説明

容器の首部を閉鎖するための装置、及びかかる装置が付いている容器

装置は、容器の首部(3)を閉鎖するための取り外し可能な蓋(20)、及び首部のリップを気密に覆うための剥離可能な膜とを有する。容器の良質なシールを保証するために、蓋を再閉鎖するとき、膜の剥離可能な層は、首部(3)のリップ(6)の内部域(61)のみを覆うのに適しており、蓋は内部域(61)とは異なるリップの外側域(62)を漏れが生じないように当接するスカート(24)を内部に有し、また前記スカートは、概ね円筒形状と広がった形状との間で塑性変形可能であり、前記スカートの内側面は、その広がった形状のスカートと首部のリップとの間の協働と本質的に関連する当接力(F2)を伝えるための伝達面(244)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の管状の首部を閉鎖するための装置、及びかかる装置を備えた漏れ止めされた容器に関する。
【0002】
より詳しくは、本発明は、首部を閉鎖する蓋と、前記首部のリップを気密に覆う剥離可能な膜との両方を有することによって、容器が閉鎖されているとき、例えばボトルラインの末端と、容器の内容物、特に飲物が消費者によって開けられる最初の場合との間に容器が周囲の空気に接触しないことを保証する閉鎖装置に関する。
【0003】
このために、膜は一般に、首部に隣接した側で覆われるアルミニウム層を有し、該首部は、首部のリップに加熱シールするための剥離可能な合成被膜で閉鎖される筈のものである。かかる膜を設置するために、現在行われていることは、設置されるべき膜でその端壁の下面を覆い、その後まさに充填が行われた容器の首部に蓋を取付けることによって、蓋を利用することである。膜が剥れないように、特に蓋が、容器の首部に一致して取付けられる前に、それが蓋から落ちないように、膜は、その直径が蓋の内径よりも僅かに大きいように寸法決めされており、これは、その直径が首部のリップの外径に等しいか、或いは僅かに大きいことを意味している。ひとたび蓋が、例えば首部にねじ込んで、容器の首部に取付けられたら、膜は、蓋の端壁と首部のリップとの間に介在される。容器はその後、電流が膜のアルミニウム層に流れる誘導電流を引き起こしてそれを加熱する誘導板の近くに置かれる。合成被膜は溶け、それ故首部のリップに加熱シールされる。初めての容器の使用時に、消費者は蓋をねじ外し、膜を剥がして取り除く。
【0004】
かかる装置は、容器がボトルラインを去るときシールされていることを保証するが、それにはいくらかの欠点がある。第1に、使用者が膜を剥がすとき、剥離可能な合成材料の残留物、及び場合によりアルミニウムの残留物も首部のリップに残っており、消費者は清潔さに欠ける、すなわち健康上の危険になると考えることがしばしばである。その上、再閉鎖さられるときの装置のシールは、首部のリップ上に剥離可能な合成材料の残留物があるため、一般に中途半端である。蓋が首部へねじ戻されると、残留物は、蓋と首部との間にすき間を作り、容器の内容物の十分な保存を害する。
【0005】
この欠点を避けるために、装置の使用者は、容器を再び閉めるとき、蓋をきちんとクランプし直す気にさせられる。しかしながら、このような取扱いは、使用者には厄介であり、子供たち又は高齢者のような一定の使用者には、実際には無理であり、また蓋及び/又は首部に加えられるゆがみのため、結局役に立たない。
【0006】
フランス特許第2828173号公報は、容器が閉鎖され、また再閉鎖されるとき、首部のリップの外側域に当接する蓋の内部シールスカートを提供することによって、この問題を解決することを提案しており、外側域は、剥離可能な膜が前もって加熱シールされている内部域とは異なるものである。リップの前記内部域上の接着剤のあらゆる付着、及び膜を加熱シールすることから起こるあらゆる損傷も、内部スカートによって与えられるシールの品質には支障を来たさない。しかしながら、そのシールは、スカートが屈曲性を有するように設計されていて、それが、首部のリップの外側域に弾性的に当接するという事実によってのみ確実となる。再閉鎖の際には、十分シールするために首部の回りに蓋をきちんとクランプし直すことが、それ故使用者には必要であり、上述の欠点が伴う。その上、その弾性のため、スカートは、蓋が取り外されると、その最初の形状に戻ることで、首部に対する当接部を形成することによって再閉鎖の際に、使用者の妨げになるというおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、再閉鎖されるときに容器の確実なシールを保証し、一方、最初の包装の際に容器に取付けることも、いかなる消費者による使用のためにも依然として容易な、上述の型式の蓋及び膜装置を提供することにある。
