説明

導光板及び照明装置

【課題】 本発明は、例えば導光板の主面を屈曲又は屈折させて使用した場合にも、入射面に対向した出射面から導出される光の干渉に起因した干渉縞の発生を抑制できる導光板の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明に係る導光板は、平面状に形成された入射面から入射した光を該入射面に対向して設けられた出射面から導出させる導光板であって、前記入射面と前記出射面の間に設けられた主面が、所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折され、且つ前記出射面が、前記入射面と異なる形状で形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射面と異なる形状の出射面が形成された多品種の導光板及び該導光板を設けた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、凸状や凹状のドット部を導光板の表面部や裏面部に所定の間隔で入射端面部と平行に設けることにより明るく均一な輝度が得られモアレ等の発生を防ぐ導光板及び該導光板を設けた平面照明装置の構成がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、マイクロプリズムを形成した導光板と、この導光板の外郭の1辺に沿って配置された光導入板と、この光導入板の一端面側に対峙して配置される光源部とを備え、光源部を導光板の外郭の中に含めるとともに、マイクロプリズムの波形ピッチ方向を光源部からの光の光軸と鋭角をなす関係として形成することにより、導光板に輝線やモアレ縞の発生を防止する面照明装置の構成がある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−208810号公報
【特許文献2】特開2003−045212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の様な構成では、例えば導光板の主面を屈曲又は屈折させて使用した場合に、入射面に対向した出射面から導出される光が干渉して干渉縞が発生する問題が有った。
【0006】
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、例えば導光板の主面を屈曲又は屈折させて使用した場合にも、入射面に対向した出射面から導出される光の干渉に起因した干渉縞の発生を抑制できる導光板及び該導光板を設け均等な光を導出することができる照明装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決すべく、本発明に係る導光板は、平面状に形成された入射面から入射した光を該入射面に対向して設けられた出射面から導出させる導光板であって、前記入射面と前記出射面の間に設けられた主面が、所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折され、且つ前記出射面が、前記入射面と異なる形状で形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、前述の課題を解決すべく、本発明に係る照明装置は、入射面と出射面の間に設けられた主面が、所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折され、且つ前記出射面が、前記入射面と異なる形状で形成されている導光板と、前記導光板に隣接し、該導光板の前記入射面から光を入射させる光源と、少なくとも前記光源を保持する保持部材とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る導光板によれば、例えば導光板の主面を屈曲又は屈折させて使用した場合にも、入射面に対向した出射面から導出される光の干渉に起因した干渉縞の発生を抑制できる。さらに、本発明に係る照明装置によれば、上記の導光板を設け均等な光を導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る導光板を設けた照明装置を示す斜視図であり、(a)は一体に組み立てられた照明装置を示す斜視図、(b)は構成毎に分解された照明装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る主面が所定の曲率に屈曲され且つ入射面から入射した光を対向して設けられ所定の形状から成る出射面から導出させる導光板を一主面側から示す斜視図であり、(a)は出射面が凸状で形成された導光板を示す斜視図、(b)は出射面が球形状で形成された導光板を示す斜視図、(c)は出射面が先端に向かって断面積が増加する台形台形状で形成された導光板を示す斜視図である
【図3】本発明の第1の実施形態に係る主面が所定の曲率に屈曲され且つ入射面から入射した光を対向して設けられ所定の形状から成る出射面から導出させる導光板を他主面側から示す斜視図であり、図2の各図にそれぞれ対応し、(a)は出射面が凸状で形成された導光板を示す斜視図、(b)は出射面が球形状で形成された導光板を示す斜視図、(c)は出射面が先端に向かって断面積が増加する台形台形状で形成された導光板を示す斜視図である
【図4】本発明の第1の実施形態に係る主面が所定の曲率に屈曲され且つ入射面から入射した光を対向して設けられ所定の形状から成る出射面から導出させる導光板を側面から示す模式図であり、図2の各図にそれぞれ対応し、(a)は凸形状から成る出射面が一体成型された導光板を示す模式図、(b)は球形状から成る出射面が一体成型された導光板を示す模式図、(c)は先端に向かって断面積が増加した台形台形状から成る出射面が一体成型された導光板を示す模式図、(d)は凸形状から成る出射面を設けた先端部が基材部に接合された導光板を示す模式図、(e)は球形状から成る出射面を設けた先端部が基材部に接合された導光板を示す模式図、(f)は先端に向かって断面積が増加する台形台形状から成る出射面を設けた先端部が基材部に接合された導光板を示す模式図である。
