説明

容器熱処理装置

【課題】外部から装置に供給される水の量を低減させることが可能な容器熱処理装置を提供する。
【解決手段】搬送コンベア2の下方に設けられた複数の貯水槽3A〜3Gと、各貯水槽3A〜3Gの上方にそれぞれ配置され、いずれかの貯水槽の水が供給される散水ノズル4A〜4Gと、貯水槽3A〜3Gの水の量が所定量以下になると水を補給する給水ライン8とを備え、各貯水槽に貯留されている水を昇温装置6A〜6D又は熱交換器7A〜7Cにて所定の温度に調整していずれかの散水ノズル4A〜4Gから散水させ、これにより搬送コンベア2にて搬送されている容器Bの熱処理を行う容器熱処理装置1において、各貯水槽3A〜3Gには、貯水槽の側面の所定の高さL1に一端が開口し、他端が排水管14に接続されているオーバーフロー管13A〜13Gがそれぞれ設けられ、排水管14の出口には、開閉バルブ17が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアの下方に設けられた貯水槽の水を搬送コンベアの上方に設けられた散水ノズルから散水して搬送コンベア上の容器の熱処理を行う容器熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送コンベアの下方に複数の貯水槽が設けられるとともに搬送コンベアの上方に複数の散水ノズルが設けられ、いずれかの貯水槽の水を所定の温度に調温していずれかの散水ノズルから散水し、これにより搬送コンベア上の容器の熱処理を行う容器熱処理装置(パストライザーとも呼ばれる。)が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−66408号公報
【特許文献2】特開2009−18836号公報
【特許文献3】特開平8−19386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1〜3に示されている容器熱処理装置では、貯水槽が設けられている位置やその貯水槽の上方に設けられている散水ノズルから散水される水の温度等によって水が過剰になる貯水槽と水が不足する貯水槽とが発生する場合がある。一般にこのような容器熱処理装置では、各貯水槽の水位が所定の高さ以下に制限されるように各貯水槽にオーバーフロー管が設けられている。そのため、水が過剰になる貯水槽と水が不足する貯水槽とが発生すると、水が過剰になる貯水槽からは水が排出され、その一方で水が不足する貯水槽には外部から水が補給される。この場合、容器熱処理装置で消費される水の量が増加し、運転コストが高くなる。
【0005】
そこで、本発明は、外部から装置に供給される水の量を低減させることが可能な容器熱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の容器熱処理装置は、所定の搬送経路に沿って容器(B)を搬送する搬送手段(2)と、前記搬送手段の下方に前記搬送経路に沿って設けられた複数の貯水槽(3A〜3G)と、前記搬送手段よりも上方に設けられて各貯水槽の上方にそれぞれ配置され、いずれかの貯水槽の水が供給される散水ノズル(4A〜4G)と、各貯水槽に貯留されている水を調温手段(6A〜6D、7A〜7C)にて所定の温度に調整していずれかの散水ノズルに送る循環手段(5A〜5G、P1〜P7)と、いずれかの貯水槽の水の量が所定量以下になるとその水の量が所定量以下の貯水槽に水を補給する補給手段(8)と、を備え、前記搬送手段にて搬送されている容器に各散水ノズルから前記所定の温度に調整された水を散水することによりその容器の熱処理を行う容器熱処理装置(1)において、各貯水槽には、貯水槽の側面の所定の高さ(L1)に一端が開口し、他端が共通の排水管(14)に接続されているオーバーフロー管(13A〜13G)がそれぞれ設けられ、前記排水管の出口には、開閉バルブ(17)が設けられていることにより、上述した課題を解決する。
【0007】
