説明

射出成形装置及び射出成形方法

【課題】ランナーブロックを有する射出成形装置において、樹脂漏れを防止することができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】図(a)に示すように、ノズルタッチ前には、圧縮コイルばね53、53の作用で固定型側スプル55からブロック側ノズル59が十分に離れている。射出機20のノズル28をブロック側スプル57に押圧する。するとランナーブロック46は押されて図左へ移動する。結果、固定型側スプル55にブロック側ノズル59が当たる。
【効果】ランナーブロックと固定型が密着し、樹脂漏れが解消される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は射出成形技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
型締装置の固定盤と可動盤で金型を型締めし、この金型のキャビティへ射出機で溶融樹脂を射出して樹脂成形品を得る射出成形装置が広く実用に供されている。
【0003】
一般に、金型は、固定盤に取付けられる固定型と可動盤に取付られる可動型とからなり、固定型と可動型との間にキャビティが形成され、固定型にスプル及びランナーが形成される。
近年、ランナー部分をブロック化し、ランナーブロックを固定型に嵌める構造が実用化された(例えば、特許文献1(図2)参照。)。
【0004】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図8は従来の技術の基本構成を説明する図であり、金型100は、固定盤101に取付けられる固定型102と可動盤103に取付けられる可動型104とからなり、固定型102と可動型104との間にキャビティ105が形成される。
【0005】
固定型102に、ホットランナーブロック106が内蔵され、このホットランナーブロック106にスプル107、108やランナー109、111が設けられる。
【0006】
スプル107と108は、一方が選択される。
射出機112のノズル113を一方のスプル107に押し付ける(ノズルタッチと呼ばれる。)。射出機112から射出した溶融樹脂114は、ランナー109を通って、キャビティ105へ供給される。固定型102から可動型104を図左へ分離することで、樹脂成形品を得ることができる。
【0007】
しかし、ホットランナーブロック106と固定型102の温度差などにより、両者の境界115、116に僅かではあるが隙間が発生する。この隙間により、溶融樹脂114の一部が境界117から漏れるという不具合が発生することが判明した。
【0008】
樹脂の漏れは、射出精度を悪化させ、また、漏れた樹脂がホットランナーブロックのヒータのリード線にかかり、ヒータが破損することやヒータの交換ができなくなる可能性があることから、樹脂の漏れを解消する必要があり、対策が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−62085公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ランナーブロックを有する射出成形装置において、樹脂漏れを防止することができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、型締装置の固定盤に固定型を取付け、可動盤に可動型を取付け、前記固定型と前記可動型とに形成されるキャビティへ射出機で溶融樹脂を射出して樹脂成形品を得る射出成形装置において、
前記固定盤と前記固定型の間に中間型を介在させ、この中間型に前記射出機の射出軸に沿って移動可能にランナーブロックを内蔵し、
前記射出機を前記ランナーブロックに押し付け、このランナーブロックを介して前記キャビティへ溶融樹脂を射出することができるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明は、中間型に、ランナーブロックを射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明は、中間型に、ランナーブロックを固定型へ押す正方向押圧手段が、射出機とは別に備えられていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、ランナーブロックが、射出軸に直交する方向へも移動可能となるように、ランナーブロックは中間型にクリアランスを介して保持されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、型締装置の固定盤に固定型を取付け、可動盤に可動型を取付け、前記固定型と前記可動型とに形成されるキャビティへ射出機で溶融樹脂を射出して樹脂成形品を得る射出成形装置を用い、
前記固定盤と前記固定型の間に中間型を介在させ、この中間型に前記射出機の射出軸に沿って移動可能にランナーブロックを内蔵する射出成形装置を用いて行う射出成形方法において、
前記射出機内で樹脂材料を可塑化・計量する可塑化・計量工程と、
前記射出機で前記ランナーブロックを押出して前記固定型へ当接する当接工程と、
前記射出機により、前記ランナーブロックを介して前記キャビティへ溶融樹脂を射出する射出工程とからなる射出成形方法である。
【0016】
請求項6に係る発明は、中間型に、ランナーブロックを射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられ、