【図5】入射面から入射した光を対向して設けられた出射面から導出させる導光板を側面から示す模式図であり、(a)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が凸形状で形成された導光板の入射面に光が入射された状態を示す模式図、(b)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が球形状で形成された導光板の入射面に光が入射された状態を示す模式図、(c)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が先端に向かって断面積が増加した台形台形状で形成された導光板の入射面に光が入射された状態を示す模式図、(d)は従来の様に出射面が平面形状で形成された導光板の入射面に光が入射された状態を示す模式図、(e)は従来の様に主面が屈曲されていない導光板の入射面に光が入射された状態を示す模式図である。
【図6】入射面から入射した光を対向して設けられた出射面から導出させる導光板の出射面の近傍を側面から示す模式図であり、(a)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が凸形状で形成された導光板の出射面の近傍を示す模式図、(b)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が球形状で形成された導光板の出射面の近傍を示す模式図、(c)は本発明の第1の実施形態に係る出射面が先端に向かって断面積が増加した台形台形状で形成された導光板の出射面の近傍を示す模式図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る凹状又は凸状のパターンが導光板の主面に形成され該主面に所定の情報が表された状態を示す模式図であり、(a)は導光板の主面に点状から成る複数の凹状のパターンが形成されてアルファベットの大文字で「A」の文字が表された状態を示す模式図、(b)は導光板の主面に点状から成る複数の凹状のパターン及び該複数の凹状のパターンを囲む線状から成る凹状のパターンが形成されてアルファベットの大文字で「E」の文字が表された状態を示す模式図、(c)は線状から成る凹状のパターンによりアルファベットの大文字で「L」の文字の輪郭が表された状態を示す模式図、(d)は凹状から成るパターンによりアルファベットの大文字で「L」の文字が表された状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る導光板を設けた照明装置により展示物を照明している状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の導光板及び該導光板を設けた照明装置に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の導光板及び該導光板を設けた照明装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
【0012】
また、以下の説明においては、最初に本発明の第1の実施形態に係る導光板を設けた照明装置1について図1乃至図7を参照しながら説明する。次に本発明の第2の実施形態に係る導光板を設けた照明装置2について図8を参照しながら説明する。さらに本発明の第1及び第2の実施形態に係る照明装置1及び照明装置2にそれぞれ設けられた導光板の製造方法について説明する。最後に本願発明に係る第1及び第2の実施形態に係る導光板及び該導光板を設けた照明装置1及び照明装置2の構成と主な作用効果について請求項毎に説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る導光板を設けた照明装置1について、図1乃至図7を参照しながら、具体的に説明する。
【0014】
第1の実施形態の照明装置1は、例えば図1に示すように、導光板10、光源20、及び保持部材30から構成される。この様な照明装置1は、例えば展示会場で展示物を照明するために使用される。以下、照明装置1の各構成について順に説明する。
【0015】
第1の実施形態の照明装置1を構成する導光板10は、図1に示す入射面10Aから入射した光を該入射面10Aに対向して設けられた出射面10Bから導出させる。ここで、導光板10の主面は、入射面10Aと該入射面10Aに対向した出射面10Bの間に設けられ、所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折されている。また、導光板10の出射面10Bは、平面状に形成された入射面10Aと異なる形状で形成されている。以下、導光板10等の構成について図1乃至図7を参照しながら説明する。具体的には、まず図2及び図3を参照しながら導光板10等の構成について説明し、次に図4を参照しながら導光板10等の形成方法について説明し、さらに図5及び図6を参照しながら導光板10等の光学特性について説明し、最後に図7を参照しながら導光板10等に設けられた表示部について説明する。
【0016】
導光板10等の構成に関し、図1に示す導光板10の材質は、例えば透明なアクリル樹脂から成る。なお、導光板10には、透明なアクリル樹脂に限定されることは無く、所定の色に着色したアクリル樹脂を用いても良い。また、導光板10には、例えば可視域の光を照射されることにより拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加した樹脂板を用いても良い。同様に、導光板10には、例えば紫外域や可視域の光を照射されることにより蛍光を発する蛍光剤を塗布又は添加した樹脂板を用いても良い。さらに、導光板10には、防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬシリコーンコーティング剤又は硝子コーティング剤を塗布、もしくは防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬ透明樹脂を被覆しても良い。
【0017】
また、導光板10等の構成に関し、図1に示す導光板10の形状は、入射面10Aと出射面10Bの間に設けられた主面が所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折された板状から成る。具体的には、図2及び図3に示すように、例えば、導光板10の変形例に相当する導光板11の形状は、対向して形成された下部一主面11C及び下部他主面11Dと、対向して形成された上部一主面11E及び上部他主面11Fとが、所定の角度に屈曲された屈曲部11Kを介して、L字状に形成されている。なお、後述するように、光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが導光板11の例えば上部他主面11Fの中央に設けられた表示部11Lに形成され、例えばアルファベットの大文字で「A」の文字が表されている。また、下部一主面11C及び下部他主面11Dの厚み部分に相当する側面には、下部右側面11G及び下部左側面11Hが対向して形成されている。また、上部一主面11E及び上部他主面11Fの厚み部分に相当する側面には、上部右側面11I及び上部左側面11Jが対向して形成されている。
