説明

容器

【課題】キャップの螺着時にはラチェットの各歯が容易に乗り越えることができ、一方、キャップの螺脱時には軽く開栓できるという効果を発揮する容器を提供する。
【解決手段】容器体Aの口部10に固着した筒状の本体部B1にキャップB3を螺着したスパウトBを備え、周縁部を薄肉破断部24を介して連結した閉塞板25により本体部B1の筒口26を閉塞し、閉塞板25とキャップB3との間にラチェット機構を設けた容器において、薄肉破断部24を、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器に関し、詳しくは、高密閉性を付与するとともに、開封が容易な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は高密閉性を付与した容器を提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記容器は、容器体とスパウトとを備え、スパウトは、容器体の口部に固着した筒状の本体部と、本体部に螺着したキャップとを備えている。また、スパウトの本体部の筒口は、周縁部を薄肉破断部を介して連結した閉塞板により閉塞されており、更に、閉塞板とキャップとの間にはラチェット機構を設けている。ラチェット機構は、閉塞板上の第1歯群と、キャップ内に嵌着固定した第2歯群とから構成し、第2歯群は、キャップの螺着時に第1歯群と非係合で螺脱時に係合する。
【0004】
更に該容器は、キャップ螺着後の加熱処理により前記第1歯群,前記第2歯群のうち、少なくとも一方の歯群が加熱による結晶化によって硬化する如く構成しており、これにより、キャップの螺着時にはラチェットの各歯が容易に乗り越えることができ、一方、キャップの螺脱時には少なくともラチェットの一方の歯群が硬化して各歯の歯合を外れ難いものとしてより確実な開封を行えるという特徴を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−143308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、この様な歯群に対する加熱処理を行うことなしに同様の効果、即ち、キャップの螺着時にはラチェットの各歯が容易に乗り越えることができ、一方、キャップの螺脱時には軽く開栓できるという効果を発揮する容器を提案する。尚、本発明の容器は歯群に対する加熱処理ではなく加熱殺菌処理を行うことは厭わない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体Aの口部10に固着した筒状の本体部B1にキャップB3を螺着したスパウトBを備え、周縁部を薄肉破断部24を介して連結した閉塞板25により本体部B1の筒口26を閉塞し、閉塞板25とキャップB3との間にラチェット機構を設け、ラチェット機構は、閉塞板25上の第1歯群aと、キャップB3の螺着時に第1歯群aと非係合で螺脱時に係合するキャップB3内の第2歯群bとから構成してなる容器に於いて、薄肉破断部24を、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成した。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、閉塞板25が、水平面から傾斜する傾斜面上に位置する下端面を備えた周壁部25a と、周壁部25a 上端縁より延設した頂壁部25b を備え、上記薄肉環状領域が、傾斜する周壁部25a 下面位置の下端縁と、下端縁より上方位置の水平面から傾斜する傾斜面上に位置する上端縁とで画成され、一端部から対向部位に漸次広がる薄肉環状領域である。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、閉塞板25を本体部B1内上端部に収納した状態で形成し、ラチェット機構を、閉塞板25の上面に起立した筒状の凸部28外周に突設した第1歯群aと、キャップB3の周壁50内周に突設した第2歯群bとで構成した。
【0010】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第3の手段に於いて、筒状の凸部28内周にキャップB3の頂壁51裏面より垂設した係合突部55を抜け出し不能に嵌合させた。
【0011】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、キャップB3を螺着させた際にキャップB3の内周上部と本体部B1の外周上部との間に相互に圧接させるシール機能を設け、本体部B1上に設けた第1摺動面s1にキャップB3に設けた第2摺動面s2を摺動させて本体部B1の上端部を外方へ広げる拡開手段を設けた。