本発明の容器熱処理装置によれば、開閉バルブを閉めておくことにより排水管及びオーバーフロー管内に水を溜めることができる。そのため、水が過剰になった貯水槽から溢れた水を排水管及びオーバーフロー管を介して水が不足している貯水槽に供給することができる。従って、外部から装置に供給される水の量を低減できる。
【0008】
本発明の容器熱処理装置の一形態において、前記排水管には、前記開閉バルブの上流と下流とを接続するバイパス管(18)が設けられ、前記バイパス管は、前記所定の高さ以上の所定の第2高さ(L2)まで上方に立ち上げられていてもよい。この場合、各貯水槽の水位が第2高さ以上になると排水管から外部に水が排出される。そのため、第2高さを適切に設定することにより、装置内部に水が過剰に貯留されることを防止できる。
【0009】
本発明の容器熱処理装置の一形態においては、前記補給手段によって補給される水の量が予め設定した所定の判定量以上の場合に前記開閉バルブを開ける制御手段(20)をさらに備えていてもよい。装置に供給される水の量が多い場合は外部から供給された温度の低い水が排水管に溜まるおそれがある。一方、各貯水槽には、調温手段によって温度が調整された水が散水ノズルから散水されて貯留されている。このような温度が調整された水に温度の低い水が混入すると、貯水槽の水温が低下して調温手段による水の温度の調整が不安定になるおそれがある。この形態では、このような場合には開閉バルブが開けられるので、貯水槽の温度が急に低下することを抑制できる。そのため、調温手段による水温の調整が不安定になることを抑制できる。
【0010】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0011】
以上に説明したように、本発明の容器熱処理装置によれば、水が過剰になる貯水槽から溢れた水を水が不足する貯水槽に排水管を介して供給できる。そのため、外部から装置に供給される水の量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一形態に係る容器熱処理装置の概略構成を示す図。
【図2】容器熱処理装置の排水系の概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一形態に係る容器熱処理装置の概略構成を示している。容器熱処理装置1は、容器Bを搬送する搬送手段としての搬送コンベア2と、水を貯留するための第1〜第7貯水槽3A〜3Gと、第1〜第7散水ノズル4A〜4Gとを備えている。この図に示したように搬送コンベア2は、所定の入口1aから所定の出口1bまで容器Bを搬送する。第1〜第7貯水槽3A〜3Gは、搬送コンベア2の下方に入口1a側から第1貯水槽3A、第2貯水槽3B、…、第7貯水槽3Gの順番で容器Bの搬送経路に沿って並べて設けられている。第1〜第7散水ノズル4A〜4Gは、搬送コンベア2の上方に容器Bの搬送経路に沿って並べて設けられている。また、これら第1〜第7散水ノズル4A〜4Gは、第1散水ノズル4Aが第1貯水槽3Aの上方に設けられ、第2散水ノズル4Bが第2貯水槽3Bの上方に設けられている。以下、同様に第3〜第7散水ノズル4C〜4Gは、第3貯水槽3C〜第7貯水槽3Gの上方にそれぞれ設けられている。
【0014】
この図に示したように第1貯水槽3Aは、第7散水ノズル4Gと第1循環通路5Aにて接続されている。第1循環通路5Aには、第1ポンプP1と、第7散水ノズル4Gに送る水を昇温するための第1昇温装置6Aとが設けられている。第1ポンプP1は、第1貯水槽3Aの水を第7散水ノズル4Gに送る。第1昇温装置6Aは、水に蒸気を吹き込むことで水を昇温する周知のものである。第1昇温装置6Aは、水の温度が所定の第7温度、例えば30°Cになるように水に蒸気を吹き込む。
【0015】
第2貯水槽3Bは、第6散水ノズル4Fと第2循環通路5Bにて接続されている。第2循環通路5Bには、第2ポンプP2と、第6散水ノズル4Fに送る水を昇温するための第2昇温装置6Bとが設けられている。第2ポンプP2は、第2貯水槽3Bの水を第6散水ノズル4Fに送る。第2昇温装置6Bは第1昇温装置6Aと同じものである。この第2昇温装置6Bは、水の温度が所定の第6温度、例えば40°Cになるように水に蒸気を吹き込む。
