説明

容器及びその製造のための素材

発明は食品を運ぶための容器に関し、この容器は、閉位置と開位置との間で枢軸回転させるように互いに連結された上部容器ハーフ(2)と下部容器ハーフ(3)とを含み、各容器ハーフ(2,3)が平らな底及び又は蓋壁(5,6)と、それから他の容器ハーフに向かって夫々上方又は下方斜めに、容器ハーフ(2,3)に対して外側に延びる横壁(7,8,9,10)とを含む。この種の容器における保温・保冷性を向上させるため、紙、厚紙等から成る容器において、底及び又は蓋壁(5,6)を少なくとも部分的に二重壁とする。発明はまた、この種の容器を製造するための単一部素材(40)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉位置と開位置との間を枢軸回転させるため枢軸回転自在に連結された上部容器ハーフ(半体)と下部容器ハーフ(半体)を備え、各容器ハーフが平らな底及び又は蓋壁と、この底及び又は蓋壁から他の容器ハーフに対して略斜め上方及び又は下方に延びる横壁とを有する容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の容器は例えば、ハンバーガー等の保存用に知られている。ハンバーガーを容器に設置した後、容器は上部容器開口を閉位置に枢軸回転させることにより閉じられ、消費者により運ばれる。この運びは時には、適宜の販売地点から座席手段までの数メートルに亘って、又は短時間の間に行われる。次いで、容器は再び上部容器ハーフを開位置に枢軸回転させることにより開かれ、ハンバーガーは消費して容器から完全に除かれる。
【0003】
だが、購入の10分又は15分以上後に消費が起こるように容器がもっと遠く、場合によっては消費者の住いまで持っていかれることも多い。適宜の容器、特にフォームプラスチック材料のものはある程度の断熱を一部提供するが、この種の容器は例えば紙、厚紙等の容器と比べて高価であり、リサイクリングには適さない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は従って、上記の種の容器を改良して、保温・保冷性が良好であると共に、特に紙、厚紙等の場合には、安定性も増すものとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は請求項1の特徴事項に記載により解決される。
特に、本発明は、底及び又は蓋壁を二重壁として形成することを特徴とする。この二重壁の特長により、一方において保温・保冷性が空気室の形成により向上し、他方において安定性が第1及び第2の底及び又は蓋壁により増大する。
【0006】
これに関連して、蓋壁のみを二重壁としても、対応容器は一般にバッグとかコンテナーであって、ある程度の断熱性が底壁の領域で生ずるのでかまわない。
【0007】
この種の二重壁の特長を得るには、種々の可能な手段が考えられる。原則として、単に第1の底壁上に第2の低壁を、又は第1の蓋壁の下に第2の蓋壁を設け、両者間に適宜の離間素子を介在させ、断熱のための適宜の空気室が夫々の壁と離間素子間に形成され、場合によってはその片側にのみ形成されるようにすることが可能である。
【0008】
下部容器ハーフに対する上部容器ハーフの枢軸回転の特長を簡単に実現するため、容器の対向する横壁を、枢軸回転線を形成するそれ等の特に自由端縁に略沿う枢軸回転横壁として互いに連結することができる。
【0009】
これに関連して容器の開閉を簡単にするため、枢軸回転線が自由端縁に沿って中央部分線を有するようにすることができる。このようにすると、特に上部容器ハーフを開ける際の抵抗が、適宜の部分線が容器の断熱性にマイナスに影響しないようにして低減される。
【0010】
部分線の真っ直ぐな切断縁が一緒になり、両容器ハーフの開口を阻止しないようにするため、部分線は略波型として形成することができる。
【0011】