【0012】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第5の手段のいずれかの手段に於いて、キャップB3の螺脱に際して破断するバージンシール機能を設けた。
【0013】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第6の手段のいずれかの手段に於いて、キャップB3の周壁50外面に指掛け用の板状突起60を突設した。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、スパウトBの本体部B1の筒口26を閉塞する閉塞板25周縁部の薄肉破断部24を、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成したので、キャップB3を螺脱する際に薄肉破断部24全体にかかる力のバランスが崩れるため、部分的に薄肉破断部24に切れ目が生じ易く、その結果、閉塞板25の容易な切断が可能となる。それに伴って、ラチェット機構の第1歯群aと第2歯群bとが合成樹脂等の比較的柔らかい材質で形成されていても、第2歯群bが第1歯群aを乗り越えて空回りする等の不都合を生じる虞れを確実に防止し、充分その機能を発揮することができる。
【0015】
また、閉塞板25が、水平面から傾斜する傾斜面上に位置する下端面を備えた周壁部25a と、周壁部25a 上端縁より延設した頂壁部25b を備え、上記薄肉環状領域が、傾斜する周壁部25a 下面位置の下端縁と、下端縁より上方位置の水平面から傾斜する傾斜面上に位置する上端縁とで画成され、一端部から対向部位に漸次広がる薄肉環状領域である場合には、上下端縁の傾斜縁が更なる容易な切断を可能とする。
【0016】
また、薄肉破断部24は上記した如く一端部から対向部位に漸次広がる薄肉環状領域で構成されているため、不都合な外力があった場合でもこの薄肉環状領域により外力が緩衝,吸収され、外力により不用意に薄肉破断部24が切断されるということを防止できる。更に、従前通り収納物の殺菌処理等を筒口からの収納物の漏れ等を心配することなく円滑に行えるものであり、キャップB3を螺脱するという操作のなかで閉塞板25を破断して筒口26を開口するという開封を行えるものであり、取り扱い操作が極めて便利となる。
【0017】
閉塞板25を本体部B1内上端部に収納した状態で形成し、ラチェット機構を、閉塞板25の上面に起立した筒状の凸部28外周に突設した第1歯群aと、キャップB3の周壁50内周に突設した第2歯群bとで構成した場合には、ラチェット機構をコンパクトに効率よく収納することができ、キャップB3の高さを不必要に高くするという不都合もなく、その分の材料も削減できる利点もある。
【0018】
筒状の凸部28内周にキャップB3の頂壁51裏面より垂設した係合突部55を抜け出し不能に嵌合させた場合には、開封後の閉塞板25をいちいち処分する必要がなく、キャップB3内に残したまま使用が可能となる。
【0019】
キャップB3を螺着させた際にキャップB3の内周上部と本体部B1の外周上部との間に相互に圧接させるシール機能を設け、本体部B1上に設けた第1摺動面s1にキャップB3に設けた第2摺動面s2を摺動させて本体部B1の上端部を外方へ広げる拡開手段を設けた場合には、開封後も筒口26の良好なシールが可能であり、拡開手段によりそのシール性がより確実に機能する。
【0020】
キャップB3の螺脱に際して破断するバージンシール機能を設けた場合には、開封済か否かが一目瞭然であり、商品の信頼性の向上を図れ、また、いたずら防止にも役立つ。
【0021】
キャップB3の周壁50外面に指掛け用の板状突起60を突設した場合には、キャップB3の回動がより行い易くなり、上記薄肉破断部24の構造と併せて更に簡単な開封が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】容器の一部切欠要部正面図である。(実施例1)
【図2】スパウトの一部を示す要部拡大断面図である。(実施例1)
【図3】図2のx−x線に沿う横断面図である。(実施例1)
【図4】薄肉破断部部分の展開図である。(実施例1)
【図5】容器の一部切欠要部正面図である。(実施例2)
【図6】薄肉破断部部分の展開図である。(実施例2)
【図7】容器の一部切欠要部正面図である。(実施例3)
