性であるような、0.5〜20 重量%、好ましくは 5%〜15%重量%の、マクロ分子ポリマー物質または係る物質の混合物。非限定的な例として、このようなマクロ分子またはポリマー物質は、天然物および/または合成物、例えば天然ゴムおよびゼラチン、それらの誘導体、並びにアルギン酸;ポリアクリル酸類;ポリビニルアルコール;ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン(PVP)若しくはポリビニルエーテル、それらの共重合体および誘導体;セルロース誘導体;ブロック共重合体熱可塑性エラストマー、好ましくはスチレンブロック共重合体、より好ましくは水素化等級のスチロール/エチレン-ブチレン/スチロール(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)およびスチロール/エチレン-プロピレン/スチロール(SEPS)であることができる。
【0067】
・45〜99.5 重量%、好ましくは 51〜99.5 重量%の、室温で液体である可塑剤物質または可塑化剤物質の混合物。非限定的な例として、これらの可塑化剤は、水、種々のアルコール(特にグリセロール)、グリコールおよびそのエーテル、ポリグリコール、液体ポリブテン、フタレート、アジペート、ステアレート、パルミテート、セバケートまたはミリステートのようなエステル、植物油、鉱油またそれらの組み合わせのような天然油もしくは合成油であることができる。
【0068】
・組成物の 0〜50 重量%、好ましくは 0〜600 重量%の、マクロ分子ポリマー物質の粘着樹脂(その主な目的は、特に合成ポリマーに基づく系のTgを調整することである)。
【0069】
・0〜10 重量%、より好ましくは 0〜5 重量%の、親水性または疎水性の液状可塑剤のゲルおよびゲル形成プロセスを促進および安定化するための物質。これらは、油性系のためのもの、例えばC〜C22の脂肪酸、それらの金属塩およびポリオキソ誘導体;ラノリン誘導体;シリカ;ベントナイト、モンモリロナイトおよびそれらの誘導体;ポリアミド;ワックスまたはこれらの混合物であることができる。
【0070】
保存剤、抗酸化剤、抗UV剤、顔料、ミネラル繊維、レオロジー改良剤等のような当該技術において公知の共通の添加剤もまた、夫々 10% 以下の量で含有させることができる。
【0071】
系の中に化学的架橋が形成されるとき、架橋剤は、好ましくは5重量%以下の量で存在させることができる。化学的架橋は、酸性ポリアクリル類と多糖類との間の反応のように、異なった官能基を有するポリマー相互間の中和によっても形成することができる。
【0072】
得られた局所用接着剤用の組成物は、主成分(通常は液状可塑剤)の性質に従って三つのファミリーに分類することができる。
【0073】
1) 可塑剤が、典型的には植物または鉱物起源の油またはその混合物であり、ポリマーが、通常はこの油中で可溶性または膨潤性である合成ポリマー、好ましくはエラストマーである疎水性組成物。
【0074】
2) 疎水性および親水性の両成分が、可塑剤およびポリマーの中で2以上の分離した相を形成している混合相組成物。このような場合、好ましくは、不適合相の間で安易なエマルジョンを形成するのに適したレベルで、乳化剤/表面活性剤が存在する。本発明による典型的な接着剤の場合、好ましくは、疎水性成分の方が親水性成分に対して優勢である。
【0075】
3) 典型的には、可塑剤が水/グリセロール/グリコール等、および/またはこれらの混合物であり、また、ポリマー相が合成起源(例えばポリアクリル類)または天然起源(例えば天然ゴム)またはそれらの混合物である親水性組成物。
【0076】
医療分野および従来技術とは異なり、本発明の適用において親水性組成物は好ましくなく、混合相組成物1)および2)が好ましいことが強調される。
【0077】
このことは、本願において有用であるためには、医療分野で使用される多くの親水性組成物は弾性および粘着性が低すぎるという意味において、部分的には技術的な理由によるものである。
【0078】
更に、親水性の局所用接着剤は、冷たく且つ湿ったものとして感じられる傾向にあり、これは、人間の皮膚に塗布された際に、典型的な期待とは一致しない。可塑剤として水を含有する特定の局所用接着剤は、不透過性のパッケージの中にシールされるまでに乾燥してしまう傾向を有するという事実から、もう一つの問題が生じる。