金型交換時は、逆方向押圧手段によりランナーブロックを射出機側へ押し戻すことでランナーブロックを中間型の中へ引き込み金型交換作業を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項7に係る発明は、中間型に、ランナーブロックを固定型へ押す正方向押圧手段が、射出機とは別に備えられ、
当接工程では、射出機と正方向押圧手段によるか、又は正方向押圧手段により、ランナーブロックを押出して固定型へ当接することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明では、ランナーブロックが射出軸に沿って移動可能である。
ランナーブロックを射出機で押すと、ランナーブロックが固定型に押される。ランナーブロックと固定型が密着し、樹脂漏れが解消される。
【0019】
請求項2に係る発明では、中間型に、ランナーブロックを射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられている。
中間型が汎用型である場合は、固定盤に中間型を固定した状態で、この中間型から固定型を外す。そして、固定型を交換する。
このときに、逆方向押圧手段で、ランナーブロックを戻し、固定型と離しておくことで、固定型の交換が円滑になる。
【0020】
請求項3に係る発明では、中間型に、ランナーブロックを固定型へ押す正方向押圧手段が、射出機とは別に備えられている。
正方向押圧手段と射出機とで、又は正方向押圧手段のみで、ランナーブロックを固定型へ付勢することができる。正方向押圧手段があるため、射出機のノズルに過大な軸力(負荷)が作用する心配がない。射出機のノズル保護が可能となる。
【0021】
また、射出機のみでランナーブロックを押す場合には、押付力の伝達を考慮すると、固定型に設けられるスプル(固定型側スプル)とランナーブロックに設けられるスプル(ブロック側スプル)とを、一直線上(同軸上)に配置する必要がある。
この点、本発明によれば、正方向押圧手段が押付けに寄与するため、固定型側スプルとブロック側スプルとを、一直線上に配置する必要は必ずしも無く、固定型側スプルとブロック側スプルとを相互に自由に配置することが可能となり、金型設計の自由度を高めることができる。
【0022】
請求項4に係る発明では、ランナーブロックが、射出軸に直交する方向へも移動可能となるように、ランナーブロックは中間型にクリアランスを介して保持されている。
温度差などにより、射出軸に直交する方向に、固定型とランナーブロックが相対的にずれることはあり得る。このずれが樹脂漏れの要因になる。
【0023】
本発明では、ランナーブロックが、射出軸に直交する方向へも移動可能で合うため、ランナーブロックを固定型に合うように射出軸に直交する方向へ移動させることができ、樹脂漏れを防止することができる。
【0024】
請求項5に係る発明では、ランナーブロックが射出軸に沿って移動可能である。
当接工程にて、ランナーブロックを射出機で押すと、ランナーブロックが固定型に押される。すなわち、当接工程により、ランナーブロックと固定型が密着し、樹脂漏れが解消される。
【0025】
請求項6に係る発明では、中間型に、ランナーブロックを射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられる。金型交換時は、逆方向押圧手段によりランナーブロックを射出機側へ押し戻すことでランナーブロックを中間型の中へ引き込む。結果、金型交換作業を容易にすることができる。
【0026】
請求項7に係る発明は、中間型に、ランナーブロックを固定型へ押す正方向押圧手段が、射出機とは別に備えられ、当接工程では、射出機と正方向押圧手段によるか、又は正方向押圧手段により、ランナーブロックを押出して固定型へ当接される。
本発明によれば、正方向押圧手段が押付けに寄与するため、固定型側スプルとブロック側スプルとを、一直線上に配置する必要は必ずしも無く、固定型側スプルとブロック側スプルとを相互に自由に配置することが可能となり、金型設計の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】射出成形装置の全体図である。
【図2】本発明に係る中間型の断面図である。
【図3】図2の3−3矢視図(中間型の正面図)である。
【図4】中間型の作用図である。
【図5】図4を補足する断面図である。
【図6】図2の変更図である。
【図7】図2のさらなる変更図である。
【図8】従来の技術の基本構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0029】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、射出成形装置10は、射出機20と、この射出機20に隣接して配置される型締装置30と、この型締装置30で型締めされ射出機20から溶融樹脂の供給を受ける金型40とからなる。
【0030】
射出機20は、機台21と、この機台21に射出軸X方向へ移動可能に支持されるスライダ22と、このスライダ22に支持される加熱筒23と、この加熱筒23に回転自在に且つ軸方向移動可能に内蔵されるスクリュー24と、加熱筒23の後端に設けられスクリュー24を軸方向へ移動させるシリンダユニット25と、このシリンダユニット25に付設されスクリュー24を回転させる回転手段26と、加熱筒23内へ樹脂材料を投入するホッパ27と、加熱筒23の先端に設けられるノズル28、スライダ22を移動させる移動手段29とからなるスクリュー式射出機(スクリュー・イン・ライン式射出機)が好適である。
