説明

容器及び揮散器

【課題】収容物品の取り出しや交換を容易に行うことができるのみならず、金型のキャビティ壁に凸部を形成することなく、必要に応じて左右側面に開口部が形成される容器等を提供する。
【解決手段】第1部材2と第2部材4とを結合することより構成される容器6であって、第1部材2は、底面部21と、背面部22と、これら底面部21と背面部22の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分24とを備える。第2部材2は、上面部41と、正面部42と、これら上面部41と背面部42の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分44とを備える。前記第1部材2には、前記底面部21の他端部に第1係止片が形成されるとともに、背面部22の内側面に第1係合部が形成され、前記第2部材には、前記上面部41の他端部に前記第1係合部に係合する第2係止片が形成されるとともに、前記背面部の内側面に前記第1係止片が係合する第2係合部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種物品を収容する容器、及びこの容器を用いた揮散器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、底面、正面、背面、左右側面を一体的に有する容器本体と、この容器本体の上面開口部を閉鎖する開閉自在な蓋とからなる容器が汎用されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−001830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の容器において、容器本体は底面、正面、背面、左右側面を一体的に有することから、蓋を開けて内部に収容されている物品を取り出したり、交換する際に、正面、背面、左右側面が妨げとなり、容易に収容物品の取り出しや交換を行うことができない。
【0004】
また、金型を用いて成形される樹脂製の容器本体において、左右側面の一部に開口部を形成する場合、金型において容器本体に左右側面を成形するためのキャビティ壁に開口部に対応する凸部を形成しなければならない。このため、金型の作成が煩雑となって、容器本体の製造コストが増大してしまう。
【0005】
さらに、同一形状の容器本体であって、左右側面の一部に開口部があるタイプと開口部がないタイプの容器本体を成形する場合には、キャビティ壁に開口部に対応する凸部がある金型と、凸部がない金型とを用意しなければならない。したがって、左右側面に開口部があるタイプと模様がないタイプの容器本体を成形する場合にも、容器本体の製造コストが増大してしまう。
【0006】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、収容物品の取り出しや交換を容易に行うことができるのみならず、金型のキャビティ壁に凸部を形成することなく、必要に応じて左右側面に開口部が形成される容器、及びこれを用いた揮散器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明に係る容器は、第1部材と第2部材とを結合することより構成される容器であって、前記第1部材は、底面部と、該底面部の一端部に立設された背面部と、これら底面部と背面部の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分とを備え、前記第2部材は、上面部と、該上面部の他端部に垂設された正面部と、これら上面部と正面部の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分とを備え、前記第1部材には、前記底面部の他端部に第1係止片が形成されるとともに、前記背面部の内側面に第1係合部が形成され、前記第2部材には、前記上面部の他端部に前記第1係合部に係合する第2係止片が形成されるとともに、前記正面部の内側面に前記第1係止片が係合する第2係合部が形成されている。
【0008】
すなわち、第1部材は、底面部と、該底面部の一端部に立設された背面部と、これら底面部と背面部の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分とを備えることから、第2部材を除去すると、前面及び左右側面の一部分以外の他の部分が開放状となる。したがって、第2部材を除去すれば、第1部材の底面部上に配置されて容器内に収容されている物品を取り出したり、交換する際の作業が容易となる。
【0009】
また、第1部材の第1係止片を第2部材の第2係合部に係合し、第2部材の第2係止片を第1部材の第1係合部に係合することにより、第1部材と第2部材とを結合させて、六面を有する容器とすることができる。
【0010】
このとき、第1及び第2部材の左右側面の一部分が相互に補完し合って、左右側面の全面を形成する場合には、左右側面に開口部のない側面無開口タイプの容器となる。また、第1及び第2部材の左右側面の一部分が補完し合うことなく、左右側面の一部分間に間隙が生ずる場合には、左右側面に開口部のある側面有開口タイプの容器となる。
【0011】