【0016】
第3貯水槽3Cは、第3散水ノズル4Cと第3循環通路5Cにて接続されている。第3循環通路5Cには、第3ポンプP3と、第1熱交換器7Aとが設けられている。第3ポンプP3は、第3貯水槽3Cの水を第3散水ノズル4Cに送る。第1熱交換器7Aは、第3散水ノズル4Cに送られる水と蒸気とを熱交換させ、これにより水の温度を所定の第3温度、例えば60°Cに昇温する。
【0017】
第4貯水槽3Dは、第4散水ノズル4Dと第4循環通路5Dにて接続されている。第4循環通路5Dには、第4ポンプP4と、第2熱交換器7Bとが設けられている。第4ポンプP4は、第4貯水槽3Dの水を第4散水ノズル4Dに送る。第2熱交換器7Bは、第4散水ノズル4Dに送られる水と蒸気とを熱交換させ、これにより水の温度を所定の第4温度、例えば60°Cに昇温する。
【0018】
第5貯水槽3Eは、第5散水ノズル4Eと第5循環通路5Eにて接続されている。第5循環通路5Eには、第5ポンプP5と、第3熱交換器7Cとが設けられている。第5ポンプP5は、第5貯水槽3Eの水を第5散水ノズル4Eに送る。第3熱交換器7Cは、第5散水ノズル4Eに送られる水と蒸気とを熱交換させ、これにより水の温度を所定の第5温度、例えば55°Cに昇温する。
【0019】
第6貯水槽3Fは、第2散水ノズル4Bと第6循環通路5Fにて接続されている。第6循環通路5Fには、第6ポンプP6と、第2散水ノズル4Bに送る水を昇温するための第3昇温装置6Cが設けられている。第6ポンプP6は、第6貯水槽3Fの水を第2散水ノズル4Bに送る。第3昇温装置6Cは第1昇温装置6Aと同じものである。この第3昇温装置6Cは、水の温度が所定の第2温度、例えば50°Cになるように水に蒸気を吹き込む。
【0020】
第7貯水槽3Gは、第1散水ノズル4Aと第7循環通路5Gにて接続されている。第7循環通路5Gには、第7ポンプP7と、第1散水ノズル4Aに送る水を昇温するための第4昇温装置6Dが設けられている。第7ポンプP7は、第7貯水槽3Gの水を第1散水ノズル4Aに送る。第4昇温装置6Dは第1昇温装置6Aと同じものである。この第4昇温装置6Dは、水の温度が所定の第1温度、例えば35°Cになるように水に蒸気を吹き込む。なお、上述したように水の温度を調整することにより、第1〜第4昇温装置6A〜6D及び第1〜第3熱交換器7A〜7Cが本発明の調温手段に相当する。また、第1〜第7循環通路5A〜5G及び第1〜第7ポンプP1〜P7が本発明の循環手段に相当する。
【0021】
容器熱処理装置1は、各貯水槽3A〜3Gに水を補給する補給手段としての給水ライン8を備えている。給水ライン8は、共通通路9と、共通通路9から各貯水槽3A〜3Gに延びる供給通路10A〜10Gとを備えている。共通通路9には、共通通路9を流れる水の流量に対応した信号を出力する流量センサ11が設けられている。各供給通路10A〜10Gには、貯水槽3A〜3Gの水位が予め設定した給水レベル以下になると開弁する給水バルブ12A〜12Gが設けられている。
【0022】
図2に示すように各貯水槽3A〜3Gには、それぞれオーバーフロー管13A〜13Gが設けられている。なお、図2においては便宜上各貯水槽3A〜3Gを離して示している。また、図2においては便宜上第3〜第5貯水槽3C〜3Eの図示を省略したがこれらの貯水槽も他の貯水槽と同様にオーバーフロー管が設けられている。各オーバーフロー管13A〜13Gの一端は、各貯水槽3A〜3Gの側面の所定の第1高さL1にそれぞれ接続されている。一方、各オーバーフロー管13A〜13Gの他端は、共通の排水管14に接続されている。排気管14の下流には、オーバーフロータンク15が設けられている。オーバーフロータンク15内には、排水ポンプ16が設けられている。排水ポンプ16は、オーバーフロータンク15内の水位が予め設定した所定の排水レベル以上なると作動してタンク15内の水を外部に排出する。
