説明

定量注出装置

【課題】 高い圧力が加えられることなく、半液状食品を定量、容易に注出できる注出装置を提供すること。
【解決手段】外筒体に設けられたグリップ部と、外筒体の内部に設けられた移動シリンダと、移動シリンダ内に設けられたピストンと、ピストンを前方に駆動させる操作レバーと、ピストンを後方に付勢する戻しばねと、収納袋が連結される流入口と、流出口と、移動シリンダが後方端に位置しているとき、流入口を移動シリンダ内に連通させる流入孔と、移動シリンダが前方端に位置しているとき、流出口を移動シリンダの内部に連通させる流出孔と、を備えて定量注出装置を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばフルーツソースなどの半液状食品を収納した収納袋から半液状食品を定量ずつ注出させる定量注出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フルーツソースやマヨネーズなどの粘性を有する半液状食品を適量ずつ注出し、アイスクリームや食品類の上にかけるための定量注出装置が知られている。このような注出装置は、例えば特開平5−172062号公報に記載されているように、マヨネーズ等を充填した容器を定量注出装置に組み付け、ハンドルを握って伸縮筒を押圧し、その圧力でマヨネーズなどの粘調食品を所望量ずつ注出させている。
【特許文献1】特開平5−172062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、半固形状のカットフルーツなどを含み、食感も楽しめるようにしたフルーツソースの場合、注出時に高い圧力が加えられると、カットフルーツなどの半固形物がつぶれ、カットフルーツが有する独特の食感が失われてしまうことがある。
【0004】
また、注出装置の内部に弁機構を設け、弁機構により流路を開閉させて粘調食品を注出させた場合は、粘調食品が開閉弁を押し開いて流通することとなり、仮に半固形物を通過させた場合には半固形物が押しつぶされ、食感に変化が生じてしまう場合もある。
【0005】
また上記注出装置は、容器を装着させた状態では、横に寝かせた状態でしか置くことができなかった。そのため、注出装置が置かれた状態では、注出装置を持って縦に向きを変えて、それからハンドルを握り注出させる必要があり、特に複数の食品容器をそれぞれの注出装置に装着しておき、客からの要求に応じて注出装置を選択して取り上げ、注出させるという場合には、手間がかかり、円滑な作業ができなかった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、高い圧力が加えられることなく、半液状食品を定量、容易に注出できる注出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1、 外筒体と、前記外筒体の後方下部に設けられたグリップ部と、前記外筒体の内部に前後方向に移動可能に設けられた移動シリンダと、前記移動シリンダ内に設けられたピストンと、前記グリップに対して回動自在に設けられ、前記ピストンを前方に駆動させる操作レバーと、前記ピストンを後方に付勢する戻しばねと、半液状物質を収納した収納袋の取出口が連結される、前記外筒体の上面側に形成された流入口と、前記外筒体の下面側に形成された流出口と、前記移動シリンダの側壁に設けられ、該移動シリンダが後方端に位置しているとき前記流入口に重なり、該流入口を該移動シリンダの内部に連通させる流入孔と、前記移動シリンダの側壁に設けられ、該移動シリンダが前方端に位置しているとき前記流出口に重なり、該流出口を該移動シリンダの内部に連通させる流出孔と、を備えて定量注出装置を構成した。
【0008】
半液状物質とは、主にフルーツソース、ケチャップ、シロップなど粘性を有する食品類をさす。尚、食品に限らず他の物質でもよい。また半液状物質は、カットフルーツ、寒天、こんにゃく等を粒状にした食品など半固形食品を混在させた場合も含む。
【0009】
2、 1に記載の定量注出装置において、前記グリップの下端と前記操作レバーの下端を接地させた状態で、自立可能に形成した。自立は、収納袋を装着している状態でも安定していることとする。自立させる方法としては、グリップの下端と操作レバーの下端における設置面積を広げることや、前後左右のバランスを保持すること、重心に対するグリップの下端と操作レバーの下端の位置関係を所定のものとするなど各種方法があり、特に限定しない。
【0010】
3、 2に記載の定量注出装置において、前記流出口に、前記移動ピストンとともに作動する開閉蓋を設け、該移動ピストンの前後動に伴って前記流出口を前記開閉蓋により開閉させることとした。開閉蓋は、前後動に限らず、回動など他の動きで流出口を開閉させてもよい。
