説明

導管継手用フェルールアセンブリ

導管継手アセンブリにおいて共に使用される2つの導管把持デバイスは、継手アセンブリを形成するための継手構成要素との組立前に、カートリッジまたはサブアセンブリとして、共に相互接続または担持される。より具体的な実施形態では、導管把持デバイスの一方または両方は、デバイスが、それによってサブアセンブリとして共に機械的に接続される保持構造を備える。例えば、一実施形態では、チューブ継手用の前方フェルールおよび後方フェルールが、共にスナップ留めされてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本開示は、液体または気体流体を収容するために、導管と別の流体構成部分との間に機械的に取り付けられる接続を作成するための継手に関する。より具体的には、本開示は、2つ以上の導管把持デバイス、例えば、フェルールを使用するチューブおよびパイプ導管用の継手に関する。
【背景技術】
【0002】
導管と別の流体構成部分との間に機械的接続を作成するための継手は、少なくとも4つの部品、すなわち、2つのフェルールおよび2つの継手構成要素を含み得る。特許文献1から、自己拡開チューブ結合における積極的な停止に対して、共に推し進められるスリーブ部材と圧縮リングとの間のプレス嵌合接続を提供することが知られている。特許文献2から、結合デバイスのために、担持要素と密閉要素との間の摺動錐面に接着剤を塗布することも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第3,250,550号明細書
【特許文献2】米国特許第5,351,998号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示において公開される本発明の1つの実施形態に従って、継手アセンブリ内において共に使用される2つの導管把持デバイスは、継手アセンブリ内において組み立てられる前に、単一ユニット、カートリッジ、またはサブアセンブリとして、共に相互接続または担持される。より具体的な実施形態では、導管把持デバイスの一方または両方は、デバイスが、分離したサブアセンブリとして機械的に共に接続されるような構造を備える。例えば、一実施形態では、チューブ継手用の前方フェルールおよび後方フェルールは、共にスナップ留めされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1Aおよび1Bは、縦断面および指で締めた位置で示される、本明細書の本発明の1つ以上の導管継手アセンブリの実施形態を示し、
【図2】図2Aおよび2Bは、本明細書における本発明の1つ以上に記載の継手用の前方および後方フェルール保持構造のより詳しい説明図を示し、
【図3】図3は、引上げまたは締付け状態での図1の実施形態を示し、
【図4】図4Aおよび4Bは、半縦断面および組立状態でのフェルールを示す、フェルールカートリッジ配設の別の実施形態を示し、
【図5】図5は、引上げ位置での継手における図4Aおよび4Bの実施形態を示し、
【図6】図6Aおよび6Bは、指で締めた位置でのフェルールカートリッジの別の実施形態を示し、
【図7】図7は、引上げ位置での図6Aの実施形態を示し、
【図8】図8Aおよび8Bは、指で締めた位置でのフェルールカートリッジの別の実施形態を示し、
【図9】図9は、引上げ位置での図8Aの実施形態を示し、
【図10】図10は、指で締めた位置でのフェルールカートリッジの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書の例示的な実施形態は、ステンレス製のチューブ継手と関連して公開されるが、本明細書における本発明は、そのような適用に限定されず、チューブおよびパイプ、ならびに導管、把持デバイス、もしくは継手構成要素、または任意のその組み合わせのいずれか一方に対して異なる金属を含む、316ステンレス鋼以外の様々な材料等の多くの様々な金属導管による使用を見出す。本発明はまた、液体または気体流体システムに使用されてもよい。本明細書における本発明が、導管把持デバイスおよび継手構成要素の特定の設計に関して示される一方で、本発明は、そのような設計での使用に限定されず、今日または後に知られる、少なくとも2つの導管把持デバイスを使用して開発される、多くの異なる継手設計における適用を見出す。導管の外面の周囲でしっかりと受容され、継手構成時にその表面に対して半径方向に圧縮される略環状の部材を指すために、「導管把持デバイス」という用語を使用する。「把持」という用語は、導管把持デバイスが、継手アセンブリの部分的もしくは完全な引上げの結果として、必ずしも導管に恒久的に取り付けられることを必要とせず、または導管把持デバイスが、必ずしも導管の表面に切り取られることを必要としない。導管把持および密閉が達成される手段を形成する他の部品の有無に関わらず、少なくとも2つの導管把持デバイスの組み合わせを指すために、「フェルールセット」という用語を使用する。全ての継手設計に必要ではないが、フェルールセットは、例えば、材料、製造業者、相関設計、および幾何学形状特性等に基づいて、相互および継手構成要素に意図的に一致される2つのフェルールを備える。いくつかの継手において、導管把持デバイスに加えて、1つ以上の付加部品、例えば、シールを含んでもよい。したがって、「フェルールセット」という用語は、いくつかの実施形態において、完全な引上げ後にフェルールセットが導管把持および密閉をもたらす、1つ以上の他の部品を有する1つ以上の導管把持デバイスも含んでもよい。本発明は、チューブまたはパイプと使用され得るので、チューブもしくはパイプまたは両方を含むために「導管」という用語を使用する。2つ以上の導管把持デバイスと共に略第1および第2の継手構成要素のアセンブリへの省略参照として、通常、「継手アセンブリ」または「継手」という用語を互換可能に使用する。「継手アセンブリ」の概念は、したがって、指で締めた、部分的または完全な引上げ位置のいずれか一方で、導管上に部品のアセンブリを含んでもよいが、「継手アセンブリ」という用語は、共に組み立てられなくても、例えば、配送、操作、ならびに構成要素それ自体のために、導管なしで共に部品のアセンブリを含むことも意図する。継手は、典型的には、共に連結される2つの継手構成要素、および1つ以上の導管把持デバイスを含むが、しかしながら、本明細書における本発明は、付加断片および部品を含む継手と共に使用されてもよい。例えば、結合継手は、本体、4つのフェルール、および2つのナットを含んでもよい。別の完全に引き上げられた位置に対して、少なくとも1度締められ、または完全に引き上げられ、次に緩められ、それから再び締められた継手アセンブリを指すために、本明細書の「継手改作」という用語および派生語句を使用する。改作は、例えば、同一の継手アセンブリ部品(例えば、ナット、本体、フェルール)で行われてもよく、または継手アセンブリの部品の1つ以上の交換を含んでもよい。本明細書の「外側」および「内側」への言及は、利便性のためであり、軸方向が継手の中心に向く(内側への)方向か、または中心から離れる(外側への)方向かを単に指す。
【0007】
本明細書における本発明の重要な特性は、完全な継手を形成するために、ユニットを継手構成要素を用いて組み立てる前に、2つ以上の導管把持デバイス(例えば、フェルールセット)が保持されるか、または離散ユニット、サブアセンブリ、またはカートリッジ25として共に担持される保持構造(R)の提供である。「カートリッジ」とは、不連続ユニット、サブアセンブリ、またはプリアセンブリとして共に保持される部品のグループを意味する。したがって、カートリッジ、ユニット、サブアセンブリ、およびプリアセンブリという用語を、不連続構造と関連して、本明細書で同意語として使用する。離散または独立型ユニットとして共に担持される少なくとも2つのフェルールまたは導管把持デバイスで構成されるユニットまたはサブアセンブリを指すために、「フェルールカートリッジ」または「導管把持デバイスカートリッジ」という用語も互換可能に使用する。特に、「フェルールカートリッジ」は、離散ユニットまたはサブアセンブリとして共に担持される2つ以上のフェルールを含み、付加部品、例えば、シールを含み得る。したがって、フェルールカートリッジは、継手用の完全なフェルールセットを提供し得る。
【0008】