【0079】
<局所用接着剤の塗布>
局所用接着剤を含んだ本発明による組み合わせ体を使用できる製品は、当該技術における通常の如何なる技術によっても製造することができる。当該接着剤は、他の接着剤について通常使用されている何れの周知の方法によっても提供することができるから、本発明の組み合わせ体を形成する基体へのこの接着剤の塗布は、当業者に大きな問題を生じるものではない。
【0080】
既に述べたように、局所用接着剤と基体との組み合わせ体は、当該製品に追加の層として適用することができる。その代わりに、また好ましくは、基体は部分的または全体的に、製品それ自体であることができる。例えば、当該組み合わせ体における基体は、着用者の皮膚と直接接することを意図する製品の層であることも可能である。好ましくは、本発明の組み合わせ体における基体は、完全な製品である。
【0081】
該基体は、以下に示す条件を満たす限り、何れの適切な材料を具備し得る。該基体が、実際に、着用者の皮膚に接することを意図した製品の層である実施例において、そのような層として一般的に使用される何れかの材料が、本発明の組み合わせを形成するための局所用接着剤の基体として適切である。殆どの場合、本発明の組み合わせの基体は、完全な製品である。
【0082】
全体に、局所用接着剤により覆われる、本発明の組み合わせを具備する製品の皮膚側又は着用者側表面の総面積は、該製品の使用意図に依存する。該接着剤の節約のために、それは、該製品の着用者側表面の80%以下、好ましくは30%から60%とすべきである。好ましくは、該接着剤は、該製品の周縁部の近くに施すが、しかし、収体性製品を意図していないことから、該製品の中央領域を覆うことも可能である。最も好ましくは、該局所用接着剤は、点のようなの増分面積の小さいパターンで提供される。
【0083】
局所用接着剤は、基体に提供され、好ましくは一定した、或いは多様化が可能な該局所用接着剤の塗布にあずかる該表面を覆う厚み又はキャリパを有した層において、該製品の着用者側表面の少なくとも一部分において当該組み合わせを形成する。
【0084】
もし可能であれば、当該製品は少なくとも水蒸気透過性、好ましくは空気透過性であることにより、通気性を与えて蒸れを防止する。通気性は、局所用接着剤によってサポートされなければ、接着剤が塗布されない製品領域に限定され得る。
【0085】
製品に塗布された局所用接着剤は、使用前には保護されるのが好ましい。この保護は、シリコーン処理または表面処理された紙のような剥離性ライナーによって与えられ、選択された局所用接着剤の容易な開放を提供する。
【0086】
特に、基体と、製品を着用者の皮膚に取付けるための局所用接着剤組成物との組み合わせ体を取り外す段階を考慮すると、取り外すための良好な条件、即ち、着用者の皮膚に前記製品を取り付けるための製品の着用者側表面の少なくとも一部分に塗布された局所用接着剤の約 100 rad/sec.の周波数は、着用者に痛みを生じさせず、従って、取り外しに際して着用者の皮膚および体毛に強く粘着しすぎずに、該接着剤を皮膚、特に、典型的には製品が身体に接触している場所に生えている体毛から容易に取り外せるときに達成されることが一般的に理解される。更に、良好な取り外しとは、局所用接着剤が皮膚または体毛上に残留しないことを意味する。
【0087】
本発明によれば、以下で述べる硬さ試験に従ってグラムで測定された、基体と、そこに塗布された局所用接着剤との組み合わせ体の硬さまたは柔軟性Sと、25℃および約 100 rad/secにおける局所用接着剤の粘性係数G’’25との間の関係が、着用者の皮膚からの局所用接着剤の無痛かつ容易な取り外しに関する指標を与える。
【0088】
当該組み合わせを具備した製品を皮膚から取り外すときの着用者の痛みを低減するための、100 rad/secにおける粘性係数G’’25のより大きな値(これは全体としてより高い接着性に対応する)には、基体と局所用接着剤との組み合わせ体の大きな硬さSが必要とされることが分かった。換言すれば、基体と局所用接着剤との組み合わせ体の硬さが小さければ、当該組成物を有する吸収体製品を取り外す際の痛覚低減を達成するためには、100 rad/secでのG’’25の低い接着剤を必要とするのである。
【0089】