枢軸回転横壁に隣接する横壁を少なくとも二重壁として形成することにより、容器の断熱性を更に向上させることができる。全横壁を二重壁として形成することもできる。
【0012】
対応する第2の底及び又は蓋壁を簡単に形成するため、2つの対向する、特に二重壁横壁の間にこの底及び又は蓋壁があるようにすることができる。これの達成のため、これ等第2の壁を対応する横壁にのみ連結させ、他の2つの横壁を更に連結することを要しないようにすることができる。
【0013】
対応する第2の壁をこれ等対向する横壁に簡単に連結させ、このようにしてまた容器の製造を簡易化するため、第2の底及び又は蓋壁を、容器内側に折り曲げられ、対向する横壁に属する内横壁の下端に特に連結することができる。
【0014】
ここで、容器内にある食品に第1及び第2の壁が接触するのを主として回避し、第1と第2の壁の間に空気室を略完全に形成するため、内壁部の下端が底及び又は蓋壁から離間して配置されるようにすることができる。このようにして、少なくともこれ等下端の領域では、第1及び第2の壁との接触は起こらない。更に、主として底及び又は蓋壁夫々に対して第1及び第2壁間に接触が生じないように、これに関連して距離を大きく選ぶこと、或いは第2の壁を他の横壁間に、適宜大きな張力下に置くことができる。
【0015】
容器の製造が簡単に行えるようにするため、第2の底及び又は蓋壁が、対向する内壁部から突き出た2つの相互連結部分壁から形成されるようにすることができる。このようにして、部分壁は対応する内壁部の延長となり、特にそれ等の下端と連結される。そのとき、部分壁同士の連結は、可能な場合、底及び蓋夫々の第1及び第2壁間に連続する空気室が形成されるように行われる。
【0016】
この種の連結は例えば、部分壁が、互いに向き合う端部に沿って相互連結されるようにして実施される。この種の連結はのり付けで実現できる。
【0017】
これに関連して第2の壁の端を剛化するため、これ等端部を、略垂直及び水平段壁から段状に形成し、そこで特に端部の水平段壁がのり付け等により相互連結される。
【0018】
ここで、部分壁が底又は蓋夫々の第1の壁と、それ等の連結段壁の領域では、接触しないようにしても良い。
【0019】
だが、容器の剛性を更に増大し、底及び蓋の第1及び第2壁間に最大可能な空隙があるようにするため、垂直段壁が、対応する底及び又は蓋壁の内側に接触し、特にそこでのり付けされるようにすることができる。夫々の他の水平段壁はその場合、底又は蓋の第1壁と対向する更なる水平段壁にのり付けされて、この領域では略3層構造が形成され、たとえ第1及び第2壁が接触しても、この領域での断熱がそれにより適切に保証される。特に、これに関連して、適切な食品は水平段壁に接触することは無く、互いに連結され、垂直段壁に隣接する水平段壁により、トラフ又は溝が形成され、これが断熱のための空気室を形成し、特に食品が水平段壁、又は底又は蓋の第1壁と直接接触するのを阻止している。
【0020】
容器の閉じを簡単に行えるようにするため、特に枢軸回転横壁に対向する横壁が閉じ横壁として形成され、該横壁が閉位置にある下部容器ハーフを解離自在に上部容器ハーフに連結するものとすることができる。
【0021】
種々の横壁の信頼性の高い相互連結を確保し、且つ容器の安定性を更に増大させるため、他の横壁の内側に連結される接着フランジが枢軸回転横壁及び又は閉じ横壁の側方端から突き出て成るようにすることができる。
【0022】
容器の安定性を増大させるもう1つの手段は、少なくとも下部容器ハーフの閉じ横壁と上部容器ハーフの対応する横壁が内側に凹状に湾曲するようにして得られる。
【0023】
単に安定性を更に増大させるのではなく、例えば紙、厚紙等から成る容器の熱及び蒸気による変形を回避するため、閉じ及び又は枢軸回転横壁の内側に連結される接着フランジが対応する二重壁横壁の外壁及び又は内壁部の側方端から突き出て成るようにすることができる。
【0024】