【0023】
この図に示したように排水管14の出口部には、排水管14を開閉可能な開閉バルブ17が設けられている。また、排気管14には、開閉バルブ17の上流と下流とを接続するバイパス管18が設けられている。バイパス管18は、上述した第1高さL1よりも若干高い第2高さL2まで上方に立ち上げられている。なお、第2高さL2は、第1高さL1以上であり、かつこの高さまで各貯水槽3A〜3Gに水を貯留しても装置1の運転に支障が発生しない適宜の高さを設定すればよい。
【0024】
開閉バルブ17の動作は、制御手段としての制御装置20にて制御される。制御装置20には、流量センサ11が接続されている。制御装置20は、流量センサ11にて検出された流量が所定の期間連続して予め設定した開弁流量(例えば20m)以上であった場合に開閉バルブ17を開ける。また、制御装置20は、容器熱処理装置1を停止させるべき所定の停止条件が成立した場合にも開閉バルブ17を開ける。そして、制御装置20は、流量センサ11にて検出された流量が所定の期間連続して予め設定した閉弁流量(例えば、1.5m)以下の場合に開閉バルブ17を閉じる。なお、制御装置20は、例えばマイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータユニットによって実現されてもよいし、ハードウェア制御回路によって実現されてもよい。
【0025】
次に図1を参照して容器熱処理装置1による容器Bの熱処理方法について説明する。容器Bは、搬送コンベア2によって搬送されて入口1aから出口1bに搬送される。この搬送中に容器Bは、まず第1〜第5散水ノズル4A〜4Eから散水された水にて徐々に加熱される。これにより容器Bの熱処理が行われる。その後、容器Bは第6散水ノズル4F及び第7散水ノズル4Gから散水された水にて冷却されて出口1bから排出される。
【0026】
このように容器Bを熱処理する際、各貯水槽3A〜3Gの水は装置1内を循環する。第1貯水槽3A内の水は、第7散水ノズル4Gから散水されて第7貯水槽3Gに貯留され、その後、第7貯水槽3Gから第1散水ノズル3Aに送られて第1貯水槽3Aに戻される。第2貯水槽3B内の水は、第6散水ノズル4Fから散水されて第6貯水槽3Fに貯留され、その後、第6貯水槽3Fから第2散水ノズル3Bに送られて第2貯水槽3Bに戻される。第3〜第5貯水槽3C〜3Eの水は、各貯水槽の上方に設けられている第3〜第5散水ノズル4C〜4Eとの間でそれぞれ循環される。
【0027】
このように各貯水槽3A〜3G内の水を循環させていると、蒸発によって水位が低下したり容器熱処理装置1よりも上流側の装置から容器Bに付着して持ち込まれた水によって水位が上昇したりして各貯水槽3A〜3Gの水位にばらつきが生じる。この際、水位が第1高さL1以上になった貯水槽からは余剰な水が排水管14に排出される。そして、排水管14、オーバーフロー管13A〜13G、及びバイパス管17内の水位が第1高さL1以上になると水位が第1高さL1未満の貯水槽にオーバーフロー管13A〜13Gから水が供給される。
【0028】
以上に説明したようにこの容器熱処理装置1によれば、開閉バルブ17を閉めておくことにより各貯水槽3A〜3Gから溢れた水を排水管14、オーバーフロー管13A〜13G、及びバイパス管17内に第2高さL2まで水を溜めることができる。そして、この水を水位が第1高さL1未満の貯水槽に供給することができる。そのため、外部から装置1内に供給される水の量を低減できる。また、このように排水管14を介して水を供給することにより、各貯水槽3A〜3Gの水位をほぼ同じ高さに揃えることができる。さらに、貯水槽3A〜3Gから溢れた水の温度は外部から供給される水の温度よりも高いので、この溢れた水を供給することにより各貯水槽3A〜3Gの水の温度が低下することを抑制できる。そのため、各昇温装置6A〜6D及び各熱交換器7A〜7Cで使用される蒸気の量も低減できる。
【0029】
