定着装置及び画像形成装置
【課題】定着ニップ部の出口近傍に配置されるガイド部材への水分付着を抑制でき、異常画像等の問題を解消できる定着装置を提供する。
【解決手段】定着ローラに近接して配置されるガイド部材としての剥離部材58は、本体部58aと薄肉の剥離部58bとから構成され、剥離部58bは、剥離機能を損なわない範囲で、転写紙搬送方向に対して凹凸形状を有し、水蒸気の付着面積を低減されている。
【解決手段】定着ローラに近接して配置されるガイド部材としての剥離部材58は、本体部58aと薄肉の剥離部58bとから構成され、剥離部58bは、剥離機能を損なわない範囲で、転写紙搬送方向に対して凹凸形状を有し、水蒸気の付着面積を低減されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、未定着トナー像を保持した記録媒体を通して定着する定着装置、該定着装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この主の画像形成装置に用いられる定着装置では、例えば定着ローラと加圧ローラとの間でニップ部を形成し、トナー像を転写された記録媒体を上記ニップ部に通すことにより、加熱・加圧してトナー像を記録媒体(以下、「転写紙」ともいう)に定着するようになっている。
構成としては、上記の一対のローラを対向配置したいわゆる熱ローラ方式の他に、定着ローラに掛け回されたベルトと加圧ローラとの間でニップ部を形成するベルト定着方式のものも知られている。いずれにおいてもニップ部で加熱・加圧してトナーを溶融し、定着するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように、ニップ部で加熱、加圧して転写紙上にトナー像を定着する方式においては、転写紙がニップ部を通過する際に、転写紙内に保持されている水分が熱で水蒸気として放出される。
放出された水分は定着ローラ、加圧ローラ近傍、特に転写紙搬送路上へ水滴となって付着することがあり、次に搬送される転写紙に水滴が付着すると、転写紙がカールしたり搬送トラブルの原因ともなる。
また、両面プリントモードにおいては、水分が付着した状態で2面目の転写が行われることで、画像異常となることがある。
【0004】
これら水分は上記ニップ部からから発生し、ニップ部出口近傍の搬送ガイド部に付着する。すなわち、ニップ部の出口近傍には、転写紙を定着ローラから剥離するための剥離部材や、転写紙の搬送を方向付ける用紙ガイド部材等のガイド部材が設けられているが、水蒸気が温度の低いガイド部材に触れると、凝結して水滴となり、ガイド部材上に結露が発生する。
特に熱源を有する定着ローラ側のガイド部材への付着が多く、その中でもニップ部出口に対して最短の距離に位置する部分への付着が多いことがわかっている。
剥離部材は定着ローラとのギャップを可能な限り小さく設置されることからより、水分が付着しやすい構成となっている。
特に電源投入直後のガイド部材は定着ローラ等からの輻射熱で十分に加熱されていないため、水分が付着し易い。十分に加熱された状況下においては水分付着は発生しないことも確認されている。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、ニップ部の出口近傍に配置されるガイド部材への水分付着を抑制でき、異常画像等の問題を解消できる定着装置の提供を、その主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転部材間のニップ部に未定着トナー像を保持した記録媒体を通し、加熱・加圧して定着する定着装置であって、前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に、前記回転部材に近接して記録媒体をガイドするガイド部材を備えている定着装置において、前記ガイド部材が、記録媒体が前記ニップ部を通過することによって生じる水蒸気の付着を抑制する形状又は機能を有していることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が、前記回転部材の軸方向に亘って、記録媒体のガイド機能を維持できる範囲で不連続に形成され、面積を低減されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が通気孔を有していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、前記回転部材に近接した部分は他の部分よりも熱容量が小さいことを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の定着装置において、前記近接した部分と前記他の部分とが異なる材料で形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、該剥離部材は前記回転部材との間のギャップを保持するための位置決め部を有し、該位置決め部は前記剥離部材の一部により一体に形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材は、該ガイド部材を加熱する加熱源を有していることを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材は、水蒸気を記録媒体の搬送路から外側へ導出する排気流路を有していることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の定着装置において、前記排気流路に強制的に気流を発生させる気流発生手段を有していることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、画像形成装置において、請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、定着ニップ部の出口近傍に配置されるガイド部材への水分付着を抑制でき、異常画像等の問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