本発明の様々な発明の態様、概念、および特徴は、例示的な実施形態において、組み合わせで具現化されるように本明細書に記載され、図示されるが、これらの様々な態様、概念、および特徴は、個々に、または様々な組み合わせおよびこれらの副次的組み合わせで、多くの代替の実施形態で使用されてもよい。明確に除外されていない限り、全てのそのような組み合わせおよび副次的組み合わせは、本発明の範囲内であることが意図される。さらに、本発明の様々な態様、概念、および特徴に関する、様々な代替の実施形態−代替の材料、構造、構成、方法、回路、デバイスおよび構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形成、適応、および機能するための代替物等−が本明細書に記載され得るが、そのような説明は、現在既知であるか、後に開発されるかに関わらず、使用可能な代替の実施形態の完全な、または包括的なリストであることは意図されない。当業者は、追加の実施形態に、発明の態様、概念、または特徴の1つ以上を容易に採択し得、そのような実施形態が本明細書に明確に開示されていない場合にさえ、本発明の範囲内で使用する。さらに、本発明のいくつかの特徴、概念、もしくは態様は、好ましい配設または方法であると本明細書に記載され得るが、そのような説明は、そうであると明確に述べられていない限り、そのような特徴が要求される、または必要であることを示唆することは意図されない。さらに、本開示を理解するのを助長するために、例示的な、または代表的な値および範囲が挙げられている場合があるが、しかしながら、そのような値および範囲は、制限する意味で解釈されず、そうであると明確に述べられている場合にのみ、臨界値または範囲であることが意図される。さらに、様々な態様、特徴、および概念は、本明細書において、発明的である、または発明の一部を形成すると明確に識別されている場合があるが、そのような識別は、排他的であることは意図されず、むしろ、そのように、または特定の発明、代わりに添付の特許請求の範囲に説明されている本発明の一部として明確に識別されることなく、本明細書に完全に記載される発明の態様、概念、および特徴が存在し得る。例示的な方法またはプロセスの説明は、全ての場合において要求されるものとしての全てのステップの包含に制限されず、また、ステップが提示される順序は、そうであると明確に述べられていない限り、要求される、または必要であるとは解釈されない。
【0009】
図1Aおよび1Bを参照して、本発明の1つ以上の第1の実施形態が公開される。図1Aおよび1Bにおいて、継手は、縦中心線Xに対する縦断面で示されることに留意する。「半径方向」および「軸方向」への本明細書の全ての参照は、別様に言及され得ることを除いて、X軸が言及される。また、角度への本明細書の全ての参照は、別様に言及され得ることを除いて、X軸が言及される。さらに、図面における部品間の多様な間隙および間隔は、明確化のために、または原寸によって、多少誇張され得る。
【0010】
本実施例では、チューブまたはパイプ継手10は、第1の継手構成要素12および第2の継手構成要素14を含んでもよい。これらの部品は、それぞれ、本体およびナットとして当技術分野で一般的に知られており、本体12は、導管18の端部を受容し、ナット14は、継手10の構成または組立中に本体12に連結されてもよい。利便性として、本明細書で本体およびナットの一般的な用語を使用するが、本発明が、そのような専門用語が部品を説明するために使用され得る適用に限定されないことを当業者は理解する。本体12は、示されるように、独立型構成要素であってもよく、もしくは、例えば、弁、タンク、または他の流動デバイスもしくは流体格納デバイス等の別の構成要素またはアセンブリと一体になってもよい、もしくは一体化されてもよい、またはその中に組み立てられてもよい。本体12は、当技術分野でよく知られているいくつかの名前を挙げると、例えば、ユニオン継手、T字形継手、L字形継手等の多くの異なる構成を有してもよい。本体12およびナット14は、ネジ式接続16によって共に螺合可能に連結されると示されるが、ネジ式接続は、全ての使用で必要とされるわけではない。例えば、いつくかの継手は、共に締め付けられる部品を有する。継手はまた、雄継手に関して、雄本体12は、外面ネジ式部分16aを含み、雌ナット14は、内部ネジ式部分16bを含むという相違によって、雄継手または雌継手として当技術分野において一般的に称される。雌継手に関して、雄ナット12は、外部ネジ式部分16aを含み、雌本体14は、内部ネジ式部分16bを含む。本明細書の実施形態は、例えば、雄継手の実施形態を示すが、本発明は、雌継手アセンブリの使用のために都合よく適合されてもよく、多くの場合、いかなる適合も必要とされなくてもよい。
【0011】
継手10は、本明細書の例示的な実施形態において、2つ以上のフェルールの形で実現されてもよい2つ以上の導管把持デバイスを使用して、導管18と本体12との間の流体密の接続を形成するために使用され得る。しかしながら、「フェルール」として当技術分野で理解され得るそれら以外の導管把持デバイスもまた、本明細書における本発明と共に使用されてもよい。したがって、本発明が、当技術分野において「フェルール」として必ずしも称されなくてもよい導管把持デバイスを伴って使用され得るという理解の下で、導管把持デバイスおよびフェルールという用語を互換可能に使用する。導管端部18は、典型的には、よく知られるように、本体12の部品である半径方向段部19(図1Aおよび1Bで図示されず)に対して底打ちする。本体12は、典型的には、第1もしくは前方の導管把持デバイスまたはフェルール24の前部22に接触する先細りのカム表面20を含む。前方フェルール24は、その後端部で、第2のもしくは後方の導管把持デバイスまたはフェルール30の前部28に接触するカム表面26を含む。カム表面26は、本明細書で示される円錐台であってもよいが、しかしながら、他の外形および輪郭が必要に応じて使用されてもよい。後方フェルール30は、ナット14の駆動面34に接触する駆動面32を含む。後方フェルールの前部はまた、半径方向に延在するクラウン36を含んでもよいが、クラウンの使用を必要としない実施形態を本明細書に記載する。前方および後方フェルールは、導管18の外面上でしっかりと受容される略円筒内壁37、39を含む。後方フェルールは、1つ以上の半径方向陥凹39aを含んでもよい。本明細書の例示的な実施形態は、2つの導管把持デバイスを使用する継手アセンブリを示すが、本発明は、2つ以上の導管把持デバイス、またはフェルールもしくは導管把持デバイスのみの他に付加部品、例えば、付加シールを使用し得る継手の適用を容易に見出す。
【0012】
継手結合構成要素12、14の例示的な幾何学形状、構成、および設計に留意することは重要であり、導管把持デバイス24、30は、設計上の選択の問題であり、使用される材料、ならびに継手の予期される設計および性能基準に大いに依存する。多くの異なる結合構成要素および導管把持デバイス設計は、当技術分野で知られており、将来設計され得る。本明細書に記載され、例示的な実施形態と関連して示される本開示および本発明は、したがって、継手アセンブリを形成するように、1つ以上の継手構成要素に連結することができる不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして、少なくとも2つの導管把持デバイスを共に保持する構造および方法を対象とする。
【0013】
本明細書で使用される「完全な引上げ」という用語は、導管18上で継手アセンブリ10の流体密の密閉および把持を引き起こすために、必ずしも塑性的に変形させるとは限らないが、通常、1つ以上の導管把持デバイスを変形させるように、継手構成要素を共に連結することを指す。両方の導管把持デバイスは、完全な引上げ後、導管を恒久的に把持してもよく、または一方のみが導管を恒久的に把持してもよく、もしくはどちらも導管を恒久的に把持しなくてもよい。本明細書で使用される部分的引上げは、完全な引上げ未満であるが、導管に対して半径方向に圧縮されて導管を把持するように導管把持デバイスを変形させるように、雄および雌継手構成要素を共に十分に締めることを指すが、必ずしも流体密の接続または完全な引上げ後に達成される必須の導管把持を引き起こさなかった。「部分的引上げ」という用語は、したがって、かしめ工具が、継手アセンブリを形成するように、第2の継手構成要素と噛合される前に、フェルールおよびナットが導管上で保持されるように導管上のフェルールを十分に変形させるために使用される、かしめ前としばしば当技術分野で称されるものを含むことが理解され得る。指で締めた位置(FTP)は、軸方向に接触しているが、導管上で緩く組み立てられる継手構成要素および導管把持デバイスを指し、継手構成要素および導管把持デバイスは、相互と接触して適切に配設されるが、雄および雌継手構成要素の任意の著しい締めなしで、通常、導管把持デバイスまたは塑性変形もしくは半径方向圧縮を受けないデバイスによって典型的に表される。多くの継手設計では、特に、次に引き上げられる継手において、指で締めた位置における継手部品の軸接触は、引上げ操作のための正確な開始点を確保するのに望ましくあり得る。
【0014】