図2に示したようにバイパス管18は、第2高さL2までしか立ち上げられていないので、排水管14、オーバーフロー管13A〜13G、及びバイパス管17内の水位が第2高さL2以上になると余分な水はオーバーフロータンク15に排出される。これにより、装置1内に過剰に水が貯留されることを防止できる。
【0030】
開閉バルブ17は、給水ライン8から供給される水の流量が所定の期間連続して開弁水量以上になると開けられる。給水ライン8の流量がこのような場合は、装置1の稼動状態が不安定になっていると考えられる。このような場合に開閉バルブ17を閉めておくと外部から供給された温度の低い水が排水管14内に溜まり、この温度の低い水が温度の高い水が貯留されている第3〜第5貯水槽3C〜3Eに供給されるおそれがある。そして、これにより各散水ノズル4A〜4Gに送られる水の温度の制御が不安定になるおそれがある。そこで、このような場合は開閉バルブ17を開けて、各貯水槽3A〜3Gから溢れた水を外部に排出する。これにより各貯水槽3A〜3Gの水の温度を安定化させることができるので、各散水ノズル4A〜4Gに送られる水の温度の制御が不安定になることを抑制できる。
【0031】
本発明は上述した形態に限定されることなく種々の形態にて実施してよい。例えば、排水管にバイパス管を設けなくてもよい。各貯水槽内にそれぞれ周知の水位センサを設け、いずれかの水位センサが第2高さ以上の水位を検出した場合に開閉バルブを開けるように開閉バルブを制御すれば各貯水槽の水位を第2高さ未満に維持できる。
【符号の説明】
【0032】
1 容器熱処理装置
2 搬送コンベア(搬送手段)
3A〜3G 貯水槽
4A〜4G 散水ノズル
5A〜5G 循環通路(循環手段)
6A〜6D 昇温装置(調温手段)
7A〜7C 熱交換器(調温手段)
8 給水ライン(補給手段)
13A〜13G オーバーフロー管
14 排水管
17 開閉バルブ
18 バイパス管
20 制御装置(制御手段)
P1〜P7 ポンプ(循環手段)
L1 第1高さ
L2 第2高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送経路に沿って容器を搬送する搬送手段と、前記搬送手段の下方に前記搬送経路に沿って設けられた複数の貯水槽と、前記搬送手段よりも上方に設けられて各貯水槽の上方にそれぞれ配置され、いずれかの貯水槽の水が供給される散水ノズルと、各貯水槽に貯留されている水を調温手段にて所定の温度に調整していずれかの散水ノズルに送る循環手段と、いずれかの貯水槽の水の量が所定量以下になるとその水の量が所定量以下の貯水槽に水を補給する補給手段と、を備え、前記搬送手段にて搬送されている容器に各散水ノズルから前記所定の温度に調整された水を散水することによりその容器の熱処理を行う容器熱処理装置において、
各貯水槽には、貯水槽の側面の所定の高さに一端が開口し、他端が共通の排水管に接続されているオーバーフロー管がそれぞれ設けられ、
前記排水管の出口には、開閉バルブが設けられていることを特徴とする容器熱処理装置。
【請求項2】
前記排水管には、前記開閉バルブの上流と下流とを接続するバイパス管が設けられ、
前記バイパス管は、前記所定の高さ以上の所定の第2高さまで上方に立ち上げられていることを特徴とする請求項1に記載の容器熱処理装置。
【請求項3】
前記補給手段によって補給される水の量が予め設定した所定の判定量以上の場合に前記開閉バルブを開ける制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器熱処理装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−136740(P2011−136740A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298402(P2009−298402)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(307027577)麒麟麦酒株式会社 (350)
【Fターム(参考)】