【0018】
同様に、導光板10等の構成に関し、図1に示す導光板10の形状は、入射面10Aと出射面10Bで異なっている。具体的には、図1に示すように、導光板10の入射面10Aは平面状に形成され、該導光板10の出射面10Bは先端に向かって断面積が減少する台形台形状で形成されている。また、図2及び図3に示すように、導光板10の変形例に相当する例えば導光板11の出射面11Bは、凸状に形成されている。同様に、図2及び図3に示すように、導光板10の変形例に相当する例えば導光板12の出射面12Bは、球形状に形成されている。同様に、図2及び図3に示すように、導光板10の変形例に相当する例えば導光板13の出射面13Bは、先端に向かって断面積が増加する台形台形状で形成されている。なお、導光板10の出射面10Bの形状を、例えば、凹形状、円錐台形状、断面積が先端に向かって減少、増加、又は減少及び増加する形状、又はそれらが組み合わされた形状としても良い。
【0019】
導光板10等の形成方法に関し、図1に示す導光板10や該導光板10の変形例に相当する図4(a)乃至図(c)に示す導光板11乃至導光板13は、例えば成型加工や切削加工により一体に形成されている。具体的には、図4(a)乃至図(c)に示す導光板11乃至導光板13において、成型加工では、成型する導光板の外形形状を反映させた形状を金型の内部に形成し、例えば射出成型機に装着した金型に対して加熱して軟化させた樹脂を注入してから、該樹脂を冷却させることにより、各導光板の出射面にそれぞれ凸形状、球形状、先端に向かって断面積が増加した台形台形状の形状が反映された導光板11乃至導光板13を形成する。また、図4(a)乃至図(c)に示す導光板11乃至導光板13において、切削加工では、各導光板の出射面に切削工具を付勢させて切削することにより、各導光板の出射面にそれぞれ凸形状、球形状、先端に向かって断面積が増加した台形台形状の形状が反映された導光板11乃至導光板13を形成する。
【0020】
また、導光板10等の形成方法に関し、図4(d)乃至図(f)に示す導光板14乃至導光板16は、それぞれ出射面を設けた先端部が基材部に接合されて形成されている。具体的には、図4(d)に示す導光板14は、導光板11の外形形状と同様であるが、凸形状から成る出射面を設けた先端部14NがL字状の基材部14Mに接合されて形成されている。同様に、図4(e)に示す導光板15は、導光板12の外形形状と同様であるが、球形状から成る出射面を設けた先端部15NがL字状の基材部15Mに接合されて形成されている。同様に、図4(f)に示す導光板16は、導光板13の外形形状と同様であるが、先端に向かって断面積が増加する台形台形状から成る出射面を設けた先端部16NがL字状の基材部16Mに接合されて形成されている。また、出射面を設けた先端部と基材部との接合は、吸湿性が低く少なくとも可視域の波長で透明な接着剤を用いる。なお、出射面を設けた先端部と基材部との接合は、先端部及び基材部をそれぞれ加熱してから圧着する方法を用いても良い。
【0021】
導光板10等の光学特性に関し、図5及び図6の各図に、入射面から入射した光を対向して設けられた出射面から導出させる導光板の側面を模式図で示している。ここで、図5(a)乃至図5(c)は、それぞれ本発明の第1の実施形態に係る導光板11乃至導光板13の各入射面から光L1が入射された状態を示している。一方、図5(d)は、従来の様に入射面100A及び出射面100Bがそれぞれ平面形状で形成された導光板100の入射面100Aから光L1が入射された状態を示している。また、図5(e)は、従来の様に対向する一主面110P及び他主面110Qが屈曲又は屈折されず直線状から成る板状に形成された導光板110の入射面110Aから光L1が入射された状態を示している。なお、発明の理解を容易にするために、図5の各図に示す各導光板に入射される光L1及び各導光板の内部に入射された光L2又は光L3については、それぞれ光の発散角を無視し且つ光線の数を3つに留めている。
【0022】
なお、導光板10等の光学特性に関し、図1に示す光源20に例えば発光ダイオードを用いた場合、各導光板の内部に入射された光は所定の発散角度を有する。したがって、例えば図2及び図3に示す導光板11において、該導光板11の入射面11Aから入射した光の大部分は、下部一主面11Cと下部他主面11Dの間を多重反射しながら、所定の角度に屈曲した屈曲部10Kを介して、上部一主面11Eと上部他主面11Fの間を多重反射した後に、出射面11Bから導出される。また、導光板11の入射面11Aから入射した光の一部は、下部右側面11Gと下部左側面11Hの間を多重反射しながら、所定の角度に屈曲した屈曲部10Kを介して、上部右側面11Iと上部左側面11Jの間を多重反射した後に、出射面11Bから導出される。同様に、導光板11の入射面11Aから入射した光の一部は、各主面と各側面の間で反射した後に、出射面11Bから導出される。
【0023】
ここで、導光板10等の光学特性に関し、図5(e)に示す従来の屈曲していない導光板110の場合、入射面110Aから入射された光L3に係る各光線は、導光板110の内部で直進し、該導光板110の内部における光L3に係る各光線の光路長は等しく位相が等しいため、出射面110Bから導出される光は互いに干渉しない。一方、図5(d)に示す従来の屈曲した導光板100の場合、入射面100Aから導光板100の内部に入射された光L2に係る各光線は、導光板100の内部において、下部一主面100C及び下部他主面100Dの間と上部一主面100E及び上部他主面100Fの間をそれぞれ多重反射して進む過程で、光L2に係る各光線の光路長が異なることから位相がずれてしまう。したがって、導光板100の出射面100Bから導出された光は互いに干渉してしまう。具体的には、従来の導光板100では、入射面100Aから上部一主面100Eまでの各光線の光路長が異なり、例えば3つの光線の中の図中右側の光線が相対的に長く、且つ図中左側の光線が相対的に短い。したがって、従来の導光板100では、該導光板100の上部一主面100Eで反射される光L2に係る各光線の位相がずれるため、導光板100の出射面100Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生してしまう。
