説明

容器保冷ケース

【課題】簡単な構造で、ペットボトル等の容器を効率よく保冷でき、かつ、内部の清掃が簡単にできる容器保冷ケースを提供すること。
【解決手段】硬質の合成樹脂製で、半割りケース1A及び1Bの一側がヒンジ2で結合されて、他側が鍵部3Aとホック3Bとからなる鍵ホック3で係脱自在に結合されて開閉可能な本体ケース1の内周壁に蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材4を収納する蓄冷部材収納部5A及び5Bを設け、蓄冷部材収納部5A及び5Bの内側にペットボトル等の容器収納部6を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットボトル等の容器を保冷する容器保冷ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の容器保冷ケースは、所謂ペットボトルカバーと呼ばれるもの(例えば、特許文献1参照)やクーラーボックスと呼ばれるもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【特許文献1】特開2006−315758号公報
【特許文献2】特開平8−61819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前者のペットボトルカバーはアルミシートやウレタンシート或いは布等のソフト素材を袋状にしたものであり、ペットボトル内の飲料を凍らせて保冷するか、冷却して保冷するものであるため、飲料を凍らせた場合には飲み頃が難しくなり、飲料を冷却したものでは短時間で温まってしまう問題があった。
【0004】
また、後者のクーラーボックスは本体ケースと蓋とを有し、本体ケースの蓄冷部材収納部に蓄冷剤又は保冷剤を入れ、本体ケースに収容したペットボトルを保冷するものであるが、構造が複雑で、高価になるばかりでなく、結露等の影響で内部にカビが発生し、不衛生になる欠点があった。
【0005】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑み、簡単な構造で、ペットボトル等の容器を効率よく保冷でき、かつ、内部の清掃が簡単にできる容器保冷ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、硬質の合成樹脂製で、かつ開閉可能な本体ケースの内周壁に蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材を収納する蓄冷部材収納部を設け、蓄冷部材収納部の内側にペットボトル等の容器収納部を設けたことを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記本体ケースは一側がヒンジで結合され、他側が係脱自在に結合された2つの半割りケースからなることを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、第1の発明において、前記本体ケースは円筒状で、少なくとも底面を平坦にしたことを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において、前記本体ケースの外周面にストラップが取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本体ケースが硬質の合成樹脂製で、かつ開閉可能であるため、保冷性に優れ、本体ケースの内周壁の蓄冷部材収納部に収納された蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材により容器収納部のペットボトル等の容器を効率よく保冷でき、蓄冷部材の出し入れが簡単に行えるとともに、本体ケース内の清掃も容易に行うことができる。
【0011】
また、第2の発明の容器保冷ケースでは簡単な構造で本体ケースを開閉でき、第3の発明の容器保冷ケースでは円筒状の本体ケースを立てて設置できるなど、取扱いが容易であり、更に第4の発明の容器保冷ケースでは持ち運びが容易で携帯用に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の容器保冷ケースを実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。図1ないし図3において、1A及び1Bはポリエチレン、ポリプロピレン等の硬質の合成樹脂製で、概ね円筒状の本体ケース1を構成する半割りケースである。
【0013】
これらの半割りケース1A及び1Bは一側がヒンジ2で結合されて、他側が鍵部3Aとホック3Bとからなる鍵ホック3で係脱自在に結合され、開閉可能に構成される。少なくとも本体ケース1の底面は平坦とし、頂部はペットボトル等の容器の上部形状に合わせた曲面形状を有しているが、頂面も平坦のもととしてもよい。
【0014】
本体ケース1を構成する半割りケース1A及び1Bの内周壁には蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材4、4を収納する蓄冷部材収納部5A及び5Bが設けられ、蓄冷部材収納部5A及び5Bの内側には280ml〜500mlのペットボトル(図示せず)等を収納できる容器収納部6が設けられている。この容器収納部6はペットボトルの形状になぞらえて形成されている。また、本体ケース1の外周面には、持ち運びを容易とするために、ストラップ7が取り付けられて、便宜が図られている。
【0015】
なお、蓄冷部材4は、本実施形態では例えば、ナイロン、ポリオレフィン等の変形可能な袋に吸水性樹脂の粒状の吸水ゲルを入れたものを使用し、平板状のものをペットボトル等の容器の外周に面接触し易いように湾曲させてから冷凍させて使用するが、この蓄冷部材4を変形しにくいPE樹脂材料で構成して、予め湾曲した定形のものに作製したものを冷凍させたものでもよい
上述した容器保冷ケースは、本体ケース1が硬質の合成樹脂製で、かつ開閉可能であるため、保冷性に優れ、本体ケース1の内周壁の蓄冷部材収納部5A、5Bに収納された蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材4、4により容器収納部6のペットボトル等を効率よく保冷でき、鍵ホック3を外すだけで、ペットボトル等とともに蓄冷部材4、4の出し入れが簡単に行えるとともに、本体ケース1内の清掃も水洗い等で容易に行うことができる。
【0016】
また、簡単な構造で本体ケース1を開閉でき、硬質樹脂製の本体ケース1の底面が平坦であるため、容器保冷ケースを立てて設置できるなど、取扱いが容易であり、さらに本体ケース1の外周面にはストラップ7が取り付けられているため、持ち運びが容易で携帯用に適している。
【0017】
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】容器保冷ケースの正面図である。
【図2】同じく本体ケースを開いた状態の斜視図である。
【図3】蓄冷部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0019】
1 本体ケース
1A、1B 半割りケース
2 ヒンジ
3 鍵ホック
4 蓄冷部材
5A、5B 蓄冷部材収納部
6 容器収納部
7 ストラップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質の合成樹脂製で、かつ開閉可能な本体ケースの内周壁に蓄冷剤又は保冷剤等の蓄冷部材を収納する蓄冷部材収納部を設け、蓄冷部材収納部の内側にペットボトル等の容器収納部を設けたことを特徴とする容器保冷ケース。
【請求項2】
前記本体ケースは一側がヒンジで結合され、他側が係脱自在に結合された2つの半割りケースからなることを特徴とする請求項1に記載の容器保冷ケース。
【請求項3】
前記本体ケースは円筒状で、少なくとも底面を平坦にしたことを特徴とする請求項1に記載の容器保冷ケース。
【請求項4】
前記本体ケースの外周面にストラップが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の容器保冷ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−70209(P2010−70209A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238666(P2008−238666)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(508281055)
【Fターム(参考)】