説明

容器陳列システム、陳列装置、および容器

【課題】容器を縦置きに陳列する際に容器の標記をランダムな方向に向けて容器を置いても、標記を所定の方向に向けて陳列することが可能な容器陳列システム等を提供する。
【解決手段】(A)に示すように、第2識別標記23bが移動経路の側方を向いた状態で投入された容器20が、第2傾斜部512と傾斜部522との間に達すると、容器20の突出部24の下部に傾斜部522が位置する。そして、容器20は、突出部24が傾斜部522により持ち上げられることで傾くようになり、(C)に示すように、キャップ22の外周面が第1傾斜部511に接触する。その後、容器20は、周方向の回転を開始し更に前方へ移動していく。そして第2識別標記23bが前方を向く状態となると、ストレート部521による突出部24の支持が解除される。この結果、キャップ22と第1傾斜部511とが離間するようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を陳列する容器陳列システム、陳列装置、および容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばコンビニエンスストアなどにおいては、ペットボトルなど飲料が充填された容器が、陳列装置に縦置きに載せられて販売される。そしてこのような陳列装置は、例えば、容器自身の自重により陳列ケースの前方に容器が移動するように傾斜した状態で配置される。そして、手前側(最前列)の1つの容器を抜き取ると、後続の容器が自重で手前側に移動する。
ここで陳列装置の容器が載せられる箇所には、容器の滑りの良さから例えばプラスチックの平板が設けられる。また、近年では回転可能なローラを多数配置した陳列装置が出回っている(例えば、特許文献1参照)。また、容器の補充は陳列装置の後方側から行うのが一般的であるが、手前側からの容器の投入を可能とするとともに、奥側に移動した容器が、再度手前側に移動し陳列される陳列装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、前方側から投入された容器がUターンして戻ってくる陳列装置が提案されている。さらに、容器に関するものとして、缶底に形成された環状凸部の内周壁に、内側凹部と縦リブとが円周方向に交互に形成された缶が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
ところで、容器の外面には、商品名や商標名など他の商品と識別するための標記が設けられるが、この標記が購入者の取り出し方向に向いていないと、商品の識別がしにくくなるとともに、商品の陳列時の見栄えが悪くなる。このため、陳列される容器は、例えば前方側など、標記が所定の方向に向いていることが好ましい。
【0004】
公報記載の従来技術として、容器が載せられる傾斜棚板の上面に、棚板傾斜方向に向けて棒状のガイド凸条を設け、容器の底部に、標記の直下と標記が付された面とは反対側の面の直下とを結ぶ凹状嵌合部を設け、このガイド凸条と凹状嵌合部とを用いて容器を陳列する陳列方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。この陳列方法では、標記が前方側を向く姿勢で凹状嵌合部をガイド凸条に嵌合させ、複数の容器を前後に並べる。この結果、標記が前方を向いた状態で容器の陳列が行われる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−155701号公報
【特許文献2】米国特許第6502408号
【特許文献3】特開2000−211624号公報
【特許文献4】特開2006−288676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献4では、凹状嵌合部をガイド凸条に嵌合させ容器の陳列を行うことで、標記を確実に前方に向けることが可能となる。しかしながら、かかる発明では、容器を陳列棚に陳列する際に、容器の投入者は、容器を陳列装置に設置する度に凹状嵌合部をガイド凸条に嵌合させる必要があり、容器の陳列作業が繁雑となる。また、標記が容器の一箇所にのみ形成されている場合には、標記が後方側に向いた状態で陳列される陳列ミスの発生も懸念される。また、コンビニエンスストアなどの多量の飲料を販売する店舗等では、向きを揃えて投入する作業が非常に大掛かりとなる。
【0007】
本発明は、容器を縦置きに陳列する際に容器の標記をランダムな方向に向けて容器を置いても、標記を所定の方向に向けて陳列することが可能な容器陳列システム等を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的のもと、本発明に適用されるシステムは、第1の位置から第2の位置への移動工程において容器を適宜回転せしめ、前記容器が第2の位置に移動した後に、容器の標記を特定の方向に向けさせるようにした陳列システムである。さらに詳細に述べると、外周面に180度の位置関係で2箇所に標記が付された容器と、容器を陳列する陳列装置と、を備え、容器は、標記が付された側から眺めた場合の奥行き寸法が第1の寸法となり幅寸法が第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有し、陳列装置は、載せられた容器を容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、容器の標記が移動経路の側方を向いた状態で容器が移動してきた場合に部位の第1の寸法を有する箇所を下方から支持し容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、傾斜付与手段により傾けられた容器の側部に接触し、容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、回転力付与手段により回転する容器の標記が取り出し部側を向いた場合に部位の第2の寸法を有する箇所と傾斜付与手段とが対峙し傾斜付与手段による第1の寸法を有する箇所の支持が解除されることを特徴とする。
【0009】
ここで、移動手段は、容器が載せられる載置部を備え、載置部に沿って容器を移動させ、傾斜付与手段は、移動経路に沿って配置され且つ取り出し部に向かうに従い載置部からの離間距離が大きくなる離間部を有し、移動手段により移動してくる容器の第1の寸法を有する箇所に離間部を下方から接触させ第1の寸法を有する箇所を下方から持ち上げることで容器を傾けることを特徴とすることができる。
また、容器は、外周面に凹凸が形成されたキャップ部材を備え、回転力付与手段は、キャップ部材の外周面に接触することで容器に回転力を付与することを特徴とすることができる。さらに、容器は、側面の少なくとも一部において円筒状の外周面を備え、回転力付与手段は、円筒状の外周面に接触することで容器に回転力を付与することを特徴とすることができる。