【0024】
したがって、導光板10等の光学特性に関し、図5(a)乃至図5(c)に示す本発明の第1の実施形態に係る導光板11乃至導光板13の様に、各導光板の出射面を、例えばそれぞれ凸形状、球形状、先端に向かって断面積が増加した台形台形状の形状にする。この様な形状にすることにより、導光板11乃至導光板13の各出射面から導出される光を、集光、拡散、及び乱反射等させて、各出射面から導出される光の干渉に起因した干渉縞の発生を抑制する。
【0025】
具体的には、導光板10等の光学特性に関し、図5(a)に示す本発明の第1の実施形態に係る導光板11は、該導光板11の出射面11Bが凸形状に形成されている。したがって、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2は、全反射されることなく図6(a)に示すように出射面11Bから前方に集光等されて導出される。また、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2は、出射面11Bの内壁から導光板11の内部に対して全反射され、導光板11の内部で反射され臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出される。また、図5(b)に示す本発明の第1の実施形態に係る導光板12は、該導光板12の出射面12Bが球形状に形成されている。したがって、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2は、全反射されることなく、図6(b)に示すように出射面12Bから全方向に拡散等されて導出される。また、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2は、出射面12Bの内壁から導光板12の内部に対して全反射され、導光板11の内部で反射され臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出される。さらに、図5(c)に示す本発明の第1の実施形態に係る導光板13は、該導光板13の出射面13Bが先端に向かって断面積が増加した台形台形状に形成されている。したがって、導光板13の出射面13Bから導出される光L2は図6(c)に示すように入射面13Aよりも表面積が広い第1出射面13B'から広角に出射されると共に、出射面13Bの周辺部分の第2出射面13B''に照射された光L2'は乱反射されてから導出される。
【0026】
導光板10等に設けられた表示部に関し、図7の各図には、光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが導光板10の上部他主面10Fに設けられた表示部10Lに形成され、該主面に所定の情報が表された状態を、模式図で示している。ここで、所定の情報は、例えば、キャラクタ、図形、商号、文字、又は記号から成り、それらを組み合わせたものでも良い。具体的には、図7(a)は、導光板10の上部他主面10Fの表示部10Lにおいて、点状から成る複数の凹状のパターン41を用い、アルファベットの大文字で「A」の文字が表された状態を模式図で示している。また、図7(b)は、導光板10の上部他主面10Fの表示部10Lにおいて、点状から成る複数の凹状のパターン41及び該複数の凹状のパターンを囲む線状から成る凹状のパターン42を用い、アルファベットの大文字で「E」の文字が表された状態を模式図で示している。同様に、図7(c)は、導光板10の上部他主面10Fの表示部10Lにおいて、凹状のパターン42を用い、アルファベットの大文字で「L」の文字の輪郭が表された状態を模式図で示している。すなわち、図7(c)では、「L」と表された部分の輪郭のみが凹状に形成されている。同様に、図7(d)は、導光板10の上部他主面10Fの表示部10Lにおいて、凹状から成るパターン43を用い、アルファベットの大文字で「L」の文字が表された状態を模式図で示している。すなわち、図7(d)では、「L」と表された部分の全てが凹状に形成されている。
【0027】
また、導光板10等に設けられた表示部に関し、上述した導光板10の例えば上部他主面10Fの表示部10Lで発生した拡散光の大部分は、上部他主面10Fに対向して設けられた上部一主面10Eから導出される。また、上述した凹状のパターンは、導光板10の例えば上部他主面10Fの表示部10Lにおいて、超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、及び成型加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わせて形成されている。同様に、上述した凸状のパターンは、導光板10の例えば上部一主面10Eの表示部10Lにおいて、成型加工及びシルク印刷加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わせて形成されている。また、凹状又は凸状のパターンが形成された導光板10の主面の表示部10Lを着色する構成とすることにより、所定の情報を強調させる様に表しても良い。具体的には、例えば図7(b)に示す表示部10Lにおいて、パターン42の部分のみを黒色等に着色することにより、凹状のパターン41で形成したアルファベットの大文字の「E」の文字を強調させる様に表しても良い。
【0028】
第1の実施形態の照明装置1を構成する光源20は、図1に示すように、導光板10に隣接し該導光板10の入射面から光を入射させる。以下、光源20の構成について図1を参照しながら説明する。光源20は、例えば白色で発光する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)から成る。なお、光源20は、白色のLEDに限定されることはなく、例えば白色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、又は紫色のいずれかの色、若しくはそれらの色の組み合わせから成るLEDで構成しても良い。また、光源20は、例えば紫外域の光を発するLEDで構成しても良い。同様に、光源20は、例えば有機発光ダイオード、蛍光管、冷陰極管、又はネオン管で構成しても良い。また、光源20を所定の配列により実装するための基板を設けても良い。該基板には、例えば軽量で一定の強度を有するアルミニウムや放熱性に優れた銅を用いた金属板、又は加工性に優れたガラスエポキシ基板を用いる。なお、光源20は、コンセントや発電機等の外部から供給された駆動電力、又は照明装置1に内蔵された蓄電池から供給された駆動電力により、所定の光量で発光する。