本発明によれば、基体とその上に塗布された局所用接着剤との組み合わせ体(該組み合わせ体は硬さSを有する)は、粘性係数G’’25(100 rad/sec)および硬さまたは柔軟性Sが下記の経験式を満たし、
G’’25≦[(163.8+S)・50.9]Pa
好ましくは、下記の経験式を満たすものである;
G’’25≦[(82.2+S)・51.4]Pa。
【0090】
基体と局所用接着剤との組み合わせ体の硬さまたは柔軟性Sは、硬さ試験に従ってグラム(g)で測定される。それは、基体および接着剤の性質に依存する。
【0091】
本発明によれば、基体は、少なくとも局所用接着剤が占める領域に対応した領域内において、相互に結合されて一体化される全ての層を含んでいる。基体プラス局所用接着剤の組み合わせ体の硬さは、実際に如何なる材料および如何なる数の層が基体に対応するかに強く依存する。
【0092】
既に述べたように、基体と局所用接着剤との組み合わせ体は、該製品に接合もしくは固定することができ、或いは、該基体は部分的または全体的に吸収体製品を含むことができる。
【0093】
当該組み合わせ体における基体は、局所用接着剤が適用される領域に対応した領域の外で、何れか公知の手段、例えば接着剤による結合、熱接合、機械的接合、またはそれらの組み合わせによって、該製品に接合もしくは固定することができる。
【0094】
そのような本発明の実施例において、該組み合わせの基体は、例えば、それら各々の輪郭縁に沿って(このとき、該基体の残りの部分は該製品に接合していない)、該製品に接合又は固定される1以上の独立した層を具備することが可能である。この場合、該製品の取り外しに関する組み合わせ体の堅さは、該基体を構成する単層又は複数の層の堅さである。
【0095】
仮に、該基体が、部分的に製品を具備する場合、例えば、典型的に、着用者の皮膚に直接に接することを意図する製品の層に相当する場合、それは、製品の該局所用接着剤によって占められた領域に対応する領域の実質的な外側の残りの部分に対してのみ、接合又は固定され得る。この外側領域の基体は、何れかの公知の手段により接合される。
【0096】
少なくとも該局所用接着剤により占められる領域に相当する領域においてそれらを一体化するように、製品全体の層が互いに接合されている殆どの場合、基体と局所用接着剤の組み合わせの柔軟性又は堅さは、実際に、局所用接着剤を含む製品全体の柔軟性又は堅さに相当する。
【0097】
該製品を着用者の皮膚に取り付けるために使用する局所用接着剤の粘性率G’’25(100 rad/sec)との関係において、基体と局所用接着剤との組み合わせ体における硬さSの効果を評価するために、取り外し痛覚等級試験(Removal Pain Grade Test)が開発された。ここでは、同じ局所用接着剤の層で覆われた異なる基体に起因して異なった硬さを有する組み合わせ体を、感覚審査団のメンバーの前腕皮膚に接着し、その後の取り外しの際の痛みを痛覚等級で評価される。
【0098】
次いで、後述する硬さ試験に従って組み合わせ体の硬さを評価する。
【0099】
[試験方法]
<取り外し痛覚等級試験>
取り外し痛覚等級試験を利用することにより、局所用接着剤の層を設けて予め着用者の皮膚に取り付けたサンプルを、着用者の皮膚から取り外す際の痛みを評価する。この試験では、商業用の強力な医療用プラスターからなる参照サンプルを取り外すことにより得られた痛みと比較して、核サンプルの取り外しの際の痛みを詳細に評価する。
【0100】
サンプルの調製
試験は、Acumeter Model LH-1押し出し機を用いて塗布された一定の厚さを有する連続的な局所接着剤層を一方の側に設けた、60×20mmの選択された矩形の基体サンプルに対して行った。これらの試験サンプルは、基体と局所用接着剤との異なった組み合わせに対応している。参照サンプルは、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー社によって1524号メディカルテープの商標で製造されている医療用両面接着テープの60×20mmのサンプルであり、試験に際しては、二つの接着剤層のうちの一方のみを露出させて、皮膚への接着に使用した。
【0101】
試験方法
