説明

室外機

【課題】ガラス繊維製吸音材の圧縮機への巻回作業時、及び当該ガラス繊維製吸音材が巻回された圧縮機の運転時におけるガラス繊維の飛散を抑制することができる室外機を提供すること。
【解決手段】冷媒回路に設けられた圧縮機(1)と、防音性を有する防音材(10)とを有する室外機であって、防音材(10)は、ガラス繊維からなる第1吸音材(11)と、第1吸音材(11)の一方の主面を被覆するように設けられた第1飛散防止部材(12)と、第1吸音材(11)の他方の主面を被覆するように設けられた第2飛散防止部材(13)とを有し、第1飛散防止部材(12)及び第2飛散防止部材(13)はともにガラス繊維よりも繊維強度が高く、かつ、互いに同素材の繊維からなる吸音材であり、第1飛散防止部材(12)又は第2飛散防止部材(13)が圧縮機(1)に面するように当該圧縮機(1)に巻回されていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防音材が巻回された圧縮機を有する室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和機、冷蔵機、冷凍機、ヒートポンプ給湯機等のように冷媒回路を有する冷凍装置が知られている。この冷凍装置における室外機は、冷媒を圧縮する圧縮機を備えているが、この圧縮機からは、運転時にその内部のモータ等の振動による騒音が発生する。よって、従来から、室外機に用いられる圧縮機には、防音対策としてその周囲に吸音材が巻回されている。また、防音性に優れたガラス繊維製の吸音材が巻回されている例もある。
【0003】
例えば、特許文献1には、冷媒回路に設けられた圧縮機21aと、この圧縮機21aの周囲に巻回されたガラス繊維製の吸音材7とを有する室外機11が開示されている。また、特許文献2には、冷媒回路に設けられた圧縮機30と、この圧縮機30の周囲に巻回されたガラス繊維製の吸音材18とを有する室外機11が開示されている。
【0004】
ここで、音が繊維束に当たった際には、繊維間に形成される空気層が振動することにより、音のもつ振動エネルギーは、主に繊維との摩擦による熱エネルギーに変換されてその繊維束に吸収される。一般に、ガラス繊維はその繊維径が小さいため、ガラス繊維からなる繊維束の繊維間に形成される空気層は非常に微細となる。そのため、ガラス繊維からなる繊維束は、効率よく音のエネルギーを吸収することができる。すなわち、吸音率が高く防音性に優れた素材であるため、防音材として広く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−036248号公報
【特許文献2】特開2009−293870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、ガラス繊維からなる繊維束は優れた防音性を有しているものの、外圧に弱いため、圧縮機への巻回作業時には、繊維が折れてその折れた繊維が飛散する虞があり、また、圧縮機の運転時には、圧縮機の振動により繊維が擦れて破砕し、その粉末が飛散する虞があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ガラス繊維製吸音材の圧縮機への巻回作業時、及び当該ガラス繊維製吸音材が巻回された圧縮機の運転時におけるガラス繊維の飛散を抑制することができる室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、冷媒回路に設けられた圧縮機と、防音性を有する防音材とを有する室外機であって、前記防音材は、ガラス繊維からなる第1吸音材と、前記第1吸音材の一方の主面を被覆するように設けられた第1飛散防止部材と、前記第1吸音材の他方の主面を被覆するように設けられた第2飛散防止部材とを有し、前記第1飛散防止部材及び前記第2飛散防止部材はともに前記ガラス繊維よりも繊維強度が高く、かつ、互いに同素材の繊維からなる吸音材であり、前記第1飛散防止部材又は前記第2飛散防止部材が前記圧縮機に面するように当該圧縮機に巻回されていることを特徴とする室外機を提供する。
【0009】