さらに、回転力付与手段は、キャップ部材の外周面に接触する接触面に、キャップ部材の凹凸と噛み合う凹凸を有していることを特徴とすることができる。
また、移動手段は、容器が載せられる載置部を有し、載置部に沿って容器を移動させ、容器は、載置部に接触配置される側が円筒状に形成されていることを特徴とすることができる。
【0010】
また、移動手段は、容器に装着された底部が円形の装着部材が載せられる載置部を有し、載置部に沿って、装着部材が装着された容器を移動させることを特徴とすることもできる。
【0011】
また本発明を陳列装置として捉えた場合、本発明が適用される陳列装置は、外周面に180度の位置関係で2箇所に標記が付され、標記が付された側から眺めた場合の奥行き寸法が第1の寸法となり幅寸法が第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有した容器を陳列可能な陳列装置であって、載せられた容器を容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、容器の標記が移動経路の側方を向いた状態で容器が移動してきた場合に部位の第1の寸法を有する箇所を下方から支持し容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、傾斜付与手段により傾けられた容器の側部に接触し、容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、傾斜付与手段は、回転力付与手段により回転する容器の標記が取り出し部側を向いた場合に部位の第2の寸法を有する箇所と対峙し容器の側部と回転力付与手段との接触を解除することを特徴とする。
【0012】
ここで、移動手段は、容器が載せられる載置部を有し、載置部に沿って容器を移動させ、回転力付与手段は、傾斜して配置され容器の側部に接触する接触面を有し、傾斜して配置された接触面は、側方側に向かうに従い載置部から離れるように傾斜していることを特徴とすることができる。
また、傾斜付与手段および回転力付与手段は、容器が投入される容器投入部側ではなく容器が取り出される取り出し部側に設けられていることを特徴とすることができる。
【0013】
さらに本発明を容器として捉えた場合、本発明が適用される容器は、底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、容器本体の外周面に180度の位置関係で2箇所に付された標記と、を備え、容器本体は、標記が付された側から眺めた場合の奥行き方向の寸法が第1の寸法となり幅方向の寸法が第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有し、容器本体の奥行き方向における一方の側方側にて部位の第1の寸法を有する箇所を支持部材を用いて下方から支持することにより容器本体に傾斜を付与することが可能であり、部位の第2の寸法を有する箇所を支持部材に対峙させることで傾斜を小さくすることが可能な容器である。
【0014】
また、本発明の更なる容器陳列システムとしては、外周面に標記が付された容器と、容器を陳列する陳列装置と、を備え、容器は、標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有し、陳列装置は、載せられた容器を容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、容器の標記が移動経路の側方を向いた状態で容器が移動してきた場合に切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持し容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、傾斜付与手段により傾けられた容器の側部に接触し、容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、回転力付与手段により回転する容器の標記が取り出し部側を向いた場合に切り欠け突出部と傾斜付与手段とが対峙し傾斜付与手段による切り欠け突出部以外の突出部の支持が解除されることを特徴とする。
【0015】
ここで移動手段は、容器が載せられる載置部を備え、載置部に沿って容器を移動させ、傾斜付与手段は、移動経路に沿って配置され且つ取り出し部に向かうに従い載置部からの離間距離が大きくなる離間部を有し、移動手段により移動してくる容器の切り欠け突出部以外の突出部に離間部を下方から接触させ切り欠け突出部以外の突出部を下方から持ち上げることで容器を傾けることを特徴とすることができる。
また、容器は、外周面に凹凸が形成されたキャップ部材を備え、回転力付与手段は、キャップ部材の外周面に接触することで容器に回転力を付与することを特徴とすることができる。
さらに回転力付与手段は、キャップ部材の外周面に接触する接触面に、キャップ部材の凹凸と噛み合う凹凸を有していることを特徴とすることができる。
【0016】
また、容器は、側面の少なくとも一部において円筒状の外周面を備え、回転力付与手段は、円筒状の外周面に接触することで容器に回転力を付与することを特徴とすることができる。
さらに移動手段は、容器が載せられる載置部を有し、載置部に沿って容器を移動させ、容器は、載置部に接触配置される側が円筒状に形成されていることを特徴とすることができる。
また、移動手段は、容器に装着された底部が円形の装着部材が載せられる載置部を有し、載置部に沿って、装着部材が装着された容器を移動させることができる。
【0017】
また本発明を陳列装置として捉えた場合、本発明が適用される陳列装置は、外周面に標記が付され、標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有した容器を陳列可能な陳列装置であって、載せられた容器を容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、容器の標記が移動経路の側方を向いた状態で容器が移動してきた場合に切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持し容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、傾斜付与手段により傾けられた容器の側部に接触し、容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、傾斜付与手段は、回転力付与手段により回転する容器の標記が取り出し部側を向いた場合に切り欠け突出部と対峙し容器の側部と回転力付与手段との接触を解除することを特徴とする。
【0018】
さらに本発明を容器として捉えた場合、底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、容器本体の外周面に付された標記と、を備え、容器本体は、標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有し、容器本体の切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持部材にて支持することにより容器本体に傾斜を付与することが可能であり、切り欠け突出部を支持部材に対峙させることで傾斜を小さくすることが可能な容器である。