試験のために、6人の評点者の審査団を選択した。この試験は、温度 23℃ および相対湿度 50%が維持る気候的に制御された実験室で行われる。水および石鹸で清浄化/洗浄し、また試験の少なくとも2時間前に、皮膚と室内条件との間に平衡を達成すること以外は、着用者の皮膚の特別な処理は必要とされない。試験では、参照サンプルRとの比較において、三つの異なるサンプルA、BおよびCを評価する。各サンプルは、手およびオペレータによって、学生の前腕の内側部分に適用され、手首と肘の間の中央に配置され、サンプルの短い方の辺を腕の長さ方向に沿って並べられる。オペレータは、医療用プラスターを皮膚に接着させるために典型的に加えられるのと同じ圧力を、掌で各サンプルに加える。夫々のサンプルを指示された時間だけ着用し、次いで、オペレータが徐々に且つ滑らかに引っ張ることにより、これを学生の皮膚から除去する。
【0102】
夫々が一つの参照サンプルRおよび3つのサンプルA,B,Cである四つのシリーズを適用し、着用し、次いで着用者の皮膚から除去する。各サンプルは1分間着用し、同じシリーズ内で前後する2つのサンプル間では5分間の間隔を置き、また前後する2つの異なるシリーズ間では 15 分間の間隔を置く。参照サンプルRは、常にその夫々のシリーズの最初のサンプルとして適用、着用および除去する。各シリーズにおいて繰り返しは許容されず、また最初の3つのシリーズにおいて順序の繰り返しがないことを条件に、最初の3つのシリーズの夫々におけるサンプルA,B,Cの適用/着用/除去の順序はランダムである。四つのサンプルの第4のシリーズでは、サンプルA,BまたはCのうちの1つは2回試験され、参照Rは常に最初である。
【0103】
全体に亘る各サンプル(A,B,CおよびR)は、同じ回数(下記のスキームに従って24回)だけ試験しなければならない。
【0104】
実施される試験において、4つのシリーズの順序は、以下のスキームに従う。
【表1】

【0105】
学生に、0〜10 の痛みスケールを使用して、夫々のサンプルA,BおよびCを評価するよう依頼した。ここで、0 は痛み無しに対応し、10 は参照サンプルRを除去したときの痛みに対応する。
【0106】
各サンプルA,BおよびCについての痛みの値は、24回の観察の平均として得られた。
【0107】
この試験で得られた結果を、統計分析プログラム「ポピュレーション平均−対にしたサンプルの比較」によって分析した。これによって、サンプルA,BおよびCの痛覚値の間の差は統計的に有意であることが示された。
【0108】
[柔軟性試験]
柔軟性試験を利用して、基体およびこれに塗布された局所用接着剤からなる組み合わせ体の機械方向の柔軟性または硬さを定量した。ここで使用した柔軟性試験は、基体を機械方向に圧縮するために要する平均的力(グラム)を定義する動的硬さ測定(変形力 vs.変形距離)である。
【0109】
サンプルの調製
試験は、選択材料の長辺を機械方向に向けて切断し、Acumeter Model LH-1押し出し機を用いて一方の表面に 1350g/m のベース重量を有する局所用接着剤の連続層を塗布した 60×20mm の矩形サンプルに対して行う。剥離紙が存在するときは、試験を実施する前にこれを除去する。
【0110】
装置
1)気候的に制御された実験室。
【0111】
23℃の温度および 50% の相対湿度を維持する。
【0112】
2)インストロン社(Instron Limited)、UK Model 6021ダイナモメータ。
【0113】
データログのための RS232 インターフェースを用いて、標準IBMコンピュータに対してインターフェースされた。データは、距離および力の値の形でコンピュータに送り、分析のために標準マイクロソフトエクセルのワークシートに読み込む。このインストロンは、圧縮試験を実行するように設定される。
【0114】
ロードセル=10N
初期クランプ分離=50mm
最終クランプ分離=15mm
変形すべき距離サンプル=35mm
圧縮速度=100 mm/min
3)鋏。
【0115】
[柔軟性の測定]
固定クランプと移動クランプの間にサンプルを垂直かつ対称に配置し、夫々のクランプを用いて、夫々の短い端部に沿ってサンプルの 5mm 幅の部分を保持し、露出した接着剤表面をオペレータに向ける。夫々のクランプにより保持しようとするサンプルの各末端部分で、局所用接着剤の上に 20×5mm の小さい矩形の剥離紙を適用することにより、クランプとサンプル上の局所用接着剤との間の接触を防止する。圧縮のときに曲げるために、接着剤表面上の凸面を用いてサンプルを僅かにバイアスする。クランプは、50mm の距離から圧縮(製品の機械方向に)を開始するように配置される。サンプルは、15mm の最終クランプ分離距離へと 35mm に亘って圧縮される。機械の詳細は上記に与えられている。
