説明

完全性監視コンクリートパイル

パイルの中心部の付近及びパイル先端に取り付けられた第1及び第2の歪ゲージを有するパイルが提供される。第2の歪ゲージは、同一直線状で、第1の歪ゲージからパイルの上方に所定及び管理された距離で設置される。個々の歪ゲージの測定値は、測定され、歪ゲージから信号を受信し、これらの信号を一体成型の後、及び、パイル取り付けの前で最初に設定された静的な初期応力レベルと比較するコントローラに送信される。動的な力の測定値は、他のパラメータと同様にパイル先端の完全性を評価するために予想された範囲に対して照合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートパイルと、このパイルに予め一体成型されたゲージ及びセンサを有する構造と、に関連する。
【背景技術】
【0002】
譲受人は、パイル頂上及びパイル先端に組み込まれた歪ゲージ及び加速度計を有するコンクリートパイルを開示した。無線機も、パイルからセンサ信号を送信するために組みこまれているので、パイルの強打は、パイル取り付けの間で監視及び/若しくは管理できる。フロリダ大学で発明され、譲受人にライセンスが供与された公知のパイルは、米国特許6,533,502号公報に、同様に譲受人によって発明された米国特許公報US2006/0021447及び米国特許公報US2007/0151103にも記載され、これらの内容は、十分明記された引用文献に包含されている。
【0003】
譲受人によって実施された監視パイルの試験は、選択的にハンマエネルギを管理し、パイル取り付け工程の効率を最適化するためにハンマ若しくはクレーンの操作者にリアルタイムのフィードバックを与える強打の間のパイル監視の効果を示した。この情報は、材料の範囲内で絶対的に許容範可能な歪の測定値及び範囲のフィードバックを示し、供給することで過度な強打及び後のパイル損傷を防止することにも適用される。しかし、さらなる改善が望まれている。
【0004】
今まで、パイル監視は、特に、地下でのパイル長さに関連する取り付け工程の間の強打パイルの完全性を評価するために明確に設計若しくは調整されてきた。これは、特に、硬質の物質に強く打ちこまれる場合に、何度もパイル先端が、非常に重大で、潜在的な損傷を与える強打及びせん断力に曝されるために重要であり、パイルの撤去を別にしてパイル損傷を視覚的に検査する実質的な方法はない。耐荷重性設計目的での視覚検査能力及びパイル完全性の予測のこれら現存の欠陥のために、取り付けの間にパイル先端の完全性監視のための簡易、低コスト及び自動的な方法が必要である。
【0005】
さらに、橋及びその他の構造物での強打されるパイル全体をすぐに監視することでの好適さを考慮して、パイル全体を監視することに関連される費用を軽減するという効果がある。
【発明の概要】
【0006】
パイル中心部の付近及びパイル先端に取り付けられた第1及び第2の歪ゲージを有するパイルが供給される。第2の歪ゲージは、同一直線状で、第1の歪ゲージからパイルの上方に所定及び管理された距離で設置されている。個々の歪ゲージの測定値は、測定され、歪ゲージから信号を受け、一体成型の後、及び、パイル取り付けの前に最初に設置され、記録された静的な初期応力レベルとこれらの信号を比較するコントローラに送信される。動的な力の測定値は、他のパラメータと同様にパイル先端の完全性を評価するための予測される絶対的で、関連する/異なる範囲に対して照合される。
【0007】
強打の間に本発明に従って作成されたパイルを監視するための方法も提供される、ここで、データは、X、d、パイル長さと、許容範囲の応力範囲、差応力限界若しくは波の速度及び差限界の少なくとも1つとをコントローラに提供される。初期荷重の静的な応力は、第1及び第2の歪ゲージで測定される。動的応力データは、第1及び第2の歪ゲージから強打するパイルのハンマ打撃をコントローラに送信される。このコントローラを適用して、第1の歪ゲージからの動的な先端応力の測定結果は、差のある先端の静的な応力シフト及び差のある基準応力を測定するために、基準初期荷重の静的応力と、第2の歪ゲージからの対応する動的な基準応力とで比較される。これらは、パイル先端の完全性を評価するための所定の限界に対して照合される。限界が越えられた場合、信号は操作者に提供される。
【0008】