【図2】定着装置の要部側面図である。
【図3】剥離部材の一部省略の斜視図である。
【図4】転写紙のサイズに対する剥離部材の位置関係を示す平面図である。
【図5】第2の実施形態に係る定着装置の要部斜視図である。
【図6】同要部側面図である。
【図7】第3の実施形態に係る定着装置の剥離部材の概要側面図である。
【図8】同剥離部材の変形例を示す概要側面図である。
【図9】従来の剥離部材の配置状態を示す概要側面図である。
【図10】第4の実施形態に係る定着装置の剥離部材の配置状態を示す概要側面図である。
【図11】第5の実施形態に係る定着装置の要部側面図である。
【図12】同要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1乃至図4に基づいて第1の実施形態を説明する。まず、図1に基づいて本実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の構成の概要を説明する。
中間転写ユニット10における未定着像担持体としての中間転写ベルト8の下面に対向して、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。これらの作像部6Y、6M、6C、6Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は同一構造である。
各作像部6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された図示しない帯電手段、現像装置5、図示しないクリーニング手段等で構成されている。
【0013】
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
感光体ドラム1は、不図示の駆動部によって図中、時計回り方向に回転駆動され、帯電手段の位置で表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、クリーニング手段との対向位置に達し、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーが回収される(クリーニング工程)。クリーニング後感光体ドラム1の表面は図示しない除電ローラにより電位を初期化される。こうして、感光体ドラム1上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
【0014】
上述した作像プロセスは、図1に示すように、4つの作像部6Y、6M、6C、6Kで、それぞれ行われる。すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
【0015】
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kにはトナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
【0016】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写手段としての2次転写ローラ19との対向位置に達する。中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体としての転写紙S上に転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Sが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Sはレジストローラ対28で一旦停止され、斜めずれを修正された後レジストローラ対28により所定のタイミングで2次転写ニップに向けて搬送される。そして、上記のように、2次転写ニップにおいて転写紙S上に、所望のカラー画像が転写される。
【0017】
2次転写ニップの位置でカラー画像を転写された転写紙Sは、定着装置20へ搬送され、ここで、定着ローラと圧力ローラとの間のニップ部で挟持・搬送されることにより熱と圧力を受け、表面に転写されたカラー画像を定着される。
定着を終えた転写紙Sは、排紙ローラ対29により、装置本体上面に形成された排紙部30へ出力画像として排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
図1において、符号32は読み取り部を示している。
【0018】
定着装置20は、図2に示すように、回転部材としての定着ローラ50と、図示しない熱源を有しあるいは外部加熱方式で加熱される加熱ローラ52と、定着ローラ50と加熱ローラ52とに掛け回された定着ベルト54と、定着ローラ50に対向し、定着ベルト54を介して定着ローラ50との間でニップ部Nを形成する回転部材としての加圧ローラ56とを備えており、いわゆるベルト定着方式の構成を有している。
ニップ部Nの出口近傍には、定着ローラ50に近接してガイド部材としての剥離部材58が配置されている(図1では省略)。
剥離部材58は、図示しない装置フレームに支持される本体部58aと、本体部58aよりも薄肉に形成され、先端が定着ローラ50の表面(厳密には定着ベルト54の表面)に近接する剥離部58bとから構成さされている。
【0019】