【0011】
4、 3に記載の定量注出装置において、前記ピストンの後方側停止位置を変更し、前記流出口から流出される前記半液状物質の流出量を調整する調整機構を備えることとした。
【発明の効果】
【0012】
本発明の定量注出装置によれば、操作レバーを握って離す一回の動作で、収納袋から半液状食品を定量注出できる。グリップと操作レバーにより自立させることができる。注出に際して半液状食品に圧力がかからないため、半固形物を含む半液状食品を注出できる。
【0013】
内部に設けられた通過孔の径が広いので、比較的大きな半固形物を含む半液状食品を扱うことができる。グリップと操作レバーにより自立させておき、必要に応じて注出装置を取り上げ、直ちに注出できる。また、複数用意された中から所望の注出装置を選択し、注出装置から直ちに半液状食品を注出できる。内部機構が簡易で、安価に製造でき、かつ分解が容易で、内部を容易に洗浄できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明にかかる注出装置の一実施形態について、図を参照して説明する。
注出装置10は、外筒体12と、外筒体12の後方下部に設けられたグリップ14と、グリップ14に回動自在に設けられた操作レバー16と、トレー18と、内部に設けられたピストン20などから構成されている。
【0015】
外筒体12は、樹脂製の円筒体で、前後方向に延びるシリンダ22が内部に形成してある。外筒体12の前端は開放されており、後端は、止め板23により閉鎖されている。
【0016】
外筒体12の上部には、トレー18と連結筒体26が設けられている。連結筒体26は、外筒体12の上面にほぼ垂直に形成してあり、内部には、外筒体12の壁体を貫通した流入口27が形成してある。連結筒体26には、連結管30が、密着しかつ容易に着脱可能に取り付けられている。連結管30は、トレー18の取り付け角度に合わせて屈曲しており、トレー18側の端部には、トレー18上に取り付けられた収納袋32(二点鎖線で示す。)の取出口34(図3参照。)に螺合させる組付け口35が形成してある。
【0017】
トレー18は、図4に示すように下台36と、下台36に対して回動自在に取り付けられた押さえカバー38から構成されている。下台36は、図1に示すように前方側を下に向けた傾斜した状態で取り付け具37に取り付けてあり、ねじ24を介して外筒体12の後部に取り付けられている。
【0018】
下台36と押さえカバー38の前方には、段部が斜め形成してあり、また押さえカバー38の左右両側には突片39が、下台36には突片39に対応した嵌合孔40が形成してある。そして押さえカバー38を下台36に組み付けると、先端部分が開放した状態で先細となり、突片39により押さえカバー38が下台36に適度な力で嵌合する。押さえカバー38を下台36に組み付けた状態を図2に示す。
【0019】
外筒体12の後部に設けられた止め板23には、取出し孔42が形成してあり、取出し孔42を通して作動竿44が後方に突き出ている。作動竿44の前端は、ピストン20に連結させてあり、作動竿44の後端には、調整ねじ46が軸方向に進退可能に螺合してある。止め板23と調整ねじ46の間には、作動竿44を後方に付勢する戻しばね45が組み付けられており、調整ねじ46のねじ込み量を変更することで、戻しばね45の付勢力が調整可能となっている。
【0020】
外筒体12の下部には、グリップ14、操作レバー16、流出口48、開閉部50などが設けられている。流出口48は、図5に示すように外筒体12の下側の壁体を貫通し、斜め前方に延びる注出口49に連通している。開閉部50は、後述する開閉蓋52が前後方向に摺動自在に組み付けられ、開閉蓋52の前後動により流出口48が開閉する。
【0021】
グリップ14は、ほぼ断面コの字状で、外筒体12の下部に固定してある。グリップ14は、外筒体12の斜め後方に延び、その下端には適度な面積を有する平坦な安定板54が取り付けてある。尚、安定板54は平坦でなく、安定して載置できれば他の形状でもよい。
【0022】
操作レバー16は、グリップ14の上部に設けられた支持ピン55により回動自在に取り付けられており、グリップ14と操作レバー16の双方を片手で握って、操作レバー16をグリップ14側に引き寄せられる。操作レバー16の上部は、図5に示すように外筒体12の内部に延び、作動竿44に設けられた係合ピン56の後部に係合している。更に操作レバー16の上部は、操作レバー16を操作しない状態において、戻しばね45の付勢力により後方に移動し、その後面が止め板23の内面に当接している。また操作レバー16の下端17は、適度な横幅を有し、かつグリップ14に設けられた安定板54の延長上に位置するように形成してある。