材料の節約と、製造の簡易化のため、容器が単一部素材から成るようにすることができる。
【0025】
特に容器の製造のため用いるこの種の単一部素材は、底及び又は蓋部がそれ等夫々の枢軸回転横壁部を介して相互連結され、底及び又は蓋部が少なくとも1つの横壁部を含み、該横壁部がそれに隣接する内横壁部と有し、且つ第2の底及び又は蓋壁部を更に有して成る。
【0026】
容器の製造中に、対応する内横壁部は外横壁部に対して容器内部に向かって折り曲げられ、内横壁部に連結され、底又は蓋に属する第2の壁部はそのとき夫々の第1底及び又は蓋壁部と共に、容器の対応二重壁を形成する。更に、内及び外横壁部の対応横壁は二重壁を形成する。
【0027】
対応する第2底及び又は蓋壁が底及び又は蓋壁部からの単一部分として形成されない場合、この部が2つの内横壁部の各々に対向する横壁部から突き出て、それに応じて容器の製造中に、互いに向かい合うそれ等の自由端に連結される。
【0028】
容器の製造が簡単に行えるようにするため、折り曲げ線を横壁部と第1の底及び又は蓋壁部との間に形成することができる。
【0029】
次に、内横壁部が容器内部に簡単に折り曲げられるようにするため、折り曲げ線、特にまた部分切断折り曲げ線が内横壁部と第2の底及び又は蓋壁部との間に、また外横壁部に対して適宜、形成されるようにすることができる。
【0030】
内横壁部と第2底及び又は蓋壁部夫々とを相互連結するため、部分切断折り曲げ線が特に考えられる。
【0031】
容器に関して記載の第2底及び蓋壁の対応する部分壁の端部の段状形成を容易に行うため、第2の底及び又は蓋壁部の自由端に、部分切断線と折り曲げ線とが夫々形成され、垂直及び水平段壁を形成するようにする。部分切断線はここでは、材料厚みの一部を通して切断されるが、例えば目打ち又は完全に切断されない折り曲げ線である。これは特に、垂直段壁を第1の底及び又は蓋壁の方向に折り畳むのを容易にする。
【0032】
板抜き中に両容器ハーフの枢軸回転の特徴を簡単に確保するため、横壁部の中適宜の枢軸回転横壁部はそれ等の連結線に沿う略波型切断線を有するようにし、それが横両方向に部分切断折り曲げ線、次いで折り曲げ線に続くようにしすることができる。これ等部分切断線は、目打ちにより形成することができる。
【0033】
板抜き中に両容器ハーフの解離自在な閉じのための連結素子を提供するため、第1の底壁部から突き出る閉じ横壁部がその自由側端の各々にスナップイン凹部を有するようにすることができる。上部容器ハーフの適宜の対素子がこの凹部に係合して容器の閉位置を実現するようにすることができる。
【0034】
上記接着フランジが容器の製造中に閉じ横壁部の内側にのり付けされ、またこの接着フランジが特に同部の側端上の稜領域における容器の剛化のためにのり付け去れる場合、閉じ横壁部のスナップイン凹部に整合するスナップイン凹部を特に有する対応接着フランジが横方向少なくとも片側で外及び又は内横壁部から突き出るようにすることができる。
【0035】
対応する対素子は形成するため特に、蓋部の外及び又は内横壁部は一端に、容器を閉じる場合対応するスナップイン凹部に係合するラッチング突起を有するようにする。
【0036】
以下、本発明の有利な実施態様を、図面を参照して詳細に説明する。
【実施態様】
【0037】
図1は開位置4にある本発明の容器1の斜視図を示す。閉位置では、上部容器ハーフ(半体)2は対応枢軸回転線13を中心として、上部が開いている下部容器ハーフ(半体)3上に折り曲げられ、上部容器ハーフ2から突き出たラッチングフック57,58が下部容器ハーフ3上のスナップイン凹部55,56に係合して対応する閉位置が確定する。
【0038】