【0008】
【特許文献1】フランス特許第2828173号公報
【特許文献2】ドイツ特許第19651996号公報
【特許文献3】米国特許公開第4598835号公報
【特許文献4】米国特許公開第4429802号公報
【特許文献5】欧州特許公開第0179498号公報
【特許文献6】米国特許公開第2003/057176号公報
【特許文献7】特開昭59−209543号公報
【特許文献8】国際公開WO03/059768号公報
【発明の開示】
【0009】
本発明は、容器の管状の首部を閉鎖するための装置を与えており、請求項1に記載されるように、特にほぼ円筒状の首部のボトルである。
【0010】
本発明において、第1に、剥離可能な膜をそこに固定できるようにするリップの内部域と、第2に、特に容器が再閉鎖されるときに、蓋のスカートが当接するようになるリップの外側域との間には相異がある。剥離可能な材料の残留物が、前記外側域に存在しないと、それに対してスカートは完全に漏れを生じないように当接することができて、この当接力の強さが、本質的にはその塑性変形した形状のスカートと、リップの外側域との間の協働作用であるため、使用者は、再閉鎖の間に申し分のないシールを得るために、蓋をきちんと閉める必要がない。さらに、その広がって変形した形状においては、シールスカートは、蓋を首部の周りに置いても妨げにならない。
【0011】
容器の最初の閉鎖は、例えばボトルラインの末端で、従来技術に使われているそれに類似して、すなわち首部に固定する膜を内部に備えている蓋を、容器の首部に置くことによって行われる。
【0012】
閉鎖又は技術的にあらゆる実行可能な組み合わせを考慮した本発明の有利な特徴が、請求項2から11までに記載されている。
【0013】
本発明はまた、上述するように、首部を閉鎖するための装置に加えて、容器から内容物を注ぎ出すための首部を有する漏れ止めされた容器を備えている。
【0014】
本発明は、実例によって与えられる以下の説明を読み、図面を参照することによってさらに良く理解され得る。
【0015】
図1は、例えば液体飲料を含むための、漏れない容器2を閉鎖するための閉鎖装置1を示す。図1では、容器2の首部3のみが見えていて、容器は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなプラスチック材料、ガラス、又は対象としている液体の保存に適合するあらゆるその他の材料のボトルによって構成される、すなわち一般的には、それは食品用に属する。首部3は、軸X−Xまわりの形状では本質的に円筒型であり、その外面4には螺旋状ねじ5が設けられている。首部3の自由端は、丸みのある形状又は少なくとも尖っていないリムすなわちリップ6を形成している。
【0016】
装置1は、基本的に膜10及び蓋20を有する。
【0017】
便宜上、以下の説明が前提としていることは、容器2と向かい合っている装置1の部材が下方に向いている、すなわちそれらは、図1及び2Aから2Cについて下部の方へ向けられているが、反対向きに向いている部材は、外向き、すなわち同じ図の上部の方へ向いているとみなされることである。
【0018】
膜10は、首部3と同じ軸を有するように図1に示されるアルミニウムデイスク11を有する。デイスク11の底面は、首部3のリップ6を膜10と気密に結合するのに適した合成材料、例えばポリエチレンの層12に完全に覆われている。正確には、層12は、膜10が、特にアルミニウムデイスクに誘導電流を発生することによって、温度の上昇を受けるとき、リップ6に加熱シールされるのに適しており、その上、その後に手で剥がされるのに適している。このために、膜10は、膜が剥がされている間アルミニウムデイスクが破れないことを確実にするために、プラスチック材料の層13を、また膜10を取り除くために使用者によって掴まれるプルタブ14を、都合よくその上部面に設けられている。
【0019】
図示しない変形例において、アルミニウムデイスク11の底面の輪郭のみが、剥離材料12で覆われている。
【0020】
いずれにせよ、剥離被膜12の直径d12は、首部3のリップ6の外径D6よりも小さいが、一方、当然リップの内径d6よりも大きい。すなわち、リップ6の内部周辺域61のみが、以下に非常に詳しく説明されるように、膜10の加熱シール材料12によって覆われる。リップの残部、すなわち域61と異なる外側周辺域には、参照番号62に与えられている。