【0116】
インストロンは、クランプの分離距離(mm)およびこの分離距離を達成するために作用した力を記録し、このデータを、RS232 インターフェースを介して、マイクロソフトエクセルワークシートを装備したIBMコンピュータに送る。この力および距離のデータはエクセルソフトウエアにロードされ、完全な 35mm 圧縮サイクルに亘る平均力測定が決定される。
【0117】
調査中の各サンプルについて代表的な硬さ値の測定を保証するために、この測定は同じタイプの5サンプルについて行われ、平均化される。
【0118】
柔軟性試験で測定された異なる硬さ値を有するサンプルA,BおよびCで示される3つの異なる組み合わせ体について、取り外し痛覚等級試験に従って、取り外しの際の痛みを評価した。この夫々の組み合わせ体は、その上に塗布された同じ局所用接着剤の層を有している。
【0119】
局所用接着剤は、10 重量%の Kraton G-1651(シェル社から入手可能なスチレン/エチレン-ブチレン/スチレン・ブロック共重合体)、49 重量%のKaydol(Witco社から入手可能なパラフィン系鉱油)、40 重量%の Escorez 5300(エクソン社から入手可能な水素化粘着性樹脂)、0.7 重量%のステアリン酸マグネシウム(Carlo Erba S.p.A.から入手可能な油の共ゲル化材)および 0.3 重量%の Irganox 1010(チバガイギー社から入手可能な抗酸化剤)を含有する油ベースの組成物である。
【0120】
その結果、処方は最終的に下記の比率の組成を有していた;
Kraton G-1651 10.0 重量%
Kaydol 49.0 重量%
Escorez 5300 40.0 重量%
ステアリン酸マグネシウム 0.7 重量%
Irganox 1010 0.3 重量%。
【0121】
この組成物は、37℃で下記のレオロジー特性を有している;
a)1rad/sでの弾性率: G’37=7038 Pa
b)1rad/sでの粘性率: G’’37=487 Pa
c)1rad/sでの弾性率と粘性率との比: G’/G’’37=14.45
【数4】

【0122】
e)ΔG’37=2051 Paで、G’37(1 rad/sec)に対するΔG’37の比は 0.291 である。
【0123】
この組成物は更に、25℃および約 100 rad/sec で 4431 Pa の粘性率G"25を有している。
【0124】
組み合わせ体A、BおよびCにおける3つの基体は次の通りである。
【0125】
組み合わせ体Aの基体は、Fibrella code F2200/50 の商標の下で Suominen によって販売されている不織布であり、ベース重量は 50g/mである。
【0126】
組み合わせ体Bの基体は、Colorno(イタリア国パルマ)の Effegidi S.p.A.によって販売されているような、23μmの厚さのポリエステルフィルムである。
【0127】
組み合わせ体Cの基体は、組み合わせ体Bの基体について記述したのと同じタイプのポリエステルフィルムに、No.1523医療用テープの商標名でミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニーによって製造された医療用両面接着テープを適用することによって調製する。複合層基体を形成するために、この医療用テープにおける2つの接着剤層のうちの一方を露出させて、該両面テープをポリエステルに取り付けるために使用する。当該医療用テープにおける第2の接着剤層の離型紙はそのままの位置に保持する。局所用接着剤をこの複合基体のポリエステル表面に塗布して、組み合わせ体Cを形成する。
【0128】
上記3つの組み合わせ体の硬さおよび夫々の痛み等級を下記の表に示す。
【表2】

【0129】
この結果は、4431 PaのG’’25(100 rad/sec)値で表される所定の局所用接着剤組成物について、基体と局所用接着剤層との組み合わせ体の硬さ値の増大は、局所用接着剤を皮膚から除去する際の痛み等級の低下に対応することを示している。
【0130】