上部容器ハーフ2には、紙、厚紙等より成る平らで、略四角の部分で形成される蓋壁6(図2も参照)がある。この蓋壁6から、対応する横壁7,8,9,10が全側面に沿って図1における斜め上方に突き出ている。横壁7及び8は外壁部29(図2参照)と内壁部17又は18から二重壁として形成されている。対応する横壁7,8は両側で他の横壁9及び10を介して相互連結されている。横壁9は、この対応する枢軸回転線13を介して対応する下部容器ハーフ3上の枢軸回転横壁9に連結され、開位置と閉位置の間で両容器ハーフを枢軸回転させる枢軸回転横壁を形成する。この枢軸回転横壁と対向して、容器1の閉位置で下部容器ハーフ3の対応する閉じ横壁10に割り当てられる閉じ横壁10が配置されている。上部容器ハーフ2の閉じ横壁10はその両側端に接着フランジ32を有し、これ等接着フランジは容器1の内側に向かって折り曲げられ、二重壁横壁7,8の内側に略接触し、そこでのり付けされる。対応する接着フランジ32が対応する閉じ横壁10にも同様に設けられ、二重壁横壁7,8の内側31にのり付けされる。
【0039】
このことは同様に、底壁5をもつ下部容器ハーフ3の閉じ横壁10と枢軸回転横壁9にあてはまるが、下部容器ハーフ3では接着フランジは閉じ横壁10からは突き出ておらず、二重壁横壁7,8から略突き出ている(図2における接着フランジ35参照)。特に、これ等接着フランジ35は二重壁横壁8,9の外壁部29から突き出ている。
【0040】
両容器ハーフ2,3を枢軸回転させる対応枢軸回転線13は夫々の容器ハーフ2,3の枢軸回転横壁9の端縁11,12に沿って形成されている。対応枢軸回転線13は中央に波型の部分線14を有し、そこで容器1の開位置4において、1つの波底と2つの波頂が下部容器ハーフ3の枢軸回転横壁9の端縁11に沿って見られ、1つの波頂が上部容器ハーフ2の枢軸回転横壁9の端縁12に沿って見られる。
【0041】
図示の実施態様では、下部容器ハーフ3の少なくとも二重壁側壁7,8とまた閉じ横壁10は高さが上部容器ハーフ2の対応する横壁より大きい。
【0042】
両容器ハーフ2,3の横壁7,8を二重壁とする特徴に加えて、対応する底壁5及び又は蓋壁6も二重壁として形成される。第1の底壁5及び又は第1の蓋壁6とそれ等に対応して第2の底壁15及び第2の蓋壁16参照。
【0043】
これら第2の壁15,16の各々は、対向する二重壁横壁7,8の夫々、各内壁部17の下端9,20から延びている。第2の壁15,16は部分壁21,22及び23,24により対で形成されている。これ等は図2の素材40上で容易に認めることができる。部分壁21及び22は、互いに向かい合うそれ等の端部25で相互連結され第2の底壁15を形成する。
【0044】
接合は一実施態様において対応する端部同士を直接のり付けして実現でき、対応する空隙又は空気室が第1の底壁と第2の底壁の間に、これ等壁の完全な広がりに亘って設けられるようにする。
【0045】
図1による実施態様では、第2の底部壁15の略中央と第2蓋壁16のそれに対応する部分に、断面が略矩形の溝又はトラフが形成され、矩形の長辺が各部分壁の水平段壁27から形成され、矩形の短辺が各部分壁の垂直段壁26から形成されるようにする。垂直段壁26は各々が2つの底及び又は蓋壁間に略延び、対応する水平段壁はそれらに平行に延び、相互連結され、一実施態様ではまた第1の底及び又は蓋壁5,6に特にのり付けにより連結される。
【0046】
特に閉じ横壁10の対応する側端(稜)30上には、スナップイン凹部55,56が形成され(図2も参照)、容器1の閉位置において、対応する二重壁横壁7,8の外壁部29と内壁部17,18に配置されたラッチングフック57,58がこの凹部55,56に割り当てられている。
【0047】
容器の最大開位置は、互いに向き合い、上部容器ハーフと下部容器ハーフ2,3に属する枢軸回転横壁9の外側の接触により決定される。
【0048】
更なる実施態様において、横壁、特に閉じ横壁10は上部容器ハーフからも下部容器ハーフからも延びていず、容器内部に向かって凹状に曲がっていて、中央部では容器内部に向かって最も遠い、これ等閉じ横壁の各々の縦方向に延びるようにする。この例は、下部容器ハーフ3の閉じ横壁10に対する図1の破線で示されている。