【0023】
外筒体12の内部、すなわちシリンダ22内には移動シリンダ60が設けられている。移動シリンダ60は、シリンダ22の内径より若干細く形成してあり、外筒体12に対して軸方向に移動可能に組み付けられている。移動シリンダ60は、前端から若干後方に下がった位置に頂壁62を具え、頂壁62により前方が閉塞されている。また移動シリンダ60の前方には、図1及び図2に示すように左右に突出するピン63が取り付けてある。ピン63は、外筒体12の先方の左右に軸方向に沿って細長く形成された長丸形状の長孔64内に移動自在に収納されている。これにより移動シリンダ60は、前後進の範囲が長孔64の孔の長さで規制されている。
【0024】
移動シリンダ60の側壁には、図5に示すように流入孔66と流出孔68がそれぞれ設けられている。流入孔66と流出孔68は、頂壁62の後面にほぼ一致した位置に、移動シリンダ60の中心軸を中心として上下対称に形成してある。更に流入孔66は、移動シリンダ60が後方端に移動したとき、流入口27に一致し、流出孔68は、移動シリンダ60が前方端に移動したとき、流出口48に一致する。
【0025】
更に、移動シリンダ60が後方端に移動すると、流出口48は移動シリンダ60の側壁で閉鎖され、移動シリンダ60が前方端に移動すると、同様に移動シリンダ60の側壁で流入口27が閉鎖される。
【0026】
また移動シリンダ60の前部には、開閉蓋52が設けられている。開閉蓋52は、移動シリンダ60の下部に、移動シリンダ60の移動方向と平行に移動シリンダ60の側壁から若干の間隙をもって取り付けられている。開閉蓋52は、上述したように外筒体12に設けられた開閉部50内に摺動自在に取り付けられており、移動シリンダ60が後方端に位置すると、流出口48を塞ぎ、移動シリンダ60が前方端に移動すると移動シリンダ60とともに前方に移動し、流出口48を開放させる。
【0027】
ピストン20は、外周にオーリング70を具え、オーリング70を介して移動シリンダ60の内面に、密着するとともに摺動自在に組み付けられている。ピストン20の後端には、上述した作動竿44が取り付けてある。作動竿44は、止め板23に形成された取出し孔42を通して止め板23を貫通し、外筒体12の後方に延びている。更に作動竿44には、前述した係合ピン56が設けられ、操作レバー16の上部と係合している。
【0028】
次に、注出装置10の作用、効果について説明する。
まずトレー18に収納袋32を取り付ける。収納袋32は、上部に取出口34を具えた密閉容器で、例えばアイスクリームにかけるフルーツソースが収納してある。収納袋32は、可撓性を有する材質からなり、内容物の減少に伴い適宜収縮する。
【0029】
収納袋32の取出口34を連結管30の組付け口35にねじ込み、図3に示すように連結管30を収納袋32に連結する。連結管30を収納袋32に連結したなら、連結管30を連結筒体26に組み付けるとともに収納袋32をトレー18の下台36上に載せ、押さえカバー38を閉じる。押さえカバー38は、側方に形成された突片39が嵌合孔40に嵌合し、下台36に固定される。また下台36と押さえカバー38は、段部が斜めに形成してあるので、収納袋32は、取出口34を下に向けた状態で袋の下端(取出口34側)が先細に押さえられる。
【0030】
かかる状態で注出装置10は、グリップ14の安定板54と操作レバー16の下端17により安定して自立させておくことができる。更に、異なる種類の内容物を収納した収納袋32をそれぞれ注出装置10に組み付け、複数の注出装置10を並べて立てておくことができる。
【0031】
そして客等からの要望があったときは、注出装置10を取り上げ、注出口49を、例えばアイスクリームの上に位置させ、操作レバー16を握る。すると、作動竿44が前方に移動し、ピストン20が前進し、注出口49からフルーツソースが定量注出され、アイスクリーム上にかけられる。
【0032】
次に、上記注出装置10の作動について図を用いて具体的に説明する。
【0033】
収納袋32をトレー18に取り付け、連結管30により連結筒体26に連結させたら、操作レバー16をグリップ14とともに握り、回動させる。すると、作動竿44が戻しばね45に抗して前方に押され、ピストン20が前進する。そして、操作レバー16の握りを離すと、戻しばね45の反発力によりピストン20は後方に戻される。かかる動作を数回繰り返すと、収納袋32から内容物であるフルーツソースが移動シリンダ60の内部に流入し、フルーツソースで移動シリンダ60が充満される。
【0034】