本明細書における本発明によると、これらの部品は、離散カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリとして共に保持され、その上、組立後または完全な引上げ後でさえ、部品は離散したままであり、そう望まれる場合に、それらを構成する離散部品に分解されてもよいが、2つ以上の導管把持デバイスが、分離および離散構成要素として製造され、分離または離散構成要素のままであるという意味において、カートリッジまたはプリアセンブリ25の結合性質を説明するために、「不連続」という用語を使用する。したがって、2つの導管把持デバイスが、相互に取り付けられるか、または相互と一体となるよう作製され、いくつかの設計において、完全または部分的引上げ中に折り取られるか、または相互から取り外され得る継手設計と区別するために、「不連続」または「結合」という用語が本明細書で使用される。次に不連続型構造において、本開示で使用される、2つ以上の導管把持デバイスは、材料の破砕、剪断、または他の分離を必要とすることなく、部分的もしくは完全引上げのどちらか一方の間に、解放、係脱、または相互から分離可能になる。しかしながら、本明細書のカートリッジまたはサブアセンブリの実施形態のいくつかにおいて、接着剤は、保持構造の部品として使用されてもよい。カートリッジとしての初期の組立にも関わらず、導管把持デバイスは、設計通りに単独で機能し、保持構造は、引上げ中に導管把持デバイスの操作および性能を妨害しない。「不連続」または「結合」という用語は、2つ以上の導管把持デバイスが、分離したサブアセンブリとして、共に緩く、あるいは嵌合的に保持されてもよいという考えを広範に含むようにさらに意図される。不連続カートリッジ25に関して本明細書で使用される「接続」という用語およびその変形は、導管把持デバイスが、分離、離散、およびはっきりと異なる部品として最初に形成または製造され、次に、継手アセンブリ10を形成するように、継手構成要素(例えば、ナットおよび本体)に容易に連結することができるように、カートリッジまたはサブアセンブリとして不連続態様で共に担持されるが、さらに導管把持デバイスは、保持構造Rからの干渉なしに、別の方法でそれらの予期される形態、嵌合、および機能を担持することを意味する。
【0015】
図1は、指で締めた位置における継手10を示し、多様な部品12、14、24、および30が、導管18上で相互に軸接触して組み立てられているが、ナット14と本体12を共に連結することによって緩く組み立てられる、もしくはわずかに締められる、または若干嵌まり合うことを意味する。
【0016】
完全な導管把持および密閉を引き起こすために、ナットおよび本体は、後方フェルール30および前方フェルール24が、それらの各々のカム表面26および20に対して軸方向に前進するように共に締められ、これは、引上げまたは継手を引き上げること、ならびに派生語句として当技術分野で一般的に知られている。これは、導管把持および密閉を引き起こすために、導管18の外面に対するフェルールの半径方向内向き圧縮をもたらす。前方フェルール24の外側錐面24aは、本体カム表面20に接触する一方で、後方フェルールの接触面30aは、前方フェルール24のカム表面26に接触する。接触面30aが指で締めた位置でカム表面26と線接触を形成し得るが、当業者は、後方フェルールの前方部品のより大きい表面積が、引上げ中にカム表面26にも接触してもよく、かつ通常接触し、したがって、接触面30aは、組立および引上げ中にカム表面26と接触してもよい後方フェルールの前方部の任意の部分を含むことを容易に理解する。接触面30aは、円錐台、先細りであってもよく、または必要に応じて他の輪郭および外形を有してもよい。本明細書の例示的な継手アセンブリにおいて、導管把持は、前方フェルールが流体密のシールを最初に提供することで、後方フェルールを伴って最初に達成される。しかしながら、いくつかの設計では、前方フェルールは導管も把持してもよく、後方フェルールは流体密のシールも提供してもよい。したがって、「導管把持デバイス」という用語は、特定の導管把持デバイスがそれらの機能の一方または両方を実行するかに関わらず、2つのはっきりと異なる機能、すなわち導管把持および密閉機能を含んでもよい。本発明は、もう一つの方法として、2つ以上の導管担持および密閉デバイスを使用する継手で使用されてもよい。
【0017】
本発明の範囲を限定しないが、本明細書の例示的な継手設計はよく知られており、下記を除いて、Swagelok Company,Solon,Ohioから市販されている。これらの実施形態では、フェルールは、フェルールが離散ユニットとして共に担持されることを可能にするフェルールカートリッジ特性または保持構造Rを含む。
【0018】
フェルールカートリッジ保持構造R以外で、本明細書に示される部品12、14、24、および30はまた、参照により本明細書に完全に組み込まれる米国特許第5,882,050号および第6,629,708号を含む、多数の交付済みおよび係属特許出願にさらに記載される。本明細書の継手は、そのような特許に記載されるように作動し得るが、カートリッジ様の態様で導管把持デバイスを共に保持するために不連続カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリを提供するように、本明細書に記載されるように修正され得る。フェルールカートリッジ概念のための保持構造は、基本的な継手設計および操作の形態、嵌合、ならびに機能を改変しないのが好ましい。
【0019】
本明細書に開示される発明概念の概観として、好ましくはあるが、全ての場合において望ましいとは限らない不連続フェルールカートリッジ保持構造の多数の特徴がある。いくつかの適用におけるこれらの特徴は、以下の議論から明らかになるように、全体の継手性能および使用において、どちらがより大きな重要性を有し得るかに関しての交換条件を含む。本リストは、全ての特徴の包括的なリストであることを意図せず、本明細書で議論されるそれらの1つ以上は、特定の適用に対して重要でなくてもよく、または必要とされなくてもよい。
【0020】
適度に頑健な接続またはRRCとして、1つの特徴に言及する。RRCとは、継手アセンブリを形成するように、継手構成要素の部分組立、棚卸、およびそれに続く組立中に、個別またはバルク単位のいずれか一方で、接続される導管把持デバイスが通常の操作で容易に壊れないように保持構造が設計されることを意味する。本明細書で使用される「通常の」および「容易に」という用語は、フェルールカートリッジが使用中に壊れないという度合いが設計上の選択の問題であることを意図的に示す。それらの用語をより理解するために、「通常の」操作を、フェルールカートリッジの製造、組立、および使用を通して予期される場合もあり、または起こり得るフェルールカートリッジの任意の操作と見なす。これは、製造要員、棚卸要員、配送要員および最終消費者による操作を含み得る。そのような通常の操作中に、フェルールカートリッジは、導管把持デバイスを叩いて緩めるまたは分離する傾向もあり得る力に曝露され得る。例えば、フェルールカートリッジは、多様な据え付けもしくは製造/組立段階において、数フィートもしくは数十フィートから硬い床上に、または硬い物体もしくは面に対して誤って落とされ得る。設計者は、必要に応じて、フェルールカートリッジが、部品に対する損傷、または分離もしくは緩めることなく抵抗することができる力のレベルを決定し得る。したがって、通常の操作は、導管把持デバイスを分離することを意図的に試みるために、過度および損害を及ぼす力の使用を含まないであろう。しかしながら、設計者は、そう望まれる場合に、適切な道具および手順を使用して部品を分離することができる選択肢を促進することを選び得る。言い換えると、設計者は、フェルールカートリッジがいかに容易にその構成要素に分解されてもよいかを決定する選択肢を有する。いくつかの適用では、フェルールカートリッジは、構成要素の1つ以上を損傷することなく分離することができないように設計される場合もあり、他の設計では、フェルールカートリッジは、単純な手動力、およびその間の利用可能な「緩和」の広範囲で分解され得る。
【0021】
不連続カートリッジ構成要素の分離の緩和の様態はまた、フェルールカートリッジを説明する文脈で使用されるときに、係脱、解放、または分離という用語およびその派生形態を提起する。2つの文脈において、これらの用語を互換可能に使用する。第1の文脈は、接続されるフェルールまたは導管把持デバイスの継手への据え付け前に行われる、その構成要素に対するフェルールカートリッジの分離または分解である。もう一方の文脈では、継手アセンブリの引上げ中に発生する保持構造からのフェルールの係脱、分離、または解放に言及する。この後者の文脈において、継手が引き上げられることによって、フェルールは文字通り相互から分離されず、実際、導管を変形および把持するように軸方向に共に駆動される。ただし、保持構造がもはやフェルールを共に担持しないことを説明するために、引上げ中に保持構造から解放および係脱するとして、フェルールまたはフェルールに言及する。例えば、FTPにおいて、フェルールは保持構造から解放されなくてもよく、据付工は、ナットを本体から容易に後退させ、フェルールセットカートリッジまたはサブアセンブリを除去してもよい。しかしながら、引上げ操作中の相互に対するフェルールの選択可能な軸方向位置において、保持構造は、もはやフェルールを共に担持する能力がない。導管に対して保持されるフェルールを通って、ナットからのトルク伝達によって発生する場合もある、引上げ中の導管の回転を避けるために、例えば、保持構造からフェルールを係脱または解放させることが使用されてもよい。フェルールまたは保持構造から解放もしくは係脱するフェルールへの参照は、サブアセンブリとしてのフェルールが、もはや保持構造によって共に担持されないという考えを伝えるよう意図されている。本明細書に示される実施形態では、フェルールの1つのみが保持構造から直接係脱され、例えば、後方フェルールは、延長部40から解放する。ただし、2つのフェルールが保持構造によって共に担持されないという意味では、保持構造は、もはやフェルールを共に担持するように機能しないため、「フェルール」が係脱していると見なしてもよい。したがって、我々が、保持構造によって係脱されるか、もはや担持されない1つのフェルールまたは2つのフェルールに言及するかに関わらず、保持構造がもはや2つのフェルールを共に担持しないという概念である。