【0049】
図2に、図1による容器1の製造のための単一部素材40の平面図を示す。同一部分は同一参照番号で識別されている。
【0050】
素材40には、底部36と蓋部37とがある。対応する素材部分を折り曲げ、密着させた後、底部36は図1の下部容器ハーフ3を形成し、蓋部37は図1の上部容器ハーフ2を形成する。
【0051】
底部36は中央に、第1の底壁を形成する略矩形の容器底5を有する。その周辺に沿って、これは折り曲げ線45で外横壁部41と枢軸回転横壁部38と閉じ横壁部53に接続されている。図1による容器1では、枢軸回転横壁部38が枢軸回転横壁9を、閉じ横壁部53が閉じ横壁10を夫々形成する。
【0052】
枢軸回転横壁部38は蓋部37の対応する枢軸回転横壁部39から、波型の中央部分線14(図1も参照)で分離されている。両側端で、この部分線14は部分切断又は目打ちされた折り曲げ線51及び更なる折り曲げ線52に繋がっている。対応する枢軸回転横壁部38,39の両側端には、接着フランジ32が配置され、二重壁横壁7,8の対応内側に接触でき、そこでのり付けできるようになっている。
【0053】
閉じ横壁部53はその自由又は側端54にスナップイン凹部55を有している。
【0054】
図2の右及び左には、先ず外横壁部41が、次いで内横壁部42が、次いで対応する第2の底壁部43が第1の底壁5に対して配置されている。対応する折り曲げ線45,59に沿って、一方上方への外横壁部41の折り曲げ、次いで内横壁部42の内側への折り曲げ(図1も参照)、次いで第1の底壁5と平行する第2の底壁部43の配置が行われる。これは図2の第1の底壁5の外側でも同様に行われ、更に、外横壁部の一端4で側方に突き出る接着フランジ35が内側に折り曲げられ、閉じ横壁部53の対応する内側38に接触し、そこでのり付けされる(再度図1参照)。
【0055】
図2による2つの第2底壁部43は図1による対応部分壁21,22を形成し、互いに又は対応する端部25と向かい合うそれ等の自由端48でのり付けされる。ここで、先ず垂直段壁26(図1参照)が第1の底壁5の方向に部分切断折り曲げ線49に沿う折り曲げにより曲げられ、次いで水平段壁27が第1の底壁5に平行に折り曲げ線45を通して配置される。相互割り当て部分壁21,22の対応する水平段壁27が互いに、且つ第1の底壁5にのり付けされる。
【0056】
蓋部37の構成は、枢軸回転横壁部39、外横壁部41、内横壁部42、第2の蓋壁部44等の、夫々対応する部分切断線、折り曲げ線45,46,49,50を有する対応部分の折り曲げの場合と同様である。底部36とは対照的に、蓋部37は閉じ横壁部53の側端上に対応する接着フランジ33を有している。図1をも参照して、これ等は、内横壁部42及び又は内壁部17及び18の対応する内側に接触し、そこでのり付けされる。
【0057】
更に、対応する内側及び外横壁部41、42は一端に、対応するスナップイン凹部55,56と係合するラッチングフック57,58を図1による製造済み容器では略形成するラッチングフック57,58を有している。
【0058】
底部36から分かるように、スナップイン凹部55,56は一方では閉じ横壁部53のスナップイン凹部55から成り、他方では接着フランジ35のスナップイン凹部56から成る。これは図1による容器の閉じ横壁部53の内側に配置、固定されて、対応するスナップイン凹部55,56が重なり無しに配置され、対応して嵌合するようにする。
【0059】
第2の底壁15及び又は第2の蓋壁16内の対応するトラフ又は溝を除いてしまって、対応する端部25及び又は部分壁21,27の端47,48が直接、且つ互いに連結されるようにすることもできる。このようにすると、底及び蓋の対応する第2の壁は夫々の第1壁の各々に接触しなくなる。これは、ハンバーガー等の適宜食品が容器内に置かれ、且つあまり重くない場合に当てはまる。だが、容器の剛性は、底又は蓋上に二重壁横壁又は二重壁を設ける場合と同様に、対応するトラフによっても高くなる。