上述のように、ニップ部Nを通過するときの熱で転写紙Sに含まれている水分が蒸発し、ニップ部Nの出口近傍は水蒸気により湿度の高い雰囲気となる。
発生した水蒸気はニップ部Nの出口に近いほど多く、このため出口に最も近接した剥離部58bに付着しやすい。
本実施形態では、この問題を解消すべく、剥離部58bへの水分付着を抑制するために、剥離機能を損なわない範囲で剥離部58bの面積を減らすこととしている。
図3に示すように、剥離部58bは、定着ローラ50の軸方向(長手方向)に亘って、凹凸形状ないし櫛歯形状をなす不連続形状として形成されており、凸部58b−1のみによって剥離機能を担うようになっている。
【0020】
図4に示すように、凸部58b−1は転写紙Sの各サイズに対応できるように、配設されている。
このように、剥離部58bの面積を低減することにより、剥離機能を維持しながら水分の付着(水蒸気付着と同義)を抑制することができる。本実施形態の凹凸形状では、凹部分から水蒸気が逃げる作用を同時に得ることができ、水分の付着抑制効果を高めることができる。
【0021】
図5及び図6に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し特に必要がない限り、既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態では、剥離部材58の剥離部58bに、定着ローラ50の軸方向に亘って略等間隔に通気孔58cが形成されている。
通気孔58cの形成によって、第1の実施形態と同様に、面積低減による水分付着抑制機能を得ることができる。また、図6に破線矢印で示すように、水蒸気を通気孔58cを介して剥離部材58の搬送面と反対の裏側へ逃がすことができる。
本実施形態の場合にも剥離機能は維持できる。
【0022】
図7に第3の実施形態を示す。
上記各実施形態では剥離部58bの形状(面積低減)によって水分付着を抑制する構成としたが、本実施形態では材質(熱容量)の観点から抑制することを特徴としている。
剥離部材58は定着ローラ50の近傍、換言すれば、加熱される定着ベルト54の近傍に配置されるため、これらの熱の影響を受けて昇温する。剥離部材58の温度が上昇している状態においては、水蒸気を含む雰囲気があっても結露しない。
本実施形態では剥離部58bの熱容量を小さくして昇温し易くし、これによって水分付着を抑制するものである。
【0023】
本実施形態における剥離部材60は、本体部60aと、該本体部60aの搬送面側に固定された、本体部60aとは材質が異なる薄肉板60bとから構成されており、薄肉板60bの延長部分が剥離部60cとしてなる。
薄肉板60bを金属、なかでもアルミニウム等の熱伝導性の良い材料で形成することにより、剥離部60cを熱容量が少なく昇温時間が少ない領域とすることができ、水分付着を抑制することができる。
図8に示すように、剥離部60cのみをアルミニウム等の別材料とすれば、さらに短時間で昇温させることができる。
【0024】
図9及び図10に基づいて第4の実施形態を説明する。
従来の剥離部材62は、図9に示すように、非画像部位に位置する位置決め板64により定着ローラ50とのギャップを保持するようになっている。位置決め板64は樹脂材料で対応していることが多い。剥離部材62と位置決め板64とが別部材であるため、定着ベルト54からの熱伝導度は低い。
本実施形態における剥離部材66は、定着ローラ50(厳密には定着ベルト54)とのギャップを保持する位置決め部66aを有している。位置決め部66a(分かりやすくするためにハッチングで表示)は剥離部材66の一部を利用して同じ材料で一体に形成されている。
このため、定着ベルト54の熱を吸収し易く、短時間で剥離部材66の温度を上昇させることができる。
剥離部材66は上記各実施形態で説明した形状としてもよい。
【0025】
図示しないが、剥離部材を自ら発熱可能な構成としてもよい。例えば、剥離部材の搬送面と反対側の面に加熱源としてのシート状のヒータを配置し、あるいは剥離部材の内部に加熱源としての発熱抵抗体を埋設する構成とすることができる。
発熱制御としては、例えば定着装置への通電と同時に上記加熱源へ通電するようにしてもよい。
【0026】
図11及び図12に基づいて第5の実施形態を説明する。
図11に示すように、本実施形態における剥離部材58は、その搬送面と反対側の面に水蒸気を転写紙の搬送路から外側へ導出する排気流路70を有している。図11において、符号72は、搬送ガイド板を示している。
排気流路70は、ローラ長手方向両端部及び剥離部58bの近傍が開口したダクト形状を有している。
図12に示すように、剥離部58bには第2の実施形態と同様に通気孔58cが形成されている。
転写紙Sがニップ部Nを通過することにより発生した水蒸気は、通気孔58cを介して排気流路70内に入り、ローラ長手方向に移動する。
このときの気流は、ニップ部Nの出口近傍の雰囲気温度と搬送路外との温度差によって発生する自然対流方式である。
【0027】
水蒸気は気流によって移動するため、剥離部58bに付着する機会が低減し、水分付着が抑制される。
本実施形態では温度差によって気流を発生させる構成としたが、ファン等の気流発生手段を設けて排気流路70内に強制的に気流を発生させるようにしてもよい。
【0028】
上記各実施形態でガイド部材として剥離部材を例示したが、用紙搬送ガイド板においても同様に実施することができる。
また、定着ローラ側のガイド部材だけでなく、加圧ローラ側のガイド部材においても、水分付着がある場合には同様に実施することができる。
また、ベルト定着方式の定着装置に限らず、熱ローラ方式の定着装置においても同様に実施することができる。
【符号の説明】
【0029】
20 定着装置
50 回転部材としての定着ローラ