【0021】
蓋20は、形状では概ね円筒型であり、首部3と同じ軸を有するように図1に示されている。それは、漏れを生じないように首部を閉鎖するのに適していて、このためにその周辺から下の方に突出している主要円筒状スカート22を有する中実デイスクの形状の端壁21を有しており、そのスカートの内径は、首部3のねじ5の外径にほぼ等しい。
【0022】
主要スカート22の内側面には、首部3の外部ねじ5と相補的な突出ねじ23が設けられており、したがって蓋20は、首部3にねじ込まれたり、またその縦軸X−Xまわりに対応して回転することによってねじを外すのに適している。
【0023】
軸X−Xを中心とする2つの同軸の内部スカート24及び25は、蓋20の内部に設けられ、端壁21から下部の方に突出している。蓋20が、図1に示されるように首部3の位置にないとき、これらの内部スカート24及び25は、主要スカート22に概ね平行して延びている。
【0024】
図2Aに非常に詳細に示されるように、第1内部スカート24は、第2内部スカート25よりも軸X−Xから半径方向へさらに離れているが、管状本体241によって構成されており、該管状本体は、本体241の残部よりも少し厚みがあるルート242で蓋20の端壁21に結合している。ルート242は、図1のd242に参照される直径の本質的に円筒状の内側面を提供しており、膜10のアルミニウムデイスク11の径、すなわち図示されている膜についての直径d12よりも僅かに、非常に小さい。ルート242の内側面は、さらに以下に非常に詳細に説明されるように、蓋に組み付けられている状態で、膜10に対する一種のくさびを形成する。1ミリメーターの約10分の1の直径間の差は、このようなくさび作用が実際に生じることを可能にしている。
【0025】
内部スカート25は、同様にスカート24の本体241のサイズよりもかなり小さい軸サイズの管状本体251によって形成されていてこの軸のサイズは、例えば厚みを引いたルート242の軸方向高さくらいに相当する。その外面252は、特にその底部では、端壁21に向けて上方に広がっている。
【0026】
スカート24の本体241の内側面は、ルート242と本体241の残部との間の遷移域において二つの内向隆起凸面243及び244を有し、これらの2面は軸X−Xに沿って前後に配置されている。これらの隆起面243及び244は、凹面245で軸X−Xに沿って互いに分離されている。
【0027】
第1内部スカート24の下端部にはまた、一連の突出部246が設けられていて、前記スカートの周辺周りに分配され、スカートの内側面から半径方向内方へ延びている。例として、これらの連続は、各対が直径方向に対向する6個の突出部246を有する。二つの直径方向に対向する突出部の間における図1のd246に参照される半径方向の距離は、膜10のアルミニウムデイスク11の直径より、すなわち膜10についての直径d12よりも小さい。このように、突出部246の上部面247は、膜が首部3のリップ6を固定される前に、膜10が下へ落ちることを防止するための安全性保持面を構成している。
【0028】
有利に、突出部246の底面は、以下に説明される理由のために、下方に広がっている。
【0029】
閉鎖装置1を容器2の首部3に取付ける方法を、図2Aから2Cを参照して、以下に説明する。
【0030】
最初に、首部3、膜10、及び蓋20が互いに独立して作られ、これらは例えば図1に示される状態で得られる。
【0031】
最初の段階では、膜10は、蓋の内側に膜を挿入することによって、蓋20に取付けられる。正確には、図2Aに示されるように、膜10は、例えば膜を弾性的に変形させることにより、第1内部スカート24の内側に配置され、それにより、その縁部がスカート24のルート242に対して噛み込む。この構成において、蓋は、膜10が蓋の内側から離れるおそれを生じることなく任意の向きに取り扱え、その理由は、ルート242から分離されることになっても、下方においては突出部246によって、上方においては端壁21によって、また横方向においてはスカート24の本体241によって、確実に保持されるからである。
【0032】
図示しない変形例において、膜10は、ルート242と噛み込み接触させられることなく、スカート24の内部に配置される。膜10はそのとき、剥離層12が突出部の上部面247に押し付けられた状態で、突出部246上に直接置かれる。
【0033】