この発明の室外機によれば、圧縮機に巻回される防音材は、ガラス繊維からなる吸音材の両方の主面がガラス繊維の飛散を防止する飛散防止部材で被覆されている。さらに、これらの飛散防止部材は、ガラス繊維よりも繊維強度が高い繊維からなる吸音材である。したがって、この防音材によれば、防音材の圧縮機への巻回作業時、及び当該防音材が巻回された圧縮機の運転時におけるガラス繊維の飛散を抑制することができる。さらに、防音性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明において、前記防音材は、前記第1飛散防止部材及び前記第2飛散防止部材と同素材であり前記第1吸音材の下面を被覆する下面被覆部材をさらに有することが好ましい。
【0011】
このようにすれば、第1吸音材の下面からのガラス繊維の飛散及び音漏れを防止することができる。
【0012】
さらに、この場合において、前記第1飛散防止部材、前記第2飛散防止部材及び前記下面被覆音材が一体成形されていることが好ましい。
【0013】
このようにすれば、第1飛散防止部材、第2飛散防止部材及び下面被覆音材を有する防音材の製造が容易になる。
【0014】
また、本発明において、前記防音材は、前記第1飛散防止部材及び前記第2飛散防止部材と同素材であり前記第1吸音材の両端面を被覆する両端面被覆部材をさらに有することが好ましい。
【0015】
このようにすれば、第1吸音材の両端面からのガラス繊維の飛散及び音漏れを防止することができる。
【0016】
さらに、この場合において、前記第1飛散防止部材、前記第2飛散防止部材及び前記両端面被覆音材が一体成形されていることが好ましい。
【0017】
このようにすれば、第1飛散防止部材、第2飛散防止部材及び両端面被覆音材を有する防音材の製造が容易になる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、ガラス繊維製吸音材の圧縮機への巻回作業時、及び当該ガラス繊維製吸音材が巻回された圧縮機の運転時におけるガラス繊維の飛散を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第一実施形態の防音材が巻回された圧縮機の平面図である。
【図2】図1に示した防音材の斜視図である。
【図3】本発明の第二実施形態の防音材の斜視図である。
【図4】第二実施形態の防音材の変形例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(第一実施形態)
図1に示すように、本実施形態の室外機は、冷媒回路に設けられる圧縮機1と、この圧縮機1に近接配置される低圧側容器としてのアキュームレータ2と、運転時の圧縮機1から発生する騒音が室外機外へ漏れるのを防止する防音材10とを有している。この室外機はまた、圧縮機1から吐出された冷媒と外気とを熱交換させる熱交換器、この熱交換器で凝縮した冷媒を膨張させる膨張機構、さらにはファンや制御機器等を有する。なお、これらは図示を省略している。
【0022】
圧縮機1は、冷媒回路における上流側から吸入した冷媒を圧縮して高温、高圧の冷媒とし、冷媒回路における下流側へ吐出するものであり、縦長の円筒状の圧力容器内にモータや圧縮機構等を有している。この圧縮機1は、室外機を構成するケーシングの底板フレーム上に設置される。
【0023】
アキュームレータ2は、冷媒回路における圧縮機1の冷媒吸入側、すなわち低圧側に設けられ、圧縮機1に導入される冷媒から液体を分離してその内部に貯留するものである。このアキュームレータ2は、縦長の円筒状の密閉容器により構成されており、金属製のブラケット3によって圧縮機1に固定されている。すなわち、アキュームレータ2は、その密閉容器の側面部に固定されたブラケット3が、圧縮機1の圧力容器の側面部における中間高さの位置に取り付けられることにより、圧縮機1に固定されている。
【0024】
図2に示すように、防音材10は、吸音性に優れたガラス繊維からなる第1吸音材11と、この第1吸音材11の一方側の主面11aを被覆するように設けられた第1飛散防止部材12と、第1吸音材11の他方側の主面11bを被覆するように設けられた第2飛散防止部材13とを有しており、一方向に長い矩形状を呈する。なお、第1吸音材11及び第1飛散防止部材12、並びに第1吸音材11及び第2飛散防止部材13は、適宜の手段で接続されている。そして、この防音材10は、図1に示すように、第1飛散防止部材12が圧縮機1に面するように当該圧縮機1に巻回される。またこのとき、防音材10は、その長手方向の両端部同士が圧縮機1側で重なるように巻回される。そして、第2飛散防止部材13表面におけるその長手方向の両端部に設けられた固定部材により、その重なった部分同士が固定される。なお、本実施形態では、固定部材として文化鋲14及びそれに架けまわす紐を用いている。また、本実施形態では、防音材10は、圧縮機1及びアキュームレータ2を一括して囲むようにこれらの外周に巻回されている。