前述の概要及び本発明の最適な実施の形態の後述する詳細な記載は、添付された図面に関連して参照された場合により理解されるだろう。本発明を説明するために、現在の好適である図示された実施の形態が示されている。しかし、本発明は示された正確な配置に制限されるものと理解されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明に係るパイルの斜視図である。
【図2】図2は、垂直な亀裂を示す、図1のパイルの先端の拡大図である。
【図3】図3は、強打中の本発明に係るパイルの図である。
【図4】図4は、取り外し可能な無線器モジュールの図である。
【図4A】図4Aは、取り外し可能な記録モジュールの図である。
【図5】図5は、パイルを監視するための好適な方法のフローチャート図である。
【図6】図6は、本発明を適用して損傷発生が検出されたパイルの強打中に収集されたパイルのデータを示すグラフ図である。
【図7】図7は、本発明を適用して損傷発生が検出されたパイルの強打中に収集されたパイルのデータを示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかの専門用語は、利便性のためだけに後述の記載に適用され、限定するものとみなされるべきではない。“上“、”下“、”右“及び”左“という用語は、参照される図面での方向を指定する。ここで適用されるように、”A,B若しくはCの少なくとも1つ“の記載は、A、B、C、若しくは、これらの組み合わせのいずれか1を示す。ここで、A,B,及び、Cは、顕著な特徴を表す。さらに、”a“及び”one“という用語は、特に記載のない限り1若しくは複数の参照項目を含むように規定される。
【0011】
図1を参照して、本発明に係るパイル10が示されている。パイル10は、通常、高強度のストレンド12を適用する周知の方法で形成され、規定された断面領域14を有する。一体成型(casting)の前に、第1の歪ゲージ20は、先端22からパイル直径d、好ましくは、断面領域13の中間点に設置される。第2の歪ゲージ24は、先端22から、好ましくはパイル長さの50%未満である決まられた距離Xに設置される。歪ゲージ20,24、即ち、同じ測定値になるように設定された複数の歪ゲージは、同一直線状に設置され、頂点30の付近のパイルの側面中に埋め込まれた貯蔵容器28に、パイルの内部に設置されたワイヤ26を通して接続されている。
【0012】
パイル10が一体成型(cast)され、ストレンド12が切断された後に、発生するパイルの初期応力は、内側へ引くストレンド12の合力の間の平衡若しくは釣り合いの状態であり、均一な力が、その自然な一体成型状態の外側へ圧力をかけるようにコンクリートの断面領域14に亘って拡散する。2つの対抗する力は、最終的に平衡し、発生する初期応力となる。パイルの初期応力は、頂上若しくは先端から2d未満の距離で発生し、従って、先端から1dでのゲージ20の位置に基づいて歪ゲージ20,24の間に表示される測定初期応力に僅かな差が生じ得る。何かこの平衡を崩すことが発生する場合、測定静的初期応力の変動、増大若しくは減少、が生じる。パイル10は、垂直方向の亀裂20を被り、図2に示すように、断面領域及び後の平衡は影響を受ける。最小で、(端部の内部を見ると)パイル10の端部は、少なくとも2つのセクションを有する。各セクション14’、14に発生する初期応力は、セクションの断面領域、及び現在若しくはセクション14、14’に残存するストレンド12の総数によって決まる。
【0013】
図2に示すように、パイル先端部22に関連する幾つかの非対称の亀裂18は、前述の要因によるある種の静的な初期応力シフトが生じるだろう。対称の亀裂は、測定システムが配置された中心部の損失によっても検出され得る。測定静的初期応力の全体の損失は、ストレンド12からパイルの中心部(ストレンド12の内部の測定システムの位置)のポテンシャル、若しくは、実際の全体の分離を表す。静的な初期応力の全体の損失は、激しい強打の間に砕けたパイル先端22で生じる大きな力の波の反射に起因する大きな引張応力に最終的に追従するだろう極限事象である。しかし、強打の間の静的な初期応力の大幅の変化、及び圧縮する初期荷重の著しい損失は、本発明に係って、垂直なクラック18を有するパイル先端の損傷の予測先端へ案内するインジケータとして記載されている。しかし、パイル強打ハンマ32のハンマの一撃からの先端の反発を防ぐような、パイルの先端での大きい測定静的圧縮応力(残留応力)は、地下の(図の16で参照される)土壌表面摩擦力に加えてパイル10の重さの総和であり得る。第1の歪ゲージ20と比較して第2の歪ゲージ24での静的応力の測定値は、残留応力状態の信号に対するパイル先端の損傷を判別に適用される。