容器2の首部3を、例えば腐敗しやすい液体、又は一般的には食料品が充填された後直ちに、気密に閉鎖するために、膜10付き蓋20は、首部3の真上位置に、そして首部と同軸上の位置にもってこられる。例として、この操作は、ボトルラインの最後で行われ得る。
【0034】
その後、蓋20は、蓋が首部3に対して押し付けられるか、さもなければ首部のまわりにねじ込まれるかされて、ねじ5と23とが係合するように首部3の方に動かされる。
【0035】
蓋20の端壁21が首部3のリップ6に近づくと、首部は、突出部246の広がった下部面248が、そのときリップ6のために傾斜面を形成することによって、半径方向外向きにスカート24を広げる。スカート24の本体241はそのとき、図2Aに示されるように、一般に円筒形状から一般に円錐台形状に変化し、この形状は図2Bに示されるように、ルート242が、好ましくは本質的に塑性的に変形された状態で、下向きに広がっている。
【0036】
蓋20が引き続き、首部3の方に動くにつれて、膜10は、図2Bに示されるように、リップ6の内部域61とスカート25の外面252との間で軸方向に挟み付けられる。膜が、最初に突出部246の上部面247上に載っている場合、それは、次いでリップ6によって上向きに持ち上げられることによって、内部スカート25と接触させられる。
【0037】
有利には、スカート25の本体251は、その広がった外面252が対応する傾斜面を形成した状態で、内側に変形されるのに十分屈曲可能であるようになっている。
【0038】
同時に、スカート24の下部面は、リップ6の外側域62と接触し、正確には、隆起面243及び244に当接する。
【0039】
蓋20及び膜10を取付けられた容器2は、その後アルミニウムデイスク11に誘導される電流を引き起こす電磁場にさらされ、それにより少なくとも部分的に層12が溶融する。冷却すると、層12は、膜10の残部をリップ6の内部域61に結合する。
【0040】
したがって容器は、気密に閉鎖されて販売場所、すなわち一般的には最終消費場所に運搬される。膜が、蓋の端壁に噛み込むことができるようにするために、より大きな直径である従来技術の装置と比較すると、装置1の膜10は、より小さな直径であり、それ故コストが安くなる。
【0041】
容器2の使用者が、初めて容器を開けようとするとき、蓋20は、首部3に固定された膜10へのアクセスを与えるためにねじを外される。使用者は、タブ14を掴み、層12を剥がすことによって膜を分離する。この剥離動作は、リップ6の内部域61に剥離可能な材料の残留物を残すことができる。
【0042】
残留物は外側域62には残らない。
【0043】
容器2から内容物の一部を注ぎ出した後、使用者は、図2Cに示されるように、首部3へ蓋20をねじ込むことによって、容器を再閉鎖する。蓋20を標準的な量で締め付けることによって、使用者は、矢印F1に表されるように、スカート24の上部隆起面243がリップ6の外側域62に容易に当接させて、首部3と蓋20との間にシールの第1のラインのシールを形成することができる。その上、使用者が蓋をいかにきつく回すかとは一般に無関係に、下方の隆起面244は、矢印F2に表されるように、リップ6の外側域62に当接させられて、第2のラインのシールを形成する。
【0044】
第2のラインのシールにおける当接力F2は、広がった形状のスカート24と、首部3のリップ6との間の協働に本質的に関係していることに注意すべきである。スカート24が、塑性的に変形され、一方で蓋20が、上述したように首部3に取付けられている限りにおいて、また閉鎖したかたちでのボトルのその後の保管中においては、面243を経て、リップの外側域62に、スカート24によって伝達される当接力F2が、無視できないものであることを保証するために、蓋を堅く閉めることは使用者には必要がない。逆に、蓋をきつくねじ外せばそれだけ一層、当接力F1も大きくなることが理解されるであろう。
【0045】
その上、広がった形状で塑性的に変形されていると、スカート24は、首部3との当接部を形成するおそれを何ら生じないため、蓋20を回してねじ戻すときに、使用者の妨げにはならない。
【0046】
図2Cに示されるように、内部スカート25の屈曲性は、ボトルを再閉鎖すると、例えば強い締め付け力が、蓋20に加えられて、このスカートの外面252が、リップ6の内部域61に当接するように有利に設計されている。第3のラインのシールはこのようにして形成されるが、その特性は、それにもかかわらずリップ6の前記域に剥離可能な材料12の残留物が存在する可能性があるため、制限がある。