かかる状態を図5に示す。この状態で注出口49を、例えばアイスクリームの上に位置させ、操作レバー16を作動させる。すると、戻しばね45に抗して作動竿44が前方に移動し、ピストン20が前進する。移動シリンダ60は、外筒体12に移動自在に組み付けられており、かつフルーツソースで内部が充満しているので、ピストン20が前進すると、移動シリンダ60がフルーツソースを充満させた状態で前方に移動する。また移動シリンダ60が前進すると、流入口27が移動シリンダ60の側壁で直ちに閉鎖される。
【0035】
移動シリンダ60が前方端に達すると、移動シリンダ60に設けられたピン63が長孔64の前端に当接し移動シリンダ60の前進が止められる。かかる状態を図6に示す。かかる状態になると、流出孔68が流出口48に重なり、また、開閉蓋52も前進し、流出口48が開放される。そこから更に操作レバー16を握ると、ピストン20が移動シリンダ60内を移動し、フルーツソースが流出口48を通って注出口49から注出される。
【0036】
ピストン20が頂壁62の後面まで前進すると、ピストン20の移動が停止し、ピストン20の側面が流出孔68を塞ぐとともに操作レバー16もそれ以上グリップ14側に引き寄せられなくなり、フルーツソースの流出が停止する。かかる状態を図7に示す。これにより、操作レバー16の握り開始から、所定量のフルーツソースが注出口49を通して注出されたこととなる。
【0037】
次に、操作レバー16の握りを徐々に離すと、戻しばね45の戻し力により、作動竿44が後方に戻され、ピストン20 が後進する。その際、流出孔68がピストン20の側壁で閉塞されているので、流出口48から外気を移動シリンダ60の内部に吸引することなく、移動シリンダ60は図8に示すようにピストン20とともに後方に移動する。
【0038】
そしてピン63が長孔64の後端に当接すると、移動シリンダ60の移動が停止され、図9に示すように流入孔66が流入口27に一致する。そしてピストン20がそのまま後進されると、移動シリンダ60の内部に吸引圧が発生し、流出口48が移動シリンダ60の側壁で塞がれているので、流入口27に一致している流入孔66を通して収納袋32からフルーツソースが吸引される。フルーツソースは、図5に示すように操作レバー16の上部が止め板23の内面に当接し、ピストン20の移動が停止するまで移動シリンダ60内に吸引される。
【0039】
これで、注出装置10による注出動作の1サイクルが終了する。これ以降、操作レバー16をグリップ14とともに握ることにより同様な動作が行なわれ、流出口48よりフルーツソースが常に一定量注出される。
【0040】
以上説明したように、注出装置10は、グリップ14と操作レバー16により自立させておくことができ、かつトレー18に収納袋32が取り付けてあるので、収納されている内容物が直ちに確認でき、グリップ14と操作レバー16を持って所望の注出装置10を容易に取り上げることができる。そして、操作レバー16を握り、一定量の内容物を注出口49から注出させることができる。
【0041】
注出動作は、移動シリンダ60が外筒体12内を移動するだけであるので、フルーツソースに高い圧力がかからず、フルーツソース内にカットフルーツなど半固形のものが混ぜられている場合でも、それらをつぶすことなく、注出口49から注出できる。
【0042】
また流入口27および流出口48が、流入孔66や流出孔68により大きく開くことから、フルーツソースに比較的大きな半固形物が混ぜられている場合であっても、十分に通過でき、カットフルーツなど半固形物がつぶされることなく注出口49から注出できる。またトレー18が、収納袋32の取出口34を下に向けて傾斜させ、かつ下台36と押さえカバー38により先細に押さえてあるので、収納袋32に内容物を残すことなく注出できる。
【0043】
開閉蓋52により、流出口48が開閉されるので、液垂れが少なく、かつ注出口49の周辺を衛生的に保持できる。更に予め異なるフルーツソースの収納袋32を組み付けた注出装置10を複数用意して立てておくことができ、そして、客等からの要望があったときは、所定の注出装置10を取り上げ、要望に応じたフルーツソースをアイスクリームなどの上にすみやかに一定量注出させることができる。機構が簡易であるので、注出装置10の分解、清掃が容易で、清潔さを保持できる。
【0044】
次に、注出装置10の他の例について説明する。
図10に、外筒体12の壁体に、ピン孔72を複数設け、各ピン孔72に当接ピン74を抜き差し可能に構成した例を示す。ピン孔72の1つに差し入れた当接ピン74は、操作レバー16の後面に当接し、操作レバー16の戻り位置を制限する。また、止め板23の後方には、当接ピン74を保管する保持部75が形成してある。これにより、保持部75から当接ピン74を取り出し、選択したピン孔72に当接ピン74を差し入れることで、操作レバー16の戻り位置が変更でき、操作レバー16の操作一回当たりの注出量を適宜調整できる。