【0022】
不連続フェルールカートリッジの概念の別の特徴は、十分な孔径(SBD)を維持することに関する。SDBとは、導管が孔を通して挿入されることを可能にするために、保持構造が、孔公差を不利に侵害するであろう導管把持デバイスの任意の内孔径の収縮または圧縮を引き起こさないことを意味する。我々が軸方向孔整列(ABA)として言及する関連する特徴は、保持構造が、両デバイスを通して導管を挿入するための有効な貫通孔公差を不利に侵害するであろう導管把持デバイスの軸方向不整列を引き起こさないことを意味する。ABAは、相互に対する導管把持デバイス孔の軸方向整列、または各導管把持デバイスに対して貫通孔を維持する(言い換えると、軸外のその孔部分を変形するように、導管把持デバイスを不利に屈曲または屈折させない)ことを指し得る。
【0023】
不連続フェルールカートリッジ概念の別の特徴は、好ましくは、カートリッジが指で締めた位置の継手内に組み立てられるときに、適切な指締め接触(FTC)を維持することである。継手は、多様な部品が、極めて緩い態様で導管上に組み立てられることによって、一般的に、まず指で締めた位置(FTP)に組み立てられ、次に、導管把持デバイスを変形するのに十分な力はないが、FTCを確保するのに十分な力で、手動で嵌まり合う。例えば、図1Aおよび1Bの例示的な事例では、FTCは、前方フェルールの前部22または本体12の先細りのカム表面20を有する導管把持デバイス24の間に軸方向の接触、後方フェルールの前部28または導管把持デバイス30と前方フェルール24のカム表面26との間に軸方向の接触、およびナット継手構成要素14の駆動面34と後方フェルールまたは導管把持デバイス30の駆動面32との間に軸方向の接触があることを意味する。全ての場合に必ずしも必要とされないが、これらの軸方向の接触は、FTP内で存在することが通常望ましい。組立工は、継手構成要素12、14のさらなる手動締めに対する顕著な抵抗に気づくことによって、この完全な軸方向の接触を通常感知または察知することができる。
【0024】
不連続フェルールカートリッジに関する保持構造の別の特徴は、好ましくは、引上げ中に導管把持デバイスの機能的分離または導管把持デバイスの形態、嵌合、および機能を不利に妨害しない保持構造を有することであり、それによって、導管把持および密閉をもたらすように、各導管把持デバイスに本体およびナット、ならびに相互に作用することを許容する。2つのフェルール機能(TFF)を維持するこの特徴に言及し、これらのどの特徴も「フェルール」という用語で制限されず、2つの導管把持デバイスの使用のみに限定されないことが理解される。
【0025】
次に、上述の特徴を対象とする不連続フェルールカートリッジ接続の3つの形態の実施形態を議論する。これらの実施形態のいくつかは、恐らく様々な程度に特徴の1つ以上を達成することが容易に明らかであり、したがって、設計者に多数の選択肢を提供する。ただし、必ずしも上の特徴のいずれかまたはそれより小さい程度で達成するとは限らない代替実施形態が利用可能であるが、今もなお請求の範囲に記載される発明の範囲内である。型式は、必ずしも任意の好ましい順序で公開されていない。各型式の例示的な実施形態を説明する。説明はフェルールを参照するが、本発明は、フェルールとして知られている、または参照されるそれらのみの他に、他の導管把持デバイスで使用されてもよい。
【0026】
半径方向圧縮接続として、第1の型式(型式1)に言及する。一実施形態では、保持構造は、前方フェルールの後端部から軸方向に突出する前方フェルールの可撓性部分の形態で、一実施例で実現されてもよい。この可撓性部分は、前方フェルールと一体化して形成されてもよく、またはそこに取り付けられてもよい。後方フェルールの前方部は、フェルールカートリッジまたはサブアセンブリとして2つのフェルールを共に担持するために、前方フェルールの可撓性部分に圧入されてもよい。突出は、好ましくは、適度に頑健な接続を提供するのに十分な距離であるが、許容可能なSBDを超えて後方フェルールを半径方向に圧縮することなく、後方フェルールが挿入されることを可能にするのに十分可撓性である。先行技術の圧入構成では、圧入操作は、貫通孔に悪影響を及ぼすように背面デバイスを半径方向に圧縮し得るか、または少なくとも、組立中に特別な固定および制御を使用すること以外に、半径方向圧縮の量に対する制御がない。可撓性部分の使用は、設計者が、SBDに悪影響を及ぼすことなく十分に頑健な接続を有することと、部品のより容易な組立を可能にすることをうまく両立することを可能にする。これは、圧入操作中のフェルール変形が、前方または後方フェルールの本体ではなく、可撓性部材によって引き起こされるように、可撓性部分が使用されてもよいためである。この態様において、可撓性部分は、いずれか一方のフェルールの基本的な幾何学形状または操作を妨害しない。
【0027】
可撓性部分を前方フェルールの主体から戻って軸方向に延在させることによって、保持構造は、引上げ時に相互に対していずれか一方のフェルール、導管、または継手構成要素の操作を妨害しない、または悪影響を及ぼさない。さらに、先行技術とは異なり、型式1の配設において、圧入のために使用される保持構造は、フェルールが、全体の継手に関するとして、前方フェルールの形態、嵌合、または機能に関与する必要はない。言い換えると、前方フェルールは、延長部が存在するかに関わらず、同一の態様を操作してもよい。先行技術設計では、前方デバイス、特に保持構造は、後方デバイスに接触したままであり、引上げ中にデバイスの操作から分離されない。
【0028】
したがって、型式1の設計(および本明細書の全ての実施形態)では、第1および第2の導管把持デバイスまたはフェルールは、引上げ中に選択可能な位置で保持構造から係脱する。保持構造が、フェルールの形態、嵌合、および機能を妨害しない、または悪影響を及ぼさないために、保持構造は、前方フェルールに対して後方フェルールのほんのわずかな軸方向前進後、例えば、前方フェルールに対して後方フェルールの約0.01インチから約0.015インチの移動後に、フェルールが保持構造から係脱または解放することを可能にすることが好ましいが、必要ではない。これらは、例示的な値であることを意図し、相互に対してフェルールの予め決定可能ないくらかの転位後に、保持構造がフェルールを共に担持しないという参照が理解される。しかしながら、フェルールが係脱される、前方フェルールに対する後方フェルールの軸方向位置は、特定の適用のために必要に応じて設計者によって選択されてもよい。
【0029】
制御された軸方向位置接続として、第2の型式(型式2)に言及する。一実施形態では、保持構造は、前方フェルール上に、フェルールカートリッジの組立中に後方フェルールの一部上で移動するフック様の部材を提供する。この移動は、後方フェルール上の半径方向荷重を著しく減少させるが、同様に前方フェルールのカム表面に対して、後方フェルールの接触面を軸方向に押し付けるような態様等で、ホック様の部材を設置する。この軸方向接触を確保することによって、頑健な接続が、SBDへのわずかな影響または無影響で作製され、同時に、フェルールカートリッジが継手に据え付けられる前でさえ、フェルール間にFTCを提供する。これはまた、死腔がさもなければ、引上げストローク(例えば、引上げ時に回転数に基づいて実行される)のいくらかを引き起こすであろうフェルール接触域で軸方向の死腔を排除する。これは、いくつかの継手設計において望ましくあり得る、フェルール間の死腔がないことを保証する。型式2の取り組みでは、フック様の部材を使用するより、フェルールは、FTPに対してのみならず、引上げを通してもまた、フェルール間の死腔を保証し、あるいは後方フェルールの接触面が前方フェルールのカム表面に接触する金属間接触を保証するような態様で、保持構造の一部として接着されてもよい。接着剤の代替使用はまた、引上げ中にフェルールを解放し、フェルール間の接触域の外に設置されることによって、引上げ中にフェルールの操作に悪影響を及ぼさない。型式1のように、型式2の概念は、そう望まれる場合に、フェルールがTFF特徴を達成するように設計されるように単独で実行することを可能にする。
【0030】
