説明

導通端子半田ストレス防止構造

【課題】回路基板にコネクタを固定する半田にストレスが掛かるのを防止することができる導通端子半田ストレス防止構造を提供する。
【解決手段】ケース2は、回路基板3のアウターコネクタ7とは反対側の端縁を挟持するガタつき防止手段4を備え、アウターコネクタ7のフード部18は、回路基板3の端縁に当接する当接部32を有し、当接部32が回路基板3の端縁に当接した状態でアウターコネクタ7がケース2の開口部10を閉塞する側に変位されることで、当接部32により回路基板3が押圧されて、回路基板3のアウターコネクタ7とは反対側の端縁がガタつき防止手段4に挿入され、発生した反力が回路基板3を介してアウターコネクタ7へ伝わり、端子部12の半田にストレスがかからないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、導通端子半田ストレス防止構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、外部接続される端子部を備えたインナーコネクタが回路基板に半田によって接続され、インナーコネクタと回路基板とがケーシング内に納められる構造が知られている。この構造においては、回路基盤のガタつきを防止するために、上記ケーシング内に回路基板の縁部を上下方向から挟み込むガタつき防止手段を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−329413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、防塵性の向上などを図るべく上記ケーシングの一体化が要望されている。このようにケーシングを一体化する場合、コネクタ用の開口部から回路基盤をケーシング内に挿入して、開口部とは反対側の回路基盤の縁部をガタつき防止手段に押し込む必要がある。しかしながら、インナーコネクタを回路基板に取り付けるための取付用端子や取付用板部材は、インナーコネクタのコア部の樹脂部材に圧入又はインサート成形されているためコア部に対して変位してしまう場合がある。そのため、回路基板をガタつき防止手段に押し込む際などに端子部に外力が加わりこの外力によるストレスが半田に掛かってしまう虞があるという課題がある。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回路基板にコネクタを固定する半田にストレスが掛かるのを防止することができる導通端子半田ストレス防止構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ケース内に収納された回路基板にインナーコネクタが半田により実装され、前記ケースの開口部がアウターコネクタによって閉塞され、前記インナーコネクタの端子部が、前記アウターコネクタのフード部に覆われて外部に露出される導通端子半田ストレス防止構造において、
前記ケースは、前記回路基板の前記アウターコネクタとは反対側の端縁を挟持するガタつき防止手段を備え、
前記アウターコネクタのフード部は、前記回路基板の端縁に当接する当接部を有し、
前記当接部が前記回路基板の端縁に当接した状態で前記アウターコネクタが前記ケースの開口部を閉塞する側に変位されることで、前記当接部により前記回路基板が押圧されて、前記回路基板の前記アウターコネクタとは反対側の端縁が前記ガタつき防止手段に挿入され、発生した反力が前記回路基板を介してアウターコネクタへ伝わり、前記端子部の半田にストレスがかからないことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記アウターコネクタは、前記インナーコネクタに係合する係合爪部を有する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、請求項2に記載の発明において、前記アウターコネクタは、前記インナーコネクタに対してコネクタ挿抜方向に、前記係合爪部の遊び分だけ摺動可能に構成され、前記当接部は、前記インナーコネクタに対するアウターコネクタの摺動可能範囲内で前記回路基板に当接される。
【0009】