【0045】
図11に、止め板23に調整ねじ76を組み付けた例を示す。調整ねじ76は、操作レバー16の上部の後面に設けられた当接板78に当接し、かつ止め板23に対するねじ込み量が変更可能となっている。したがって調整ねじ76のねじ込み量を変更することにより、当接板78の当接位置、すなわち操作レバー16の戻り位置が変更され、操作レバー16の操作一回当たりの注出量を適宜調整できる。
【0046】
更に、作動竿44に設けられた係合ピン56の取り付け位置を変更可能とし、操作レバー16の上部と作動竿44が係合する位置を変更してもよい。このようにしても、ピストン20の戻り位置を変更し、操作レバー16の操作一回当たりの注出量を適宜変更できる。
【0047】
尚、上記例では、外筒体12を円筒状としたが、本発明は、これに限るものではなく外筒体12の外形は他の形状でもよい。また樹脂製としたが、他の部材で形成してもよい。戻しばね45を作動竿44に設けたが、操作レバー16に設けてもよい。その場合、操作レバー16は、作動竿44を前後進共作動させる構造とする。また、収納袋32から注出させるものは、半液状食品に限るものではない。流入口27等の径、戻しばね45のばね力、移動シリンダ60の摺動抵抗等は、注出させる物の種類、性質、粘性等に応じて適宜設定することとする。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明にかかる定量注出装置の一実施形態を示す側面図。
【図2】図1の定量注出装置を示す正面図。
【図3】収納袋を示す側面図。
【図4】トレーを示す分解斜視図。
【図5】図1の定量注出装置を示す部分断面図。
【図6】定量注出装置の動作を示す部分断面図。
【図7】定量注出装置の動作を示す部分断面図。
【図8】定量注出装置の動作を示す部分断面図。
【図9】定量注出装置の動作を示す部分断面図。
【図10】定量注出装置の他の例を示す部分断面図。
【図11】定量注出装置の他の例を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0049】
10、11、13…注出装置
12…外筒体
14…グリップ
16…操作レバー
18…トレー
20…ピストン
27…流入口
32…収納袋
44…作動竿
45…戻しばね
48…流出口
52…開閉蓋
60…移動シリンダ
66…流入孔
68…流出孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒体と、
前記外筒体の後方下部に設けられたグリップ部と、
前記外筒体の内部に前後方向に移動可能に設けられた移動シリンダと、
前記移動シリンダ内に設けられたピストンと、
前記グリップに対して回動自在に設けられ、前記ピストンを前方に駆動させる操作レバーと、
前記ピストンを後方に付勢する戻しばねと、
半液状物質を収納した収納袋の取出口が連結される、前記外筒体の上面側に形成された流入口と、
前記外筒体の下面側に形成された流出口と、
前記移動シリンダの側壁に設けられ、該移動シリンダが後方端に位置しているとき前記流入口に重なり、該流入口を該移動シリンダの内部に連通させる流入孔と、
前記移動シリンダの側壁に設けられ、該移動シリンダが前方端に位置しているとき前記流出口に重なり、該流出口を該移動シリンダの内部に連通させる流出孔と、を備えたことを特徴とする定量注出装置。
【請求項2】
前記グリップの下端と前記操作レバーの下端を接地させた状態で、自立することを特徴とした請求項1に記載の定量注出装置。
【請求項3】
前記流出口に、前記移動ピストンとともに作動する開閉蓋を設け、該移動ピストンの前後動に伴って前記流出口を前記開閉蓋により開閉させることを特徴とした請求項2に記載の定量注出装置。
【請求項4】
前記ピストンの後方側停止位置を変更し、前記流出口から流出される前記半液状物質の流出量を調整する調整機構を備えたことを特徴とする請求項3に記載の定量注出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−19530(P2009−19530A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−181315(P2007−181315)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(000226895)日世株式会社 (24)
【Fターム(参考)】