緩いフェルール接続として、第3の型式(型式3)に言及する。一実施形態では、保持構造は、フェルール間での任意の著しい半径方向または軸方向荷重なしで、フェルールを共に担持する。このより緩い組立は、相互に対するフェルールの移動のある程度の自由さを可能にする。例えば、フェルールは、相互および保持構造に対して多少枢動することができ、また相互に対して回転することができる。フェルールは、軸Xの周囲で相互に対して回転することができ、したがって、フェルールが保持構造から解放する前に、引上げ中に導管への捻れまたは回転を誘発する接続の任意の傾向を排除する。型式3の取り組みは、意図的なより緩い接続の理由から、制御された軸方向位置がないにも関わらず、上述の特徴(RRC、SBD、ABA、FTC、およびTFF)の5つ全てを最良に達成するために使用されてもよい。型式1および型式2の概念のように、型式3の概念は、そう望まれる場合に、フェルールがTFF特徴を達成するように設計されるように単独で実行することを可能にする。
【0031】
図1Aおよび1Bを再び参照して、型式2の設計の実施形態を示す。通常、保持構造Rは、導管18上での導管把持デバイスの据付け前に、単一ユニット、カートリッジ、またはサブアセンブリ25として、導管把持デバイス24、30を共に連動または接続するために提供される。保持構造Rは、典型的には、導管把持部材の1つと関連する第1の部分、および他の導管把持部材と関連する第2の部分を含む。多様な実施形態では、保持構造は、非カートリッジ設計内のそれらの導管把持デバイスの設計であり得るものと比較して、両導管把持デバイス(または代案として付加部品を使用する)に追加される協力構造特性を含み得る。そのような場合において、2つの部分を有する保持構造に言及する。ただし他の実施形態では、保持構造は、他のそのデバイスがカートリッジ設計を可能にするように修正されていない場合でさえ、他の導管把持デバイスの構造特性を利用する導管把持デバイスの1つと関連する構造特性であってもよい。したがって、本明細書で使用される保持構造Rの概念は、保持構造が2つのはっきりと異なる部品として識別されることを必ずしも必要としない。実施例として、図1Aおよび1Bでは、保持構造Rは、延長部40を伴って実現される。この保持構造は、後方フェルールと協力するが、後方フェルールは、保持構造と連携するように修正されておらず、後方フェルール設計は、商業化が可能な設計である。
【0032】
代替実施形態では、保持構造は、導管把持デバイスを共に取り付ける別個の部品または要素であってもよいが、本明細書の例示的な実施形態は、導管把持デバイスの1つまたはあるいは両方の一部であり、一体となって形成される保持構造を示す。保持構造用の別個の部品または要素のある実施例は、後方フェルールのクラウン36が所定の位置にスナップ留めされ得る、前方フェルールのポケット(図2Aの42)内に位置するスナップ締結ワイヤである。上述のように、サブアセンブリ25に関して本明細書で使用される、「接続」という用語およびその変形は、導管把持デバイスが、別個ではっきりと異なる部品として最初に形成または製造され、次に、継手内において単一断片ユニットとして容易に取り付けられることができるような連動または固定態様で共に連結されることを意味する。これは、例えば、材料の単一断片から両デバイスを機械加工すること、または溶接することによって一方の導管把持デバイスをもう一方に取り付けること等の、2つの導管把持デバイスが一体化して共に形成されるいくつかの先行技術の配設と区別される。
【0033】
従来の、または知られている前方フェルール設計とは対照的に、本実施形態における前方フェルール24は、保持構造Rとして機能する環状後方可撓性延長部40を含み得る。この延長部40は、延長部40がフェルールを共に担持する働きをするように、後方フェルール30の前部28と互換性がある任意の形または構成を呈し得る。図1A、1B、および2Aで示されるように、延長部40は、通常、環状であり、前方フェルール24の後方壁41から軸方向に延在する。例えば、延長部40は、フェルールが軸方向に共に押し付けられるときに、後方フェルール30のクラウン36上でスナップ留めするクリップまたは中子の役割を果たし得る。この端部に対して、延長部40は、後方フェルールの前部が前方フェルールの後端部内にスナップ留めすることを可能にするように半径方向に十分に拡張することができるように、一定の屈曲または半径方向撓みを提供し得るが、特定の使用に必要とされる頑健度までの頑健な接続を伴ってフェルールを共に担持する位置で、より低いエネルギー状態に戻って緩和する。好ましくあるが、必要とされていないが、延長部40は、単一ユニットとして共に接続された後に、フェルールを容易に分解することができないように、後方フェルール30を収容し、担持する。しかしながら、サブアセンブリを分離するために必要とされる力の度合いおよび量は、特定の適用に基づいて選択されてもよい。いくつかの場合では、それらが共に連結された後に、フェルールを分離することを困難にすることが望ましくあり得る。例えば、いくつかの場合では、サブアセンブリを分離するための道具を必要とすることが望ましくあり得る。ただし他の状況では、より容易な分離を可能にすることが望ましくあり得る。したがって、本明細書で使用されるサブアセンブリ25は、フェルールが通常の応力または操作下で簡単に、または容易に壊れないように、フェルールが共に担持される範囲において、フェルールと共に接続されることを含む。
【0034】
延長部40の可撓性は、例えば、延長部、特に延長部本体40aの肉厚およびそのヒンジまたは枢動接続領域40bの幾何学形状を制御することによって制御されてもよい。典型的には、延長部本体40aは、クラウン36がポケット42内に受容されることを可能にするために、圧入応力が、主に延長部40の外側の屈曲によって引き起こされるように、後方フェルール30の係合部分(クラウン36等)よりも実質的に薄い(図2A)。延長部40は、いくつかの場合において、後方フェルール30のバルク金属本体と比較して、金属の薄ウェブと見なされてもよい。短軸長のヒンジ領域40bを有することもまた、延長部40の可撓性を制御するために使用されてもよい。これは、この場合もやはり、概して鋼連続本体の孔の中に推し進められる本体の従来の圧入と対照的であろう。
【0035】
延長部40は、円周方向に単一の断片である必要はない。例えば、延長部40は、クラウン上でスナップ留めする、X軸周囲に均等に設置される、例えば、3本以上等のいくつかの軸方向に延在する指を備えてもよい。スナップ嵌合は、触覚および可聴フィードバックのため多くの適用で有用であり得るが、そのようなことは、必ずしも必要とされず、本実施形態の任意的特性と見なされる。
【0036】
図1Aおよび1Bの実施形態が型式2であり得る場合、延長部40は、後方フェルールの接触面30aと前方フェルールのカム表面26との間の接触を維持するために、軸方向に圧縮された態様でフェルール24、30を共に担持することが好ましい。示される特定の幾何学形状に対して、この接触は、通常2つの表面の間の線接触の形式であるが、線接触は必ずしも必要とされない。カートリッジ25として接続されるときに、2つのフェルールの間にこの軸方向接触を有することによって、サブアセンブリは、指で締めた位置に対して孔37、39の軸方向整列を維持する助けとなり、またナット14および本体12との組立中に軸方向接触またはFTC特徴を確保する助けにもなる。
【0037】
図2Aおよび2Bは、より詳細に前方フェルールおよび後方フェルールを示している。本実施例では、延長部40は、後方フェルールの前部28、特にクラウン36が受容される溝またはポケット42を提供する。延長部40は、好ましくは、クラウン36を越えて押され、後方フェルール30がポケット42から抜け落ちることを阻止する役割を果たす縁44を含む。このことは、縁44の内径が、好ましくは、後方フェルールの保持される部分、本実施形態では、クラウン36の最大の外側半径方向寸法よりも多少小さくあり得るので達成される。ポケット42の形は、ポケット内にスナップ留めされる後方フェルールの前部を収容するための任意の形態を採り得る(異なる形および幾何学形状を有する後方フェルールに対して)。縁44は、荷重が、前方フェルールのカム表面26に対して接触面30aを推し進めるか、または担持する後方フェルール内側面47に対して、縁44が、軸方向付勢または荷重L(図2Bの矢印で示される)を印加するために使用され得るように、クラウン36の半径方向内向きの反対の外形面47を係合する半径方向内向きの反対の外形面45を提供する。表面外形の方向の軸方向構成要素が、引上げ中にフェルール軸方向移動の方向と通常反対であることを明確にすることの便宜として、「反対の外形」という用語を使用する。典型的に外形は、円錐台面として理解され得るが、しかしながら、他の輪郭または外形が必要に応じて使用されてもよい。後方フェルールの半径方向内向きの反対の外形面47は、したがって、保持構造Rと協力する。延長部40の可撓性、ならびに接続されたフェルールに対する所望の頑健度は、接触面30aとカム表面26との間に所望の力を及ぼすように選択されてもよい。スナップ型嵌合は多くの場合において望ましくあり得るが、それは必要ではない。いくつかの場合、それは、前方フェルールの後部と後方フェルールの前部との間に嵌合的または堅固な締まり嵌めを有するのに十分であり得る。後方フェルールの前部が、引上げ中に導管に対して半径方向内向きに圧縮されるので、延長部40は、継手10の通常の操作および性能を妨害しない。
【0038】