【図8】薄肉破断部部分の展開図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
図1から図3は本発明容器の一例を示し、該容器1は、容器体Aと、スパウトBとを備えている。
【0025】
容器体Aとしては、例えばブロー成形容器,チューブ状容器,或いはガゼットタイプやスタンディングパウチ等の袋状の容器等が採用できる。そして、容器体Aの口部10に一体成形や融着等の方法により固定させることによりスパウトBを設ける。容器体Aの口部10は主として上端部に位置するがこれに限られない。
【0026】
スパウトBは、本体部B1と、パイプB2と、キャップB3とを備えている。本体部B1は前記容器体Aの口部10に外周を溶着固定する筒状をなし、合成樹脂等によりパイプB2と一体に形成される。また、本体部B1の外周下部には口部10の密な溶着を可能ならしめるために、凹凸面とした帯状の融着外面fを設けており、融着外面f上方には一対のフランジ20,21を突設し、その更に上方外周に突条22及び螺条23を順次周設している。尚、上記融着外面fはこの形状に限定されず、例えば、平面視紡錘形状をなす帯状融着面であっても、平面視楕円状をなす帯状融着面であっても、左右一対の板状突起の両側面であっても良い。
【0027】
また、周縁部を薄肉破断部24を介して連結した閉塞板25により本体部B1の筒口26を閉塞している。この閉塞板25は中央部を隆起した形態をなし、本体部B1内の筒口26の上端から一定距離離れた下方位置に薄肉破断部24を介して周縁部を連結している。更に言えば、本体部B1の上部内面に、水平面から傾斜する傾斜面上に上面が位置するフランジ部27を突設し、フランジ部27の内周縁に閉塞板25の下端縁を一体に連結している。閉塞板25は、フランジ部27の内周縁上面、即ち、水平面から傾斜する傾斜面上に位置する下端面を備えた周壁部25a と、周壁部25a の上端縁より延設した頂壁部25b とを備えている。頂壁部25b の周縁部はテ−パ状に形成している。
【0028】
薄肉破断部24は、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成している。本例では、傾斜する周壁部25a 下面位置の下端縁と、下端縁より上方位置の水平面から傾斜する傾斜面上に位置する上端縁とで画成され、一端部から対向部位に漸次広がる薄肉環状領域で構成される。図示例では、薄肉環状領域の上下端縁の一部が水平面上に位置して、その部分を幅狭部24a として構成し、その他を順次広がる幅広部24b として構成している。上下端縁の定義はこの程度の変更を包含する。
【0029】
パイプB2は、前記本体部B1と内部を連通して容器体A内に垂設したもので、容器体A内の収納物を円滑に且つ効率良く吸引するために作用し、また、可撓性を備えた容器体Aの保形にも寄与する。図示例では、本体部B1の下端開口と連通して上端を一体に連結し、容器体A内下部に下端を垂下させた管状をなしている。また、パイプB2には窓孔40を穿設している。この窓孔40の数,位置,大きさ等は適宜選択できる。
【0030】
キャップB3も合成樹脂により形成され、本体部B1外周に螺着している。図示例では、周壁50上端縁より頂壁51を延設した下端開口の有頂筒状をなし、周壁50内周に周設した螺条52を前記本体部B1の螺条23に螺合する如く構成している。また、本体部B1とキャップ周壁50との間に、キャップの螺着時に密接するシール機能を付与している。このシール機能は密接した部分の上下を気密,液密に区画する。具体的には本体部B1の外周上端部に対応するキャップ周壁50内周面を密に嵌合させている。
【0031】
本発明では、閉塞板25とキャップB3内との間に、キャップB3の螺脱方向の回動を防止するラチェット機構を設けている。従って、キャップB3を螺着する際は容易にその操作を行えるのに対し、螺脱時には閉塞板25がキャップB3と一体に螺脱方向に回動しようとし、その結果、薄肉破断部24が破断して前記筒口26が開口する如く構成している。
【0032】
ラチェット機構は、上記閉塞板25上の第1歯群aと、前記キャップB3内に設けるとともに、前記キャップの螺着時に前記第1歯群aと非係合で螺脱時に係合する第2歯群bとから構成している。図示例では、上記閉塞板25上に突設した円柱状凸部28の外周に周設した第1歯群aと、キャップB3の周壁50上部内周より内方へ突設した第2歯群bとで構成している。また、第1歯群aは所定方向に傾いた三角板状の単位歯29を所定数前記円柱状凸部28外周に連設して構成しており、第2歯群bは、所定方向に傾いた突片状の単位歯53を周方向所定間隔をあけて所定数突設して構成している。