請求項4に記載した発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の発明において、前記インナーコネクタは、導通用端子が半田で前記回路基板に固定されると共に、少なくとも取付用端子又は取付用板部材が半田で前記回路基板に固定される。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載した発明によれば、アウターコネクタが回路基板を押圧可能であるため、例えば、回路基板をケースに収容してガタつき防止手段へ挿入する際に、アウターコネクタの当接部により回路基板を押圧することができるため、インナーコネクタに外力が加わるのを防止することができ、さらに、回路基板に作用するガタつき防止手段の反力を、インナーコネクタを介さずにアウターコネクタの当接部で受け止めることができる。したがって、インナーコネクタを回路基板に実装するための半田にストレスが掛かるのを防止することができる効果がある。
【0011】
請求項2に記載した発明によれば、請求項1の効果に加え、係合爪部によりアウターコネクタをインナーコネクタに係合させることができるため、アウターコネクタによってケースの開口部を確実に閉塞させることができる。
【0012】
請求項3に記載した発明によれば、請求項2の効果に加え、係合爪部の遊び分だけインナーコネクタに対してアウターコネクタが摺動され、この摺動範囲内で当接部が回路基板に当接されるようになっていることで、回路基板をアウターコネクタの当接部により押して確実にガタつき防止手段に挿入することができる効果がある。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、請求項1乃至3の何れか一項の効果に加え、導通用端子と、少なくとも取付用端子又は取付用板部材とが半田によって回路基板に固定されている場合に、これらの半田にストレスが掛かるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態における導通端子半田ストレス防止構造を有した電子機器の斜視図である。
【図2】上記電子機器の正面図である。
【図3】上記電子機器の上面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】上記電子機器の右側面図である。
【図6】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図7】図5のC−C線に沿う断面図である。
【図8】アウターコネクタを裏面側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、この発明の実施形態における導通端子半田ストレス防止構造について図面を参照しながら説明する。
図1〜図7は、この実施形態の導通端子半田ストレス防止構造を有する電子機器1を示している。この電子機器1は、一方に開口部10を有する箱型のケース2内に回路基板3が収納されている(図4参照)。回路基板3は、ランド、配線パターンやスルーホール等(何れも図示せず)を有するプリント基板であって、複数の電子部品例えば、マイコン、抵抗、コンデンサ等の電子部品(何れも図示せず)が実装される。
【0016】
ケース2内には、回路基板3のガタつきを防止するためのガタつき防止手段4が設けられている。なお、図4,5,7に示すガタつき防止手段4は、回路基板3の厚さ寸法よりも若干狭い間隙11をもって上下に分割して配置された弾性部材で構成される一例であり、この一例におけるガタつき防止手段4は、コネクタ挿抜方向に対して垂直な左右方向に沿って2箇所に配置され、回路基板3の奥側の端縁が間隙11に圧入されると、この端縁を上下から挟持して回路基板3のガタつきを防止する構造となっている。なお、ガタつき防止手段4は、回路基板3の端縁を押し込むことでガタつきを防止できる構造であれば、上記構造に限られるものではない。
【0017】
ケース2の開口部10側には、回路基板3を外部装置(図示せず)に電気的に接続するためのコネクタ5が取り付けられる。このコネクタ5は、回路基板3に接続されるインナーコネクタ6と、ケース2の開口部10を閉塞するアウターコネクタ7とを備えて構成される。
インナーコネクタ6は、ケース2の開口方向と同方向に開口する端子部12と、この端子部12の底部12aを貫通して端子部12の開口部12b近傍まで延びる複数のピン(導通用端子)13とを有する。ピン13は、導電性の材料からなり、樹脂材料からなる端子部12と圧入等によって一体的に形成される。
【0018】