【0019】
また、外周面に標記が付された容器と、容器を陳列する陳列装置と、を備え、容器は、突出部下面が容器中心軸と直角を成す面と平行でない領域を有した面形状をしており、陳列装置は、載置せられた容器を容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、容器の標記が移動経路の側方を向いた状態で容器が移動してきた場合に容器支持部材により突出部下面を下方から支持することにより容器の中心軸を移動方向と直角横方向に載置面から傾斜させる傾斜付与手段と、傾斜付与手段により傾けられた容器のキャップ又は側部に接触し、容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、回転力付与手段により回転する容器の標記が取り出し部側を向いた場合に容器中心軸の傾斜が戻ることによりキャップ又は側部の接触が絶たれ回転が停止した状態で移動することを特徴とする容器陳列システムである。
【0020】
また、容器として見た場合、底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、容器本体の外周面に付された標記とを備え、容器本体は、突出部下面が容器中心軸と直角を成す面と平行でない領域を有した面形状を持つ容器である。
【発明の効果】
【0021】
容器を縦置きに陳列する際に容器の標記をランダムな方向に向けて容器を置いても、標記を所定の方向に向けて陳列することが可能な容器陳列システム等を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
同図(A)に示すように本実施形態における陳列装置30は、図柄が印刷されたフィルムFが外周面に装着され且つ飲料が内部に充填された容器20が載せられる載置部31と、容器20の移動経路を形成するとともに容器20の移動を案内するガイド32とを備えている。また、載置部31の一側辺に沿って配置され、容器20の移動を停止させる、好ましくは透明に形成される規制板34を備えている。また、陳列装置30は、容器20を回転させ容器20に付された識別標記(後述)を前方に向ける回転機構50を備えている。
【0023】
陳列装置30は、同図(B)に示すように、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどに設置される陳列ケース10の内部に収納される。この陳列ケース10は、直方体状に形成されたケース本体部10Aと、このケース本体部10Aに対して開閉可能に設けられたドア10Bとにより主要部が構成されている。
ここで陳列装置30は、陳列ケース10に設けられた棚(不図示)の上に載せられる。この際、陳列装置30は、規制板34が設けられた側がドア10B側に位置するように設置される。また陳列装置30の載置部31は、規制板34が設けられた側が、規制板34が設けられた側とは反対側よりも下方に位置するように配置される。即ち、陳列装置30の載置部31は、陳列ケース10の後方側から容器20が取り出される前方側(取り出し部側)に向かって下り傾斜した状態で配置される。
【0024】
ここで本実施形態における陳列ケース10は、後方側にもドアが設けられ(不図示)、後方側も開放可能となっている。そしてこの後方側より陳列装置30に容器20が投入される。即ち、陳列ケース10の後方側および陳列装置30の後方側に容器20の投入部が設けられた構成となっている。そして、投入された容器20は移動手段として機能する載置部31上をドア10B側に向かって移動する。即ち、容器20を購入する購入者側に向かって移動する。なお、本明細書では、ドア10B側を前方側(前方)と称しドア10Bとは反対側を後方側(後方)と称する場合がある。また、陳列ケース10の幅方向(容器20が移動する方向に直交する方向)を横方向、幅方向と称する場合がある。
【0025】
次いで容器20について説明する。
図2−1は、陳列装置30に陳列される容器20を説明するための図である。なお、同図(A)は正面図を示し、同図(B)は同図(A)のA−A線における断面を示している。
【0026】
本実施形態における容器20は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料により形成された容器を例示している。例えば、樹脂材料を用いた射出成形(ブロー成形)法、樹脂材料を用いてプリフォームを成形後、これをブロー成形する方法により製造することができる。
同図(A)に示すように本実施形態における容器20は、上部に開口(飲み口)を有し且つ筒状に形成され内部に飲料が充填された容器本体21と、容器本体21の開口を塞ぐキャップ22とを備えている。また容器本体21の外周面には、上記のとおりフィルムFが装着されている。
【0027】
ここでキャップ22は、その外周面に、キャップ22の高さ方向に沿って形成された凸部、同じく高さ方向に沿って形成された凹部を有している。この凸部および凹部は複数設けられるとともに、キャップ22の周方向において交互に配置されている。
またフィルムFには、同図(A)、(B)に示すように、商品名、商標名など他の商品と識別するための第1識別標記23a、第2識別標記23bが印刷されている(なお本明細書においては、以下単に「識別標記23」と称する場合がある。)。ここで、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bは、同一の形態でもいいし異なる形態とすることもできる。なお第1識別標記23aおよび第2識別標記23bは、容器20の周方向において、位相が180°ずれた状態で配置されている。
【0028】
また容器20は、容器本体21の上部に(キャップ22の下部に)、容器本体21の外周面から容器本体21の径方向に突出した突出部24を備えている。
ここで突出部24は、容器本体21と一体に形成されている。また、突出部24は、同図(B)に示すように、直径D2を有した円の一部が切り欠かれた形状となっている。付言すれば、突出部24は、直径D2を有した円の一部に面削ぎ状の部位が設けられた状態となっている。更に説明すれば、突出部24は、直径D2を有した円の一部に、第1平坦部241が設けられ、他の一部に、第2平坦部242が設けられた状態となっている。
【0029】
ここで、第1平坦部241および第2平坦部242は、互いに平行となる関係で配置されている。また、第1平坦部241と第2平坦部242とは、上記直径D2の大きさよりも小さい距離D1をおいて配置されている。さらに、識別標記23との関係を説明すると、第1平坦部241および第2平坦部242は、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bに対し、位相が90°ずれた状態で配置されている。