勿論、前述したような機能的製品を含む、異なる製品を皮膚に取り付けるために使用する局所用接着剤と基体との組み合わせ体の硬さ値は、異なる局所用接着剤組成物について、従ってG’’25(100 rad/sec)の異なる値について、当業者が容易に決定できる限界内でにおいて許容可能な取り外し痛み等級を達成するために、本発明の経験式に従って変化させることができる。通常、前に定義した製品の分野では、この限界は 500gを越えるべきではない。当該製品を皮膚から除去する際の痛み等級を低減するために、一定の固定された硬さを有する基体に塗布すべき、異なったG’’25(100 rad/sec)値を有する好ましい局所用接着剤組成物の可能な選択についても同じことが言える。局所用接着剤組成物におけるG’’25(100 rad/sec)の可能な好ましい限界は、例えば、局所用接着剤組成物の好ましいレオロジー特性によって明確に定義される。
【0131】
本発明の組み合わせ体においては、本願と一緒に出願された「皮膚への確実な局所的取付けおよび低レベルの痛みを伴う快適な除去のための接着剤」と題する、発明者 Fabio Cinelli、 Peter Coles および Italo Corzani のヨーロッパ特許出願(代理人事件番号 CM1771FQ)に記載した通り、局所用接着剤の粘性係数G’’25(100 rad/sec)および厚さCが下記の経験式を満足するように、
G’’25≦[(4.26+C)・1605]Pa
より好ましくは下記の経験式を満足するように、
G’’25≦[(1.53+C)・1605]Pa
ミリメータ(mm)で測定した厚さCを有する層として局所用接着剤を基体上に設けたときには、取り外しの際の痛みは更に減少する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体とその上に塗布された局所用接着剤との組み合わせ体であって、前記組み合わせ体は、保護用製品、衣類、人工補装具、加熱ラップ、パッド、及び/又はパック、冷却ラップ、保護用フェイスマスク、装飾用品若しくは眼用ウェア、又は化粧用若しくは薬学的デリバリー製品である機能的製品[但し、創傷用包帯、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製品又は脇用汗取りパッド等のディスポーザブル吸収性製品は除く]等の製品を皮膚に取り付けることを意図し、且つ前記組み合わせ体は、ここでの柔軟性試験に従ってグラム(g)で測定された硬さSを有し、
前記局所用接着剤は温度 37℃(100゜F)での弾性率G’37、温度 37℃(100゜F)での粘性率G’’37、および温度 25℃(77゜F)での粘性率G’’25を有し、
前記基体と前記局所用接着剤との前記組み合わせ体は、前記局所用接着剤の前記粘性率G’’25(100 rad/sec)と前記基体の硬さSとが下記の式
G’’25≦[(163.8+S)・50.9]Pa
を満たすことによって特徴づけられる組み合わせ体。
【請求項2】
請求項1に記載の組み合わせ体であって、前記局所用接着剤の粘性率G’’25(100 rad/sec)と前記基体の硬さSとが下記の式
G’’25≦[(82.2+S)・51.4]Pa
を満たすことを特徴とする組み合わせ体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の組み合わせ体であって、前記局所用接着剤が、
・G’37(1 rad/sec)は、1500 Pa〜20000 Pa、好ましくは1500 Pa〜15000 Pa、最も好ましくは 3000 Pa〜10000 Paであり、
・G’’37(1 rad/sec)は、100 Pa〜15000 Pa、好ましくは100 Pa〜10000 Pa、最も好ましくは 300 Pa〜5000 Paであり、
・G’37(1 rad/sec)/G’’37(1 rad/sec)の比は、3〜30 の範囲でり、
【数1】

の比は、0.5以上、好ましくは 0.7〜3、最も好ましくは1〜1.8であり、
・或いは、
- G’37(100 rad/sec)−G’37(1 rad/sec)は 10000Pa 以下、好ましくは5000Pa 未満、好ましくは 2000Pa 未満であるか、
【数2】

の比は、1.5以下、好ましくは1以下、最も好ましくは 0.8以下であるか、