【0029】
第1の実施形態の照明装置1を構成する保持部材30は、図1に示すように、少なくとも光源20を保持する。以下、保持部材30の構成について図1を参照しながら説明する。保持部材30は、例えばアルミニウムから成り、所定の形状に形成されている。具体的には、保持部材30は、略コの字状に形成された内壁30Aに、少なくとも光源20を係合させて保持する。なお、図1では、保持部材30の内壁30Aに、光源20及び導光板10をそれぞれ一体に係合させて保持している。また、例えば保持部材30の内壁30Aに接着剤を塗布して、保持部材30に光源20及び導光板10を接着固定しても良い。同様に、例えば保持部材30にネジ溝を形成した上で、図示せぬネジを用いて保持部材30に光源20及び導光板10をネジ留めしても良い。また、保持部材30の両端には、照明装置1を例えばデスクに安定した状態で載置するための載置台30Bが形成されている。
【0030】
以上、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、例えば図5(a)に示す導光板11の様に、該導光板11の出射面11Bを凸形状に形成している。この様な構成により、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2は、全反射することなく図6(a)に示すように出射面11Bから前方に集光等した状態で導出させることができる。また、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2は、出射面11Bの内壁から導光板11の内部に対して全反射し、導光板11の内部で反射させて臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出させることができる。したがって、導光板11の出射面11Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板11のデザイン性を高めることができる。
【0031】
また、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、例えば図5(b)に示す導光板12の様に、該導光板12の出射面12Bを球形状に形成している。この様な構成により、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2は、全反射することなく図6(b)に示すように出射面12Bから全方向に拡散等した状態で導出させることができる。また、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2は、出射面12Bの内壁から導光板12の内部に対して全反射し、導光板11の内部で反射させて臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出させることができる。したがって、導光板12の出射面12Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板12のデザイン性を高めることができる。また、例えば導光板12の出射面12Bの曲率半径等の仕様を最適化して、出射面12Bの形状を変化させることにより、該出射面12Bから導出させる光の配光分布を拡大することができる。
【0032】
同様に、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、例えば図5(c)に示す導光板13の様に、該導光板13の出射面13Bを先端に向かって断面積が増加した台形台形状に形成することにより、出射面13Bから導出される光L2を図6(c)に示すように入射面13Aよりも表面積が広い第1出射面13B'から広角に出射させると共に、出射面13Bの周辺部分の第2出射面13B''に照射された光L2'を乱反射されてから導出させることができる。したがって、導光板13の出射面13Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板13のデザイン性を高めることができる。
【0033】
また、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、例えば図7に示す凹状又は凸状のパターンを、図1に示す導光板10の主面の表示部10Lに形成することにより、キャラクタ、図形、商号、文字、又は記号から成る所定の情報を表すことができる。したがって、導光板10のデザイン性を高めると共に、導光板10を視認したユーザに所定の情報を記憶させ易くすることができる。
【0034】
同様に、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、導光板10の出射面10Bが平面状に形成された入射面10Aと異なる形状で形成され、且つ光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが導光板10のいずれかの主面に設けられた表示部10Lに形成されている。この様な構成により、照明装置1では、光源20の光を、干渉縞が抑制された照明光として用いると共に、所定の情報を表した表示光として用いることができる。すなわち、導光板10の出射面10Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板10を視認したユーザに所定の情報を記憶させ易くすることができ、さらに導光板10のデザイン性を高めることができる。同様に、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、例えば図2(a)に示す導光板11の屈曲部10Kの角度を変えることにより、該導光板11の出射面11Bから導出させる光の配光を可変させることができる。