【0030】
さらに説明すると、第1識別標記23a又は第2識別標記23bが陳列装置30(図1(A)参照)の前方を向いた際における突出部24の幅はD1となる。また、第1識別標記23a又は第2識別標記23bが陳列装置30の幅方向を向いた際における突出部24の幅はD2となる。さらに説明すると、第1識別標記23a又は第2識別標記23bが向いている方向における突出部24の幅はD2となり、第1識別標記23a又は第2識別標記23bが向いている方向と直交する方向における突出部24の幅はD2よりも小さいD1となる。さらに説明すると、第1識別標記23a又は第2識別標記23bが付された側から容器20を眺めた場合に、突出部24は、奥行き方向の寸法がD2となり、幅方向の寸法がこのD2よりも小さいD1となる。
【0031】
上記は、180度の位置関係に識別標記23が2つ付された場合であるが、図2−2(C)、(D)のように、1箇所のみ識別標記23aが付されている場合は、突出部24の回転方向とは反対方向に識別標記23aと直角となる位置に切り欠き241が付けられている。更に図2−3(E)、(F)のように識別標記23が直角方向に2箇所付されている場合は、各々回転方向と反対の各々の標記部と直角となる位置に2箇所の切り欠き241、242が付されている。
【0032】
次に陳列装置30についてより詳細に説明する。
図3−1は、陳列装置30の上面図および底面図を示している。詳細には、同図(A)は上面図を示し、同図(B)は底面図を示している。また、図3−2は、陳列装置30の正面図および背面図を示している。詳細には、同図(A)は正面図を示し、同図(B)は背面図を示している。また、図3−3は、陳列装置30の左側面図である。さらに、図3−4は、陳列装置30の右側面図である。また図4は、回転機構50を説明するための図である。
本実施形態における陳列装置30では、図3−1(A)に示すように、載置部31に、複数のロール状部材311が設けられている。詳細に説明すると、複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第1ローラ列312と、同じく複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第2ローラ列313とが、載置部31に設けられている。各々のロール状部材311は、容器20の移動経路に沿った回転が可能なように設けられており、容器20を前方へ円滑に移動させる。
【0033】
また、陳列装置30には、上記のとおり、容器20を回転させ容器20に付された識別標記23を前方に向ける回転機構50を備えている。
ここで回転機構50は、陳列装置30の前後方向に沿って設けられ回転力付与手段として機能する第1ガイド51と、傾斜付与手段として機能する第2ガイド52とを有している。なお、この第1ガイド51は、図中左方側のガイド32(以下、「左方側ガイド32」と称する場合がある)に接続された支持部材53により支持されている。また、第2ガイド52は、図中右方側のガイド32(以下、「右方側ガイド32」と称する場合がある)に接続された支持部材54により支持されている。
【0034】
第1ガイド51は、板状の部材により構成され、載置部31の上方に設けられている。また、第1ガイド51は、前方側に第1傾斜部511を有し、後方側に第2傾斜部512を有している。
ここで第1傾斜部511は、図3−2(A)に示すように、図中左上側の一端部の方が図中右下側の他端部よりも上方に位置するように、且つ、この一端部の方が他端部よりも左側に位置するように傾斜して配置されている。付言すれば、第1傾斜部511は、陳列装置30の載置部31から離れるに従い左方側ガイド32側に接近するように傾斜して配置されている。また第1傾斜部511は、キャップ22の外周面(容器20の側部)が接触する(詳細は後述)接触面511aに、複数の凸部および凹部を有している。
なお接触面511aは、図3−2(A)に示すように、陳列装置30の載置部31から離れるに従い容器20の移動経路の側方(図3−2(A)中左方向)に接近するように傾斜した状態となっている。付言すれば、接触面511aは、容器20の移動経路の側方に向かうに従い載置部31から離れるように傾斜した状態となっている。更に付言すれば、接触面511aは、左方側ガイド32側に傾斜して配置され、斜め上方を向くように配置されている。
【0035】
図3−1(A)を再度参照し説明を続ける。接触面511aに形成された凸部および凹部は、陳列装置30の前後方向と直交する方向に沿って形成されるとともに、陳列装置30の前後方向において、交互に配置されている。そして本実施形態では、キャップ22の外周面が接触面511aに接触した状態にあると、キャップ22の外周面に形成された凹凸と、接触面511aに形成された凹凸とが噛み合うようになる。この結果、容器20における左方側の移動が抑制され、容器20は周方向の回転を行う(詳細は後述)。
【0036】
第2傾斜部512は、陳列装置30の後方側に向かうに従い、左方側ガイド32に接近するように配置されている。付言すれば第2ガイド52との間に形成される間隙が拡がるように配置されている。なお、第2傾斜部512には、上記凹凸が設けられていないが、この第2傾斜部512にも凹凸を付与することができる。この第2傾斜部512は、陳列装置30に投入された容器20を第2ガイド52側に誘導する。
【0037】
一方、第2ガイド52は、円柱状の部材により構成され、載置部31の上方に設けられている。また、第2ガイド52は、第1ガイド51との間に間隙を有し且つ第1ガイド51に対向配置されている。この第2ガイド52は、その前方に直線状に形成されたストレート部521を有し、その後方に傾斜部522を有している。
【0038】
傾斜部522は、陳列装置30の後方側に向かうに従い右方側ガイド32に接近するように配置されている。また、傾斜部522は、陳列装置30の後方側に向かうに従い載置部31に接近するように配置されている。付言すれば、陳列装置30の前方に向かうに従い載置部31から離れるように配置されている。また傾斜部522は、その端部(図中上端部)が、投入された容器20の突出部24(図2−1(A)参照)よりも下方に位置するように配置されている。この傾斜部522は、投入された容器20を第1ガイド51側に誘導する。また、傾斜部522およびストレート部521は、後述するように容器20に傾斜を付与する。
【0039】
ここで図4を参照して回転機構50について更に詳細に説明する。なお、同図(A)は図3−1(A)のA−A線における断面図であり、同図(B)は図3−1(A)のB−B線における断面図であり、同図(C)は図3−1(A)のC−C線における断面図である。
【0040】