【0014】
本発明によれば、初期応力シフトの大きさは、更新されたパイルの完全性因子に最終的に重みを加える。強打の経過中の測定波の速さの変化は、材料応力状態の重大度を測定するためにも適用され得る。
【0015】
本発明以前では、パイル先端の端部の損傷を示す初期反射の発生を利用する慣習的で、従来の試験方法の適用によると、垂直方向の亀裂18が、検出できなかった。これは、比較の結果が、幾つかの場合で上手く相互の関係を比較できなかったためと考えられる。高い引張状態によって発生する亀裂は、通常、垂直方向の亀裂に直交する方向に入り、初期応力状態の変化を引き起こし得ない。これらのタイプの亀裂は、通常、パイル10のパイル先端からさらに上方にも生じ、従来の初期反射解析方法を適用して一般的に検出できる。
【0016】
最も簡易な形態の本発明によると、2つの別々に独立した歪ゲージ20、24は、パイルの中心部の付近とパイル先端22とに設置/取り付けられる。第1の歪ゲージ20は、パイル先端22の非常に近く、好適には断面領域14の中心点でパイル先端22からある直径dの範囲内に設置される。第2の歪ゲージ24は、パイルの頂上30に向かう方向に第1の歪ゲージ20を通り越して、同一直線上、且つ、先端22からパイル10の上方に所定且つ管理された距離Xに配置される。この管理された距離Xは、先端22から好適には5乃至20フィート(約1.52メートル、乃至、約6.10メートル)、さらに好適には10乃至15フィート(約3.05メートル、乃至、約4.57メートル)である。実際の距離Xは、パイル直径d及び全長のような因子を考慮して、パイル設計によって変化するだろう。現在の方法は、基準測定値である先端22から最も離れたゲージ24の、(静的及び動的の両方の)独立した歪ゲージ測定値及び関連する比較を利用する。電子機器を調整する歪ゲージ20,24は、パイルの頂上から下方に管理された距離及び方向、好適には2d、に配置された容器28に設置された取り外し可能な自家発電データコレクタ/シグナルナ34及びトランスミッタ36にワイヤ36を通してデータを伝送する。この管理された距離は、好適には、メモリにも保存される。好適には、加速度計38は、容器28に嵌合可能である電源内蔵型のデータコレクタ/シグナルコンディショナ34及びトランスミッタ36をも包含する。
【0017】
データコレクタ34は、好適には、不揮発性メモリ及び電源58のプログラム可能なコントローラである。トランスミッタ36は、周知若しくは特許のワイヤレスシグナルトランスミッタの何れかであり、好適には例えばブルートゥース若しくはWiFi技術に基づいて、リモートコントローラ40にデータ信号を伝送するためのデータコレクタ34に接続されている。好適には、データコレクタ34、トランスミッタ36及び加速度計38は、図4に示すように、容易に取り付けられ、再利用のためにパイル10の容器28から取り外しできる、分離する内蔵型の、取り外し可能で、再利用可能なワイヤレスデータインターフェースモジュール42としてバッテリ58と組み合わされ、簡易なスナップインプラグ接続(若しくは他の適切な接続)が、歪ゲージ20,24から、さらに好適には歪ゲージ20、24と関連する調整電子機器から延びるワイヤ26に設置される。
【0018】
コントローラ40は、歪ゲージ20、24からの信号を受信し、そして連続的に測定され、一体成型(好適には測定)の後で、パイル取り付けの前に最初に規定された相対的な静的初期荷重の応力レベルと、他のパラメータのようにパイル先端22の完全性を評価するための予測範囲に反する動的力の測定値と、を比較する。
【0019】
パイル強打ハンマ32からの衝撃の後に、圧縮波は、基準ゲージ24を通って、所定の距離(X−d)離れた先端のゲージ20の方向でパイル10の下方へ伝播する。複数の入射波の測定値の間の時間若しくは位相の遅延は、許容可能な範囲に対する波の速さ、若しくは、速度を決定及び確認するために適用され得る。また、圧縮波は、先端からゲージ24を通ってまた頂上へ反射し、そして波の速さ若しくは速度を確認するために頂上からまた基準ゲージ24へ反射するために、基準ゲージ24からの圧縮波の時間若しくは位相の遅延を測定することが可能である。これは、損傷されている先端による影響を受けない波の速さを測定/確認するためのパイルの頂上から基準ゲージ24までの既知の所定の距離を提供する。
【0020】