可撓性延長部40は、戻り止め配設に関して類似する、低エネルギーの保持位置に移行する高エネルギーの締まり嵌めまたは圧入位置として、もう一つの方法として説明される接続を容易にする。別個のフェルールが初めに軸方向に共に推し進められるときに(矢印Mで示されるように)、大径クラウン36は、縁44がクラウン上を摺動することができるように、延長部40を半径方向内向きに広げる傾向がある。クラウン36と縁44との間の直径における干渉は、縁44を押し退けてポケット42内にクラウン36を進めるための決定可能な量の力またはより高いエネルギーの使用をもたらす。クラウン36が縁44を通過するときに、縁44、およびより通常的には延長部40は、次に、半径方向に推し進められないより低いそのエネルギー位置に戻ることができるが、縁44が現在クラウンの内側面47の後方にあり、接触しているため、相互に対する軸方向圧縮でフェルールを共に担持する。ポケット42の大きさおよび半径方向寸法は、そう望まれる場合に、低エネルギー位置でクラウン36に対して所望のフープ荷重を印加するように選択されてもよい。ただし、低エネルギー状態において、SBDを保持するように後方フェルールの前部に対して著しい半径方向荷重が存在することが企図される。後方フェルールが別の方法で半径方向に圧縮され、場合によってはSBDに悪影響を及ぼすであろう従来の圧入配設と明白に対照的である。可撓性延長部40は、後方フェルールが前方フェルールの中にスナップ留めするときに、カートリッジの組立中に後方フェルール上での短い半径方向荷重を可能にする。それは、延長部が、2つのフェルールの間に軸方向の接触を提供するため、延長部40が、相互に対するフェルールの制御された軸方向位置を達成するために使用され得るという理由で、さらに言及される。かさねて、従来の圧入アセンブリでは、固定は、後方フェルールが半径方向圧入干渉を通過して推し進めされるときに、適切な軸方向の接触があることが保証される場合に必要とされ、特にSBDを制御するのをより困難にするであろう。
【0039】
図1Aおよび1Bの継手10が、図3において引上げ位置で示されている。クラウン36の半径方向内向き圧縮(矢印Nで示される)は、後方フェルールの接触面30aと前方フェルールのカム表面26との間の摺動接触の結果として発生することに留意する。この移動は、クラウン36の外径の減少を生成することにより、クラウン36がもはや延長部40に係合しない。これは、ナットと本体とが共に締められるときに、延長部40がいかなる方法によってもフェルールの引上げおよび操作に影響を及ぼさないことを保証する。フェルールは、同一の方法で、例えば、上で参照された特許に記載されるように、移動、把持、および密閉する。矢印Pで示されるように、引上げ中に後方フェルール30が前方フェルールの後端部を半径方向に拡張させる傾向があることに留意する。この移動はまた、引上げ中にフェルールが保持構造または延長部40から係脱することを保証するために使用され得る。引上げ中にフェルール24、30は、導管18上で継手アセンブリ10の所望の導管把持および密閉を形成するために、共に軸方向に駆動される。クラウン36がもはや延長部40に係合しない軸方向位置は、縁44の直径およびクラウン36の直径等の多様な幾何学形状の考慮、ならびに後方フェルールの前部が、いかに素早く軸方向転位に対して内向きに半径方向に駆動されるかを決定する接触の多様な角度に依存する。設計者は、引上げ中に所望の軸方向位置で係脱を発生させるように保持構造Rを設計することを選択し得る。例えば、設計者は、部分的引上げの後でさえ、またはフェルールが相互に向かって軸方向に移動され始めた直後に、フェルールが保持構造から係脱または解放することを好み得る。いずれの場合でも、好ましい技法は、保持構造Rが、フェルールまたはナットおよび本体継手構成要素のいずれか一方の通常の引上げ操作を妨害しないことである。
【0040】
本実施例における保持構造Rは、フェルールを共に担持するためにクラウン36を好都合に使用するが、他の後方フェルール幾何学形状が、もう1つの方法として使用されてもよく、ある種の他の構造または突出を含む特定の後方フェルールでは、適切な保持構造を使用する前方フェルールと共に、後方フェルールを捕捉または保持するために使用されてもよい。クラウンは後方フェルールの円周方向特性であるが、そのような代替実施形態では、構造または突出は、完全に円周でなくてよい。
【0041】
図1Aおよび1Bの実施形態が、高エネルギーから低エネルギーへの移行および任意でスナップ式接続を提供するように一体化して形成され得る延長部40を示す一方で、もう1つの方法として、延長部40は、ポケット42内で後方フェルールのクラウンを容易に受容することに十分な直径で最初に形成され得、次に、延長部40は、いくつかの実施例を挙げると、それが後方フェルール30を担持する位置に対して、延長部40を半径方向に圧縮するために、圧延、ピーニング、またはスエージ加工等のさらなる加工段階を経験し得る。
【0042】
図4Aおよび4Bは、導管ならびにナットおよび本体の据付け前に、単一ユニット、カートリッジ、またはサブアセンブリ25’を形成するための組立状態における、前方フェルール60と後方フェルール62との間の接続の拡大図を示す、別の実施形態を示す。本実施形態では、後方フェルール62は、クラウン66が、後部フランジ部分64に軸方向に多少近接するように、図1Aの実施形態の後方フェルールと比較して、実質的により大きい後部フランジ部分64を有する。したがって、図1Aの実施形態等の前方フランジの軸方向延長部によって形成されるポケット内に嵌合するほど前部68はない。この場合、結果として、前方フェルール60の後端部70は、例えば、カウンター孔を伴って、前方フェルールのカム表面74と後方壁76との間に軸方向に、ポケットまたはその中で形成される陥凹72を有する。ポケット72は、半径方向内向き縁78によって部分的に画定され、この縁は、フェルールが共に押し付けられるときに、クラウン66をスナップ留めするか、またはそうではなく、クラウン66を越えてまたはその上を摺動する。縁78は、後方フェルール、具体的にはクラウン66がポケット72から容易に後退して出ることを阻止するので、フェルールが共に組み立てられた後にそれらは共に残存するように、縁78の内径は、クラウン66の最外直径よりも小さい。本実施形態では、フェルールを共に推し進めるために、後方フェルールの前方部は、一瞬にして半径方向に圧縮されるか、またはクラウン66がポケット72内に配置されることを可能にするように内側に屈曲させられるために、縁78は、必ずしも大きな半径方向「撓み」または拡張を有しない。後方フェルールを一瞬にして圧縮するこの作用は、アセンブリが、後方フェルールに対して必要とされる、ほとんど無いか全く無い半径方向荷重によって素早く低エネルギー状態に至るので、SBDに悪影響を及ぼさない。図1Aの実施形態にあるように、縁78およびポケット72は、部品が、単一ユニットまたはサブアセンブリとして共に適切に組み立てられるときに、スナップ留めまたはクリックを提供するように寸法決めおよび成形されてもよい。または、縁78は、引上げ中および引上げ後に継手の通常の操作および性能を妨害しない。
【0043】
本実施例のカートリッジ25’は、縁78が、軸方向位置の制御のために、前方フェルールカム表面82に対して、後方フェルール接触面80を軸方向に担持する型式2の接続であってもよい。あるいは、ポケット72の寸法は、クラウン66および後方フェルール62の前部68が、ポケット72内により緩く保持されるように多少拡大されてもよい。これは、型式3の接続の変形であろう。型式2または型式3の接続として使用されるか否かに関わらず、設計者は、所望の頑健さを接続に提供するための保持構造の適切な寸法を特定してもよい。
【0044】
さらに、さらなる代替実施形態として、後方フェルール前部68を前方フェルールに取り付けるために、縁78の代わりに接着剤が使用されてもよい。そのような代替実施形態では、後方フェルールの接触面80と前方フェルールのカム表面82との間の直接金属間接触を可能にする領域に、接着剤を塗布することが好ましい。この直接接触は、したがって、接着剤がカム表面上にあるか、またはカム表面上を流動するかのどちらかの場合に、接着剤によって提示される場合もある死腔を回避する。接着剤の位置の例は、クラウンの上部とポケットの前方フェルール面との間の間隔を埋めるために、クラウン66の上であろう。そのような場合、共に連結されるフェルール面に加えて、接着剤は保持構造Rを備える。引上げ時に接着剤は剪断し、フェルールは係脱され、2つの別個のフェルールの役割を果たす。さらに、さらなる代替実施形態では、後方フェルール前部幾何学形状は、前方フェルール内に陥凹ポケット72を提供する必要なく、接着剤が直接金属間接触を伴ってフェルールを共に担持することを可能にし得る。
【0045】
図5は、引上げ位置におけるフェルールカートリッジ25’を含む継手を示す。図1Aおよび1Bの実施形態と同様に、引上げ時に後方フェルールの前部68は、縁78およびソケット72との任意の干渉または係合からクラウン66を解放するために、半径方向内向きに圧縮される。前方フェルール60はまた、保持構造Rからクラウン68をさらに分離するために、半径方向内向きに回転し得る。