【0025】
第1吸音材11は、ガラス繊維製の吸音材であり、一方向に長い矩形状を呈する。本実施形態では、平均繊維径が0.4〜3.5μmの極細ガラス繊維を用いる。この極細ガラス繊維は、その平均繊維径が7μmである一般のグラスウールと比して、繊維間の空気層がより細分化されているため、優れた吸音性を有している。
【0026】
第1飛散防止部材12は、第1吸音材11の一方側の主面11aを被覆するように設けられており、第1吸音材11の一方側の主面11aからのガラス繊維の飛散を防止するものである。また、この第1飛散防止部材12には、第1吸音材11のガラス繊維よりも繊維強度の高い繊維からなる吸音材が用いられる。このような吸音材としては、フェルト、ロックウール製吸音材、ポリエステル繊維製吸音材、アルミニウム繊維焼結吸音材等が挙げられるが、本実施形態ではフェルトを用いている。ここでいう繊維強度とは、特に破裂強さの指標を指す。破裂強さは、編地を突き破るときの抵抗強さで、試験においては圧力をかけたゴム膜が繊維試験片を突き破る強さのことである。ガラス繊維のように脆い材料に対しては、引張り、圧縮、曲げ、ねじりなどの外力により繊維が破裂して飛散を招き易い。その飛散の程度を繊維の破裂強さで置き換える。
【0027】
第2飛散防止部材13は、第1吸音材11の他方側の主面11bに設けられる点を除いて第1飛散防止部材12と同じ構成であるので、その説明を省略する。
【0028】
以上のように、本実施形態の室外機では、圧縮機1に巻回される防音材10は、ガラス繊維からなる第1吸音材11の両方の主面11a,11bが、各飛散防止部材12,13により被覆されている。さらに、これらの飛散防止部材12,13は、ガラス繊維よりも繊維強度の高い繊維からなる吸音材である。したがって、この防音材10によれば、防音材10の圧縮機1への巻回作業時、及び当該防音材10が巻回された圧縮機1の運転時におけるガラス繊維の飛散を抑制することができる。さらに、防音性を向上させることができる。
【0029】
ここで、ガラス繊維からなる吸音材は、上記のとおり、繊維間に微細な空気層を備えているため吸音性が高いという特徴を有している一方、その空気層が微細であるためこの空気層に水分を保持しやすく、しかも、一度保持された水分は放出されにくいため、吸水性及び保水性が高いという特徴も有している。したがって、上記特許文献1等に見られるように、圧縮機表面にガラス繊維製吸音材が接触している場合、ガラス繊維間に水分が保持されると、圧縮機表面に水分が留まるため、圧縮機表面の腐食に発展する虞がある。
【0030】
しかしながら、本実施形態における防音材10は、圧縮機1に巻回された状態における第1吸音材11の圧縮機1側の一方の主面11aが、この第1吸音材11のガラス繊維よりも吸水率の低いフェルトで被覆されているので、この防音材10が圧縮機1表面に接触したとしても、圧縮機1表面の腐食を抑制することができる。
【0031】
(第二実施形態)
図3は、本発明の第二実施形態の防音材10を示している。なお、第二実施形態では、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第一実施形態と同じ構成、作用及び効果については説明を省略する。
【0032】
図3に示すように、本実施形態における防音材10は、ガラス繊維からなる第1吸音材11の全面を被覆する袋状を呈した袋状飛散防止部材12aを有している。すなわち、袋状飛散防止部材12aは、図3では見えていない第1吸音材11の一方の主面11a、他方の主面11b、下面11c、両端面11d,11d及び上面11eを被覆している。この袋状飛散防止部材12aは、具体的には、第1吸音材11の一方の主面11aを被覆する第1飛散防止部材12、他方の主面11bを被覆する第2飛散防止部材13、下面11cを被覆する下面被覆部材12c、両端面11d,11dを被覆する両端面被覆部材12d,12d及び上面11eを被覆する上面被覆部材12eを有している。そして、この袋状飛散防止部材12aには、ガラス繊維よりも繊維強度の高いフェルトからなる吸音材が用いられる。本実施形態における防音材10は、例えば、袋状飛散防止部材12aのうち上面被覆部材12eを除く部分を予め一体成形しておき、その内部に第1吸音材11を挿入した後、第1吸音材11の上面11eを被覆するように上面被覆部材12eを接続することで形成される。