【0031】
スクリュー・イン・ライン式射出機では、加熱筒23の中心軸が、射出軸Xとなる。移動手段29により加熱筒23は射出軸Xに沿って移動される。
【0032】
型締装置30は、射出機20側に配置される固定盤31と、射出機20から遠い側に配置されるシリンダ支持盤32と、このシリンダ支持盤32と固定盤31に渡されるタイバー33、33と、これらのタイバー33、33に移動自在に支持される可動盤34と、シリンダ支持盤32に設けられ可動盤34を移動させる型締シリンダ35とからなる。型締シリンダ35はトグル・リンク機構であってもよい。
【0033】
型締装置30で型締めされる金型40は、固定盤31に取付けられる中間型41と、この中間型41に取付けられる固定型42と、可動盤34に取付けられる可動型43とからなり、固定型42と可動型43とでキャビティ44、44が形成される。
【0034】
図2に示すように、中間型41は、大きな空洞状の収納部45を有し、この収納部45にランナーブロック46を収納する。
図3に示すように、ランナーブロック46の左右側面に、各々ガイド47、47が嵌められる。これらのガイド47、47が、中間型41に設けられている凹溝48、48に嵌ることで、ランナーブロック46は、図面表裏方向に移動可能に、中間型41で支持される。
【0035】
好ましくは、ガイド47、47の上下に0.5mm程度のクリアランスC1、C2を設け、左右にも0.5mm程度のクリアランスC3、C4を設ける。
なお、図面上ではC1、C2共に0.5mmであるが、実機では重力作用でC2は0になり、C1が0.5mmの2倍になる。
【0036】
この例では、ガイド47、47の上下位置にて収納部45を横切るように、中間型41に上ブリッジ49と下ブリッジ51を渡す。これらのブリッジ49、51で中間型41の剛性が確保される。
【0037】
図2にて、固定型42側の上ブリッジ49とランナーブロック46との間に、逆方向押圧手段としての圧縮コイルばね53を介在させる。
同様に、固定型42側の下ブリッジ51とランナーブロック46との間に、逆方向押圧手段としての圧縮コイルばね53を介在させる。
【0038】
圧縮コイルばね53、53により、ランナーブロック46は、図右へ(射出機側へ)は付勢される。
逆方向押圧手段としての圧縮コイルばね53は、付勢手段であればよく、例えばその他の弾性体やシリンダユニットであってもよい。
【0039】
固定型42に、固定型側スプル55と固定型側ランナー56が設けられる。
一方、ランナーブロック46に、ブロック側スプル57とブロック内ランナー58が設けられる。このブロック内ランナー58の先端にブロック側ノズル59が設けられる。
【0040】
ブロック内ランナー58に、第1バルブ61、射出シリンダ62、第2バルブ63がこの順に設けられている。
射出シリンダ62は、駆動ピストン64と、この駆動ピストン64から延びるピストンロッド65と、このピストンロッド65の先端に固定される従動ピストン66と、この従動ピストン66を囲う円筒67とからなり、この円筒67が溶融樹脂の貯留室となる。
【0041】
以上の述べたランナーブロックの作用を次に述べる。
図4(a)に示すように、ノズルタッチ前には、圧縮コイルばね53、53の作用で固定型側スプル55からブロック側ノズル59が十分に離れる。
すなわち、ブロック側ノズル59が中間型41の中へ引き込まれる。この状態で、金型交換が実施すれば、金型交換作業は極めて容易に行われる。
【0042】
射出機20のノズル28をブロック側スプル57へ押し当てる。するとランナーブロック46は押されて図左へ移動する。結果、固定型側スプル55にブロック側ノズル59が当接する(当接工程)。
【0043】
図5(a)に示すように、固定型側スプル55の中心に、ブロック側ノズル59の中心が合致していないことはあり得る。
この場合には、図3で説明したように、クリアランスC1〜C4が設けられているために、図5(a)に示すブロック側ノズル59は、図面上下及び表裏方向へ移動し得る。
すると、(b)に示すように、固定型側スプル55の凹形状にブロック側ノズル59の凸形状が倣うようにして、固定型側スプル55の中心に、ブロック側ノズル59の中心が合致する。
【0044】
図4(b)において、第1バルブ61を開き、第2バルブ63を閉じる。そして、溶融樹脂68を射出する。第2バルブ63が閉じているため、溶融樹脂68は従動ピストン66を押し上げつつ円筒67内に溜まる。溜まり量が所定量に達したら、第1バルブ61を閉じて第2バルブ63を開く。
【0045】
(c)に示すように、駆動ピストン64で従動ピストン66を前進(図では下降)させる。溶融樹脂68はブロック側ノズル59と固定型側スプル55を通ってキャビティへ射出される(射出工程)。
【0046】
この際に、固定型側スプル55にブロック側ノズル59が押付けられて密着しているため、樹脂漏れが防止される。
射出機20を後退させると、圧縮コイルばね53、53の作用でランナーブロック46は、後退(図右へ移動)し、図4(a)に戻る。
【0047】
図4(a)であれば、固定型側スプル55からブロック側ノズル59が十分に離れている。ブロック側ノズル59が邪魔にならない位置に移動したことにある。 すなわち、中間型41と固定型42との境界(型合わせ面)にブロック側ノズル59が存在しないため、中間型41に対して固定型42を図面表裏方向へ移動し、固定型を容易に交換することができる。
【0048】