【0035】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態の照明装置2について、図8を参照しながら、具体的に説明する。
【0036】
なお、本発明の第2の実施形態の照明装置2は、該照明装置2を吊り下げて、導光板40の出射面40Bから導出した光を、下方に照射させていることに特徴を有している。また、それ以外の第2の実施形態に係る構成は、第1の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第2の実施形態においては、第1の実施形態とは異なる構成について中心に説明する。
【0037】
第2の実施形態の照明装置2を構成する導光板40及び光源50は、照明装置1の導光板10及び光源20と外形形状を除く各仕様がそれぞれ同等である。また、第2の実施形態の照明装置2を構成する保持部材60は、一対から成り、保持部材60の内壁60Aに、光源50及び導光板40をそれぞれ一体に係合させて保持している。また、保持部材60には、所定の貫通孔からなる係合孔60Bが開口されている。ここで、保持部材60の係合孔60Bに、例えば複数箇所折り曲げて形成された金属製の係合部材Pが係合されている。また、係合部材Pは、例えば展示物Sの上方に設けられたコの字状から成る金属製の吊下部材Qに連結されている。また吊下部材Qは、例えば床に設置された板状の載置台Rに固定されている。また、載置台Rには、所定の展示物Sが載置されている。ここで、照明装置2に設けられた導光板40の出射面40Bから導出された光は、載置台Rに載置された展示物Sに照射される。また、照明装置2に設けられた導光板40の例えば上部他主面10Fの表示部40Lに表示される所定の情報は、例えば展示物Sに関連したものである。
【0038】
以上、第2の実施形態に係る照明装置2によれば、前述した第1の実施形態に係る照明装置1と同様の作用効果を得ることができる。さらに、第2の実施形態に係る照明装置2によれば、図8に示すように照明装置2に設けられた導光板40が比較的大型であっても、該導光板40が例えば軽量なアクリル樹脂から形成されているため、展示会場等で照明装置2を展示物Sの上部に容易に設置することができ、展示物Sに係る情報を導光板40の主面の表示部40Lに表した上で、導光板40の出射面40Bから干渉縞を抑制した照明光を展示物Sに照射させることができる。
【0039】
さらに、本発明の第1及び第2の実施形態に係る照明装置1及び照明装置2にそれぞれ設けられた導光板10の製造方法について、具体的に説明する。
【0040】
導光板10の製造方法には、例えば超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工、及びシルク印刷加工を用いることができる。以下、各製造方法について説明する。超音波加工では、導光板10の主面に当接させた超音波加工用ホーンの超音波の振動を用いて、導光板10の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。また、加熱加工では、導光板10の主面に当接させた加工具の熱を用いて、導光板10の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、切削加工では、導光板10の主面に当接しながら回転又は付勢させた切削工具を用いて、導光板10の主面を部分的に削り取ることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、レーザ加工では、導光板10の主面に集光させたレーザ光の熱を用いて、導光板10の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、成型加工では、成型する導光板10の外形形状を反映させた形状を金型の内部に形成し、例えば射出成型機に装着した金型に対して加熱して軟化させた樹脂を注入してから、該樹脂を冷却させることにより、導光板10の主面に凹状のパターン、凸状のパターン、又は凹状及び凸状のパターンを形成する。
【0041】
また、導光板10の製造方法に関し、シルク印刷加工では、導光板10の主面に対して所定の孔が開口した版を当接させ、孔を介して硬化性の樹脂を主面に付着させて、該主面を部分的に樹脂で被覆させることにより、該主面に凸状のパターンを形成する。また、成型加工又はシルク印刷加工に用いる導光板10の基材である樹脂に、例えば拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加しても良い。同様に、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工、又はレーザ加工を行う導光板10の基材である樹脂に、例えば拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加したものを用いても良い。なお、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工、及びシルク印刷加工を組み合わせて導光板10を形成しても良い。具体的には、例えば成型加工により導光板10の外形形状のみを形成した上で、例えば超音波加工により導光板10の主面に凹状のパターンを形成しても良い。同様に、例えば成型加工により導光板10の外形形状のみを形成した上で、例えばシルク印刷加工により導光板10の主面に凸状のパターンを形成しても良い。
【0042】
最後に、上述した本願発明に係る第1及び第2の実施形態に係る導光板及び該導光板を設けた照明装置1及び照明装置2の構成と主な作用効果について、請求項毎に説明する。
【0043】
請求項1に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、平面状に形成された入射面から入射した光を該入射面に対向して設けられた出射面から導出させる導光板であって、入射面と出射面の間に設けられた主面が所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折され、且つ出射面が入射面と異なる形状で形成されていることを特徴としている。
【0044】