56 回転部材としての加圧ローラ
58、66 ガイド部材としての剥離部材
58c 通気孔
66a 位置決め部
70 排気流路
N ニップ部
S 記録媒体としての転写紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】特開2000−89594号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、未定着トナー像を保持した記録媒体を通して定着する定着装置、該定着装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この主の画像形成装置に用いられる定着装置では、例えば定着ローラと加圧ローラとの間でニップ部を形成し、トナー像を転写された記録媒体を上記ニップ部に通すことにより、加熱・加圧してトナー像を記録媒体(以下、「転写紙」ともいう)に定着するようになっている。
構成としては、上記の一対のローラを対向配置したいわゆる熱ローラ方式の他に、定着ローラに掛け回されたベルトと加圧ローラとの間でニップ部を形成するベルト定着方式のものも知られている。いずれにおいてもニップ部で加熱・加圧してトナーを溶融し、定着するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように、ニップ部で加熱、加圧して転写紙上にトナー像を定着する方式においては、転写紙がニップ部を通過する際に、転写紙内に保持されている水分が熱で水蒸気として放出される。
放出された水分は定着ローラ、加圧ローラ近傍、特に転写紙搬送路上へ水滴となって付着することがあり、次に搬送される転写紙に水滴が付着すると、転写紙がカールしたり搬送トラブルの原因ともなる。
また、両面プリントモードにおいては、水分が付着した状態で2面目の転写が行われることで、画像異常となることがある。
【0004】
これら水分は上記ニップ部からから発生し、ニップ部出口近傍の搬送ガイド部に付着する。すなわち、ニップ部の出口近傍には、転写紙を定着ローラから剥離するための剥離部材や、転写紙の搬送を方向付ける用紙ガイド部材等のガイド部材が設けられているが、水蒸気が温度の低いガイド部材に触れると、凝結して水滴となり、ガイド部材上に結露が発生する。
特に熱源を有する定着ローラ側のガイド部材への付着が多く、その中でもニップ部出口に対して最短の距離に位置する部分への付着が多いことがわかっている。
剥離部材は定着ローラとのギャップを可能な限り小さく設置されることからより、水分が付着しやすい構成となっている。
特に電源投入直後のガイド部材は定着ローラ等からの輻射熱で十分に加熱されていないため、水分が付着し易い。十分に加熱された状況下においては水分付着は発生しないことも確認されている。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、ニップ部の出口近傍に配置されるガイド部材への水分付着を抑制でき、異常画像等の問題を解消できる定着装置の提供を、その主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転部材間のニップ部に未定着トナー像を保持した記録媒体を通し、加熱・加圧して定着する定着装置であって、前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に、前記回転部材に近接して記録媒体をガイドするガイド部材を備えている定着装置において、前記ガイド部材が、記録媒体が前記ニップ部を通過することによって生じる水蒸気の付着を抑制する形状又は機能を有していることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が、前記回転部材の軸方向に亘って、記録媒体のガイド機能を維持できる範囲で不連続に形成され、面積を低減されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が通気孔を有していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、前記回転部材に近接した部分は他の部分よりも熱容量が小さいことを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の定着装置において、前記近接した部分と前記他の部分とが異なる材料で形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、該剥離部材は前記回転部材との間のギャップを保持するための位置決め部を有し、該位置決め部は前記剥離部材の一部により一体に形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材は、該ガイド部材を加熱する加熱源を有していることを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記ガイド部材は、水蒸気を記録媒体の搬送路から外側へ導出する排気流路を有していることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の定着装置において、前記排気流路に強制的に気流を発生させる気流発生手段を有していることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、画像形成装置において、請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、定着ニップ部の出口近傍に配置されるガイド部材への水分付着を抑制でき、異常画像等の問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