ワイヤレスデータインターフェースモジュール42に設けられた加速度計38は、高い精度で波の速さを追跡/監視するために、先端の装置(歪ゲージ20、24)で位相の遅延タイミングを測定する基準点として好適には適用され得る。先端の歪ゲージ20は、測定された下方へ向かう波のすぐ後に反射された上方へ向かう力の波の成分を検知するだろう。これは、先端22で歪ゲージ20によって測定される下方へ向かう成分波及び遅発の反射された上方へ向かう成分波の重ね合わせを生じさせる。これは、このために下方及び上方へ向かう反射された衝撃波の非重ね合わせの最大部分の基準として第2の歪ゲージ24を適用する比較で説明される。これは、パイルの末端境界での材料密度差傾向若しくはエネルギ損失を測定することにも適用され得る。パイル先端の土壌状態に依存して、下方に向かう波の歪を最大にするほぼ直後に反射された歪成分の重ね合わせは、パイル先端22を激しいパイルの強打中の圧縮力の損傷の影響を受けやすくする。ゲージ20、24の2つの分離した位置で測定動的力は、断面領域14で増大された弾性材料係数で拡大される測定歪から計算される。本発明は、既知の、係数、領域及び静的初期応力は、(残留応力の変化を監視するために基準値及び予測値を仮定した場合)両方の測定位置でほぼ一定のままであるべきであり、この比較は、正確な段階的及び領域平衡的な歪、若しくは、力の測定値に注目しているという事実を前提にしており、パイル10のパイル強打を監視する一例の好適な方法のフローチャートが図5に示されている。SG1及びSG2は、第1及び第2の歪ゲージ20,24について説明している。
【0021】
パイル設計の変更に従う差断面領域14も、比較で説明され得る。例えば、歪ゲージ20、24において図1に示される領域14が変化した場合に、これは各位置で実際の断面領域を適用することによって説明され得る。硬い端部を有する中空パイルの場合に重心の基準測定値の代わりに個別及び平均の歪ゲージ測定値を適用することもできる。中空の先端状態及び他の組み合わせの話でも適用できる。
【0022】
コントローラ40での比較は、個々の歪み/力の測定値の間の差が(前述された状態で説明する)許容範囲内にあるかどうかを判別する。強打中の静的初期荷重の応力基準レベルの測定変動若しくは損失は、初期応力のかかるストレンド12からコンクリート材のポテンシャル分離を示している。歪波の下がり−上がりの重ね合わせによって説明できない歪の測定値での予測差よりもかなり高いことは、損傷したパイル先端22のために断面領域の変化を誘導する損傷、例えば、図2に示すような亀裂18を示している。いずれにせよ、これは、潜在的なパイル先端22の欠陥として診断若しくは報告される。
【0023】
80フィート(約24.38メートル)の長さ及び24インチ(約0.61メートル)の寸法dのパイルの試験データは、図6及び7に示されている。静的初期荷重の歪による歪差は、先端ゲージ20に示され、約900打(降下の実際の開始は、監視データで892打であった)で急な降下を示す。全先端欠陥は、約1200打で明確になった。図7の波の速さも、同じ基準位置での波の速さの降下を示す。ここで、この降下は、初期の亀裂の開始と思われている。本システムは、先端ゲージ20での差初期応力の歪測定値を適用する従来のシステムより25%早く欠陥を予測した。これは、パイルが、時間及び費用の節約するために素早く引き抜かれたり、交換されたり、出来る限り保全したり、すなわち新パイルを選択して素早く廃止を促進してきたことを意味する。
【0024】
簡潔な要旨の本システムは、電源内蔵型ゲージ信号を受けるためのパイル頂上30からパイル表面で下方へほぼ2直径に配置された容器28と、ワイヤレスデータインターフェースモジュール42とを取り付けた外面の接近可能な低めの同一平面に内面的に接続された共通に配置された調整電子機器を有する2つの組み込み歪ゲージを、好ましくは、適用する。任意的に、他の加速器計は、波の速さ監視若しくはさらなる波動力学計算で精度を改善するためにモジュール42にパイル10の頂上で加速器計38と連結して適用され得る先端歪ゲージ20若しくは基準歪ゲージ24を下方に配置され得る。また、加速度及び速度は、離れた所定の距離X−dに設置された歪ゲージ20,24によって、若しくは、パイルの頂上の反射面を適用する歪ゲージの1つから得られたデータと、歪ゲージに対する既知の距離とを適用するコントローラ40によって導出され得る。