したがって、第1及び第2部材の左右側面の一部分の形状により、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器とすることができる。よって、金型においてキャビティ壁に前記開口部を形成するための凸部を形成する必要がなく、しかも、金型において第1及び第2部材の左右側面の一部分を形成するキャビティの形状のみを変更することにより、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器とを製造することができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明に係る容器は、前記第1部材には、前記底面部の他端部に前記第1係止片が立設されるとともに、前記背面部の内側面に上下方向に延在する前記第1係合部が形成され、前記第2部材には、前記上面部の他端部に、前記第2係止片が垂設されるとともに、前記背面部の内側面に上下方向に延在する前記第2係合部が形成されている。
したがって、第2部材を上方から第2部材に差し込む簡単な作業により、第1部材の第1係止片を第2部材の第2係合部に係合させ、第2部材の第2係止片を第1部材の第1係合部に係合させて、第1部材と第2部材とを結合させて、六面を有する容器とすることができる。
【0013】
また、請求項3記載の発明に係る容器は、前記第1及び第2係合部は、相対向する一対の凸条からなり、前記第1及び第2係止片は前記一対の凸条間に摺動自在に係合される。
したがって、第2部材を第1部材の上方から下方に移動させて、第2部材の第2係止片を第1部材の第1係合部に係合させ、第1部材の第1係止片を第2部材の第2係合部に係合させる簡単な操作により、第1部材と第2部材とが合体する。
【0014】
また、請求項4記載の発明に係る容器は、前記凸条の先端部に相対向する方向に突出する突縁が形成され、前記第1及び第2係止片は前記突縁の内側に挿入される。
したがって、係合した第2部材の第2係止片と第1部材の第1係合部、及び第1部材の第1係止片と第2部材の第2係合部の離脱が防止される。
【0015】
また、請求項5記載の発明に係る容器は、前記第2部材の前記第2係止片と前記第1部材における背面部の内側面には、前記第2係止片を上下方向の任意の位置に支持する支持手段が設けられている。
したがって、第2部材を第1部材に対して任意の高さ位置に支持することができる。
【0016】
また、請求項6記載の発明に係る容器は、前記第1部材と第2部材の左右側面の一部分は、両部材が結合された状態において面一状となる。
したがって、第1部材と第2部材とが結合されることにより構成された容器は、左右側面においても、他の面と同様に段差のない面となる。
【0017】
また、請求項7記載の発明に係る容器は、前記第1部材と第2部材の左右側面の一部分は、両部材が結合された状態において、各一部分の先端部間に間隙が形成される形状である。
【0018】
したがって、前述のように、第1及び第2部材の左右側面の一部分が補完し合うことなく、左右側面の一部分間に間隙が生ずる場合には、左右側面に開口部のある側面有開口タイプの容器となる。よって、前記間隙の形状に応じて、左右側面に形成される開口部を変化させることができる。
【0019】
また、請求項8記載の発明に係る容器は、前記第1部材における左右側面の一部分と前記第2部材における左右側面の一部分とが、点対称形状である。
これにより、前記間隙により左右側面に形成される開口部を点対称な形状にすることができる。
【0020】
また、請求項9記載の発明に係る容器は、前記第2部材の上面部に複数の開口部が形成されている。
したがって、大気中に揮散して所定の効果を発生する揮散体を容器内に収容配置した場合において、上面部に形成された複数の開口部から外部に薬剤を揮散させることができる。
【0021】
また、請求項10記載の発明に係る揮散器は、前記容器内に、大気中に揮散して所定の効果を発生する揮散体を収容配置してなる。
したがって、揮散体から揮散した薬剤成分が上面部に形成された複数の開口部から外部に薬剤して、周囲空間に所定の効果を発生させる。
【0022】
また、請求項11記載の発明に係る揮散器は、前記第1部材の底面部には、前記揮散体を位置決めする位置決め手段が設けられている。
したがって、揮散体が容器内において常時所定位置に位置決めされることにより、揮散体からの所定の揮散率で薬剤を揮散させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る容器によれば、第1部材を除去することにより、前面及び左右側面の他の部分を開放状にすることができ、第1部材の底面部上に配置されて容器内に収容されている物品を取り出したり、交換する際の作業を容易化することができる。また、第1部材と第2部材とを結合させて、六面を有する容器とすることができる。
【0024】