上記のとおり第2ガイド52には、傾斜部522が設けられ、そしてこの傾斜部522は、陳列装置30の後方側に向かうに従い載置部31に接近するように配置されている。即ち、陳列装置30の前方に向かうに従い載置部31から離れるように配置されている。付言すれば、傾斜部522と載置部31との離間距離が陳列装置30の前方に向かうに従い大きくなるように、傾斜部522は配置されている。例えば図4(A)にて載置部31と傾斜部522との離間距離がH1であった場合に、図4(B)では離間距離がH2(>H1)となり、図4(C)では離間距離がH3(>H2>H1)となる。また、第1ガイド51と第2ガイド52との水平方向の距離W1,W2,W3は、W1>W2>W3の関係になっている。
【0041】
本実施形態では、識別標記23が移動経路の側方を向いた状態(前方以外の方向を向いた状態)で容器20が陳列装置30に投入されると、容器20の右方側が傾斜部522により持ち上げられ、容器20は左方側に傾くようになる。そしてこの傾きによって、容器20のキャップ22が第1ガイド51に接触し、容器20が回転するようになる。そして識別標記23が前方を向くと、キャップ22が第1ガイド51から離間し、容器20は識別標記23が前方を向いた状態で前方に移動していく。
【0042】
図5、図6(容器20の動作を説明するための図)を用いて容器20の動作について詳細に説明する。なお、図5(A)は、図4(A)で示した回転機構50と容器20とを示した図であり、図5(B)は、図4(B)で示した回転機構50と容器20とを示した図であり、また、図5(C)は、図4(C)で示した回転機構50と容器20とを示した図である。
【0043】
図5(A)に示すように、識別標記23が移動経路の側方を向いた状態で投入された容器20が、第1ガイド51の第2傾斜部512と第2ガイド52の傾斜部522との間に達すると、容器20の突出部24の下部に傾斜部522が位置する状態となる。そして本実施形態では、傾斜部522(離間部の一例)が、上記のとおり載置部31から離れるように傾斜した状態で配置されているために、容器20に傾斜が付与される。
【0044】
詳細には、容器20の前方への移動に伴い突出部24の下部に傾斜部522が接触する。そして、容器20がさらに前方へ移動するのに伴い、突出部24が傾斜部522に持ち上げられるようになる(同図(B)参照)。これにより容器20は、第2傾斜部512(第1ガイド51)側に傾くようになる。そして、容器20は、突出部24が傾斜部522により更に持ち上げられることで更に傾くようになり、同図(C)に示すように、キャップ22の外周面であってキャップ22の上部側が第1傾斜部511(第1ガイド51)の接触面511aに接触する。これによりキャップ22の外周面における凹凸と、第1傾斜部511の接触面511aにおける凹凸との間で噛み合いが生じる。
【0045】
その後、容器20は、図6(A)の矢印6Dに示すように周方向の回転を開始し更に前方へ移動していく。そして同図(B)に示すように識別標記23(第2識別標記23b)が前方を向く状態となると、ストレート部521(第2ガイド52)による突出部24の支持が解除される。付言すれば、識別標記23が前方を向く状態となると、突出部24の第1平坦部241あるいは第2平坦部242(図2(B)参照)が、ストレート部521と対峙するようになり、第2ガイド52による突出部24の支持が解除される。
【0046】
この結果、図6(B)、(C)に示すように、容器20の上部側(キャップ22側)がストレート部521(第2ガイド52)側に移動するようになり、キャップ22と第1傾斜部511(第1ガイド51)とが離間するようになる。これにより、容器20への回転力の付与も解除される。そして、容器20は同図(C)に示す姿勢を維持した状態で前方へスライドしていく。即ち、容器20は、識別標記23が前方を向いた状態を維持したまま陳列装置30の前方まで移動していく。なお、第2ガイド52(ストレート部521)には、フッ素樹脂など摺動抵抗を減じる素材を貼付等しておくことがより好ましい。識別標記23が前方を向いた容器20の第2ガイド52による再回転をより抑制可能となるからである。
【0047】
本実施形態では、図5(A)に示したように、例えば第2識別標記23bが側方を向いた状態で容器20が載置部31に置かれたとしても、前方に達する段階において、第2識別標記23bが前方に向くようになる。このため、第2識別標記23bが前方に向いていない状態で容器20の載置(投入)を行ったとしても、陳列ケース10(図1(B)参照)の前方側に容器20が達した際に第2識別標記23bを前方に向いた状態となる。即ち本実施形態では、容器20を陳列装置30に投入する投入者が特別な操作をしないでも、識別標記23が前方を向くこととなる。
【0048】
なお、識別標記23が前方を向いた状態で容器20が投入された場合には、第2ガイド52の傾斜部522による突出部24の持ち上げが行われない。このため、キャップ22と第1ガイド51との接触も行われず、容器20は投入されたときの姿勢を維持したまま(識別標記23が前方を向いた状態を維持したまま)陳列装置30の前方へ移動していく。
【0049】
上記例は、180度の位置関係に2箇所の識別標記23が付された場合の容器20について述べたが、図2−2の(C)、(D)の場合も同様の機構にて説明される。
【0050】
なお、ペットボトルなどの樹脂製の容器20は、設計の自由度が高いため、円筒状のもの限られず図7−1に示すような形状とすることもできる。
図7−1は、容器20の変形例を示した図である。なお同図(A)は容器20の正面図であり、同図(B)は同図(A)のA−A線における断面図である。また、同図(C)は同図(A)のB−B線における断面図である。
同図に示す容器20は、基本形状が角柱(四角柱)状に形成されている。そして、4つある側面のうち、互いに対向する関係の第1側面211および第2側面212に識別標記23が付されている。
【0051】
ここで基本形状が角柱状である場合、容器20の回転が困難となることが想定される。このため本変形例における容器20では、載置部31と接触する箇所(容器20の底部側)を円筒状としている。付言すれば、容器20の底部側における断面の外形形状を円としている。このような形態とすることにより、容器20を円滑に回転させ識別標記23を前方に向けることが可能となる。
【0052】
また、図7−2(D)に示すように、容器20の底部に外周が円形の装着部材70を取り付けることにより、容器20の底部形状が円以外のものでも同様の効果を挙げることが出来る。同図(E)は、容器20の底部形状が三角形、同図(F)は、容器20の底部形状が四角形、同図(G)は、容器20の底部形状が六角形、同図(H)は、容器20の底部形状が楕円形の容器20に対応する。
【0053】
なお、上記実施形態では、回転機構50を陳列装置30の後方側に設けたが、陳列装置30の前方側(容器20の取り出し部側)に設けてもよい。回転機構50により識別標記23が前方を向いた容器20は、ガイド32に接触することにより再度回転するおそれがある。この場合、識別標記23が前方以外の方向を向いてしまう。回転機構50を前方側に配置することで容器20とガイド32とが接触する機会が減少し、識別標記23が前方以外の方向を向くことをより抑制できる。