内部のシステムからのデータは、好適には電源内蔵型の、パイル先端22の動的変位を測定され、パイルの反発を含む加速器計38を適用するパイル頂上での変位を測定され、ピーク及び残留先端応力を測定され、パイル10の引張応力を測定され、パイル貫通率の監視及び記録され、波の速さの測定、監視及び記録され、とりわけ生産パイル設置及び品質保証のための電気的記録装置として機能するような、ハンマの一撃、打撃及び単位変位毎の打撃を数え、記録し、表示するために検査官によって操作されるノート若しくは携帯型コンピュータデバイスであり得る、トランスミッタ36を有する(若しくは任意的に、トランスミッタ若しくは無線機がパイルに埋め込まれ得る)データインターフェイスモジュール42、を適用するパイル10から伝送される。コントローラ40は、(波の速さと、応力と、差歪/差応力との組み合わせの監視を通して)パイルの反発状態が起こりそうな場合若しくは事象、又は、潜在的なパイル若しくはパイル先端の欠陥状態が検出された場合に検査官に自動的に警告も与える。ワイヤレスデータインターフェイスモジュール42は取り外し可能で、再利用可能であるので、パイルを製造する費用が、従来の内部的な機器を備え、監視されたパイルと比べて減少される。
【0025】
さらに好適には、システムは、パイル設置の後に初期応力の歪荷重及び潜在的損失を監視する杭構造も有し、測定歪の変動若しくは損失を検出するために、長期間で監視装置に接続すること、即ち、歪ゲージ20及び/若しくは24への接続によって長期間の監視するための性能を有する。これは、状況による内部的なストレンドの腐食若しくは磨耗のための層間剥離を示している。歪ゲージ20、24は、さらに測定データの完全性で過剰なレベルを含む垂直方向の荷重分布/荷重伝達の見識を与える。
【0026】
本発明のさらなる他の実施形態では、図1に示されるように、内部の温度センサ50、52が、歪ゲージ20,24の1つ若しくは両方に好適には並設される。温度センサ54は、図4Aに示すように、プロセッサ44、不揮発性メモリ、温度センサ54及びバッテリ58を有する記録モジュール42’にも設けられている。記録モジュール42’は、パイル一体成型の直前に容器28に接続される。温度センサ50、52、54は、ストレンド12が切断されたときにパイルの初期応力を測定及び記録もするプロセッサと同様に、プロセッサによって記録/生成されるように差硬化プロファイル(パイル表面に対してコア)を許容する。測定初期応力の変化に伴う差硬化プロファイルの結果は、例えば、歪ゲージ20、24調整電子機器の1つ若しくは容器28の1部分に取り付けられた所定のメモリのように、パイル10に設置された不揮発性メモリ56で保存され得る。さらに、また、パイル10の寸法の詳細なデータ及び固有のパイル10のシリアルナンバの変換に伴う幾つかのセンサ校正データは、メモリ56に保存され得る。このとき、このデータは、パイル10の取り付けの間に指定パイル10のデータインターフェースモジュール42のコントローラ40に直ぐに適用される。
【0027】
パイル取り付けの間に、データインターフェースモジュール42は、前述のように、容器28に結合され、コントローラ40は、データの傾向及び相関を確認すると共に位置及び限界を設定した応力/歪の監視をすることに関連して適用される、パイル10の固有のシリアルナンバ、製造及びセンサ配置寸法、硬化プロファイル結果、センサ校正データ及び不揮発性メモリ56に保存されたパイル10の初期応力にアクセスできる。個々の記録モジュール42’が必要ではなく、データインターフェースモジュール42は、2つの機能を提供できるのでデータインターフェースモジュール42に温度センサ54を有することも可能である。費用対効果があるならば、取り外し可能なバッテリを唯一有する記録モジュール42’をもたらすために、プロセッサ44及び記録モジュール42’の不揮発性メモリ要素は、(硬化モニタリング機能をさらに有しているために容器28の温度センサ54を加えて)ゲージ調整電子機器を包含され得る。
【0028】
本発明は、強打基準を適用して強打されたパイルの取り付けの従来の取り付け方法に従って適用される。強打基準は譲受人から適用され十分に監視されたパイル10で規定されていたので、ある場所に適用されている幾つかのパイルで少数の電気設備で適用することもできる。コントローラ40は、ユーザインプットの基準上昇データに関連するパイル10の(絶対)先端上昇と、操作者が記録した基準上昇に関連する動的なパイル貫通データとを監視し得る。ユーザインプット(また指定された強打基準)の最小のパイル10の先端上昇が達成された際に、コントローラ40は、強打基準若しくはパイルの反発で指定されたユーザインプットの(補正された打撃の)打撃カウント状態の要求が達成された場合に操作者に信号を送るだろう。ハンマエネルギ伝達効率に関して劣化パイルクッションの影響についての計算結果を規格化するために、パイルのインピーダンスによって増大された速度を導出する加速度計38を適用するパイル頂上で測定されるように最大力を適用することができる。最小のパイル10先端の上昇及び補正された一撃の打撃数の要求数若しくはパイルの反発が達成され、故障状態がシステム機器を適用して全く検出されなかった場合には、パイルの取り付けは、適切に完遂されたように承認される。