また、第1及び第2部材の左右側面の一部分の形状により、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器とすることができる。よって、金型においてキャビティ壁に前記開口部を形成するための凸部を形成する必要がなく、しかも、金型において第1及び第2部材の左右側面の一部分を形成するキャビティの形状のみを変更することにより、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器とを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る揮散器1は、第1部材2と第2部材4とを結合して構成される容器6と、この容器内に配置された後述する揮散体7とからなる。
【0026】
前記第1部材2は、図2に示すように、共に略正方形状の底面部21と、該底面部21の一端部に立設された背面部22とが一体的に形成されているとともに、これら底面部21と背面部22の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分である下部左側面部23と下部右側面部24とが一体的に形成されている。
【0027】
前記底面部21上には、位置決め手段としてのコーナーピース25が正方形の四隅部に突設されており、これらコーナーピース25は、内側に湾曲した形状に成形されている。また、底面部21の前記背面部22に対応する他端部には、中央部に第1係止片26が立設されている。この第1係止片26は、前記背面部22に対して1/4程度の高さであって、両側縁26a、26aは、図2(a)に示すように、先端部が近接する方向の斜状に形成されている。
【0028】
なお、底面部21には、前記第1係止片26の外側に起立部29が一体的に形成されており、この起立部29には、横方向に溝30が形成されている。
【0029】
前記背面部22の内側面には、第1係合部37が形成されており、この第1係合部37は上下方向に延在する平行な一対の凸条27、27を有している。これら凸条27、27は、下端部が前記底面部21に達し、上端部が背面部22の上縁よりもやや下方まで達する長さでからなる。また、凸条27、27には、上端部を除く下部側の先端部に相対向する方向に突出する突縁27aが形成されている。さらに、凸条27、27間の中央部であって、背面部22の上端部付近には、支持凸部28が形成されている。
【0030】
前記下部左側面部23と下部右側面部24とは同一形状であって、容器6における左右側面の面積に対して1/2未満の面積からなる。これら下部左側面部23と下部右側面部24の下部側には湾曲状に後退した後退部31が形成され、上部側には湾曲状に突出した突出部32が形成されている。これら後退部31と突出部32とは、点対称の形状である。
【0031】
前記第2部材4は、図3に示すように、共に略正方形状であって前記底面部21と略統一形状の上面部41と、該上面部41の一端部に垂設され前記背面部22と略同一形状の正面部42とが一体的に形成されているとともに、これら上面部41と正面部42の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分である上部左側面部43と上部右側面部44とが一体的に形成されている。
【0032】
前記上面部41には、複数の上面開口部45が形成されている。上面部41の前記正面部42に対応する一端部には、中央部に第2係止片46が垂設されている。この第2係止片46は、前記正面部42よりもやや短い程度の長さであるとともに、前記第1係合部37の凸条27、27間に挿入可能な幅を有している。また、第2係止片46の両側縁46a、46aは、図2(a)に示すように、先端部が近接する方向の斜状に形成されており、これにより第2係止片46は、前記突縁27aを有する凸条27、27間に合致する横断面形状に形成されている。さらに、第2係止片46の外側面であって、上端部には前記支持凸部28に選択的に係合する複数段の支持凹部48が形成されている
【0033】
なお、上面部41には、前記第2係止片46の外側に垂設部49が一体的に形成されており、この垂設部49には、横方向に溝50が形成されている。
【0034】
前記正面部42の内側面には、第2係合部57が形成されており、この第2係合部57は上下方向に延在する平行な一対の凸条47、47を有している。これら凸条47、47は、上端部が前記上面部41に達し、下端部が正面部42の下縁よりもやや上方まで達する長さからなる。また、凸条47、47には、下端部を除く上部側の先端部に相対向する方向に突出する突縁47aが形成されており、これにより前記第1係止片26が、前記突縁47aを有する凸条47、47間に合致する横断面形状に形成されている。
【0035】
前記上部左側面部43と上部右側面部44とは同一形状であって、容器6における左右側面の面積に対して1/2未満の面積からなる。これら上部左側面部43と上部右側面部44の上部側には湾曲状に後退した後退部51が形成され、下部部側には湾曲状に突出した突出部52が形成されている。これら後退部51と突出部52とは、点対称の形状である。さらに、前記下部左側面部23と上部左側面部43、下部右側面部24と上部右側面部44も点対称の形状である。
【0036】
また、容器6内には、図4に示すように、揮散体7が収容配置されている。揮散体7は、内容器71とこの内容器71内に充填されたゲル状の薬剤72とからなる。内容器71は、横断面が略正方形であって、下端部の四隅部が前記コーナーピース25の内側に合致する大きさである。薬剤72は、揮散して周囲空間に芳香、消臭、防虫等の所定の効果を発生する揮散性薬剤である。