またはこれらの組み合わせであるように選択されたことを特徴とする組み合わせ体。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の組み合わせ体であって、前記基体は、保護用製品、衣類、人工補装具、加熱ラップ、パッド、及び/又はパック、冷却ラップ、保護用フェイシャルマスク、装飾用製品若しくは眼用ウェア、又は化粧用若しくは薬学的デリバリー製品である機能的製品[但し、創傷用包帯、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製品又は脇用汗取りパッド等のディスポーザブルの吸収性製品は除く]等の製品であることを特徴とする組み合わせ体。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載の組み合わせ体であって、前記局所用接着剤は前記基体の上に連続的な層として与えられることを特徴とする組み合わせ体。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか1項に記載の組み合わせ体であって、前記局所用接着剤は、
・45%〜99.5%、好ましくは 51%〜99.5%重量%の、20℃で液体である可塑剤化合物または可塑剤組成物と、
・該可塑剤化合物または可塑剤組成物中において可溶性または膨潤性の、0.5〜20 重量%のポリマー化合物またはポリマー組成物と、
・該ポリマー化合物またはポリマー組成物の 0〜50 重量%、好ましくは 0〜600 重量%の粘着性樹脂とを含有することを特徴とする組み合わせ体。
【請求項7】
請求項6に記載の組み合わせ体であって、
・前記可塑剤化合物または組成物は、水、アルコール、グリコール、油またはこれらの組み合わせからなる郡から選択され、
・前記ポリマー化合物または組成物は、好ましくは、ブロックコポリマー/熱可塑性エラストマー、スチレンブロックコポリマーおよび水素化スチレンブロックコポリマー、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、天然ゴムもしくはゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルエーテル、セルロース誘導体、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される組み合わせ体。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載の組み合わせ体であって、前記局所用接着剤の80重量%が疎水性成分からなり、最も好ましくは前記接着剤の全ての成分が疎水性である組み合わせ体。
【請求項9】
保護用製品、衣類、人工補装具、加熱ラップ、パッド、及び/又はパック、冷却ラップ、保護用フェイスマスク、装飾用品若しくは眼用ウェア、又は化粧用若しくは薬学的デリバリー製品である機能的製品[但し、着用者の皮膚に取り付ける局所用接着剤のための創傷用包帯、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製品又は脇用汗取りパッド等のディスポーザブル吸収性製品を除く]等の製品であって、前記製品は、請求項1に記載の基体と局所用接着剤との組み合わせ体を具備した、皮膚に取り付けるための製品。
【請求項10】
保護用製品、衣類、人工補装具、加熱ラップ、パッド、及び/又はパック、冷却ラップ、保護用フェイスマスク、装飾用品若しくは眼用ウェア、又は化粧用若しくは薬学的デリバリー製品である機能的製品[但し、創傷用包帯、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製品又は脇用汗取りパッド等のディスポーザブル吸収性製品を除く]等の製品における、請求項1に記載の組み合わせ体の使用。

【公開番号】特開2010−1293(P2010−1293A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−161362(P2009−161362)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【分割の表示】特願平10−528965の分割
【原出願日】平成9年12月22日(1997.12.22)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】