【0046】
図6Aおよび6Bを参照すると、フェルールカートリッジ接続の別の実施形態が示されている。述べたように、上の実施形態の後方フェルール30、64は、クラウン36、66を含むが、多くの後方フェルール設計は、そのようなクラウンまたは他の半径方向外向き突出を使用しない。多くの場合、後方フェルールは、円筒または先細りの外壁を含む。そのような場合、延長部は、フェルールを共に保持するために使用される。
【0047】
図6Aおよび6Bの実施形態では、次に、ナット14および本体12の継手構成要素を有する継手アセンブリ102をと共に使用される不連続フェルールカートリッジ100が示されている。保持構造Rは、前方フェルール104を後方フェルール106に接続するために提供されてもよい。継手102は、上述の本明細書における継手10の説明に類似する態様で作動してもよい。しかしながら、この場合、後方フェルール106は、クラウンを有しないが、むしろ後方フェルールの前部110の一部として円筒または先細りの外壁108を有する。そのような場合、保持構造Rは、前方フェルールの後方壁114から軸方向に配向される可撓性延長部112の形状で実現されてもよい。延長部112は、上の本明細書で説明される同一の意義において可撓性であってもよく、またフェルールを共に保持するために、後方フェルールの外壁面108と摩擦によって接触することができる係合面116(図7)を含んでもよい。係合面116は、円筒状であってもよく、後方フェルール106の外壁に対する把持を容易にするための別の輪郭を有してもよい。いくつかの場合では、係合面116は、摩擦接触を増大させるために粗面化すること等によって処理されてもよい。図1Aおよび1Bの実施形態にあるように、図7のような引上げ時に保持構造Rは、後方フェルールの前部110の半径方向内向き圧縮および/または前方フェルールの後部の半径方向内向き移動の結果等に従って、フェルールを解放する。これは、特に、ナットおよび本体との併用によって、フェルールが2つのフェルールシステムとして作動し得るTFF特徴を可能にする。図6Bの実施形態は、カートリッジ100の初期の組立以外、制御された軸方向位置を与えないが、可撓性延長部112の使用は、後方フェルールの接触面118が前方フェルールのカム表面120に接触するように、後方フェルールが前方フェルール内に完全に挿入されることを可能にする。本実施形態は半径方向圧縮の型式1の接続であり、したがって、カートリッジ100の初期の組立において、RRCおよびSBD、ならびにABAおよびFTCを達成するために使用されてもよい。
【0048】
図8A、8B、および9の型式2の実施形態は、図6Aおよび6Bならびに7の実施形態に類似しており、同様の部品または特性を参照する同様の数詞による詳しい復唱は必要ない。2つの実施形態は、フェルールカートリッジ120が、円周方向の切り込みまたは陥凹124が後方フェルールの前部126内に形成されている後方フェルール122を含み得るという点において、構造的に異なる。この陥凹124は、後方フェルールの外壁122aに形成されてもよく、外壁は、円筒状、先細りであってもよく、または必要に応じて別の輪郭を有してもよい。この陥凹24は、前方フェルール130の可撓性延長部112の半径方向内向き突出128を受容する。半径方向内向き突出128は、前方フェルールのカム表面138に対して、後方フェルールの接触面136に軸方向荷重を印加する後方フェルールに軸方向付勢を印加するために、陥凹124の表面または隅部134を係合する反対の外形面132を呈してもよい。本実施形態は、したがって、望まれる場合に、制御された軸方向位置型接続を提供するために使用され得る。あるいは、陥凹124および半径方向内向き突出128は、フェルール130、122が、型式3の接続を提供するために共に緩く担持されることを可能にするように寸法決めされてもよい。切込みまたは陥凹140は、フェルールが不連続カートリッジ120として共に接続されるときに、後方フェルールの半径方向寸法および形を適応させるために、必要に応じて提供されてもよいことに留意する。図9は、引上げ位置における図8Aの実施形態を示し、上記の本明細書に記載の他の実施形態と同様に、保持構造Rは、引上げ中にフェルールから解放され、引上げ中にフェルールおよび継手構成要素を干渉しない。
【0049】
図10を参照して、上述の本明細書の図1Aおよび1Bの実施形態の改変である、型式3の接続の別の実施形態を示す。この場合もやはり、同様の部品および特性は、同一の参照数詞が施される。本実施形態では、ポケット42は、クラウン36をより緩く保持するように拡大されてもよく、2つのフェルール間で、より緩いが適度に頑健な接続を可能にする。可撓性延長部40はまた、必要である場合に頑健さを増大させるために、図1Bのバージョンと比較して、前方フェルールの後方壁41から半径方向内向きにより大きく拡張し得る。可撓性延長部40はまた、より緩い嵌合を考慮して、フェルールのより頑健および確実な保持を提供するために、半径方向突出40aを含んでもよい。
【0050】
本発明の態様は、例示的な実施形態を参照して記載されている。本明細書を読み、理解すると、修正および代替が思い付くであろう。添付の特許請求の範囲またはその同等物の範囲内である限りにおいて、全てのそのような修正および代替を含むことが意図される。
【図1A】

【図1B】

【図2A】

【図2B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管継手のためのサブアセンブリであって、
第1の導管把持デバイスおよび第2の導管把持デバイスであって、該第1の導管把持デバイスは、それの後部にカム表面を有し、該第2の導管把持デバイスは、該第1および第2の導管把持デバイスが、引上げ中に軸方向に共に移動させられるときに、該カム表面に接触する接触面をそれの前部に有する、導管把持デバイスと、
該第1および第2の導管把持デバイスを分離したサブアセンブリとして共に担持する保持構造であって、該保持構造は、該第1および第2の導管把持デバイスを共に緩く担持し、該第1および第2の導管把持デバイスは、引上げ中に該保持構造から係脱する、保持構造と
を備える、サブアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして前記第2の導管把持デバイスを担持する保持部材を備える、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項3】
前記保持構造は、前記第1および第2の把持デバイスが、軸方向に共に押し付けられるときに、該第2の導管把持デバイスの前方部上にスナップ留めする可撓性保持部材を備える、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項4】
前記保持部材は、最初に第1のエネルギー圧縮位置によって前記前方部に係合し、第2のエネルギー位置において該前方部を担持し、該第2のエネルギーは、該第1のエネルギーよりも低い、請求項3に記載のサブアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の導管把持デバイスの前記前方部は、前記保持部材によって形成される陥凹内にスナップ嵌合する半径方向クラウンを備える、請求項3に記載のサブアセンブリ。
【請求項6】
前記可撓性保持部材は、前記第1の導管把持デバイスの後方壁からの可撓性延長部を備える、請求項3に記載のサブアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の継手構成要素および前記第2の継手構成要素との組合せにある請求項1に記載のサブアセンブリであって、該第2の継手構成要素は、継手アセンブリを形成するために該第1および第2の継手構成要素の間に配置される該サブアセンブリによって、該第1の継手構成要素に接合されることができ、前記第1および第2の導管把持デバイスは、該継手アセンブリが導管上を引き上げられるときに前記保持構造から係脱する、サブアセンブリ。
【請求項8】
前記第2の導管把持デバイスは、該第2の導管把持デバイスが導管の外面に対して半径方向に圧縮される結果として、前記継手アセンブリの引上げ中に前記保持構造から係脱する、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項9】
前記保持構造は、前記第1の導管把持デバイスに関連付けられる第1の部分と、前記第2の導管把持デバイスに関連付けられる第2の部分とを備え、該第1の部分は、半径方向内向き縁を備え、該第2の部分は、該第2の導管把持デバイスの前方部上に半径方向突出部を備え、該半径方向内向き縁は、該第1および第2の導管把持デバイスが保持された位置の中へ軸方向に共に推し進められるときに、該半径方向突出部上にスナップ留めする、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項10】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、全て金属材料を含む、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項11】