【0029】
コントローラ40の基本の(オフ)、赤、黄色、緑、ライトシグナル伝達スキームは、故障(損傷)−オフ/赤、応力緑/黄色/赤、最小先端上昇−オフ/黄色(閉)/緑(発生)、打撃カウント(補正された一撃)−オフ/黄色(閉)/緑(発生)、パイル反発−オフ/緑、のなどの1つのライトが設置され得る。緑は全て良好を示し、黄色は設置位置/限界のアプローチを表示/警告し、赤は問題があることを示す。これらは、結果解釈を簡易にするために連続する方法で操作者に自動的に信号を発する。この目的は、故障ライトを決して点灯することなく、パイルの反発及び打撃数のいずれか一方に従って取り付けが完了(3緑)に向かうように、全て(変わらず)緑で点灯したままであることである。
【0030】
前述のシステムは、この構成によって制限されず、同様の結果を得られる本発明の範囲内で着手することができる。この結果、本発明は、既存の試験方法を適用すること実現不可能な品質の制御のレベルを提供するように独自に適合されている。
【0031】
本発明の好適な実施形態が詳細に記載されてきたので、本発明は、単なる例として考えられるべき前述の特定の実施形態に限定されない。本発明のさらなる改善及び拡張が、展開され得る、全てのこれらの改善は、記載された請求項によって規定された本発明の範囲内でなされると判断される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイルのストレンドと、
コンクリートのパイル中心部を形成するストレンドの周囲に配置されたコンクリートと、
前記パイル中心部の付近とパイル先端とに一体成型された第1及び第2の歪ゲージと、
歪ゲージから個々の歪ゲージ測定値を送信するために適用された前記パイルに接続されたトランスミッタと、
前記第1及び第2の歪ゲージからの信号を受け、強打される前、及び/若しくは、間に設置された前記パイルで静的初期荷重の応力レベルと前記第1及び第2の歪ゲージからの信号を比較し、パイル先端の完全性を評価するために予測される範囲に対して動的な力の測定値を比較するコントローラと、を有し、
前記第1の歪ゲージは、先端から距離dに配置され、
前記第2の歪ゲージは、前記パイル先端から上方に所定の、管理された距離Xで、同一直線状に配置される、パイル。
【請求項2】
前記管理された距離Xは、前記パイルの長さの50%未満である、請求項1のパイル。
【請求項3】
前記パイルの頂上に容器で取り外し可能に設置されている、前記歪ゲージに接続された電源内蔵型のデータコレクタ/シグナル調節器及び前記トランスミッタをさらに有する、請求項1のパイル。
【請求項4】
前記コントローラは、パイルの全長に関連する前記管理された距離X及び前記距離dと、前記第1及び前記第2の歪ゲージからの信号とを適用して、又は、前記パイルの頂上から所定の距離で前記パイルに接続された加速度器を適用して前記パイルを通る波の速さの時間若しくは位相遅延を測定する、請求項1のパイル。
【請求項5】
前記コントローラは、異なる先端の静的及び異なる動的な基準応力を測定するために、初期荷重の静的応力への前記第1の歪ゲージからの動的先端応力と、パイル強打の打撃の前記第2の歪ゲージからの動的な応力とを比較する、請求項1のパイル。
【請求項6】
前記コントローラは、所定の限界に対する前記先端の静的な応力と前記異なる基準応力とを照合する、請求項5のパイル。
【請求項7】
前記コントローラは、パイル強打の打撃の全パイル応力を計算する、請求項5のパイル。
【請求項8】
前記コントローラは、差動的応力を測定するためにパイル強打の打撃の前記第1の歪ゲージからの動的先端応力と前記第2の歪ゲージから動的応力とを比較する、請求項1のパイル。
【請求項9】
前記パイル、前記パイルの測定初期応力、パイル寸法、ゲージ校正データ及び固有のパイル識別の少なくとも一つを保存する前記パイルに設置されたメモリをさらに有する、請求項1のパイル。