【0037】
以上の構成に係る本実施の形態において、第1部材2は、底面部21と、該底面部21の一端部に立設された背面部22と、これら底面部21と背面部22の両側縁に連なる下部左右側面部23、24とを備えることから、第2部材4を除去すると、前面及び左右側面における下部左右側面部23、24以外の他の部分が開放状となる。したがって、第2部材4を除去すれば、第1部材2の底面部21上に配置されている揮散体7を取り出したり、交換する際の作業が容易となる。
【0038】
また、第2部材4を第1部材2の上方から下方に移動させて、図5〜図7に示すように、第2部材4の第2係止片46を第1部材2の第1係合部37に係合させ、第1部材2の第1係止片26を第2部材4の第2係合部57に係合させる簡単な操作により、第1部材2と第2部材4とが合体することにより、六面を有する略立方体の容器6となる。
【0039】
このとき、第1部材2の下部左側面部23と下部右側面部24、及び第2部材4の上部左側面部43と上部右側面部44は、共に容器6における左右側面の面積に対して1/2未満の面積からなる。したがって、図8に示すように、容器6の側面部には、下部左側面部23と上部左側面部43との間、及び下部右側面部24と上部右側面部44との間に、側面開口部60が形成されることとなり、左右側面に開口部のある側面有開口タイプの容器6となる。
【0040】
しかし、第1部材2の下部左側面部23及び下部右側面部24と、第2部材4の上部左側面部43及び上部右側面部44とが補完し合って、左右側面の全面を形成する場合には、左右側面に開口部のない側面無開口タイプの容器となる。
【0041】
したがって、第1及び第2部材2、4の左右側面の一部分の形状により、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器6とすることができる。よって、金型においてキャビティ壁に側面開口部60を形成するための凸部を形成する必要がなく、しかも、金型において第1部材2の下部左側面部23と下部右側面部24、及び第2部材4の上部左側面部43と上部右側面部44を形成するキャビティの形状のみを変更することにより、側面無開口タイプと側面有開口タイプの容器6とを製造することができる。
【0042】
また、前記凸条27、47の先端部に相対向する方向に突出する突縁27a、47aが形成されていることから、前記第1及び第2係止片26、46は前記突縁27a、47aの内側に挿入される。したがって、係合した第2部材4の第2係止片46と第1部材2の第1係合部37、及び第1部材2の第1係止片26と第2部材4の第2係合部57の離脱が防止されて、第1及び第2部材2、4を確実に合体した状態に維持することができる。
【0043】
この第1及び第2部材2、4が合体した状態において、容器6は、左右側面においても、他の面と同様に段差のない面となることから、左右側面において段差による美感が損なわれることはない。しかも、側面開口部60は点対称の形状となることから、容器6の左右側面において美感の向上を図ることもできる。
【0044】
このようにして、図8に示した通常時の側面開口部60が形成された容器6を有する揮散器1を部屋等の適宜の箇所に配置すると、側面開口部60から容器6内に侵入した空気中に薬剤72の薬剤成分が揮散し、薬剤成分が揮散した空気が上面開口部45から流出して、周囲空間に所定の効果を発生させる。このとき、揮散体7はコーナーピース25により、容器6の中央部に位置決めされていることから、揮散体7からの所定の揮散率で薬剤72を揮散させることができ、揮散体7の使用終期を一定に保持することができる。
【0045】
しかし、ユーザがより高い薬効を望む場合には、第1部材2の溝30に一方の手指の爪を引っ掛けるとともに、第2部材4の溝50に他方の手指の爪を引っ掛けて、第2部材4を上方に移動させる。すると、図4に示すように、支持凸部28がいずれかの支持凹部48に係合して、第2部材4は、通常時(図8)よりも高い位置に支持され、その結果、側面開口部60の開口面積が増大する。これにより、側面開口部60から容器6内に侵入する空気量を増大させることができ、より多量の薬剤成分を薬剤72から揮散させることができる。
【0046】
なお、本実施の形態においては、容器2を略立方体としたが、これに限ることなく他の形状であってもよい。また、側面開口部60の形状も実施の形態に示したものに限らず、どのような形状であってもよい。このように側面開口部60の形状を変更する場合には、前記下部左側面部23と上部左側面部43を形成するキャビティ、又は下部右側面部24と上部右側面部44を形成するキャビティの形状のいずれか一方みを変更すればよい。
また、前記下部左側面部23と上部左側面部43とを同一形状とし、下部右側面部24と上部右側面部44とを同一形状としたが、これらを異なる形状としてもよい。また、下部左側面部23と上部左側面部43と、下部右側面部24と上部右側面部44とを点対称の形状としたが、点対称の形状でなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施の形態に係る揮散器の斜視図である。