【0033】
また、キャップ周壁50の内面所定位置に突周設したシール突条54を、キャップB3を螺着させた際に本体部B1の外周上端部に圧接させてシール機能を付与している。従ってこの場合には、その部分に於いてシール突条54の突出幅だけ両者に隙間が存在する。尚、シール機能を付与する具体的構成としてはこれに限られず、キャップB3内周面と本体部B1外周面とを面接触させて圧接しても良いが、後述する拡開手段を設ける場合には上記隙間がある方が拡開手段がより機能し易い。
【0034】
また、前記したシール機能をより向上させるための拡開手段を設けている。拡開手段は本体部B1上に設けた第1摺動面s1にキャップB3に設けた第2摺動面s2を摺動させて本体部B1の上端部を外方へ拡げ、それによりシール部分の圧接力をより大きなものとしてその機能をより向上させる。上記第1摺動面s1及び第2摺動面s2の具体的形態は、上記機能を発揮できれば種々の形態を採用でき、図示例では、第1摺動面s1として本体部B1上端面を内方へ下るテーパ状に形成した形態を採用し、また、第2摺動面s2として周壁50の上部内面に形成した下向き段部の下面を内方へ下るテーパ状に形成した形態を採用している。また、各摺動面は傾斜角度が略同一の角度を採用すると良い。また、テーパ状をなす各摺動面の傾斜角度としては上記目的を達成することができる範囲で適宜選択すれば良い。尚、拡開手段の他の例として、例えば、第1摺動面s1として本体部B1上端面を縦断面が上方へ突出する半円状に形成した形態を採用し、また、第2摺動面s2として下向き段部の下面を内方へ下るテーパ状に形成した形態を採用しても良い。
【0035】
また、本発明では、キャップB3の螺脱に際して、破断分離した閉塞板25をキャップB3内に係止する係止手段を設けても良い。この係止手段の一例として、前記円柱状凸部28内に、キャップB3より垂設した係合突部55を抜け出しを防止して係合させている。更にいえば、円柱状凸部28の内周面に係止突条30を突周設し、キャップB3の頂壁51裏面より垂設した筒状の係合突部55外周に係合突条56を突周設して、前記係止突条30に乗り越え係合させる如く構成している。
【0036】
本発明では、キャップB3の螺脱に際して破断するバージンシール機能を設けても良い。該機能の一例として、キャップB3の周壁50の下面に易切断性の連結部57を介して環状の切取帯58を一体に形成し、この切取帯58を本体部B1外周に抜け出しを防止して係合させている。更に、詳しくは、切取帯58内面に突設した係合突条59、本体部B1外周の前記突条22の下面に乗り越え係合させて未使用を表現できる如く構成している。更に、本発明では、キャップB3の周壁50外面に指掛け用の板状突起60を突設しても良い。板状突起60を設けることで、キャップB3の回転をより行い易くすることができる。
【0037】
上記の如く構成した容器1は、例えば、本体部B1にキャップB3を螺着したスパウトを固着した容器体Aに収納物を充填し、密封した後、要すれば公知方法により加熱殺菌処理を行い容器全体を加熱する。容器1を使用する際には、例えば、図1の状態から本体部B1を持ってキャップB3を螺脱すると、易切断性の連結部57が切断されて切取帯58が下方に落下して開封を一目で認識でき、また、同時にラチェット機構が作動し、つまり、第1歯群aと第2歯群bとが歯合して円柱状凸部28が螺脱回動方向へ強制的に回転力を受けるため、薄肉破断部24に剪断力が作用して破断し、筒口26が開口する。この際、切断された閉塞板25はその上面の円柱状凸部28内にキャップB3の係合突部55が係合してキャップB3内上部に固定され、キャップB3の一部として構成される。次いで開口した筒口26より容器体A内収納物を注出する。
【0038】
図5及び図6は他の例を示し、図1の例に於いて形態の異なる薄肉破断部24を形成した例を示す。本例では周壁部25a の下端縁は水平であり、薄肉破断部24は、一部の下端部のみを縦幅の小さい幅狭部24a とし、その他の部分を縦幅の大きい幅広部24b としたリング状の薄肉環状領域で構成している。幅狭部24a の上部は通常の肉厚の周壁部25a の一部が縦帯状に突出した状態で突出部31として設けられている。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。また、作用も図1の例と基本的に同様であるため説明を省略する。
【0039】