【0060】
本発明による容器は、容器に食品の有無に拘らず、その取り扱い中の対応する変形を回避する剛性の増大により特に特長付けられる。このことは、二重壁底及び対応する蓋の部分により特に設けられる。同時に、二重壁領域は断熱性が向上されて、ハンバーガー、サンドイッチ等の適宜食品の保温が、場合によっては保冷が、長時間保たれることになる。容器の剛性化により、特に紙、厚紙等から成るこの種の容器の場合には、適宜の熱及び蒸気で発生する変形が少ない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】開位置にある本発明の容器を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1による容器を製造するための単一部素材の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉位置と開位置との間で枢軸回転させるように互いに連結された上部容器ハーフ(2)と下部容器ハーフ(3)とを含み、各容器ハーフ(2,3)が平らな底及び又は蓋壁(5,6)と、それから他の容器ハーフに向かって夫々上方又は下方斜めに外側に延びる横壁(7,8,9,10)とを含む、食品を運ぶための容器(1)であって、底及び又は蓋壁(5,6)を少なくとも部分的に二重壁として成ることを特徴とする容器。
【請求項2】
両容器ハーフ(2,3)の互いに面する横壁が、枢軸回転線(13)の形成された枢軸回転横壁としてのそれ等の自由端縁(11,12)に略沿って枢軸回転自在に連結されて成ることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
枢軸回転線(13)が自由端縁(11,12)に沿って中央部分線(14)を有して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
部分線(14)が略波型であることを特徴とする前記請求項1〜3の何れか1つに記載の容器。
【請求項5】
枢軸回転横壁(9)に隣接する横壁(7,8)が二重壁として形成されて成ることを特徴とする前記請求項1〜4の何れか1つに記載の容器。
【請求項6】
二重壁底及び又は蓋壁を形成するため、第2の底及び又は蓋壁が対向する2つの、特に二重壁の横壁(7,8)の間に延びて成ることを特徴とする前記請求項1〜5の何れか1つに記載の容器。
【請求項7】
第2の底及び又は蓋壁(15,16)が、容器内部に向かって折り曲げられ、対向する横壁(7,8)に属する内壁部(17,18)の特に下端(19,20)に連結されて成ることを特徴とする前記請求項1〜6の何れか1つに記載の容器。
【請求項8】
内壁部(17,18)の下端(19,20)が底及び又は蓋壁(5,6)から離間して配置されて成ることを特徴とする前記請求項1〜7の何れか1つに記載の容器。
【請求項9】
第2の底及び又は蓋壁(15,16)が、対向する内壁部(17,18)から突き出た2つの相互連結部分壁(21〜24)から形成されて成ることを特徴とする前記請求項1〜8の何れか1つに記載の容器。
【請求項10】
部分壁(21〜24)が、互いに向き合う端部(25)に沿って相互連結されて成ることを特徴とする前記請求項1〜9の何れか1つに記載の容器。
【請求項11】
端部(25)が、略垂直及び水平段壁(26,27)によって段状に形成され、そこで端部(25)の水平段壁(27)が相互連結されて成ることを特徴とする前記請求項1〜10の何れか1つに記載の容器。
【請求項12】
垂直段壁(27)が対応する底及び又は蓋壁(5,6)の内側(28)に接触し、のり付けされて成ることを特徴とする前記請求項1〜11の何れか1つに記載の容器。
【請求項13】
枢軸回転横壁(9)に対向する横壁が閉じ横壁(10)として形成され、該横壁が閉位置にある下部容器ハーフ(3)を解離自在に上部容器ハーフ(2)に連結するものとして成ることを特徴とする前記請求項1〜12の何れか1つに記載の容器。