本発明の変更実施例を次に説明する。
図6は、射出機側の上ブリッジ49とランナーブロック46に正方向押圧手段69を設け、射出機側の下ブリッジ51とランナーブロック46に正方向押圧手段69を設けた。その他は図2と同じであるため、符号を流用して詳細な説明は省略する。
【0049】
ランナーブロック46は、射出機(図4、符号20)と正方向押圧手段69、69で押される。
仮に、正方向押圧手段69、69が無いときには、射出機に負荷が掛かり、通常の射出機より、ノズルや加熱筒を丈夫にした特型の射出機を用意することが望まれる。
この点、正方向押圧手段69、69を設けると、固定型側スプル57の位置によらず、適正な押付力をブロック側ノズル59に負荷することができ、射出機(図4、符号20)へ負担が増加しないので、通常の射出機で済ませることができる。
【0050】
また、射出機のみでランナーブロック46を押す場合には、押付力の伝達を考慮すると、固定型側スプル57とブロック側スプル55とを、一直線上(同軸上)に配置することが望まれる。
この点、図6の例によれば、正方向押圧手段69、69が押付けに寄与するため、固定型側スプル57とブロック側スプル55とを、一直線上に配置する必要は必ずしも無く、固定型側スプル57とブロック側スプル55とを相互に自由に配置することが可能となり、金型設計の自由度を高めることができる。
【0051】
図7は、ランナーブロック46に複数(この例では3本)のブロック内ランナー58を設けた。その他は図2と同じであるため、符号を流用して詳細な説明は省略する。
【0052】
図から明らかなように、複数(この例では3個)のブロック側ノズル59へ1個の射出機20で溶融樹脂を供給することができる。すなわち、従来であれば3個の射出機を準備するべきところ、本発明によれば、1個の射出機20で済ませることができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、固定盤と固定型の間に中間型を配置した射出成形装置に好適である。
【符号の説明】
【0054】
10…射出成形装置、20…射出機、30…型締装置、31…固定盤、34…可動盤、40…金型、41…中間型、42…固定型、43…可動型、44…キャビティ、46…ランナーブロック、53…逆方向押圧手段(圧縮コイルばね)、68…溶融樹脂、69…正方向押圧手段、X…射出軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型締装置の固定盤に固定型を取付け、可動盤に可動型を取付け、前記固定型と前記可動型とに形成されるキャビティへ射出機で溶融樹脂を射出して樹脂成形品を得る射出成形装置において、
前記固定盤と前記固定型の間に中間型を介在させ、この中間型に前記射出機の射出軸に沿って移動可能にランナーブロックを内蔵し、
前記射出機を前記ランナーブロックに押し付け、このランナーブロックを介して前記キャビティへ溶融樹脂を射出することができるようにしたことを特徴とする射出成形装置。
【請求項2】
前記中間型に、前記ランナーブロックを前記射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられていることを特徴とする請求項1記載の射出成形装置。
【請求項3】
前記中間型に、前記ランナーブロックを前記固定型へ押す正方向押圧手段が、前記射出機とは別に備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の射出成形装置。
【請求項4】
前記ランナーブロックが、前記射出軸に直交する方向へも移動可能となるように、前記ランナーブロックは前記中間型にクリアランスを介して保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の射出成形装置。
【請求項5】
型締装置の固定盤に固定型を取付け、可動盤に可動型を取付け、前記固定型と前記可動型とに形成されるキャビティへ射出機で溶融樹脂を射出して樹脂成形品を得る射出成形装置を用い、
前記固定盤と前記固定型の間に中間型を介在させ、この中間型に前記射出機の射出軸に沿って移動可能にランナーブロックを内蔵する射出成形装置を用いて行う射出成形方法において、
前記射出機内で樹脂材料を可塑化・計量する可塑化・計量工程と、
前記射出機で前記ランナーブロックを押出して前記固定型へ当接する当接工程と、
前記射出機により、前記ランナーブロックを介して前記キャビティへ溶融樹脂を射出する射出工程とからなる射出成形方法。
【請求項6】
前記中間型に、前記ランナーブロックを前記射出機側へ押し戻す逆方向押圧手段が備えられ、
金型交換時は、前記逆方向押圧手段により前記ランナーブロックを前記射出機側へ押し戻すことで前記ランナーブロックを前記中間型の中へ引き込み金型交換作業を行うことを特徴とする請求項5記載の射出成形方法。
【請求項7】
前記中間型に、前記ランナーブロックを前記固定型へ押す正方向押圧手段が、前記射出機とは別に備えられ、
前記当接工程では、前記射出機と前記正方向押圧手段によるか、又は前記正方向押圧手段により、前記ランナーブロックを押出して前記固定型へ当接することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の射出成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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