【図2】(a)は第1部材の平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図、(e)は(c)のB−B矢示断面図、(f)は(a)のA−A矢示断面図、(g)は(c)のC−C矢示断面図、(h)は底面図である。
【図3】(a)は第2部材の平面図、(b)は(f)のB−B矢示断面図、(c)は(g)のA−A矢示断面図、(d)は(f)のC−C矢示断面図、(e)は正面図、(f)は右側面図、(g)は底面図である。
【図4】(a)は第2部材を上方に変位させた状態における図1のA−A矢示断面図、(b)は同状態における右側面図である。
【図5】揮散体を除去した状態における図1のA−A矢示断面図である。
【図6】揮散体を除去した状態における図1のB−B矢示断面図である。
【図7】揮散体を除去した状態における図1のC−C矢示断面図である。
【図8】揮散器の通常時の使用状態における右側面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 揮散器
2 第1部材
4 第2部材
6 容器
7 揮散体
21 底面部
22 背面部
23 下部左側面部
24 下部右側面部
25 コーナーピース
26 第1係止片
26a 両側縁
27 凸条
27a 突縁
28 支持凸部
29 起立部
30 溝
31 後退部
32 突出部
37 第1係合部
41 上面部
42 正面部
43 上部左側面部
44 上部右側面部
45 上面開口部
46 第2係止片
47 凸条
47a 突縁
48 支持凹部
49 垂設部
50 溝
51 後退部
52 突出部
57 第2係合部
60 側面開口部
71 内容器
72 薬剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と第2部材とを結合することより構成される容器であって、
前記第1部材は、底面部と、該底面部の一端部に立設された背面部と、これら底面部と背面部の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分とを備え、
前記第2部材は、上面部と、該上面部の他端部に垂設された正面部と、これら上面部と正面部の両側縁に連なる相対向する左右側面の一部分とを備え、
前記第1部材には、前記底面部の他端部に第1係止片が形成されるとともに、前記背面部の内側面に第1係合部が形成され、
前記第2部材には、前記上面部の他端部に前記第1係合部に係合する第2係止片が形成されるとともに、前記正面部の内側面に前記第1係止片が係合する第2係合部が形成されたことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記第1部材には、前記底面部の他端部に前記第1係止片が立設されるとともに、前記背面部の内側面に上下方向に延在する前記第1係合部が形成され、
前記第2部材には、前記上面部の他端部に、前記第2係止片が垂設されるとともに、前記正面部の内側面に上下方向に延在する前記第2係合部が形成されたことを特徴とする容器。
【請求項3】
前記第1及び第2係合部は、相対向する一対の凸条からなり、前記第1及び第2係止片は前記一対の凸条間に摺動自在に係合されることを特徴とする請求項2記載の容器。
【請求項4】
前記凸条の先端部に相対向する方向に突出する突縁が形成され、前記第1及び第2係止片は前記突縁の内側に挿入されることを特徴とする請求項3記載の容器。
【請求項5】
前記第2部材の前記第2係止片と前記第1部材における背面部の内側面には、前記第2係止片を上下方向の任意の位置に支持する支持手段が設けられたことを特徴とする請求項1から4にいずれか記載の容器。
【請求項6】
前記第1部材と第2部材の左右側面の一部分は、両部材が結合された状態において面一状となることを特徴とする請求項1から5にいずれか記載の容器。
【請求項7】
前記第1部材と第2部材の左右側面の一部分は、両部材が結合された状態において、各一部分の先端部間に間隙が形成される形状であることを特徴とする請求項1から6にいずれか記載の容器。
【請求項8】
前記第1部材における左右側面の一部分と前記第2部材における左右側面の一部分とが、点対称形状であることを特徴とする請求項6又は7記載の容器。
【請求項9】
前記第2部材の上面部に複数の開口部が形成されていることを特徴する請求項1から8にいずれか記載の容器。
【請求項10】
請求項9記載の容器内に、大気中に揮散して所定の効果を発生する揮散体を収容配置してなることを特徴とする揮散器。
【請求項11】
前記第1部材の底面部には、前記揮散体を位置決めする位置決め手段が設けられたことを特徴とする請求項10記載の揮散器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−302944(P2008−302944A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149896(P2007−149896)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000102544)エステー株式会社 (127)
【Fターム(参考)】