【図2】定着装置の要部側面図である。
【図3】剥離部材の一部省略の斜視図である。
【図4】転写紙のサイズに対する剥離部材の位置関係を示す平面図である。
【図5】第2の実施形態に係る定着装置の要部斜視図である。
【図6】同要部側面図である。
【図7】第3の実施形態に係る定着装置の剥離部材の概要側面図である。
【図8】同剥離部材の変形例を示す概要側面図である。
【図9】従来の剥離部材の配置状態を示す概要側面図である。
【図10】第4の実施形態に係る定着装置の剥離部材の配置状態を示す概要側面図である。
【図11】第5の実施形態に係る定着装置の要部側面図である。
【図12】同要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1乃至図4に基づいて第1の実施形態を説明する。まず、図1に基づいて本実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の構成の概要を説明する。
中間転写ユニット10における未定着像担持体としての中間転写ベルト8の下面に対向して、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。これらの作像部6Y、6M、6C、6Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は同一構造である。
各作像部6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された図示しない帯電手段、現像装置5、図示しないクリーニング手段等で構成されている。
【0013】
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
感光体ドラム1は、不図示の駆動部によって図中、時計回り方向に回転駆動され、帯電手段の位置で表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、クリーニング手段との対向位置に達し、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーが回収される(クリーニング工程)。クリーニング後感光体ドラム1の表面は図示しない除電ローラにより電位を初期化される。こうして、感光体ドラム1上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
【0014】
上述した作像プロセスは、図1に示すように、4つの作像部6Y、6M、6C、6Kで、それぞれ行われる。すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
【0015】
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kにはトナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
【0016】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写手段としての2次転写ローラ19との対向位置に達する。中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体としての転写紙S上に転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Sが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Sはレジストローラ対28で一旦停止され、斜めずれを修正された後レジストローラ対28により所定のタイミングで2次転写ニップに向けて搬送される。そして、上記のように、2次転写ニップにおいて転写紙S上に、所望のカラー画像が転写される。
【0017】
2次転写ニップの位置でカラー画像を転写された転写紙Sは、定着装置20へ搬送され、ここで、定着ローラと圧力ローラとの間のニップ部で挟持・搬送されることにより熱と圧力を受け、表面に転写されたカラー画像を定着される。
定着を終えた転写紙Sは、排紙ローラ対29により、装置本体上面に形成された排紙部30へ出力画像として排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
図1において、符号32は読み取り部を示している。
【0018】
定着装置20は、図2に示すように、回転部材としての定着ローラ50と、図示しない熱源を有しあるいは外部加熱方式で加熱される加熱ローラ52と、定着ローラ50と加熱ローラ52とに掛け回された定着ベルト54と、定着ローラ50に対向し、定着ベルト54を介して定着ローラ50との間でニップ部Nを形成する回転部材としての加圧ローラ56とを備えており、いわゆるベルト定着方式の構成を有している。
ニップ部Nの出口近傍には、定着ローラ50に近接してガイド部材としての剥離部材58が配置されている(図1では省略)。
剥離部材58は、図示しない装置フレームに支持される本体部58aと、本体部58aよりも薄肉に形成され、先端が定着ローラ50の表面(厳密には定着ベルト54の表面)に近接する剥離部58bとから構成さされている。
【0019】
上述のように、ニップ部Nを通過するときの熱で転写紙Sに含まれている水分が蒸発し、ニップ部Nの出口近傍は水蒸気により湿度の高い雰囲気となる。
発生した水蒸気はニップ部Nの出口に近いほど多く、このため出口に最も近接した剥離部58bに付着しやすい。
本実施形態では、この問題を解消すべく、剥離部58bへの水分付着を抑制するために、剥離機能を損なわない範囲で剥離部58bの面積を減らすこととしている。