【0054】
また、上記実施形態では樹脂製の容器20を例示したが、いわゆる金属ボトル缶に対しても上記と同様の機能を付与することができる。但し、上記突出部24に相当する箇所は、別部材を取り付けることにより形成することが好ましい。
また、上記実施形態では、載置部31に複数のロール状部材311を設けたが、ロール状部材311を省略し載置部31を平滑にしてもよい。
また上記実施形態では、第1ガイド51の接触面511aに凹凸を付与したが、接触面511aに対してEPDM(エチレン−プロピレンゴム)などのゴム部材を貼付してもよい。
【0055】
また、第1ガイド51および第2ガイド52は、次のような形態とすることもできる。
図8および図9は、第1ガイド51および第2ガイド52の変形例を示した図である。
図3−1では、第1ガイド51が板状の部材により構成されていたが、図8(A)に示すように、第1ガイド51は、円柱状の部材により構成することができる。なおこの場合も、凹凸が第1ガイド51の表面に形成されている。
また、図8(B)に示すように、第2ガイド52の表面に、回転可能に設けられた球状のコロ523を設けることもできる。なお、このようにコロ523を設ける場合、第2ガイド52は、円柱状ではなく、上面が形成されるように断面を矩形とすることが好ましい。
【0056】
さらに、第2ガイド52は、図9に示すような形態とすることもできる。ここで、図9(A)は陳列装置30の上面図である。図9(B)は図9(A)のA−A線における断面図を示している。
図9(B)に示すように、第2ガイド52は、円柱状ではなく、断面が半円状となるように形成することもできる。なお、この場合、円弧を有する部分が上部側に位置する。また、第2ガイド52は、図9(C)に示すように、側方からではなく下方から支持することもできる。即ち、第2ガイド52の下部に対して支持部材54を接続することもできる。
【0057】
図10から図13は、上記実施例と同様の構造の陳列装置30の変形例である。
【0058】
上記実施例では、第1ガイド51を第2ガイド52と同等の高さ位置に設け、キャップ22により回転を付与したが、容器本体21位置に第1ガイド51を置いて容器本体側部により容器20を回転させても同様の効果が得られる。図14は、容器本体21の側面高さに第1ガイド51を設置した場合、図15は、容器本体21の底面付近に、図16は容器本体21の肩部付近に第1ガイド51を設置した例である。
【0059】
いままでは、容器20が一列に移動する場合を想定していたが、容器20を隣合うように数列並べる場合も同様に、本発明を適用できる。図17−1〜図17−3は、2列に設置した場合である。このような陳列装置30の載置部31は、ローラー方式が好適であり、例えば図18のように隣り合う載置部31同志を繋ぎ合わせ、上部に本発明装置を設置することで容易に複数の列の陳列装置30が出来る。図19−1〜図19−3は、隣の列が高さの違うものを置く場合の例で、上部の第1ガイド51、第2ガイド52の構造を変えるだけで対応することができる。
【0060】
次に他の実施例として、容器のキャップの下に付した突起部を利用して容器を回転させる例を示す。図20(d)は、本発明の容器の平面図である。容器のキャップ22の下に円形の突起部24が付けられている。同図(e)に示すように、突起部24の断面は、識別標記(第1識別標記)23aに対応する方向が薄く、識別標記(第2識別標記)23bに対応する方向が厚く、同図(f)に示すように、その中間位置では同じ中間の厚さとなるように、突出部下面が容器中心軸と直角を成す面と平行でない領域で構成されている。
【0061】
同図(a)に示すように第1ガイド51は、同高さ位置に相対するように2つ設置され、その下に第2ガイド52が第1ガイド51より低い位置に同高さに相対するように2つ設置されている。第1ガイド51、第2ガイド52の下方は、ローラー等による傾斜された載置部が置かれ、容器が取り出し部方向へ移動してくる。その途中に上記第1ガイド51、第2ガイド52を設けると、容器20の識別標記23aまたは23bが移動方向と直角方向を向いている場合は、同図(a)、(c)のように第2ガイド52により突起部24が下から支持された結果、突起部24の下面が水平と成り、容器20がいずれかのガイド側に傾く。第1ガイド51はその位置でキャップ22と接触するように設定されている。この結果、第1ガイド51とキャップ22との抵抗により容器20が回転しながら移動する。同図(b)のように識別標記23aまたは23bが進行方向を向くと第2ガイド52と接触する突起部24の厚さが進行方向に対し左右同等となるので容器21は傾いた姿勢を正し、この結果キャップ22と第1ガイド51との接触が無くなり回転は停止する。従って、この位置、すなわち識別標記23aまたは23bが進行方向を向いた状態で容器20は移動する。
【0062】
なお、上記機構において第1ガイド51の設定位置を容器21のキャップ22と接触する位置としたが、円形の容器では容器側面高さ、例えば容器肩部位置に設定しても同様の効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
【図2−1】陳列装置に陳列される容器を説明するための図である。
【図2−2】容器の他の形態を示した図である。
【図2−3】容器の他の形態を示した図である。
【図3−1】陳列装置の上面図および底面図である。
【図3−2】陳列装置の正面図および背面図である。
【図3−3】陳列装置の左側面図である。
【図3−4】陳列装置の右側面図である。
【図4】回転機構を説明するための図である。
【図5】容器の動作を説明するための図である。
【図6】容器の動作を説明するための図である。
【図7−1】容器の変形例を示した図である。
【図7−2】装着部材を示した図である。
【図8】第1ガイドおよび第2ガイドの変形例を示した図である。
【図9】第1ガイドおよび第2ガイドの変形例を示した図である。
【図10】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図11】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図12】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図13】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図14】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図15】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図16】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図17−1】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図17−2】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図17−3】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図18】陳列装置の載置部の接続を説明した図である。