図7及び図8は更に他の例を示し、同様に図1の例に於いて形態の異なる薄肉破断部24を形成した例を示す。本例も周壁部25a の下端縁は水平であり、薄肉破断部24は、一部の中央部のみを縦幅の小さい幅狭部24a とし、その他の部分を縦幅の大きい幅広部24b としたリング状の薄肉環状領域で構成している。幅狭部24a の上部は通常の肉厚の周壁部25a の一部が縦帯状に突出した状態で突出部31として設けられている。また、幅狭部24a の下部は本体部B1の筒壁から一体に突設した突出部32により通常の肉厚を維持している。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。また、作用も図1の例と基本的に同様であるため、説明を省略する。
【0040】
尚、薄肉破断部24の形態として、上記各例を示したが、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成するという要件を満たせばその他種々の形態を採用することができる。例えば、図5の例に於いて、幅狭部24a を下端部ではなく上端部に形成したものあっても、図7の例に於いて、幅狭部24a を中央部以外の上下中間部に設けたものであっても良くその他の形態であっても良い。
【符号の説明】
【0041】
1…容器
A…容器体
10…口部
B…スパウト
B1…本体部
20…フランジ,21…フランジ,22…突条,23…螺条,24…薄肉破断部,
25…閉塞板,25a …周壁部,25b …頂壁部,26…筒口,27…フランジ部,
28…円柱状凸部,29…単位歯,30…係止突条,31…突出部,32…突出部,
f…融着外面,a…第1歯群,s1…第1摺動面
B2…パイプ
40…窓孔
B3…キャップ
50…周壁,51…頂壁,52…螺条,53…単独歯,54…シール突条,55…係合突部, 56…係合突条,57…連結部,58…切取帯,59…係合突条,60…板状突起,
b…第2歯群,s2…第2摺動面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体Aの口部10に固着した筒状の本体部B1にキャップB3を螺着したスパウトBを備え、周縁部を薄肉破断部24を介して連結した閉塞板25により本体部B1の筒口26を閉塞し、閉塞板25とキャップB3との間にラチェット機構を設け、ラチェット機構は、閉塞板25上の第1歯群aと、キャップB3の螺着時に第1歯群aと非係合で螺脱時に係合するキャップB3内の第2歯群bとから構成してなる容器に於いて、薄肉破断部24を、上下幅を周方向で変化させた薄肉環状領域で構成したことを特徴とする容器。
【請求項2】
閉塞板25が、水平面から傾斜する傾斜面上に位置する下端面を備えた周壁部25a と、周壁部25a 上端縁より延設した頂壁部25b を備え、上記薄肉環状領域が、傾斜する周壁部25a 下面位置の下端縁と、下端縁より上方位置の水平面から傾斜する傾斜面上に位置する上端縁とで画成され、一端部から対向部位に漸次広がる薄肉環状領域である請求項1記載の容器。
【請求項3】
閉塞板25を本体部B1内上端部に収納した状態で形成し、ラチェット機構を、閉塞板25の上面に起立した筒状の凸部28外周に突設した第1歯群aと、キャップB3の周壁50内周に突設した第2歯群bとで構成した請求項1又は請求項2のいずれかに記載の容器。
【請求項4】
筒状の凸部28内周にキャップB3の頂壁51裏面より垂設した係合突部55を抜け出し不能に嵌合させた請求項3記載の容器。
【請求項5】
キャップB3を螺着させた際にキャップB3の内周上部と本体部B1の外周上部との間に相互に圧接させるシール機能を設け、本体部B1上に設けた第1摺動面s1にキャップB3に設けた第2摺動面s2を摺動させて本体部B1の上端部を外方へ広げる拡開手段を設けた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
キャップB3の螺脱に際して破断するバージンシール機能を設けた請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の容器。
【請求項7】
キャップB3の周壁50外面に指掛け用の板状突起60を突設した請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−260584(P2010−260584A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111362(P2009−111362)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】