【請求項10】
前記パイルに接続された加速度計をさらに有する、請求項1のパイル。
【請求項11】
パイルストレンドを有するパイルと、コンクリートのパイル中心部を形成する前記巣トレンドの周囲に設置されたコンクリートと、前記パイル中心部の付近及びパイル先端に一体成型された第1及び第2の歪ゲージと、前記第1の歪ゲージは、前記先端から距離dに設置され、前記第2の歪ゲージは、同一直線状で、パイル長さの50%未満である前記パイル先端から所定及び管理された距離Xで設置され、前記複数の歪ゲージから個々の歪ゲージの測定値を送信する前記パイルに接続されたトランスミッタと、前記第1及び第2の歪ゲージから信号を受信するコントローラと、を設け、
X、d、前記パイル長さと、少なくとも1つのゲージ校正データ及び固有のパイル識別とについてデータを前記コントローラに供給し、
前記第1及び第2の歪ゲージで初期荷重の静的応力を測定し、
パイル強打の打撃の前記第1及び第2の歪ゲージからの応力データを前記コントローラに伝送し、
異なる先端の静的な応力及び差動的応力を測定するために、前記初期荷重の静的応力の前記第1の歪ゲージからの動的先端応力と前記第2の歪ゲージからの動的応力とを比較する前記コントローラを適用し、パイル先端の完全性を評価するために所定の限界に対して前記差先端静的応力及び前記差動的応力を照合し、前記限界を上回った場合に信号を提供する、ことを具備する強打の間にパイルを監視するための方法。
【請求項12】
全パイル応力を計算するための前記コントローラを適用し、全パイル応力が許容可能な応力範囲内であることを照合する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項13】
前記パイルに接続された前記第1及び第2の歪ゲージ若しくは加速度計の少なくとも1つの信号を適用する衝撃波伝播速度と、前記パイルに接続された加速度計X、dの前記データと、前記パイルの長さと、前記パイルの頂上から前記加速度計の距離と、を計算するための前記コントローラを適用し、前記波の速さのデルタ限界に対して前記衝撃波伝播速度を比較する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項14】
各パイル強打の打撃の打撃データを計算し、記録し、表示する前記コントローラを適用する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項15】
視覚インジケータを適用して操作者に示す前記コントローラを適用する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項16】
前記視覚インジケータは、前記差先端静的応力若しくは前記差動的応力が前記所定の限界を超えた場合に赤いインジケータライトを点灯することを備える、請求項15の方法。
【請求項17】
ユーザインプットの変位及び基準上昇データを適用するパイル先端の上昇を監視する前記コントローラを適用する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項18】
パイルクッション伝達効率を評価し、打撃平衡値を導出するために打撃に対する最大力伝達を計算する前記コントローラを適用する、ことをさらに有する請求項11の方法。
【請求項19】
下方及び上方への反射された衝撃波の非重ね合せの最大部分の基準値として第2の歪ゲージからの前記信号を適用する、ことをさらに具備する請求項11の方法。
【請求項20】
前記歪ゲージの1つを適用する前記パイルの頂上の反射表面からの波の速度を測定する、ことをさらに具備する請求項11の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−510971(P2013−510971A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538996(P2012−538996)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/056444
【国際公開番号】WO2011/060214
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(507023337)スマート・ストラクチャーズ・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】