この様な請求項1の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40の入射面と出射面の間に設けられた主面が所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折されていても、各導光板の出射面が入射面と異なる形状で形成されていることにより、出射面から導出される光を集光又は拡散等させることができる。したがって、各導光板の出射面から導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ各導光板のデザイン性を高めることができる。さらに、導光板10乃至導光板16又は導光板40の屈曲部の角度を調整することにより、該導光板の出射面から導出させる光の配光を最適化することができる。
【0045】
請求項2に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項1に従属し、出射面が、凸形状、凹形状、球形状、台形台形状、円錐台形状、又はそれらが組み合わされた形状で一体に形成され、又は接合されて形成されていることを特徴としている。
【0046】
この様な請求項2の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40は、各導光板の出射面から導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ各導光板の出射面から導出される光の配光分布を必要とされる仕様に応じて最適化することができ、さらに各導光板のデザイン性を高めることができる。
【0047】
具体的には、この様な請求項2の構成において、例えば導光板11は、図5(a)に示すように導光板11の出射面11Bを凸形状に形成することにより、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2を、全反射させることなく図6(a)に示すように出射面11Bから前方に集光等させた状態で導出させることができる。また、導光板11の内部から出射面11Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2を、出射面11Bの内壁から導光板11の内部に対して全反射させ、導光板11の内部で反射させて臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出させることができる。したがって、導光板11の出射面11Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板11のデザイン性を高めることができる。
【0048】
同様に、この様な請求項2の構成において、例えば導光板12は、図5(b)に示すように導光板12の出射面12Bを球形状に形成することにより、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角以下の角度で入射された光L2を、全反射させることなく図6(b)に示すように出射面12Bから全方向に拡散等させた状態で導出させることができる。また、導光板12の内部から出射面12Bの内壁に対して臨界角を超えた角度で入射された光L2を、出射面12Bの内壁から導光板12の内部に対して全反射させ、導光板11の内部で反射させて臨界角以下の角度になった後に出射面11Bから導出させることができる。したがって、導光板12の出射面12Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板12のデザイン性を高めることができる。
【0049】
同様に、この様な請求項2の構成において、例えば導光板13は、図5(c)に示すように導光板13の出射面13Bを先端に向かって断面積が増加した台形台形状に形成することにより、出射面13Bから導出される光L2を図6(c)に示すように入射面13Aよりも表面積が広い第1出射面13B'から広角に出射させると共に、出射面13Bの周辺部分の第2出射面13B''に照射された光L2'を乱反射されてから導出させることができる。したがって、導光板13の出射面13Bから導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ導光板13のデザイン性を高めることができる。
【0050】
請求項3に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項1に従属し、出射面が、該出射面の断面積が先端に向かって減少、増加、又は減少及び増加するように形成されていることを特徴としている。
【0051】
この様な請求項3の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40は、各導光板の出射面から導出される光が干渉して干渉縞が発生することを抑制でき、且つ各導光板の出射面から導出される光の配光分布を必要とされる仕様に応じて最適化することができ、さらに各導光板のデザイン性を高めることができる。
【0052】
請求項4に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項1に従属し、光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが、主面に形成されて所定の情報が表されていることを特徴としている。
【0053】
この様な請求項4の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40を視認したユーザに所定の情報を記憶させ易くすることができ、該導光板のデザイン性を高めることができる。
【0054】
請求項5に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項4に従属し、凹状又は凸状のパターンが、点状、線状、又はそれらの組み合わせから成ることを特徴としている。
【0055】
この様な請求項5の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40の使用目的に応じて、該導光板の主面に様々な形状の凹状又は凸状のパターンを形成することができるため、各導光板を視認したユーザに様々な形状を記憶させ易くすることができ、該導光板のデザイン性を高めることができる。
【0056】
請求項6に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項4に従属し、所定の情報が、キャラクタ、図形、商号、文字、記号、又はそれらの組み合わせからなることを特徴としている。
【0057】