【0047】
装置1の2つの変形例が図3A及び3B並びに図4に、それぞれ示される。これらの変形例では、図1及び2Aから2Cまでの装置に共通している部材には、同じ参照番号を与えられている。
【0048】
図3A及び3Bの変形例において、内部スカート24は、上部隆起面243を有することの代わりに、スカートの内側面から半径方向へ突出する環状のビード249を備えている。このビードの底面は、面243と同様に作用する面243’を有している。正確には、面243’は、使用者が容器2を再閉鎖するときに、蓋20に加わる挟み付けトルクと関係がある当接力F1を伝達するのに適している。
【0049】
図3A及び3Bのこの変形例はまた、第2内部スカート25の外側面252の外形において、前図の装置と異なっている。この面の底部253は、以下のようにリップ6の内部域61にほぼ相補的であるように形付けられており、すなわち第1に、蓋20が最初に首部3に取付けられると、膜10は域61に一定の様式で押さえ付けられること、また第2に、膜が剥がされて蓋がねじ戻されると、大きな当接面積がスカート25と域61の間に形成される。
【0050】
図4の変形例において、蓋20の端21の底面は、前記端壁と一体形成された軸X−X上の突出デイスク26を中央に備えている。端壁の底面に対するデイスクの軸方向の寸法x26は、その変形していない状態でのスカート25の軸方向の寸法にほぼ等しい。デイスクの底面は、蓋20への膜10の取付けを容易にするために、僅かに粘着性の物質261に覆われている。膜がスカート24に挿入されると、これはその上面が、粘着性の物質261と接触するまで上方にもってこられ、粘着性の物質は次いで、蓋が首部3に組み付けられるまで、膜を蓋の端壁に対して保持する役を果たす。ひとたび膜10が加熱シールされたら、膜6と蓋の中央デイスク26との間の接着結合を維持することはもはや必要ではない。その上、蓋20が、最初にねじ外されると、この接着結合は、膜とリップとの間の剥離可能な加熱シール結合の強さが非常に大きいことから、非常にたやすく壊れてしまう。
【0051】
この変形例は、膜の直径及びスカート24のルート242の内径d242の相対的寸法の正確な調整を省くことを可能にしており、その理由は、ルートはもはや単独で蓋の端壁に対して膜10を保持する作用をしていないからである。その上、粘着層261は、ルート242による噛み込みよりも安定であるように、特に振動やボトルラインに沿って、蓋を動かすために使われる圧縮空気の噴出に影響を受けないように、膜を保持する役割を果たす。
【0052】
上述の装置には様々な改良例及び変形例が予想され得る。例えば、突出部246は、特にオリーブ型のリップの様式で、スカート24の内側面全周の周りに連続して延びる屈曲性のあるリップに置き換えることができるであろう。同様に、膜10のプルタブ14は、上部層13の周辺の外形の一部に対して上部層13と同じ材料から一体で作られ、膜が蓋に取付けられると、前記層の上部面の上へ下方に折り曲げられるのに適しているプル縁に置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の閉鎖装置であって、ボトルの首部に取付けられる前の分解縦断面図である。
【図2A−C】装置をボトルの首部に組み付ける際の、連続する3段階をそれぞれ示す図1における円II内の詳細の拡大図である。
【図3A−B】本発明の装置の第1の変形例に関する図2A及び2Bに類似する図である。
【図4】本発明の装置の第2の変形例の部分的縦断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(2)の管状の首部(3)、特にボトルのほぼ円筒状の首部、を閉鎖するための閉鎖装置であって、当該閉鎖装置は、第1に首部を閉鎖するための筒状の蓋(20)を有し、該蓋は首部のリップ(6)の外側域(62)に対して漏れが生じないように当接するためのスカート(24)を内部に有し、またそれを首部に解放可能に連結されることを可能にする手段(23)を有し、そして第2に、首部のリップを気密に覆うための膜(10)を有し、該膜はそれを首部のリップに固定するために剥離可能な手段(12)を有していて、前記外側域(62)とは異なる首部のリップの内部域(61)のみを覆うためのものであり、当該装置は、リップ(6)の外側域(62)に当接するためのスカート(24)が、蓋と同軸上の概ね円筒形状を呈する第1の形状と、蓋の開放端部に向けて広がる第2の形状との間で塑性変形可能であることを特徴とし、また前記スカート(24)の内側面は、第2形状のスカートが首部(3)のリップ(6)と協働することに本質的に関連する当接力(F2)を伝達するための第1面(244)を有することを特徴とする、閉鎖装置。