【図19−1】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図19−2】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図19−3】陳列装置の他の実施例を示した図である。
【図20】陳列装置の他の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0064】
20…容器、21…容器本体、22…キャップ、23a…第1識別標記、23b…第2識別標記、24…突出部、30…陳列装置、31…載置部、51…第1ガイド、52…第2ガイド、511a…接触面、522…傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に180度の位置関係で2箇所に標記が付された容器と、
前記容器を陳列する陳列装置と、を備え、
前記容器は、前記標記が付された側から眺めた場合の奥行き寸法が第1の寸法となり幅寸法が当該第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有し、
前記陳列装置は、
載せられた前記容器を当該容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、
前記容器の前記標記が前記移動経路の側方を向いた状態で当該容器が移動してきた場合に前記部位の前記第1の寸法を有する箇所を下方から支持し当該容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、
前記傾斜付与手段により傾けられた前記容器の側部に接触し、当該容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、
前記回転力付与手段により回転する前記容器の前記標記が前記取り出し部側を向いた場合に前記部位の前記第2の寸法を有する箇所と前記傾斜付与手段とが対峙し当該傾斜付与手段による前記第1の寸法を有する箇所の支持が解除されることを特徴とする容器陳列システム。
【請求項2】
前記移動手段は、前記容器が載せられる載置部を備え、当該載置部に沿って当該容器を移動させ、
前記傾斜付与手段は、前記移動経路に沿って配置され且つ前記取り出し部に向かうに従い前記載置部からの離間距離が大きくなる離間部を有し、前記移動手段により移動してくる前記容器の前記第1の寸法を有する箇所に当該離間部を下方から接触させ当該第1の寸法を有する箇所を下方から持ち上げることで当該容器を傾けることを特徴とする請求項1に記載の容器陳列システム。
【請求項3】
前記容器は、外周面に凹凸が形成されたキャップ部材を備え、
前記回転力付与手段は、前記キャップ部材の前記外周面に接触することで前記容器に回転力を付与することを特徴とする請求項1又は2に記載の容器陳列システム。
【請求項4】
前記回転力付与手段は、前記キャップ部材の前記外周面に接触する接触面に、当該キャップ部材の前記凹凸と噛み合う凹凸を有していることを特徴とする請求項3に記載の容器陳列システム。
【請求項5】
前記移動手段は、前記容器が載せられる載置部を有し、当該載置部に沿って当該容器を移動させ、
前記容器は、前記載置部に接触配置される側が円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の容器陳列システム。
【請求項6】
外周面に180度の位置関係で2箇所に標記が付され、当該標記が付された側から眺めた場合の奥行き寸法が第1の寸法となり幅寸法が当該第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有した容器を陳列可能な陳列装置であって、
載せられた前記容器を当該容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、
前記容器の前記標記が前記移動経路の側方を向いた状態で当該容器が移動してきた場合に前記部位の前記第1の寸法を有する箇所を下方から支持し当該容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、
前記傾斜付与手段により傾けられた前記容器の側部に接触し、当該容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、
前記傾斜付与手段は、前記回転力付与手段により回転する前記容器の前記標記が前記取り出し部側を向いた場合に前記部位の前記第2の寸法を有する箇所と対峙し当該容器の前記側部と前記回転力付与手段との接触を解除することを特徴とする陳列装置。
【請求項7】
前記移動手段は、前記容器が載せられる載置部を有し、当該載置部に沿って当該容器を移動させ、
前記回転力付与手段は、傾斜して配置され前記容器の前記側部に接触する接触面を有し、傾斜して配置された当該接触面は、前記側方側に向かうに従い前記載置部から離れるように傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の陳列装置。
【請求項8】
前記傾斜付与手段および前記回転力付与手段は、前記容器が投入される容器投入部側ではなく当該容器が取り出される前記取り出し部側に設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載の陳列装置。
【請求項9】
底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、
前記容器本体の外周面に180度の位置関係で2箇所に付された標記と、を備え、
前記容器本体は、前記標記が付された側から眺めた場合の奥行き方向の寸法が第1の寸法となり幅方向の寸法が当該第1の寸法よりも小さい第2の寸法となる部位を有し、
前記容器本体の前記奥行き方向における一方の側方側にて前記部位の前記第1の寸法を有する箇所を支持部材を用いて下方から支持することにより当該容器本体に傾斜を付与することが可能であり、当該部位の前記第2の寸法を有する箇所を当該支持部材に対峙させることで当該傾斜を小さくすることが可能な容器。
【請求項10】
外周面に標記が付された容器と、
前記容器を陳列する陳列装置と、を備え、
前記容器は、前記標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有し、
前記陳列装置は、
載せられた前記容器を当該容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、