【0033】
以上のように、本実施形態では、第一実施形態の第1吸音材11の両方の主面11a,11bを被覆された構成に加え、第1吸音材11の下面11cが下面被覆部材12cにより被覆されているので、この下面11cからのガラス繊維の飛散及び音漏れを防止することができる。さらに、第1飛散防止部材12、第2飛散防止部材13及び下面被覆部材12cが一体成形されているので、防音材10の製造が容易となり生産性を向上させることができる。
【0034】
また、第1吸音材11の両端面11d,11dが両端面被覆部材12d,12dにより被覆されているので、この両端面11d,11dからのガラス繊維の飛散及び音漏れを防止することができる。さらに、第1飛散防止部材12、第2飛散防止部材13及び両端面被覆部材12d,12dが一体成形されているので、防音材10の製造が容易となり生産性を向上させることができる。
【0035】
ところで、室外機のケーシング内には、熱交換器、アキュームレータ2等が配設されており、これらの表面において生じた凝縮水が流下して底板フレーム上に溜まることがある。そして、上記のとおりガラス繊維からなる吸音材は吸水性及び保水性が高いため、底板フレーム上に溜まった水がガラス繊維からなる第1吸音材11の下面11cに達すると、この第1吸音材11に吸水され保水される。そうすると、第1吸音材11の空気層が水分で満たされて音のエネルギーを吸収することができなくなるため、第1吸音材11の吸音性が低下する。
【0036】
しかしながら、本実施形態では、第1吸音材11の下部、すなわち、第1吸音材11の下面11cと、第1吸音材11の両端面11d,11dにおける下面11cから所定寸法部分とがガラス繊維よりも吸水率の低いフェルトで被覆されているので、防音材10を圧縮機1に巻回した状態における第1吸音材11の下部からの吸水を抑制することができる。
【0037】
なお、この第二実施形態においては、第1吸音材11の全面がフェルトからなる袋状飛散防止部材12aにより被覆された構成について示したが、図4に示すように、第1吸音材11の両端面11d,11dを被覆する両端面被覆部材12d,12dは、この両端面11d,11dからのガラス繊維の飛散の程度に応じて省略することができる。あるいは、図示を省略するが、第1吸音材11の下面11cを被覆する下面被覆部材12cは、この下面11cからの飛散や吸水の虞の程度に応じて省略することができる。また、袋状飛散防止部材12aにおける当該第1吸音材11の上面11eに対応する部分は開放されたものであってもよく、あるいは、ガラス繊維よりも繊維強度の高い繊維からなる吸音材とは別の素材からなる部材でその上面11eが被覆されたものであってもよい。加えて、第1飛散防止部材12、第2飛散防止部材13、下面被覆部材12c、両端面被覆部材12d,12d及び上面被覆部材12eは、それぞれ適宜の組み合わせで一体成形されてもよい。
【0038】
(第三実施形態)
この第三実施形態においても、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第一実施形態と同じ構成、作用及び効果については説明を省略する。
【0039】
本実施形態では、第2飛散防止部材13として遮音材を用いる。なお、本実施形態では、遮音材としてゴムからなる部材を用いる。
【0040】
以上のように、本実施形態では、圧縮機1から発生した騒音のうち、第1飛散防止部材12及び第1吸音材11を透過した音は、第2飛散防止部材13で反射されて再び第1吸音材11及び第1飛散防止部材12側へ戻り、これら第1吸音材11及び第1飛散防止部材12で吸音されるので、防音性能を一層向上させることができる。
【0041】
加えて、防音材の外周がゴムであるので、室外機の輸送時等の振動による圧縮機1と他部材と接触の衝撃が吸収され、圧縮機1の破損を防止することができる。
【0042】
また、この第三実施形態においても、上記第二実施形態のように、第1吸音材11の下面11cを被覆する下面被覆部材12cや、両端面11d,11dを被覆する両端面被覆部材12d,12dや、上面11eを被覆する上面被覆部材12eを設けてもよい。さらに、第1飛散防止部材12、第2飛散防止部材13、下面被覆部材12c、両端面被覆部材12d,12d及び上面被覆部材12eは、それぞれ適宜の組み合わせで一体成形されてもよい。
【0043】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0044】