図3に示すように、剥離部58bは、定着ローラ50の軸方向(長手方向)に亘って、凹凸形状ないし櫛歯形状をなす不連続形状として形成されており、凸部58b−1のみによって剥離機能を担うようになっている。
【0020】
図4に示すように、凸部58b−1は転写紙Sの各サイズに対応できるように、配設されている。
このように、剥離部58bの面積を低減することにより、剥離機能を維持しながら水分の付着(水蒸気付着と同義)を抑制することができる。本実施形態の凹凸形状では、凹部分から水蒸気が逃げる作用を同時に得ることができ、水分の付着抑制効果を高めることができる。
【0021】
図5及び図6に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し特に必要がない限り、既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態では、剥離部材58の剥離部58bに、定着ローラ50の軸方向に亘って略等間隔に通気孔58cが形成されている。
通気孔58cの形成によって、第1の実施形態と同様に、面積低減による水分付着抑制機能を得ることができる。また、図6に破線矢印で示すように、水蒸気を通気孔58cを介して剥離部材58の搬送面と反対の裏側へ逃がすことができる。
本実施形態の場合にも剥離機能は維持できる。
【0022】
図7に第3の実施形態を示す。
上記各実施形態では剥離部58bの形状(面積低減)によって水分付着を抑制する構成としたが、本実施形態では材質(熱容量)の観点から抑制することを特徴としている。
剥離部材58は定着ローラ50の近傍、換言すれば、加熱される定着ベルト54の近傍に配置されるため、これらの熱の影響を受けて昇温する。剥離部材58の温度が上昇している状態においては、水蒸気を含む雰囲気があっても結露しない。
本実施形態では剥離部58bの熱容量を小さくして昇温し易くし、これによって水分付着を抑制するものである。
【0023】
本実施形態における剥離部材60は、本体部60aと、該本体部60aの搬送面側に固定された、本体部60aとは材質が異なる薄肉板60bとから構成されており、薄肉板60bの延長部分が剥離部60cとしてなる。
薄肉板60bを金属、なかでもアルミニウム等の熱伝導性の良い材料で形成することにより、剥離部60cを熱容量が少なく昇温時間が少ない領域とすることができ、水分付着を抑制することができる。
図8に示すように、剥離部60cのみをアルミニウム等の別材料とすれば、さらに短時間で昇温させることができる。
【0024】
図9及び図10に基づいて第4の実施形態を説明する。
従来の剥離部材62は、図9に示すように、非画像部位に位置する位置決め板64により定着ローラ50とのギャップを保持するようになっている。位置決め板64は樹脂材料で対応していることが多い。剥離部材62と位置決め板64とが別部材であるため、定着ベルト54からの熱伝導度は低い。
本実施形態における剥離部材66は、定着ローラ50(厳密には定着ベルト54)とのギャップを保持する位置決め部66aを有している。位置決め部66a(分かりやすくするためにハッチングで表示)は剥離部材66の一部を利用して同じ材料で一体に形成されている。
このため、定着ベルト54の熱を吸収し易く、短時間で剥離部材66の温度を上昇させることができる。
剥離部材66は上記各実施形態で説明した形状としてもよい。
【0025】
図示しないが、剥離部材を自ら発熱可能な構成としてもよい。例えば、剥離部材の搬送面と反対側の面に加熱源としてのシート状のヒータを配置し、あるいは剥離部材の内部に加熱源としての発熱抵抗体を埋設する構成とすることができる。
発熱制御としては、例えば定着装置への通電と同時に上記加熱源へ通電するようにしてもよい。
【0026】
図11及び図12に基づいて第5の実施形態を説明する。
図11に示すように、本実施形態における剥離部材58は、その搬送面と反対側の面に水蒸気を転写紙の搬送路から外側へ導出する排気流路70を有している。図11において、符号72は、搬送ガイド板を示している。
排気流路70は、ローラ長手方向両端部及び剥離部58bの近傍が開口したダクト形状を有している。
図12に示すように、剥離部58bには第2の実施形態と同様に通気孔58cが形成されている。
転写紙Sがニップ部Nを通過することにより発生した水蒸気は、通気孔58cを介して排気流路70内に入り、ローラ長手方向に移動する。
このときの気流は、ニップ部Nの出口近傍の雰囲気温度と搬送路外との温度差によって発生する自然対流方式である。
【0027】
水蒸気は気流によって移動するため、剥離部58bに付着する機会が低減し、水分付着が抑制される。
本実施形態では温度差によって気流を発生させる構成としたが、ファン等の気流発生手段を設けて排気流路70内に強制的に気流を発生させるようにしてもよい。
【0028】
上記各実施形態でガイド部材として剥離部材を例示したが、用紙搬送ガイド板においても同様に実施することができる。
また、定着ローラ側のガイド部材だけでなく、加圧ローラ側のガイド部材においても、水分付着がある場合には同様に実施することができる。
また、ベルト定着方式の定着装置に限らず、熱ローラ方式の定着装置においても同様に実施することができる。
【符号の説明】
【0029】
20 定着装置
50 回転部材としての定着ローラ
56 回転部材としての加圧ローラ
58、66 ガイド部材としての剥離部材
58c 通気孔
66a 位置決め部
70 排気流路
N ニップ部