インナーコネクタ6の端子部12は、回路基板3の端縁に沿って長い略矩形の縦断面形状に形成されており、この端子部12には、底部12aの裏側に、ピン13に沿って支持部14(図4、図6参照)が突出形成される。この支持部14には、その底面14aから垂直方向に延びる略円柱状の取付用端子15が一体的に取り付けられている。取付用端子15は、回路基板3に形成されたスルーホール等の孔16(図7参照)に貫通されて半田付けにより回路基板3に固定される。なお、略円柱状に形成された取付用端子15に替えて略平板状の取付用板部材を設けて回路基板3に半田付けするようにしてもよい。
【0019】
一方、上述したピン13は、端子部12の底部12aをその裏面側に向かって貫通した後、垂直方向に屈曲され、回路基板3のスルーホール等に挿入され半田付けにより回路基板3に固定される。このようにピン13および取付用端子15が半田付けされることにより、インナーコネクタ6は、回路基板3の表面3a(図4参照)側と一部当接した状態で回路基板3に固定・接続される。なお、図4、図6、図7では、図示都合上、半田部分を省略している。
【0020】
アウターコネクタ7は、端子部12を覆うフード部18と、ケース2の開口部10を閉塞する閉塞部19とを備えて構成される。フード部18は、インナーコネクタ6の端子部12を構成する壁部12cと略平行な4つの壁部20を備える。そして、ケース2への取付状態で、その基部側が開口部10よりケース2の周壁部2aの内面側に入り込むように配置され、その端部側は、インナーコネクタ6の端子部12よりもコネクタ5の挿抜方向の外側に向かって延出して形成される。さらに、アウターコネクタ7は、ケース2への取付状態で、インナーコネクタ6の端子部12との間に全周に亘って所定の隙間21が形成されるように設定される。また、アウターコネクタ7には、端子部12の開口縁12d(図4参照)と所定の隙間21をもって壁部20に略垂直な中間壁部22が形成される。
【0021】
中間壁部22には、端子部12の開口部12eと同一寸法の開口部23が形成され、この開口部23により、中間壁部22よりもアウターコネクタ7の開口側と、インナーコネクタ6の端子部12側とが連通されることとなる。
【0022】
閉塞部19は、フード部18の外面18a(図1参照)から垂直方向に延出する主板部24と、この主板部24の縁部からケース2の周壁部2aの外面側に回り込みケース2の周壁部2aに沿って延出する案内壁部25とを備えて構成される。主板部24は、コネクタ5の挿抜方向から見てケース2よりも若干大きい略矩形、より具体的には、ケース2の周壁部2aの厚さ寸法よりも若干大きく形成される。これにより、アウターコネクタ7の案内壁部25とフード部18の基部側の部分18b(図4参照)との間に、ケース2の開口端部2bがスライド挿入可能となる。なお、上述した案内壁部25とフード部18の基部側の部分18bとにより案内凹部が構成される。
【0023】
なお、図4の一例のように、主板部24の内面とケース2の開口端部(端縁)2bとの間、および、案内壁部25と開口端部2bとの間に、ケース2の水密および気密性などを確保するためのシール部材Sを介装してもよく、こうすることでアウターコネクタ7がケース2に固定された場合に、開口部10からケース2内に水分や塵埃等が浸入しないようにすることができる。
【0024】
アウターコネクタ7のフード部18には、向かい合う左右2つの壁部20a,20bに、内側に向かって突出する係合爪部27(図6参照)が形成される一方、係合爪部27に対向する位置のインナーコネクタ6の端子部12の左右の壁部12cには、係合爪部27が係合可能なスリット28が形成される。係合爪部27をスリット28に没入させることで、コネクタ5の挿抜方向への遊び、換言すれば若干摺動を許容した状態でアウターコネクタ7がインナーコネクタ6に取り付けられる。
【0025】
また、平行な一対の案内壁部(図6中、左右の案内壁部)25a,25bには、案内壁部25a,25bを延長する方向に延びる係合爪部29が形成される一方、ケース2の左右の周壁部2aには係合爪部29が挿入されて係合される係合孔部30が形成される。なお、係合爪部29は、左右方向へ弾性変形可能となっているが、係合爪部29の撓り長さがより長くなるように、係合爪部29の基部側の案内壁部25a,25bには、係合爪部29の両側にスリット31(図5参照)が形成される。
【0026】