例えば、上記各実施形態では、第1吸音材11の両方の主面11a,11bを被覆するものとしてガラス繊維よりも繊維強度の高い繊維からなる吸音材を用いた例について示したが、ガラス繊維の飛散を防止することができればよいので、第1吸音材11の両方の主面11a,11bを被覆する一方あるいは両方の部材は、繊維からなる吸音材に限られず、難燃性の断熱材等であってもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、圧縮機1及びアキュームレータ2を一括して囲むようにこれらの周囲に防音材10を巻回した例について示したが、圧縮機1のみを巻回する構成であってもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、圧縮機1側で第2飛散防止部材13と第1飛散防止部材12とが重なるように防音材10を巻回した例について示したが、これらがアキュームレータ2側で重なるように巻回してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、防音材10の長手方向の両端部が重なるように巻回された例について示したが、防音材10の長手方向の両端部の端面同士を接続するように巻回されてもよい。
【0048】
また、固定部材としては、文化鋲14及び紐に限らず、防音材10の巻回状態を維持できる位置に設けられた面ファスナーや、巻回された防音材10の外周から当該防音材10全体を挟持するバンド等であってもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 圧縮機
2 アキュームレータ(低圧側容器)
3 ブラケット
10 防音材
11 第1吸音材
11a 一方の主面
11b 他方の主面
11c 下面
11d 端面
11e 上面
12 第1飛散防止部材
12a 袋状飛散防止部材
12c 下面被覆部材
12d 端面被覆部材
12e 上面被覆部材
13 第2飛散防止部材
14 文化鋲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒回路に設けられた圧縮機(1)と、防音性を有する防音材(10)とを有する室外機であって、
前記防音材(10)は、ガラス繊維からなる第1吸音材(11)と、前記第1吸音材(11)の一方の主面(11a)を被覆するように設けられた第1飛散防止部材(12)と、前記第1吸音材(11)の他方の主面(11b)を被覆するように設けられた第2飛散防止部材(13)とを有し、前記第1飛散防止部材(12)及び前記第2飛散防止部材(13)はともに前記ガラス繊維よりも繊維強度が高く、かつ、互いに同素材の繊維からなる吸音材であり、前記第1飛散防止部材(12)又は前記第2飛散防止部材(13)が前記圧縮機(1)に面するように当該圧縮機(1)に巻回されていることを特徴とする室外機。
【請求項2】
前記防音材(10)は、前記第1飛散防止部材(12)及び前記第2飛散防止部材(13)と同素材であり前記第1吸音材(11)の下面(11c)を被覆する下面被覆部材(12c)をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の室外機。
【請求項3】
前記第1飛散防止部材(12)、前記第2飛散防止部材(13)及び前記下面被覆音材(12c)が一体成形されていることを特徴とする請求項2に記載の室外機。
【請求項4】
前記防音材(10)は、前記第1飛散防止部材(12)及び前記第2飛散防止部材(13)と同素材であり前記第1吸音材(11)の両端面(11d,11d)を被覆する両端面被覆部材(12d,12d)をさらに有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の室外機。
【請求項5】
前記第1飛散防止部材(12)、前記第2飛散防止部材(13)及び前記両端面被覆部材(12d,12d)が一体成形されていることを特徴とする請求項4に記載の室外機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−53792(P2013−53792A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191510(P2011−191510)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】