この様な請求項6の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40の使用目的に応じて、該導光板の主面に様々な情報を表すことができるため、各導光板を視認したユーザに様々な情報を記憶させ易くすることができ、該導光板のデザイン性を高めることができる。
【0058】
請求項7に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項4に従属し、凹状のパターンが、超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、及び成型加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わされて形成されていることを特徴としている。
【0059】
この様な請求項7の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40の仕様やコスト及び必要数量等に応じて各加工方法を選択することにより、凹状のパターンを各導光板の主面に精度良く安定的に形成することができる。
【0060】
請求項8に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40は、請求項4に従属し、凸状のパターンが、成型加工及びシルク印刷加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わされて形成されていることを特徴としている。
【0061】
この様な請求項8の構成によれば、導光板10乃至導光板16又は導光板40の仕様やコスト及び必要数量等に応じて各加工方法を選択することにより、凸状のパターンを各導光板の主面に精度良く安定的に形成することができる。
【0062】
請求項9に記載の照明装置1又は照明装置2は、請求項1に記載の導光板10乃至導光板16又は導光板40と、該導光板に隣接しその導光板の入射面から光を入射させる光源20又は光源50と、少なくとも該光源を保持する保持部材30又は保持部材60とを有することを特徴としている。
【0063】
この様な請求項9の構成によれば、照明装置1又は照明装置2を用いて、干渉縞の発生を抑制し均一な配光分布を有する光を、例えば展示会場に載置された展示物に対して下方又は上方から照射することができる。
【符号の説明】
【0064】
1,2 照明装置
10,11,12,13,14,15,16,40,100,110 導光板
10A,11A,12A,13A,40A,100A,110A 入射面
10B,11B,12B,13B,40B,100B,110B 出射面
13B' 第1出射面
13B'' 第2出射面
10C,11C,12C,13C,40C,100C 下部一主面
10D,11D,12D,13D,40D,100D 下部他主面
10E,11E,12E,13E,40E,100E 上部一主面
10F,11F,12F,13F,40F,100F 上部他主面
110P 一主面
110Q 他主面
11G,12G,13G 下部右側面
11H,12H,13H 下部左側面
11I,12I,13I 上部右側面
11J,12J,13J 上部左側面
10K,11K,12K,13K,40K,100K 屈曲部
10L,11L,12L,13L,40L 表示部
14M,15M,16M 基材部
14N,15N,16N 先端部
20,50 光源
30,60 保持部材
30A,60A 内壁
30B 載置台
60C 係合孔
41,42,43 パターン
L1,L2,L2',L3 光
P 係合部材
Q 吊下部材
R 載置台
S 展示物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面状に形成された入射面から入射した光を該入射面に対向して設けられた出射面から導出させる導光板であって、
前記入射面と前記出射面の間に設けられた主面が、所定の曲率に屈曲又は所定の角度に屈折され、
且つ前記出射面が、前記入射面と異なる形状で形成されていること
を特徴とする導光板。
【請求項2】
前記出射面は、凸形状、凹形状、球形状、台形台形状、円錐台形状、又はそれらが組み合わされた形状で一体に形成され、又は接合されて形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項3】
前記出射面は、該出射面の断面積が先端に向かって減少、増加、又は減少及び増加するように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項4】
前記光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが、前記主面に形成されて所定の情報が表されていること
を特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項5】
前記凹状又は凸状のパターンは、点状、線状、又はそれらの組み合わせから成ること
を特徴とする請求項4に記載の導光板。
【請求項6】
前記所定の情報は、キャラクタ、図形、商号、文字、記号、又はそれらの組み合わせからなること
を特徴とする請求項4に記載の導光板。
【請求項7】
前記凹状のパターンは、超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、及び成型加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わせて形成されていること
を特徴とする請求項4に記載の導光板。
【請求項8】
前記凸状のパターンは、成型加工及びシルク印刷加工のいずれかの加工、又はそれらの加工を組み合わせて形成されていること
を特徴とする請求項4に記載の導光板。
【請求項9】
請求項1に記載の導光板と、
前記導光板に隣接し、該導光板の前記入射面から光を入射させる光源と、
少なくとも前記光源を保持する保持部材とを有すること
を特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−9302(P2012−9302A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144680(P2010−144680)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000127857)株式会社エス・ケー・ジー (105)
【Fターム(参考)】