ところで、図4,図6,図8に示すように、上述したアウターコネクタ7のフード部18は、上述した壁部20a,20b、および、回路基板3が配置される側の壁部20cが外側にオフセットするように有段形成されて、それぞれのフード部18の基部側の部分18bがケース2の周壁部2aより若干広い所定の間隙をもって案内壁部25と平行に配置される。
【0027】
アウターコネクタ7がケース2へ取り付けられた状態で、回路基板3の延長線上にはフード部18の中間部18c(図4参照)が配置され、この延長線上に配置された中間部18cの回路基板3側の端縁には、回路基板3の開口部10側の端縁に当接する二つの当接部32(図7,8参照)が配置される。これら当接部32は、略立方体状に突出形成され、上述したガタつき防止手段4と回路基板3を間に挟んで対向する位置に配置される。
【0028】
つまり、この当接部32は、ガタつき防止手段4と同様に、インナーコネクタ6の開口部12bの長手方向の中心(図7中、一点鎖線で示す)を基準に対称位置に配置される。アウターコネクタ7は、インナーコネクタ6に対してコネクタ5の挿抜方向に係合爪部27の遊び分だけ摺動可能に構成されているが、当接部32は、インナーコネクタ6に対するアウターコネクタ7の摺動可能範囲内で回路基板3の端縁に当接されるようになっている。
【0029】
このように配置されることで、回路基板3の端縁をガタつき防止手段4に圧入する際に生じる回路基板3に沿う方向の反力を効率よく当接部32で受け止めることが可能となっている。なお、図4に示すように、回路基板3とフード部18の基部側の部分18bとの間には若干の隙間が設けられ、アウターコネクタ7を取り付ける際に、フード部18の基部側の部分18bに回路基板3の端縁が引っ掛からないようになっている。
【0030】
この実施形態の電子機器1は上述した構成を備えており、次に、この電子機器1における、回路基板3のケース2内への収納方法の手順について説明する。
まず、回路基板3にインナーコネクタ6を半田により固定し、このインナーコネクタ6の端子部12を、アウターコネクタ7のフード部18の内面側に、コネクタ5の挿抜方向に沿って挿入する。これにより、フード部18の係合爪部27が端子部12のスリット28に没入されてインナーコネクタ6にアウターコネクタ7が、コネクタ挿抜方向に沿って若干の遊びを持ちつつ係合される。この際、アウターコネクタ7とインナーコネクタ6との間には隙間が形成されるため、端子部12には何ら外力が加わらない。
【0031】
ここで、案内壁部25とフード部18の基部側の部分18bとにより構成される案内凹部にケース2の開口端部2bを挿入すると、回路基板3と平行な方向にアウターコネクタ7が案内される。これにより、アウターコネクタ7の取り付け作業中に、アウターコネクタ7がインナーコネクタ6を押圧するのを防止することが可能となっている。
【0032】
次いで、回路基板3を、ケース2の開口部10から挿入する。この際、回路基板3をコネクタ5とは反対側からケース2内に挿入する。そして、アウターコネクタ7を押圧して回路基板3のコネクタ5とは反対側の端縁をガタつき防止手段4の間隙11に押し込み、これと同時に、案内壁部25とフード部18の基部側の部分18bとの間に開口端部2bをスライドして押し込み、さらに、係合爪部29を係合孔部30に係合させる。この際、アウターコネクタ7の当接部32から回路基板3に直接的に押圧力が作用して、回路基板3がガタつき防止手段4の間隙11に圧入されると共に、ガタつき防止手段4から回路基板3に加わる反力は、回路基板3のコネクタ5側の端部を介して当接部32に作用することとなる。これにより、コネクタ5がケース2に固定された状態となる。
【0033】
したがって、上述した実施形態のコネクタ5の接続構造によれば、回路基板3をケース2に収容してガタつき防止手段4に挿入する際に、アウターコネクタ7の当接部32により回路基板3を押圧して、インナーコネクタ6に外力が加わるのを防止することができ、さらに、回路基板3に作用するガタつき防止手段4の反力を、インナーコネクタ6を介さずにアウターコネクタ7の当接部32で受け止めることができるため、インナーコネクタ6を回路基板3に実装するための半田にストレスが掛かるのを防止することができる。
【0034】
そして、係合爪部27の遊び分だけインナーコネクタ6に対してアウターコネクタ7が摺動され、この摺動範囲内で当接部32が回路基板3に当接されるようになっているため、確実にガタつき防止手段4に挿入することができる。
【0035】
また、取付用端子15、ピン13が半田によって回路基板3に固定されている場合に、これら取付用端子15、ピン13の半田にストレスが掛かるのを防止することができる。