【請求項14】
残る横壁(7,8)の内側(31)に連結される接着フランジ(32,33)が枢軸回転横壁(9)及び又は閉じ横壁(10)の側方端(13)から突き出て成ることを特徴とする前記請求項1〜13の何れか1つに記載の容器。
【請求項15】
少なくとも下部容器ハーフ(3)の閉じ横壁(10)と上部容器ハーフ(2)の対応する横壁(10)が内側に凹状に湾曲して成ることを特徴とする前記請求項1〜14の何れか1つに記載の容器。
【請求項16】
閉じ及び又は枢軸回転横壁(10,9)の内側に連結される接着フランジ(35)が対応する二重壁横壁(7,8)の外壁及び又は内壁部(29,17,18)の側方端(34)から突き出て成ることを特徴とする前記請求項1〜15の何れか1つに記載の容器。
【請求項17】
容器が単一部素材(4)から成ることを特徴とする前記請求項1〜16の何れか1つに記載の容器。
【請求項18】
底及び又は蓋部(36,37)がそれ等夫々の枢軸回転横壁部(38,39)を介して相互連結される、前記請求項の何れか1つに記載の容器(1)を製造するための単一部素材(40)であって、少なくとも底及び又は蓋部(36,37)が少なくとも1つの横壁部(41)を含み、該横壁部がそれに隣接する内横壁部(42)と有し、且つ第2の底及び又は蓋壁部(43,44)を更に有して成ることを特徴とする素材。
【請求項19】
第2の底及び又は蓋壁部(43,44)が、対向する横壁部(41)の内横壁部(42)から突き出て成ることを特徴とする請求項18に記載の素材。
【請求項20】
折り曲げ線が横壁部(41)と第1の底及び又は蓋壁部(36,37)との間に形成されて成ることを特徴とする請求項18又は19に記載の素材。
【請求項21】
特に部分切断折り曲げ線(45)が内横壁部(42)と第2の底及び又は蓋壁部(43,44)との間に形成されて成ることを特徴とする請求項18〜20に記載の素材。
【請求項22】
第2の底及び又は蓋壁部(43,44)の自由端(47,48)に、部分切断線(49)と折り曲げ線(50)とが夫々形成され、垂直及び水平段壁(27,26)を形成するようにして成ることを特徴とする請求項18〜21に記載の素材。
【請求項23】
略波型部分線(14)が枢軸回転横壁部(38,39)間にそれ等の連結線に沿って形成され、上記部分線が横両方向に部分切断折り曲げ線(51)、次いで折り曲げ線(52)に続くようにして成ることを特徴とする請求項18〜22に記載の素材。
【請求項24】
第1の底壁部(36)から突き出る閉じ横壁部(53)がその自由側端(54)に各スナップイン凹部(55)を含んで成ることを特徴とする請求項18〜23に記載の素材。
【請求項25】
閉じ横壁部(53)のスナップイン凹部に整合するスナップイン凹部(56)を特に有する接着フランジが横方向少なくとも片側で外及び又は内横壁部(41,42)から突き出るようにして成ることを特徴とする請求項18〜24に記載の素材。
【請求項26】
蓋部(37)の外及び又は内横壁部(41,42)が一端にロッキングフック(57,58)を含んで成ることを特徴とする請求項18〜25に記載の素材。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−508767(P2009−508767A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530421(P2008−530421)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/008985
【国際公開番号】WO2007/033796
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(503168533)
【氏名又は名称原語表記】SEDA S.P.A.
【Fターム(参考)】