導管継手のためのサブアセンブリであって、
第1の導管把持デバイスおよび第2の導管把持デバイスであって、該第1の導管把持デバイスは、それの後部にカム表面を有し、該第2の導管把持デバイスは、該第1および第2の導管把持デバイスが、引上げ中に軸方向に共に移動させられるときに、該カム表面に接触する接触面をそれの前部に有する、導管把持デバイスと、
該第1および第2の導管把持デバイスを分離したサブアセンブリとして共に担持する保持構造であって、該保持構造は、該カム表面と該接触面との間の軸方向の接触荷重によって、該第1および第2の導管把持デバイスを共に担持し、該第1および第2の導管把持デバイスは、引上げ中に該保持構造から係脱する、保持構造と
を備える、サブアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして前記第2の導管把持デバイスを担持する保持部材を備える、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項13】
前記保持構造は、前記第1および第2の導管把持デバイスが軸方向に共に押し付けられるときに、該第2の導管把持デバイスの前方部上にスナップ留めする可撓性保持部材を備える、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項14】
前記可撓性保持部材は、最初に第1のエネルギー圧縮位置によって前記第2の導管把持デバイスの前記前方部に係合し、第2のエネルギー位置において該前方部を担持し、該第2のエネルギーは、該第1のエネルギーよりも低い、請求項13に記載のサブアセンブリ。
【請求項15】
前記第2の導管把持デバイスの前記前方部は、前記保持部材によって形成される陥凹内にスナップ嵌合する半径方向クラウンを備える、請求項13に記載のサブアセンブリ。
【請求項16】
前記保持部材は、前記第1の導管把持デバイスの後方壁からの可撓性延長部を備える、請求項13に記載のサブアセンブリ。
【請求項17】
前記第1の継手構成要素および前記第2の継手構成要素との組合せにある請求項11に記載のサブアセンブリであって、該第2の継手構成要素は、継手アセンブリを形成するために該第1と第2の継手構成要素との間に配置される該サブアセンブリによって、該第1の継手構成要素に接合されることができ、前記第1および第2の導管把持デバイスは、該継手アセンブリが導管上を引き上げられるときに該保持構造から係脱する、サブアセンブリ。
【請求項18】
前記第2の導管把持デバイスは、該第2の導管把持デバイスが導管の外面に対して半径方向に圧縮される結果として、前記継手アセンブリの引上げ中に前記保持構造から係脱する、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項19】
前記保持構造は、前記第1の導管把持デバイスに関連付けられる第1の部分と、前記第2の導管把持デバイスに関連付けられる第2の部分とを備え、該第1の部分は、半径方向内向き縁を備え、該第2の部分は、該第2の導管把持デバイスの前方部上に半径方向突出部を備え、該半径方向内向き縁は、該第1および第2の導管把持デバイスが保持された位置の中に軸方向に共に推し進められるときに、該半径方向突出部上にスナップ留めする、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項20】
前記半径方向内向き縁は、前記半径方向突出部に接触し、該半径方向突出部に軸力を印加することにより、前記カム表面と前記接触面との間の前記軸方向接触荷重によって、前記第1および第2の導管把持デバイスを共に担持する、請求項19に記載のサブアセンブリ。
【請求項21】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、前記保持構造によって共に緩く担持されるときに、相互に対して回転することができる、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項22】
前記保持構造は、前記第1の導管把持デバイスに関連付けられる可撓性部材を備え、該可撓性部材は、半径方向荷重によって該第1の導管把持部材および前記第2の導管把持デバイスを共に担持する、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項23】
前記可撓性部材は、前記第2の導管把持デバイスの外面に形成される陥凹の中に受容される半径方向内向き突起部を備える、請求項22に記載のサブアセンブリ。
【請求項24】
前記保持構造は、前記第1の導管把持デバイスに関連付けられる可撓性部材を備え、該可撓性部材は、半径方向荷重によって該第1の導管把持デバイスおよび前記第2の導管把持デバイスを共に担持する、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項25】
前記可撓性部材は、前記第2の導管把持デバイスの外面に形成される陥凹の中に受容される半径方向内向き突起部を備える、請求項24に記載のサブアセンブリ。
【請求項26】
導管継手であって、
第1の継手構成要素と、継手アセンブリを形成するために該第1の継手構成要素に接合されることができる第2の継手構成要素と、
流体密の機械的接続を提供するために、該第1および第2の継手構成要素と導管上で組み立てられることができるフェルールカートリッジアセンブリと
を備え、該フェルールカートリッジは、第1の導管把持デバイスと、第2の導管把持デバイスとを備え、該第1の導管把持デバイスは、後方端壁から延在する保持部材を備え、該保持部材は、該第1および第2の導管把持デバイスを分離したサブアセンブリとして共に担持するように、該第2の導管把持デバイスの前方部を担持し、該第2の導管把持デバイスは、該継手アセンブリの引上げ中に該保持部材から係脱する、導管継手。
【請求項27】
前記保持部材は、前記第1および第2の継手構成要素との前記フェルールカートリッジの組立前に、前記第1および第2の導管把持デバイスを緩く共に担持する、請求項26に記載の導管継手。
【請求項28】
前記第1の導管把持デバイスは、それの後部にカム表面を備え、前記第2の導管把持デバイスは、該第1および第2の導管把持デバイスが、引上げ中に軸方向に共に移動させられるときに該カム表面に接触する接触面をそれの前部に備え、前記保持部材は、前記第1および第2の継手構成要素との前記フェルールカートリッジの組立前に、該カム表面と該接触面との間の軸方向接触荷重によって、該第1および第2の導管把持デバイスを共に担持する、請求項26に記載の導管継手。
【請求項29】
前記保持部材は、前記第1および第2の把持デバイスが軸方向に共に押し付けられるときに、該第2の導管把持デバイスの前方部上にスナップ留めする、請求項26に記載の導管継手。
【請求項30】
前記保持部材は、最初に第1のエネルギー圧縮位置によって前記前方部に係合し、第2のエネルギー位置において該前方部を担持し、該第2のエネルギーは、該第1のエネルギーよりも低い、請求項29に記載の導管継手。
【請求項31】
前記可撓性保持部材は、複数の軸方向に延在するセグメントを備える、請求項3に記載のサブアセンブリ。
【請求項32】
前記第2の導管把持デバイスは、前記保持構造が前記導管から半径方向に離れるように広げられる結果として、引上げ中に該保持構造から係脱する、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項33】
前記可撓性保持部材は、複数の軸方向に延在するセグメントを備える、請求項13に記載のサブアセンブリ。
【請求項34】
前記第2の導管把持デバイスは、前記保持構造が前記導管から半径方向に離れるように広げられる結果として、前記継手アセンブリの引上げ中に該保持構造から係脱する、請求項11に記載のサブアセンブリ。
【請求項35】
前記保持構造は、前記第1の導管把持デバイスの後方壁からの軸方向延長部を備え、該延長部は、前記第2の導管把持デバイスの前方部と係合するように半径方向に圧縮される、請求項1に記載のサブアセンブリ。
【請求項36】
前記延長部は、前記第2の導管把持デバイスの前記前方部と係合するように、ピーニングされるか、圧延されるか、またはスエージ加工される、請求項35に記載のサブアセンブリ。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−511681(P2012−511681A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540891(P2011−540891)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/067508
【国際公開番号】WO2010/068762
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(500120266)スウエイジロク・カンパニー (30)
【Fターム(参考)】