さらに、係合爪部27によりアウターコネクタ7をインナーコネクタ6に係合させることができるため、アウターコネクタ7によってケース2の開口部10を確実に閉塞させることができる。
【0036】
なお、この発明は上述した各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態のコネクタ5の接続構造では、係合爪部29によりケース2にアウターコネクタ7を取り付け、さらに、係合爪部27によりアウターコネクタ7をインナーコネクタ6に取り付ける場合について説明したが、アウターコネクタ7の取り付けは爪状の部材を用いたものに限られず、例えば、嵌合や接着によりアウターコネクタ7をケース2やインナーコネクタ6に固定するようにしてもよい。
【0037】
また、上述した実施形態では、当接部32が略立方体形状で2箇所に突設される場合について説明したが、回路基板3をガタつき防止手段4側に適正に押圧可能であれば、略立方体形状に限られるものではなく、また2箇所に限られず、1箇所や、3箇所以上であってもよい。
さらに、上述した実施形態では、端子部12内に2行3列に配列されたピン13が所定の間隔をあけて3組設けられる一例を示しているが(図2参照)、このピン配列に限られるものではない。
【0038】
また、インナーコネクタ6の取付用端子15を孔16に貫通させて半田で固定する一例を説明したが、孔16を用いない、いわゆる表面実装タイプのインナーコネクタ6を回路基板3に半田で固定するようにしてもよい。
さらに、コネクタ5の間口が一個の場合について説明したが、複数個の間口を設けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0039】
2 ケース
3 回路基板
4 ガタつき防止手段
5 コネクタ
6 インナーコネクタ
7 アウターコネクタ
12 端子部
13 ピン(導通用端子)
15 取付用端子
18 フード部
18b 基部側の部分(案内凹部)
25 案内壁部(案内凹部)
27 係合爪部
32 当接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に収納された回路基板にインナーコネクタが半田により実装され、前記ケースの開口部がアウターコネクタによって閉塞され、前記インナーコネクタの端子部が、前記アウターコネクタのフード部に覆われて外部に露出される導通端子半田ストレス防止構造において、
前記ケースは、前記回路基板の前記アウターコネクタとは反対側の端縁を挟持するガタつき防止手段を備え、
前記アウターコネクタのフード部は、前記回路基板の端縁に当接する当接部を有し、
前記当接部が前記回路基板の端縁に当接した状態で前記アウターコネクタが前記ケースの開口部を閉塞する側に変位されることで、前記当接部により前記回路基板が押圧されて、前記回路基板の前記アウターコネクタとは反対側の端縁が前記ガタつき防止手段に挿入され、発生した反力が前記回路基板を介してアウターコネクタへ伝わり、前記端子部の半田にストレスがかからないことを特徴とする導通端子半田ストレス防止構造。
【請求項2】
前記アウターコネクタは、前記インナーコネクタに係合する係合爪部を有する請求項1に記載の導通端子半田ストレス防止構造。
【請求項3】
前記アウターコネクタは、前記インナーコネクタに対してコネクタ挿抜方向に、前記係合爪部の遊び分だけ摺動可能に構成され、前記当接部は、前記インナーコネクタに対するアウターコネクタの摺動可能範囲内で前記回路基板に当接される請求項2に記載の導通端子半田ストレス防止構造。
【請求項4】
前記インナーコネクタは、導通用端子が半田で前記回路基板に固定されると共に、少なくとも取付用端子又は取付用板部材が半田で前記回路基板に固定される請求項1乃至3の何れか一項に記載の導通端子半田ストレス防止構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−231004(P2012−231004A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98217(P2011−98217)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(300052246)株式会社ホンダエレシス (105)
【Fターム(参考)】