S 記録媒体としての転写紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】特開2000−89594号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転部材間のニップ部に未定着トナー像を保持した記録媒体を通し、加熱・加圧して定着する定着装置であって、前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に、前記回転部材に近接して記録媒体をガイドするガイド部材を備えている定着装置において、
前記ガイド部材が、記録媒体が前記ニップ部を通過することによって生じる水蒸気の付着を抑制する形状又は機能を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が、前記回転部材の軸方向に亘って、記録媒体のガイド機能を維持できる範囲で不連続に形成され、面積を低減されていることを特徴とする定着装置。
【請求項3】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が通気孔を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、前記回転部材に近接した部分は他の部分よりも熱容量が小さいことを特徴とする定着装置。
【請求項5】
請求項4に記載の定着装置において、
前記近接した部分と前記他の部分とが異なる材料で形成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項6】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、該剥離部材は前記回転部材との間のギャップを保持するための位置決め部を有し、該位置決め部は前記剥離部材の一部により一体に形成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項7】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材は、該ガイド部材を加熱する加熱源を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項8】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材は、水蒸気を記録媒体の搬送路から外側へ導出する排気流路を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項9】
請求項8に記載の定着装置において、
前記排気流路に強制的に気流を発生させる気流発生手段を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置。
【請求項1】
回転部材間のニップ部に未定着トナー像を保持した記録媒体を通し、加熱・加圧して定着する定着装置であって、前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に、前記回転部材に近接して記録媒体をガイドするガイド部材を備えている定着装置において、
前記ガイド部材が、記録媒体が前記ニップ部を通過することによって生じる水蒸気の付着を抑制する形状又は機能を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が、前記回転部材の軸方向に亘って、記録媒体のガイド機能を維持できる範囲で不連続に形成され、面積を低減されていることを特徴とする定着装置。
【請求項3】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材の少なくとも前記回転部材に近接した部分が通気孔を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、前記回転部材に近接した部分は他の部分よりも熱容量が小さいことを特徴とする定着装置。
【請求項5】
請求項4に記載の定着装置において、
前記近接した部分と前記他の部分とが異なる材料で形成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項6】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材が、前記回転部材から記録媒体を剥離する剥離部材であり、該剥離部材は前記回転部材との間のギャップを保持するための位置決め部を有し、該位置決め部は前記剥離部材の一部により一体に形成されていることを特徴とする定着装置。
【請求項7】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材は、該ガイド部材を加熱する加熱源を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項8】
請求項1に記載の定着装置において、
前記ガイド部材は、水蒸気を記録媒体の搬送路から外側へ導出する排気流路を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項9】
請求項8に記載の定着装置において、
前記排気流路に強制的に気流を発生させる気流発生手段を有していることを特徴とする定着装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−168405(P2012−168405A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30120(P2011−30120)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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