前記容器の前記標記が前記移動経路の側方を向いた状態で当該容器が移動してきた場合に前記切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持し当該容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、
前記傾斜付与手段により傾けられた前記容器の側部に接触し、当該容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、
前記回転力付与手段により回転する前記容器の標記が前記取り出し部側を向いた場合に前記切り欠け突出部と前記傾斜付与手段とが対峙し当該傾斜付与手段による前記切り欠け突出部以外の突出部の支持が解除されることを特徴とする容器陳列システム。
【請求項11】
外周面に標記が付され、当該標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有した容器を陳列可能な陳列装置であって、
載せられた前記容器を当該容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、
前記容器の前記標記が前記移動経路の側方を向いた状態で当該容器が移動してきた場合に前記切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持し当該容器を支持側と反対側の側方に傾ける傾斜付与手段と、
前記傾斜付与手段により傾けられた前記容器の側部に接触し、当該容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、
前記傾斜付与手段は、前記回転力付与手段により回転する前記容器の前記標記が前記取り出し部側を向いた場合に前記切り欠け突出部と対峙し当該容器の前記側部と前記回転力付与手段との接触を解除することを特徴とする陳列装置。
【請求項12】
底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、
前記容器本体の外周面に付された標記と、を備え、
前記容器本体は、前記標記が付された側から眺めた場合に回転方向とは反対方向に直角方向の突出部の一部が下方から支持できない形状に切り欠かれた、切り欠け突出部を有し、
前記容器本体の前記切り欠け突出部以外の突出部を下方から支持部材にて支持することにより当該容器本体に傾斜を付与することが可能であり、当該切り欠け突出部を当該支持部材に対峙させることで当該傾斜を小さくすることが可能な容器。
【請求項13】
前記容器は、側面の少なくとも一部において円筒状の外周面を備え、
前記回転力付与手段は、前記円筒状の外周面に接触することで前記容器に回転力を付与することを特徴とする請求項1又は2に記載の容器陳列システム。
【請求項14】
前記移動手段は、前記容器が載せられる載置部を備え、当該載置部に沿って当該容器を移動させ、
前記傾斜付与手段は、前記移動経路に沿って配置され且つ前記取り出し部に向かうに従い前記載置部からの離間距離が大きくなる離間部を有し、前記移動手段により移動してくる前記容器の前記切り欠け突出部以外の突出部に当該離間部を下方から接触させ当該切り欠け突出部以外の突出部を下方から持ち上げることで当該容器を傾けることを特徴とする請求項10に記載の容器陳列システム。
【請求項15】
前記容器は、外周面に凹凸が形成されたキャップ部材を備え、
前記回転力付与手段は、前記キャップ部材の前記外周面に接触することで前記容器に回転力を付与することを特徴とする請求項10又は14に記載の容器陳列システム。
【請求項16】
前記回転力付与手段は、前記キャップ部材の前記外周面に接触する接触面に、当該キャップ部材の前記凹凸と噛み合う凹凸を有していることを特徴とする請求項15に記載の容器陳列システム。
【請求項17】
前記容器は、側面の少なくとも一部において円筒状の外周面を備え、
前記回転力付与手段は、前記円筒状の外周面に接触することで前記容器に回転力を付与することを特徴とする請求項10又は14に記載の容器陳列システム。
【請求項18】
前記移動手段は、前記容器が載せられる載置部を有し、当該載置部に沿って当該容器を移動させ、
前記容器は、前記載置部に接触配置される側が円筒状に形成されていることを特徴とする請求項10および14乃至17のいずれかに記載の容器陳列システム。
【請求項19】
前記移動手段は、前記容器に装着された底部が円形の装着部材が載せられる載置部を有し、当該載置部に沿って、当該装着部材が装着された容器を移動させる請求項1乃至4、10、14乃至16のいずれかに記載の容器陳列システム。
【請求項20】
外周面に標記が付された容器と、
前記容器を陳列する陳列装置と、を備え、
前記容器は、突出部下面が容器中心軸と直角を成す面と平行でない領域を有した面形状をしており、
前記陳列装置は、
載置せられた前記容器を当該容器の取り出し部まで予め定められた移動経路に沿って移動させる移動手段と、
前記容器の前記標記が前記移動経路の側方を向いた状態で当該容器が移動してきた場合に容器支持部材により突出部下面を下方から支持することにより容器の中心軸を移動方向と直角横方向に載置面から傾斜させる傾斜付与手段と、
前記傾斜付与手段により傾けられた前記容器のキャップ又は側部に接触し、当該容器に周方向の回転力を付与する回転力付与手段と、を備え、
前記回転力付与手段により回転する前記容器の標記が前記取り出し部側を向いた場合に容器中心軸の傾斜が戻ることによりキャップ又は側部の接触が絶たれ回転が停止した状態で移動することを特徴とする容器陳列システム。
【請求項21】
底部を有し内容物の充填が可能な容器本体と、前記容器本体の外周面に付された標記とを備え、前記容器本体は、突出部下面が容器中心軸と直角を成す面と平行でない領域を有した面形状を持つ容器。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図3−4】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図17−3】
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【図18】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図19−3】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−167265(P2010−167265A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288512(P2009−288512)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【出願人】(000186854)昭和アルミニウム缶株式会社 (155)
【Fターム(参考)】