【請求項2】
蓋は、膜(10)が首部(3)のリップ(6)に固定される前に、膜を蓋の内側に保持するための保持手段を内部に備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
膜(10)を保持するための保持手段(246)が、リップ(6)の外側域(62)に対し当接するために、スカート(24)の内側面に支持されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
膜(10)の最大の半径方向の寸法は、首部(3)のリップ(6)の外径(D6)よりも小さいように適合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
蓋(20)の端壁(21)の部分(26)は、粘着性の物質(261)に覆われていて、膜が首部(3)のリップ(6)に固定される前に、膜(10)を蓋の端壁に保持するように適合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
リップ(6)の外側域(62)に当接するためのスカート(24)の底面は、第2面(243;243’)を有し、該第2面は蓋の解放可能な結合手段(23)と、首部(3)の対応する手段(5)との間の協働と本質的に関連する当接力(F1)を伝えるためのものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
第2伝達面(243’)は、変形可能な環状ビードにより支持され、該ビードは、リップ(6)の外側域(62)に当接するためスカート(24)の内側面から半径方向へ突出していることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
第1及び第2伝達面(244及び243;243’)は、互いに異なることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1及び第2伝達面(244及び243;243’)は凹面(245)によって分離されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
蓋(20)はまた、膜をリップ(6)の内部域(61)に固定するときに、膜(10)に当接するスカート(25)を内部に備えており、前記スカートは、リップの外側域(62)に当接するためのスカート(24)の半径方向内側に配置され、また蓋が首部(3)に結合されたとき、リップの内部域にほぼ一致して位置付けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
膜(10)に当接するためのスカート(25)は屈曲性があることにより、ひとたび膜(10)が離れてしまうと、スカートは、蓋(20)が首部に結合されるとき、首部(3)のリップ(6)の内部域(61)に当接することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
漏れ止めされた容器(2)であって、当該容器から内容物を注ぎ出すための首部(3)を、該首部を閉鎖するための閉鎖装置(1)とともに有し、該閉鎖装置は請求項1〜11のいずれかのものである容器。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−511426(P2007−511426A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538901(P2006−538901)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【国際出願番号】PCT/FR2004/002922
【国際公開番号】WO2005/049446
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(391053799)テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ (13)
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH−1009 Pully,Switzerland
【Fターム(参考)】